JP2001169344A - 無線通信におけるチャネル切り替え方式 - Google Patents

無線通信におけるチャネル切り替え方式

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JP2001169344A
JP2001169344A JP34690899A JP34690899A JP2001169344A JP 2001169344 A JP2001169344 A JP 2001169344A JP 34690899 A JP34690899 A JP 34690899A JP 34690899 A JP34690899 A JP 34690899A JP 2001169344 A JP2001169344 A JP 2001169344A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同時に同一チャネルで基地局と通信を行って
いる移動局同士の角度差が移動局の移動に伴って小さく
なっても、通信不能状態になることを防止する。 【解決手段】 移動局MS1、移動局MS2は、基地局
と同時に同一のチャネルで通信を行っており、それぞ
れ、図中に矢印で示す移動経路に沿って移動している。
基地局BSは、移動局MS1,MS2の各々が発する電
波の到来方向を測定し、通信中の移動局MS1と移動局
MS2との角度差を測定する。そして、時刻t3で互い
のビームが重なる直前、すなわち互いの角度差が所定の
閾値を下回った時点で、移動局MS1,MS2のどちら
かを別のチャネルに切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間分割多重アク
セス(SDMA)など、基地局が異なる指向性で複数の
移動局と同時に同一のチャネルで通信を行う無線通信に
おけるチャネル切り替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空間分割多重アクセス(SDMA)と
は、基地局が複数の移動局に対して別々の指向性を形成
し、同時に同一周波数で複数の移動局と通信を行う多重
アクセス方式である(Multi-Beam Adaptive Base-Stati
on Antennas for Cellular LandMobile Radio System:
S.C.Swales,IEEE VTC,1989)。該空間分割多重アクセス
では、図7に示すように、基地局BSは、移動局MS
1,MS2に対してそれぞれビームB1,B2を向けて
通信を行うことにより、同一周波数であっても別々の情
報を送受信することができる。この場合、アレーアンテ
ナは1組でよいが、送受信機は2つ必要であり、それぞ
れが移動局MS1,MS2に対する通信を受け持ってい
る。
【0003】ここで、具体的な基地局BSのアンテナ、
送受信機の構成を図8に示す。図示するように、アンテ
ナA1,A2,…,Akは、指向性を形成するために複
数本(図示の例ではk本)必要である。それぞれのアン
テナ出力x1〜xkには、複素ウエイト制御部1aから
の複素ウエイトw1〜wkが乗算器Ma1〜Makで乗
算され、これら乗算結果が加算器Aa1で総和されるこ
とにより、受信信号yを得ることができる。受信信号y
は、送受信機2aの受信機により検波・復調される。別
の指向性を得るためには、アンテナ出力x1〜xkに、
別の複素ウエイト制御部1bからの複素ウエイトw1’
〜wk’を乗算器Mb1〜Mbkで乗算して加算器Ab
1で総和すればよい。その受信信号y’は、上記受信信
号yとは異なるものである。受信信号yは、移動局MS
1の方向に指向性を向けた場合であるので、移動局MS
1の発する電波の情報が主に含まれており、受信信号
y’は、移動局MS2の方向に指向性を向けた場合であ
るので、移動局MS2の発する電波の情報が主に含まれ
ている。上述した方法で、複数の移動局と同一の周波数
で同時に通信を行うことができる。
【0004】また、送信の際に指向性を形成するために
は、送受信機2a,2bのそれぞれの送信機の出力に複
素ウエイトを乗算して、複数のアンテナA1〜Akで送
信すればよい。異なる複素ウエイトを用いることによ
り、異なる指向性を形成できる。
【0005】上述した空間分割多重アクセスにおいて
は、従来より、干渉波抑圧のための指向性形成形態とし
て大きく分けて2つの方法が存在する。どちらの方法も
希望波の方向にメインローブを向ける点では同じである
が、干渉波を抑圧する方法が異なる。1つは、希望波以
外の方向に対しては、低い利得の指向性パターンを形成
することにより、希望波の方向以外のすべての干渉波を
抑圧する方法で、固定的なビームフォーミング方法であ
る。もう1つは、干渉波の方向にヌルを向けるように指
向性を形成する方法で、積極的な干渉波抑圧方法であ
る。後者はアダプティブアレイと呼ばれる方法で、指向
性形成アルゴリズムとして幾つかの方法(アレーアンテ
ナによる適応信号処理:菊間仲良、科学技術出版)が知
られているが、これらのアルゴリズムは希望波のことに
関して何らかの事前知識が必要である。1つは、信号そ
のものを参照信号として利用する方法であり、MMSE
(RLS、LMS)アルゴリズムが代表的なアルゴリズ
ムである。他方は、希望波のDOA(到来方向)を利用
するものでMSN、DCMPと呼ばれるアルゴリズムが
知られている。その他には、信号の定包絡線性と言う性
質を利用して事前知識なしにブラインドで指向性を形成
するCMAというアルゴリズムが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、空間
分割多重アクセスにおいては、指向性形成形態として、
希望彼の方向以外のすべての干渉波を抑圧する固定的な
ビームフォーミングと、干渉波の方向にヌルを向けるよ
うに指向性を形成するアダプティブアレイという2つの
方法がある。いずれの指向性形成形態においても、希望
波の方向にメインローブを向ける点では同じである。も
し2つの移動局が基地局と同一のチャネルで通信を行っ
ている場合を想定すると、図9に示すように、移動局M
S1に対してはメインビームB1を向け、移動局MS2
に対してはメインビームB2を向けることになる。双方
の移動局MS1,MS2の角度差が十分大きい場合に
は、メインビームB1,B2は重なることなく、それぞ
れの移動局の電波を十分に分離することができる。
【0007】ここで、移動局MS1と移動局MS2との
角度差とは、図11、図12に示すように、基地局BS
から見た移動局MS1と移動局MS2の成す角度θのこ
とである。しかしながら、双方の移動局MS1,MS2
の角度差が図10に示すように小さい場合には、メイン
ビームB1,B2は一部重なることになるので、通信不
能状態になる。また、アダプティブアレイの場合には、
指向性のヌルはメインローブからある程度離れている必
要があるので、移動局MS1,MS2の角度差が小さい
場合には、十分なヌルを作り出すことができず、干渉波
の影響を受けることになるので、やはり通信不能状態に
なる。
【0008】いずれにしても移動局MS1,MS2の角
度差が小さい場合には、メインビームB1,B2を十分
に分離することができないので、同時に同一のチャネル
(FDMAの場合は同一周波数、CDMAの場合には同
一中心周波数、TDMAの場合は同一タイムスロット)
を割り当てることができず、異なるチャネル(FDMA
の場合は異なる周波数、CDMAの場合は異なる中心周
波数、TDMAの場合は異なるタイムスロット)を使用
しなければ、通信が成立し得ない。
【0009】すなわち、基地局BSが移動局(この場
合、移動局MS1,MS2のどちらか一方)とコネクシ
ョンを確立して通信を開始する時、他の移動局(移動局
MS1,MS2のどちらか他方)との角度差が大きい場
合には、他の移動局と同じチャネルを割り当てることが
できるが、小さい場合には、他のチャネルを割り当てる
必要がある。
【0010】従来、他の移動局との角度差を側定する手
段としては、移動局の発する電波の到来方向(DOA)
を測定する方法と、移動局の個別応答ベクトルを測定
し、その相互相関値から判断する方法とが存在する。到
来方向(DOA)を測定するアルゴリズムとして、ビー
ムフォーマー法、Capon法、線形予測法、最小ノル
ム法、MUSIC、ESPRIT等が挙げられる(アレ
ーアンテナによる適応信号処理:菊間仲良、科学技術出
版)。
【0011】一方、移動局の個別応答ベクトルとは、そ
の移動局だけが電波を発した時の基地局のアンテナ出力
x1〜xkを要素とするベクトル(x1,x2,…,x
k)のことである。移動局MS1と移動局MS2との角
度差の大小は、移動局MS1の個別応答ベクトルと移動
局MS2の個別応答ベクトルとの相互相関値の大小と比
例するので、この相互相関値から移動局MS1と移動局
MS2の角度差の大小が分かる。但し、相互相関値は、
移動局MS1と移動局MS2との角度差が同じ場合であ
っても、基地局BSから見た方向により異なる値とな
る。例えば、図13(a)、(b)では、角度差θは同
じであるが、相互相関値は異なる。すなわち、相互相関
値から移動局MS1と移動局MS2の角度差が絶対的な
値として分るわけではない。
【0012】いずれにしても基地局BSは、通信を開始
する時に、他の移動局との角度差の大小によりチャネル
割当ての可否を判断するので、通信開始時には、移動局
同士の角度差が小さ過ぎて通信不能状態になることはな
い。しかしながら、通信中にいずれかの移動局が移動し
て、移動局間の角度差が小さくなった場合には、従来技
術による方式では、それを検知してチャネルを切り替え
る手段を具備していないため、通信不能状態になるとい
う問題がある。
【0013】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、同時に同一チャネルで基地局と通信を行ってい
る移動局が移動して移動局同士が近接しても、通信不能
状態になることを防止することができる無線通信におけ
るチャネル切り替え方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、請求項1記載の発明では、基地局が複数の移
動局に対して異なる指向性を形成して、同一チャネルで
同時に前記複数の移動局と通信を行う無線通信における
チャネル切り替え方式において、前記基地局が、前記複
数の移動局の各々が発する電波の到来方向を測定するこ
とにより、通信中に移動局同士が接近したことを検知す
る検知手段を具備し、前記検知手段により通信中に移動
局同士が接近したことが検知されると、いずれかの移動
局を他のチャネルに切り替えることを特徴とする。
【0015】また、上述した問題点を解決するために、
請求項2記載の発明では、基地局が複数の移動局に対し
て異なる指向性を形成して、同一チャネルで同時に前記
複数の移動局と通信を行う無線通信におけるチャネル切
り替え方式において、前記基地局が、前記複数の移動局
の個別応答ベクトルの相互相関値を測定することによ
り、通信中に移動局同士が接近したことを検知する検知
手段を具備し、前記検知手段により通信中に移動局同士
が接近したことが検知されると、いずれかの移動局を他
のチャネルに切り替えることを特徴とする。
【0016】また、請求項3記載の発明では、請求項1
または2記載の無線通信におけるチャネル切り替え方式
において、前記基地局は、前記複数の移動局の各々の位
置および移動速度を測定し、前記複数の移動局の各々の
移動経路を予測する移動経路予測手段を具備し、前記移
動経路予測手段により予測された、前記複数の移動局の
各々の移動経路から移動局同士が接近することが予測さ
れる場合、予めいずれかの移動局を他のチャネルに切り
替えることを特徴とする。
【0017】また、請求項4記載の発明では、請求項1
または2記載の無線通信におけるチャネル切り替え方式
において、前記基地局は、移動局同士が接近して他のチ
ャネルに切り替えた後に、再び移動局同士が離れて同一
のチャネルを用いることができるようになった場合、切
り替え前のチャネルに戻すことを特徴とする。
【0018】この発明では、通信中に移動局同士が接近
したことを検知すると、どちらかの移動局を他のチャネ
ル(FDMAの場合は異なる周波数、CDMAの場合は
異なる中心周波数、TDMAの場合は異なるタイムスロ
ット)に切り替えて通信を継続する。したがって、通信
中に移動局が移動して移動局同士が接近しても、各移動
局に対する指向性が重なる直前に、異なるチャネルに切
り替えることが可能となり、通信中の移動局の接近によ
る通信不能状態を避けることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。 A.第1実施形態 図1は、本発明の第1実施形態において、同時に同一の
チャネルで基地局と通信を行っている2つの移動局の移
動経路を示す概念図である。図において、移動局MS
1、移動局MS2は、基地局と同時に同一のチャネル
(FDMAの場合は同一周波数、CDMAの場合は同一
中心周波数、TDMAの場合は同一タイムスロット)で
通信を行っており、各々、移動経路P1,P2に沿って
移動している。時刻t0,t1,t2,t3は、図2に
示すように、時間軸上に並んでおり、添字の番号が時間
の経過を表わしている。
【0020】次に、図3(a),(b),(c),
(d)は、各々、時刻t=t0,t1,t2,t3にお
ける移動局MS1,MS2の位置と、基地局BSにより
形成される指向性を示す遷移図である。図3(a),
(b),(c)に示すように、t=t0,t1,t2で
は、指向性パターンは重なることなく、移動局MS1,
MS2の情報が十分に空間的に分割されている。一方、
図3(d)に示すように、t=t3では、移動局MS
1,MS2の指向性パターンが重なるため、同一のチャ
ネルでは通信不能状態が起こる。
【0021】そこで、本第1実施形態では、t=t3の
直前に同一チャネルを用いている移動局MS1,MS2
のどちらかの移動局を他のチャネル(FDMAの場合は
異なる周波数、CDMAの場合は異なる中心周波数、T
DMAの場合は異なるタイムスロット)に切り替える。
別々のチャネルで図3(d)のような指向性ならば、通
信不能状態は起こらないので、移動局MS1,MS2の
接近による通信不能状態を防止することができる。
【0022】上述したことを移動局同士の角度差の観点
から見ると、前述したように、角度差が大きい時は同一
のチャネルでもよいが、角度差がある閾値を下回った場
合には、別のチャネルに切り替える必要があるというこ
とを意味している。そこで、上述した本第1実施形態を
実施するためには、通信中に常に移動局同士の角度差を
測定する必要がある。そのためには、移動局MS1,M
S2の各々が発する電波の到来方向(DOA)を測定す
ればよい。電波の到来方向を測定すれば、2つの移動局
MS1,MS2からの電波の到来方向の差により、移動
局MS1,MS間の角度差を容易に求めることができ
る。
【0023】また、角度差の絶対的な値ではなく、角度
差の大小に比例する値を測定する方法でもよい。この場
合、従来技術で説明したように、個別応答ベクトルの相
互相関値がある閾値以上になったならば、移動局同士の
角度差が小さくなったと判断できるので、相互相関値を
常に監視する方法でも実現することができる。なお、角
度差の閾値または相互相関値の閾値は、指向性パターン
が重なった時の角度差または個別応答ベクトルの相互相
関値ではなく、その一歩手前の値に設定しておく。これ
により、ビームが衝突する前に別のチャネルに切り替え
ることが可能となる。
【0024】また、第1実施形態において、通信中に移
動局同士の角度差または個別応答ベクトルの相互相関値
を測定する時間間隔は、ビームが衝突する前にビームの
接近を検知して衝突を回避できる位の間隔でなければな
らない。余りにも測定時間間隔が長いと、測定しない間
に移動局が接近し過ぎてビームが衝突し、移動局との通
信が不可能となるからである。一方、測定時間間隔が短
すぎると、処理負担が大きくなってしまうという欠点も
あるので、適当な間隔を選択することが望ましい。
【0025】また、同時に同一のチャネルで通信を行っ
ている移動局が2つより多い場合も、上述した延長線上
で説明することができる。つまり、通信中に、複数の移
動局の相互の角度差もしくは角度差に比例する個別応答
ベクトルの相互相関値を測定すればよい。測定すべき2
局は、複数の移動局のすべての組み合わせである。
【0026】図4は、4つの移動局MS1,MS2,M
S3,MS4が同時に通信を行っている例を示す概念図
である。図4に示す例では、(MS1,MS2),(M
S1,MS3),(MS1,MS4),(MS2,MS
3),(MS2,MS4),(MS3,MS4)の6組
である。これらの組で、角度差もしくは個別応答ベクト
ルの相互相関値を測定する。絶対的な角度差を測定する
ためには、各移動局の発する電波の到来方向を測定すれ
ばよいし、個別応答ベクトルの相互相関値を測定するた
めには、各移動局の個別応答ベクトルを測定すればよ
い。
【0027】ここで、各移動局MS1,MS2,MS
3,MS4の個別応答ベクトルを測定する方法を詳述す
る。該個別応答ベクトルとは、対象となる移動局のみが
電波を発した場合の基地局BSの応答ベクトル、つまり
アレーアンテナの出力x1〜xkを要素とするベクトル
(x1,x2,…,xk)のことである。そこで、通信
中に個別応答ベクトルを測定するためには、対象となる
移動局以外のすべての移動局の電波の放射を停止する必
要がある。例えば、移動局MS1の個別応答ベクトルを
測定したければ、MS2、MS3、MS4の電波の放射
を一時的に停止する必要がある。そして、すべての個別
応答ベクトルを側定するために、順繰に1局のみ電波を
発するようにして他の移動局の放射を制限すればよい。
さて、個別応答ベクトルV1とV2の相互相関値とは、
V1H・V2/2のことである。ここで、Hは共役転置
を意味している。また、個別応答ベクトルの要素となっ
ているアレーアンテナの出力xiは、信号の同相成分I
と直交成分Qをそれぞれ実数、虚数とする複素数である
ことを考えると、この相互相関値の定義が妥当であるこ
とが分る。
【0028】B.第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態について説明する。上述し
た第1実施形態では、基地局BSが1つである場合であ
った。これに対して、本第2実施形態では、複数の基地
局から構成されるサービスエリア内を移動局が移動する
場合を想定している。この場合、各基地局が自セル内の
移動局に対して指向性を形成して同一チャネル(FDM
Aの場合は同一周波数、CDMAの場合は同一中心周波
数、TDMAの場合は同一タイムスロット)で同時に複
数の移動局と通信を行う。隣接しているセルであって
も、指向性形成により空間的に分割が可能であれば、同
一のチャネルを用いることができる。
【0029】図5は、複数の基地局から構成されるサー
ビスエリア内を移動局が移動する場合の例を示す概念図
である。基地局BS1,BS2,BS3は、各々、移動
局MS1,MS2、移動局MS3,MS4、移動局MS
5に対して、図示する指向性を形成して、同一チャネル
で通信を行っている。もし、時間の経過に伴って、図6
に示すように、基地局BS2のセルに属する移動局MS
3が移動して、移動局MS2と移動局MS3が接近する
と、基地局BS1から見ると、移動局MS3が干渉源と
なるし、基地局BS2から見ると、移動局MS2が干渉
源となって通信不可能状態となる。
【0030】本第2実施形態では、前述したように、基
地局が通信中に、あるチャネルを使用している全ての移
動局同士の角度差もしくは角度差に比例する個別応答ベ
クトルの相互相関値を測定し、閾値との比較により移動
局同士の接近を検知する。そして、移動局同士の接近を
検知したならば、別のチャネル(FDMAの場合は異な
る周波数、CDMAの場合は異なる中心周波数、TDM
Aの場合は異なるタイムスロット)に切り替えることに
より、上述した通信不可能状態を避けるようになってい
る。
【0031】但し、移動局同士の接近を検知し、別のチ
ャネルに切り替える動作が基地局BS1と基地局BS2
とで同時に行われ、切り替え先のチャネルが同じになっ
てしまうと、切り替え先のチャネルで衝突してしまうこ
とになる。そこで、同時に切り替え動作が起こらないよ
うにタイミングをずらす必要がある。
【0032】ところで、移動局同士の角度差を測定する
方法として移動局が発する電波の到来方向を測定する方
法があるが、この方法は、複数の基地局の場合にも容易
に適用可能である。これに対して、個別応答ベクトルの
相互相関値を測定する方法では、測定の対象となる移動
局が順番に電波を発する必要があるが、複数の基地局か
ら構成されるサービスエリアが隣接する場合には、対象
となる移動局の測定に対して、他の基地局に属する移動
局の電波も測定してしまうため、基地局間で測定のタイ
ミングを合わせる必要がある。基地局間において、タイ
ミング同期を行うための解決方法としては、基地局全体
と通信を行う中央制御局を設ける方法がある。
【0033】C.第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3
実施形態では、基地局が移動局の位置を測定する手段を
具備し、移動局の位置および移動局の速度により移動局
の移動経路を予測し、移動局の移動経路から、ある移動
局とある移動局との角度差がある閾値より小さくなるこ
とが予測される場合、予めどちらかの移動局を他のチャ
ネルに切り替えて、通信を継続するようにしている。移
動局の位置を測定するためには、移動局が発する電波の
到来方向および遅延時間を測定すればよい。遅延時間測
定は、到来方向測定の際に用いられるMUSIC,ES
PRIT等のアルゴリズムの変形版で行うことができる
(アレーアンテナによる適応信号処理:菊間仲良、科学
技術出版)。また、移動局の移動経路は、移動局の位置
および移動局の移動速度により予測することができ、移
動局の速度は、微小時間離れた移動局の位置を測定する
ことにより得ることができる。
【0034】D.第4実施形態 次に、本発明の第4実施形態について説明する。本第4
実施形態では、移動局同士が接近してどちらかの移動局
を別のチャネルに切り替えた後に、再び移動局同士が離
れて同一のチャネルを用いることができるようになった
場合、切り替え前のチャネルに戻すようにしている。本
第4実施形態は、可能な限り密にチャネルを収容しよう
とする要請に応えるものであり、チャネル切り替えの度
に最適なチャネル配置を探索する必要もなく、自動的に
チャネル収容を密に行うことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通信中に移動局同士が接近したことを検知すると、どち
らかの移動局を他のチャネル(FDMAの場合は異なる
周波数、CDMAの場合は異なる中心周波数、TDMA
の場合は異なるタイムスロット)に切り替えて通信を継
続する。したがって、通信中に移動局が移動して移動局
同士が接近しても、各移動局に対する指向性が重なる直
前に、異なるチャネルに切り替えることが可能となり、
通信中の移動局の接近による通信不能状態を避けること
ができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態において、同時に同一
のチャネルで基地局と通信を行っている2つの移動局の
移動経路を示す概念図である。
【図2】 図1に示す移動経路における時間経過を示す
概念図である。
【図3】 移動する移動局の位置変化と、基地局により
形成される指向性とを示す遷移図である。
【図4】 4つの移動局が同時に通信を行っている例を
示す概念図である。
【図5】 複数の基地局から構成されるサービスエリア
内を移動局が移動する場合の例を示す概念図である。
【図6】 図5において通信中に移動局が移動して他の
移動局と接近した場合の指向性パターンを示す概念図で
ある。
【図7】 空間分割多重アクセス(SDMA)の一例を
説明するための概念図である。
【図8】 具体的な基地局のアンテナ、送受信機の構成
例を示すブロック図である。
【図9】 移動局同士の角度差が大きい時の指向性形成
を示す概念図である。
【図10】 移動局同士の角度差が小さい時の指向性形
成を示す概念図である。
【図11】 移動局同士の角度差の定義を説明するため
の概念図である。
【図12】 移動局同士の角度差の定義を説明するため
の概念図である。
【図13】 角度差が同じで個別応答ベクトルの相互相
関値が異なる場合の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
BS 基地局 MS1〜MS5 移動局 BS1〜BS3 基地局 θ 角度差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04J 15/00 H04J 13/00 A (72)発明者 久保田 周治 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5J021 AA05 AA06 CA06 DB02 DB03 EA02 FA16 FA17 FA18 FA20 FA26 FA32 GA02 HA02 HA05 HA10 5K022 AA10 AA41 EE01 EE11 5K067 AA03 BB02 BB12 DD13 DD34 DD36 EE02 EE10 EE22 EE43 EE62 EE65 JJ35 JJ39 KK02 KK03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局が複数の移動局に対して異なる指
    向性を形成して、同一チャネルで同時に前記複数の移動
    局と通信を行う無線通信におけるチャネル切り替え方式
    において、 前記基地局が、前記複数の移動局の各々が発する電波の
    到来方向を測定することにより、通信中に移動局同士が
    接近したことを検知する検知手段を具備し、 前記検知手段により通信中に移動局同士が接近したこと
    が検知されると、いずれかの移動局を他のチャネルに切
    り替えることを特徴とする無線通信におけるチャネル切
    り替え方式。
  2. 【請求項2】 基地局が複数の移動局に対して異なる指
    向性を形成して、同一チャネルで同時に前記複数の移動
    局と通信を行う無線通信におけるチャネル切り替え方式
    において、 前記基地局が、前記複数の移動局の個別応答ベクトルの
    相互相関値を測定することにより、通信中に移動局同士
    が接近したことを検知する検知手段を具備し、前記検知
    手段により通信中に移動局同士が接近したことが検知さ
    れると、いずれかの移動局を他のチャネルに切り替える
    ことを特徴とする無線通信におけるチャネル切り替え方
    式。
  3. 【請求項3】 前記基地局は、 前記複数の移動局の各々の位置および移動速度を測定
    し、前記複数の移動局の各々の移動経路を予測する移動
    経路予測手段を具備し、 前記移動経路予測手段により予測された、前記複数の移
    動局の各々の移動経路から移動局同士が接近することが
    予測される場合、予めいずれかの移動局を他のチャネル
    に切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の
    無線通信におけるチャネル切り替え方式。
  4. 【請求項4】 前記基地局は、 移動局同士が接近して他のチャネルに切り替えた後に、
    再び移動局同士が離れて同一のチャネルを用いることが
    できるようになった場合、切り替え前のチャネルに戻す
    ことを特徴とする請求項1または2記載の無線通信にお
    けるチャネル切り替え方式。
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