JP2001168552A - 携帯機器用音響部品の組込み構造 - Google Patents

携帯機器用音響部品の組込み構造

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JP2001168552A JP35360999A JP35360999A JP2001168552A JP 2001168552 A JP2001168552 A JP 2001168552A JP 35360999 A JP35360999 A JP 35360999A JP 35360999 A JP35360999 A JP 35360999A JP 2001168552 A JP2001168552 A JP 2001168552A
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acoustic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯機器の筐体内部に対し回路基板に関係な
く音響部品を簡単、且つ正確に直接組込むことができ、
組込み作業性の向上が図れる携帯機器用音響部品の組込
み構造を得るにある。 【解決手段】 携帯機器の筐体1の内面に音響部品5を
挿入する部品嵌合部13を設け、この部品嵌合部13内
に音響部品5を挿入・固定することによって、筐体1の
内部に音響部品5を直接組込み固定することができる音
響部品の組込み構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯電話機、携
帯無線機、携帯ラジオ、携帯テレビ等のように、レシー
バやスピーカもしくはマイクロホン等の音響部品を備え
た携帯機器において、筐体に対する音響部品の組込み手
段を改良した携帯機器用音響部品の組込み構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の携帯機器は頓に小型・軽
量化の傾向にあり、その小型・軽量化を意図して音響部
品の組込みに際しては、狭小な実装スペースで良好な音
響特性を発揮し、且つ製品間の音響特性のばらつきを抑
えて、音響部品が精度よく確実に実装された固定構造と
すること、また、音響部品の組込み精度を確保した上
で、その組込み作業性を向上させること、さらには、万
一の故障時に部品単体の交換が可能であることなど、高
いメンテナンス性を確保することが強く要望されてい
る。
【0003】そこで、音響部品を携帯機器の筐体に組込
み固定する際には、音響部品の前後に良好な音響特性を
得るための気室を設けると共に、特に気室間の密閉性を
確保する必要がある。その密閉性を確保できないと、音
響部品前後の気室間に気流の漏れが生じるため、例え
ば、レシーバやスピーカなどの組込み状態では、出力音
圧の低下、低域周波数特性の劣化等が生じ、また、マイ
クロホンの組込み状態では、周波数特性や指向性が変化
するなど、所望の音響特性を得ることができないという
問題が生じる。
【0004】また、前記音響部品の組込み固定時には、
音響部品の固定精度および固定強度を十分に確保する必
要があり、これを満足できないと、製品間での音響特性
のばらつきが大きくなったり、あるいは、音響部品自体
に生じる振動に起因した径年変化で音響部品の固定部分
が緩むなど、異音発生等の弊害が生じる結果となる。
【0005】その弊害対策として、音響部品を携帯機器
の前面筐体の内面に対して、固定用付属部品と共にネジ
止めしたり、あるいは直に接着し、その音響部品を回路
基盤上の音声・音響信号の入出力端子にリード線等で電
気的に接続した携帯機器用音響部品の組込み構造は一般
的なものとして知られるところである。
【0006】かかる一般的な携帯機器用音響部品の組込
み構造は、音響部品の固定精度および固定強度を確保す
ることのみを主眼として実施されたもので、音響部品固
定用の部品点数が多く、且つ電気配線用リード線の取り
回し等が生じ、音響部品の組込み作業性が極めて悪いと
いう問題点があった。
【0007】そこで、上記問題点を解消する目的で発明
された従来の携帯機器用音響部品の組込み構造として、
例えば、特開平10−178285号公報および特開平
10−42383号公報に開示されたものがある。
【0008】図22は特開平10−178285号公報
に開示された第1従来例に係る携帯機器用音響部品の組
込み構造を示す分解斜視図、図23は図22の音響部品
組込み状態を示す拡大断面図である。図において、1は
携帯機器の前面筐体、1aは前面筐体1の裏面に形成さ
れた環状リブ、1bはその環状リブ1a内にて前面筐体
1に開口した放音孔、2は上記前面筐体1内に組込みセ
ットする回路基板であり、この回路基板2は係合穴3お
よびレシーバ位置決め用の位置決め突起部4を有してい
る。5は携帯機器の音響部品であるレシーバ、6はその
レシーバ5を嵌め込み収納するゴムホルダ、7はゴムホ
ルダ6を介して上記レシーバ5を保持するレシーバ固定
用のホルダ(以下、固定ホルダという)であり、この固
定ホルダ7には、上記係合穴3に挿入係合させるための
脚状係合爪8が設けられている。
【0009】次に、レシーバ5の組込みについて説明す
る。まず、レシーバ5をゴムホルダ6に嵌め込み収納し
た後、そのゴムホルダ6を固定ホルダ7内に挿入固定す
ることにより、レシーバ5とゴムホルダ6と固定ホルダ
7を一体的にユニット化する。次いで、固定ホルダ7の
脚状係合爪8を回路基板2の係合穴3に挿入して弾性係
合させることによりレシーバ5を回路基板2に実装し、
その回路基板2を前面筐体1の内面に固定することでレ
シーバ5を前面筐体1の内面にゴムホルダ6を介して圧
接保持させたレシーバ組込み構造としている。
【0010】以上説明した第1従来例の携帯機器用音響
部品の組込み構造によれば、レシーバ5がゴムホルダ6
を介して嵌め込みセットされた固定ホルダ7を回路基板
2に実装する際、回路基板2上の位置決め突起部4によ
って回路基板2に対する固定ホルダ7の位置決めが行え
ること、前面筐体1に対する回路基板2の固定位置に若
干の誤差が生じた場合でも、前面筐体1内面の環状リブ
1aがゴムホルダ6に食い込むことで上記誤差による音
響特性のばらつきをなくし、安定した音響特性が得られ
ること、ネジ等の締結部品を必要とせずに部品点数およ
び組込み工数の削減が可能であること、などの効果が得
られるというものである。
【0011】図24は特開平10−42383号公報に
開示された第2従来例に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造を示す断面図であり、図22および図23と同一
または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。図24において、9はゴム系材料で一体形成された
弾性ホルダであり、この弾性ホルダ9はスピーカホルダ
部10と表示部ホルダ部11とからなり、前記スピーカ
ホルダ部10における前面筐体1への当接面側に環状凸
部10aを設けた構造としている。
【0012】すなわち、この第2従来例では、音響部品
であるスピーカ5を弾性ホルダ9のスピーカホルダ部1
0に嵌め込み保持させ、その弾性ホルダ9を回路基板2
上に組付け固定することにより、回路基板2と弾性ホル
ダ9とスピーカ5を予めユニット化し、そのユニットを
前面筐体1の内面に圧接させてスピーカホルダ部10の
環状凸部10aを前面筐体1の内面に密着させるように
したものである。
【0013】このような第2従来例によれば、スピーカ
ホルダ部10の環状凸部10aによって音漏れを防止で
き、且つ、回路基板2の固定位置に若干の誤差が生じて
もそれを吸収でき、この結果、音響特性が安定したスピ
ーカ5の組込みが可能で、且つ、部品点数の削減が図れ
るというものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の携帯機器用音響
部品の組込み構造は以上のように構成されているので、
ネジ止め等の締結部品を必要としないことにより部品点
数の削減が図れるという反面、以下に述べるような幾多
の課題があった。 (1)携帯機器の前面筐体1に音響部品(レシーバまた
はスピーカ)5を組み込む際に、第1従来例の場合は、
回路基板2にゴムホルダ6と固定ホルダ7を介してレシ
ーバ5を予め組付けユニット化しておき、また、第2従
来例の場合にあっても、回路基板2に弾性ホルダ9を介
してスピーカ5を予め組み付けユニット化しておく必要
があり、従って、第1、第2従来例のいずれの場合も音
響部品5を前面筐体1に直接組込むことができず、この
ため、組込み工数が増えて生産性が低下する可能性が高
いという課題がある。 (2)また、上述のように予め回路基板2にユニット化
された音響部品5は、前面筐体1と回路基板2とを突き
合わせ固定することで前面筐体1の内面側に押し付け固
定されるが、上記突き合わせ固定時の音響部品5は前面
筐体1の裏側に隠れるため、前面筐体1の内面に対する
音響部品5の固定位置を目視で確認することが極めて困
難であり、このため、上記突き合わせ固定時に音響部品
5が回路基板2上の他の実装部品と干渉したり、前面筐
体1に対する正規の固定位置から位置ずれしたまま固定
される恐れがあり、さらには、上記突き合わせ固定後に
前面筐体1の内面に対する音響部品5の圧接状態を直接
目視できないため、音響部品5が正常に固定されたか否
かの確認が容易でないという課題がある。 (3)従って、音響部品5の組込みに際しては、前面筐
体1に対する音響部品5の圧接状態、特に圧接位置のず
れを常に考慮しつつ、回路基板2と、これに実装されて
音響部品5の周囲で密集する他の電子部品等が、前面筐
体1内部の正常な固定位置に納まるまでの間、それらの
全てが干渉しないような対策を考慮しなければならず、
その対策として筐体内の部品配置を改善することも考え
られるが、筐体内部品の高集積化が要求される小型・軽
量化を前提とした携帯機器にあっては、各部品間の相対
距離を可及的に近接せざるを得ないため、音響部品5の
組込み作業性の面から部品配置を調整することは多くの
労力を要するなど、幾多の問題点が生じるという課題が
ある。 (4)回路基板2は、音響部品5とゴムホルダ6および
固定ホルダ7もしくは弾性ホルダ9を搭載可能な面積が
必要で、且つ、その搭載に耐え得る剛性あるいは弾力性
を持たせる必要があり、そのためには、回路基板2の材
料として高弾性素材を用いることも考えられるが、高弾
性素材は一般に体積密度が高いことから、小型・軽量化
に対応し難く、音響部品設計上の自由度が狭められると
いう課題があった。 (5)また、音響部品5は比較的大きな部品であり、そ
の音響部品5を回路基板2側に組付けたのでは、回路基
板2の面積縮小化の妨げになるという課題があった。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、携帯機器の筐体内部に対し回路基
板に関係なく音響部品を簡単、且つ正確に直接組込むこ
とができ、組込み作業性の向上が図れる携帯機器用音響
部品の組込み構造を得ることを目的とする。
【0016】また、この発明は、音響部品の押圧挿入す
るだけの簡単な操作で、音響部品を筐体内部の所定位置
に確実、且つ堅固に固定することができる携帯機器用音
響部品の組込み構造を得ることを目的とする。
【0017】さらに、この発明は、音響部品の筐体内部
への組込み固定時に音響部品の後部気室が形成されるこ
とにより、その後部気室の容積・通気量等を自由に設定
可能で、音響部品の出力特性を調整するための設計自由
度を増すことが可能な携帯機器用音響部品の組込み構造
を得ることを目的とする。
【0018】さらに、この発明は、音響部品の押圧挿入
位置で音響部品を固定する機能によって、音響部品側電
気接点と筐体側電気接点とを一層確実に接続させること
が可能な携帯機器用音響部品の組込み構造を得ることを
目的とする。
【0019】さらに、この発明は、音響部品を挿入する
ための部品嵌合部を筐体とは別部品とし、その部品嵌合
部を筐体に着脱可能に組付けることにより、音響部品の
組込み作業性を向上させることが可能な携帯機器用音響
部品の組込み構造を得ることを目的とする。
【0020】さらに、この発明は、筐体とは別部材で形
成された部品嵌合部を、筐体内面との間でクッション部
材を圧縮する位置にて筐体内面に確実に組付け固定する
ことができる携帯機器用音響部品の組込み構造を得るこ
とを目的とする。
【0021】さらに、この発明は、筐体の表面側から音
響部品の挿入固定乃至交換を行うことができ、メンテナ
ンス性が向上し、且つ設計自由度を高めることが可能な
携帯機器用音響部品の組込み構造を得ることを目的とす
る。
【0022】さらに、この発明は、音響部品の押圧挿入
時に該音響部品を電気接点の接続位置に確実に誘導する
ことができ、音響部品挿入方向のばらつきに起因した電
気接点の接続不良を解消することができる携帯機器用音
響部品の組込み構造を得ることを目的とする。
【0023】さらに、この発明は、筐体内部における音
響部品挿入個所の近傍に回路基板やその他のパーツ等が
存在する場合でも、音響部品を筐体内部の所定位置に容
易に挿入固定することが可能な携帯機器用音響部品の組
込み構造を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明に係る携帯機器
用音響部品の組込み構造は、携帯機器の筐体と、この筐
体内に組込む音響部品とを備えた携帯機器用音響部品の
組込み構造において、上記筐体の内面に設けられ、上記
音響部品を挿入する部品嵌合部と、この部品嵌合部に設
けられた筐体側電気接点と、上記筐体の内面に設けら
れ、且つ、上記筐体側電気接点に接続された電気配線構
造部と、上記部品嵌合部内に挿入されて上記筐体の内面
と上記音響部品との間に配置され、その筐体内面と音響
部品との間で前部気室を形成するクッション部材と、上
記音響部品に設けられ、該音響部品の上記部品嵌合部内
への挿入位置で上記筐体側電気接点に対して接離可能に
接続される音響部品側電気接点と、上記部品嵌合部内に
押圧挿入された音響部品を上記クッション部材の圧縮位
置で固定するロック手段とを備えたものである。
【0025】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造は、部品嵌合部が筐体内面に一体形成されたスリ
ーブからなり、そのスリーブ内に押圧挿入されてクッシ
ョン部材を圧縮した状態の音響部品に係脱可能に係合し
て該音響部品を所定位置に固定するための係合爪をロッ
ク手段として有しているものである。
【0026】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造の部品嵌合部は、この内部に挿入された音響部品
との間で後部気室を形成する蓋を備えているものであ
る。
【0027】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造は、部品嵌合部内に挿入された音響部品を固定す
るための係合爪が、部品嵌合部の内部に挿入された音響
部品に設けられている音響部品側電気接点と電気的に接
続する筐体側電気接点を兼ねているものである。
【0028】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造の部品嵌合部は、筐体とは別部材のスリーブから
なって筐体内面に着脱可能に組付けられているものであ
る。
【0029】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造のスリーブおよび筐体は、前記スリーブ内に挿入
された音響部品がクッション部材を前記筐体内面との間
で圧縮する位置にて相互が係脱可能に係合する係合爪を
一体に有しているものである。
【0030】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造は、部品嵌合部が、筐体内面に一体形成されて筐
体表面に開口する断面凹状のスリーブからなり、このス
リーブ内に挿入された音響部品との間でクッション部材
を圧縮する蓋が上記スリーブの開口端に着脱可能に取付
け固定されるようになっているものである。
【0031】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造は、音響部品と部品嵌合部の一方にキーが、且
つ、他方にはそのキーを摺動可能に係合させるキー溝が
それぞれ設けられ、上記部品嵌合部に対する音響部品の
挿入時における上記キーと上記キー溝との係合により音
響部品側電気接点と筐体側電気接点とが接続する方向に
上記音響部品を誘導するようになっているものである。
【0032】この発明に係る携帯機器用音響部品の組込
み構造は、部品嵌合部が、筐体内面に一体形成されて音
響部品の外周を部分的に当接させる当接面以外が筐体内
部で開放された音響部品取付壁からなり、その音響部品
取付壁に開閉回動可能に軸支され、音響部品が備えるク
ッション部材を圧縮可能な押え蓋と、この押え蓋に設け
られた蓋側係合爪と、上記筐体に内面に設けられて上記
押え蓋の閉じ位置で上記蓋側係合爪を係脱可能に係合さ
せる筐体側係合爪とを有しているものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による携
帯機器用音響部品の組込み構造を示す分解斜視図、図2
は図1の要部拡大斜視図、図3は図1の組込み状態を示
す断面図であり、図22から図24と同一または相当部
分には同一符号を付して重複説明を省略する。図1から
図3において、5aはレシーバ(音響部品)5の外周面
に一体突設されたキー、12はレシーバ5の外周面に設
けられた音響部品側電気接点、13は前面筐体1の内面
に設けられた環状の部品嵌合部であり、この部品嵌合部
13は、後述するクッション部材14およびレシーバ5
を挿入するもので、前面筐体1の内面に一体成形された
スリーブ、または、別途成形されて前面筐体1の内面に
接着固定されたスリーブからなり、その周壁内面に軸方
向へ沿って形成されたキー溝13aを有している。
【0034】14は上記部品嵌合部13内に挿入されて
前面筐体1の内面とレシーバ5との間に介在させるクッ
ション部材であって、弾性変形可能な発泡ゴム等のよう
に弾性を有するリング部材からなっている。かかるクッ
ション部材14は、部品嵌合部13の内周面に密着可能
な外径で、且つ、内径および厚みが、部品嵌合部13内
におけるレシーバ5の固定位置でのクッション部材14
の圧縮条件で所定の気室容積となるようなサイズに形成
されている。図3において、14aはレシーバ5の前部
気室であって、部品嵌合部13内に挿入固定されたレシ
ーバ5と前面筐体1内面との間に介在する上記クッショ
ン部材14によって形成され、その前部気室14aは放
音孔1bを介して外部に開放されている。
【0035】15は部品嵌合部13の周壁部に一体形成
されて該部品嵌合部13の内径方向に突出する複数の係
合爪であり、この係合爪15は、上記部品嵌合部13内
にクッション部材14およびレシーバ5を挿入し易くす
るためのテーパ面15aを有している。かかる係合爪1
5は、上記部品嵌合部13内へのレシーバ5の押圧挿入
時に部品嵌合部13の拡径方向に弾性変形し、且つ、レ
シーバ5の挿入完了時に弾性復元してレシーバ5に係合
することにより、部品嵌合部13の内面にクッション部
材14を介してレシーバ5を押圧固定するロック手段と
なるものである。
【0036】ここで、上記係合爪15の設定位置は、部
品嵌合部13内でレシーバ5によって圧縮されたクッシ
ョン部材14の弾発力およびそのクッション部材14に
よって前面筐体1の内面とレシーバ5との間に形成され
る気室の容積を予め勘案して設定されるものである。な
お、上記係合爪15は、図1から図3において、部品嵌
合部13の周壁部に2個所のみ配置する構成として図示
したが、その数は2個所以上であればよい。
【0037】16は部品嵌合部13の周壁部に設けられ
た筐体側電気接点であり、部品嵌合部13内におけるレ
シーバ5の固定位置で音響部品側電気接点12を電気的
に接続させるものである。ここで、音響部品側電気接点
12および筐体側電気接点16はいずれも金属板等で形
成されるが、特に筐体側電気接点16は、音響部品側電
気接点12を圧接させる方向の弾性を有しているもので
ある。また、上記筐体側電気接点16は、部品嵌合部1
3の周壁部を貫通して外部での電気的接続が可能な構造
となっており、このような構造は、例えば、部品嵌合部
13を熱可塑性樹脂材料で射出成形する際に、金属製端
子板を所定位置に封入固定することで容易に実現でき
る。
【0038】17は前面筐体1の内面に一体的に設けら
れた筐体側電気コネクタ、18はその筐体側電気コネク
タ17と筐体側電気接点16とを電気的に接続している
電気配線であり、この電気配線18は、例えば前面筐体
1の内面に貼付された銅箔回路パターンからなるもので
ある。19は回路基板2上に一体的に設けられた基板側
電気コネクタであり、この基板側電気コネクタ19は、
前面筐体1に対する回路基板2の適正固定位置で筐体側
電気コネクタ17と機構的に係合する位置に配置されて
いる。また、筐体側電気コネクタ17と基板側電気コネ
クタ19は、両者の機構的係合によって電気的接続が可
能となっており、さらに基板側電気コネクタ19は回路
基板2の音声・音響出力回路(図示せず)に電気的に接
続されているものである。なお、上記電気配線18は、
銅箔の貼付パターンに限らず、その他のリード線やフレ
キシブル回路基板等であってもよく、要するにスリーブ
側電気接点16と筐体側電気コネクタ17とを電気的に
接続できるものであればよい。
【0039】20は前面筐体1の内面に一体突設された
ボスネジ部、21は回路基板2に設けられたネジ挿通
孔、22はそのネジ挿通孔21を介して上記ボスネジ部
20に螺合する止めネジである。
【0040】次に、音響部品であるレシーバ5の組込み
について説明する。まず、前面筐体1の部品嵌合部13
内にクッション部材14を挿入した後、レシーバ5のキ
ー5aを部品嵌合部13のキー溝13aに合わせなが
ら、レシーバ5を係合爪15のテーパ面15aに沿わせ
て部品嵌合部13内に押圧挿入する。その挿入時過程で
は、少なくとも2個所の係合爪15がレシーバ5で押し
広げられ、レシーバ5が上記係合爪15間を通過した時
点で該係合爪15が弾性復元してレシーバ5に係合す
る。これによって、レシーバ5はクッション部材14を
圧縮した状態で部品嵌合部13内に確実に固定保持され
る。次いで、筐体側電気コネクタ17と基板側電気コネ
クタ19とを係合させ、それを確認しながら回路基板2
を前面筐体1に止めネジ22で締付け固定することによ
って、レシーバ5の組込みが完了する。
【0041】以上説明した実施の形態1によれば、携帯
機器の前面筐体1の内面に設けられたスリーブ状の部品
嵌合部13に弾性変形可能な係合爪15を一体形成し、
部品嵌合部13内にクッション部材14およびレシーバ
5を順次挿入して該レシーバ5で上記クッション部材1
4を押圧圧縮させ、その押圧圧縮位置のレシーバ5に係
合爪15を弾性復元力で係合させるように構成したの
で、クッション部材14が挿入された部品嵌合部13内
にレシーバ5を押圧挿入するだけで、前面筐体1にレシ
ーバ5を直接組込むことができ、このため、その組込み
を回路基板2に関係なく容易に行うことができるという
効果がある。そして、上記レシーバ5の組込み固定状態
では、上述のように圧縮されたクッション部材14の弾
発力によって、前面筐体1とクッション部材14の相
互、およびクッション部材14とレシーバ5との相互が
密着するため、上述のようなレシーバ5の押圧挿入だけ
で、レシーバ5の気室容積およびレシーバ5の押し付け
力を正確に設定することが可能となり、従来例のよう
に、回路基板2を保持しつつレシーバ5を間接的に組込
む場合に比して、その組込みを手際よく容易、且つ正確
に行うことができ、組込み作業性が向上するという効果
がある。
【0042】また、上記実施の形態1によれば、レシー
バ5の外周にキー5aを設け、且つ部品嵌合部13の周
壁部内面には上記キー5aを摺動自在に係合させるため
のキー溝13aを設けるように構成したので、レシーバ
5の組込み時に上記キー5aが上記キー溝13aに係合
して摺動することにより、音響部品側電気接点12が筐
体側電気接点16に接触する方向へレシーバ5を確実に
誘導することができ、このため、レシーバ5の押圧挿入
時において、レシーバ5の挿入方向のばらつきに起因し
た上記電気接点12,16相互の接続不良を解消するこ
とができるという効果がある。
【0043】さらに、上記実施の形態1によれば、部品
嵌合部13内に対するレシーバ5の押圧挿入および該挿
入後の係合爪15によるロック固定時に音響部品側電気
接点12と筐体側電気接点16とが接続し、且つ、前面
筐体1に回路基板2をネジ止め固定することでコネクタ
17,19の相互が接続するので、前面筐体1に対する
回路基板2の取付け固定時にレシーバ5の固定位置を一
切調整する必要がなく、このため、レシーバ5組込み時
の部品取り回しについての不安定要因を排除することが
でき、組込み作業性が向上するという効果がある。ま
た、レシーバ5の固定部となる部品嵌合部13と回路基
板2とが独立し、且つ、回路基板2は部品嵌合部13を
覆っていないので、万一の故障時に、レシーバ5または
回路基板2の単品交換が可能となり、メンテナンスの点
でも優れた効果がある。さらには、回路基板2にレシー
バ5を組込む必要がないので、回路基板2の実装面積を
小さく抑えることが可能となり、この結果、携帯機器の
小型・軽量化に大きく寄与できるという効果がある。
【0044】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断面
図であり、図1から図3と同一または相当部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。図4において、17
aは部品嵌合部13の周壁部に組込まれたコンタクト接
点であり、このコンタクト接点17aは筐体側電気接点
16に電気的に接続されている。19aは部品嵌合部1
3の周壁部に摺動可能に組込まれた可動接点であり、こ
の可動接点19aは導電性の可動ピンからなって、上記
コンタクト接点17aに対し常時電気的に接続されてい
るものである。19bは上記可動接点19aを付勢する
スプリングであり、このスプリング19bの付勢力によ
って、上記可動接点19aは、前面筐体1に取り付けら
れた回路基板2の回路パターンの接点ランド(図示せ
ず)に当接して電気的に接続されるものである。
【0045】すなわち、この実施の形態2では、上記実
施の形態1の筐体側電気コネクタ17および基板側電気
コネクタ19に代わる可動接点構造(コンタクト接点1
7a、可動接点19a、スプリング19b)を部品嵌合
部13の周壁部に組込んだ構成としたものである。
【0046】このように構成された実施の形態2によれ
ば、上記実施の形態1における回路基板2上の貼り付け
銅箔パターンからなる電気配線18を排除でき、従っ
て、その電気配線による筐体側コネクタ17と筐体側電
気接点16との電気的接続を行う必要がなく、より簡易
な構造でレシーバ5の組込みが可能になるという効果が
ある。
【0047】なお、上記実施の形態2における可動接点
19aは、筐体側電気接点16に電気的に接続され、前
面筐体1に取り付けられた回路基板2の接点ランドに圧
接させる板バネ接点に代替してもよく、この場合、上記
スプリング19bを不要化できるという効果がある。
【0048】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断面
図であり、図1から図5と同一部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。図5において、23は部品嵌合
部13の環状周壁の後部開放端に着脱可能に装着した
蓋、24aはその蓋23とレシーバ5との間に形成され
た後部気室である。なお、上記蓋23はレシーバ5の出
力音響特性を調整するための小孔が設けられたものであ
ってもよく、この場合、その小孔は単一でも複数でもよ
い。
【0049】すなわち、この実施の形態3では、上記実
施の形態1の音響部品組込み構造において、部品嵌合部
13の環状周壁の開放端部を単独の蓋23で塞ぐことに
よって、部品嵌合部13内にレシーバ5の後部気室24
aが形成されるように構成したものである。なお、上記
蓋23は、上記実施の形態2による音響部品組込み構造
の部品嵌合部13にも同様に適用可能である。
【0050】また、この実施の形態3において、蓋23
は断面ほぼ平板状のものを部品嵌合部13の端面に装着
する構造として図5に示したが、上記蓋23は、上記後
部気室24aの容積を拡大可能な有底筒状のものであっ
てもよい。
【0051】以上説明した実施の形態3によれば、クッ
ション部材14およびレシーバ5が挿入固定された部品
嵌合部13の端部に蓋23を着脱可能に装着することに
よって、部品嵌合部13内に既に挿入固定されているレ
シーバ5と上記蓋23との間に後部気室24aが形成さ
れるように構成したので、設計時点で上記後部気室24
aの容積・通気量を自由に設定でき、これによって、レ
シーバ5の音響出力特性を操作できるので、上記実施の
形態1および上記実施の形態2で得られる効果に加え、
レシーバ5の筐体内組込み時におけるレシーバ出力の総
合的な周波数特性を調整するための設計自由度を増すこ
とが可能になるという効果がある。また、レシーバ5が
万一故障した際には、蓋23を取り外すだけで、そのレ
シーバ5の単品交換を容易に行うことができるという効
果がある。
【0052】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す分解
斜視図、図7は図6の音響部品組込み状態を示す拡大断
面図であり、図1から図5と同一部分には同一符号を付
して重複説明を省略する。上記実施の形態3では、レシ
ーバ5が挿入固定された部品嵌合部13の開放端部を、
回路基板2とは分離した単独の蓋23で覆う構成とした
が、この実施の形態4では、部品嵌合部13の開放端部
を覆う位置まで回路基板2を延ばし、この回路基板2に
おける部品嵌合部13との対向面上に後部気室24a形
成用の蓋23aを一体的に配置する構成としたものであ
る。
【0053】ここで、上記蓋23aは、回路基板2とは
別部材のものを回路基板2と部品嵌合部13との間で相
互に係合固定が可能な構造としたものでもよく、その蓋
23aに音響特性調整用の小孔を単一もしくは複数設け
る場合には、それに対応する小孔を回路基板2にも設け
ることとする。また、上記蓋23aは、予め回路基板2
上に一体形成されて部品嵌合部13に係合させる環状リ
ブからなるものであってもよく、この場合、その環状リ
ブ内にて回路基板2自体に音響特性調整用の小孔を設け
ることが可能である。
【0054】以上説明した実施の形態4によれば、部品
嵌合部13の開放端部を覆う位置まで回路基板2を延ば
し、この回路基板2における部品嵌合部13との対向面
上に後部気室24a形成用の蓋23aを一体的に配置す
るように構成したので、部品嵌合部13内へのレシーバ
5の挿入固定後に回路基板2と蓋23aを別々に取り付
ける必要がなく、前面筐体1に回路基板2を取り付け固
定するだけで、回路基板2の開放端部を上記蓋23aで
塞ぐことができ、携帯機器の組立作業性が向上すると共
に、上記蓋23aによって後部気室24aが形成される
ことから、レシーバ5を含む前・後部気室14a,24
aの容積および通気量等の音響系機構的構成要素を、第
1,第2従来例の場合と全く同様に構成することが可能
となり、この結果、上記実施の形態1の場合と同様に、
第1,第2従来例に比較して優れた組込み構造による音
響特性の安定化が図れるという効果がある。
【0055】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断面
図であり、図において、12aはレシーバ5の外周面か
ら後面に跨って設けられた音響部品側電気接点、16a
は部品嵌合部13の周壁部に設けられた筐体側電気接点
であり、この筐体側電気接点16aは、部品嵌合部13
のレシーバ5挿入側となる開放端部から部品嵌合部13
の内径方向に突出する内向き突出接片16bと、この内
向き突出接片16bの先端に形成された先端屈曲部16
cとを有している。
【0056】ここで、上記先端屈曲部16cは、レシー
バ5を部品嵌合部13内に挿入し易くするためのもの
で、上記筐体側電気接点16aは、部品嵌合部13内へ
のレシーバ5の押圧挿入時に外側に弾性変形して該レシ
ーバ5の通過を許容し、その通過後に弾性復元すること
により、上記内向き突出接片16bが音響部品側電気接
点12aに圧接して電気的に接続されるものである。
【0057】すなわち、上記実施の形態1から実施の形
態4では、音響部品側電気接点12をレシーバ5の外周
面に、且つ、筐体側電気接点16を部品嵌合部13の内
周面にそれぞれ設けたが、この実施の形態5では、音響
部品側電気接点12aをレシーバ5の外周面から後面に
延ばすと共に、筐体側電気接点16aは上述のように内
向き突出接片16bと先端屈曲部16cとを有する形状
構成としたものである。
【0058】このように構成された実施の形態5によれ
ば、部品嵌合部13内へのレシーバ5の押圧挿入時にお
いて、音響部品側電気接点12aと筐体側電気接点16
aとの接続状態を容易に目視確認することができ、この
ため、レシーバ5の組込み作業性が一層向上し、且つ、
信頼性の向上が図れるという効果がある。また、この実
施の形態5においても、上記実施の形態1の場合と同様
に、レシーバ5にはキー5aを、且つ、部品嵌合部13
の周壁内面にはキー溝13aを設けておくものであり、
従って、それらのキー5aとキー溝13aとにより、音
響部品側電気接点12aと筐体側電気接点16aとの接
続方向にレシーバ5を容易、且つ確実に挿入することが
可能になるという効果がある。なお、この実施の形態5
の他の構成は上記実施の形態1から上記実施の形態4と
同一のため、同一部分に同一符号を付して説明を省略す
る。
【0059】実施の形態6.図9はこの発明の実施の形
態6による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断面
図であり、図1から図8と同一部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。この実施の形態6では、レシー
バ5を実耳近接受話用とした場合に好適な音響部品の組
込み構造として、上記実施の形態1から上記実施の形態
5における係合爪15がレシーバ5への電気接点を兼ね
る構成としたものである。図9において、16dは係合
爪15に設けられて当該係合爪15の表面を覆う筐体側
電気接点であり、この筐体側電気接点16dは係合爪1
5と一体に弾性変形可能なものである。すなわち、部品
嵌合部13内へのレシーバ5の押圧挿入時において、係
合爪15と筐体側電気接点16dは、レシーバ5の通過
を許容する方向に弾性変形し、その通過後に弾性復元す
ることにより、筐体側電気接点16dが音響部品側電気
接点12aに圧接し、その筐体側電気接点16dを介し
て係合爪15がレシーバ5に係合するものである。
【0060】この実施の形態6において、図9では上記
筐体側電気接点16dを1つしか示していないが、この
筐体側電気接点16dは、音響部品の動作・制御に必要
な接点数(例えばレシーバの場合は最低2個所)に応じ
て、部品嵌合部13の開放端部の複数個所に配置するこ
とが可能である。また、部品嵌合部13は、筐体側電気
接点16dを有する係合爪15と、筐体側電気接点16
dを有していない係合爪15とを併せ持つ構造とするこ
とも可能で、且つ、上記接点数や接点位置とレシーバ5
の保持強度およびその保持上の安定性を考慮して上記筐
体側電気接点16dの配置を自由に設定することも可能
である。なお、上記筐体側電気接点16dは、上記実施
の形態1から上記実施の形態3で筐体側電気接点16の
場合と同様に、例えば、前面筐体1を熱可塑性樹脂で射
出成形する際に、部品嵌合部13の成形領域に封入固定
することで実現できる。
【0061】以上説明した実施の形態6によれば、上記
実施の形態1から上記実施の形態3と同様に係合爪15
による効果に加え、部品嵌合部13内へのレシーバ5の
押圧挿入後におけるクッション部材14の弾発力と係合
爪15の弾性とによって、音響部品側電気接点12aと
筐体側電気接点16dとを、より一層確実に圧接させる
ことが可能になるという効果がある。また、この実施の
形態6においても、上記実施の形態1の場合と同様に、
レシーバ5にはキー5aを、且つ、部品嵌合部13の周
壁内面にはキー溝13aを設けておくものであり、従っ
て、それらのキー5aとキー溝13aとにより、音響部
品側電気接点12aと筐体側電気接点16aとの接続方
向にレシーバ5を容易、且つ確実に挿入することが可能
になるという効果がある。
【0062】実施の形態7.図10はこの発明の実施の
形態7による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断
面図、図11は図10の底面図、図12は図10の分解
断面図、図13は図12中の前面筐体の裏面図であり、
図1から図9と同一部分には同一符号を付して重複説明
を省略する。図において、25は前面筐体1の裏面に着
脱可能に組み付けられる音響部品挿入用のスリーブから
なるホルダであり、このホルダ25は、内向き鍔状の環
状底部26を有するスリーブからなっている。27は上
記ホルダ25の前端部(前面筐体1に対する取付面側の
端部)に形成された嵌合溝、28は上記ホルダ25の周
壁部に一体形成された外向きの係合爪(以下、ホルダ側
係合爪という)であり、このホルダ側係合爪28は、上
記ホルダ25の周壁部における上記ホルダ側係合爪28
の周囲に設けられた間隙溝29によって、ホルダ25の
内径方向に弾性変形可能となっている。
【0063】30は前面筐体1の裏面に放音孔1bを中
心として一体突設された環状リブであり、この環状リブ
30はホルダ25の嵌合溝27を嵌め込み係合させるも
のである。31は前面筐体1の裏面に一体突設されて上
記環状リブ30の外側に位置する係合爪(以下、筐体側
係合爪という)であり、この筐体側係合爪31は上記ホ
ルダ側係合爪28を係脱可能に係合させるものである。
【0064】すなわち、上記実施の形態1から上記実施
の形態6では、レシーバ5挿入用の部品嵌合部13を前
面筐体1と一体構造にしたが、この実施の形態7では、
その部品嵌合部13に代えて前面筐体1とは別体のホル
ダ25を前面筐体1に着脱可能に組付ける構造としたも
のである。なお、この実施の形態7において、上記ホル
ダ25の周壁内面には、図1、図2および図6に示すよ
うに、レシーバ5に設けられたキー5aを嵌め込むため
のキー溝13aが設けられているものである。
【0065】次にレシーバ5の組込みについて説明す
る。まず、レシーバ5の片側端面にはクッション部材1
4を予め貼付しておき、そのレシーバ5をクッション部
材14の反対側からホルダ25内に挿入する。この場
合、レシーバ5のキー5aをホルダ25のキー溝13a
に嵌め込んでレシーバ5をホルダ25内に挿入し、その
ホルダ25の環状底部26にレシーバ5を当接させるこ
とにより、音響部品側電気接点12と筐体(ホルダ)側
電気接点16とが接触して両者の電気的接続が必然的に
行われる。ここで、ホルダ25内に挿入されたレシーバ
5がホルダ25の環状底部26に当接した状態では、レ
シーバ5に貼付のクッション部材14がホルダ25内か
ら突出して前面筐体1の内面に圧接可能な状態となるよ
うにしておくものである。
【0066】次いで、クッション部材14のホルダ25
内から突出部を、前面筐体1の環状リブ30内に嵌め込
んで前面筐体1の内面に当接させ、上記環状リブ30に
ホルダ25の嵌合溝27が嵌め込まれるようにホルダ2
5を押し込むと、クッション部材14が圧縮されて前面
筐体1の内面にホルダ25の端面が当接し、且つ、ホル
ダ側電気接点16が前面筐体1裏面の電気配線18に圧
接接続された時点で筐体側係合爪31とホルダ側係合爪
28とが係合することにより、ホルダ25が前面筐体1
に固定されてレシーバ5の組込みが完了する。
【0067】なお、上記実施の形態7において、ホルダ
側係合爪28と筐体側係合爪31は、図11および図1
3に示すように、環状リブ30の外側でその周方向に沿
った3個所に等間隔で位置する配置構成としたが、それ
らの配置点数は任意に設定し得るものであり、また、そ
れぞれの形状についても、前面筐体1にホルダ25を安
定して固定可能なものであれば任意に設計変更し得るも
のである。
【0068】以上説明した実施の形態7によれば、予め
クッション部材14が一体的に装着されたレシーバ5
を、前面筐体1とは別部品のホルダ25に挿入し、この
ホルダ25を前面筐体1に対して着脱可能に直接組付け
るように構成したので、上記レシーバ5を実耳近接受話
用として回路基板に関係なく前面筐体1に組込むことが
でき、このため、その組込み作業性が向上すると共に、
レシーバ5を寸法や形状が異なるものと置き換える場合
にも、ホルダ25の内径寸法や内部形状のみを変更すれ
ばよく、このため、携帯機器の筐体機構部品の設計自由
度がさらに向上するという効果がある。また、レシーバ
5が万一故障した際には、前面筐体1からホルダ25を
取り外すだけでレシーバ5を容易に交換できるという効
果がある。
【0069】実施の形態8.図14はこの発明の実施の
形態8による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断
面図、図15は図14の底面図、図16は図14の分解
図であり、図1から図13と同一部分には同一符号を付
して重複説明を省略する。図において、32は前面筐体
1に一体に設けられた音響部品挿入用の部品嵌合部であ
り、この部品嵌合部32は、前面筐体1に一体形成され
て当該前面筐体1の表面に開口する断面凹形状をなした
有底筒部からなっている。32aは部品嵌合部32の内
周壁に設けられた内段部、32bは部品嵌合部32の開
口端部に形成された蓋取付け用の凹陥部、32cはその
凹陥部32bに設けられた係合孔、33は上記凹陥部3
2bに嵌め込んで前面筐体1の表面と面一に保持させる
蓋、33aはその蓋33の下面に一体突設されて上記係
合孔32cに係脱可能に挿入係合させる係合爪である。
【0070】次にレシーバ5の組込みについて説明す
る。まず、上記実施の形態7の場合と同様に、クッショ
ン部材14が予め貼付されたレシーバ5を、前面筐体1
の表面側からキー5aとキー溝13aとを合わせながら
クッション部材14の反対側から部品嵌合部32内に挿
入して内段部32aに当接させることにより、音響部品
側電気接点12と筐体側電気接点16とが電気的に接続
されると共に、後部気室24aが形成される。次いで、
部品嵌合部32の係合孔32cに蓋33の係合爪33a
を部品嵌合部32の係合孔32cに対する挿入位置に合
致させ、且つ、クッション部材14上に上記蓋33を当
接させた状態で当該蓋33を押圧すると、上記係合爪3
3aが上記係合孔32cを通過して前面筐体1の内面に
係合する。これにより、部品嵌合部32内に挿入された
レシーバ5は、クッション部材14が蓋33で圧縮さ
れ、且つ、前部気室14aが形成された状態で確実堅固
に固定される。
【0071】なお、上記係合孔32cと係合爪33a
は、図15に示すように、部品嵌合部32の開口縁部に
沿って3個所に等間隔で位置する配置構成としたが、そ
れらの配置点数は任意に設定し得るものであり、また、
それぞれの形状についても蓋33を安定して確実に固定
し得るものであればよく、任意に設定変更可能である。
また、有底筒状をなす部品嵌合部32の底部には、前部
・後部気室14a,24aの容量および通気量を調整す
るための小孔を設けておくことが可能である。
【0072】以上説明した実施の形態8によれば、上記
実施の形態1から上記実施の形態6の場合と同様の効果
を得ることが可能であると共に、前面筐体1の表面側か
らレシーバ5を組込むことができ、携帯機器組立て後の
完成品であっても、レシーバ5の交換時に前面筐体1を
上記完成品から脱着することなくレシーバ5を交換する
ことが可能で、メンテナンス性が向上するという効果が
ある。また、蓋33を前面筐体1とは別材料あるいは別
色調で形成することが可能となり、製品の設計自由度を
高めることが可能になるという効果がある。
【0073】実施の形態9.図17はこの発明の実施の
形態9による携帯機器用音響部品の組込み構造を示す断
面図、図18は図17の上面図であり、図1から図3と
同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。図において、5bはレシーバ5の外周面に設け
た接点取付用の突起部であり、この突起部5bの先端に
音響部品側電気接点12が装着されている。34は前面
筐体1の裏面に一体突設された音響部品取付壁であり、
この音響部品取付壁34は、レシーバ5の略半円周を当
接させるべく形成された平面略半円弧状の凹状曲面34
aを有してレシーバ挿入用の部品嵌合部を構成している
ものである。
【0074】35は上記音響部品取付壁34に設けられ
て凹状曲面34aの略中央部に開口する接点収容用の凹
部(以下、筐体側凹部という)であり、この筐体側凹部
35は上記突起部5bを嵌込み係合可能に形成されてい
る。36は上記凹部35内に組付け収容されたコイルス
プリングからなる可動接点であり、この可動接点36は
電気配線18に電気的に接続され、且つ、上記筐体側凹
部35に対する上記突起部5bの嵌挿時に音響部品側電
気接点12に圧接接続されるものである。37は前面筐
体1の裏面に形成されてクッション部材14を嵌め込む
嵌合溝、38は同じく前面筐体1の裏面に一体突設され
た筐体側係合爪である。
【0075】39は音響部品取付壁34の上端中間部に
ヒンジピンPを介して開閉回動可能に取り付けられた押
え蓋であり、この押え蓋39は裏側に一体形成された切
欠状円筒部40を有して、閉蓋時にレシーバ5を上記凹
状曲面34aとの間で抱え込み、且つ、押圧するもので
ある。すなわち、上記切欠状円筒部40は、押え蓋39
の閉蓋時にレシーバ5をクッション部材14の圧縮方向
に押圧して上記凹状曲面34aに略半周が当接整合する
レシーバ押え用の円筒部40aと、この円筒部40aに
おける上記凹状曲面34aへの当接面側の反対側で上記
円筒部40に一連に連なって軸方向に延び、押え蓋39
の閉蓋時にレシーバ5を上記凹状曲面34aとの間で抱
え込む半円筒部40bとからなるものである。
【0076】41は押え蓋39の半円筒部40b側の外
周に一体に設けられた蓋側係合爪であり、この蓋側係合
爪41は押え蓋39の閉蓋時に筐体側係合爪38に対し
て係脱可能に係合させるものである。従って、上記筐体
側係合爪38と上記蓋側係合爪41は、押え蓋39を閉
じ位置で固定するロック手段を構成するものである。
【0077】次にレシーバ5の組込みについて説明す
る。図19は図17の動作説明図、図20は図19にお
けるレシーバの挿入動作説明を兼ねた前面筐体の裏面図
である。まず、押え蓋39を開いた状態で、クッション
部材14が貼付されたレシーバ5の突起部5bを筐体側
凹部35に嵌め込みつつ上記クッション部材14を前面
筐体1裏面の嵌合溝37に嵌め込むことにより、可動接
点36が自らの弾発力で音響部品側電気接点12に圧接
して電気的接続が行われ、その電気的接続位置にてレシ
ーバ5がクッション部材14と嵌合溝37との嵌合によ
って仮固定状態に位置決めされる。次いで、ヒンジピン
Pを中心にして押え蓋39を閉じ方向に回動・押圧する
と、蓋側係合爪41が筐体側係合爪38に係合すること
により、レシーバ5は、前面筐体1と一体の音響部品取
付壁34の凹状曲面34aと、押え蓋39の切欠状円筒
部40とで形成される部品嵌合部に収納され、且つ、ク
ッション部材14を圧縮した状態に固定される。これに
よって、レシーバ5の組込みが完了する。
【0078】以上説明した実施の形態9によれば、携帯
機器の筐体内部に組込むべきレシーバ5を、前面筐体1
と一体の音響部品取付壁34に形成した平面略半円弧状
の凹状曲面34aに当接させるように構成したので、レ
シーバ5の組込みに際して、前面筐体1側に対するレシ
ーバ5の挿入方向が垂直方向(前面筐体1内面に対する
直角方向)に特定されるようなことがなく、このため、
音響部品取付壁34の近傍に回路基板やその他のパーツ
等が存在する場合であっても、それらが干渉しないよう
にレシーバ5を容易に組込むことが可能で、且つ、レシ
ーバ5の挿入方向の自由度を高めることが可能になると
いう効果がある。
【0079】また、上記実施の形態9によれば、上記音
響部品取付壁34に形成され、且つ、コイルスプリング
からなる可動接点36を内蔵した接点収容用の凹部35
に対し、レシーバ5に一体突設されて先端に音響部品側
電気接点12が装着された突起部5bを着脱可能に嵌め
込み係合させるように構成したので、レシーバ5の挿入
方向のばらつきに起因した電気接点の接続不良を防止す
ることが可能になるという効果がある。さらには、押え
蓋39を閉じ方向に押圧するだけで筐体側係合爪38と
蓋側係合爪41が係合することにより、上記押え蓋39
の閉蓋状態では、レシーバ5に貼付のクッション部材1
4が前面筐体1裏面の嵌合溝37に嵌合し、且つ、音響
部品取付壁34の凹状曲面34aと、押え蓋39の切欠
状円筒部40とで形成される部品嵌合部にレシーバ5が
収納されるため、コイルスプリングからなる可動接点3
6の反発力でレシーバ5の固定位置が位置ずれするよう
なことがなく、従って、押え蓋39を閉じるだけの簡単
な操作でクッション部材14が圧縮された状態にレシー
バ5を確実、且つ堅固に固定することができるという効
果がある。
【0080】実施の形態10.上記実施の形態1から上
記実施の形態9では、携帯機器の前面筐体1に組込む音
響部品を実耳近接受話用のレシーバ5として説明した
が、そのレシーバ5を拡声受話用のスピーカに置き換え
て実施することも可能である。
【0081】このように、実耳近接受話用のレシーバ5
を拡声受話用のスピーカに置き換えた場合でも、上記実
施の形態1から上記実施の形態9の場合と同様の効果が
得られる。
【0082】実施の形態11.図21はこの発明の実施
の形態11による携帯機器用音響部品の組込み構造を示
す断面図である。この実施の形態11は、上記実施の形
態5によるレシーバの組込み構造をマイクロホンの組込
み構造として適用した場合であり、従って、図8と同一
または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。図21において、1cは集音孔、50はマイクロホ
ン、51はマイクロホン50を嵌合させたマイクロホン
ホルダであり、このマイクロホンホルダ51は、圧縮変
形可能な発泡ゴム等の弾性材料で筒状に一体形成された
もので、部品嵌合部13内面への当接位置で上記集音孔
1cに連通させるための開口部51aを有している。な
お、この実施の形態11においても、上記実施の形態1
で述べたキー5aをマイクロホン50に、且つ、キー溝
13aをマイクロホンホルダ51にそれぞれ設けておく
ものとする。なお、図21において、回路基板2および
その取付け構造は図1から図3と同一のため、同一部分
には同一符号を付して説明を省略する。
【0083】この実施の形態11によれば、上記実施の
形態5による携帯機器用音響部品の組込み構造の場合と
同様の方法でマイクロホン50を前面筐体1と一体の部
品嵌合部13内に簡単、且つ確実に組込み固定すること
ができるという効果がある。
【0084】なお、この実施の形態11では、上記実施
の形態5によるレシーバの組込み構造をマイクロホンの
組込み構造として適用する場合について説明したが、上
記実施の形態1から上記実施の形態4および上記実施の
形態6から上記実施の形態10の携帯機器用音響部品の
組込み構造を、上記実施の形態11と同様のマイクロホ
ンの組込み構造として適用することも可能である。
【0085】実施の形態12.上記実施の形態1から上
記実施の形態10によるレシーバまたはスピーカ等の受
話用音響部品の組込み構造と、上記実施の形態11によ
るマイクロホン等の送話・録音用音響部品の組込み構造
は、それらを単一の携帯機器の筐体内部に組込んでもよ
く、また、その組込み数を複数とすることも可能であ
る。
【0086】この実施の形態12によれば、部品嵌合部
13,32内へのレシーバ5とクッション部材14の挿
入・固定、あるいはマイクロホンホルダ51へのマイク
ロホン50の嵌合と、その組合せユニットの部品嵌合部
13内への挿入・固定、および止めネジ22による回路
基板2の取付け固定と同時に、全ての音響部品に関して
の電気的接続が必然的に完了するという効果がある。回
路基板2の取付け固定時には、上記実施の形態1の場合
と同様に、レシーバやスピーカおよびマイクロホン等の
音響部品の固定位置を一切考慮する必要がなく、従来例
のような音響部品組込み時における部品取り回しについ
ての不安定要因を解消可能であることから、音響部品の
組込み作業性が大幅に向上するという効果がある。ま
た、音響部品の固定部(部品嵌合部13,32)と回路
基板2の取付け固定部とが独立した構成となるので、万
一の故障時には、音響部品または回路基板の単品交換が
可能となり、この点でもメンテナンス性が向上するとい
う効果がある。
【0087】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、携帯
機器の筐体内面に音響部品挿入用の部品嵌合部を設け、
この部品嵌合部内に音響部品を挿入・固定するように構
成したので、音響部品を筐体内部に対し回路基板に関係
なく簡単、且つ正確に直接組込むことができ、このた
め、音響部品の組込み作業性が向上するという効果があ
る。また、上記部品嵌合部に挿入された音響部品をクッ
ション部材の圧縮位置でロック手段によって固定するよ
うに構成したので、上記音響部品は上記クッション部材
の弾発力に抗してロック手段で固定されることとなり、
このため、音響部品を確実堅固に固定することが可能に
なるという効果がある。さらには、上記部品嵌合部に筐
体側電気接点を設け、且つ、音響部品には、上記部品嵌
合部内への音響部品挿入位置で上記筐体側電気接点と電
気的に接続させる音響部品側電気接点を設けるように構
成したので、音響部品を部品嵌合部内に挿入するだけで
音響部品側電気接点と筐体側電気接点とを電気的に接続
させることができるという効果がある。さらには、上述
のように、筐体内面に設けた部品嵌合部に音響部品を挿
入するので、音響部品の組込みに際して、予め回路基板
に音響部品を組付けておく必要がなく、このため、筐体
内部に組付ける回路基板が上記部品嵌合部を覆わない構
造とすることができ、従って、万一の故障時に、音響部
品等の単品交換が可能となってメンテナンス性が向上
し、且つ、回路基板の実装面積を小さく抑えることが可
能となり、この結果、携帯機器の小型・軽量化に大きく
寄与できるという効果がある。
【0088】この発明によれば、部品嵌合部が筐体内面
に一体形成されたスリーブからなり、そのスリーブ内に
押圧挿入されてクッション部材を圧縮した状態の音響部
品に係脱可能に係合して該音響部品を所定位置に固定す
るための係合爪を有する部品嵌合部を構成としたので、
音響部品をスリーブ内に対してクッション部材の圧縮位
置まで挿入するだけの簡単な操作で、音響部品を確実、
且つ堅固に固定することができるという効果がある。
【0089】この発明によれば、部品嵌合部の内部に挿
入された音響部品との間で後部気室を形成する蓋を上記
部品嵌合部が備えるように構成したので、上記蓋を閉じ
るだけで音響部品の後部気室を形成することができ、そ
の後部気室の容積・通気量等を自由に設定可能で、音響
部品の出力特性を調整するための設計自由度を高くする
ことが可能になるという効果がある。
【0090】この発明によれば、部品嵌合部に設けられ
て音響部品をクッション部材の圧縮位置で係合固定する
係合爪が筐体側電気接点を兼ねるように構成したので、
上記係合爪の係合力と上記クッション部材の弾発力とに
よって、上記筐体側電気接点と音響部品側電気接点とを
強力に接触させることが可能となり、より一層確実で信
頼性の高い電気接点構造を得ることができるという効果
がある。
【0091】この発明によれば、音響部品を挿入するた
めの部品嵌合部が筐体とは別部材のスリーブからなり、
そのスリーブを筐体に着脱可能に組付けるように構成し
たので、音響部品を例えば実耳近接受話用として単品の
スリーブ内に挿入することができ、このため、音響部品
を寸法や形状の異なるものと置き換える場合に、スリー
ブの内径寸法や内部形状のみを変更すればよく、従っ
て、携帯機器の筐体機構部品の設計自由度がさらに向上
するという効果がある。また、音響部品が万一故障した
場合でも、上記スリーブを取り外すことができるので、
音響部品を容易に交換できるという効果がある。
【0092】この発明によれば、筐体および該筐体とは
別部材のスリーブに相互が係脱可能な係合爪をそれぞれ
設け、それらの係合爪を係合させることにより、スリー
ブ内に挿入された音響部品が筐体内面との間でクッショ
ン部材を圧縮した状態に上記スリーブが筐体内面に組付
け固定されるように構成したので、筐体とスリーブのそ
れぞれの係合爪を互いに係合させるだけで、スリーブを
筐体に組付け固定することができ、その組付け固定状態
ではクッション部材が圧縮されていることにより、その
クッション部材の弾発力で上記係合爪相互の係合力が強
力となるため、音響部品を所定の位置に確実、且つ堅固
に組込むことができるという効果がある。
【0093】この発明によれば、音響部品を挿入する部
品嵌合部が、筐体内面に一体形成されて筐体表面に開口
する断面凹状のスリーブからなり、このスリーブ内に挿
入された音響部品との間でクッション部材を圧縮する蓋
が上記スリーブの開口端に着脱可能に取付け固定される
ように構成したので、筐体の表面側から音響部品の挿入
固定乃至交換を等位に行うことが可能となり、メンテナ
ンス性が向上すると共に、設計自由度を高めることが可
能になるという効果がある。
【0094】この発明によれば、音響部品と部品嵌合部
の一方にキーを、且つ、他方にそのキーを摺動可能に係
合させるためのキー溝をそれぞれ設け、音響部品の挿入
時に、それらのキーとキー溝との係合によって、音響部
品側電気接点と筐体側電気接点とが接続する方向に音響
部品が誘導されるように構成したので、音響部品を部品
嵌合部内に挿入するだけで、音響部品側電気接点と筐体
側電気接点との接続位置に音響部品を確実に誘導するこ
とができ、このため、音響部品挿入方向のばらつきに起
因した電気接点の接続不良を解消することができるとい
う効果がある。
【0095】この発明によれば、筐体内面に一体形成さ
れて音響部品の外周を部分的に当接させる当接面を有
し、この当接面以外が筐体内部で開放された音響部品取
付壁を部品嵌合部とするように構成したので、音響部品
の挿入方向が筐体面の直角方向のみに限定されるような
ことがなく、このため、筐体内部における音響部品挿入
個所の近傍に回路基板やその他のパーツ等が存在する場
合でも、音響部品を筐体内部の所定位置に容易に挿入固
定することが可能になるという効果がある。また、上記
音響部品取付壁には音響部品が備えるクッション部材を
圧縮可能な押え蓋を開閉回動可能に軸支し、この押え蓋
に蓋側係合爪を設けると共に、上記筐体には上記押え蓋
の閉じ位置で上記蓋側係合爪に係脱可能に係合させる筐
体側係合爪を設けるように構成したので、上記押え蓋を
閉じるだけの簡単なワンタッチ操作で、その押え蓋をク
ッション部材が圧縮された閉じ位置で確実に固定するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す分解斜視図である。
【図2】 図1の要部拡大斜視図である。
【図3】 図1の組込み状態を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す分解斜視図である。
【図7】 図6の音響部品組込み状態を示す拡大断面図
である。
【図8】 この発明の実施の形態5による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による携帯機器用音
響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による携帯機器用
音響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図11】 図10の底面図である。
【図12】 図10の分解断面図である。
【図13】 図12中の前面筐体の裏面図である。
【図14】 この発明の実施の形態8による携帯機器用
音響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図15】 図14の底面図である。
【図16】 図14の分解図である。
【図17】 この発明の実施の形態9による携帯機器用
音響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図18】 図17の上面図である。
【図19】 図17の動作説明図である。
【図20】 図19におけるレシーバの挿入動作説明を
兼ねた前面筐体の裏面図である。
【図21】 この発明の実施の形態11による携帯機器
用音響部品の組込み構造を示す断面図である。
【図22】 第1従来例の携帯機器用音響部品の組込み
構造を示す分解斜視図である。
【図23】 図1の音響部品組込み状態を示す拡大断面
図である。
【図24】 第2従来例の携帯機器用音響部品の組込み
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 筐体(前面筐体)、1b 放音孔、1c 集音孔、
2 回路基板、5 レシーバ(音響部品)、5a キ
ー、5b 突起部、12,12a 音響部品側電気接
点、13 部品嵌合部、13a キー溝、14 クッシ
ョン部材、14a前部気室、15 係合爪、15a テ
ーパ面、16,16a,16d 筐体側電気接点、16
b 内向き突出接片、16c 先端屈曲部、17 筐体
側電気コネクタ、17a コンタクト接点、18 電気
配線、19 基板側電気コネクタ、19a 可動接点、
19b スプリング、20 ボスネジ部、21 ネジ挿
通孔、22 止めネジ、23,23a 蓋、24a 後
部気室、25 ホルダ、26環状底部、27 嵌合溝、
28 ホルダ側係合爪、29 間隙溝、30 環状リ
ブ、31 筐体側係合爪、32 部品嵌合部、32a
内段部、32b 凹陥部、32c 係合孔、33 蓋、
33a 係合爪、34 音響部品取付壁、34a 凹状
曲面、35 接点収容用凹部、36 可動接点、37
嵌合溝、38筐体側係合爪、39 押え蓋、40 切欠
状円筒部、40a 円筒部、40b半円筒部、41 蓋
側係合爪、50 マイクロホン(音響部品)、51 マ
イクロホンホルダ、P ヒンジピン。
フロントページの続き Fターム(参考) 4E353 AA10 AA11 AA16 AA17 AA18 BB02 BB05 CC02 CC04 CC13 CC31 DD02 DD05 DD11 DD17 DR04 DR12 DR23 DR44 DR53 DR55 GG01 GG21 GG33 5K016 AA02 BA06 CC01 DA01 DA04 EA04 GA01 HA03 HA06 HA09 5K067 AA42 BB01 KK17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯機器の筐体と、この筐体内に組込む
    音響部品とを備えた携帯機器用音響部品の組込み構造に
    おいて、上記筐体の内面に設けられ、上記音響部品を挿
    入する部品嵌合部と、この部品嵌合部に設けられた筐体
    側電気接点と、上記筐体の内面に設けられ、且つ、上記
    筐体側電気接点に接続された電気配線構造部と、上記部
    品嵌合部内に挿入されて上記筐体の内面と上記音響部品
    との間に配置され、その筐体内面と音響部品との間で前
    部気室を形成するクッション部材と、上記音響部品に設
    けられ、該音響部品の上記部品嵌合部内への挿入位置で
    上記筐体側電気接点に対して接離可能に接続される音響
    部品側電気接点と、上記部品嵌合部内に押圧挿入された
    音響部品を上記クッション部材の圧縮位置で固定するロ
    ック手段とを備えたことを特徴とする携帯機器用音響部
    品の組込み構造。
  2. 【請求項2】 部品嵌合部は、筐体内面に一体形成され
    たスリーブからなり、そのスリーブ内に押圧挿入されて
    クッション部材を圧縮した状態の音響部品に係脱可能に
    係合して該音響部品を所定位置に固定するための係合爪
    をロック手段として有していることを特徴とする請求項
    1記載の携帯機器用音響部品の組込み構造。
  3. 【請求項3】 部品嵌合部は、この内部に挿入された音
    響部品との間で後部気室を形成する蓋を備えていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯機器用
    音響部品の組込み構造。
  4. 【請求項4】 係合爪は、部品嵌合部の内部に挿入され
    た音響部品に設けられている音響部品側電気接点と電気
    的に接続する筐体側電気接点を兼ねていることを特徴と
    する請求項2記載の携帯機器用音響部品の組込み構造。
  5. 【請求項5】 部品嵌合部は、筐体とは別部材のスリー
    ブからなって筐体内面に着脱可能に組付けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の携帯機器用音響部品の組
    込み構造。
  6. 【請求項6】 スリーブおよび筐体は、前記スリーブ内
    に挿入された音響部品がクッション部材を前記筐体内面
    との間で圧縮する位置にて相互が係脱可能に係合する係
    合爪を一体に有していることを特徴とする請求項5記載
    の携帯機器用音響部品の組込み構造。
  7. 【請求項7】 部品嵌合部は、筐体内面に一体形成され
    て筐体表面に開口する断面凹状のスリーブからなり、こ
    のスリーブ内に挿入された音響部品との間でクッション
    部材を圧縮する蓋が上記スリーブの開口端に着脱可能に
    取付け固定されるようになっていることを特徴とする請
    求項1記載の携帯機器用音響部品の組込み構造。
  8. 【請求項8】 音響部品と部品嵌合部の一方にキーが、
    且つ、他方にはそのキーを摺動可能に係合させるキー溝
    がそれぞれ設けられ、上記部品嵌合部に対する音響部品
    の挿入時における上記キーと上記キー溝との係合により
    音響部品側電気接点と筐体側電気接点とが接続する方向
    に上記音響部品を誘導するようになっていることを特徴
    とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載
    の携帯機器用音響部品の組込み構造。
  9. 【請求項9】 部品嵌合部は、筐体内面に一体形成され
    て音響部品の外周を部分的に当接させる当接面以外が筐
    体内部で開放された音響部品取付壁からなり、その音響
    部品取付壁に開閉回動可能に軸支され、音響部品が備え
    るクッション部材を圧縮可能な押え蓋と、この押え蓋に
    設けられた蓋側係合爪と、上記筐体に内面に設けられて
    上記押え蓋の閉じ位置で上記蓋側係合爪を係脱可能に係
    合させる筐体側係合爪とを有していることを特徴とする
    請求項1記載の携帯機器用音響部品の組込み構造。
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