JP2001172852A - 磨きシート - Google Patents

磨きシート

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JP2001172852A
JP2001172852A JP35642999A JP35642999A JP2001172852A JP 2001172852 A JP2001172852 A JP 2001172852A JP 35642999 A JP35642999 A JP 35642999A JP 35642999 A JP35642999 A JP 35642999A JP 2001172852 A JP2001172852 A JP 2001172852A
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JP
Japan
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fiber
fibers
abrasive particles
sheet
polished
Prior art date
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JP35642999A
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English (en)
Inventor
Takahiro Otaguro
隆浩 大田黒
Noriko Suzuki
徳子 鈴木
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住居分野の頑固な汚れだけでなく、口腔内の
汚れも除去でき、かつ、被洗浄面を傷つけないで汚れを
落とすことができる研磨性を有する磨きシートを提供す
る。 【解決手段】 外周部に研磨剤粒子を含有する単一繊維
を使用したことを特徴とする磨きシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨性を有する磨
きシートに関し、更に詳しくは、住居内の頑固な汚れだ
けでなく、口腔内の汚れも除去でき、かつ、被洗浄面を
傷つけないで汚れを落とすことができる研磨性を有する
磨きシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、台所周りやリビング周りの清
掃に対し、繊維に研磨剤粒子を固着させた繊維状研磨物
(特開昭47−44391号公報)、細かな研磨砥粒で
被覆された屈曲自在な研磨シート(特開昭53−137
493号公報)、不織布の繊維表面を研磨材含有の硬質
樹脂等で被覆した不織布研磨材(特公昭54−7996
号公報)、可撓性支持体上に研磨層を備えた研磨シート
(特公昭54−7996号公報)などが知られている。
しかしながら、これらの研磨シート等は、繊維の外部面
等に研磨剤粒子を固着したり、または、研磨剤粒子を被
覆したりするものであるので、研磨剤粒子が剥離しやす
く、耐久性等に問題があるものであった。
【0003】そこで、上記問題を解消したものとして
は、例えば、芯鞘構造の鞘部に研磨剤粒子を含有する複
合繊維を使用した研磨不織布(特開平4−136252
号公報)が知られている。この公報で記載されている芯
鞘構造で用いる樹脂(ポリプロピレン/ポリエチレン)
を用いて、鞘部に各種研磨剤粒子(炭酸カルシウム、酸
化アルミニウム、長石)を含有する芯鞘構造の不織布で
研磨評価や触感評価を行うと、どの研磨粒子の脱落も少
なく、かつ汚れの除去性、嵩高性、弾性回復性が優れて
いることが判った。
【0004】しかしながら、芯鞘構造(芯部と鞘部の樹
脂成分が異なるもの又は樹脂の融点が異なるもの)の複
合繊維は、製造時、研磨剤粒子を含有する溶融樹脂(鞘
部)と芯部の樹脂との物性が異なることから、異種樹脂
相互の相溶性が低下することとなる。例えば、溶融樹脂
の粘度が低下し、紡糸時の粘度コントロールが困難であ
るなどの、操作面に課題があることがわかった。更に、
鞘部に無機物等の研磨剤粒子を配合して製造する際に、
研磨剤粒子が含む水分により、樹脂の変質が起こり、更
に相溶性が低下し、場合によっては紡糸できないことが
わかった。そのため、研磨剤粒子を配合できる樹脂の種
類に制限を受けるという課題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等について、これを解消しようとするものであ
り、住居内の頑固な汚れだけでなく、口腔内の汚れも除
去でき、かつ、被洗浄面を傷つけないで汚れを落とすこ
とができる磨きシートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題について鋭意検討した結果、特定の繊維の外
周部に研磨剤粒子を含有せしめた磨きシートを用いるこ
とにより、上記従来技術の課題等を解決し、目的の磨き
シートが得られることを見いだし、本発明を完成するに
至ったのである。すなわち、本発明の磨きシートは、外
周部に研磨剤粒子を含有する単一繊維を使用したことを
特徴とする。本発明で規定する「単一繊維」とは、一種
(単独)の樹脂からなる繊維をいい、また、従来の芯鞘
構造の複合繊維において芯部、鞘部とも同一樹脂で、か
つ同一軟化点(樹脂が溶融する温度、融点)を有する繊
維を含むものである。なお、従来の芯鞘構造の複合繊維
において、芯部、鞘部が異なる樹脂からなる繊維又は芯
部、鞘部が同一樹脂であっても、その軟化点(樹脂が溶
融する温度、融点)が異なるものからなる繊維は、本発
明で規定する「単一繊維」に含まれない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の磨きシートは、外周部に研磨剤
粒子を含有する単一繊維を使用したことを特徴とするも
のである。
【0008】本発明において、研磨剤粒子を含有する磨
きシートの主構成素材である繊維は、単一繊維の外周部
に研磨剤粒子を含有せしめることができる繊維であれ
ば、特に限定されるものではない。本発明では、単一繊
維の外周部に研磨剤粒子を含有する繊維は、疎水性繊維
が望ましい。疎水性繊維としては、例えば、ポリオレフ
ィン繊維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維)、
ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、
ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ポリ塩化ビニル繊
維、ポリ塩化ビニリデン繊維(ビニリデン繊維、塩化ビ
ニリデン繊維)、ポリアクリルニトリル繊維、モダクリ
ル繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維、アクリル系
繊維、ポリスチレン繊維、ナイロン繊維、アセテート繊
維、ポリアルキレン繊維、並びに、これらの組み合わせ
及び共重合体からなる繊維が挙げられ、また、用いる繊
維は、上記1種又は2種以上の繊維から選ばれても良
い。好ましくは、ポリオレフィン繊維(ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維)、ポリエステル繊維、ナイロ
ン繊維が望ましい。より好ましくは、ポリオレフィン繊
維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維)が望まし
い。例えば、単一繊維の外周部に分布する研磨剤粒子を
含有する単一繊維は、軟化点が150℃のポリプロピレ
ン繊維、あるいは、軟化点が160℃のポリプロピレン
の単一繊維、または、140℃のポリエチレン又は12
0℃のポリエチレンの単一繊維、更に、軟化点が220
℃又は230℃のポリエステルの単一繊維も含むもので
ある。また、芯鞘構造を有する単一繊維において、外周
部に研磨剤粒子を含有せしめる単一繊維(芯部、鞘部が
同一樹脂で、かつ、同一の軟化点を有する)例として
は、樹脂は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリアミド等の合成樹脂が使用され、これらは同
一樹脂で、かつ、同一の軟化点を有することが必要であ
る。この芯部、鞘部が同一樹脂で、かつ、同一の軟化点
を有する単一繊維では、研磨剤粒子を繊維の外周部に容
易に配合することができ、また、単一繊維の製造時にお
いて、溶融樹脂(鞘部)と芯部の樹脂との相溶性が良好
となるので、溶融樹脂の粘度の低下が防止され、紡糸時
の粘度コントロールが容易となり、製造時における操作
面も向上することことができるものとなる。
【0009】また、外周部に研磨剤粒子を含有する単一
繊維の樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ナイロンが好ましい。上記単一
繊維の樹脂として、特に、ナイロン、ポリプロピレン、
アクリル、ポリエチレン、ポリエステルが好ましい。よ
り好ましくは、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維
が望ましい。本発明の磨きシートに用いる繊維の繊度
(太さ)は、特に限定されるものでないが、好ましく
は、1デニール〜30デニールの繊維が好ましい。より
好ましくは、3デニール〜20デニールの繊維である。
また、単一繊維は、35〜180mmにカットされ、捲
縮が付与さていることが望ましい。
【0010】本発明において、単一繊維の外周部、すな
わち、研磨剤粒子を含有せしめる部分は、図1に示すよ
うに、研磨剤粒子を含有させない部分となる半径を
1、繊維全体の半径をr2とした場合に、r2−r1(た
だしr2>r1)の半径部分r3であり、また、断面積で
は、{繊維全体の断面積S2〔(r2)2π〕−研磨剤粒子
を含有させない部分の断面積S1〔(r1)2π〕}の面積
部分S3である。好ましくは、5μm≧r2−r1≧40
μmの範囲、より好ましくは、5μm≧r2−r1≧20
μmの範囲である。特に、5μm≧r2−r1≧15μm
の範囲が望ましい。S1を1と仮定すると、好ましく
は、単位面積当たりの研磨粒子含有密度(S3/S1)の
比率は、101/1〜104/1の範囲である。より好ま
しくは、101/1〜103/1の範囲である。また、外
周部の粒子は、繊維表面より粒子が突出していることが
望ましい。
【0011】本発明において、上記単一繊維の外周部に
含有(分布)せしめる研磨剤粒子としては、研磨性を有
する粒子であれば、特に限定されるものではなく、好ま
しくは、モース硬度が2〜9、更に好ましくは2〜6
で、平均粒径が0.3〜20μm、好ましくは、0.5
〜10μmの範囲が望ましい。硬度が2〜9の研磨粒子
としては、無機系の鉱物が挙げられ、例えば、水酸化ア
ルミニウム(モース硬度2.5)、ゼオライト(モース
硬度4.0)、炭酸カルシウム(モース硬度3.0)、
第ニリン酸カルシウム無水物(モース硬度3.5)、第
三リン酸カルシウム(モース硬度5.0)、ヒドロキシ
アパタイト(モース硬度5.0)、リン酸カルシウム、
その他、シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、合成ケイ酸
アルミニウム、複合アルミノケイ酸塩、炭酸マグネシウ
ム、ピロリン酸カルシウム、硫酸マグネシウム、メタ燐
酸ナトリウム、リン酸マグネシウム、硫酸カルシウムな
どが挙げられる。特に、水酸化アルミニウム(モース硬
度2.5)、ゼオライト(モース硬度4.0)、炭酸カ
ルシウム(モース硬度3.0)、第ニリン酸カルシウム
無水物(モース硬度3.5)、第三リン酸カルシウム
(モース硬度5.0)、ヒドロキシアパタイト(モース
硬度5.0)、硫酸マグネシウムが望ましい。モース硬
度が小さい(3以下)のものは、歯磨き用の磨きシート
に好適に使用でき、また、モース硬度が大きい(5以
下)のものは、台所、お風呂等の住居分野の硬質表面用
の磨きシートに好適に使用することができる。上記モー
ス硬度が2〜9で、平均粒径が0.3〜20μmとなる
研磨剤粒子を使用することにより、作製される本発明の
磨きシートは手に与える柔軟性、肌触り、質感などの触
感も更に良好となり、しかも、傷つき性も更に小さくす
ことができるものとなる。
【0012】本発明において、単一繊維の外周部に含有
(分布)せしめる研磨剤粒子の含有率は、含有せしめる
繊維に対して、0.5〜30質量%(以下、単に「%」
という)の範囲で、特に、5〜25%の範囲が好まし
い。上記研磨剤粒子の含有率が0.5%未満であると、
研磨剤粒子を含有せしめる効果が得られず、また、30
%を越えて含有しても、研磨剤粒子を含有せしめる効果
は変わらないが、経済性に劣ると共に、生産性が低下
し、好ましくない。なお、単一繊維の外周部ではなく、
全体に研磨剤粒子を含有せしめたものは、汚れ除去効果
が低く、好ましくない。
【0013】本発明において、単一繊維の外周部に研磨
剤粒子を含有させる方法としては、特に限定されず、例
えば、芯鞘構造の複合繊維の製造方法において、芯部、
鞘部を共に同一樹脂であって、その軟化点が同一のもの
を使用し、外周部となる鞘部に研磨剤粒子を含有させる
方法等が挙げられ、具体的には、原料モノマーに添加混
合後重合する方法、反応中間体に添加混合する方法、重
合終了後に添加混合する方法、ポリマーペレットに添加
混合して溶融する方法、紡糸原液へ添加混合する方法な
どが挙げられる。好ましくは、紡糸直前に添加混合する
方法が望ましい。また、良好な研磨剤粒子の分散のため
にモノマーに添加混合することが好ましい場合もある。
また、単一繊維の外周部に研磨剤粒子を含有させる複合
化技術は、例えば、従来の公知技術やコンジュゲート紡
糸技術を利用すれば繊維の外周部に研磨剤粒子を含有す
る単一繊維が作られる。本発明において、単一繊維の具
体的態様としては、例えば、図2に示すように、単一繊
維10の外周部に研磨剤粒子11を含有せしめたものが
挙げられる。
【0014】本発明における磨きシートは、外周部に研
磨剤粒子を含有する単一繊維を使用した不織布、織布、
編織布などから選ばれ、これらの1種又は2種以上を組
み合わせることができる。また、本発明では、上記磨き
シートとプラスチックフイルムを組み合わせても良い。
すなわち、磨きシートの形態としては、例えば、不織布
系、織布系、編織布系の単独系、又は、不織布又は織布
/プラスチックシート併用系、不織布/織布併用系、不
織布/編織布系、不織布/プラスチックシート/織布併
用系などの混合系や、これらの二層構造、三層構造及び
多層構造が挙げられる。更に、磨きシートの形状は、特
に限定されるものではなく、例えば、円形、多角形、四
角形、三角形などが挙げられる。また、シート体の厚み
は、特に、0.5mm〜10mm程度、好ましくは、
0.5mm〜5mmが望ましい。また、磨きシートの表
面構造は、特に限定されるものでなく、例えば、平面構
造、エンボス加工、凹凸形状、パイル形状等が望まし
い。特に、エンボス加工、凹凸形状、パイル形状などの
突起物がシート表面に存在しても良い。この突起物の高
さは、突起物の材質やシートの厚みにより、最適化され
るが、好ましくは、0.05mm〜5mm、更に好まし
くは、0.1mm〜3mmである。また、本発明におけ
る磨きシートは、メツシュタイプであってもよい。メツ
シュの大きさは、10〜100メッシュ、好ましくは、
10〜100メッシュである。
【0015】本発明における磨きシートは、例えば、ウ
エブ形成及び接着の二工程により磨きシートが製造され
るが、その製法は特に限定されるものではなく、例え
ば、ウエブ形成法には乾式、湿式があり、接着法には熱
融着法、接着剤法、繊維交絡法等があり、これらの組合
わせにより不織布を製造すればよい。例えば、研磨剤粒
子を含有する単一繊維でランダムカード法(乾式)によ
りウェブを形成し、サクション法により繊維を熱融着さ
せて磨きシートを得ることができる。また、研磨剤粒子
を含有する単一繊維で抄紙法(湿式)によりウエブを形
成し、接着剤により繊維を接着させることによっても磨
きシートを得ることができる。
【0016】更に、本発明の磨きシートは、上記研磨剤
粒子を含有する単一繊維の他に、通常の他の繊維、例え
ば、木材パルプ繊維、非木材系植物繊維、レーヨン繊
維、ポリエステル繊維等の合成繊維等を混抄することが
できる。これらの場合、上記各種構造の研磨剤粒子を含
有する繊維の混合割合は、30%以上、好ましくは、6
0%以上であることが望ましい。本発明の磨きシート
は、使用目的によっても異なるが、通常、後述の研磨力
評価法によって測定される研磨力が良好になるように研
磨粒子の大きさ(平均粒径)、(モース)硬度、繊維の
混合割合などを考慮して決定することが好ましい。
【0017】本発明の磨きシートは、更に、他の繊維と
組み合わせて使用することができる。すなわち、本発明
の磨きシートには、研磨剤粒子を含有する単一繊維以外
に、親水性繊維又は疎水性繊維を含有させることができ
る。親水性繊維としては、例えば、レーヨン、パルプ、
セルロース繊維、ポリビニールアルコール(PVA)繊
維、アクリル繊維、アクリレート系繊維、ポリアリール
スルホン繊維、プロミックス繊維、シルク繊維、タンパ
ク質繊維、紙等が挙げられる。また、疎水性繊維として
は、例えば、ポリオレフイン繊維(ポリエチレン繊維、
ポリプロピレン繊維)、ポリエステル繊維、ポリエチレ
ンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊
維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維(ビ
ニリデン繊維、塩化ビニリデン繊維)、ポリアクリルニ
トリル繊維、モダクリル繊維、ポリウレタン繊維、アク
リル系繊維、ポリスチレン繊維、ナイロン繊維、アセテ
ート繊維、ポリアルキレン繊維並びにこれらの組み合わ
せ及び共重合体からなる繊維が挙げられる。上記各親水
性繊維又は上記各疎水性繊維は、1種又は2種以上の繊
維から選ばれても良い。また、繊維の形態は、親水性繊
維同士又は疎水性繊維同士を混合するだけでなく、親水
性繊維と疎水性繊維とを混合しても良い。更に、その他
繊維類としては、例えば、タンパク質繊維、シルク繊
維、羊毛繊維、中空構造を有する繊維、芯鞘構造を有す
る繊維、分割繊維を有する繊維、偏心構造を有する繊
維、木炭を含有する繊維を用いても良い。本発明の磨き
シートは、上記研磨剤粒子を含有する単一繊維と、1種
又は2種以上の親水性繊維及び/又は疎水性繊維を含有
する繊維との混紡(ミックス)あるいは前記繊維(例え
ば、不織布もしくは編織布)の2層又は3層からなる多
層構造を有するシートである。
【0018】本発明における磨きシートの繊維間距離
は、特に限定されるものではないが、シートの強度、耐
久性を考えて、10μm〜600μmの範囲が良い。特
に、20μm〜300μmが望ましい。使用性を考慮す
ると、35μm〜200μmが好ましい。また、本発明
における磨きシートを得るための不織布の製法として
は、特に限定されるものでないが、製造時、不織布への
油剤の添加がない、あるいは少ない製造方法が望まし
い。特に、洗浄分野、食品分野又は食品加工分野で使用
する時は、用いる油剤の安全性(FDAの認可された油
剤)が確保できたものが好ましい。製造方法として、例
えば、スパンレース、スパンボンド、メルトブロー、サ
ーマルボンド、ニードルパンチ、湿式が挙げられる。こ
の中で、特に、スパンレース、スパンボンド、メルトブ
ロー、湿式が好ましい。
【0019】本発明の磨きシートには、必要に応じて、
更に、水、界面活性剤(アニオン、ノニオン、カチオ
ン、両性)、キレート剤、増粘剤(水溶性高分子)、溶
剤、香料、pH調整剤、色素、保湿剤、抗菌剤、紫外線
防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤などを適時配合するこ
とができる。特に、口腔内に使用する磨きシートでは、
安全性が確認された基材、剤が選定される。
【0020】界面活性剤としては、例えば、ノニオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチ
オン界面活性剤等の単独系又はこれらの併用系が使用で
きる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリ(オ
キシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブロック共
重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油体などが挙げられる。好ましいノニオン界面活性剤
は、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポ
リオキシエチレンデシルペンタデシルエーテル、ポリオ
キシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンデ
シルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンコレス
テリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンヘキシルデシルエーテル、モノステアリル酸エ
チレングリコール、モノステアリル酸ポリエチレングリ
コール、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオ
レイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリオキ
シエチレングリセリン、トリステアリン酸ポリオキシエ
チレングリセリル、ポリオキシエチレントリステアリン
酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンイソス
テアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ラウリン
酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸
エステル、モノ脂肪酸グリセリン、ピログルタミン酸エ
ステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸モノグリセリドなどが挙げられる。より好ましいノ
ニオン界面活性剤は、アルコールエトキシレートが望ま
しい。特に、第ニ級アルコールエトキシレートが良い。
また、好ましいHLBは8〜18の範囲である。より好
ましいHLBの範囲は10〜18である。なお、食品分
野および口腔衛生分野では、食品添加物の乳化剤がよ
い。例えば、乳化剤としては、食品用乳化剤が挙げられ
る。具体的には、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリ
ン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステ
ル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコ
ハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ソレビタ
ン脂肪酸エステルが挙げられる。好ましいHLBは10
〜16の乳化剤(食品用乳化剤)が望ましい。好ましく
は、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソレビタン脂肪酸エ
ステルが望ましい。特に、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステルが好ましい。
【0021】また、好ましいアニオン界面活性剤として
は(括弧内は、具体的な化合物)、例えば、アルキルベ
ンゼンスルフォン酸塩(アルキルベンゼンスルフォン酸
ナトリウム)、αーオレフィンスルホン酸塩(αーオレ
フィンスルホン酸ナトリウム)、高級脂肪酸アルカリ塩
(ラウリル酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの塩
類)、アルキル硫酸塩(ドデシル硫酸ナトリウム)、ア
ルキルエーテル硫酸エステル塩及びEO付加体(ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)、アル
キルエーテルリン酸エステル塩及びEO付加体〔ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウム、ジ
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリ
ウム〕、フェニルエーテル硫酸エステル塩(ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム)、
メチルタウリン酸塩(アルキロイルメチルタウリンナト
リウム、アルキロイルベンザルコシンナトリウム)、ア
ラニネート及びその塩、スルホコハク酸塩、エーテルス
ルホン酸塩、エーテルカルボン酸及びその塩、アルキル
スルホン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及
びその塩等が挙げられる。より好ましくは、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩(ラウリル
酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸などの塩類)、アルキ
ル硫酸塩(ドデシル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナ
トリウム、ステアリル硫酸ナトリウム)、アルキルエー
テル硫酸エステル塩及びEO付加体(ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)が望ましい。
【0022】そのほか、両性界面活性剤では、例えば、
N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリ
シン、N−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチル
グリシン、N−ラウロイルアミノプロピル−N−カルボ
キシメチル−N−ヒドロキシルエチルグリシン、N−オ
レイルアミノプロピル−N−カルボキシメチル−N−ヒ
ドロキシルエチルグリシン、N−3−ドデシロキシ−2
−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチルグリシン、N
−ココイルアミノプロピル−N−ヒドロキシエチル−3
−アミノ−プロピオン酸、トリ−[3−(N−ココイル
アミノエチル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシ
メチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロパノール]ホス
フェート、アルキルジアミノエチルグリシン・ハイドロ
クロライド(アルキル基は、12個と14個の炭素原子
を含むものを主成分とする)が挙げられる。その他、ア
ミノ酸系両性界面活性剤が好ましい。カチオン界面活性
剤として、例えば、アルキルアミノ塩、アルキルアンモ
ニウム塩等が挙げられる。
【0023】また、上記界面活性剤の形態は、アニオン
界面活性剤単独系、ノニオン界面活性剤単独系、両性界
面活性剤単独系、カチオン界面活性剤単独系あるいは、
これらの1種又は2種以上の界面活性剤の組み合わせが
好ましい。ノニオン界面活性剤の形態は、エチレンオキ
サイド(EO)付加体単独、あるいは、プロピレンオキ
サイド(PO)付加物単独、あるいはEO付加体とPO
付加物の混合体でも良い。
【0024】溶剤としては、例えば、エタノール、イソ
プロピルアルコールなどのアルコール類、または、それ
らのアルコール類とエチレングリコール、プロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのグリコール類もしくは、そのアルキルエ
ーテル、グリコールエーテルが挙げられる。グリコール
エーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコール−tert−ブチルエーテル等
のグリコールエーテル類が挙げられる。その他に用いる
ことができる溶剤としては、例えば、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、プ
ロピレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコ
ールメチルエーテルなどが挙げられるが、好ましくは、
アルキル基が3又は4のエチレングリコール又はジエチ
レングリコールモノアルキルエーテルが望ましい。抗菌
剤は、被磨き面に存在するカビ、細菌、ウイルスを殺菌
し、保存中のカビ・細菌等の発生を抑制するものであ
り、そのため、製品の保存安定性等を更に向上するもの
となる。抗菌剤としては、例えば、安息香酸及びその
塩、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸亜鉛、ポリリ
ジン、塩化ベンゾトニウム、塩化ベンザルコニウム、キ
トサン、トリクロサン等が挙げられる。その他、防腐剤
も含まれる。特に、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン
酸亜鉛、ポリリジン、塩化ベンゾトニウム、塩化ベンザ
ルコニウム、キトサンが好ましい。
【0025】増粘剤としては、例えば、水溶性高分子化
合物、無機系粘土鉱物が挙げられる。水溶性高分子化合
物としては、例えば、ボリビニルアルコール(PV
A)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルエチルセルロース、その他セルロース誘導体、ポリ
ビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロ
ース、キサンタンガム、アルギン酸又はその塩、カラギ
ナン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸塩、アク
リル酸ポリマー(鎖状型、架橋型)、アクリル酸・メタ
クリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。これらの中
でも、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロ
ース(MC)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン(PVP)、キサンタンガ
ム、アルギン酸又はその塩、カルボキシビニルポリマ
ー、アクリル酸ポリマー(架橋型)が好ましい。また、
無機系粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト、モン
モリロナイト等が挙げられ、これらのうちスメクタイト
が最適である。
【0026】香料としては、例えば、調合香料、天然香
料などが挙げられる。調合香料としては、例えば、α−
ピネン、β−ピネン、カンフエン、リモネン等のテルペ
ン系炭化水素類、シス−3−ヘキサノール、1−オクテ
ン−3−オ−ル等の脂肪族アルコール類又はこれらのア
ルコールエステル類、リナロール、ゲラニオール、ネロ
ール、シトロネオール等のテルペン系アルコール類又は
これらのアルコールのエステル類、ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール等の芳香族アルコール類
又はこれらのアルコールのエステル類、ウンデシルアル
デヒド等の脂肪族アルデヒド類、シトラール等のテルペ
ン系アルデヒド類、オイゲノール等のフェノール類又は
これらのアルデヒドのアセタール類、メチルノニルケト
ン、メチルヘプテノン等のケトン類又はこれらのケトン
のケタール類、シクロペンタデカノリド、シクロペンタ
デカノン等のムスク化合物などを例示することができ
る。また、天然香料としては、例えば、アビエス油、オ
リガナム油、ゲラニウム油、シトロネラ油、スイートオ
レンジ油、、ナツメグ油、ビターアーモンド油、ベチバ
ー油、ベチグレン油、ペパーミント油、ライム油、ラベ
ンダー油、ベルガモット油、ポア・ド・ローズ油、ユー
カリ油、ジャスミン油、ひば油、ラベンダー油、ライム
油、レモン油、サンダルウッド油などを例示することが
できる。これらの合成香料及び天然香料は、単独若しく
は複数種を適宜に選択混合して使用することができる。
【0027】このように構成される本発明の磨きシート
では、外周部に研磨剤粒子を含有する単一繊維を使用し
たものであるので、住居分野の頑固な汚れでなく、口腔
内の汚れも除去でき、かつ、被洗浄面を傷つけないで汚
れを落とすことができるものとなる。
【0028】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
【0029】〔実施例1〜3及び比較例1〕 (実施例1〜3)外周部に分布する研磨剤粒子(水酸化
アルミニウム、平均粒径3μm、モース硬度2.5)
が、図1において、r1=10(μm)、r2=18(μ
m)、r3=8(μm)からなるように、下記表1に示
す含有率(合計20%)となる単一繊維(ポリプロピレ
ン)を原料として、普通カード法を用いて、ウエブを形
成し、高圧柱状水流(ウオータージェット)により不織
布磨きシート(以下、単に「磨きシート」という)(坪
量80g/m2)を得た。
【0030】(比較例1)上記実施例1の研磨剤粒子を
単一繊維の全体に20%含有されている単一繊維(ポリ
プロピレン)を原料として、上記実施例1と同様の方法
にて磨きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0031】(比較参考例)複合繊維(芯部=50/鞘
部=50:ポリプロピレン/ポリエチレン)を原料とし
て、鞘部に酸化アルミニウム(平均粒径3μm、硬度
8.8)が20%含有されている複合繊維を原料とし
て、普通カード法を用いて、ウエブを形成し、高圧柱状
水流(ウオータージェット)により磨きシート(坪量8
0g/m2)を得た。
【0032】上記実施例1〜3、比較例1及び比較参考
例で得られた磨きシートについて、汚れの除去効果、傷
つき性について、下記の方法で評価した。これらの結果
を下記表1に示す。
【0033】(汚れの除去効果の評価法)ステンレス板
(5cm×10cm)に食用油とカーボンブラックの混
合物(3/1)を0.1g塗布し、130℃で30分間
放置し、モデル汚れとした。このモデル汚れに下記配合
組成の洗浄液1.5gを塗布し、上記で作製した実施例
1〜3及び比較例1の磨きシートを用いて汚れの除去性
を評価した。汚れを擦る力は、20cm2あたり700
gの荷重で200回洗浄した後の、汚れの除去性を目視
(官能評価)で下記評価基準で評価した。
【0034】洗浄液配合組成(全量100%): ソフタノール120(日本触媒化学社製) 2% プロピレングリコールモノメチルエータル 3% エタノール 8% モノエタノールアミン 1% 水 バランス 評価基準: ○:汚れがほとんど除去できた。 △:汚れが少し除去できた。 ×:ほとんど除去できなかった。
【0035】(傷つき性の評価方法)市販されている陶
器及びステンレス板(10cm×20cm)に上記洗浄
液3gを含浸させたシートを用いて被洗浄面に対する傷
つき性を評価した。この時の擦る力は、20cm2あた
り700gの荷重で200回洗浄した後の、傷つき性を
目視(官能評価)で下記評価基準で評価した。た。 評価基準: ○:被洗浄面が傷つかない。 △:少し被洗浄面が傷つく。 ×:被洗浄面が傷つく。
【0036】
【表1】
【0037】上記表1の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1〜3の磨きシートは、本発明の範
囲外となる比較例1及び比較参考例の磨きシートに比
べ、被洗浄面を傷つけることなく、汚れがほとんど除去
できることが判明した。
【0038】〔実施例4〜6及び比較例2〕 (実施例4〜6)外周部に分布する研磨剤粒子(水酸化
アルミニウム、平均粒径3μm、モース硬度2.5)
が、図1において、r1=10(μm)、r2=15(μ
m)、r3=5(μm)からなるように、下記表2に示
す含有率(合計20%)となる単一繊維(ポリエチレ
ン)を原料として、普通カード法を用いて、ウエブを形
成し、ニードルパンチにより磨きシート(坪量80g/
2)を得た。
【0039】(比較例2)上記実施例4の研磨剤粒子を
単一繊維の全体に20%含有されている単一繊維(ポリ
エチレン)を原料として、上記実施例4と同様の方法に
て磨きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0040】上記実施例4〜6及び比較例2で得られた
磨きシートについて、上記汚れの除去効果及び傷つき性
の評価方法にて評価した。これらの結果を下記表2に示
す。
【0041】
【表2】
【0042】上記表2の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例4〜6の磨きシートは、本発明の範
囲外となる比較例2及び比較参考例の磨きシートに比
べ、被洗浄面を傷つけることなく、汚れがほとんど除去
できることが判明した。
【0043】〔実施例7〜18及び比較例3〜6〕 (実施例7〜9)外周部に分布する研磨剤粒子(アパタ
イト、平均粒径5μm、モース硬度5.0)が、図1に
おいて、r1=10(μm)、r2=18(μm)、r3
=8(μm)からなるように、下記表3に示す含有率
(合計25%)となる単一繊維(ナイロン)を原料とし
て、普通カード法を用いて、ウエブを形成し、高圧柱状
水流(ウオータージェット)により磨きシート(坪量8
0g/m2)を得た。 (実施例10〜12)上記実施例7における単一繊維の
原料をポリエチレンに代えて、上記実施例7と同様の方
法にて磨きシート(坪量80g/m2)を得た。 (実施例13〜15)上記実施例7における単一繊維の
原料をポリプロピレンに代えて、上記実施例7と同様の
方法にて磨きシート(坪量80g/m2)を得た。 (実施例16〜18)上記実施例7における単一繊維の
原料をポリエステルに代えて、上記実施例7と同様の方
法にて磨きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0044】(比較例3)上記実施例7の研磨剤粒子を
単一繊維の全体に25%含有されている単一繊維(ナイ
ロン)を原料として、上記実施例7と同様の方法にて磨
きシート(坪量80g/m2)を得た。 (比較例4)上記比較例3における単一繊維の原料をポ
リエチレンに代えて、上記比較例3と同様の方法にて磨
きシート(坪量80g/m2)を得た。 (比較例5)上記比較例3における単一繊維の原料をポ
リプロピレンに代えて、上記比較例と同様の方法にて磨
きシート(坪量80g/m2)を得た。 (比較例6)上記比較例3における単一繊維の原料をポ
リエステルに代えて、上記比較例3と同様の方法にて磨
きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0045】上記実施例7〜18及び比較例3〜6で得
られた磨きシートについて、上記汚れの除去効果及び傷
つき性の評価方法にて評価した。これらの結果を下記表
3〜表6に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】上記表3〜表6の結果から明らかなよう
に、本発明範囲となる実施例10〜18の磨きシート
は、本発明の範囲外となる比較例3〜6及び比較参考例
の磨きシートに比べ、被洗浄面を傷つけることなく、汚
れがほとんど除去できることが判明した。
【0051】〔試験例1〕上記実施例1(ポリプロピレ
ンの単一繊維を使用した磨きシート)、実施例4(ポリ
エチレンの単一繊維を使用した磨きシート)、実施例7
(ナイロンの単一繊維を使用した磨きシート)、実施例
16(ポリエステルの単一繊維を使用した磨きシー
ト)、及び下記比較例7(芯部/鞘部=ポリプロピレン
/ポリエチレンの複合繊維を使用した磨きシート)を用
いて、下記評価方法により、磨きシートの触感(風合い
ソフト感)について評価した。これらの結果を下記表7
に示す。
【0052】(比較例7)研磨剤粒子(水酸化アルミニ
ウム、平均粒径3μm、モース硬度2.5)が、鞘部に
20%含有される複合繊維〔芯部/鞘部=ポリプロピレ
ン(50)/ポリエチレン(50)〕を原料として、上
記実施例1と同様の方法にて磨きシート(坪量80g/
2)を得た。
【0053】〔磨きシートの触感(風合いソフト感)の
評価方法〕上記実施例1、実施例4、実施例7、実施例
16及び比較例7の磨きシートを手にとり、下記評価基
準により、官能評価した。 評価基準: ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る
【0054】
【表7】
【0055】上記表7の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1、実施例4、実施例7、実施例1
6の磨きシートは、本発明の範囲外となる従来の比較例
7の芯鞘構造の複合繊維を使用した磨きシートに比べ、
触感(風合いソフト感)に優れていることが判明した。
【0056】〔試験例2〕芯鞘構造(芯部=50/鞘部
=50)を有する鞘部に研磨剤粒子として炭酸カルシウ
ム(平均粒径3μm、モース硬度3.0)を含有する繊
維を製造する際において、芯部にポリエステル樹脂又は
ポリプロピレン樹脂とし、鞘部に下記表8に示す樹脂を
夫々用いて、各種炭酸カルシウム粒子含有の繊維を常法
(溶融紡糸)によって製造した。得られた製造結果を下
記表8に示す。
【0057】
【表8】
【0058】上記表8の結果から明らかなように、試験
No.1〜No.9の芯部及び鞘部に用いる樹脂が異な
る樹脂の場合は、紡糸時に、糸が切断し、製造不能であ
ることが判った。これに対して、試験No.10の芯部
及び鞘部に用いる樹脂(ポリプロピレン)が同一で、か
つ、同一の軟化点(160℃)となる樹脂の場合は、紡
糸時に、糸が切断することなく、製造できることが判っ
た。
【0059】〔試験例3〕芯鞘構造を有する繊維の製造
において、芯部の樹脂と、鞘部の樹脂を夫々の溶融装置
に供給し、溶融した鞘部の樹脂装置に下記表9に示す研
磨剤粒子を所定のの設定量となるように、供給装置より
添加・混合し溶融紡糸した。この溶融紡糸時の操業性及
び得られた繊維の強度を下記夫々の評価方法により評価
した。これらの結果を下記表9に示す。
【0060】(繊維の強度の評価方法)TOYO BA
LDWIN社製のテンシロンRTM−100型を用い
て、試料長15cm、引張速度0.5cm/分で測定
し、下記評価基準で評価した。 評価基準: ○:ポリプロピレン(ポリエチレン)繊維と比べ強度が
同等以上。 △:ポリプロピレン(ポリエチレン)繊維と比べ強度が
少し低下。 ×:ポリプロピレン(ポリエチレン)繊維と比べ強度が
かなり低下。 (操業性の評価方法)製糸中における1日当たりの糸切
れ数を1錘あたり3回未満の場合を○、3〜6回を△、
6回を越える場合を×として評価した。
【0061】
【表9】
【0062】上記表9の結果から明らかなように、本発
明範囲となる試験No.11の芯部及び鞘部に用いる樹
脂が同一樹脂で、かつ、同一の軟化点となる樹脂を使用
した単一繊維の場合は、溶融紡糸時の操業性及び繊維の
強度に優れていることが判明した。これに対して、本発
明範囲外となる試験No.12の芯部及び鞘部に用いる
樹脂が異なる樹脂の場合は、溶融紡糸時の操業性及び繊
維の強度に劣ることが判明した。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、住居分野の頑固な汚れ
だけでなく、口腔内の汚れも除去でき、かつ、被洗浄面
を傷つけないで汚れを落とすことができる磨きシートが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磨きシートに用いる単一繊維を説明す
る断面態様で示す説明図である。
【図2】本発明の磨きシートに用いる外周部に研磨剤粒
子を含有せしめた単一繊維の横断面図と縦断面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏田 利信 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3B074 AA02 AA07 AA08 AB01 CC01 4L035 DD01 FF01 FF05 JJ01 KK01 KK05 KK10 MA01 MA10 4L047 AA14 AA29 AB02 BA04 CC16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に研磨剤粒子を含有する単一繊維
    を使用したことを特徴とする磨きシート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542931A (ja) * 2006-06-28 2009-12-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 粒子担持高分子繊維及び押出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542931A (ja) * 2006-06-28 2009-12-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 粒子担持高分子繊維及び押出方法

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