JP2002170111A - 画像合成装置、画像合成方法および画像合成プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像合成装置、画像合成方法および画像合成プログラムを記録した記録媒体

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JP2002170111A
JP2002170111A JP2000367376A JP2000367376A JP2002170111A JP 2002170111 A JP2002170111 A JP 2002170111A JP 2000367376 A JP2000367376 A JP 2000367376A JP 2000367376 A JP2000367376 A JP 2000367376A JP 2002170111 A JP2002170111 A JP 2002170111A
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images
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optical flow
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JP2000367376A
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Naoki Chiba
直樹 千葉
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、画像に模様(テクスチャ)が少
なく、十分な点特徴の対応が得られない場合でも、精度
の高いパノラマ画像が得られる画像合成装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】 重なり部分を有する2枚の画像を合成する画
像合成装置において、2枚の画像の重なり部分から、各
画像の直線セグメントを抽出する第1手段、両画像間で
の直線セグメントの対応づけを獲得する第2手段、獲得
された両画像間での直線セグメントの対応づけから、両
画像間の幾何変換パラメータを算出する第3手段、およ
び算出された幾何変換パラメータを用いて、両画像を合
成する第4手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像合成装置、
画像合成方法および画像合成プログラムを記録した記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】〔1〕従来のオプティカルフローの算出
方法についての説明
【0003】2枚の画像からオプティカルフローを計算
し、得られたオプティカルフローに基づいて、2枚の画
像間での位置合わせを行う技術が知られている。従来の
オプテカルフローの算出方法について説明する。
【0004】(1)Lucas-Kanade法 従来から、動画像における運動物体の見かけの速度場
(オプティカルフロー)を計算する手法が数多く提案さ
れている。中でも局所勾配法であるLucas-Kanade法は、
最も良い手法の一つである。その理由は、処理が高速、
実装が容易、結果が信頼度を持つことである。
【0005】Lucas-Kanade法の詳細については、文献:
B.Lucas and T.Kanade,"An Iterative Image Registra
tion Technique with an Application to Stereo Visio
n,"In Seventh International Joint Conference on Ar
tificial Intelligence(IJCAI-81), pp. 674-979, 1981
を参照のこと。
【0006】以下に、Lucas-Kanade法の概要を述べる。
ある時刻tの画像座標p=(x,y)の濃淡パターンI
(x,y,t)が、ある微小時間後(δt)に座標(x
+δx,y+δy)に、その濃淡分布を一定に保ったま
ま移動した時、次のオプティカルフロー拘束式1が成り
立つ。
【0007】
【数1】
【0008】2次元画像でオプティカルフロー{v=
(δx/δt,δy/δt)=(u,v)}を計算する
には、未知パラメータ数が2個であるので、もう一個拘
束式が必要である。Lucas とKanade( 金出) は、同一物
体の局所領域では、同一のオプティカルフローを持つと
仮定した。
【0009】例えば、画像上の局所領域ω内で、オプテ
ィカルフローが一定であるとすると、最小化したい濃淡
パターンの二乗誤差Eは、 I0 (p)=I(x,y,t), I1 (p+v)=I(x+u,y+v,t+δt) と書き改めると、次式2で定義できる。
【0010】
【数2】
【0011】ここで、vが微少な場合には、テーラー展
開の2次以上の項を無視できるので、次式3の関係が成
り立つ。
【0012】
【数3】
【0013】ここで、g(p)は、I1 (p)の一次微
分である。
【0014】誤差Eが最小になるのは、Eのvに対する
微分値が0の時であるので、次式4の関係が成り立つ。
【0015】
【数4】
【0016】故にオプティカルフローvは次式5で求め
られる。
【0017】
【数5】
【0018】更に、次式6に示すように、ニュートン・
ラフソン的な反復演算によって精度良く求めることがで
きる。
【0019】
【数6】
【0020】(2)階層的推定法 Lucas-Kanade法を含む勾配法の最も大きな問題点は、良
好な初期値が必要なために、大きな動きに対しては適用
できないことである。そこで、従来からピラミッド階層
構造型に数段回の解像度の異なる画像を作成して解決す
る方法が提案されている。
【0021】これは、まず、2枚の連続した画像から、
予めそれぞれの画像の数段階の解像度の異なる画像を作
成する。次に、最も解像度の低い画像間において、おお
まかなオプティカルフローを計算する。そして、この結
果を参考にして、一段解像度の高い画像間においてより
精密なオプティカルフローを計算する。この処理を最も
解像度の高い画像間まで順次繰り返す。
【0022】図4は原画像を、図3は図4の原画像より
解像度の低い画像を、図2は図3の低解像度画像より解
像度の低い画像を、図1は図2の低解像度画像より解像
度の低い画像を、それぞれ示している。図1〜図4にお
いて、Sは、1つのパッチを示している。
【0023】図1の画像(階層1の画像)、図2の画像
(階層2の画像)、図3の画像(階層3の画像)および
図4の画像(階層4の画像)の順番で段階的にオプティ
カルフローが求められる。図1〜図4において矢印は、
パッチ毎に求められたオプティカルフローベクトルを示
している。
【0024】しかしながら、ここでの問題点は、実画像
では、十分な模様(テクスチャ)を含む領域が少なく、
信頼性のあるオプティカルフローが得られないことにあ
る。
【0025】〔2〕本出願人が開発したオプティカルフ
ロー算出方法についての説明。
【0026】本出願人が開発したオプティカルフロー算
出方法は、ピラミッド階層型に数段回の解像度の異なる
画像を作成して、オプティカルフローを段階的に計算す
る階層的推定を前提としている。オプティカルフローの
計算方法は、Lucas-Kanade法等の勾配法に従う。つま
り、階層構造化した勾配法によるオプティカルフロー推
定法を前提としている。ここでは、勾配法としてLucas-
Kanade法が用いられている。
【0027】本出願人が開発したオプティカルフロー推
定方法の特徴は、階層構造化したLucas-Kanade法による
オプティカルフロー推定法の各段階において得られたオ
プティカルフローを、膨張処理によって補完することに
ある。以下、これについて詳しく説明する。
【0028】Lucas-Kanade法の長所の一つは、追跡結果
が信頼性を持つことである。Tomasiと Kanade とは、あ
る領域の追跡可能性が、以下のように微分画像から算出
できることを示した(C.Tomasi and T.Kanade,"Shape an
d Motion from Image Streams: a Factorization metho
d-Part 3 Detection and Tracking of Point Features
,"CMU-CS-91-132, Carnegie Mellon University, 199
1.) 。
【0029】ある領域画像ωの垂直・水平方向の微分の
2乗を要素に持つ次式7の2×2の係数行列Gから、そ
の固有値を計算することで、その領域の追跡可能性を決
定することができる。
【0030】
【数7】
【0031】この行列Gの固有値が両方とも大きい場合
には、その領域は直交方向に変化を持ち、一意の位置決
めが可能である。従って、小さい方の固有値λmin と、
追跡後の領域間の濃淡残差Eから、追跡結果の信頼度γ
を次式8によって得ることができる。
【0032】
【数8】
【0033】本発明者らは、オプティカルフローの同一
階層内で信頼度の高い結果を用いて、信頼度の低い領域
を補間する方法を開発した。これは、一段階粗い階層で
の結果を、追跡の初期値だけに用いて、着目している現
段階の階層の結果には何も利用しない。代わりに、テク
スチャの少ない領域のオプティカルフローはその周囲の
オプティカルフローに近い値を持つと仮定し、モルフォ
ロジー処理によりフロー場を補完するものである。
【0034】図5にフローベクトルの膨張処理の様子を
示す。
【0035】左図は、フローベクトルの信頼度のマップ
を濃淡で表したものである。ここで、黒ければ黒い程信
頼度が高いとする。
【0036】まず、得られたフローをしきい値処理す
る。白い部分は、結果の信頼度が低いために、しきい値
処理されたものである。
【0037】次に、2値画像でのモルフォロジー演算に
よる穴埋め処理を模して、フロー場において結果の膨張
処理を次のように行う。ある領域i,jのフローベクト
ルu(i,j)は、その4近傍のフローベクトルから信
頼度γに応じて重み付けを行って次式9のように計算で
きる。
【0038】
【数9】
【0039】この処理を、しきい値処理されたすべての
信頼度の低い領域が埋まるまで、繰り返す。この補完処
理を、各階層において行う。なお、ある領域i,jのフ
ローベクトルu(i,j)を、その8近傍のフローベク
トルから信頼度γに応じて重み付けを行って算出するよ
うにしてもよい。
【0040】図6(a)は、ある階層の画像に対してし
きい値処理されたオプティカルフローを示し、図6
(b)は補完後のオプティカルフローを示している。図
6(a)において、矢印はしきい値処理によって信頼度
が高いと判定されたオプティカルフローベクトルであ
り、×印は信頼度が低いとされた部分を示している。
【0041】〔3〕従来のパノラマ画像の生成方法の説
明 広い視野の画像を獲得する方法には、魚眼レンズや鏡を
用いた全方位センサなどを用いる方法があるが、高価で
あり、解像度が低いという問題がある。
【0042】一方、通常のカメラで撮像した複数の画像
を貼りあわせてパノラマ画像を合成する手法が提案され
ている。この種の画像合成方法として、本特許出願人が
開発した方法が知られている(特開平11−33902
1号公報参照)。本特許出願人が既に開発している画像
合成方法では、画像の特徴的な小方形画像(点特徴)を
抽出し、これらの特徴点を2枚の画像間で対応づけ、そ
れらの対応関係から二枚の画像間の幾何変換パラメータ
を算出することによって、パノラマ画像を合成する。
【0043】しかしながら、上記従来方法では、建物の
単色の壁など、点特徴が十分に得られない場合には、精
度高く幾何変換パラメータを算出することが困難である
という問題がある。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、画像に模
様(テクスチャ)が少なく、十分な点特徴の対応が得ら
れない場合でも、精度の高いパノラマ画像が得られる画
像合成装置、画像合成方法、画像合成プログラムを記録
した記録媒体を提供することを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】この発明による画像合成
装置は、重なり部分を有する2枚の画像を合成する画像
合成装置において、2枚の画像の重なり部分から、各画
像の直線セグメントを抽出する第1手段、両画像間での
直線セグメントの対応づけを獲得する第2手段、獲得さ
れた両画像間での直線セグメントの対応づけから、両画
像間の幾何変換パラメータを算出する第3手段、および
算出された幾何変換パラメータを用いて、両画像を合成
する第4手段を備えていることを特徴とする。
【0046】第2手段としては、たとえば、両画像間の
オプティカルフローを推定する手段、得られたオプティ
カルフロー推定結果を用いて、一方の第1画像のある直
線セグメントの端点の座標から他方の第2画像での座標
を予測する手段、および予測された第2画像での端点の
座標値と最もマッチング度が高い第2画像の直線セグメ
ントを探索する手段を備えているものが用いられる。
【0047】この発明による画像合成方法は、重なり部
分を有する2枚の画像を合成する画像合成方法におい
て、2枚の画像の重なり部分から、各画像の直線セグメ
ントを抽出する第1ステップ、両画像間での直線セグメ
ントの対応づけを獲得する第2ステップ、獲得された両
画像間での直線セグメントの対応づけから、両画像間の
幾何変換パラメータを算出する第3ステップ、および算
出された幾何変換パラメータを用いて、両画像を合成す
る第4ステップを備えていることを特徴とする。
【0048】第2ステップは、たとえば、両画像間のオ
プティカルフローを推定するステップ、得られたオプテ
ィカルフロー推定結果を用いて、一方の第1画像のある
直線セグメントの端点の座標から他方の第2画像での座
標を予測するステップ、および予測された第2画像での
端点の座標値と最もマッチング度が高い第2画像の直線
セグメントを探索するステップを備えている。
【0049】この発明による画像合成処理プログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、2枚
の画像の重なり部分から、各画像の直線セグメントを抽
出する第1ステップ、両画像間での直線セグメントの対
応づけを獲得する第2ステップ、獲得された両画像間で
の直線セグメントの対応づけから、両画像間の幾何変換
パラメータを算出する第3ステップ、および算出された
幾何変換パラメータを用いて、両画像を合成する第4ス
テップをコンピュータに実行させめるための画像合成処
理プログラムを記録していることを特徴とする。
【0050】第2ステップは、たとえば、両画像間のオ
プティカルフローを推定するステップ、得られたオプテ
ィカルフロー推定結果を用いて、一方の第1画像のある
直線セグメントの端点の座標から他方の第2画像での座
標を予測するステップ、および予測された第2画像での
端点の座標値と最もマッチング度が高い第2画像の直線
セグメントを探索するステップを備えている。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0052】〔2〕パノラマ画像合成装置の説明
【0053】図7は、パノラマ画像合成装置の構成を示
している。
【0054】パノラマ画像合成装置は、パーソナルコン
ピュータによって実現される。パーソナルコンピュータ
10には、ディスプレイ21、マウス22およびキーボ
ード23が接続されている。パーソナルコンピュータ1
0は、CPU11、メモリ12、ハードディスク13、
CD−ROMのようなリムーバブルディスクのドライブ
(ディスクドライブ)14を備えている。
【0055】ハードディスク13には、OS(オペレー
ティングシステム)等の他、パノラマ画像合成処理プロ
グラムが格納されている。パノラマ画像合成処理プログ
ラムは、それが格納されたCD−ROM20を用いて、
ハードディスク13にインストールされる。また、ハー
ドディスク13には、デジタルカメラによって撮像され
た複数の画像が予め格納されているものとする。
【0056】〔2〕パノラマ画像合成プログラムが起動
せしめられた場合にCPU11によって行われるパノラ
マ画像合成処理の説明
【0057】図8は、CPU11によって行われるパノ
ラマ画像合成処理手順を示している。
【0058】ここでは、説明の便宜上の2枚の画像を合
成して、パノラマ画像を生成する場合について説明す
る。
【0059】まず、合成されるべき2枚の画像をメモリ
12に読み込む(ステップ1)。説明の便宜上、ここで
は、重なり部を有する2枚の画像(第1画像A1及び第
2画像A2)がメモリ12に読み込まれたとする。
【0060】第1画像A1と第2画像A2との重なり部
の抽出処理が行われる(ステップ2)。この重なり部の
抽出処理は、たとえば、以下に述べるSSD法(Sum of
Squared Difference)または正規化相互相関法に基づい
て行われる。なお、入力画像がビデオ映像のように、フ
レーム間の差異が小さい場合には、このステップを省略
することができる。
【0061】(a)SSD法の説明 SSD法では、まず、重なり部を抽出すべき2枚の画像
A1、A2それぞれについて、原画像より解像度の低い
画像I1 ,I2 が生成される。2枚の低解像度画像
1 ,I2 の重なり部分ω(サイズ:M×N)が、次式
10に示すように画素あたりの2乗誤差Eを用いて求め
られる。画像間の移動量(d)が可能な範囲で変化せし
められ、Eが最も小さい移動量(d)から、重なり部が
抽出される。
【0062】
【数10】
【0063】(b)正規化相互相関法の説明 正規化相互相関法では、まず、重なり部を抽出すべき2
枚の画像A1、A2それぞれについて、原画像より解像
度の低い画像I1 ,I2 が生成される。2枚の低解像度
画像I1 ,I2 の重なり部分ω(サイズ:M×N)が、
次式11に示すように正規化相互相関係数Cを用いて求
められる。画像間の移動量(d)が可能な範囲で変化せ
しめられ、Cが最も大きな移動量(d)から、重なり部
が抽出される。
【0064】
【数11】
【0065】式11において、I1  ̄、I2  ̄は、第1
画像を固定させ、第2画像をdだけ移動させたときの、
両画像の重なり部における各画像それぞれの濃淡値の平
均である。また、σ1 、σ2 は、第1画像I1 を固定さ
せ、第2画像I2 をdだけ移動させたときの、両画像の
重なり部における各画像それぞれの濃淡値の分散であ
る。
【0066】次に、線特徴抽出処理が行われる(ステッ
プ3)。つまり、第1画像A1における第2画像A2と
の重なり部分から、各画像A1、A2の線特徴を抽出す
る。
【0067】これには、一般的な方法を用いる。例え
ば、Canny のエッジ抽出処理(J. F. Canny "Finding ed
ges and lines in images," MIT Technical Report, AI
-TR-720, 1983)によってエッジを抽出した後、得られた
エッジ画素列を直線毎に分割する。各直線毎に分割され
たエッジ画素を用いて、直線の方程式をあてはめる。こ
こで、各直線セグメントが持つ属性は、直線の方程式、
端点の座標に加えて、直線のどちらかが明るいかの情
報、すなわち、エッジの変化の方向を使う。
【0068】次に、線特徴対応づけ処理が行われる(ス
テップ4)。各画像A1、A2で抽出された直線セグメ
ントを画像A1、A2間で対応づける。
【0069】ここでは、文献(千葉直樹、金出 武雄、
「途切れや近接配置にロバストな線特徴追跡」、電子情
報通信学会論文誌 Vol J81-D-II No.8, 1998)に記載さ
れた方法によって、各画像A1、A2で抽出された直線
セグメントを画像A1、A2間で対応づける。線特徴対
応づけ処理は、次の3ステップからなる。
【0070】(1)第1のステップ 第1のステップは、画像間のオプティカルフローを推定
するステップである。このステップでは、本出願人が開
発したオプティカルフロー推定方法(従来技術の説明の
欄の〔2〕参照)に基づいてパッチ毎にオプティカルフ
ローを推定する。この際、信頼度に基づいて信頼度がし
きい値よりも低いパッチの結果を捨て、まわりの信頼度
の高いパッチの結果を用いて膨張処理により補完する。
また、これらの処理は、解像度を変えて作成したピラミ
ッド画像を用いて粗密解析的に行われる。
【0071】(2)第2のステップ 第2のステップは、得られたオプティカルフロー推定結
果を用いて、第1画像A1のある直線セグメントの端点
の座標から第2画像での座標を算出するステップであ
る。端点の座標に対するフローベクトルを近傍のパッチ
のオプティカルフロー推定結果を用いて双線形補間によ
り画素以下の単位で算出する。
【0072】(3)第3のステップ 第3のステップでは、予測された第2画像での座標値と
最もマッチする第2画像の直線セグメントを探索するス
テップである。
【0073】ここで、第3のステップでは、次に示す類
似度に基づいて探索を行う。ここで、図9に示すように
画像間のオプティカルフロー推定を用いて計算された、
第1画像のある直線セグメントの第2画像での直線セグ
メントの位置をLi とし、第2画像の直線セグメントの
中で着目している直線セグメントをLj とする。そし
て、これら両直線セグメントLi,Lj間の距離Dと重
なり率Pを定義する。この時、2直線セグメント間の方
程式から計算される中線を利用する。まず、距離Dは、
各直線セグメントから中線までの距離の和とし、次式1
2で示される。
【0074】
【数12】
【0075】また、重なり率Pは、各直線セグメントを
中線に投影し、それらの投影された両直線セグメントが
共通して存在する長さPcと、どちらか一方の直線が存
在する長さPwから次式13で示される。
【0076】
【数13】
【0077】そして、これらの距離Dと重なり率Pか
ら、類似度Sは次式14で示される。
【0078】
【数14】
【0079】ただし、kd およびkp は、定数であり、
実験的に定める。
【0080】この類似度Sを用いて、最も類似度の高い
直線セグメントを、最もマッチしたものとして選択す
る。
【0081】次に、幾何変換パラメータが算出される
(ステップ5)。
【0082】上記ステップ4で獲得された直線セグメン
トの対応から、画像間の幾何変換パラメータを算出す
る。ここでは、幾何変換モデルとして平面射影変換を例
に説明する。まず、直線セグメントの属性から直線セグ
メントを同次座標で表現する(O. Faugeras, "Three-Di
mensional Computer Vision : A Geometric Viewpoin
t," MIT Press,1993 参照)。
【0083】ここで、同次座標で表現された第1画像の
直線セグメントl1と、対応する第2画像の直線セグメン
トl2の間には、幾何変換HL を用いて、次式15で表さ
れる関係が成り立つ。
【0084】
【数15】
【0085】ここで、行列HL は、4組以上の直線セグ
メントの対応を用いて算出できる。また、2画像間の座
標の幾何変換行列HP は、このHL から次式16で算出
できる(O. Faugeras, "Three-Dimensional Computer V
ision : A Geometric Viewpoint," MIT Press,1993 参
照)。
【0086】
【数16】
【0087】ここで、t は行列の転置、A-1は行列Aの
逆行列を示す。
【0088】次に、画像合成処理が行なわれる(ステッ
プ6)。
【0089】第1画像A1および第2画像A2と、ステ
ップ5で算出された幾何変換行列H P とに基づいて、第
1画像A1と第2画像A2とが合成される。
【0090】
【発明の効果】この発明によれば、画像に模様(テクス
チャ)が少なく、十分な点特徴の対応が得られない場合
でも、精度の高いパノラマ画像が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層1の画像を示す模式図である。
【図2】図2は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層2の画像を示す模式図である。
【図3】図3は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層3の画像を示す模式図である。
【図4】図4は、階層的推定法を説明するための図であ
って、階層4の画像を示す模式図である。
【図5】図5は、実施例で採用されたオプティカルフロ
ー推定方法において行われる膨張処理を説明するための
模式図である。
【図6】図6(a)は、ある階層の画像に対してしきい
値処理されたオプティカルフローの例を示す模式図であ
り、図6(b)は、補完後のオプティカルフローを示す
模式図である。
【図7】図7は、パノラマ画像合成装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】図8は、パノラマ画像合成処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図9】線特徴対応づけ処理を説明するための模式図で
ある。
【符号の説明】
10 パーソナルコンピュータ 11 CPU 12 メモリ 13 ハードディスク 14 リムーバブルディスクのドライブ 21 ディスプレイ 22 マウス 23 キーボード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重なり部分を有する2枚の画像を合成す
    る画像合成装置において、 2枚の画像の重なり部分から、各画像の直線セグメント
    を抽出する第1手段、 両画像間での直線セグメントの対応づけを獲得する第2
    手段、 獲得された両画像間での直線セグメントの対応づけか
    ら、両画像間の幾何変換パラメータを算出する第3手
    段、および算出された幾何変換パラメータを用いて、両
    画像を合成する第4手段、 を備えていることを特徴とする画像合成装置。
  2. 【請求項2】 第2手段は、 両画像間のオプティカルフローを推定する手段、 得られたオプティカルフロー推定結果を用いて、一方の
    第1画像のある直線セグメントの端点の座標から他方の
    第2画像での座標を予測する手段、および予測された第
    2画像での端点の座標値と最もマッチング度が高い第2
    画像の直線セグメントを探索する手段、 を備えている請求項1に記載の画像合成装置。
  3. 【請求項3】 重なり部分を有する2枚の画像を合成す
    る画像合成方法において、 2枚の画像の重なり部分から、各画像の直線セグメント
    を抽出する第1ステップ、 両画像間での直線セグメントの対応づけを獲得する第2
    ステップ、 獲得された両画像間での直線セグメントの対応づけか
    ら、両画像間の幾何変換パラメータを算出する第3ステ
    ップ、および算出された幾何変換パラメータを用いて、
    両画像を合成する第4ステップ、 を備えていることを特徴とする画像合成方法。
  4. 【請求項4】 第2ステップは、 両画像間のオプティカルフローを推定するステップ、 得られたオプティカルフロー推定結果を用いて、一方の
    第1画像のある直線セグメントの端点の座標から他方の
    第2画像での座標を予測するステップ、および予測され
    た第2画像での端点の座標値と最もマッチング度が高い
    第2画像の直線セグメントを探索するステップ、 を備えている請求項3に記載の画像合成方法。
  5. 【請求項5】 重なり部分を有する2枚の画像を合成す
    る画像合成処理プログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体であって、 2枚の画像の重なり部分から、各画像の直線セグメント
    を抽出する第1ステップ、 両画像間での直線セグメントの対応づけを獲得する第2
    ステップ、 獲得された両画像間での直線セグメントの対応づけか
    ら、両画像間の幾何変換パラメータを算出する第3ステ
    ップ、および算出された幾何変換パラメータを用いて、
    両画像を合成する第4ステップ、 をコンピュータに実行させめるための画像合成処理プロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 第2ステップは、 両画像間のオプティカルフローを推定するステップ、 得られたオプティカルフロー推定結果を用いて、一方の
    第1画像のある直線セグメントの端点の座標から他方の
    第2画像での座標を予測するステップ、および予測され
    た第2画像での端点の座標値と最もマッチング度が高い
    第2画像の直線セグメントを探索するステップ、 を備えている請求項5に記載の画像合成処理プログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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