JP2001166110A - 光コリメータシート - Google Patents

光コリメータシート

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JP2001166110A
JP2001166110A JP34597599A JP34597599A JP2001166110A JP 2001166110 A JP2001166110 A JP 2001166110A JP 34597599 A JP34597599 A JP 34597599A JP 34597599 A JP34597599 A JP 34597599A JP 2001166110 A JP2001166110 A JP 2001166110A
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light
sheet
beads
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reflection layer
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Kenji Takahashi
健治 高橋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】拡散光を効率よく集光して、強い指向性を有
し、かつ高輝度なコリメート光を得られる、液晶ディス
プレイ等に好適に用いられる光コリメータシートを提供
することにある。 【解決手段】透明な支持体と、前記支持体に一部を接触
して固定される多数の光透過性の球体と、レーザ回折法
によるD50%粒径が0.2μm〜2μmで、かつ屈折
率が1.7以上の光散乱物質が分散されてなる、前記支
持体と球体との接触部以外、あるいはさらにこの接触部
の近傍以外に入射した光を拡散する反射層とを有するこ
とにより、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散光を平行光と
する光コリメータシートの技術分野に属し、詳しくは、
指向性が強くかつ高輝度なコリメート光を得ることがで
き、液晶ディスプレイのバックライトに好適に利用され
る光コリメータシートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワードプロセッサやコンピュータ
のディスプレイとして、液晶ディスプレイ(LCD)の
使用頻度が大幅に増大している。また、LCDは、超音
波診断装置、CT診断装置、MRI診断装置等の、従来
は、CRT(Cathode Ray Tube)が主流であった医療用診
断装置のモニタとしても利用が検討されている。
【0003】LCDは、小型化が容易である、薄い、軽
量である等、非常に多くの利点を有する。その反面、視
野角特性が悪い(視野角が狭く)。すなわち、見る方向
や角度によって画像のコントラスト比が急激に低下して
しまい、また、階調の反転も生じ、画像の見え方が異な
る。そのため、観察者の位置等によっては、画像を適正
に観察することができないという問題点が有る。特に、
前述のような医療用の用途では、画像の濃淡で診断を行
うので、コントラスト比の高い画像が要求される上に、
画像の非適正な認識は、誤診や診断結果の食い違い等の
原因となる。そのため、特に、広い視野角にわたって、
コントラスト比の高い表示画像が要求される。さらに、
医療用のモニタでは、表示画像は、通常はモノクロ画像
であるため、視野角に依存する画像コントラストの低下
が激しく、より問題となる。
【0004】広視野角のLCDとして、IPS(In-Plan
e Swiching) モード、MVA(Multidomaoin Vertical A
lignement)モード等のLCDも知られてはいる。しかし
ながら、これらでも、モノクロ画像、特に医療用の用途
に対して、十分に広い視野角を確保するには至っていな
い。
【0005】他方、広い視野角に渡って良好なコントラ
スト比の画像を得ることができるLCDとして、背面か
ら液晶パネルに照射する光(バックライト)としてコリ
メート光(平行光)を用い(コリメートバックライ
ト)、さらに、液晶パネルを通過した画像を担持する光
を、拡散板で拡散させるLCDが知られている。また、
紫外線と蛍光スクリーンを組み合わせたPL−LCDも
検討されている。これらのLCDにおいては、より指向
性が強く、かつ、より高輝度なバックライトを用いるほ
ど、高いコントラストを実現することができる。従っ
て、前述のように高いコントラストと広い視野角が要求
される医療用途では、特に、強い指向性および高輝度を
有するバックライトを用いるのが好ましい。そのため、
強い指向性を有し、しかも高輝度なコリメート光を得る
ことができる光コリメータの出現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、拡散
光を効率よく集光して、強い指向性を有し、かつ高輝度
なコリメート光を得られる光コリメータシートを提供す
ることにある。本発明の光コリメータシートを用いるこ
とにより、画像形成面からスクリーン(観察面)までの
距離が比較的短いタイプの、例えば液晶ディスプレイの
ようなリアプロジェクションディスプレイにおいて、蛍
光灯などの拡散光源、液晶パネルなどの画像表示素子、
光拡散スクリーン(あるいは蛍光スクリーン)と共に用
いることにより、視野角の広い、高画質な画像を表示す
ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、透明な支持体と、前記支持体に一部を接
触して固定される多数の光透過性の球体と、レーザ回折
法によるD50%粒径が0.2μm〜2μmで、かつ屈
折率が1.7以上の光散乱物質が分散されてなる、前記
支持体と球体との接触部以外、あるいはさらにこの接触
部の近傍以外に入射した光を拡散する反射層とを有する
ことを特徴とする光コリメータシートを提供する。
【0008】また、前記反射層が、前記支持体に球体を
固定するバインダに前記光散乱物質を分散したものであ
るのが好ましく、さらに、前記光散乱物質とバインダの
量比が「光散乱物質:バインダ」の重量比で1:1〜1
0:1であるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光コリメータシー
トについて、添付の図面に示される好適実施例を基に、
詳細に説明する。
【0010】図1に、本発明の光コリメータシートを利
用する表示装置の一例を概念的に示す。図1に示される
表示装置10は、画像の表示手段として液晶パネル12
を利用する、いわゆる液晶ディスプレイ(以下、LCD
とする)で、液晶パネル12と、液晶パネル12にバッ
クライトを入射する、本発明の光コリメータシート20
を利用するバックライト部14と、液晶パネル12を通
過した画像を担持する光を拡散する光拡散板16とを有
して構成される。本発明の光コリメータシート20を利
用する表示装置10は、強い指向性を有し、かつ高輝度
のコリメート光(平行光)をバックライトとして用いる
ことができる。そのため、広い視野角に渡って、高いコ
ントラスト比を実現でき、前述の医療用診断装置のモニ
タ等に好適に利用可能である。
【0011】なお、表示装置10は、バックライト部1
4に本発明の光コリメータシートを利用する以外は、公
知のLCDである。すなわち、バックライト部14から
射出されたコリメート光(コリメートバックライト)
が、表示画像に応じて駆動された液晶パネル12に入射
して、通過することにより、画像を担持する光となり、
これが光拡散板16で拡散されて、画像が表示される。
従って、液晶パネル12には、これを駆動するドライバ
(図示省略)が接続され、さらに、表示装置10には、
公知のLCDが有する各種の部材が、必要に応じて配置
される。
【0012】本発明の光コリメータシート20を利用す
る表示装置10において、液晶パネル12は、所定の間
隙を持って配置される透明な支持体の間に液晶を充填し
て、透明電極を配し、このシートの一面に検光板を、他
面に偏光板を配置してなる、各種のLCDに用いられる
公知の液晶パネルでよい。従って、液晶パネル12は、
カラーでもモノクロでもよく、また、動作モードも、T
N(Twisted Nematic) モード、STN(Super Twisted N
ematic) モード、ECB(Electrically Controlled Bir
efringence) モード、IPSモード、MVAモード等の
全ての動作モードが利用可能である。さらに、スイッチ
ング素子やマトリクスにも限定はない。
【0013】光拡散板16にも特に限定はなく、公知の
光拡散板(シート)が各種利用可能である。一例とし
て、特開平7−5306号公報に開示される、透明支持
体と光拡散層との間に側鎖にカチオン性第四級アンモニ
ウム塩基を有するイオン導電性樹脂の架橋体の層を有す
る光拡散板; 同7−174909号公報に開示され
る、透明支持体の一面に有機高分子バインダと有機高分
子粒子を含む拡散層を有し、バインダと粒子の屈折率差
が0.05以下、粒子の重量平均粒子径が10μm〜2
1μm、バインダと粒子の重量比が1.9〜3.6、両
者の塗布量が10g/m2〜17g/m2で、粒子のサイズ分布
の標準偏差が3.5μm以内である光拡散板; 等が好
適に例示される。
【0014】バックライト部14は、液晶パネル12の
画像を観察するためのバックライトとしてのコリメート
光(平行光)を射出する、いわゆるコリメートバックラ
イトの射出部である。図示例において、バックライト部
14は、ハウジング18と、ハウジング18内に配置さ
れる光源と(図示省略)、本発明の光コリメータシート
20とを有して構成される。
【0015】バックライト部14の光源は、表示装置1
0の用途に応じて、十分な光量の光(拡散光)を射出で
きるものであれば、蛍光灯等、公知のLCDに利用され
ている光源が適宜用いられる。また、この光源を収納す
るハウジング18は、一つの面に開放部を有し、白色や
鏡面等の光拡散(反射)性の内面を有する筐体である。
【0016】本発明の光コリメータシート20は、透明
な支持シート22と、支持シート22に一部を接触して
固定される多数の光透過性の球体24(以下、ビーズ2
4とする)と、支持シート22とビーズ24との接触部
(あるいはさらに、この接触部の近傍)以外に入射した
光を拡散する反射層26とを有して構成される。光コリ
メータシート20は、ビーズ24側を液晶パネル12に
向けて、前述のハウジング18の開放面を閉塞するよう
に、バックライト部14に配置、保持される。
【0017】なお、本発明の光コリメータシート20に
おいては、理想的には、反射層26は、支持シート22
とビーズ24との接触部以外は、少なくともビーズ24
が固定される領域の支持シート22の全面を覆うように
形成される。しかしながら、ビーズ24は微細なため、
光コリメータシート20の製造方法や反射層26の組成
によっては、支持シート22とビーズ24との接触部近
傍にも反射層26が形成されない領域が生じてしまうの
を避けられない場合がある。本発明は、これも含むもの
である。
【0018】支持シート22には特に限定はなく、十分
な光透過性を有し、かつ、用途に応じた十分な機械的強
度を有するものであれば、各種の材料が利用可能であ
る。具体的には、各種のガラス、ポリエステル、ポリオ
レフィン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリスチレン、
ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメタクリル酸エステルなどの各種の樹脂材料が
好適に例示される。なお、本発明の光コリメータシート
20は、剛性を有する板状であっても、可撓性を有する
シートあるいはフィルム状であってもよい。従って、要
求される機械的強度や用途によって、支持シート22の
材料や厚さ等を選択すればよい。
【0019】ビーズ24は、光透過性の(略)球体で、
一部を支持シート22に接触した状態で、図示例におい
ては、反射層26(そのバインダ)によって支持シート
22に固定される。ビーズ24の材料には特に限定はな
く、透明であれば各種の材料が利用可能である。例え
ば、前述の支持シート22の材料が例示され、特に、光
学特性が良好である等の点で、ガラスや(メタ)アクリ
ル系の樹脂が好適に利用される。
【0020】ビーズ24の直径には、特に限定はなく、
光コリメータシート20の用途や大きさ(面積)等に応
じて、適宜選択すればよい。なお、ビーズ24が小さす
ぎると、後述する反射層26も薄くせざるを得ず、反射
層26を抜けてしまう光等が増え、その結果、光コリメ
ータシート20の指向性や効率(すなわち射出光の輝
度)を低下してしまう。そのため、ビーズ24の直径
は、40μm以上とするのが好ましい。逆に、ビーズ2
4のサイズが大き過ぎると、ビーズ24の形が画像に対
するノイズとなってしまうので、経験的に、ビーズ24
のサイズは5mm以下とするのが好ましい。従って、ビ
ーズ24の直径は、40μm〜5mm、特に、100μ
m〜2mmとするのが好ましい。
【0021】反射層26は、前述のように、ビーズ24
と支持シート22との接触部以外における光の通過を阻
害するもので、基本的に、少なくともビーズ24が固定
される領域の支持シート22全面を覆うように形成され
る。本発明の光コリメータシートにおいて、この反射層
26は、レーザ回折法(レーザ回折散乱法)によるD5
0%粒径(体積基準による累積粒子分布が50%となる
粒子径=メディアン径)が0.2μm〜2μmで、かつ
屈折率が1.7以上の光散乱物質が分散されたものであ
る。図示例においては、反射層36は、好ましい態様と
して、ビーズ24を支持シート22に固定するバインダ
(接着剤)に、上記条件を満たす光散乱物質を分散して
なるものである。
【0022】図2に模式的に示されるように、本発明の
光コリメートシート20では、ハウジング18内の光源
から射出された拡散光は、支持シート22側から入射し
て、反射層26の作用によって、ビーズ24と支持シー
ト22との接触部からビーズ24内に入射し、球形のビ
ーズ24によって屈折されて、好適に集光されてコリメ
ート光とされる。一方、反射層26には、レーザ回折法
によるD50%粒径(以下、単に粒径とする)が0.2
μm〜2μmで、かつ屈折率が1.7以上の光散乱物質
が分散されている。この条件を満たす光散乱物質は、非
常に光拡散特性が高い。そのため、本発明の光コリメー
タシート20の前記接触部以外すなわち反射層26に入
射した拡散光は、好適に反射層26の表面や内部で拡散
して、すなわち反射層26で反射されて、ハウジング1
8内に戻され、ハウジング18の内面で反射されて、再
度、光コリメータシート20に入射する。
【0023】すなわち、本発明の光コリメータシート2
0は、光源から射出された拡散光のうち、ビーズ24に
適正に入射した光のみ、集光してコリメート光として射
出する。他方、反射層26に入射した光は、良好に反射
されるので、光源から射出された光を無駄なく利用する
ことができる。そのため、本発明の光コリメータシート
20は、反射層26を通過する光(洩れ光)が少なく、
かつ高い光の利用効率で、指向性の強い、高輝度なコリ
メート光を射出することができる。従って、本発明の光
コリメータシート20をバックライトに利用することに
より、高コントラストで視野角の広い表示装置10(L
CD)が実現できる。
【0024】光散乱物質の粒径が0.2μm未満では、
反射層26において十分な光散乱性を得る事ができず、
従って、反射層26を通過してしまう光が増加して、十
分な指向性および輝度のコリメート光を得ることができ
ない。また、光散乱物質の粒径が2.0μmを超える
と、(光)散乱長(光が一回散乱するまでに直進する平
均距離を意味するもので、長いほど光散乱性が低い)が
長くなって、やはり、十分な指向性および輝度のコリメ
ート光を得ることができない。また、より指向性が強
く、かつ、高輝度なコリメート光を得られる等の点で、
光散乱物質の粒径は、0.4μm〜1.5μmとするの
が好ましい。
【0025】他方、光散乱物質の屈折率が1.7未満で
は、同様に、十分な光散乱性を得ることができず、反射
層26を通過してしまう光が増加して、十分な指向性お
よび輝度を有するコリメート光を得ることができない。
なお、光散乱物質の屈折率の上限には特に限定はない。
すなわち、減衰の少ない、高効率の光拡散(反射)を行
うことができる点で、光散乱物質の屈折率は、上記粒径
を満たしていれば高い方が有利である。この点を考慮す
ると、光散乱物質の屈折率は、1.9以上が好ましい。
【0026】反射層26に用いられる光散乱物質は、上
記条件を満たすものであれば、各種のものが利用可能で
ある。具体的には、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ジル
コニウム(ZrO2)、酸化ガドリニウム(Gd2O3) 、酸化ラン
タン(La2O3) 、酸化ハフニウム(HfO2)、硫酸バリウム(B
aSO4) 、アルミナ(Al2O3) 、および酸化チタン(TiO2)等
の微粒子の1以上が好適に例示される。特に、酸化イッ
トリウム、酸化ジルコニウム、酸化ガドリニウム、酸化
ランタン、酸化ハフニウム、酸化チタン等は好適であ
る。
【0027】これらの微粒子の塗布膜において、接触し
ている微粒子の間には間隙が形成され、かつ、この間隙
にはバインダが流れ込まず、空気が存在する領域が多々
生じる。そのため、この空気(屈折率1)と光散乱物質
との間で大きな屈折率の差を確保でき、これにより、反
射層26内での光の減衰を大幅に低減して、反射層26
に入射した光を高効率でハウジング18内等に戻すこと
ができる。
【0028】前述のように、図示例の光コリメータシー
ト20の反射層26は、このような光散乱物質を、ビー
ズ24を支持シートに固定するバインダに分散してなる
ものである。反射層26に用いられるバインダには特に
限定はなく、ビーズ24を支持シート22に固定できる
ものであれば、各種のものが利用可能である。例えば、
ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ブチラ
ール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル、フッ化ビニリ
デン樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン、スチ
レン−アクリル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、塩化ポリエチレン、ロジン誘導体、およびこれらの
混合物が好適に例示される。特に、ウレタン樹脂、アク
リル系の樹脂およびシリコン樹脂は、好適に利用され
る。なお、本発明において、バインダは、接着成分以外
にも、可塑剤等の通常のバインダに含有される各種の成
分を有してもよいのは、もちろんである。
【0029】反射層26を構成する光散乱物質とバイン
ダの量比には、特に限定はないが、バインダが少ない方
が散乱長等の光学特性の点では有利であり、逆に、バイ
ンダが多い方がビーズ24の接着力など機械強度等の点
で有利である。従って、両者の量比は、光コリメータシ
ートの用途等に応じて適宜決定すればよい。なお、光学
特性と機械的強度の両者がバランスよく発現できる等の
点で、両者の量比は「光散乱物質:バインダ」の重量比
で、1:1〜10:1、特に、1.5:1〜4:1とす
るのが好ましい。なお、本例においては、バインダには
可塑剤等の成分も含む。
【0030】また、反射層26の厚さ(最大厚さ)にも
特に限定はない。しかしながら、本発明の光コリメータ
シート20では、反射層26が薄過ぎると、反射層26
を通過してしまう光(洩れ光)が生じ易くなる。逆に、
ビーズ24が半分以上反射層26に埋没してしまうと、
ビーズ24に入射した光が反射層26で反射され、効率
が低下してしまう。以上の事を考慮すると、反射層26
の厚さは、20μm〜ビーズ24の半径、特に、50μ
m〜ビーズ24の半径とするのが好ましい。
【0031】このような、本発明の光コリメータシート
20の製造方法には特に限定はないが、好ましい態様と
して、下記の方法が例示される。まず、所定量のバイン
ダを適当な溶剤に溶解し、この溶液に所定量の光散乱物
質を投入して、ホモジナイザー等で攪拌し、光散乱物質
を分散した塗料を調製する。次いで、必要に応じて粘度
調整を行った後に、この塗料を所定の厚さで支持シート
22に塗布し、乾燥して、塗料が半硬化した状態とす
る。この状態で、支持シート22の塗料塗布領域の全域
に十分な量のビーズ24を散布し、全体的に均すように
して軽く加圧する。加圧後、支持シート22を斜めにす
る等の方法で、塗料に付着していないビーズ24を除去
する。その後、残ったビーズ24(塗料に付着したビー
ズ24)をローラ等を用いて加圧して、一部が支持シー
ト22に接触するまで塗料に押し込む。最後に、塗料を
乾燥(バインダを硬化)して、本発明の光コリメータシ
ート20を得る。
【0032】以上、本発明の光コリメータシートについ
て詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
【0033】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をより詳細に説明する。 [実施例]ウレタン樹脂バインダーであるパンデックス
T−5265HM(大日本インキ社製)をジアセトンア
ルコール/メチルエチルケトンの1/1溶液に溶解し、
13重量%のバインダ溶液を調製した。このバインダ溶
液200gに、光散乱物質52gを投入し、ホモジナイ
ザーで分散することにより、反射層26を形成する塗料
を調製した。
【0034】塗料を30ポアズに粘度調整した後、ろ過
・脱泡し、厚さ180μmのポリエチレンテレフタレー
ト製の支持シート22に、ドクターブレード(クリアラ
ンス800μm)によって塗布した。約1時間、自然乾
燥した後、直径が約800μmのガラス製のビーズ24
(オハラ社製 ハイビーD24 屈折率1.595)を
塗料の塗布全領域に大量に散布し、全体的に均すように
加圧した。塗料に付着していないビーズ24を除去した
後、ゴムローラによってビーズ24を上から押圧して、
支持シート22に接触するまでビーズ24を塗料中に押
し込んだ。その後、塗料を完全に乾燥(バインダを硬
化)して、光コリメータシートを作成した。
【0035】このような光コリメータシートを、光散乱
物質を変更して、3種作成した。用いた光散乱物質は、
以下の通りである。 粒径1μmの酸化イットリウム(日本イットリウム社製) ……発明例 粒径2.3μmの酸化イットリウム(日本イットリウム社製)……比較例1 粒径1.1μmの酸化硅素 ……比較例2 粒径は、全てレーザ回折法によるD50%粒径である。
また、酸化イットリウム微粉末の屈折率は2.0、酸化
硅素微粉末の屈折率は1.5である。
【0036】各光コリメータシートについて、光源から
射出され、支持シート22側から入射して、光コリメー
タシートを通過した光の光度を測定し、光度が垂直方向
の1/2となる垂直方向からの角度[°]を測定した。
結果を下記表1に示す。参考として、表1には、FSS
S(Fisher sub-sieve sizer フィッシャー空気透過装
置)による平均粒径[μm]、および散乱長[μm]を
併記する。
【0037】
【0038】表1に示されるように、光散乱物質として
屈折率が2.0の酸化イットリウムを用いているもの
の、その粒径が2.3μmである比較例1の光コリメー
タシートは、光度が1/2となる垂直からの角度が39
°である。また、粒径が1.1μmではあるが、光散乱
物質として屈折率1.5の酸化硅素を用いている比較例
2の光コリメータシートは、同角度が46°である。こ
れに対し、光散乱物質の屈折率および粒径が、上記条件
を満たす発明例の光コリメータシートによれば、同角度
が24°と狭い。従って、光を良好に集光して、かつ反
射層26を通過する光を低減して、指向性の強い、かつ
高輝度なコリメート光が得られることが分かる。以上の
結果より、本発明の効果は明らかである。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
光コリメータシートによれば、拡散光を好適に集光し
て、指向性が強く、かつ、高輝度なコリメート光を得る
ことができる。従って、本発明の光コリメータシートを
利用することにより、画像形成面からスクリーンまでの
距離が比較的短いLCD等において、光拡散スクリーン
等と共に用いることにより、高コントラストで視野角の
広い、高画質な画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光コリメータシートを利用する表示
装置を概念的に示す分解斜視図である。
【図2】 本発明の光コリメータシートの一例の概念図
である。
【符号の説明】
10 表示装置 12 液晶パネル 14 バックライト部 18 ハウジング 20 光コリメータシート 22 支持シート 24 ビーズ 26 反射層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な支持体と、前記支持体に一部を接触
    して固定される多数の光透過性の球体と、レーザ回折法
    によるD50%粒径が0.2μm〜2μmで、かつ屈折
    率が1.7以上の光散乱物質が分散されてなる、前記支
    持体と球体との接触部以外、あるいはさらにこの接触部
    の近傍以外に入射した光を拡散する反射層とを有するこ
    とを特徴とする光コリメータシート。
  2. 【請求項2】前記反射層が、前記支持体に球体を固定す
    るバインダに前記光散乱物質を分散したものである請求
    項1に記載の光コリメータシート。
  3. 【請求項3】前記光散乱物質とバインダの量比が「光散
    乱物質:バインダ」の重量比で1:1〜10:1である
    請求項2に記載の光コリメータシート。
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