JP2001169516A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2001169516A JP2000294939A JP2000294939A JP2001169516A JP 2001169516 A JP2001169516 A JP 2001169516A JP 2000294939 A JP2000294939 A JP 2000294939A JP 2000294939 A JP2000294939 A JP 2000294939A JP 2001169516 A JP2001169516 A JP 2001169516A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つのロータの回転を制御するための制御系
を1系統に簡略化する。 【解決手段】 複数のコイルからなる第1ステータ7の
内周に設けられ、磁性体の凸極対からなる第1ロータ9
を有する第1モータ3と、第1ステータ7と同数のコイ
ルからなる第2ステータ13の内周に設けられ、永久磁
石対からなる第2ロータ15を有する第2モータ5とを
備えておき、第1ステータ7のコイルから第2ステータ
13のコイルに直列に接続したコイル対に対し、制御部
27によりそれぞれのステータとロータとの間で回転磁
界が発生するように複合電流Iを生成して第1及び第2
ステータに通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のロータの回
転を制御するための制御系を1系統に簡略化することが
できる回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、同期モータを独立に2つ設け、そ
れぞれ個別に制御することで同期回転させるものが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな同期モータにあっては、2つの同期モータを別々に
同期回転させるために、インバータを2つ備えなければ
ならなかった。
【0004】このため、2つの同期モータに対して、そ
れぞれのインバータから電流を通電することで、インバ
ータのスイッチング損失が大きくなり、さらに、インバ
ータも2つ必要となるため制御系の構成が大型化すると
いった問題があった。
【0005】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、2つのロータの回転を制御するため
の制御系を1系統に簡略化することができる回転電機を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、磁性体の凸極で形成された所
定数の磁極を有する第1ロータと、所定数の磁極を有す
る第2ロータと、前記2つのロータと対峙するコア及び
該コアに巻き回された複数のコイルから構成されたステ
ータと、前記第1ロータの回転と同期回転する回転磁界
を前記ステータに発生させる第1制御電流と、前記第2
ロータの回転と同期回転する回転磁界を前記ステータに
発生させる第2制御電流とを複合して得られる制御電流
を前記コイルに供給する制御装置と、を有することを要
旨とする。
【0007】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記第2ロータの磁極が永久磁石で構成されて
いることを要旨とする。
【0008】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記第2ロータの磁極が磁性体の凸極で構成さ
れていることを要旨とする。
【0009】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記第1ロータの磁極数と前記第2ロータの磁
極数とを異ならせてあることを要旨とする。
【0010】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記ステータを構成する前記コイルの数を、前
記第1ロータの磁極数及び第2ロータの磁極数の自然数
倍としたことを要旨とする。
【0011】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記ステータは、一方の端面が前記第1ロータ
と対峙し他方の端面が前記第2ロータと対峙すると共に
円周方向に互いに分離して配置された複数のコアと、前
記各コアに巻き回されたコイルとから構成されているこ
とを要旨とする。
【0012】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記ステータは、前記第1ロータと対峙する第
1コア及び前記第1コアに巻き回された複数のコイルか
ら構成された第1ステータと、前記第2ロータと対峙す
る第2コア及び前記第2コアに巻き回され且つ前記第1
ステータのコイルと同数のコイルから構成される第2ス
テータとに分離されており、前記第1ステータのコイル
と前記第2ステータのコイルとが電気的に直列接続され
ていることを要旨とする。
【0013】請求項8記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御装置は、前記第1ロータの磁極数と同
数の磁極を有する回転磁界を前記ステータに発生させる
第1制御電流と、前記第2ロータの磁極数と同数の磁極
を有する回転磁界を前記ステータに発生させる第1制御
電流とを複合して得られる制御電流を前記コイルに供給
するものであることを要旨とする。
【0014】請求項9記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記2つのロータの回転位相を検出する検出手
段を備えると共に、前記制御装置が、前記検出手段が検
出した各ロータの回転位相に応じて前記制御電流を生成
することを要旨とする。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、第1、
第2の2つロータと、これら2つのロータと対峙するコ
ア及び該コアに巻き回された複数のコイルから構成され
たステータとを備え、第1ロータ及び第2ロータの各回
転と同期回転する回転磁界をステータに発生させる第
1、第2の制御電流を複合して生成した制御電流を前記
コイルに供給することで、2つのロータの回転を制御す
るための制御系を1系統に簡略化することができる。
【0016】また、請求項2記載の本発明によれば、前
記第2ロータの磁極が永久磁石で構成されているが、第
1ロータの磁極が磁性体の凸極で構成されていること
で、磁気特性の劣化が防止される。すなわち、2つのロ
ータの磁極がいずれも永久磁石で構成されていると、2
つのロータの同磁極がステータを介して対向するときに
磁石内の磁束密度が低下して減磁作用が働き、磁石の磁
気特性が劣化する場合があるが、第1ロータの磁極が磁
性体の凸極で形成されていることで、第2ロータの磁極
が永久磁石で構成されていても、上記のような磁石劣化
を回避することができる。
【0017】また、請求項3記載の本発明によれば、前
記第2ロータの磁極が磁性体の凸極で構成されているの
で、上記のような磁石劣化の問題が生じない。
【0018】また、請求項4記載の本発明によれば、第
1ロータの磁極数と前記第2ロータの磁極数とを異なら
せてあることで、2つのモータをそれぞれ独立して回転
させることができる。
【0019】また、請求項5記載の本発明によれば、前
記ステータを構成する前記コイルの数を、第1ロータの
磁極数及び第2ロータの磁極数の自然数倍としたこと
で、それぞれのステータとロータとの間で回転磁界を発
生することができる。
【0020】また、請求項6記載の本発明によれば、ス
テータが、一方の端面が第1ロータと対峙し他方の端面
が第2ロータと対峙すると共に円周方向に互いに分離し
て配置された複数のコアと、各コアに巻き回されたコイ
ルとから構成されていることで、第1ロータと第2ロー
タに対して共用とされており、その条件で前記の複合し
て生成した制御電流を前記コイルに供給することで、2
つのロータの回転を制御するための制御系を1系統に簡
略化することができる。
【0021】また、請求項7記載の本発明によれば、ス
テータが、第1ロータと対峙する第1コア及び該コアに
巻き回された複数のコイルから構成された第1ステータ
と、第2ロータと対峙する第2コア及び該コアに巻き回
され且つ第1ステータのコイルと同数のコイルから構成
される第2ステータとに分離されており、第1ステータ
のコイルと第2ステータのコイルとが電気的に直列接続
されており、その条件で前記の複合して生成した制御電
流を前記コイルに供給することで、2つのロータの回転
を制御するための制御系を1系統に簡略化することがで
きる。
【0022】また、請求項8記載の本発明によれば、第
1ロータの磁極数と同数の磁極を有する回転磁界をステ
ータに発生させる第1制御電流と、第2ロータの磁極数
と同数の磁極を有する回転磁界をステータに発生させる
第1制御電流とを複合して得られる制御電流をコイルに
供給することで、2つのロータの回転を制御するための
制御系を1系統に簡略化することができる。
【0023】また、請求項9記載の本発明によれば、各
ロータの回転位相を検出するようにしておき、検出され
た回転位相に応じて複合電流を生成することで、それぞ
れのロータの回転位相において必要とされる電流をそれ
ぞれのステータに複合電流として供給でき、2つのロー
タをそれぞれ独立して回転させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1(a),(b)
は、本発明の第1の実施の形態に係る回転電機に適応可
能なモータの構成を示す図である。
【0026】図1において、ケーシング1には、第1ス
テータ7と第1ロータ9を有しリラクタンスモータをな
す第1モータ3と、第2ステータ13と第2ロータ15
を有し同期モータをなす第2モータ5が納められてい
る。
【0027】第1ステータ7及び第2ステータ13は、
全く同一な円筒形状のステータであり、第1ステータ7
及び第2ステータ13の内側に所定間隔をおいて第1ロ
ータ9及び第2ロータ15が配置されている。第1ロー
タ9及び第2ロータ15は、全体を覆うケーシング1に
対して回転可能なように同一軸上に隣接して設けられて
いる。
【0028】第2ロータ15は、4極(2極対)の永久
磁石で形成され、機械的に一周回転したときに、90度
毎にN極,S極が入れ替わるように構成されている。ま
た、第1ロータ9は、第2ロータ15の極対数の半分の
2極(1極対)の凸極を有する、永久磁石ではない磁性
体や鉄芯等で構成されている。
【0029】第1ステータ7,第2ステータ13の各コ
アに巻き回されているコイル19、21は、それぞれ全
部で12個が設けられており、位相差が30度からなる
12相電流を流すことで1極対の回転磁界が発生し、位
相差が60度からなる6相電流を流すことで2極対の回
転磁界が発生するようになっている。
【0030】また、図1(b)は、12個あるコイルの
代表的な接続例である。第1ステータ7のコイル19の
一端19aは、後述するインバータ29の出力端子に接
続され、コイル19の他端19bはケーブルを介して直
列に第2ステータ13のコイル21の一端21aに接続
され、さらに、コイル21の他端21bは第2ステータ
13の他のコイルの終端と共通に接続されている。
【0031】次に、図2は、制御系を電機回路のブロッ
ク図である。
【0032】バッテリ31から供給される直流電流を交
流電流に変換するインバータ29を備え、インバータ2
9から第1ステータ7のそれぞれのコイル19、第2ス
テータ13のそれぞれのコイル21に複合電流I1〜I
12を供給する。
【0033】この複合電流I1〜I12の瞬時電流の全
ての和は0になるため、この終端接続点21bでの電流
は0である。また、インバータ29は、通常の3相ブリ
ッジ型インバータを12相に構成したものと同等であ
り、トランジスタとダイオードから構成されている。な
お、図2に示すインバータ29の内部回路は、代表的な
回路構成例を示している。インバータ29の各ゲート
(トランジスタのべース)に与えるON、OFF信号は
制御部27により生成されたPWM信号である。
【0034】第1モータ3,第2モータ5には、各ロー
タ9,15をそれぞれ同期回転させるため、各ロータ
9,15の各回転位相θ1 ,θ2 で表されるロータ位置
を検出する第1位置センサ23、第2位置センサ25が
設けられ、これらセンサ23,25からのパルス信号が
制御部27に入力される。
【0035】制御部27では、第1ロータ9及び第2ロ
ータ15のロータ位置θ1 ,θ2 に基づいて、第1ロー
タ9と第1ステータ7、第2ロータ15と第2ステータ
13との間でそれぞれ回転磁界が発生するように複合電
流指令値としてPWM信号を発生する。
【0036】次に、第1の実施の形態に係わる複合モー
タの制御部27の動作について説明する。
【0037】ここで、一般的化して説明するために、第
1ステータ7及び第2ステータ13のそれぞれのコイル
個数をh個、第1ロータ9の凸極対数をP1 個、回転角
度をθ1 、第2ロータ15の極対数をP2 個、回転角度
をθ2 、電流の周波数をω、最大電流値をImと仮定す
る。
【0038】まず、ステータをなすh個のコイルにより
極対数Psの回転磁界を発生させるためには、
【数1】 となる電流inを流す必要がある。
【0039】また、第1ロータ9の凸極対数はP1 であ
るから各ステータをなすコイルの自己インダクタンスL
は、
【数2】 となる。
【0040】また、第2ロータ15の永久磁石による各
ステータのコイルの磁束鎖交数φは、
【数3】 となる。
【0041】ここで、(1)〜(3)式から第2ロータ
15に作用するトルクτ2 (瞬時トルク)を求めると、
【数4】 となる。
【0042】ここで、ステータのコイル個数hと、第2
ロータ15の極数P2 の2倍数(2P2 )の剰余は、 mod(h,2P2 )=0 となり、ステータのコイル個数hが第2ロータ15の極
数の倍数となるようにすれば、
【数5】 となり、電源周波数ωを第2ロータ15の回転速度と同
一にし、 P2 =Ps すなわち、第2ロータ15の極対数P2 と同じ回転磁界
Psを作ることで、
【数6】 となる。
【0043】また、P2 ≠Psとすれば、トルクτ2
は、 τ2 =0 となる。従って、ステータのコイルによる回転磁界Ps
の極対数P2 を第2ロータ15の極対数P2 に合わせた
時のみ一定のトルクが生じる。
【0044】また、P2 =Psではないとき、上述した
(5)式において、Σの中の部分は、
【数7】 となり、ここで、P2 =Psではないとし、例えばh=
12、P2 =4、Ps=2とすれば、
【数8】 となり、これは0になる。ただし、nは0〜11までと
する。
【0045】次に、第1ロータ9に発生するトルクτ1
(瞬時トルク)を求めると、
【数9】 となる。ここで、mod(h,2P1 )=0、すなわち、
スタータのコイル個数hは、凸極数P1 の倍数となるよ
うにすれば、
【数10】 となり、電源周波数ωを回転速度と同一にし、P1 =P
s、すなわち、第2ロータ15の極対数P2 と同じ回転
磁界を作ることで、(10)式の第1項は、
【数11】 となる。
【0046】また、P1 ≠Psとすれば、 τ1 =0 となる。
【0047】また、P1 =Psではないとき、上述した
(10)式において、Σの中の部分は、
【数12】 となり、ここで、P2 =Psでないとし、例えばh=1
2、P1 =2、Ps=4とすれば、
【数13】 となり、これは0になる。ただし、nは0〜11までと
する。
【0048】以上のことから、複合電流Iとして、
【数14】 を流すことで、第1ロータ9で発生するトルクτ1 は、
【数15】 となる。これは第1ロータ9に発生するリラクタンスト
ルクを示している。基本的には、(10)式の複合電流
Iと上述した(6)式から、ImをIm1 へ、βをβ1
へ変更すれば求められる。
【0049】一方、上述した(14)式の複合電流Iを
流すことで、第2ロータ15で発生するトルクτ2 は、
【数16】 なる。これは第2ロータ15に発生する磁石トルクを示
している。基本的には、同様に、(10)式の複合電流
Iと上述した(4)式から、ImをIm2 へ、βをβ2
へ変更すれば求められる。
【0050】このように、第1ロータ9のトルクは、複
合電流Iを表す(10)式の第1項の位相角β1 を用い
て制御でき、第2ロータ15のトルクは第2項の位相角
β2を用いて制御できる。
【0051】これを、図1に示す構成に適用すると、ス
テータのコイル数h、第1ロータ9の凸極数P1 、第2
ロータ15の極対数P2 は、 h=12,P1 =1,P2 =2 となるから、第1ロータ9のトルクτ1 、第2ロータ1
5のトルクτ2 は、 τ1 =6L2Im12sin2β1 τ2 =12φmIm2sinβ2 となる。
【0052】このように、複数のコイルからなる第1ス
テータ7の内周に設けられ、磁性体の凸極対からなる第
1ロータ9を有する第1モータ3と、第1ステータ7と
同数のコイルからなる第2ステータ13の内周に設けら
れ、永久磁石対からなる第2ロータ15を有する第2モ
ータ5とを備えておき、第1ステータ7のコイルから第
2ステータ13のコイルに直列に接続したコイル対に対
し、制御部27によりそれぞれのステータとロータとの
間で回転磁界が発生するように複合電流Iを生成してイ
ンバータ29から第1及び第2ステータに通電すること
で、2つのモータの回転を制御するための制御系を1系
統に簡略化することができる。
【0053】また、制御部27により第1及び第2ロー
タの凸極対数及び永久磁石対数と同数の極対数からなる
回転磁界が発生するように複合電流Iを生成すること
で、生成された複合電流Iをインバータ29から第1及
び第2ステータに通電するようにしているので、2つの
モータの回転を制御するための制御系を1系統に簡略化
することができる。
【0054】また、第1及び第2ステータが有するコイ
ル数を、第1及び第2ロータの凸極対数及び永久磁石対
数極数の自然数倍に設定することで、それぞれのステー
タとロータとの間で回転磁界を発生することができる。
【0055】また、第1ロータの凸極対数と第2ロータ
の永久磁石対数との極対数比を、1を除く数値に設定す
ることで、2つのモータをそれぞれ独立して回転させる
ことができる。
【0056】また、第1及び第2のロータの回転位相を
検出するようにしておき、検出された回転位相に応じて
複合電流を生成することで、それぞれのロータの回転位
相において必要とされる電流をそれぞれのステータに複
合電流として供給でき、2つのモータをそれぞれ独立し
て回転させることができる。
【0057】この結果、エネルギー的に捉えられた場
合、例えば一方のロータを発電機として、他方を電動機
として作用させる場合には、インバータから供給される
または回生すべきエネルギーは発電分と駆動分の差分を
供給すればよく、インバータの低容量化に寄与すること
ができる。
【0058】また、2つのロータを1つのインバータを
用いて駆動するため、スイッチングロスや、スナバ損等
のインバータ固有の損失を抑えることができる。
【0059】(第2の実施の形態)図3(a),(b)
は、本発明の第2の実施の形態に係る回転電機に適応可
能なモータの構成を示す図である。
【0060】本実施の形態は、図1に示す第2モータ5
に代わって、図3に示すように、別のタイプの第2モー
タ53を設けたことにある。
【0061】第2モータ53を構成する第2ロータ57
は、凸極対数2の永久磁石のない凸極性を有したもの
で、第2ステータ13は第1実施形態のものと同様であ
る。
【0062】なお、第2モータ53の第2ロータ57に
トルクを発生させる原理は、上述したように、自己イン
ダクタンスを求める(2)式で示される。
【0063】このように、複数のコイルからなる第1ス
テータ7の内周に設けられ、磁性体の凸極対からなる第
1ロータ9を有する第1モータ3と、第1ステータ7と
同数のコイルからなる第2ステータ13の内周に設けら
れ、磁性体の凸極対からなる第2ロータ57を有する第
2モータ53とを備えておき、第1ステータ7のコイル
から第2ステータ13のコイルに直列に接続したコイル
対に対し、制御部27によりそれぞれのステータとロー
タとの間で回転磁界が発生するように複合電流を生成
し、インバータ29から第1及び第2ステータに通電す
ることで、2つのモータの回転を制御するための制御系
を1系統に簡略化することができる。
【0064】また、第1及び第2ロータの凸極対数比
が、1を除く数値に設定することで、2つのモータをそ
れぞれ独立して回転させることができる。
【0065】(第3実施形態)図4(a),(b),
(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る回転電機に
適応可能なモータの構成を示す図である。
【0066】このモータでは、ステータ100と第1ロ
ータ9とで第1モータを構成し、ステータ100と第2
ロータ15とで第2モータを構成している。
【0067】ステータ100は、リング状のバックコア
部101aの内側12個所にティース部101bが形成
されたステータコア101と、各ティース部101bに
巻き回されたコイル103(図では1個所のみ示す)と
から構成され、ティース部101bの内周側の端面が第
1ロータ9と第2ロータ15の両方にそれぞれ対峙して
いる。
【0068】このモータでは、第1実施形態と同様の複
合電流をコイル103に供給することで、第1ロータ9
と第2ロータ15の回転をそれぞれ独立に制御すること
ができる。
【0069】(第4実施形態)図5(a),(b),
(c)は、本発明の第4の実施の形態に係る回転電機に
適応可能なモータの構成を示す図である。
【0070】このモータでは、ステータ110と第1ロ
ータ9とで第1モータを構成し、ステータ110と第2
ロータ15とで第2モータを構成している。
【0071】ステータ110は、12個の分割コア11
1aを円周方向に互いに分離して配置したステータコア
111と、各分割コア111aに巻き回されたコイル1
12(図では1個所のみ示す)とから構成され、分割コ
ア111aの軸方向一方側における端面が第1ロータ9
と対峙し、軸方向他方側における端面が第2ロータ15
と対峙している。
【0072】コイル112に流される電流で発生した磁
束は、図中の矢印のように、分割コア111a内を流
れ、第2ロータ15側まで伝達される。よって、このよ
うな構造においても、第1実施形態と同様の複合電流を
コイル112に供給することにより、第1ロータ9と第
2ロータ15の回転をそれぞれ独立に制御することがで
きる。
【0073】ここで、第1ロータ9の磁極を例えば永久
磁石で形成した場合、2つのロータ9、15の同一磁極
が分割コア111aを介して対向するときに磁石内の磁
束密度が低下して減磁作用が働き、磁石の磁気特性が劣
化する場合がある。しかし、この実施形態では、第1ロ
ータ9の磁極を磁性体の凸極で構成しているので、上記
のような磁石劣化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る回転電機に適
応可能なモータの構成を示す側面断面図(a)と上面断
面図(b)である。
【図2】制御系を含む電機回路のブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る回転電機に適
応可能なモータの構成を示す側面断面図(a)と上面断
面図(b)である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る回転電機に適
応可能なモータの構成を示す側面断面図(a)と正面図
(b)と背面図(c)である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る回転電機に適
応可能なモータの構成を示す側面断面図(a)と正面図
(b)と背面図(c)である。
【符号の説明】
7 第1ステータ 9 第1ロータ 13 第2ステータ 15 第2ロータ 19,21 コイル 23 第1位置センサ 25 第2位置センサ 27 制御部 29 インバータ 31 バッテリ 100,110 ステータ 101,111 ステータコア 103,112 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H572 BB02 BB10 CC02 DD05 EE03 FF08 HA08 HB07 HC01 HC08 LL32 5H619 BB01 BB02 BB06 BB15 BB24 PP01 PP02 PP04 PP08 PP14 5H621 AA03 BB01 BB02 BB07 GA04 GB10 HH01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体の凸極で形成された所定数の磁極
    を有する第1ロータと、 所定数の磁極を有する第2ロータと、 前記2つのロータと対峙するコア及び該コアに巻き回さ
    れた複数のコイルから構成されたステータと、 前記第1ロータの回転と同期回転する回転磁界を前記ス
    テータに発生させる第1制御電流と、前記第2ロータの
    回転と同期回転する回転磁界を前記ステータに発生させ
    る第2制御電流とを複合して得られる制御電流を前記コ
    イルに供給する制御装置と、 を有することを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 前記第2ロータの磁極が永久磁石で構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記第2ロータの磁極が磁性体の凸極で
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電
    機。
  4. 【請求項4】 前記第1ロータの磁極数と前記第2ロー
    タの磁極数とを異ならせてあることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 前記ステータを構成する前記コイルの数
    を、前記第1ロータの磁極数及び第2ロータの磁極数の
    自然数倍とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 前記ステータは、一方の端面が前記第1
    ロータと対峙し他方の端面が前記第2ロータと対峙する
    と共に円周方向に互いに分離して配置された複数のコア
    と、前記各コアに巻き回されたコイルとから構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    回転電機。
  7. 【請求項7】 前記ステータは、前記第1ロータと対峙
    する第1コア及び前記第1コアに巻き回された複数のコ
    イルから構成された第1ステータと、前記第2ロータと
    対峙する第2コア及び前記第2コアに巻き回され且つ前
    記第1ステータのコイルと同数のコイルから構成される
    第2ステータとに分離されており、前記第1ステータの
    コイルと前記第2ステータのコイルとが電気的に直列接
    続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の回転電機。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、前記第1ロータの磁極
    数と同数の磁極を有する回転磁界を前記ステータに発生
    させる第1制御電流と、前記第2ロータの磁極数と同数
    の磁極を有する回転磁界を前記ステータに発生させる第
    1制御電流とを複合して得られる制御電流を前記コイル
    に供給するものであることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の回転電機。
  9. 【請求項9】 前記2つのロータの回転位相を検出する
    検出手段を備えると共に、前記制御装置が、前記検出手
    段が検出した各ロータの回転位相に応じて前記制御電流
    を生成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに
    記載の回転電機。
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