JP2001167249A - 画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラムを記録した記録媒体

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JP2001167249A
JP2001167249A JP34645299A JP34645299A JP2001167249A JP 2001167249 A JP2001167249 A JP 2001167249A JP 34645299 A JP34645299 A JP 34645299A JP 34645299 A JP34645299 A JP 34645299A JP 2001167249 A JP2001167249 A JP 2001167249A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、奥行きの深いシーンを合
成する際においても、精度の高い位置合わせが行える画
像合成方法を提供することにある。 【解決手段】 第1画像、第2画像および第3画像の重
なり合う部分内において、複数の特徴点に対する3画像
間の対応点の座標値を求めるとともに、第2画像と第3
画像とが重なり合う部分内において、複数の特徴点に対
する2画像間の対応点の座標値を求める第1ステップ、
第1ステップで求められた複数組の3画像間の対応点の
座標値に基づいて、3画像間の関係を示すtrifocalテン
ソルを算出する第2ステップ、第1ステップで求められ
た複数組の2画像間の対応点の座標値と、第2ステップ
で求められたtrifocalテンソルとに基づいて、上記2画
像間の各対応点に対応する第1画像での座標値を求める
第3ステップを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像合成方法、
画像合成装置、画像合成プログラムを記録した記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】2枚の画像からオプティカルフローを計
算し、得られたオプティカルフローに基づいて、2枚の
画像間での位置合わせを行う技術が知られている。従来
のオプテカルフローの算出方法について説明する。
【0003】(1)Lucas-Kanade法 従来から、動画像における運動物体の見かけの速度場
(オプティカルフロー)を計算する手法が数多く提案さ
れている。中でも局所勾配法であるLucas-Kanade法は、
最も良い手法の一つである。その理由は、処理が高速、
実装が容易、結果が信頼度を持つことである。
【0004】Lucas-Kanade法の詳細については、文献:
B.Lucas and T.Kanade,"An Iterative Image Registra
tion Technique with an Application to Stereo Visio
n,"In Seventh International Joint Conference on Ar
tificial Intelligence(IJCAI-81), pp. 674-979, 1981
を参照のこと。
【0005】以下に、Lucas-Kanade法の概要を述べる。
ある時刻tの画像座標p=(x,y)の濃淡パターンI
(x,y,t)が、ある微小時間後(δt)に座標(x
+δx,y+δy)に、その濃淡分布を一定に保ったま
ま移動した時、次のオプティカルフロー拘束式1が成り
立つ。
【0006】
【数1】
【0007】2次元画像でオプティカルフロー{v=
(δx/δt,δy/δt)=(u,v)}を計算する
には、未知パラメータ数が2個であるので、もう一個拘
束式が必要である。Lucas とKanade( 金出) は、同一物
体の局所領域では、同一のオプティカルフローを持つと
仮定した。
【0008】例えば、画像上の局所領域ω内で、オプテ
ィカルフローが一定であるとすると、最小化したい濃淡
パターンの二乗誤差Eは、 I0 (p)=I(x,y,t), I1 (p+v)=I(x+u,y+v,t+δt) と書き改めると、次式2で定義できる。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、vが微少な場合には、テーラー展
開の2次以上の項を無視できるので、次式3の関係が成
り立つ。
【0011】
【数3】
【0012】ここで、g(p)は、I1 (p)の一次微
分である。
【0013】誤差Eが最小になるのは、Eのvに対する
微分値が0の時であるので、次式4の関係が成り立つ。
【0014】
【数4】
【0015】故にオプティカルフローvは次式5で求め
られる。
【0016】
【数5】
【0017】更に、次式6に示すように、ニュートン・
ラフソン的な反復演算によって精度良く求めることがで
きる。
【0018】
【数6】
【0019】(2)階層的推定法 Lucas-Kanade法を含む勾配法の最も大きな問題点は、良
好な初期値が必要なために、大きな動きに対しては適用
できないことである。そこで、従来からピラミッド階層
構造型に数段回の解像度の異なる画像を作成して解決す
る方法が提案されている。
【0020】これは、まず、2枚の連続した画像から、
予めそれぞれの画像の数段階の解像度の異なる画像を作
成する。次に、最も解像度の低い画像間において、おお
まかなオプティカルフローを計算する。そして、この結
果を参考にして、一段解像度の高い画像間においてより
精密なオプティカルフローを計算する。この処理を最も
解像度の高い画像間まで順次繰り返す。
【0021】図4は原画像を、図3は図4の原画像より
解像度の低い画像を、図2は図3の低解像度画像より解
像度の低い画像を、図1は図2の低解像度画像より解像
度の低い画像を、それぞれ示している。図1〜図4にお
いて、Sは、1つのパッチを示している。
【0022】図1の画像(階層1の画像)、図2の画像
(階層2の画像)、図3の画像(階層3の画像)および
図4の画像(階層4の画像)の順番で段階的にオプティ
カルフローが求められる。図1〜図4において矢印は、
パッチ毎に求められたオプティカルフローベクトルを示
している。
【0023】しかしながら、ここでの問題点は、実画像
では、十分な模様(テクスチャ)を含む領域が少なく、
信頼性のあるオプティカルフローが得られないことにあ
る。
【0024】ところで、複数の画像を貼り合わせて、視
野が広く解像度の高い画像を継目なく合成する技術(イ
メージモザイキング)が従来から活発に研究されてい
る。古典的な応用には、航空写真、衛星写真の合成があ
る。最近では、複数枚のデジタル画像から継目のないパ
ノラマ画像を合成し、臨場感の高い仮想現実環境を構築
する手法が注目されている。
【0025】パノラマ画像を合成する技術としては、次
の2つの方法が知られている。第1の方法は、まず、カ
メラを並進移動させて複数枚の画像を予め撮像してお
く。得られた複数枚の画像をパーソナルコンピュータに
よって同時にモニタに表示させる。2つの画像間におい
て対応点をユーザが指定することにより、2つの画像が
合成される。
【0026】第1の方法では、カメラの運動が並進運動
に限定される。また、第1の方法では、ユーザが対応点
を指定する必要がある。
【0027】第2の方法は、カメラを三脚に固定し、カ
メラの動きを水平面での回転だけに制限して、複数枚の
画像を撮像する。得られた複数枚の画像を円筒面に投影
して、合成する(USP 5,396,583 参照) 。
【0028】第2の方法では、カメラの動きを水平面で
の回転だけに制限する必要がある。また、カメラの焦点
距離または画角を測定する必要がある。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、奥
行きの深いシーンを合成する際においても、精度の高い
位置合わせが行える画像合成方法、画像合成装置、画像
合成プログラムを記録した記録媒体を提供することにあ
る。
【0030】この発明の他の目的は、複数の画像から継
目のないパノラマ画像を得ることができ、しかも複数の
画像を撮像するためのカメラに自由な運動を許容し、焦
点距離の測定が不要な画像合成方法、画像合成装置、画
像合成プログラムを記録した記録媒体を提供することに
ある。
【0031】
【課題を解決するための手段】この発明による画像合成
方法は、第1画像、第1画像と重なり合う部分を有する
第2画像、ならびに第1画像および第2画像の両方に重
なり合う部分を有する第3画像を用いて、第2画像と第
3画像とが重なり合う部分を、第1画像に合成する画像
合成方法であって、第1画像、第2画像および第3画像
の重なり合う部分内において、複数の特徴点に対する3
画像間の対応点の座標値を求めるとともに、第2画像と
第3画像とが重なり合う部分内において、複数の特徴点
に対する2画像間の対応点の座標値を求める第1ステッ
プ、第1ステップで求められた複数組の3画像間の対応
点の座標値に基づいて、3画像間の関係を示すtrifocal
テンソルを算出する第2ステップ、第1ステップで求め
られた複数組の2画像間の対応点の座標値と、第2ステ
ップで求められたtrifocalテンソルとに基づいて、上記
2画像間の各対応点に対応する第1画像での座標値を求
める第3ステップ、ならびに上記2画像間の各対応点に
対応する第1画像での座標値に基づいて、第2画像と第
3画像とが重なり合う部分を、第1画像に合成する第4
ステップを備えていることを特徴とする。
【0032】第1ステップは、たとえば、第1画像と第
2画像との重なり部を抽出するステップ、第2画像と第
3画像との重なり部を抽出するステップ、第2画像にお
ける第1画像との重なり部分から、両画像間のオプティ
カルフローによる追跡に有効な複数の部分画像を第1特
徴点として抽出するステップ、第2画像における第3画
像との重なり部分から、両画像間のオプティカルフロー
による追跡に有効な複数の部分画像を第2特徴点として
抽出するステップ、第2画像上の各第1特徴点に対応す
る第1画像上の点を、両画像間のオプティカルフローに
基づいて追跡することにより、第2画像上の各第1特徴
点に対応する第1画像上の点の座標値を求めるステッ
プ、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の
点を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡す
ることにより、第2画像上の各第2特徴点に対応する第
3画像上の点の座標値を求めるステップ、ならびに第2
画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点の座標
値と、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上
の点の座標値とに基づいて、上記複数組の3画像間の対
応点の座標値を求めるとともに、上記複数組の2画像間
の対応点の座標値を求めるステップを備えている。
【0033】第4ステップは、たとえば、第2画像内の
第3画像と重なり合う部分および第3画像内の第2画像
と重なり合う部分のうちから任意に選択された一方の部
分の画像を第4画像とすると、第4画像を隣接する3つ
の特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割し、各3角パ
ッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画像上の位置を
求めるための変換式を求めるステップ、第4画像におけ
る各3角パッチ内の各画素に対応する第1画像上の座標
値を、当該3角パッチに対して算出された変換式を用い
て求めるステップ、ならびに第4画像の各画素に対応す
る第1画像上の座標値を用いて、第4画像を第1画像に
合成するステップを備えている。
【0034】3角パッチ毎に求められる変換式として
は、たとえば、平面射影変換行列が用いられる。平面射
影変換行列は、たとえば、3角パッチにおける3つの頂
点の対応点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ
拘束条件を示す基礎行列とに基づいて求められる。平面
射影変換行列を、3角パッチにおける3つの頂点の対応
点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ拘束条件
を示すエピポールの対応とに基づいて求めてもよい。
【0035】3角パッチ毎に求められる変換式として、
アフィン変換行列を用いてもよい。アフィン変換行列
は、3角パッチにおける3つの頂点の対応点に基づいて
求められる。
【0036】この発明による画像合成装置は、第1画
像、第1画像と重なり合う部分を有する第2画像、なら
びに第1画像および第2画像の両方に重なり合う部分を
有する第3画像を用いて、第2画像と第3画像とが重な
り合う部分を、第1画像に合成する画像合成装置であっ
て、第1画像、第2画像および第3画像の重なり合う部
分内において、複数の特徴点に対する3画像間の対応点
の座標値を求めるとともに、第2画像と第3画像とが重
なり合う部分内において、複数の特徴点に対する2画像
間の対応点の座標値を求める第1手段、第1手段で求め
られた複数組の3画像間の対応点の座標値に基づいて、
3画像間の関係を示すtrifocalテンソルを算出する第2
手段、第1手段で求められた複数組の2画像間の対応点
の座標値と、第2手段で求められたtrifocalテンソルと
に基づいて、上記2画像間の各対応点に対応する第1画
像での座標値を求める第3手段、ならびに上記2画像間
の各対応点に対応する第1画像での座標値に基づいて、
第2画像と第3画像とが重なり合う部分を、第1画像に
合成する第4手段を備えていることを特徴とする。
【0037】第1手段としては、たとえば、第1画像と
第2画像との重なり部を抽出する手段、第2画像と第3
画像との重なり部を抽出する手段、第2画像における第
1画像との重なり部分から、両画像間のオプティカルフ
ローによる追跡に有効な複数の部分画像を第1特徴点と
して抽出する手段、第2画像における第3画像との重な
り部分から、両画像間のオプティカルフローによる追跡
に有効な複数の部分画像を第2特徴点として抽出する手
段、第2画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の
点を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡す
ることにより、第2画像上の各第1特徴点に対応する第
1画像上の点の座標値を求める手段、第2画像上の各第
2特徴点に対応する第3画像上の点を、両画像間のオプ
ティカルフローに基づいて追跡することにより、第2画
像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の点の座標値
を求める手段、ならびに第2画像上の各第1特徴点に対
応する第1画像上の点の座標値と、第2画像上の各第2
特徴点に対応する第3画像上の点の座標値とに基づい
て、上記複数組の3画像間の対応点の座標値を求めると
ともに、上記複数組の2画像間の対応点の座標値を求め
る手段を備えているものが用いられる。
【0038】第4手段としては、たとえば、第2画像内
の第3画像と重なり合う部分および第3画像内の第2画
像と重なり合う部分のうちから任意に選択された一方の
部分の画像を第4画像とすると、第4画像を隣接する3
つの特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割し、各3角
パッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画像上の位置
を求めるための変換式を求める手段、第4画像における
各3角パッチ内の各画素に対応する第1画像上の座標値
を、当該3角パッチに対して算出された変換式を用いて
求める手段、ならびに第4画像の各画素に対応する第1
画像上の座標値を用いて、第4画像を第1画像に合成す
る手段を備えているものが用いられる。
【0039】3角パッチ毎に求められる変換式として
は、たとえば、平面射影変換行列が用いられる。平面射
影変換行列は、たとえば、3角パッチにおける3つの頂
点の対応点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ
拘束条件を示す基礎行列とに基づいて求められる。平面
射影変換行列を、3角パッチにおける3つの頂点の対応
点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ拘束条件
を示すエピポールの対応とに基づいて求めてもよい。
【0040】3角パッチ毎に求められる変換式として、
アフィン変換行列を用いてもよい。アフィン変換行列
は、3角パッチにおける3つの頂点の対応点に基づいて
求められる。
【0041】この発明による画像合成プログラムを記録
したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、第1画
像、第1画像と重なり合う部分を有する第2画像、なら
びに第1画像および第2画像の両方に重なり合う部分を
有する第3画像を用いて、第2画像と第3画像とが重な
り合う部分を、第1画像に合成する画像合成プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
て、第1画像、第2画像および第3画像の重なり合う部
分内において、複数の特徴点に対する3画像間の対応点
の座標値を求めるとともに、第2画像と第3画像とが重
なり合う部分内において、複数の特徴点に対する2画像
間の対応点の座標値を求める第1ステップ、第1ステッ
プで求められた複数組の3画像間の対応点の座標値に基
づいて、3画像間の関係を示すtrifocalテンソルを算出
する第2ステップ、第1ステップで求められた複数組の
2画像間の対応点の座標値と、第2ステップで求められ
たtrifocalテンソルとに基づいて、上記2画像間の各対
応点に対応する第1画像での座標値を求める第3ステッ
プ、ならびに上記2画像間の各対応点に対応する第1画
像での座標値に基づいて、第2画像と第3画像とが重な
り合う部分を、第1画像に合成する第4ステップを備え
た画像合成プログラムを記録していることを特徴とす
る。
【0042】第1ステップは、たとえば、第1画像と第
2画像との重なり部を抽出するステップ、第2画像と第
3画像との重なり部を抽出するステップ、第2画像にお
ける第1画像との重なり部分から、両画像間のオプティ
カルフローによる追跡に有効な複数の部分画像を第1特
徴点として抽出するステップ、第2画像における第3画
像との重なり部分から、両画像間のオプティカルフロー
による追跡に有効な複数の部分画像を第2特徴点として
抽出するステップ、第2画像上の各第1特徴点に対応す
る第1画像上の点を、両画像間のオプティカルフローに
基づいて追跡することにより、第2画像上の各第1特徴
点に対応する第1画像上の点の座標値を求めるステッ
プ、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の
点を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡す
ることにより、第2画像上の各第2特徴点に対応する第
3画像上の点の座標値を求めるステップ、ならびに第2
画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点の座標
値と、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上
の点の座標値とに基づいて、上記複数組の3画像間の対
応点の座標値を求めるとともに、上記複数組の2画像間
の対応点の座標値を求めるステップを備えている。
【0043】第4ステップは、たとえば、第2画像内の
第3画像と重なり合う部分および第3画像内の第2画像
と重なり合う部分のうちから任意に選択された一方の部
分の画像を第4画像とすると、第4画像を隣接する3つ
の特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割し、各3角パ
ッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画像上の位置を
求めるための変換式を求めるステップ、第4画像におけ
る各3角パッチ内の各画素に対応する第1画像上の座標
値を、当該3角パッチに対して算出された変換式を用い
て求めるステップ、ならびに第4画像の各画素に対応す
る第1画像上の座標値を用いて、第4画像を第1画像に
合成するステップを備えている。
【0044】3角パッチ毎に求められる変換式として
は、たとえば、平面射影変換行列が用いられる。平面射
影変換行列は、たとえば、3角パッチにおける3つの頂
点の対応点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ
拘束条件を示す基礎行列とに基づいて求められる。平面
射影変換行列を、3角パッチにおける3つの頂点の対応
点と、第1画像と第4画像との間のエピポーラ拘束条件
を示すエピポールの対応とに基づいて求めてもよい。
【0045】3角パッチ毎に求められる変換式として、
アフィン変換行列を用いてもよい。アフィン変換行列
は、3角パッチにおける3つの頂点の対応点に基づいて
求められる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、この発明をパノラマ画像合
成装置に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0047】パノラマ画像合成装置を説明する前に、パ
ノラマ画像合成装置において採用されるオプティカルフ
ロー推定方法について説明しておく。
【0048】〔1〕オプティカルフロー推定方法につい
ての説明。 この実施例で採用されるオプティカルフロー推定方法
は、ピラミッド階層型に数段回の解像度の異なる画像を
作成して、オプティカルフローを段階的に計算する階層
的推定を前提としている。オプティカルフローの計算方
法は、Lucas-Kanade法等の勾配法に従う。つまり、階層
構造化した勾配法によるオプティカルフロー推定法を前
提としている。ここでは、勾配法としてLucas-Kanade法
が用いられている。
【0049】この実施例で採用されるオプティカルフロ
ー推定方法の特徴は、階層構造化したLucas-Kanade法に
よるオプティカルフロー推定法の各段階において得られ
たオプティカルフローを、膨張処理によって補完するこ
とにある。以下、これについて詳しく説明する。
【0050】Lucas-Kanade法の長所の一つは、追跡結果
が信頼性を持つことである。Tomasiと Kanade とは、あ
る領域の追跡可能性が、以下のように微分画像から算出
できることを示した(C.Tomasi and T.Kanade,"Shape an
d Motion from Image Streams: a Factorization metho
d-Part 3 Detection and Tracking of Point Features
,"CMU-CS-91-132, Carnegie Mellon University, 199
1.) 。
【0051】ある領域画像ωの垂直・水平方向の微分の
2乗を要素に持つ次式7の2×2の係数行列Gから、そ
の固有値を計算することで、その領域の追跡可能性を決
定することができる。
【0052】
【数7】
【0053】この行列Gの固有値が両方とも大きい場合
には、その領域は直交方向に変化を持ち、一意の位置決
めが可能である。従って、小さい方の固有値λmin と、
追跡後の領域間の濃淡残差Eから、追跡結果の信頼度γ
を次式8によって得ることができる。
【0054】
【数8】
【0055】本発明者らは、オプティカルフローの同一
階層内で信頼度の高い結果を用いて、信頼度の低い領域
を補間する方法を開発した。これは、一段階粗い階層で
の結果を、追跡の初期値だけに用いて、着目している現
段階の階層の結果には何も利用しない。代わりに、テク
スチャの少ない領域のオプティカルフローはその周囲の
オプティカルフローに近い値を持つと仮定し、モルフォ
ロジー処理によりフロー場を補完するものである。
【0056】図5にフローベクトルの膨張処理の様子を
示す。
【0057】左図は、フローベクトルの信頼度のマップ
を濃淡で表したものである。ここで、黒ければ黒い程信
頼度が高いとする。
【0058】まず、得られたフローをしきい値処理す
る。白い部分は、結果の信頼度が低いために、しきい値
処理されたものである。
【0059】次に、2値画像でのモルフォロジー演算に
よる穴埋め処理を模して、フロー場において結果の膨張
処理を次のように行う。ある領域i,jのフローベクト
ルu(i,j)は、その4近傍のフローベクトルから信
頼度γに応じて重み付けを行って次式9のように計算で
きる。
【0060】
【数9】
【0061】この処理を、しきい値処理されたすべての
信頼度の低い領域が埋まるまで、繰り返す。この補完処
理を、各階層において行う。なお、ある領域i,jのフ
ローベクトルu(i,j)を、その8近傍のフローベク
トルから信頼度γに応じて重み付けを行って算出するよ
うにしてもよい。
【0062】図6(a)は、ある階層の画像に対してし
きい値処理されたオプティカルフローを示し、図6
(b)は補完後のオプティカルフローを示している。図
6(a)において、矢印はしきい値処理によって信頼度
が高いと判定されたオプティカルフローベクトルであ
り、×印は信頼度が低いとされた部分を示している。
【0063】〔2〕パノラマ画像合成装置の説明
【0064】以下、図7に示すように、互いに重なり合
う部分を有する3枚の画像A1、A2、A3を用いて、
第2画像A2と第3画像A3とが重なり合っている部分
を、第1画像A1に合成するためのパノラマ画像合成装
置について説明する。
【0065】第2画像A2と第3画像A3とが重なり合
っている部分を、第1画像A1に合成する際には、第2
画像A2における第3画像A3と重なっている部分を第
1画像に合成してもよいし、第3画像A3における第2
画像A2と重なっている部分を第1画像に合成してもよ
いが、ここでは、第2画像A2における第3画像A3と
重なっている部分を第1画像に合成する場合について説
明する。
【0066】図8は、パノラマ画像合成装置の構成を示
している。
【0067】パーソナルコンピュータ10には、ディス
プレイ21、マウス22およびキーボード23が接続さ
れている。パーソナルコンピュータ10は、CPU1
1、メモリ12、ハードディスク13、CD−ROMの
ようなリムーバブルディスクのドライブ(ディスクドラ
イブ)14を備えている。
【0068】ハードディスク13には、OS(オペレー
ティングシステム)等の他、パノラマ画像合成プログラ
ムが格納されている。パノラマ画像合成プログラムは、
それが格納されたCD−ROM20を用いて、ハードデ
ィスク13にインストールされる。また、ハードディス
ク13には、デジタルカメラによって撮像された複数の
画像が予め格納されているものとする。
【0069】図9は、パノラマ画像合成ソフトが起動せ
しめられた場合にCPU11によって行われるパノラマ
画像合成処理手順を示している。
【0070】(I) まず、ユーザによって指定された3枚
の画像(第1画像A1、第2画像A2及び第3画像A
3)がメモリ12に読み込まれる(ステップ1)。
【0071】(II)次に、第1画像A1と第2画像A2と
の重なり部および第2画像A2と第3画像A3との重な
り部の抽出処理が行われる(ステップ2)。この重なり
部の抽出処理は、たとえば、SSD法(Sum of Squared
Difference)、正規化相互相関法に基づいて行われる。
【0072】(a)SSD法の説明 SSD法では、まず、重なり部を抽出すべき2枚の画像
それぞれについて、原画像より解像度の低い画像I1
2 が生成される。2枚の低解像度画像I1 ,I2 の重
なり部分ω(サイズ:M×N)が、次式10に示すよう
に画素あたりの2乗誤差Eを用いて求められる。画像間
の移動量(d)が可能な範囲で変化せしめられ、Eが最
も小さい移動量(d)から、重なり部が抽出される。
【0073】
【数10】
【0074】(b)正規化相互相関法の説明 正規化相互相関法では、まず、重なり部を抽出すべき2
枚の画像それぞれについて、原画像より解像度の低い画
像I1 ,I2 が生成される。2枚の低解像度画像I1
2 の重なり部分ω(サイズ:M×N)が、次式11に
示すように正規化相互相関係数Cを用いて求められる。
画像間の移動量(d)が可能な範囲で変化せしめられ、
Cが最も大きな移動量(d)から、重なり部が抽出され
る。
【0075】
【数11】
【0076】式11において、I1  ̄、I2  ̄は、第1
画像を固定させ、第2画像をdだけ移動させたときの、
両画像の重なり部における各画像それぞれの濃淡値の平
均である。また、σ1 、σ2 は、第1画像I1 を固定さ
せ、第2画像I2 をdだけ移動させたときの、両画像の
重なり部における各画像それぞれの濃淡値の分散であ
る。
【0077】(III) 次に、特徴点抽出が行われる(ステ
ップ3)。つまり、まず、第2画像A2における第1画
像A1との重なり部分から、追跡に有効な複数の部分画
像(矩形領域)が第1特徴点として抽出される。ただ
し、各特徴点は互いに重ならないように抽出される。具
体的には、上述した固有値λmin (式8参照)の高い部
分が特徴点として抽出される。
【0078】次に、第2画像A2における第3画像A3
との重なり部分から、追跡に有効な複数の部分画像(矩
形領域)が第2特徴点として抽出される。この際、第2
画像A2における第1画像A1との重なり部分から抽出
された第1特徴点のうち、第2画像A2と第3画像A3
とが重なっている部分に存在する第1特徴点は、第2特
徴点としても用いられる。
【0079】(IV)次に、特徴点追跡処理が行われる(ス
テップ4)。つまり、抽出された第2画像A2上の第1
特徴点に対する第1画像A1上の位置が追跡されるとと
もに、抽出された第2画像A2上の第2特徴点に対する
第3画像A3上の位置が追跡される。
【0080】具体的には、まず、〔1〕で説明したオプ
ティカルフロー推定方法で、適当なサイズ(例えば、1
3×13)のパッチ毎のオプティカルフローベクトルが
求められる。第2画像A2上の第1特徴点に対応する第
1画像A1上の位置は、第2画像A2上の第1特徴点の
4近傍のパッチのフローベクトルから線形補間により画
素単位以下で求められる。同様に、第2画像A2上の第
2特徴点に対応する第3画像A3上の位置は、第2画像
A2上の第2特徴点の4近傍のパッチのフローベクトル
から線形補間により画素単位以下で求められる。
【0081】これにより、第1画像A1と第2画像A2
との重なり部において、両画像の対応点の座標が得られ
る。また、第2画像A2と第3画像A3との重なり部に
おいて、両画像の対応点の座標が得られる。この結果、
第1画像A1、第2画像A2および第3画像A3の重な
り部において、3つの画像の対応点の座標が得られる。
【0082】(V) 次に、trifocalテンソルの算出処理が
行なわれる(ステップ5)。まず、trifocalテンソルの
算出方法の概要について説明する。
【0083】shashua は、静止物体を異なる3視点から
撮像した透視投影の3画像ψ1 、ψ 2 およびψ3 の間に
は、次式12のような線形な関係があることを示した
(A.Shashua,"Algebraic functions for recognition,"
IEEE PAMI, Vol.17, No.8, pp.779-789, 1995参照) 。
この関係は、Trilinearityと呼ばれている。
【0084】
【数12】
【0085】すなわち、ある3次元空間上の点Xを撮像
した各画像での座標を(x,y)∈ψ1 、(x’,
y’)∈ψ2 および(x”,y”)∈ψ3 とすると、こ
れらの座標値は、数式13〜数式16を満足する。
【0086】
【数13】
【0087】
【数14】
【0088】
【数15】
【0089】
【数16】
【0090】ただし、係数αj は全ての点で固定であ
り、これらの比は唯一に定まる。これらの係数は、共通
して観察している特徴点の対応関係から導出することが
可能である。そして、この関係は、テンソルを用いて、
コンパクトに記述され、trifocalテンソルと呼ばれる
(R.Hartley," Lines and points in three views and
the trifocal tensor, "Int'l J. Computer Vision, vo
l.22, no.2, pp. 125-140,1997. 参照)。
【0091】このように、Trilinearityを用いると、あ
る3次元空間上の点が2視点から撮像でき、その点の各
画像での座標値がわかれば、もう一方の視点から観察し
た場合の座標を算出できる。すなわち、2画像の点の座
標をそれぞれu’、u”およびtrifocalテンソルをTと
すると、もう一つの画像での座標uは、次式17によっ
て求められる。
【0092】
【数17】
【0093】これを用いると、図10に示すように、視
点C1 から観察できない部分であっても、他の2視点C
2 およびC3 から観察され、それらの各画像での座標値
が求まるなら、視点C1 から観察されたときの座標を計
算することができる。この操作を他の画素についても繰
り返すと、図10の点線のように仮想的にC1 の撮像面
を拡大することができる。
【0094】次に、trifocalテンソルの算出方法をより
具体的に説明する。trifocalテンソルは、第1画像A
1、第2画像A2および第3画像A3が互いに重なる部
分における3画像での特徴点(対応点)の組から算出さ
れる。そこで、まず、第1画像A1、第2画像A2およ
び第3画像A3が互いに重なる部分における3画像の対
応点の座標値を、数値演算を安定化させるために正規化
する。そして、正規化された座標値と、数式13〜16
とに基づいて、数式13〜16中の各係数αj (trifoc
alテンソル)を求める。
【0095】trifocalテンソルは、少なくとも7組の特
徴点の対応があれば、解くことができる。しかしなが
ら、実画像では誤差を含むので、より多くの対応点の組
を用いて最小2乗的に解くのが一般的である。ここでの
問題は、特徴点の対応づけの正確さが完全でないことで
ある。
【0096】全ての特徴点を自動に正確に対応づけるこ
とは困難である。そこで、ロバスト推定を用いてこの問
題を解決する。
【0097】ロバスト推定法は、次の2つに分類でき
る。第1は、M推定と呼ばれ、誤差の大きさに従って重
みを決定する重み付き最小2乗法である。第2は、ラン
ダムサブサンプリングを繰り返し、外れ値を除去しなが
ら、あらかじめ指定したコストが減少した場合に解を更
新する方法である。
【0098】何れのロバスト推定法を用いてtrifocalテ
ンソルを算出してもよい。ここでは、ランダムサンプリ
ングを繰り返す方法をさらに改良した方法を用いること
にする。ランダムサンプリングを繰り返す方法では、中
間値を最小化するように係数を更新するLMS(Least M
edian of Squares) が代表的であるが、ここでは、RA
NSAC(Randam Sample Consensus) と呼ばれる方法を
改良して用いる。
【0099】RANSACについては、M.A.Fishler an
d R.C.Bolles,"Randam sample consensus: A pradigm f
or model fitting with applications to image nalysi
s and automated cartography," Communications of th
e ACM, vol.24, no.6, pp.381-395.1981. を参照のこ
と。
【0100】RANSACは、まず、サンプルの一部J
を用いて最小2乗法で係数αJ を求める。そして、予め
設定したしきい値θ(たとえば3画素)以上に誤差があ
る対応点の組を外れ値(誤対応)として、しきい値以下
の対応点の組の個数を求める。この個数が前の結果より
も多くなった場合、係数(trifocalテンソル)を更新す
る。ここで、しきい値以下の対応点の組の個数が同じ場
合でも、しきい値以下の対応点の組の2乗誤差が少なく
なった場合は、更新するように改良する。
【0101】(VI)このようにして、trifocalテンソル
(係数αj )が求められると、図11に示すように、第
2画像A2のうち、第3画像A3と重なっている部分
を、特徴点を頂点とする3角パッチに分割する(ステッ
プ6)。
【0102】(VII) 次に、第2画像A2上の3角パッチ
の各頂点それぞれに対応する、第2画像A2と第3画像
A3の座標の組と、trifocalテンソルとに基づいて、第
2画像A2の3角パッチの各頂点(特徴点)に対応する
第1画像A1上の点の座標を求める(ステップ7)。
【0103】つまり、上記ステップ5で求められたtrif
ocalテンソル(係数αj )を、数式13、14に代入す
ることによって、第1画像A1、第2画像A2および第
3画像A3との間の対応関係を示す関係式を得る。
【0104】得られた関係式に、第2画像A2上の3角
パッチの各頂点それぞれに対応する、第2画像A2と第
3画像A3の座標の組をそれぞれ代入していくことによ
り、第2画像A2の3角パッチの各頂点(特徴点)に対
応する第1画像A1上の座標を求める。
【0105】(VIII)次に、第2画像A2上の各3角パッ
チ毎に、3角パッチ内の画素を第1画像A1に変換する
ための平面射影変換行列を算出する(ステップ8)。
【0106】まず、シーンを単一平面と仮定した場合の
平面射影変換行列の求め方について述べる。
【0107】図12に示すように3次元空間中の単一平
面の点Mを2つの異なる視点C1、C2から観察した
時、これらの各画像面での座標m、m’の間の変換は、
線形であることが射影幾何学において知られており、ho
mography と呼ばれている(O.Faugeras,"Three-Dimenti
onal Computer Vision: A Geometric Viewpoint",MIT P
ress, 1993.)。
【0108】すなわち、画像座標を斉次座標で表した第
2画像の点m’=(x’, y’, 1)t は、第1画像上
で対応する点m=(x ,, 1)t を持ち、それらの関
係は次式18、より詳しくは次式19で定義される。
【0109】
【数18】
【0110】
【数19】
【0111】この変換行列は、次式20のように書き換
えることができる。
【0112】
【数20】
【0113】また、式20は、次式21のように書き換
えることができる。
【0114】
【数21】
【0115】平面射影変換行列Hの未知パラメータ数
は、8個であり、一組の対応点は、数式21に示すよう
に、2つの式を与える。したがって、4組以上の対応点
があれば、最小2乗法によりこの行列Hを求めることが
できる。
【0116】上記は、シーンを単一平面と仮定した場合
の平面射影変換行列Hの求め方について説明したが、室
内などのシーンの場合には、シーンを単一平面で近似す
るには誤差が大きすぎる。なぜなら、カメラから対象物
までの距離に対して、シーンの奥行きの方が深いからで
ある。この結果、第1画像と第2画像とを合成した場合
に、両画像の重なり部分において、重なるべき線が2重
になったり、ぼけたりするという問題がある。
【0117】そこで、この実施の形態では、奥行きの深
いシーンを合成する場合に適した平面射影変換行列Hを
獲得するために、図11を用いて既に説明したように、
第2画像A2内の第3画像A3と重なる部分を、特徴点
に基づいて3角パッチに分割し、各パッチ毎に平面射影
変換行列を算出するようにした。
【0118】各パッチ毎に平面射影変換行列を算出する
には、エピポーラ拘束条件が利用される。各パッチ毎に
平面射影変換行列を算出方法には、エピポーラ拘束条件
を示す基礎行列を利用する方法と、エピポーラ拘束条件
を示すエピポール(エピ極)の対応を利用する方法とが
ある。
【0119】(a)基礎行列を利用する方法 カメラ間のエピポーラ拘束条件を示す基礎行列を利用す
る方法について説明する。平面射影変換行列の自由度は
8であるので、4組の対応点の組が必要である。しか
し、3角パッチの頂点は3つしかないので、一般では解
けない。
【0120】そこで、本発明者は、カメラ間のエピポー
ラ拘束を示す基礎行列Fと、3組の対応点を用いて、各
3角パッチ毎の平面射影変換行列を算出することを開発
した。
【0121】以下、3角パッチ毎の平面射影変換行列を
算出する方法について詳述する。
【0122】図13は、エピポーラ拘束条件を示してい
る。
【0123】3次元の空間の点Mを異なる視点C1 およ
びC2 から観察したとき、それぞれのカメラの撮像面S
1 、S2 上の座標m1 およびm2 は、M、C1 およびC
2 で構成される平面上にある必要がある。これは、エピ
ポーラ拘束条件と呼ばれる。また、視点C1 とC2 とを
結ぶ直線と、各撮像面S1 、S2 との交点はe1 、e 2
は、エピポールと呼ばれる。このエピポーラ拘束条件を
示す基礎行列Fおよび対応するエピポールe1 、e
2 は、2画像間で7組以上の対応点があれば、計算する
ことができることが知られている。
【0124】2画像間のエピポーラ拘束条件は、基礎行
列Fと、対応点m、m’を用いて次式22で表される。
【0125】
【数22】
【0126】この基礎行列Fを7組以上、たとえば、8
組の対応点から求める。基礎行列Fの求め方は、良く知
られているのでその説明を省略する(たとえば、199
8年4月20日 共立出版発行の「3次元ビジョン」参
照)。なお、最近では、キャリブレーションされていな
いステレオカメラの基礎行列を、対応づけられた特徴点
対から、良好に獲得する手法が提案されているので、そ
の手法を用いることが好ましい(Z.Zhang, "Determinin
g the Epipolar Geometry and its Uncertainty; A Rev
iew", Int. Journal of Comuter Vision, Vol.27, No.
2, pp. 161-195.,1988 ) 。
【0127】上記式18に示すように、m=Hm’であ
るので、式18を式22に代入することにより、次式2
3が得られる。
【0128】
【数23】
【0129】上記式23における行列HT Fは、ベクト
ルm’の外積であることを表すので、次式24に示すよ
うに非対称行列である必要がある。
【0130】
【数24】
【0131】3組の対応点に基づいて上記式21から6
個の方程式が得られる。また、上記式24から6個の方
程式が得られる。つまり、12個の方程式が得られる。
平面射影変換行列Hの未知数は、8個であるので、これ
らを連立させた最小2乗法により、3角パッチ毎の平面
射影変換行列Hを算出することができる。
【0132】つまり、3組の対応点を{(m1
1 ’)、(m2 ,m2 ’)、(m3 ,m 3 ’)とする
と、上記式21に基づいて、次式25で表されるよう
に、6個の方程式が得られる。
【0133】
【数25】
【0134】上記式24は、次式26で表される。
【0135】
【数26】
【0136】対角要素は0であるという条件から、次式
27で表されるように3つの方程式が得られる。
【0137】
【数27】
【0138】また、上記式26における非対称行列の−
a1+a1=0であるという条件から、次式28で表さ
れるように1つの方程式が得られる。
【0139】
【数28】
【0140】また、上記式26における非対称行列のa
2−a2=0であるという条件から、次式29で表され
るように1つの方程式が得られる。
【0141】
【数29】
【0142】また、上記式26における非対称行列の−
a3+a3=0であるという条件から、次式30で表さ
れるように1つの方程式が得られる。
【0143】
【数30】
【0144】上記式27〜30から、次式31で表され
るように、6個の方程式が得られる。
【0145】
【数31】
【0146】上記式25と上記式31とを連立させる
と、次式32で表されるように、12個の方程式が得ら
れる。
【0147】
【数32】
【0148】平面射影変換行列Hの未知数は8個である
ので、最小2乗法を用いて、3角パッチに対する平面射
影変換行列Hが算出される。
【0149】(b)エピポールの対応を利用する方法 エピポールの対応を利用する方法について説明する。エ
ピポールの対応は、基礎行列Fから求められる。この方
法は、2画像間における3角パッチの3頂点の対応点の
組と、2画像間のエピポールの対応点から、3角パッチ
毎の平面射影行列を求める方法である。
【0150】図14は、N、M、Pを頂点とする3角パ
ッチと、エピポールe1 、e2 とを示している。
【0151】エピポールe1 、e2 は、3角パッチの位
置および姿勢にかかわらず、常に同じである。2画像間
における3角パッチの3頂点の対応点の組(3組の対応
点)と、2画像間におけるエピポールの対応点(1組の
対応点)とから合計4組の対応点が求まる。
【0152】この4組の対応点(xi ,yi )、
(xi ’,yi ’)(i=1,2,3,e)と、上記式
21とに基づいて、次式33で表されるように、8個の
方程式が得られる。
【0153】
【数33】
【0154】平面射影行列の要素(h1 〜h8 )は8つ
であるので、8個の方程式から、これらの要素h1 〜h
8 が求められる。
【0155】(IX) 求められた各3パッチ毎の平面射影
変換行列に基づいて、第2画像A2の各3角パッチ内の
画像を第1画像に合成する(ステップ9)。
【0156】つまり、第2画像A2における各3角パッ
チ内の各画素に対応する第1画像上の座標値が、当該3
角パッチに対して算出された平面射影変換行列Hを用い
て求められる。そして、第2画像A2の各3角パッチ内
の各画素に対応する第1画像上の座標値を用いて、第2
画像A2の各3角パッチ内の画像が第1画像に合成され
る。
【0157】(X) この後、第1画像A1と第2画像A2
とが互いに重なり合っている部分(以下、重合部とい
う)に対して画素値調合が行われる(ステップ10)。
つまり、第1画像A1と第2画像A2とは、撮影条件が
同じでないので、一方に比べて他方が暗い場合がある。
そこで、両画像の重合部において、両画像の画素値が調
合せしめられる。
【0158】画素値調合方法の一例について説明する。
図15は、ステップ10において生成された画像を示し
ている。図15の斜線部分は、第1画像A1と第2画像
A2とが重なり合っている部分(重合部)である。図1
5において、G1は第1画像A1の重心位置を、G2は
第3画像A2の重心位置をそれぞれ示している。
【0159】重合部内の任意の点Pの第1画像A1の画
素値をI1 とし、点Pの第2画像A2の画素値をI2
し、点Pと第1画像A1の重心位置G1 との距離をd1
とし、点Pと第2画像A2の重心位置G2 との距離をd
2 とすると、点Pの調合後の画素値Blenは、次式34で
表される。
【0160】
【数34】
【0161】上記実施の形態では、第2画像A2の各3
角パッチ毎に平面射影変換行列Hを求め、第2画像A2
の各3角パッチ内の各画素に対応する第1画像A2上の
座標値を、当該3角パッチに対して算出された平面射影
変換行列Hを用いて求めているが、各3角パッチ毎にア
フィン変換行列Aを求め、第2画像A2における各3角
パッチ内の各画素に対応する第1画像A1上の座標値
を、当該3角パッチに対して算出されたアフィン変換行
列Aを用いて求めるようにしてもよい。
【0162】アフィン変換行列Aは、次式35で表され
る。アフィン変換行列Aの要素h1〜h6 は6つである
ので、2画像間における3角パッチの3頂点の対応点の
みから、要素h1 〜h6 を算出することができる。
【0163】
【数35】
【0164】アフィン変換行列Aの要素h1 〜h6 と、
2画像間における3角パッチの3頂点の対応点(xi
i )、(xi ’,yi ’)(i=1,2,3)との関
係は、次式36で表される。
【0165】
【数36】
【0166】
【発明の効果】この発明によれば、奥行きの深いシーン
を合成する際においても、精度の高い位置合わせが行え
るようになる。
【0167】この発明によれば、複数の画像から継目の
ないパノラマ画像を得ることができ、しかも複数の画像
を撮像するためのカメラに自由な運動を許容し、焦点距
離の測定が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層1の画像を示す模式図である。
【図2】図2は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層2の画像を示す模式図である。
【図3】図3は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層3の画像を示す模式図である。
【図4】図4は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層4の画像を示す模式図である。
【図5】図5は、実施例で採用されたオプティカルフロ
ー推定方法において行われる膨張処理を説明するための
模式図である。
【図6】図6(a)は、ある階層の画像に対してしきい
値処理されたオプティカルフローの例を示す模式図であ
り、図6(b)は、補完後のオプティカルフローを示す
模式図である。
【図7】図7は、パノラマ画像合成に用いられる3枚の
画像を示す模式図である。
【図8】図8は、パノラマ画像合成装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】図9は、パノラマ画像合成処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図10】図10は、Trilinearityを用いたパノラマ画
像合成方法を示す模式図である。
【図11】図11は、第2画像のうち、第3画像とのみ
重なり合う部分を3角パッチによって分割した様子を示
す模式図である。
【図12】図12は、平面射影変換行列を説明するため
の説明図である。
【図13】図13は、エピポーラ拘束条件を示す模式図
である。
【図14】図14は、N、M、Pを頂点とする3角パッ
チと、エピポールe1 、e2 とを示す模式図である。
【図15】図15は、画素値調合方法の一例を説明する
ための説明図である。
【符号の説明】
10 パーソナルコンピュータ 11 CPU 12 メモリ 13 ハードディスク 14 ディスクドライブ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1画像、第1画像と重なり合う部分を
    有する第2画像、ならびに第1画像および第2画像の両
    方に重なり合う部分を有する第3画像を用いて、第2画
    像と第3画像とが重なり合う部分を、第1画像に合成す
    る画像合成方法であって、 第1画像、第2画像および第3画像の重なり合う部分内
    において、複数の特徴点に対する3画像間の対応点の座
    標値を求めるとともに、第2画像と第3画像とが重なり
    合う部分内において、複数の特徴点に対する2画像間の
    対応点の座標値を求める第1ステップ、 第1ステップで求められた複数組の3画像間の対応点の
    座標値に基づいて、3画像間の関係を示すtrifocalテン
    ソルを算出する第2ステップ、 第1ステップで求められた複数組の2画像間の対応点の
    座標値と、第2ステップで求められたtrifocalテンソル
    とに基づいて、上記2画像間の各対応点に対応する第1
    画像での座標値を求める第3ステップ、ならびに上記2
    画像間の各対応点に対応する第1画像での座標値に基づ
    いて、第2画像と第3画像とが重なり合う部分を、第1
    画像に合成する第4ステップ、 を備えていることを特徴とする画像合成方法。
  2. 【請求項2】 第1ステップは、 第1画像と第2画像との重なり部を抽出するステップ、 第2画像と第3画像との重なり部を抽出するステップ、 第2画像における第1画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第1特徴点として抽出するステップ、 第2画像における第3画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第2特徴点として抽出するステップ、 第2画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第1特徴点に対応する第1
    画像上の点の座標値を求めるステップ、 第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3
    画像上の点の座標値を求めるステップ、ならびに第2画
    像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点の座標値
    と、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の
    点の座標値とに基づいて、上記複数組の3画像間の対応
    点の座標値を求めるとともに、上記複数組の2画像間の
    対応点の座標値を求めるステップ、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像合
    成方法。
  3. 【請求項3】 第4ステップは、 第2画像内の第3画像と重なり合う部分および第3画像
    内の第2画像と重なり合う部分のうちから任意に選択さ
    れた一方の部分の画像を第4画像とすると、第4画像を
    隣接する3つの特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割
    し、各3角パッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画
    像上の位置を求めるための変換式を求めるステップ、 第4画像における各3角パッチ内の各画素に対応する第
    1画像上の座標値を、当該3角パッチに対して算出され
    た変換式を用いて求めるステップ、ならびに第4画像の
    各画素に対応する第1画像上の座標値を用いて、第4画
    像を第1画像に合成するステップ、 を備えていることを特徴とする請求項1および2のいず
    れかに記載の画像合成方法。
  4. 【請求項4】 3角パッチ毎に求められる変換式は平面
    射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッチ
    における3つの頂点の対応点と、第1画像と第4画像と
    の間のエピポーラ拘束条件を示す基礎行列とに基づいて
    求められることを特徴とする請求項3に記載の画像合成
    方法。
  5. 【請求項5】 3角パッチ毎に求められる変換式は平面
    射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッチ
    における3つの頂点の対応点と、第1画像と第4画像と
    の間のエピポーラ拘束条件を示すエピポールの対応とに
    基づいて求められることを特徴とする請求項3に記載の
    画像合成方法。
  6. 【請求項6】 3角パッチ毎に求められる変換式はアフ
    ィン変換行列であり、アフィン変換行列は、3角パッチ
    における3つの頂点の対応点に基づいて求められること
    を特徴とする請求項3に記載の画像合成方法。
  7. 【請求項7】 第1画像、第1画像と重なり合う部分を
    有する第2画像、ならびに第1画像および第2画像の両
    方に重なり合う部分を有する第3画像を用いて、第2画
    像と第3画像とが重なり合う部分を、第1画像に合成す
    る画像合成装置であって、 第1画像、第2画像および第3画像の重なり合う部分内
    において、複数の特徴点に対する3画像間の対応点の座
    標値を求めるとともに、第2画像と第3画像とが重なり
    合う部分内において、複数の特徴点に対する2画像間の
    対応点の座標値を求める第1手段、 第1手段で求められた複数組の3画像間の対応点の座標
    値に基づいて、3画像間の関係を示すtrifocalテンソル
    を算出する第2手段、 第1手段で求められた複数組の2画像間の対応点の座標
    値と、第2手段で求められたtrifocalテンソルとに基づ
    いて、上記2画像間の各対応点に対応する第1画像での
    座標値を求める第3手段、ならびに上記2画像間の各対
    応点に対応する第1画像での座標値に基づいて、第2画
    像と第3画像とが重なり合う部分を、第1画像に合成す
    る第4手段、 を備えていることを特徴とする画像合成装置。
  8. 【請求項8】 第1手段は、 第1画像と第2画像との重なり部を抽出する手段、 第2画像と第3画像との重なり部を抽出する手段、 第2画像における第1画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第1特徴点として抽出する手段、 第2画像における第3画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第2特徴点として抽出する手段、 第2画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第1特徴点に対応する第1
    画像上の点の座標値を求める手段、 第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3
    画像上の点の座標値を求める手段、ならびに第2画像上
    の各第1特徴点に対応する第1画像上の点の座標値と、
    第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の点の
    座標値とに基づいて、上記複数組の3画像間の対応点の
    座標値を求めるとともに、上記複数組の2画像間の対応
    点の座標値を求める手段、 を備えていることを特徴とする請求項7に記載の画像合
    成装置。
  9. 【請求項9】 第4手段は、 第2画像内の第3画像と重なり合う部分および第3画像
    内の第2画像と重なり合う部分のうちから任意に選択さ
    れた一方の部分の画像を第4画像とすると、第4画像を
    隣接する3つの特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割
    し、各3角パッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画
    像上の位置を求めるための変換式を求める手段、 第4画像における各3角パッチ内の各画素に対応する第
    1画像上の座標値を、当該3角パッチに対して算出され
    た変換式を用いて求める手段、ならびに第4画像の各画
    素に対応する第1画像上の座標値を用いて、第4画像を
    第1画像に合成する手段、 を備えていることを特徴とする請求項7および8のいず
    れかに記載の画像合成装置。
  10. 【請求項10】 3角パッチ毎に求められる変換式は平
    面射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点と、第1画像と第2画像
    との間のエピポーラ拘束条件を示す基礎行列とに基づい
    て求められることを特徴とする請求項9に記載の画像合
    成装置。
  11. 【請求項11】 3角パッチ毎に求められる変換式は平
    面射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点と、第1画像と第2画像
    との間のエピポーラ拘束条件を示すエピポールの対応と
    に基づいて求められることを特徴とする請求項9に記載
    の画像合成装置。
  12. 【請求項12】 3角パッチ毎に求められる変換式はア
    フィン変換行列であり、アフィン変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点に基づいて求められるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の画像合成装置。
  13. 【請求項13】 第1画像、第1画像と重なり合う部分
    を有する第2画像、ならびに第1画像および第2画像の
    両方に重なり合う部分を有する第3画像を用いて、第1
    画像の外側にありかつ第2画像と第3画像とが重なり合
    う部分を、第1画像に合成する画像合成プログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 第1画像、第2画像および第3画像の重なり合う部分内
    において、複数の特徴点に対する3画像間の対応点の座
    標値を求めるとともに、第2画像と第3画像とが重なり
    合う部分内において、複数の特徴点に対する2画像間の
    対応点の座標値を求める第1ステップ、 第1ステップで求められた複数組の3画像間の対応点の
    座標値に基づいて、3画像間の関係を示すtrifocalテン
    ソルを算出する第2ステップ、 第1ステップで求められた複数組の2画像間の対応点の
    座標値と、第2ステップで求められたtrifocalテンソル
    とに基づいて、上記2画像間の各対応点に対応する第1
    画像での座標値を求める第3ステップ、ならびに上記2
    画像間の各対応点に対応する第1画像での座標値に基づ
    いて、第1画像の外側にありかつ第2画像と第3画像と
    が重なり合う部分を、第1画像に合成する第4ステッ
    プ、 を備えた画像合成プログラムを記録したコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 第1ステップは、 第1画像と第2画像との重なり部を抽出するステップ、 第2画像と第3画像との重なり部を抽出するステップ、 第2画像における第1画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第1特徴点として抽出するステップ、 第2画像における第3画像との重なり部分から、両画像
    間のオプティカルフローによる追跡に有効な複数の部分
    画像を第2特徴点として抽出するステップ、 第2画像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第1特徴点に対応する第1
    画像上の点の座標値を求めるステップ、 第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の点
    を、両画像間のオプティカルフローに基づいて追跡する
    ことにより、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3
    画像上の点の座標値を求めるステップ、ならびに第2画
    像上の各第1特徴点に対応する第1画像上の点の座標値
    と、第2画像上の各第2特徴点に対応する第3画像上の
    点の座標値とに基づいて、上記複数組の3画像間の対応
    点の座標値を求めるとともに、上記複数組の2画像間の
    対応点の座標値を求めるステップ、 を備えていることを特徴とする請求項13に記載の画像
    合成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  15. 【請求項15】 第4ステップは、 第2画像内の第3画像と重なり合う部分および第3画像
    内の第2画像と重なり合う部分のうちから任意に選択さ
    れた一方の部分の画像を第4画像とすると、第4画像を
    隣接する3つの特徴点を頂点とする3角パッチ毎に分割
    し、各3角パッチ毎に第4画像上の点に対応する第1画
    像上の位置を求めるための変換式を求めるステップ、 第4画像における各3角パッチ内の各画素に対応する第
    1画像上の座標値を、当該3角パッチに対して算出され
    た変換式を用いて求めるステップ、ならびに第4画像の
    各画素に対応する第1画像上の座標値を用いて、第4画
    像を第1画像に合成するステップ、 を備えていることを特徴とする請求項13および14の
    いずれかに記載の画像合成プログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 3角パッチ毎に求められる変換式は平
    面射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点と、第1画像と第4画像
    との間のエピポーラ拘束条件を示す基礎行列とに基づい
    て求められることを特徴とする請求項15に記載の画像
    合成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  17. 【請求項17】 3角パッチ毎に求められる変換式は平
    面射影変換行列であり、平面射影変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点と、第1画像と第4画像
    との間のエピポーラ拘束条件を示すエピポールの対応と
    に基づいて求められることを特徴とする請求項15に記
    載の画像合成プログラムを記録したコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  18. 【請求項18】 3角パッチ毎に求められる変換式はア
    フィン変換行列であり、アフィン変換行列は、3角パッ
    チにおける3つの頂点の対応点に基づいて求められるこ
    とを特徴とする請求項15に記載の画像合成プログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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