JP3626061B2 - ディジタルテレビ放送受信装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はディジタルテレビ放送を受信するディジタルテレビ放送受信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ディジタル放送では、例えばＭＰＥＧ方式でデータ圧縮された複数のテレビ放送番組の信号が多重化されて放送される。該放送されたディジタル放送を受信するディジタルテレビ放送受信装置の従来例を図４に示す。
図４において、ディジタル放送の受信装置５０においては、ユーザからの指示に基づいて、ユーザが視聴しようとするテレビ放送番組が多重化されているキャリアがチューナ部１３で選択され、この選択されたキャリアをフロントエンド部１５で復調することにより、複数のテレビ放送番組の圧縮データがマルチプレックスされているトランスポートストリームが得られる。
【０００３】
そして、ユーザが視聴しようとするテレビ放送番組の圧縮データはトランスポート部１７で前記トランスポートストリームから抽出される。該抽出された放送番組の圧縮データは復号部（ＡＶ復号部）３３のデコーダによって復号され、得られたディジタルデータからＮＴＳＣエンコーダ３７でアナログの映像信号と音声信号とを有するＮＴＳＣ信号が形成される。また、ディジタル放送では、極めて多数の番組が送出されるために、視聴しようとする番組又は視聴したい番組を容易に検出できるようにする工夫がなされており、例えば、ＥＰＧ（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｇｕｉｄｅ）と呼ばれる電子番組表を生成するための元データ（以下、番組情報又はＥＰＧデータとも記す）が映像や音声に多重化されて放送されている。なお、ＮＴＳＣエンコーダ３７は、従来から普及しているＮＴＳＣ方式のテレビジョン信号を受信しない装置においては省略することができる。
図５はディジタル放送のトランスポートストリームを示す図であり、図６は表示画面にテレビジョン画像と共に表示される標準的な電子番組表（以下、ＥＰＧとも記す）の一例を示す模式図である。
【０００４】
前記ＥＰＧには放送中及び放送予定の番組の番組名、チャンネル番号、放送日、放送開始時間、放送内容のジャンル、放送内容がシリーズものであることを示すフラグ、放送時間などのデータが記載されている。
図４のトランスポート部１７では、前記ＥＰＧデータ（番組情報）などが格納されたパケットが分離され、ＥＰＧ復号部４１で前記番組情報が抽出され、番組情報記憶部４３に記憶される。該記憶された番組情報はユーザからの表示要求に基づき、番組情報記憶部４３から読み出され、ＥＰＧ復号部４１では前記読み出された前記番組情報を表示画面にどのような配置や色で表示するかと言う表示態様を決める画面構成ステップが実施される。前記画面構成ステップで得られたデータはＯＳＤ（Ｏｎ Ｓｃｒｅｅｎ Ｄｉｓｐｌａｙ）部３５に送られ、ＯＳＤ部３５で表示画面に表示するための画像データに変換され、ＡＶ復号部３３で得られた復号画像データと合成される。該合成作業は実際にはＡＶ復号部３３のビデオラム上で行われる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ユーザが任意のタイミングで前記電子番組表を表示できるよう、番組情報は常時且つ短時間で送信されることが必要であるとされているが、その情報量が多いために、常時送信するのではなく、所定の時間間隔で繰り返し送信することとされている。例えば、ディジタルＢＳ放送の場合３分間隔で送信される。ディジタル放送における番組編成は新聞、雑誌等で事前に発表が行われているために、前記番組情報の内容更新は一日一回とし、そのとき以外は同一内容を送信することが基本とされている。
【０００６】
しかし、放送の内容が放送直前に変更される場合もある。例えば、重大な災害、事故、事件などによるニュース番組の挿入などによる場合や、特別番組や野球などのスポーツ番組で良く行われる放送時間の延長などによる場合があり、その時点、又は放送直前に番組編成が変更されることがある。このような場合、番組編成の変更決定の直後に、前記番組情報は新しい番組編成のものに直ちに更新される。
【０００７】
一方、受信装置（セットトップボックス：以下、単にＳＴＢとも記す）側では、受信したデータから新しい番組情報を取り込み、過去の番組情報に上書きする。このときＳＴＢでは新しい番組情報とそれ以前の旧番組情報との比較は行われない。
従って、番組の編成、放送時間、出演者など、番組に関する変更点をユーザが任意のタイミングで確認することが出来なかった。
【０００８】
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、番組情報の変更点をユーザが容易に知ることができるようにしたディジタルテレビ放送受信装置を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置は前記課題を解決するためになされたものであり、
第１の発明は、特定の搬送波を選択するチューナ部と、該チューナ部から出力される搬送波を復調してトランスポートストリームを出力するフロントエンド部と、前記トランスポートストリームから番組情報と操作者が選択した番組の圧縮データを抽出して出力するトランスポート部と、前記圧縮データの復号データをビデオラムに記憶する復号部とを備えて、表示画面上にテレビジョン画像と前記番組情報を基に生成した電子番組表（ＥＰＧ）とを併せて表示するディジタルテレビ放送受信装置において、
変更された前記番組情報を受信したときにその変更内容を前記電子番組表に表示するための番組情報更新部をさらに備え、該番組情報更新部は異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納する番組情報記憶部を有し、該番組情報記憶部に記憶した前記複数の番組情報を基に前記電子番組表を生成するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００１０】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、異なる時刻に受信した複数の番組情報を前記番組情報更新部の番組情報記憶部に格納し、該番組情報記憶部に記憶した前記複数の番組情報を基に前記電子番組表を生成することにより、ユーザから電子番組表表示の要求があった場合には、前記格納された複数の番組情報を基に電子番組表を表示することができ、これによりユーザは前記番組情報における変更部分を表示画面から知ることができる。
【００１１】
第２の発明は、第１の発明のディジタルテレビ放送受信装置において、前記番組情報更新部は、前記番組情報記憶部に格納した前記複数の前記番組情報を比較し前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出する比較部を有し、前記差分情報を用いて前記電子番組表を生成するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００１２】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、番組情報更新部を備え該番組情報更新部では、異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納し、該格納した複数の番組情報を前記比較部で比較して前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出し、前記差分情報を用いて前記電子番組表を生成するから、前記差分情報の内の例えば変更項目等に応じて、前記番組情報の変更部分の表示態様を好ましい表示態様に容易に変更することが出来る。
【００１３】
第３の発明は、第２の発明のディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、最新の前記番組情報と最古の前記番組情報とを比較するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００１４】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、例えば最古の番組情報をユーザが指定した特定の番組情報とすることにより、ユーザから電子番組表表示の要求があった場合に、ユーザが以前指定した前記特定の番組情報に対して最新の番組情報がどのように変更されているかを容易に表示することができる。
【００１５】
第４の発明は、第２の発明又は第３の発明のディジタルテレビ放送受信装置において、前記番組情報更新部は、最新の前記番組情報に前記差分情報を付加して出力するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００１６】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、前記番組情報更新部では最新の前記番組情報に前記差分情報を付加して出力するから、前記検出された差分情報に対応する表示部分の表示態様を、前記差分情報に基づいて容易に制御することができる。
【００１７】
第５の発明は、第１の発明乃至第４の発明のいずれかのディジタルテレビ放送受信装置において、新たな前記番組情報を受信した場合に、前記番組情報記憶部は過去に受信した一つの前記番組情報を更新せずに、前記過去に受信した一つの番組情報を一定期間格納しておくようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００１８】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、例えば更新しない番組情報をユーザが指定した特定の番組情報とすることにより、前記特定の電子番組表の後に複数回にわたり前記番組情報が変更されている場合であっても、ユーザから電子番組表表示の要求があった場合に、ユーザが以前指定した前記特定の番組情報に対して最新の番組情報がどのように変更されているかを容易に表示することができる。
【００１９】
第６の発明は、第２の発明乃至第５の発明のいずれかのディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、変更された前記番組情報を受信したときに得られる前記差分情報を、一定期間累積するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００２０】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、前記比較部では複数の差分情報を一定期間累積するようにしたので、ある期間内に前記番組情報が複数回変更されている場合にも、大容量の記憶素子を用いて各番組情報の全てを格納するようにしなくても、前記番組情報の変更経過を必要により表示させることができる。
【００２１】
第７の発明は、第２の発明乃至第４の発明のいずれかのディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、当日の前記番組情報だけを比較するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００２２】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、前記比較部では当日の前記番組情報だけを比較するようにしたから、前記番組情報記憶部の記憶容量を小さくしても、前記差分情報を用いて電子番組表を表示することができる。
【００２３】
第８の発明は、第２の発明乃至第４の発明のいずれかのディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、予め指定された番組についてのみ前記番組情報を比較するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００２４】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、前記比較部では予め指定された番組についてのみ比較するようにしたから、古い番組情報における前記予め指定された番組以外の番組情報を破棄することが出来、これにより前記前記番組情報記憶部の記憶容量を小さくしても、前記差分情報を用いて電子番組表を表示することができる。
【００２５】
第９の発明は、第２の発明乃至第４の発明のいずれかのディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、前記番組情報の予め指定された項目についてのみ前記番組情報を比較するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００２６】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置によれば、前記比較部では予め指定された項目についてのみ比較するようにしたから、古い番組情報における前記予め指定された項目以外の番組情報を破棄することが出来、これにより前記前記番組情報記憶部の記憶容量を小さくしても、前記差分情報を用いて電子番組表を表示することができる。
【００２７】
第１０の発明は、ディジタル放送の放送日、チャンネル番号、番組名、番組内容、番組開始時間、番組終了時間に関する情報を有する番組情報を受信して表示画面に前記番組情報を基に生成した電子番組表（ＥＰＧ）を表示する機能を有するディジタルテレビ放送受信装置の番組情報表示方法において、
異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納し、該格納した複数の番組情報を比較して前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出し、前記複数の番組情報のうちの最新の番組情報と前記差分情報とに基づいて、前記電子番組表を表示画面に表示するようにしたディジタルテレビ放送受信装置の番組情報表示方法である。
【００２８】
第１１の発明は、第１０の発明の番組情報表示方法において、前記複数の番組情報のうちの最新の番組情報に前記差分情報を付加した情報を基に前記電子番組表を生成し、且つ前記番組情報の変更された部分の表示色を前記差分情報に基づいて変更して前記電子番組表を表示するようにしたディジタルテレビ放送受信装置の番組情報表示方法である。
【００２９】
【発明の実施の形態】
本発明のディジタルテレビ放送受信装置は、ディジタル放送の放送日、チャンネル番号、番組名、番組内容、番組開始時間、番組終了時間に関する情報を有する番組情報を受信して画面に電子番組表を表示する機能を有するディジタルテレビ放送受信装置において、変更された前記番組情報を受信したときにその変更内容を画面に表示するための番組情報更新部を備え、該番組情報更新部では、異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納し、該格納した複数の番組情報を比較して前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出し、前記複数の番組情報のうちの最新の番組情報と前記差分情報とに基づいて、前記電子番組表のデータを生成するようにしたディジタルテレビ放送受信装置である。
【００３０】
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図１は本発明ディジタルテレビ放送受信装置の実施例を示すブロック図であり、後述する第１実施例、第２実施例、第３実施例に共通のブロック図である。図１において、図４に示す従来例装置と同一の機能、作用を有する要素には同一の符号を付し、以下の説明ではその説明を省略する場合がある。
図１に示すディジタルテレビ放送受信装置１０は、チューナ部１３、フロントエンド部１５、トランスポート部１７、ＡＶ復号部３３、ＥＰＧ復号部１９、ＥＰＧ更新部２０、ＯＳＤ部３５、ＮＴＳＣエンコーダ３７、制御部３１などで構成される。ディジタルテレビ放送受信装置１０は制御部３１を介して前記各部が結合されており、前記各部が制御部３１によって総合的に制御される。前記結合は図示が省略されている。
【００３１】
チューナ部１３では、受信アンテナ１１で受信された１２ＧＨｚ帯の衛星放送電波がコンバータにより１ＧＨｚ帯の中間周波信号に周波数変換された後、制御部３１からの選局制御信号に基づいて選局が行われる。
前記選局では、制御部３１から与えられる選局制御信号に基づいて、前記１ＧＨｚ帯の中間周波信号に含まれる複数のキャリアの中から一つのキャリアが選択される。該選択されるキャリアは、ユーザがリモコンを介して制御部３１に与えたチャンネル選択コマンドにより定められる。
【００３２】
チューナ部１３の出力はフロントエンド部１５に供給され、該フロントエンド部１５ではチューナ部１３から供給された信号がディジタル信号に変換され、ＱＰＳＫ等のディジタル復調が行われる。前記フロントエンド部１５は、Ａ／Ｄコンバータ、復調部、チャンネルイコライザ、エラー訂正デコード部などを備えている。
フロントエンド部１５は、復調およびエラー訂正処理を行って得られるトランスポートストリームをトランスポート部１７へ送る。トランスポート部１７は、スクランブル処理されている前記トランスポートストリームをデ・スクランブルするデ・スクランブル部、多重化された信号を分離するデ・マルチプレックス部、前記分離処理で用いられるＤ−ＲＡＭなどで構成される。
【００３３】
フロントエンド部１５から供給されたトランスポートストリームは、トランスポート部１７における前記デ・スクランブル部でスクランブルが解かれ、複数の番組が多重化された多重化信号は前記デ・マルチプレックス部で分離される。
図５は従来例でも説明したとおり、ディジタル放送のトランスポートストリームを示す図であり、前記トランスポートストリームは、例えばＭＰＥＧ方式で圧縮された映像信号、ＭＰＥＧ方式で圧縮されたＡｕｄｉｏ信号、番組情報のデータ（ＥＰＧデータ）、Ｗｅｂやゲームなどの信号が、それぞれ固定長のパケットに割り当てられて格納されている。
【００３４】
前記ＥＰＧのパケットに格納されるサービスインフォメーションデータには、選局用のデータや限定受信のためのデ・スクランブルキーなどのデータも多重化されている。
前記デ・マルチプレックス部におけるデ・マルチプレックス処理は、ユーザがリモコンとメニュー画面を介して制御部３１に入力したプログラム選択情報に従って行われ、選択されたプログラム（番組）を受信するのに必要な映像信号、音声信号、サービスインフォメーションデータなどのパケットが分離・抽出される。
【００３５】
前記した分離・抽出された映像信号、音声信号はＡＶ復号部３３に供給され、それ以外の番組情報（ＥＰＧデータ）、字幕や文字スーパなどのデータ、文字放送用データ等と分離される。ＥＰＧ復号部１９では前記した番組情報、字幕や文字スーパなどのデータ、文字放送用データ等のうち、番組情報が抽出される。ＥＰＧ更新部２０ではＥＰＧ復号部１９で抽出された前記番組情報が記憶媒体に記憶される。
ＡＶ復号部３３は、ＭＰＥＧ方式で圧縮された映像信号や、ＭＰＥＧ方式で圧縮された音声信号を復号するデコーダ（ＤＥＣ）と、前記デコーダで復号された映像信号を格納するビデオラム（以下、Ｖ−ＲＡＭとも記す）とを備える。
ユーザからＥＰＧ表示の要求があると、ＥＰＧ更新部２０から前記番組情報が読み出されてＥＰＧ復号部１９に送られ、ＥＰＧ復号部１９では前記読み出された前記番組情報を表示画面にどのような配置や表示色で表示するかと言う表示態様を決める画面構成ステップが実施される。
【００３６】
前記画面構成ステップで得られたデータはＯＳＤ部３５に送られ、ＯＳＤ部３５で表示画面に表示するための画像データに変換され、ＡＶ復号部３３で得られた復号画像データと合成される。該合成作業は実際にはＡＶ復号部３３のビデオラム上で行われる。
ＡＶ復号部３３の出力はＮＴＳＣエンコーダ３７に供給され、ＮＴＳＣエンコーダ３７ではディジタル信号がアナログ信号に変換されてＮＴＳＣ方式に準拠したアナログの映像信号と音声信号が表示装置に供給される。
【００３７】
図２は本発明第１実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。同図に示すように第１実施例では、ＥＰＧ更新部２０は番組情報記憶部２６と、比較部２５と、加算部２７とで構成され、番組情報記憶部２６は新番組情報記憶部２１と旧番組情報記憶部２２とからなる。
新番組情報記憶部２１へはＥＰＧ復号部１９で分離された番組情報が供給され、前記番組情報が最初に受信されて時には、番組情報はまず新番組情報記憶部２１に格納される。このとき旧番組情報記憶部２２に番組情報が格納されていなければ、同じデータが旧番組情報記憶部２２にも格納される。次回前記番組情報が受信された時には、新番組情報記憶部２１に格納されていた旧番組情報がまず旧番組情報記憶部２２へ転送されて旧番組情報記憶部２２に記憶され、しかる後に、新番組情報記憶部２１に新たに受信された新番組情報が上書きされて格納される
。
【００３８】
なお、ＥＰＧ復号部１９から番組情報が新番組情報記憶部２１に供給されたときに、新番組情報記憶部２１と旧番組情報記憶部２２に格納されていた番組情報を必ず更新するか、或いは条件次第で更新しないようにするかは、ユーザがモード選択により設定できるものとする。例えば、新たな番組情報が受信されたときに、新番組情報記憶部２１に格納されていた番組情報のみを更新し、旧番組情報記憶部２２に格納されていた番組情報は更新せずに、ユーザにより指示があるまでは古い番組情報が旧番組情報記憶部２２に格納されているようにされる。こうして前記旧番組情報記憶部２２には例えばユーザが指定した番組情報が一定期間更新されずに格納される。また、前記旧番組情報記憶部２２に格納される情報をユーザが指定した特定の番組、又は特定の項目に限定すれば、旧番組情報記憶部２２の記憶容量は小さなものでよい。
【００３９】
比較部２５では、新番組情報記憶部２１に格納されている新番組情報と旧番組情報記憶部２２に格納されている旧番組情報との比較が行われ、番組のタイトルや放送時間などの内容において差分（変更された部分）が差分情報として抽出され、該差分情報が加算部２７に供給される。加算部２７は新番組情報記憶部２１に格納されている新番組情報に、比較部２５から与えられる前記差分情報を付加してＥＰＧ復号部１９にデータを送る。ＥＰＧ復号部１９では、加算部２７から与えられたデータをもとに、前記番組情報を表示画面にどのような配置や表示色で表示するかと言う表示態様を決める画面構成ステップが実施される。前記画面構成ステップで得られたデータはＯＳＤ部３５に送られ、ＯＳＤ部３５で表示画面に表示するための画像データに変換され、ＡＶ復号部３３で得られた復号画像データと合成される。該合成作業は実際にはＡＶ復号部３３のビデオラム上で行われる。
【００４０】
図３は本発明におけるＥＰＧ表示の一例を示す模式図であり、第１実施例、第２実施例、第３実施例に共通の模式図である。図３に示すＥＰＧの表示例では、図６に示した旧ＥＰＧの一部が変更されており、放送時間に変更があった場合の例である。ここでは変更のあった番組の表示色が白から緑色に変更され、画面上部の詳細表示には、放送時間が何時から何時に変更されたかが表示されると共に、その表示色も変更されている。
【００４１】
なお、番組情報のうち、比較部２５で比較されて検出された番組情報差分が表示される項目は放送時間だけでなく、新規の番組や臨時の番組の出現、番組名の変更、番組内容の変更、出演者の変更など多岐にわたるが、ユーザに分かり易くするために、変更された項目ごとに別々の表示を行うことが望ましい。例えば、番組自体の変更は赤で、放送時間の変更は黄色で、出演者の変更は青で表示するなどである。
本発明により、ユーザは任意のタイミングで、予め指定しておいたＥＰＧと比較して、どの番組の、どの項目が、どのように変更されたのかを、容易に確認することができる。
【００４２】
図７は本発明第２実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。同図に示すように第２実施例では、ＥＰＧ更新部２０は番組情報記憶部２６Ｂと、比較部２５と、加算部２７とで構成され、番組情報記憶部２６Ｂは新番組情報記憶部２１と旧番組情報記憶部２２と旧番組情報記憶部２３とからなる。
新番組情報記憶部２１ではＥＰＧ復号部１９で分離された最新の番組情報が格納され、その時以前に新番組情報記憶部２１に格納されていた番組情報は旧番組情報記憶部２２に転送される。旧番組情報記憶部２３には、ユーザが予め指定した最も古い番組情報が格納され、ユーザの指示があるまで、旧番組情報記憶部２３の番組情報は更新されない。
【００４３】
従って、新たな番組情報が受信されたときに、新番組情報記憶部２１に格納されていた番組情報と旧番組情報記憶部２３に格納されていた番組情報とが比較部２５で比較される。この構成にすることにより、ユーザが指定した第１の番組情報が複数回変更されて現在の第３の番組情報となっているような場合に、ユーザは常に自分が指定した第１の番組情報と最新の番組情報（第３の番組情報）との差を知ることができ、例えば、第１の番組情報に基づいて放送の録画予約をしてあった場合などに、前記差分情報に応じた表示が行われるのを利用して録画の予約変更を行うこともできる。
【００４４】
図８は本発明第３実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。同図に示すように第３実施例では、ＥＰＧ更新部２０は番組情報記憶部２６と、比較部２５Ｂと、加算部２７とで構成される。
ＥＰＧ復号部１９で分離された最新の番組情報が新番組情報記憶部２１に供給されると、それまで新番組情報記憶部２１に格納されていた番組情報が旧番組情報記憶部２２へ転送されて旧番組情報記憶部２２に上書きされて記憶され、新番組情報記憶部２１には新たに受信された最新の番組情報が上書きされて格納される。
【００４５】
比較部２５Ｂは差分情報記憶部２５Ｐを有する。差分情報記憶部２５Ｐには比較部２５Ｂで検出された番組情報の差分情報が複数格納されることにより、前記番組情報の変更の履歴が格納され、ユーザからの要求により画面に表示させることができる。番組情報は頻繁に変更されるものではないが、ユーザが指定した第１のＥＰＧから第２の番組情報、第３の番組情報への変更を経て最新の番組情報である第４の番組情報にいたることもある。このような場合に、ユーザは最新の番組情報である第４の番組情報と最古の番組情報である第１の番組情報との差分を知るだけでなく、必要な場合には、変更の内容が累積されている差分情報記憶部２５Ｐから差分情報を読み出して、電子番組表の一部として表示画面に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明ディジタルテレビ放送受信装置の実施例を示すブロック図である。
【図２】本発明第１実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。
【図３】本発明におけるＥＰＧ表示の一例を示す模式図である。
【図４】ディジタルテレビ放送受信装置の従来例を示すブロック図である。
【図５】ディジタル放送のトランスポートストリームを示す図である。
【図６】標準的なＥＰＧ表示の一例を示す模式図である。
【図７】本発明第２実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。
【図８】本発明第３実施例におけるＥＰＧ更新部を示すブロック図である。
【符号の説明】
１３ チューナ部
１５ フロントエンド部
１７ トランスポート部
１９ 番組情報復号部（ＥＰＧ復号部）
２０ 番組情報更新部（ＥＰＧ更新部）
２１ 新番組情報記憶部
２２、２３ 旧番組情報記憶部
２５、２５Ｂ 比較部
２６、２６Ｂ 番組情報記憶部
２７ 加算部
３１ 制御部
３３ 復号部（ＡＶ復号部）
３７ ＮＴＳＣエンコーダ

Claims (5)

1. 特定の搬送波を選択するチューナ部と、該チューナ部から出力される搬送波を復調してトランスポートストリームを出力するフロントエンド部と、前記トランスポートストリームから番組情報と操作者が選択した番組の圧縮データを抽出して出力するトランスポート部と、前記圧縮データの復号データをビデオラムに記憶する復号部とを備えて、表示画面上にテレビジョン画像と前記番組情報を基に生成した電子番組表（ＥＰＧ）とを併せて表示するディジタルテレビ放送受信装置において、
   変更された前記番組情報を受信したときにその変更内容を前記電子番組表に表示するための番組情報更新部をさらに備え、
   該番組情報更新部は、異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納する番組情報記憶部と、
   前記番組情報記憶部に格納した前記複数の前記番組情報を比較する比較部であって予め指定された番組についてのみ前記番組情報を比較する前記比較部と、
   前記比較部における比較に基づき予め指定された番組についての前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出する差分情報抽出部と、
   を有し、前記差分情報を用いて前記電子番組表を生成することを特徴とするディジタルテレビ放送受信装置。
2. 特定の搬送波を選択するチューナ部と、該チューナ部から出力される搬送波を復調してトランスポートストリームを出力するフロントエンド部と、前記トランスポートストリームから番組情報と操作者が選択した番組の圧縮データを抽出して出力するトランスポート部と、前記圧縮データの復号データをビデオラムに記憶する復号部とを備えて、表示画面上にテレビジョン画像と前記番組情報を基に生成した電子番組表（ＥＰＧ）とを併せて表示するディジタルテレビ放送受信装置において、
   変更された前記番組情報を受信したときにその変更内容を前記電子番組表に表示するための番組情報更新部をさらに備え、
   該番組情報更新部は、
   異なる時刻に受信した複数の前記番組情報を格納する番組情報記憶部と、
   前記番組情報記憶部に格納した前記複数の前記番組情報を比較する比較部であって前記番組情報の予め指定された項目についてのみ前記番組情報を比較する前記比較部と、
   前記比較部における比較に基づき前記番組情報の予め指定された項目についての前記番組情報の変更された部分を差分情報として抽出する差分情報抽出部と、
   を有し、前記差分情報を用いて前記電子番組表を生成することを特徴とするディジタルテレビ放送受信装置。
3. 請求項１又は２記載のディジタルテレビ放送受信装置において、前記比較部は、最新の前記番組情報と最古の前記番組情報とを比較することを特徴とするディジタルテレビ放送受信装置。
4. 請求項１〜３のいずれかに記載のディジタルテレビ放送受信装置において、新たな前記番組情報を受信した場合に、前記番組情報記憶部は過去に受信した一つの前記番組情報を更新せずに、前記過去に受信した一つの番組情報を一定期間格納しておくことを特徴とするディジタルテレビ放送受信装置。
5. 請求項１〜４のいずれかに記載のディジタルテレビ放送受信装置において、前記差分情報抽出部は、変更された前記番組情報を受信したときに得られる前記差分情報を、一定期間累積することをを特徴とするディジタルテレビ放送受信装置。

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