JP2001169202A

JP2001169202A - デジタル放送受信機及びタイムアウト時間制御方法

Info

Publication number: JP2001169202A
Application number: JP35479599A
Authority: JP
Inventors: Tomohito Ueda; 智仁植田
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 1999-12-14
Filing date: 1999-12-14
Publication date: 2001-06-22

Abstract

(57)【要約】【課題】デジタル放送の電子番組表を構成するセクシ
ョン情報の取得のタイムアウト時間を変更することによ
って、電波状態が悪い場合でも、セクション情報の取得
のタイムアウトエラー発生を抑え、電子番組表を確実に
提示可能とした放送受信機及びタイムアウト時間制御方
法を提供する。【解決手段】デジタル放送電波からセクション情報を
取得するセクション取得装置１０１と、セクション取得
装置１０１で取得したセクション情報から電子番組表を
構築し表示する電子番組表表示装置１０２と、セクショ
ン取得装置１０１におけるセクション情報の取得頻度を
検出すると共に、検出した取得頻度に基づきセクション
取得装置１０１におけるセクション情報を取得するため
のタイムアウト時間を制御するタイムアウト時間制御装
置１０３とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送受信
機及びタイムアウト時間制御方法に関し、特に、電子番
組表を構成するセクション情報の取得のタイムアウト時
間を情報の取得状態に応じて延長する場合に好適なデジ
タル放送受信機及びタイムアウト時間制御方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、デジタル放送における電子番組
表を構成するセクション情報は、放送側によって予め決
められた時間内に送出されており、従来のデジタル放送
チューナにおけるセクション情報取得のタイムアウト時
間は、それに従って設定されている。

【０００３】デジタル放送受信機に関する従来例として
は、例えば特開平１１−２３４５８４号公報に記載の技
術が提案されている。同公報は、所望の番組表を迅速に
作成し表示することを目的としたものであり、番組表を
作成する手段は、トランスポートストリームＩＤ（Iden
tification）毎のサービスの情報を記述したＳＤＴ（Se
rvice Description Table）内の、サービス毎の番組情
報を記述したＥＩＴ（Event Information Table）の送
出時間範囲を、受信したトランスポートストリームＩＤ
毎に分けて、前記番組表に記載することを特徴とするデ
ジタル放送受信機が開示されている。

【０００４】上記従来例のデジタル放送受信機は、図１
０に示す如く、ＣＳ（Communications Satellite：通信
衛星）アンテナ入力端子９０１、チューナ９０２、ＱＰ
ＳＫ（Quadrature Phase Shift Keying：四相位相変
調）復調器・ＦＥＣ（Forward Error Correction：自動
誤り訂正方式）デコーダ９０３、トランスポート処理器
９０４、ＭＰＥＧ（Moving Picture Experts Group：フ
ルカラー動画圧縮方式）音声デコーダ９０５、音声Ｄ／
Ａ変換器９０６、音声出力端子９０７、ＭＰＥＧ映像デ
コーダ９０８、ビデオエンコーダ９０９、映像出力端子
９１０、ＯＳＤ（On Screen Display：文字表示機能）
処理・表示部９１１、メモリ９１２、ＣＰＵ９１３を備
えている。

【０００５】ＣＳアンテナ入力端子９０１から入力され
た信号は、チューナ９０２で復調され、ＱＰＳＫ復調器
・ＦＥＣ（Forward Error Correction）デコーダ９０３
でＱＰＳＫの復調及び誤り訂正される。誤り訂正された
トランスポートストリームの信号ＴＳは、トランスポー
ト処理器９０４で音声ストリームＡｕ、映像ストリーム
Ｖｉ、ＳＩ（Service Information）ストリームＳｉに
分離され、各ブロックに伝送される。即ち、音声ストリ
ームＡｕは、ＭＰＥＧ音声デコーダ９０５で復号された
後、音声Ｄ／Ａ変換器９０６でアナログ変換され、音声
出力端子９０７から出力される。また、映像ストリーム
Ｖｉは、ＭＰＥＧ映像デコーダ９０８で復号され、ビデ
オエンコーダ９０９で、例えば操作用指示表示のＯＳＤ
（On-Screen Device）データと合成され、ＲＧＢ信号か
らビデオ信号に変換され、映像出力端子９１０から出力
される。ＳＩストリームＳｉは、番組情報をメモリ９１
２に記録しながら番組表などの画面をＯＳＤ処理・表示
部９１１で作成し、ビデオエンコーダ９０９で映像画面
と合成される。

【０００６】また、上記従来例のデジタル放送受信機に
おける処理の流れは、図１１に示す如く、番組表の受信
を開始すると（ステップＳ１００１）、タイムアウトを
設定し、番組配列情報のセクション情報の受信を開始し
（ステップＳ１００２）、番組表を構成するセクション
情報のどれかが取得できた場合は（ステップＳ１００３
でＹｅｓ）、番組表における取得部分を提示する（ステ
ップＳ１００４）。そして、番組表を構成するセクショ
ン情報を全て取得できた場合は（ステップＳ１００５で
Ｙｅｓ）、番組表を完成する（ステップＳ１００６）。
他方、番組表を構成するセクション情報のどれも取得で
きず（ステップＳ１００３でＮｏ）、タイムアウトエラ
ーが発生した場合は（ステップＳ１００７でＹｅｓ）、
タイムアウトエラーが発生した旨を表示し（ステップＳ
１００８）、番組表の構築を中断する（ステップＳ１０
０９）。タイムアウトエラーが発生しない場合は（ステ
ップＳ１００７でＮｏ）、その他のエラー処理を行う
（ステップＳ１０１０）。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例においては次のような問題点があった。

【０００８】上述した如く、デジタル放送における電子
番組表を構成するセクション情報は、放送側によって予
め決められた時間内に送出されており、デジタル放送チ
ューナにおけるセクション情報取得のタイムアウト時間
は、それに従って設定されている。しかし、天候等によ
る電波状態の悪化によって、時間内にセクション情報が
デジタル放送チューナまで届かない、もしくはエラーに
よって復元できない場合がある。その場合、従来のデジ
タル放送チューナでは、メッセージを出して、ユーザに
その旨を通知し、番組配列情報の受信を中止していた。
その結果、電子番組表は未完成のままとなってしまうと
いう問題点があった。

【０００９】本発明の目的は、デジタル放送の電子番組
表を構成するセクション情報の取得のタイムアウト時間
を変更することによって、電波状態が悪い場合でも、セ
クション情報の取得のタイムアウトエラー発生を抑え、
電子番組表を確実に提示可能としたデジタル放送受信機
及びタイムアウト時間制御方法を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、デジタル放送
電波を受信し電子番組表を構成するデジタル放送受信機
において、前記デジタル放送電波から電子番組配列情報
の区切り単位であるセクション情報を取得する取得手段
と、該取得手段で取得した前記セクション情報から前記
電子番組表を構築し表示する表示手段と、前記取得手段
における前記セクション情報の取得頻度を検出すると共
に、該検出した取得頻度に基づき前記取得手段における
前記セクション情報を取得するためのタイムアウト時間
を制御する時間制御手段とを具備することを特徴とす
る。

【００１１】また、本発明は、デジタル放送電波を受信
し電子番組表を構成するデジタル放送受信機におけるタ
イムアウト時間制御方法において、デジタル放送の電子
番組表を構築する際、前記デジタル放送電波から電子番
組配列情報の区切り単位であるセクション情報を取得
し、前記セクション情報の取得頻度を検出し、検出した
取得頻度に基づき前記セクション情報を取得するための
タイムアウト時間を制御することを特徴とする。

【００１２】また、本発明のデジタル放送受信機は、図
２を参照しつつ説明すれば、デジタル放送電波を受信し
電子番組表を構成するデジタル放送受信機において、前
記デジタル放送電波から電子番組配列情報の区切り単位
であるセクション情報を取得する取得手段（１０１）
と、該取得手段で取得した前記セクション情報から前記
電子番組表を構成し表示する表示手段（１０２）と、前
記取得手段における前記セクション情報の取得頻度を検
出すると共に、該検出した取得頻度に基づき前記取得手
段における前記セクション情報を取得するためのタイム
アウト時間を制御する時間制御手段（１０３）とを具備
している。

【００１３】［作用］本発明のデジタル放送受信機は、
デジタル放送の電子番組表を構築する際、電子番組表を
構成するセクション情報の取得のタイムアウト時間を、
セクション情報の取得状態に応じて変更するように制御
している。このため、電波状態が悪い場合でも、セクシ
ョン情報の取得のタイムアウトエラー発生を抑え、電子
番組表を確実に提示できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】［第１実施形態］次に、本発明の
第１実施形態について図面を参照して詳細に説明する。

【００１５】（１）構成の説明本発明の第１実施形態では、電波の受信状態が悪く、デ
ジタル放送の電子番組表を構成するセクション情報の取
得が困難な場合に、セクション情報の受信状態に応じ
て、セクション情報取得のタイムアウト時間を最適な長
さに変更することにより、電子番組表の取得を中止する
頻度を減らし、ユーザに対して電子番組表を提示可能と
する例について説明する。

【００１６】本発明の第１実施形態のデジタル放送受信
機は、図１に示すように、セクション取得装置１０１
と、電子番組表表示装置１０２と、タイムアウト時間制
御装置１０３と、アンテナ１０４と、パケット受信装置
１０５とを具備している。

【００１７】上記構成を詳述すると、セクション取得装
置１０１は、デジタル放送電波から電子番組表を構成す
るためのセクション情報を取得する。電子番組表表示装
置１０２は、テレビ放送にＯＳＤデータを多重して表示
できるブラウン管やフラットパネルディスプレイの液晶
表示パネルであり、セクション情報から電子番組表を構
成し、ユーザに表示する。タイムアウト時間制御装置１
０３は、セクション取得装置１０１がデジタル放送電波
から電子番組表のセクション情報を取得できているかを
常時監視しており、セクション取得装置１０１のセクシ
ョン情報の取得頻度を検出すると共に、セクション情報
の取得頻度の検出結果に基づき、セクション取得装置１
０１におけるセクション情報取得のタイムアウト時間を
制御する。

【００１８】アンテナ１０４は、デジタル放送電波を受
信しパケット受信装置１０５へ送出し、受信した電波の
強弱の情報をタイムアウト時間制御装置１０３へ送出す
る。パケット受信装置１０５は、パケット群をセクショ
ン取得装置１０１へ送出し、パケット群の受信状態をタ
イムアウト時間制御装置１０３へ出力する。

【００１９】本発明の第１実施形態のデジタル放送受信
機の主要部は、図１からセクション取得装置１０１周辺
を抜き出した図２に示すブロック図の如く、セクション
取得装置１０１と、電子番組表表示装置１０２と、タイ
ムアウト時間制御装置１０３とを具備している。

【００２０】上記構成を詳述すると、セクション取得装
置１０１は、アンテナを介して受信したデジタル放送電
波から電子番組表を構成するためのセクション情報を取
得し、取得したセクション情報を電子番組表表示装置１
０２へ送出し、取得したセクション情報の取得状態をタ
イムアウト時間制御装置１０３へ送出する。また、セク
ション取得装置１０１は、セクション情報を取得するた
めのタイムアウト時間が設定されるフィルタを備えてい
る。電子番組表表示装置１０２は、セクション取得装置
１０１より送出されたセクション情報から電子番組表を
構成し、ユーザに表示する。

【００２１】タイムアウト時間制御装置１０３は、セク
ション取得装置１０１が放送電波から電子番組表のセク
ション情報を取得できているかを常時監視しており、セ
クション取得装置１０１のセクション情報の取得頻度を
検出すると共に、セクション情報の取得頻度の検出結果
に基づき、セクション取得装置１０１におけるセクショ
ン情報取得のタイムアウト時間を制御する。また、タイ
ムアウト時間制御装置１０３には、予めタイムアウト時
間の最大値が設定されている。本発明の第１実施形態で
は、従来のデジタル放送受信機の構成に、タイムアウト
時間制御装置１０３を追加した点が特徴となっている。

【００２２】（２）動作の説明次に、本発明の第１実施形態の動作について、図１，図
２〜図８を参照して詳細に説明する。

【００２３】先ず、デジタル放送での電子番組表の放送
について説明する。放送側は、電子番組配列情報を、情
報として区切れる単位（例：１つの電子番組の情報）で
分割する。これをセクションと呼ぶ。セクションは、単
独で情報として意味を持つ。更に、電波に乗せるため
に、セクションを固定長で分割する。これをパケットと
呼ぶ。デジタル放送では、映像・音声もパケットに分解
されて送出され、また複数のチャンネルが１つの電波で
送られるため、あるチャンネルの電子番組表を構成する
ためのパケット群は、他のチャンネルの電子番組表を構
成するためのパケット群や、映像・音声を送るためのパ
ケット群と多重化されて、電波に乗せられて送出され
る。

【００２４】放送側は、デジタル放送受信機側が、どの
時点から受信を開始しても電子番組表を完成できるよう
に、電子番組表を構築するためのセクション群を、繰り
返し放送している。そして、少なくとも１つのセクショ
ンを構成するパケット群が、予め決められた時間内に放
送されるように決めている。デジタル放送受信機側は、
放送電波をアンテナ１０４で受信して、受信した電波の
中から、パケット受信装置１０５によって、目的のチャ
ンネルの電子番組表を構成するためのパケット群を抽出
する。そして、受信したパケット群から、セクション取
得装置１０１によって、複数のパケット群から構成され
る１つのセクションを形成し、複数のセクションを集め
たセクション群から電子番組表を構築する。この電子番
組表は電子番組表表示装置１０２によって表示され、ユ
ーザが望む番組を選択して、視聴したり、録画したりす
ることができる。

【００２５】次に、本発明の第１実施形態のデジタル放
送受信機の動作について図１〜図３、図１１を参照しな
がら詳細に説明する。

【００２６】デジタル放送受信機のセクション取得装置
１０１は、アンテナを介して受信したデジタル放送電波
から、電子番組表のセクションを構成するパケット群を
抽出し、セクションを構成する。パケットを抽出し、セ
クションを構成する部分をフィルタと呼ぶ。セクション
取得装置１０１によって取得されたセクション情報は、
電子番組表表示装置１０２に送り込まれる。電子番組表
表示装置１０２は、受けとったセクション情報に含まれ
る電子番組情報を、電子番組表の一部としてユーザに対
して提示する。全てのセクション情報を受けとって表示
すれば、電子番組表が完成する。

【００２７】電波状態が悪化すると、放送されたセクシ
ョンを構成するパケット群の中のいくつかが、デジタル
放送受信機に届かなかったり、情報に誤りが含まれたり
する。その結果、デジタル放送受信機側は、放送された
セクションの内、いくつかのセクションが取得できない
状態になる。

【００２８】セクション取得装置１０１のフィルタに
は、セクション情報を取得するためのタイムアウト時間
がタイムアウト時間制御装置１０３により設定される。
タイムアウト時間を設定しない場合は、セクション取得
装置１０１のフィルタは、セクション情報を取得するま
で占有され、他のセクション情報取得のために使用する
ことが出来なくなる。従来のデジタル放送受信機では、
このタイムアウト時間は、放送側の定めたセクションの
送信間隔の規定に従った固定長で設定されており、電波
状態が良好な場合は、目的の電子番組表を構築するため
のセクション情報のどれか一つが、そのタイムアウト時
間内に取得できるようになっている。

【００２９】しかし、電波状態の悪化により、そのタイ
ムアウト時間内にセクション情報が取得できなかった場
合、上記従来例の図１１で説明したように、セクション
情報の取得は中断され、ユーザにはエラーが通知され
る。

【００３０】これに対し、本発明の第１実施形態では、
上述した如く、従来のデジタル放送受信機の構成に、タ
イムアウト時間制御装置１０３を追加した構成としてい
る。タイムアウト時間制御装置１０３は、セクション取
得装置１０１が、デジタル放送電波から電子番組表のセ
クション情報を取得できているかを常時監視している。
また、タイムアウト時間制御装置１０３には、予めタイ
ムアウト時間の最大値を設定しておく。

【００３１】セクション取得装置１０１が、セクション
情報を取得できなかった場合、タイムアウト時間制御装
置１０３は、電波状態が不良と判断し、以降のセクショ
ン情報を取得するため、セクション取得装置１０１のタ
イムアウト時間の設定を、セクション情報の送出間隔の
２倍以上の時間に設定し、再度取得を試みる。これを繰
り返し、デジタル放送電波からセクション情報を取得で
きるようになるか、もしくは、予め設定しておいた最大
のタイムアウト時間を超えない範囲で、タイムアウト時
間を広げていく。タイムアウト時間を最大に設定しても
タイムアウトが発生する場合、セクション情報の取得を
中止し、セクション取得装置１０１のフィルタを解放す
る。

【００３２】タイムアウト時間の延長を行うことによ
り、電波状態悪化によるセクション欠落が発生しても、
タイムアウト時間内の電波内に含まれるセクション数が
多くなり、セクション情報取得の可能性が大きくなる。
その結果、図３のような処理の流れになり、電子番組表
の構築が中断されない。

【００３３】即ち、図３において、本デジタル放送受信
機における電子番組表の受信開始に伴い（ステップＳ２
０１）、タイムアウト時間制御装置１０３はタイムアウ
ト時間を設定し、電子番組配列情報のセクション情報の
受信を開始する（ステップＳ２０２）。次に、セクショ
ン取得装置１０１は電子番組表を構成するセクション情
報のどれかが取得できたか否かを判定する（ステップＳ
２０３）。セクション情報のどれかが取得できた場合
は、電子番組表表示装置１０２は電子番組表における取
得部分を表示する（ステップＳ２０４）。次に、セクシ
ョン取得装置１０１は電子番組表を構成するセクション
情報を全て取得できたか否かを判定する（ステップＳ２
０５）。セクション情報を全て取得できた場合は、電子
番組表を完成する（ステップＳ２０６）。

【００３４】他方、上記ステップＳ２０３で電子番組表
を構成するセクション情報のどれも取得できない場合、
タイムアウト時間制御装置１０３はタイムアウトエラー
が発生したか否かを判定する（ステップＳ２０７）。タ
イムアウトエラーが発生した場合、タイムアウト時間制
御装置１０３はタイムアウト時間を延長するか否かを判
定する（ステップＳ２０８）。タイムアウト時間を延長
する場合は、電子番組表の構築を中断する（ステップＳ
２０９）。また、上記ステップＳ２０７でタイムアウト
エラーが発生しない場合は、その他のエラー処理を行う
（ステップＳ２１０）。また、上記ステップＳ２０８で
タイムアウト時間を延長しない場合、電子番組表表示装
置１０２はタイムアウトエラーが発生した旨を表示し、
電子番組表の構築を中止する（ステップＳ２１１）。

【００３５】次に、本発明の第１実施形態のデジタル放
送受信機の動作について図４〜図８を参照しながら具体
的に説明する。以下の例では、目的の電子番組表が例え
ば５つのセクションから構成されているものとする。

【００３６】図４は、電波状態が良好な場合の電子番組
表のセクション放送状態と、デジタル放送受信機側のセ
クション取得のスケジュールの例である。上段の
（１），（２），（３）……（１０）……にセクション
順列を示し、□枠内の数字が送信されてくるスケジュー
ル順列を示し、下段にタイムアウトの設定条件を示して
いる。本例では、スケジュール順列として１〜５を繰り
返し放送電波に多重している例を示している。デジタル
放送受信機は、セクション１つを受信するためのタイム
アウト時間を、放送側が定めたセクション送出の間隔と
同じに設定してある。この状態では、タイムアウト時間
内に５つのセクションの内のどれか１つが取得可能であ
り、電子番組表を構成する５つのセクションの取得終了
までにタイムアウトエラーが発生することはない。

【００３７】図５は、上記図４の状態から電波状態が不
良になった場合である。電子番組表のセクション受信の
タイムアウト時間は、上記図４と同様、セクション送出
の間隔と同じであるが、送信されたセクションが２つに
１つの割合で電波状態不良によって欠落し、セクション
（２）、（４）、（６）、（８）、（１０）、が受信で
きない状態であるとする。この状態ではセクション
（１）は取得できるが、セクション（２）の取得でタイ
ムアウトエラーとなる。従来のデジタル放送受信機で
は、ここで電子番組表の構築が中断される。

【００３８】本発明の第１実施形態では、セクション
（２）が取得できなかった時点で、セクション（３）以
降の受信できるセクションを確実に取得するため、図６
に示すように、タイムアウト時間をセクションの送出間
隔の２倍に変更する。こうすることによって、タイムア
ウト時間内に含まれるセクションが２つになる。その中
の１つがエラーで取得できなくても、もう１つのセクシ
ョンを取得できれば、タイムアウトエラーは発生しな
い。

【００３９】図７は、上記図６の状態から更に電波状態
が悪化し、送信されたセクションの内、３つに１つが欠
落するような状態であり、セクション（２）、（３）、
（５）、（６）、（８）、（９）が受信できない状態で
あるとする。このような場合、本デジタル放送受信機
は、先ず、タイムアウト時間を放送側が定めたセクショ
ン送出の間隔と同じに設定して、セクション取得を開始
する。始めのタイムアウト時間内でセクション（１）は
取得できるが、セクション（２）は欠落しているのでタ
イムアウトエラーになる。

【００４０】そこで、タイムアウト時間をセクション送
出の間隔の２倍に設定して、セクション取得を再開す
る。セクション（３）は欠落しているので受信できない
が、タイムアウト時間内にセクション（４）が受信でき
る。しかし、次のセクション（５）とセクション（６）
は続けて欠落しているため、セクション送出間隔の２倍
のタイムアウト時間では、やはりタイムアウトエラーが
発生する。タイムアウトエラーが発生した場合、タイム
アウト時間を更に延長し、セクション送出間隔の３倍に
する。これによって、それ以降はタイムアウトが発生し
なくなる。

【００４１】図８は、更に電波状態が悪化し、タイムア
ウト時間制御装置１０３に予め設定されている最大タイ
ムアウト時間でも、セクションが取得できないような状
態である。タイムアウト時間を最大にしてもタイムアウ
トが発生する場合、エラーを表示して、電子番組表の構
築を中止する。

【００４２】本発明の第１実施形態によれば、セクショ
ン情報取得のタイムアウト時間を必要に応じて伸縮する
ことによって、電波状態の悪い場合でも電子番組表が完
成するようになる。

【００４３】また、本実施形態で、電子番組表の各セク
ションは、番組の識別子、チャンネル番号、開始時間、
終了時間、番組名称、番組参加者名等を１セクションと
し、１日分の電子番組表、午前分の電子番組表などが放
送電波に多重される。

【００４４】［第２実施形態］次に、本発明の第２実施
形態について図面を参照して詳細に説明する。

【００４５】（１）構成の説明本発明の第２実施形態のデジタル放送受信機は、図９に
示す如く、セクション取得装置１０１と、電子番組表表
示装置１０２と、タイムアウト時間制御装置１０３と、
アンテナ１０４と、パケット受信装置１０５とを具備し
ている。

【００４６】上記構成を詳述すると、セクション取得装
置１０１は、デジタル放送電波から電子番組表を構成す
るためのセクション情報を取得する。電子番組表表示装
置１０２は、セクション情報から電子番組表を構成し、
ユーザに表示する。タイムアウト時間制御装置１０３
は、セクション取得装置１０１がデジタル放送電波から
電子番組表のセクション情報を取得できているかを常時
監視しており、セクション取得装置１０１のセクション
情報の取得頻度を検出すると共に、セクション情報の取
得頻度の検出結果に基づき、セクション取得装置１０１
におけるセクション情報取得のタイムアウト時間を制御
する。

【００４７】アンテナ１０４は、デジタル放送電波を受
信しパケット受信装置１０５へ送出し、受信した電波の
強弱の情報をタイムアウト時間制御装置１０３へ送出す
る。パケット受信装置１０５は、パケット群をセクショ
ン取得装置１０１へ送出し、パケット群の受信状態をタ
イムアウト時間制御装置１０３へ出力する。

【００４８】（２）動作の説明次に、本発明の第２実施形態の動作について図９を参照
して詳細に説明する。

【００４９】本デジタル放送受信機では、上記第１実施
形態と同様に、セクション取得装置１０１におけるセク
ション情報取得のタイムアウト時間を、タイムアウト時
間制御装置１０３で必要に応じて伸縮することによっ
て、電波状態の悪い場合でも電子番組表の取得を中止す
る頻度を減らし、ユーザに電子番組表を提示可能とする
制御を行う。

【００５０】また、本デジタル放送受信機では、電子番
組配列情報受信のタイムアウト時間を変更するための情
報として、目的の電子番組配列情報のセクション情報の
取得状態だけでなく、他の基準となる電子番組配列情報
のセクション情報の取得状態を参照したり、デジタル放
送受信機におけるパケット群の受信状態、受信電波の強
弱を基準にする制御を行う。

【００５１】本発明の第２実施形態によれば、上記第１
実施形態と同様に、セクション取得のタイムアウトを必
要に応じて伸縮することによって、電波状態の悪い場合
にも番組表が完成するようになると共に、セクション情
報の取得頻度だけでなく、パケット群の受信状態、受信
電波の強弱を基準にする制御を行うことで、的確なタイ
ムアウト時間の設定が可能となる。

【００５２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
デジタル放送の電子番組表を構築する際、電子番組表を
構成するセクション情報の取得のタイムアウト時間を、
セクション情報の取得状態に応じて変更するように制御
しているため、電波状態が悪い場合でも、セクション情
報の取得のタイムアウトエラー発生を抑え、電子番組表
を確実に提示できるという効果を奏する。

【００５３】こうして、ユーザはこの正確な電子番組表
をみて、見たい番組、録画したい番組等を選択して、希
望通りの番組を視聴できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態のデジタル放送受信機の構成
例を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施形態のデジタル放送受信機の構成
例を示すブロック図である。

【図３】本発明の実施形態のデジタル放送受信機の処理
の流れを示すフローチャートである。

【図４】本発明の実施形態の電波状態が良好な場合にお
ける電子番組配列情報の放送と取得を示す説明図であ
る。

【図５】本発明の実施形態の電波状態が悪化した場合に
おける電子番組配列情報の放送と取得（１）を示す説明
図である。

【図６】本発明の実施形態の電波状態が悪化した場合に
おける電子番組配列情報の放送と取得（２）を示す説明
図である。

【図７】本発明の実施形態の電波状態が更に悪化した場
合における電子番組配列情報の放送と取得を示す説明図
である。

【図８】本発明の実施形態の最大タイムアウト時間でセ
クション情報が取得できない状態を示す説明図である。

【図９】本発明の他の実施形態のデジタル放送受信機の
構成例を示すブロック図である。

【図１０】従来例のデジタル放送受信機の構成例を示す
ブロック図である。

【図１１】従来例のデジタル放送受信機の処理を示すフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１０１セクション取得装置１０２電子番組表表示装置１０３タイムアウト時間制御装置１０４アンテナ１０５パケット受信装置９０１アンテナ入力９０２チューナ９０３ＧＰＳＫ復調＆ＦＥＣ９０９ビデオエンコーダ９１１ＯＳＤ処理・表示９１２メモリ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】デジタル放送電波を受信し電子番組表を
構築するデジタル放送受信機において、前記デジタル放送電波から電子番組配列情報の区切り単
位であるセクション情報を取得する取得手段と、該取得
手段で取得した前記セクション情報から前記電子番組表
を構築し表示する表示手段と、前記取得手段における前
記セクション情報の取得頻度を検出すると共に、該検出
した取得頻度に基づき前記取得手段における前記セクシ
ョン情報を取得するためのタイムアウト時間を制御する
時間制御手段とを具備することを特徴とするデジタル放
送受信機。
【請求項２】前記取得手段は、前記セクション情報を
取得するための前記タイムアウト時間が設定されるフィ
ルタを具備し、前記時間制御手段には、予め前記タイム
アウト時間の最大値が設定されていることを特徴とする
請求項１に記載のデジタル放送受信機。
【請求項３】前記時間制御手段は、電波状態の悪化に
伴い前記取得手段で前記セクション情報が取得不能とな
った最初の時点で、前記タイムアウト時間を放送側のセ
クション送出間隔の２倍に変更することを特徴とする請
求項１又は２に記載のデジタル放送受信機。
【請求項４】前記時間制御手段は、更に電波状態の悪
化に伴い前記放送側から送信された前記セクション情報
の欠落頻度が高くなった場合は、先ず前記タイムアウト
時間を前記放送側のセクション送出間隔と同じに設定
し、その後タイムアウトエラーが発生した場合は、前記
タイムアウト時間を前記放送側のセクション送出間隔の
２倍に変更し、その後タイムアウトエラーが発生した場
合は、前記タイムアウト時間を前記放送側のセクション
送出間隔の３倍に変更することを特徴とする請求項１乃
至３の何れかに記載のデジタル放送受信機。
【請求項５】前記時間制御手段は、前記取得手段にお
ける前記セクション情報の取得頻度、前記セクション情
報を構成するパケット群の受信状態、前記デジタル放送
電波の強弱に基づき前記取得手段における前記セクショ
ン情報を取得するための前記タイムアウト時間を制御す
ることを特徴とする請求項１乃至４の何れかに記載のデ
ジタル放送受信機。
【請求項６】デジタル放送電波を受信し電子番組表を
構築するデジタル放送受信機におけるタイムアウト時間
制御方法において、デジタル放送の電子番組表を構築する際、前記デジタル
放送電波から電子番組配列情報の区切り単位であるセク
ション情報を取得し、前記セクション情報の取得頻度を
検出し、検出した取得頻度に基づき前記セクション情報
を取得するためのタイムアウト時間を制御することを特
徴とするタイムアウト時間制御方法。