JP2001166920A - 数値発生装置および数値発生応用装置 - Google Patents

数値発生装置および数値発生応用装置

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JP2001166920A
JP2001166920A JP34789599A JP34789599A JP2001166920A JP 2001166920 A JP2001166920 A JP 2001166920A JP 34789599 A JP34789599 A JP 34789599A JP 34789599 A JP34789599 A JP 34789599A JP 2001166920 A JP2001166920 A JP 2001166920A
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Tsuneo Sato
恒夫 佐藤
Atsuo Yamaguchi
敦男 山口
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一プロセスで回路を構成でき、かつ、いか
なる場合にも予測不可能な数値を発生できる数値発生装
置を得る。 【解決手段】 不安定な周波数の信号を発生する不安定
発振手段1と、安定な周波数の信号を発生する安定発振
手段2と、不安定発振手段1の出力に基づいて不規則な
数値を発生する数値発生手段5と、数値発生手段5の発
生する数値を、安定発振手段2の発生する信号のタイミ
ングで読み出す数値読出手段6とを有し、不安定発振手
段1、安定発振手段2、数値発生手段5及び数値読出手
段6は、同一のディジタル回路プロセスで作成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、予測不可能な数
値を発生する回路に係わり、特にディジタル回路と同じ
プロセスで作成できる予測不可能な数値を発生する回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例1.図18は、例えば特開平2−
145010号公報に示された「乱数雑音発生方式」に
開示された乱数雑音発生装置のブロック図である。この
装置は、物理的雑音源R1と、物理的雑音源R1から出
力される雑音を2値化する2値化手段としてのコンパレ
ータR2と、コンパレータR2からの2値出力BDがシ
リアルに入力し、クロックCLKに同調させてサンプリ
ングしてパラレルに出力するシフトレジスタR8と、
“n−1”まで順次に計数し“n−1”の次に再び
“0”に戻るモジュロnカウンタ(modulo-nカウンタ)
R9と、モジュロnカウンタR9が例えば“0”となる
度にシフトレジスタR8からのパラレル出力をラッチす
るラッチ回路R10とを備えている。
【0003】物理的雑音源R1は、ダイオードに電源電
圧を逆バイアスに加え、電源電圧をダイオードのブレー
クダウン電圧より十分高くしてダイオードにブレークダ
ウンを生じさせ雑音を発生させる。発生した雑音は、演
算増幅器により増幅されて出力される。
【0004】コンパレータR2は、参照電圧Vrを閾値
として、アナログ信号である雑音を、“0”、“1”の
信号に2値化する。参照電圧Vrを変えることで、
“0”、“1”の信号になる確立を変化させることがで
きる。
【0005】シフトレジスタR8の具体的構成を図19
に示す。シフトレジスタR8は、n個のDフリップフロ
ップR3−1乃至R3−nを連続接続して構成されてお
り、コンパレータR2の出力BDをDフリップフロップ
の入力とし、Dフリップフロップからのシリアルデータ
出力を後続のDフリップフロップに順次転送しパラレル
に変換して出力する。
【0006】モジュロnカウンタR9は、クロックCL
Kがn個出力されるごとに1つのストローブ信号STB
1をラッチ回路R10に送る。これによってラッチ回路
R10ではシフトレジスタR8からのn個の2値乱数系
列b0乃至bn−1をストローブ信号STB1が送られ
たときにのみ、すなわち、クロックCLKがn回生起し
たときにのみラッチする。これによってラッチ回路R1
0でストローブ信号STB1ごとに順次ラッチされるn
個の2値乱数系列b0乃至bn−1すなわちnビットの
バイナリワード間の相関をなくすことができ、ラッチ回
路R10から再現性、周期性のない一様分布の乱数を発
生することができる。
【0007】また、ストローブ信号STB1の周波数、
すなわち、ラッチ回路R10における2値乱数系列b0
乃至bn−1のサンプリング周期をfpとすると、離散
時間系での意味において周波数“0”から“fp/2”
までの全周波数帯域においてラッチ回路R10から出力
されるnビットのバイナリワードb0乃至bn−1を白
色のものとすることができる。
【0008】従来例2.図20は、例えば特開平5−2
43922号公報に示された「疑似乱数発生装置とこれ
を用いた光電スイッチ」に開示された疑似乱数発生装置
のブロック図である。図において、P1はパルス発生装
置、P2はカウンタ、P3はクロック発生回路、P4は
系列選択回路、P5は疑似乱数発生回路である。
【0009】パルス発生回路P1は、CR発振器、LC
発振器の発振周波数に1/fノイズや温度変化等によっ
てゆらぎが生じる発振器を備えており、かかる発振器の
出力パルスAを出力する。このパルスAの時間幅は、こ
の発振器の発振周波数が常時ゆらぐので、常時変化して
いる。ここで、パルスAの時間幅は、クロック発生回路
P3で発生するクロックCKの周期に比べ、例えば10
00万倍程度等充分長く設定されている。カウンタP2
は、パルス発生回路P1からのパルスAが供給される毎
に、そのパルス期間クロック発生回路P3からのクロッ
クCKをカウントし、このパルス期間の終了とともにそ
のパルス期間でのカウント値Nを系列選択回路P4に送
る。
【0010】一方、疑似乱数発生回路P5は、疑似乱数
が異なる順序で配列されてなる複数の系列が発生可能に
構成されており、また、系列選択回路P4には、疑似乱
数発生回路P5における各々の系列に一対一に対応し、
対応する系列を指示するための系列指示データSDが格
納されている。また、これら系列指示データSDはカウ
ンタP2からのカウント値Nに対応している。
【0011】そこで、カウンタP2からのカウント値N
が出力されると、これに対応した系列指示データSDが
選択されて系列選択回路P4から出力され、疑似乱数発
生回路P5は、この系列指示データSDで指示される系
列の発生状態に設定される。そして、この指示された系
列の疑似乱数がクロック発生回路P3から出力されるク
ロックCK毎に1つずつ疑似乱数発生回路P5から出力
される。
【0012】従来例3.図21は、例えば特開平10−
340183号公報に示された「乱数発生装置」に開示
された疑似乱数発生装置のブロック図である。電圧制御
発振器VCOに入力する制御電圧として、異なる温度係
数(ΔR/ΔT)を有する抵抗R1、R2により分圧さ
れた制御電圧Vxが入力され、この制御信号Vxの変化
によって、電圧制御発振器VCOの出力が変動する。
【0013】電圧制御発振器VCOは、入力電圧依存性
(Δf/ΔVin)が大きくなるように設定されてい
る。従って、異なる温度係数(ΔR/ΔT)を有する抵
抗R1、R2により分圧された制御電圧によって、電圧
制御発振器VCOから出力される発振周波数CLKを大
きく変化させることが可能となり、乱数読み出し制御信
号READ−RNDに応じて増減値が一定のカウンタC
OUNTから連続的にデータを読み出しても、予測不可
能に不規則に変化する乱数列を得ることができる。ま
た、電圧制御発振器VCOに入力される電源電圧を、温
度係数の異なる抵抗R1,R2の比に応じて分圧した電
圧を制御信号として使用しているので、電源電圧の変動
によって発振周波数が変化するのに加えて、動作時の温
度変化によっても発振周波数が変化するので、より効果
的に乱数列を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来例1の特開平2−
145010号公報に示された「乱数雑音発生方式」に
示された乱数雑音発生装置は、上述のように、物理的雑
音を増幅し、コンパレータR2で2値化し2値化データ
BDを発生し、シフトレジスタR8で2値化データBD
をクロックでシフトしながらパラレル変換し、モジュロ
nカウンタR9でストローブ信号STB1を発生し、ス
トローブ信号STB1のタイミングでパラレル化された
2値化データを読み出していた。そのため、アナログ信
号である物理的雑音を増幅、および、2値化するアナロ
グ回路を必要とする問題があった。また、2値化データ
BDはシフトレジスタのデータに入力されているので、
雑音によってはデータのセットアップ、ホールドが得ら
れない場合、シフトレジスタR8の出力、すなわち、パ
ラレル化された2値化データが変化しないという問題が
あった。
【0015】また、従来例2の特開平5−243922
号公報に示された「疑似乱数発生装置とこれを用いた光
電スイッチ」に示された疑似乱数発生装置は、上述のよ
うに、パルス発生回路P1で発生させるパルスAの期
間、クロックCKをカウンタP2でカウントし、そのカ
ウント値Nを系列選択回路P4に送り、系列選択回路P
4では格納されている系列指示データSDを出力し、疑
似乱数発生回路P5に送る。疑似乱数発生回路P5で
は、系列指示データSDに指示される格納された疑似乱
数系列を、クロックCKで出力する。そのため、系列選
択回路P4、疑似乱数発生回路P5にデータを格納する
回路が必要となり、回路規模が大きくなり、コスト増に
つながる問題があった。また、パルス発生回路P1に
は、抵抗R、コンデンサC、コイルLが使われているの
で、セミカスタムのディジタルIC以外に抵抗R、コン
デンサC、コイルLを外付け回路としなければならない
問題があった。
【0016】従来例3の特開平10−340183号公
報に示された「乱数発生装置」に示された疑似乱数発生
装置は、上述のように、温度係数の異なる抵抗R1、R
2により分圧された制御電圧Vxにより、入力電圧依存
性が大きい電圧制御発振器VCOを制御し、発振周波数
を大きく変化し、その発振周波数をカウントし、そのカ
ウント値を乱数読み出し信号READ−RNDにより、
そのカウント値を読み出しているので、温度係数の異な
る抵抗を必要とし、同じプロセスで回路を発生するディ
ジタルIC回路では、これらの抵抗を外付部品としなけ
ればならず、回路構成が複雑となる問題があった。
【0017】この発明は、上述のような問題点を解消す
るためになされたものであり、外付け部品を必要とせず
に、単一プロセスで回路を構成でき、かつ、いかなる場
合にも予測不可能な数値を発生できる数値発生装置を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る数値発生
装置は、不安定な周波数の信号を発生する不安定発振手
段と、安定な周波数の信号を発生する安定発振手段と、
不安定発振手段の出力に基づいて不規則な数値を発生す
る数値発生手段と、数値発生手段の発生する数値を、安
定発振手段の発生する信号のタイミングで読み出す数値
読出手段とを有し、不安定発振手段、安定発振手段、数
値発生手段及び数値読出手段は、同一のディジタル回路
プロセスで作成されている。
【0019】また、不安定発振手段は、リング状に構成
される発振回路の発振信号線に温度依存性のある電位降
下素子、あるいは電位上昇素子を複数個接続した構成で
ある。
【0020】また、電位降下素子、あるいは電位上昇素
子は、ゲート電位がグランド電位になるとOFFとなる
CMOSトランジスタである。
【0021】また、複数個接続された電位降下素子、あ
るいは電位上昇素子は、ゲート電位がグランド電位にな
るとOFFとなるCMOSトランジスタと、ゲート電位
が電源電位になるとOFFとなるCMOSトランジスタ
とが各々少なくとも1個接続されてなる。
【0022】また、数値発生手段は、不安定発振手段が
発生する信号をクロックとして、入力された初期値をリ
ング状に接続された複数のシフトレジスタにて順次シフ
トさせて、不規則な数値を発生させる。
【0023】また、数値発生手段は、不安定発振手段が
発生する信号を、リング状に接続されたカウンタでカウ
ントすることにより、不規則な数値を発生させる。
【0024】また、数値発生手段は、データロード機能
のある数値発生手段構成素子、及びデータロード機能の
ない数値発生手段構成素子をリング状に接続し、不規則
な数値を発生させる。
【0025】また、初期値を保持する初期値保持手段
と、初期値を数値発生手段が読み込むタイミングを発生
するタイミング発生手段とをさらに有し、数値発生手段
は、タイミング発生手段の発生させたタイミングで初期
値を読み込み、初期値と不安定発振手段の出力に基づい
て不規則な数値を発生する。
【0026】また、所定の初期データを発生するデータ
発生手段と、初期データを数値発生手段が読み込むタイ
ミングを発生するタイマー手段とをさらに有し、数値発
生手段は、タイマー手段の発生させたタイミングで初期
データを読み込み、初期データと不安定発振手段の出力
に基づいて不規則な数値を発生する。
【0027】また、データ発生手段は、プログラムカウ
ンタの実行アドレスを初期データとする。
【0028】また、データ発生手段は、データバス上の
情報を初期データとする。
【0029】また、データ発生手段は、熱電対である。
【0030】また、データ発生手段は、モータ、エンジ
ンなどの回転数を計測するタコメータである。
【0031】さらに、請求項1乃至請求項13記載の数
値発生装置と、数値発生装置の発生する数値を用いて演
算を行う演算装置と、数値発生装置、演算装置を制御す
る制御装置とを有し、数値発生装置、演算装置及び制御
装置は、同一のディジタル回路プロセスで一体に作成さ
れている。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1は、本発明の
数値発生装置を示すブロック図である。図1において、
1は不安定発振回路(不安定発振手段)であり、周期、
デューティーが一定でない不安定な信号を生成する回路
である。2は安定発振回路(安定発振手段)であり、周
期、デューティーが一定である安定な信号を生成する回
路である。3はタイミング回路(タイミング発生手段)
であり、後述の初期値保持回路4のデータを、同じく後
述の数値発生回路5にロードするタイミングを生成する
回路である。4は初期値保持回路(初期値保持手段)
で、後述の数値発生回路5にロードするデータを記録す
る回路である。5は数値発生回路(数値発生手段)であ
り、不安定発振回路1からの信号に基づき、数値を発生
する回路である。6は数値読出回路(数値読出手段)で
あり、数値発生回路5で発生した数値を、安定発振回路
2が生成する信号のタイミングで読み出し、出力する回
路である。
【0033】本発明は、不安定な数値を発生させる装置
である。この構成要素のうち、不安定発振回路1に本実
施の形態の特徴がある。以下、不安定発振回路1を中心
に動作について説明する。
【0034】まず、不安定発振回路1の説明に入る前
に、安定発振回路2の動作について説明する。図2は、
一般的なインバータを奇数個使ったリング型の発振回路
を示している。このような構成のリング型発振回路は、
電源投入により発生するノイズを信号源として、リング
型に接続されているインバータをノイズが順次伝搬す
る。ノイズは、インバータを通過することにより、H
(high)、L(low)のはっきりした信号となる。この
信号は、インバータを順次通過することにより、ある条
件にあった信号だけに淘汰される。
【0035】図3に、条件に合った信号を示す。図中
の、S21、S22、S23は、図2の信号線名S2
1、S22、S23に対応する。インバータ1個の伝搬
遅延をΔとすると、S22はS21に対して時間Δ遅れ
た反転信号となる。S23はS22に対して時間Δ遅れ
た反転信号となる。さらに、S21はS23に対して時
間Δ遅れた反転信号となる。このような関係がS21、
S22、S23について成り立つと、安定した信号とな
り、電源が投入されている間安定した信号を出力するこ
とになる。この安定信号の半周期は、リング型発振回路
を構成するインバータの遅延の総和(図では3×Δ)と
なる。
【0036】つぎに、本実施の形態の特徴である不安定
発振回路1の動作説明に移る。図4は、不安定発振回路
1の回路構成を示したものである。インバータ1a、ト
ランジスタ1b、コンデンサ1cを1組として、奇数組
つなげてリング型に結線したものである。コンデンサ1
cは、高周波成分の除去と、伝搬信号に遅延を加えるた
めのものである。トランジスタ1bのゲートは接地され
ており、トランジスタ1bはOFFとなっている。
【0037】不安定発振回路1の、OFFされているト
ランジスタについて、さらに説明を加える。一般のCM
OS型のトランジスタのゲート電位とドレイン電流のV
−I特性を図5に示す。ゲート電位VGを高くすること
により、ドレイン電流IDは流れるようになる。この特
性は、温度に依存して変化する。また、トランジスタが
OFF、すなわち、ゲート電位VGが0のときでも、ド
レイン電流は発生する。これをリーク電流と呼ぶ。そし
てリーク電流も、同じく温度に依存して変化する。
【0038】不安定発振回路1の構成要素の一つを図6
に示す。いま、インバータ1aの出力がHの時、コンデ
ンサ1cは充電される。しかし、リーク電流があるた
め、図6の矢印に示されるように、OFFされたトラン
ジスタ1bを通じて電流が流れるので、コンデンサ1c
の電位上昇率は下がる。このとき、インバータ1aの出
力は、リーク電流の影響を受けるような小さい出力とす
ることが特徴である。例えば、リーク電流の10倍の電
流出力能力のあるインバータとする。リーク電流は、図
5で説明したように、温度によって変化するので、コン
デンサの電位上昇率も温度によって異なる。この様子を
図7に示す。
【0039】図7において、リーク電流が大きければ大
きい程、電位はゆっくりと変化する事になる。図中のV
thは、インバータの閾値であり、この電位を境に入力
信号がHであるか、Lであるかを判別する。図からわか
るように、温度により閾値Vthに達する時間が異なっ
てくる。この時間は、不安定発振回路1の構成要素の各
々の伝搬遅延Δに影響を与える。すなわち、温度により
伝搬遅延Δが変化する(図8参照)、つまりは、発振信
号の半周期が変化することになる。よって、発振信号は
温度により異なった周期の信号となる。
【0040】このような構成の不安定発振回路1を、周
辺温度が変化する環境、例えば、車のエンジンの排気孔
の近くなどに設置すれば、外気温(−40℃〜40℃)
から排気温(100℃)まで大きく変化し、かつ、エン
ジンの稼動状態によりその排気温は時々刻々と変化す
る。また、不安定発振回路1が設置されている回路その
ものが発生する熱により、不安定発振回路1の温度も変
化する。よって、不安定に周期やデューティーが変化す
る発振信号となる。
【0041】図9は、数値発生回路5の一例を示すブロ
ック図である。図9に示された各シフトレジスタは、ロ
ードイネーブル付きのシフトレジスタであり、最終段の
レジスタ出力を、初段のレジスタ入力D2につなげて、
リング型としたものである。ロードイネーブルLには、
タイミング回路3で発生させたタイミング信号をつな
ぐ。レジスタのロード入力D1には、初期値保持回路4
のデータIi(i=0〜3)をつなぐ。レジスタ出力O
i(i=0〜3)は、後段の数値読出回路6につなぐ。
クロックには、不安定発振回路2で発生させた発振信号
をクロックとしてつなぐ。
【0042】数値発生回路5では、タイミング回路3で
発生させたタイミング信号により、初期値保持回路4の
データがロードされる。ロードされたデータは、不安定
発振回路2で発生させた不安定発振信号をクロックとし
て、順次シフトされる。
【0043】数値読出回路6の一例を、図10に示す。
クロックCLKのタイミングで入力データInを出力デ
ータOutに送るフリップフロップn個で構成されてい
る。
【0044】数値発生回路5、数値読出回路6の動作を
図11を参照してさらに説明する。数値発生回路5で
は、ロードされたデータが不安定発振回路1で発生させ
た不安定信号をクロック(不安定CLK)として、順次
シフトされ、出力される。図中の数値発生回路5の出力
の番号は、シフトされた回数を示している。この数値発
生回路5の出力が、数値読出回路6の入力となり、安定
発振回路2で発生させた安定発振信号をクロック(安定
CLK)とするタイミングで出力される。数値発生回路
5の出力は、不安定CLKでシフトされているので、デ
ータの有効期間がまちまちな信号である。これを、安定
CLKで、数値読出回路6の出力とするので、連続した
数値でもなく、不連続でどの数値が出力されるか予測の
つかない数値を出力することになる。また、数値発生回
路5では、初期値をリング型にシフトさせているので、
不規則性はさらに増す。
【0045】このような構成の数値発生装置において
は、数値発生回路5のクロックを発生する不安定発振回
路1を、温度に依存して周期、デューティーが変化する
ように、温度依存性のあるOFFされたトランジスタ1
bを、発振信号とグランドとの間に設置したので、リン
グ型発振回路の遅延時間が温度により変化し、発信する
信号の周期、デューティーが変化する。また、不安定発
振回路1を温度変化の激しい環境にあえて設置すること
で、その不安定性をより効果的に発揮することができ
る。この不安定信号を用いて数値発生回路5を動作さ
せ、安定発振回路2で発生させた安定信号で数値発生回
路5の出力を読み出すことで、予測のつかない数値を得
ることができる。
【0046】また、このような構成の数値発生装置にお
いては、不安定な周波数の信号を発生する不安定発振回
路1と、安定な周波数の信号を発生する安定発振回路2
と、不安定発振回路1の出力に基づいて不規則な数値を
発生する数値発生回路5と、数値発生回路5の発生する
数値を、安定発振回路2の発生する信号のタイミングで
読み出す数値読出回路6とは、いずれも同一のディジタ
ル回路プロセスで作成されている。そのため、作成工程
が短縮され、安価な装置とすることができる。
【0047】なお、本実施の形態では、数値発生回路5
を、リング状に接続された複数のシフトレジスタとした
が、カウンタとしても同様の効果を奏する。
【0048】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2を図について説明する。図12は、本発明の数値発
生装置の他の例を示す不安定発振回路1の回路図であ
る。本実施の形態では、ゲート電位が電源電位になると
OFFとなるトランジスタ1dを発振信号と電源との間
に設置したものである。他の構成は、実施の形態1と同
様である。
【0049】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。発振信号とグランドとの間に設置したグランドでO
FFとなるトランジスタ1bは、前述の実施の形態1と
同様に動作する。一方、発振信号と電源との間に設置し
た電源電位でOFFとなるトランジスタ1dは、発振信
号がLとなるとき、電源よりリーク電流を通して、コン
デンサ1cを充電し、発振信号の電位をあげる動作をす
る。この発振信号と電源との間に設置した電源電位でO
FFとなるトランジスタ1dのリーク電流も、温度依存
性があるので、発振信号を不安定にする。本実施の形態
では、このように2種類の動作の異なるトランジスタを
用いたので、相互の作用により不安定信号はさらに不安
定となる。これにより、数値発生装置の発生する予測不
可能な数値も、より不規則性を増すことになる。
【0050】このような構成の数値発生装置において
は、不安定発振回路1の発振信号と、電源、グランドと
の間に、それぞれ電源電位、グランド電位でOFFする
トランジスタ1d,1bを設置したので、温度依存性の
あるリーク電流により、コンデンサ1cの充電、放電が
行われ、発振信号の周期、デューティーが不安定に変化
することになる。この不安定な発振信号を用いて、数値
発生回路5を動作させ、安定発振回路2で発生させる安
定信号で、数値を読み出すので、温度により変化する予
測不可能な数値は、より不規則性を増すことになる。
【0051】実施の形態3.以下、この発明の実施の形
態3を図について説明する。図13は、本発明の数値発
生装置の他の例を示すブロック図である。図13におい
て、1は実施の形態1で述べた不安定発振回路であり、
周期、デューティーが一定でない不安定な信号を生成す
る回路である。2は実施の形態1で述べた安定発振回路
であり、周期、デューティーが一定である安定な信号を
生成する回路である。7はタイマー(タイマー手段)で
あり、一定のタイミングでイネーブル信号を発生する。
8はプログラムカウンタであり、プログラムの進行状況
をカウントする。5は実施の形態1で述べた数値発生回
路であり、不安定発振回路1からの信号に基づき、数値
を発生する回路である。6は実施の形態1で述べた数値
読出回路であり、数値発生回路5で発生した数値を、安
定発振回路2が生成する信号のタイミングで読み出し、
出力する回路である。
【0052】次に動作の説明に移る。不安定発振回路
1、安定発振回路2、数値発生回路5、数値読出回路6
は、実施の形態1で動作を述べたのでここでは説明を省
略する。
【0053】本実施の形態のプログラムカウンタ8であ
るが、これはいうまでもなく現在実行されているプログ
ラムの実行アドレスを示しており、プログラムの進行に
より時々刻々と変化する。一方、タイマー7は、プログ
ラムの進行とは無関係に、一定のタイミングでイネーブ
ル信号を発生する。このイネーブル信号のタイミング
で、プログラムカウンタ8の実行アドレスが、数値発生
回路5のロード入力から、数値発生回路5にロードされ
る。ロードされるデータは、プログラムカウンタ8の実
行アドレスなので、プログラムの進行により変化する。
すなわち、初期値が一定のタイミングで書き変わること
になる。以降は、不安定発振回路1で発生した信号のタ
イミングでシフト、または、カウントがなされ、安定発
振回路2で発生した信号のタイミングで数値読出回路6
で数値が読み出される。
【0054】このような構成の数値発生装置において
は、プログラムの進行により時々刻々と変化するプログ
ラムカウンタ8の実行アドレスを、タイマー7が発生す
る一定のタイミングで、数値発生回路5にロードするこ
とにしたので、数値発生回路5の初期値が定期的に書き
変わり、不安定発振回路1が発生する不安定信号による
予測不可能性に、プログラムカウンタによる予測不可能
性が加わる。
【0055】なお、本実施の形態では、プログラムの進
行により時々刻々と変化するプログラムカウンタ8の実
行アドレスを、タイマー7が発生する一定のタイミング
で、数値発生回路5にロードすることとしたが、時々刻
々と変化するデータバスのデータを、タイマー7が発生
する一定のタイミングで、数値発生回路5にロードする
ことにしても同様の効果を奏する。
【0056】実施の形態4.以下、この発明の実施の形
態4を図について説明する。図14は、本発明の数値発
生装置の他の例を示す数値発生回路5を中心として書い
た要部ブロック図である。本実施の形態の数値発生回路
5は、ロードイネーブル付きのシフトレジスタを2個直
列につなげ、実施の形態1と同様にリング型にしてあ
る。そして、一方のシフトレジスタにのみプログラムカ
ウンタからロードできる回路構成とする。数値読出回路
6には、2個のシフトレジスタの出力をつなげて、倍の
ビット数の数値を読み出す構成としている。
【0057】次に動作について説明する。タイマー7が
発生する一定のタイミングで、プログラムカウンタ8の
実行アドレスが、一方のシフトレジスタにロードされ
る。ロードされたデータは、不安発振回路1が発する不
安定信号のタイミングで順次シフトされ、他方のシフト
レジスタにもシフトされる。シフトされるデータはリン
グ回路を通じて、再度一方のレジスタにシフトされ、こ
の一連の動作をくり返す。タイマー7は一定のタイミン
グで、イネーブル信号を発生し、その都度、一方のシフ
トレジスタにプログラムカウンタ8の実行アドレスをロ
ードする。タイマー7と不安定発振回路1とは全く関係
なく信号を発生するので、シフトされるデータは複雑度
が増し、さらに、予測不可能な数値を発生する。
【0058】このような構成の数値発生装置において
は、数値発生装置5をロード機能のあるシフトレジスタ
またはカウンタ、および、ロード機能のないシフトレジ
スタまたはカウンタの直列構成とし、かつ、リング型に
つないだので、シフトされるデータがロードの度に変化
し、かつ、出力するビット数も倍増させることができ
る。よって、読み出される数値は、予測不可能性が増す
と共に、プログラムカウンタ8のビット数よりもビット
数の高い数値を得ることができる。
【0059】実施の形態5.以下、この発明の実施の形
態5を図について説明する。図15は、本発明の数値発
生装置の他の例を示すブロック図である。図15におい
て、1は実施の形態1で述べた不安定発振回路であり、
周期、デューティーが一定でない不安定な信号を生成す
る回路である。2は実施の形態1で述べた安定発振回路
であり、周期、デューティーが一定である安定な信号を
生成する回路である。7は実施の形態2で述べたタイマ
ーであり、一定のタイミングでイネーブル信号を発生す
る。9は熱電対であり、周囲の温度を電気信号に変換
し、さらにAD変換器でディジタル信号に変換する。5
は実施の形態1で述べた数値発生回路であり、不安定発
振回路1からの信号に基づき、数値を発生する回路であ
る。6は実施の形態1で述べた数値読出回路であり、数
値発生回路5で発生した数値を、安定発振回路2が生成
する信号のタイミングで読み出し、出力する回路であ
る。
【0060】次に動作について説明する。不安定発振回
路1、安定発振回路2、数値発生回路5、数値読出回路
6、タイマー7は、実施の形態1および実施の形態2で
動作を述べたのでここでは説明を省略する。
【0061】熱電対9は、周囲の温度を電気信号に変換
するものである。実施の形態1で述べたように、温度変
化の激しい環境に熱電対9を設置すれば、熱電対9の出
力は設置場所の温度に依存するので、その温度変化の影
響を受ける。この温度による影響は、OFFされたトラ
ンジスタと熱電対9とでは、物質が違うので、影響も異
なったものとなる。このようなことから、この温度デー
タを数値発生回路5に、タイマー7の発生するイネーブ
ル信号のタイミングでロードし、不安定発振回路1の不
安定信号のタイミングで、シフトまたはカウントするの
で、読み出される数値はより予測不可能な数値となる。
【0062】このような構成の数値発生装置において
は、周辺温度を測定する熱電対7の出力信号を、タイマ
ー7が発生する一定のタイミングで、数値発生回路5に
ロードすることにしたので、数値発生回路5の初期値が
定期的に、かつ、予測不可能に書き変わり、ついで、不
安定発振回路1が発生する不安定信号でシフトまたはカ
ウントされるので、不安定発振回路1が発生する不安定
信号による予測不可能性に、熱電対のデータ不規則性が
加わる。
【0063】実施の形態6.以下、この発明の実施の形
態6を図について説明する。図16は、本発明の数値発
生装置の他の例を示すブロック図である。図16におい
て、1は実施の形態1で述べた不安定発振回路であり、
周期、デューティーが一定でない不安定な信号を生成す
る回路である。2は実施の形態1で述べた安定発振回路
であり、周期、デューティーが一定である安定な信号を
生成する回路である。7は実施の形態2で述べたタイマ
ーであり、一定のタイミングでイネーブル信号を発生す
る。10はタコメータであり、モータ、エンジンなどの
回転数を電気信号に変換し、さらにAD変換器でディジ
タル信号に変換する。5は実施の形態1で述べた数値発
生回路であり、不安定発振回路1からの信号に基づき、
数値を発生する回路である。6は実施の形態1で述べた
数値読出回路であり、数値発生回路5で発生した数値
を、安定発振回路2が生成する信号のタイミングで読み
出し、出力する回路である。
【0064】次に動作について説明する。不安定発振回
路1、安定発振回路2、数値発生回路5、数値読出回路
6、タイマー7は、実施の形態1および実施の形態2で
動作を述べたのでここでは説明を省略する。
【0065】タコメータ10は、エンジンやモータの回
転数を電気信号に変換するものである。車のエンジンの
場合、回転数は道路状況、運転者の行動により時々刻々
と変化するので、予測は不可能である。このタコメータ
10の信号を数値発生回路5に、タイマー7の発生する
イネーブル信号のタイミングでロードし、不安定発振回
路1の不安定信号のタイミングで、シフトまたはカウン
トするので、読み出される数値はより予測不可能な数値
となる。
【0066】このような構成の数値発生装置において
は、エンジンやモータの回転数を測定するタコメータ1
0の出力信号を、タイマー7が発生する一定のタイミン
グで、数値発生回路5にロードすることとしたので、数
値発生回路5の初期値が定期的に、かつ、予測不可能に
書き変わり、ついで、不安定発振回路1が発生する不安
定信号をクロックとしてシフトまたはカウントされるの
で、不安定発振回路1が発生する不安定信号による数値
予測不可能性に、モータ、エンジンの回転数の不規則
性、人の行動の不規則性を加えることができる。
【0067】実施の形態7.以下、この発明の実施の形
態7を図について説明する。図17は、本発明の数値発
生応用装置のブロック図である。図17において、A1
は各種制御を行う制御手段としてのCPU(中央演算装
置)、A2は実施の形態1〜実施の形態6で述べた数値
発生装置、A3は演算を行う演算装置である。数値発生
応用装置Aはこれらの構成要素をコンパクトに一つにま
とめ、所望の機能を実現するものである。
【0068】次に動作について説明する。中央演算装置
A1は、数値発生装置A2、演算装置A3を制御する。
例えば、数値発生装置A2の初期値、プログラムカウン
タ値等を設定したり、タイマーの周期を変更したりす
る。数値発生装置A2では、これらの設定値をもとに、
予測不可能な数値を安定発振回路2のクロックのタイミ
ングで生成する。演算装置A3は、例えば、暗号生成回
路であり、予測不可能な数値を用いて暗号を発生する。
演算装置A3の初期設定は、中央演算装置A1で行う。
演算に要する予測不可能な数値は、数値発生装置A2で
発生した数値を使用する。
【0069】本発明で用いた不安定発振回路1は、OF
Fされたトランジスタを利用している。そのため、ディ
ジタル回路である中央演算装置A1及び演算装置A3を
作成するプロセスで作ることが可能なので、外付けの回
路を必要とせずに、ひとつのプロセスでコンパクトにま
とめた装置とすることができる。
【0070】このような構成の数値発生応用装置におい
ては、所望の機能を実現するために必要なブロックを、
同じプロセスを使用して作成するので、コンパクトな回
路構成で予測不可能な数値を必要とする回路を容易に実
現できる。
【0071】
【発明の効果】この発明に係る数値発生装置は、不安定
な周波数の信号を発生する不安定発振手段と、安定な周
波数の信号を発生する安定発振手段と、不安定発振手段
の出力に基づいて不規則な数値を発生する数値発生手段
と、数値発生手段の発生する数値を、安定発振手段の発
生する信号のタイミングで読み出す数値読出手段とを有
し、不安定発振手段、安定発振手段、数値発生手段及び
数値読出手段は、同一のディジタル回路プロセスで作成
されている。そのため、作成工程が短縮され、安価な装
置とすることができる。
【0072】また、不安定発振手段は、リング状に構成
される発振回路の発振信号線に温度依存性のある電位降
下素子、あるいは電位上昇素子を複数個接続した構成で
ある。そのため、温度特性のある電位降下素子、あるい
は電位上昇素子を複数個接続し、発振周波数をきめるリ
ング回路構成素子の遅延時間を変化させ、不安定発振手
段を、温度に依存して周期、デューティーが変化するよ
うにしたので、リング型発振回路の遅延時間が温度によ
り変化し、発信する信号の周期、デューティーが変化す
る。また、不安定発振手段を温度変化の激しい環境にあ
えて設置することで、その不安定性をより効果的に発揮
することができる。この不安定信号をクロックとして用
いて数値発生手段を動作させ、安定発振手段で発生させ
た安定信号で数値発生手段の出力を読み出すことで、予
測のつかない不規則な数値を得る効果がある。
【0073】また、電位降下素子、あるいは電位上昇素
子は、ゲート電位がグランド電位になるとOFFとなる
CMOSトランジスタである。そのため、不安定発振手
段を、温度に依存して周期、デューティーが変化するよ
うに、温度依存性のあるOFFされたトランジスタを、
発振信号とグランドまたは電源電位との間に設置したの
で、リング型発振回路の遅延時間が温度により変化し、
発信する信号の周期、デューティーが変化する。この不
安定信号をクロックとして用いて数値発生手段を動作さ
せ、安定発振手段で発生させた安定信号で数値発生手段
の出力を読み出すことで、予測のつかない不規則な数値
を得る効果がある。また、不安定発振手段を、ディジタ
ルICの作成プロセスと同じくすることができ、コンパ
クトな回路構成で不規則な数値を発生する回路を容易に
実現することができる。
【0074】また、複数個接続された電位降下素子、あ
るいは電位上昇素子は、ゲート電位がグランド電位にな
るとOFFとなるCMOSトランジスタと、ゲート電位
が電源電位になるとOFFとなるCMOSトランジスタ
とが各々少なくとも1個接続されてなる。そのため、デ
ィジタルICの作成プロセスと同じくすることができ、
コンパクトな回路構成で不規則な数値を発生する回路を
容易に実現することができる。
【0075】また、数値発生手段は、不安定発振手段が
発生する信号をクロックとして、入力された初期値をリ
ング状に接続された複数のシフトレジスタにて順次シフ
トさせて、不規則な数値を発生させる。そのため、シフ
トレジスタを不安定な発振信号をクロックとして、初期
値をシフトさせ、不規則な数値を発生させるとともに、
リング型にシフトさせることで連続的に不規則な数値を
発生させることができる。
【0076】また、数値発生手段は、不安定発振手段が
発生する信号を、リング状に接続されたカウンタでカウ
ントすることにより、不規則な数値を発生させる。その
ため、不安定な発振信号をカウンタでカウントさせ、不
規則な数値を発生させるとともに、リング型にカウント
させることで連続的に不規則な数値を発生させることが
できる。
【0077】また、数値発生手段は、データロード機能
のある数値発生手段構成素子、及びデータロード機能の
ない数値発生手段構成素子をリング状に接続し、不規則
な数値を発生させる。そのため、データロード機能のあ
る数値発生手段構成素子、データロード機能のない数値
発生手段構成素子をリング型につなぐことで、ロードす
るデータのビット数より高いビット数を有する不規則な
数値を発生させることができる。
【0078】また、初期値を保持する初期値保持手段
と、初期値を数値発生手段が読み込むタイミングを発生
するタイミング発生手段とをさらに有し、数値発生手段
は、タイミング発生手段の発生させたタイミングで初期
値を読み込み、初期値と不安定発振手段の出力に基づい
て不規則な数値を発生する。そのため、タイミング発生
手段が発生するタイミングで、数値発生手段は初期値を
読み込むので、数値発生手段の初期値が定期的に書き変
わり、連続的に不規則な数値を発生させることができ
る。
【0079】また、所定の初期データを発生するデータ
発生手段と、初期データを数値発生手段が読み込むタイ
ミングを発生するタイマー手段とをさらに有し、数値発
生手段は、タイマー手段の発生させたタイミングで初期
データを読み込み、初期データと不安定発振手段の出力
に基づいて不規則な数値を発生する。そのため、データ
発生手段の初期データを、タイマー手段が発生する一定
のタイミングで、数値発生手段にロードするので、数値
発生手段の初期値が定期的に書き変わり、不安定発振手
段が発生する不安定信号による数値予測不可能性に、さ
らに不規則性を加えることができる。
【0080】また、データ発生手段は、プログラムカウ
ンタの実行アドレスを初期データとする。そのため、プ
ログラムの進行により時々刻々と変化するプログラムカ
ウンタのデータを、タイマー手段が発生する一定のタイ
ミングで、数値発生手段にロードするので、数値発生手
段の初期値が定期的に書き変わり、不安定発振手段が発
生する不安定信号による数値予測不可能性に、プログラ
ムカウンタの不規則性が加わった不規則な数値を得るこ
とができる。
【0081】また、データ発生手段は、データバス上の
情報を初期データとする。そのため、プログラムの進行
により時々刻々と変化するデータバスのデータを、タイ
マー手段が発生する一定のタイミングで、数値発生手段
にロードするので、数値発生手段の初期値が定期的に書
き変わり、不安定発振手段が発生する不安定信号による
数値予測不可能性に、プログラムカウンタの不規則性が
加わった不規則な数値を得ることができる。
【0082】また、データ発生手段は、熱電対である。
そのため、熱電対のデータを定期的に数値発生手段の発
生データ源としてロードするので、不安定な発振信号で
発生させる不規則な数値に、熱電対で測定する熱の不規
則性を重積させることができる。
【0083】また、データ発生手段は、モータ、エンジ
ンなどの回転数を計測するタコメータである。そのた
め、タコメータのデータを定期的に数値発生手段の発生
データ源としてロードするので、不安定な発振信号で発
生させる予測不可能な数値に、モータ、エンジンの回転
数の不規則性およびそれらを動作させている人の行動の
不規則性を重積させることができる。
【0084】さらに、請求項1乃至請求項13記載の数
値発生装置と、数値発生装置の発生する数値を用いて演
算を行う演算装置と、数値発生装置、演算装置を制御す
る制御装置とを有し、数値発生装置、演算装置及び制御
装置は、同一のディジタル回路プロセスで一体に作成さ
れている。そのため、所望の機能を実現するために必要
なブロックを、同じプロセスを使用して作成することが
できるので、コンパクトな回路構成で不規則な数値を必
要とする回路を実現できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値発生装置を示すブロック図であ
る。
【図2】 安定発振回路の回路図である。
【図3】 安定発振回路のタイミングチャート図であ
る。
【図4】 不安定発振回路の回路図である。
【図5】 CMOSトランジスタの動作図図である。
【図6】 不安定発振回路の回路動作説明図である。
【図7】 不安定発振回路の電位降下の説明図である。
【図8】 不安定発振回路の温度とゲート遅延の関係図
である。
【図9】 数値発生回路の回路図である。
【図10】 数値読出回路の回路図である。
【図11】 数値発生の説明図である。
【図12】 本発明の数値発生装置の他の例を示す不安
定発振回路の回路図である。
【図13】 本発明の数値発生装置の他の例を示すブロ
ック図である。
【図14】 本発明の数値発生装置の他の例を示す数値
発生回路を中心として書いた要部ブロック図である。
【図15】 本発明の数値発生装置の他の例を示すブロ
ック図である。
【図16】 本発明の数値発生装置の他の例を示すブロ
ック図である。
【図17】 本発明の数値発生応用装置のブロック図で
ある。
【図18】 従来の乱数雑音発生装置のブロック図であ
る。
【図19】 従来のシフトレジスタの回路図である。
【図20】 従来の疑似乱数発生装置のブロック図であ
る。
【図21】 従来の疑似乱数発生装置の他の例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 不安定発振回路(不安定発振手段)、2 安定発振
回路(安定発振手段)、3 タイミング回路(タイミン
グ発生手段)、4 初期値保持回路(初期値保持手
段)、5 数値発生回路(数値発生手段)、6 数値読
出回路(数値読出手段)、7 タイマー(タイマー手
段)、8 プログラムカウンタ、9 熱電対、10 タ
コメータ、A1 CPU(中央演算装置)、A2 数値
発生装置、A3演算装置。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不安定な周波数の信号を発生する不安定
    発振手段と、 安定な周波数の信号を発生する安定発振手段と、 上記不安定発振手段の出力に基づいて不規則な数値を発
    生する数値発生手段と、 上記数値発生手段の発生する数値を、上記安定発振手段
    の発生する信号のタイミングで読み出す数値読出手段と
    を有し、 上記不安定発振手段、上記安定発振手段、上記数値発生
    手段及び上記数値読出手段は、同一のディジタル回路プ
    ロセスで作成されていることを特徴とする数値発生装
    置。
  2. 【請求項2】 上記不安定発振手段は、リング状に構成
    される発振回路の発振信号線に温度依存性のある電位降
    下素子、あるいは電位上昇素子を複数個接続した構成で
    あることを特徴とする請求項1記載の数値発生装置。
  3. 【請求項3】 上記電位降下素子、あるいは上記電位上
    昇素子は、ゲート電位がグランド電位になるとOFFと
    なるCMOSトランジスタであることを特徴とする請求
    項2記載の数値発生装置。
  4. 【請求項4】 上記複数個接続された電位降下素子、あ
    るいは上記電位上昇素子は、ゲート電位がグランド電位
    になるとOFFとなるCMOSトランジスタと、ゲート
    電位が電源電位になるとOFFとなるCMOSトランジ
    スタとが各々少なくとも1個接続されてなることを特徴
    とする請求項2記載の数値発生装置。
  5. 【請求項5】 上記数値発生手段は、上記不安定発振手
    段が発生する信号をクロックとして、入力された初期値
    をリング状に接続された複数のシフトレジスタにて順次
    シフトさせて、上記不規則な数値を発生させることを特
    徴とする請求項1記載の数値発生装置。
  6. 【請求項6】 上記数値発生手段は、上記不安定発振手
    段が発生する信号を、リング状に接続されたカウンタで
    カウントすることにより、上記不規則な数値を発生させ
    ることを特徴とする請求項1記載の数値発生装置。
  7. 【請求項7】 上記数値発生手段は、データロード機能
    のある数値発生手段構成素子、及びデータロード機能の
    ない数値発生手段構成素子をリング状に接続し、上記不
    規則な数値を発生させることを特徴とする請求項1記載
    の数値発生装置。
  8. 【請求項8】 初期値を保持する初期値保持手段と、 上記初期値を上記数値発生手段が読み込むタイミングを
    発生するタイミング発生手段とをさらに有し、 上記数値発生手段は、上記タイミング発生手段の発生さ
    せたタイミングで上記初期値を読み込み、該初期値と上
    記不安定発振手段の出力に基づいて上記不規則な数値を
    発生することを特徴とする請求項1記載の数値発生装
    置。
  9. 【請求項9】 所定の初期データを発生するデータ発生
    手段と、 上記初期データを上記数値発生手段が読み込むタイミン
    グを発生するタイマー手段とをさらに有し、 上記数値発生手段は、上記タイマー手段の発生させたタ
    イミングで上記初期データを読み込み、該初期データと
    上記不安定発振手段の出力に基づいて上記不規則な数値
    を発生することを特徴とする請求項1記載の数値発生装
    置。
  10. 【請求項10】 上記データ発生手段は、プログラムカ
    ウンタの実行アドレスを上記初期データとすることを特
    徴とする請求項9記載の数値発生装置。
  11. 【請求項11】 上記データ発生手段は、データバス上
    の情報を上記初期データとすることを特徴とする請求項
    9記載の数値発生装置。
  12. 【請求項12】 上記データ発生手段は、熱電対である
    ことを特徴とする請求項9記載の数値発生装置。
  13. 【請求項13】 上記データ発生手段は、モータ、エン
    ジンなどの回転数を計測するタコメータであることを特
    徴とする請求項9記載の数値発生装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13記載の数値発
    生装置と、 上記数値発生装置の発生する数値を用いて演算を行う演
    算装置と、 上記数値発生装置、演算装置を制御する制御装置とを有
    し、 上記数値発生装置、上記演算装置及び上記制御装置は、
    同一のディジタル回路プロセスで一体に作成されている
    ことを特徴とする数値発生応用装置。
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