JP2001165921A - カルボニル化合物分析用標準品及びそれを用いる分析法 - Google Patents

カルボニル化合物分析用標準品及びそれを用いる分析法

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JP2001165921A
JP2001165921A JP35380899A JP35380899A JP2001165921A JP 2001165921 A JP2001165921 A JP 2001165921A JP 35380899 A JP35380899 A JP 35380899A JP 35380899 A JP35380899 A JP 35380899A JP 2001165921 A JP2001165921 A JP 2001165921A
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oxime
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ketone
glutaraldehyde
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Takashi Harimoto
孝史 播本
Kazuya Kitasaka
和也 北坂
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Sumika Chemical Analysis Service Ltd
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Sumika Chemical Analysis Service Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カルボニル化合物分析用標準品、その製造方法
及びそのカルボニル化合物分析用標準品を用いる分析法
提供する。 【解決手段】カルボニル化合物とO−(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミンの
オキシムであって、実質的に単一構造の化合物のみから
なるカルボニル化合物分析用標準品であり、カルボニル
化合物と、O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
ベンジル)ヒドロキシルアミンとのオキシムを生成さ
せ、当該オキシムを精製する方法等により得られ、キャ
ピラリーGC−MS等によるカルボニル化合物の定量分
析に標準品として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中又は大気中の
カルボニル化合物の定量分析に用いられるカルボニル化
合物分析用標準品及びその製造方法に関する。本発明は
さらに、当該カルボニル化合物分析用標準品を用いる水
中又は大気中のカルボニル化合物の定量分析方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、水中や大気中のカルボニル化合物
による環境への影響等が社会問題となっている。例え
ば、グルタルアルデヒドはホルムアルデヒド等と同様に
消毒、防腐保護剤等に使用されているが、近年シックハ
ウス症候群・化学物質過敏症等の原因物質として他のア
ルデヒド類同様、その毒性が問題と考えられている。
【0003】このような問題の対策を検討するために、
先ず水中や大気中のカルボニル化合物の量を正確に測定
する必要があり、従って水中や大気中のカルボニル化合
物の量を高感度、高精度に測定できる方法の開発が望ま
れている。、本発明者も、高感度で高精度の分析を可能
とし、保存安定性に優れ、かつ簡便に気体中のカルボニ
ル化合物を測定できるカルボニル化合物捕集管やその製
造方法を提案している(PCT/JP99/03543
等)。このようなカルボニル化合物捕集管に捕集された
カルボニル化合物の量は、キャピラリーGC/MS法等
により測定される。しかるに、このような測定において
より高精度の分析を可能にするためには、高純度のカル
ボニル化合物分析用標準品、すなわち実質的に単一構造
の化合物のみからなり他の構造の化合物を含まないカル
ボニル化合物分析用標準品、特にカルボニル化合物のO
−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒ
ドロキシアミン等の誘導体であって、単一構造の誘導体
のみからなるカルボニル化合物分析用標準品が求められ
るのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、グル
タルアルデヒドには3種の異性体があり、それらを各々
分離し単一の異性体を得ることは困難であり、従って単
一構造の化合物のみを含むグルタルアルデヒド分析用標
準品は得られていなかった。その他のカルボニル化合物
についても、純品の化合物のみからなる分析用標準品
や、炭素数2以上のアルデヒドや非対称ケトンの誘導体
のように各種異性体が存在する場合等においては単一の
異性体のみからなる分析用標準品を得ることは困難であ
り、単一構造の化合物のみを含むカルボニル化合物分析
用標準品は得られていなかった。
【0005】本発明者は、上記のようなカルボニル化合
物と、O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベン
ジル)ヒドロキシルアミンまたはその塩とでオキシムを
生成させ、当該オキシムを液体クロマトグラフィー等で
精製することにより、カルボニル化合物のO−(2,
3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシ
ルアミン誘導体であって実質的に単一構造の誘導体のみ
を含むものが得られ、これが分析用標準品として使用で
きることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明は、カルボニル化合物と
O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)
ヒドロキシアミンのオキシムであって、実質的に単一構
造の化合物のみからなるカルボニル化合物分析用標準品
を提供する。ここでいうカルボニル化合物とは、通常、
炭素数2以上のアルデヒド又はケトンであり、特に炭素
数2以上の脂肪族アルデヒド又は脂肪族ケトンが例示さ
れるが、アルデヒド又はケトンを構成する脂肪族基に他
の基例えば芳香族基やハロゲン原子等が結合していても
よい。本発明は又、このようなカルボニル化合物と、O
−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒ
ドロキシルアミンのオキシムを生成させ、当該オキシム
を精製することを特徴とする実質的に単一構造の化合物
のみからなるカルボニル化合物分析用標準品の製造方法
を提供する。本発明はさらに、こうようなカルボニル化
合物とO−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベン
ジル)ヒドロキシアミンのオキシムであって実質的に単
一構造の化合物のみからなるカルボニル化合物分析用標
準品を用いることを特徴とする水中又は大気中の当該カ
ルボニル化合物の定量分析方法を提供する。
【0007】本発明のカルボニル化合物分析用標準品
は、実質的に、カルボニル化合物とO−(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミンの
オキシムのみからなる。又、当該オキシムを構成するカ
ルボニル化合物は、実質的に、単一構造のカルボニル化
合物のみからなる。さらに、当該オキシムも実質的に単
一構造のオキシムのみからなる。1)オキシム以外の不
純物、2)当該単一構造のカルボニル化合物以外のカル
ボニル化合物、例えば構成する元素の種類や数の異なる
カルボニル化合物や構成する元素の種類や数が同じであ
っても構造が異なるカルボニル化合物すなわち異性体、
からなるオキシムや3)カルボニル化合物は同一であっ
てもオキシムとしては構造が異なるオキシムの異性体等
を微量含んでいてもよいが、その量が少ないほど分析精
度の向上のために好ましい。好ましくは、単一構造の化
合物、すなわちカルボニル化合物とO−(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミンの
オキシムが、カルボニル化合物分析用標準品中の90重
量%以上含まれており、より好ましくは95重量%以上
である。
【0008】カルボニル化合物とともにオキシムを生成
するO−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジ
ル)ヒドロキシアミンは、遊離のアミンであってもよい
しその塩であってもよい。塩としては塩酸塩等が挙げら
れ好ましく用いられる。
【0009】本発明のカルボニル化合物分析用標準品に
おいてオキシムを構成するカルボニル化合物、すなわち
分析の対象となるカルボニル化合物としては、通常、炭
素数2以上のアルデヒド又はケトンであり、中でも脂肪
族アルデヒド又は脂肪族ケトンが例示される。ここで、
脂肪族アルデヒド又は脂肪族ケトンを構成する脂肪族基
には他の基例えば芳香族基やハロゲン原子等が結合して
いてもよい。特にグルタルアルデヒド又は炭素数1〜5
の脂肪族基を結合したケトンが例示され、より具体的に
は、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチ
ルケトン等が例示される。グルタルアルデヒド、メチル
エチルケトン及びメチルイソブチルケトンのオキシム体
にはそれぞれ異性体があるので、それぞれの異性体、す
なわちグルタルアルデヒドのオキシムについてはE,E
体、E,Z体及びZ,Z体、メチルエチルケトンのオキ
シムについてはE体及びZ体、及びメチルイソブチルケ
トンのオキシムについてはE体及びZ体等のそれぞれ
が、本発明のカルボニル化合物分析用標準品を構成する
単一構造の化合物として例示される。
【0010】本発明のカルボニル化合物分析用標準品
は、例えば、上記のカルボニル化合物と、O−(2,
3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシ
ルアミンとを反応させてオキシムを生成させ、当該オキ
シムを精製することにより得られる。
【0011】カルボニル化合物と、O−(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン
との反応は、例えば、カルボニル化合物が液体である場
合は、当該カルボニル化合物を大過剰用いその中にO−
(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒド
ロキシルアミン又はその塩酸塩を添加することにより行
ってもよい。このように、当該カルボニル化合物自体を
溶媒として反応させてもよいが、本反応に化学作用をお
こさない他の溶媒を用いてもよい。
【0012】O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロベンジル)ヒドロキシルアミンとの反応に用いられる
カルボニル化合物としては、グルタルアルデヒド、アセ
トン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン
等が例示されるが、反応後で行う精製とくに液体クロマ
トグラフィーによる分取精製で各化合物、各異性体に分
けることができるので、これらの化合物は単一構造、単
一異性体でなくてもよい。反応温度は、通常10〜60
℃程度、特に20〜30℃程度で行われる場合が多い。
【0013】反応後、必要により、溶媒、すなわち当該
カルボニル化合物自体またはそれと他の溶媒を留去等に
よる除去し、水や他の溶媒や飽和食塩水等による洗浄や
乾燥等の工程を必要により行った後、精製を行う。精製
は、通常、各種クロマトグラフィーを用いて行われる。
各種クロマトグラフィーには、カラムクロマトグラフィ
ーの他TLC等が含まれる。グルタルアルデヒドのオキ
シム等異性体を含む化合物の場合は、通常、液体クロマ
トグラフィーを用いる分取精製により行われる。液体ク
ロマトグラフィーを用いる分取精製等に使用される溶媒
としては、ヘキサン等の炭化水素とジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、t―ブチルメチルエーテル等
のエーテル類との混合溶媒が用いられる。ノルマルヘキ
サンとジイソプロピルエーテルとの混合溶媒の場合は、
ジイソプロピルエーテルの量は通常20体積%以下であ
る。
【0014】精製特に液体クロマトグラフィー等を用い
る分取精製により、例え原料として単一構造でないカル
ボニル化合物を用いても、実質的に単一構造、単一異性
体のカルボニル化合物分析用標準品が得られる。
【0015】このようにして得られたカルボニル化合物
分析用標準品は、水中又は大気中の当該カルボニル化合
物の量をキャピラリーGC/MS法等により測定する場
合の標準品として用いられる。例えば、水中やカルボニ
ル化合物捕集管等により捕集された大気中のカルボニル
化合物の量をキャピラリーGC/MS法により測定する
場合、本発明のカルボニル化合物分析用標準品のキャピ
ラリーGC/MS法による測定を同時に行いその結果、
カラムでの保持時間や得られたスペクトル等を比較する
ことにより、水中又は大気中のカルボニル化合物の種類
及び量を正確に求めることが可能になる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例にてより具体的に説明
する。
【0017】実施例1 グルタルアルデヒドPFBO
A誘導体の製造方法 (1)化合物合成 4つ口フラスコに50%グルタタルアルデヒド水溶液
(6.86g、34.2mmoL、関東化学)及びメタ
ノール(180mL、特級、関東化学)を仕込み、室温
にて攪拌下にO−(2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(18.0g、7
2.1mmoL、東京化成工業)を滴下し、12.0時
間攪拌した。反応液に水(180mL)及び酢酸エチル
(180mL)を加え、水層を分離し、酢酸エチル層を
飽和食塩水(100mL)にて洗浄した。得られた酢酸
エチル溶液に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、エ
バポレーターにて溶媒を留去し、無色透明な油状物(1
3.8g)を得た。このものを中圧分取装置にて下記の
条件で分取精製し、白色結晶のα体(E,E体、2.8
g)、白色結晶のβ体(Z,Z体、1.6g)及び無色
透明な油状物γ体(E,Z体、7.1g)を得た。 中圧分取精製条件 装置 :山善社製 中圧分取液体クロマトグラフ(ポンプ:700E) カラム:ウルトラパックシリカゲルカラム 40um 60A 内径50mm×長さ300mm(サイズ;D) 溶媒 :ノルマルヘキサン;A イソプロピルエーテル;B 8%B液(3分)→(70分)→15%B液(10分)* *当初の3分間の溶媒はA液とB液の混合液中にB液が
8%(体積比)含まれており、その後70分でB液の体
積比を15%まで変化させ、さらにその後の10分間の
溶媒はB液の体積比が15%であったことを表わす。以
下同じである。 流速 :60mL/min 検出 :UV254nm 注入量:2.0〜3.0g (2)純度確認 GC面百法によりそれぞれの純度は、99.0%以上で
あった。 (GC操作法) 機種 HP6890(FID) カラム J&W DB-1(0.25 μm)0.25mm i.d.×30 m 温度 Inj. & Det. 250℃ & 250℃ カラム 50℃(10min) 250℃(10min) 10℃/min Split Rate 1/100 キャリアーガス He 1.0mL/min Air & H2 450 mL/min & 40 mL/min Range 24 注入量 各サンプル(10mg)を残留農薬用ノルマルヘキサン(10m L、関東化学)に溶解し、1uLを注入 (3)構造確認 HP6890/5972A型ガスクロマトグラフ質量分
析計によるGC−MSとNMRにより構造確認を行っ
た。 (GC−MS条件) GCの操作法と同様 Mass Spectrum(EI,m/z); 490[ M+ ],181
(F5PhCH) (NMR) 装置 : BRUKER(δ,ppm,CDCl3) E,E体 : 1.65(2H,m,−CHCH
−)、2.17(4H,dt,−CHCHCH
−)、5.09(4H,s,−CHO−)、7.32
(2H,t,−N=CH−) Z,Z体 : 1.65(2H,m,−CHCH
−)、2.32(2H,dt,−CHCHCH
−)、5.15(2H,s,-CHON)、6.65
(1H,t,−N=CH−) E,Z体 : 1.65(2H,m,−CHCH
−)、2.17(2H,dt,−CHCHCH
−)、2.32(2H,dt,−CHCHCH
−)、5.09(2H,s,-CHON)、5.15
(2H,s,-CHON)、6.65(1H,t,−N=
CH−)、7.32(1H,t,−N=CH−)
【0018】実施例2 アセトンPFBOA誘導体の
製造方法 (1)化合物合成 室温にて4つ口フラスコにアセトン(60.0mL、
0.82moL、特級、関東化学)及び攪拌下にO−
(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒド
ロキシアミン塩酸塩(9.0g、12.0mmoL、東
京化成工業)を仕込み、4.0時間攪拌した。アセトン
を減圧下留去し、水(100mL)及びノルマルヘキサ
ン(150mL)を加え、水層を分離し、ノルマルヘキ
サン層を飽和食塩水(100mL)にて洗浄した。得ら
れたノルマルヘキサン溶液に無水硫酸マグネシウムを加
えて乾燥し、エバポレーターにて溶媒を留去し、無色透
明な液体(8.3g)を得た。このものをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ノルマルヘキサン/酢酸エチ
ル=100/1〜40/1)にて精製し、無色透明な液
体(7.7g)を得た。 (2)純度確認 実施例1と同じ条件で行ったGC面百法によると純度
は、99.0%以上であった。 (3)構造確認 実施例1と同様の条件でGC−MS、NMRを用いて構
造確認を行ったところ次の結果が得られた。 Mass Spectrum(EI,m/z); 253[ M+ ], 18
1(FPhCH) NMR ; 1.81,1.84(6H,s,-CH3)、5.11(2H,s,-CH
2ON=C<)
【0019】実施例3 メチルエチルケトンPFBO
A誘導体の製造方法 (1)化合物合成 室温にて4つ口フラスコにメチルエチルケトン(200
mL、関東化学)及びO−(2,3,4,5,6−ペン
タフルオロベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(30.
0g,0.12moL、東京化成工業)を仕込み、12.
0時間攪拌した。溶媒を留去後、水(300mL)及び
ノルマルヘキサン(300mL)を加え、水層を分離
し、ノルマルヘキサン層を飽和食塩水(200mL)に
て洗浄した。得られたノルマルヘキサン溶液に無水硫酸
マグネシウムを加えて乾燥し、エバポレーターにて溶媒
を留去し、無色透明な液体(35.0g)を得た。この
ものを中圧分取装置にて下記の条件で分取精製し、無色
透明な液体(E体、24.0g)及び無色透明な液体の
(Z体、6.0g)を得た。 中圧分取精製条件 装置、カラム:実施例1と同じ 溶媒 :ノルマルヘキサン;A イソプロピルエーテル;B 1%B液(1分)→(80分)→4%B液(20分) 流速、検出、注入量:実施例2と同じ。 (2)純度確認 実施例1と同じ条件で行ったGC面百法によるとそれぞ
れの純度は、99.0%以上であった。 (3)構造確認 実施例1と同様の条件でGC−MS、NMRを用いて構
造確認を行ったところ次の結果が得られた。 Mass Spectrum(EI,m/z); 267[ M+ ]、 1
81(FPhCH) NMR ;E体:1.05(3H,t,-CH2CH3)、1.79(3H,s,-C
H3)、2.15(2H,q,-CH 2CH3)、5.11(2H,t,-CH2ON=C
<) Z体:1.00(3H,t,-CH2CH3)、1.82(3H,s,-CH3)、2.28
(2H,q,-CH2CH3)、5.09(2H,t,-CH2ON=C<)
【0020】実施例4 メチルイソブチルケトンPF
BOA誘導体の製造方法 (1)化合物合成 室温にて4つ口フラスコにメチルイソブチルケトン(2
00mL、関東化学)及びO−(2,3,4,5,6−
ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(3
0.0g,0.12moL、東京化成工業)を仕込み、1
2.0時間攪拌した。溶媒を留去後、水(300mL)
及びノルマルヘキサン(300mL)を加え、水層を分
離し、ノルマルヘキサン層を飽和食塩水(200mL)
にて洗浄した。得られたノルマルヘキサン溶液に無水硫
酸マグネシウムを加えて乾燥し、エバポレーターにて溶
媒を留去し、黄色の油状物(35.0g)を得た。この
ものを中圧分取装置にて下記の条件で分取精製し、無色
透明な液体(E体、27.0g)及び無色透明な液体の
(Z体、7.0g)を得た。 中圧分取精製条件 装置、カラム:実施例1と同じ 溶媒 :ノルマルヘキサン;A イソプロピルエーテル;B 4%B液(60分) 流速、検出、注入量:実施例2と同じ。 (2)純度確認 実施例1と同じ条件で行ったGC面百法によるとそれぞ
れの純度は、99.0%以上であった。 (3)構造確認 実施例1と同様の条件でGC−MS、NMRを用いて構
造確認を行ったところ次の結果が得られた。 Mass Spectrum(EI,m/z); 295[ M+ ]、 1
81(F5PhCH2) NMR E体:0.84(9H,d,-CH2CH(CH3)2)、1.80(3H,s,-CH3)、
1.82〜1.90(1H,m,-CH2CH(CH3)2)、2.00(2H,d,-CH2C
H(CH3)2)、5.13(2H,t,-CH2ON=C<) Z体: 0.86(9H,d,-CH2CH(CH3)2)、1.81(3H,s,-C
H3)、1.84〜1.93 (1H,m,-CH2CH(CH3)2)、2.17(2H,
d,-CH2CH(CH3)2)、5.13(2H,t,-CH2ON=C<)
【0021】
【発明の効果】本発明の単一構造の化合物のみを含むカ
ルボニル化合物分析用標準品を用いることにより、水中
又は大気中のカルボニル化合物の種類及び量をキャピラ
リーGC/MS法等により測定する場合、その正確な測
定が可能になる。例えば、グルタルアルデヒドとO−
(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒド
ロキシアミンのオキシムには3種の異性体があるが、本
発明の分析用標準品はそれらを各々分離して純品として
単離したものであり、これによりキャピラリーGC/M
S法にてグルタルアルデヒドの高精度分析が可能にな
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボニル化合物とO−(2,3,4,
    5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミンの
    オキシムであって、実質的に単一構造の化合物のみから
    なるカルボニル化合物分析用標準品。
  2. 【請求項2】カルボニル化合物が、炭素数2以上のアル
    デヒド又はケトンであることを特徴とする請求項1のカ
    ルボニル化合物分析用標準品。
  3. 【請求項3】炭素数2以上のアルデヒド又はケトンが、
    グルタルアルデヒド又は炭素数1〜5の脂肪族基を結合
    したケトンであることを特徴とする請求項2のカルボニ
    ル化合物分析用標準品。
  4. 【請求項4】単一構造の化合物が90重量%以上含まれ
    ていることを特徴とする請求項2のカルボニル化合物分
    析用標準品。
  5. 【請求項5】単一構造の化合物が95重量%以上含まれ
    ていることを特徴とする請求項2のカルボニル化合物分
    析用標準品。
  6. 【請求項6】単一構造の化合物が、E,E体グルタルア
    ルデヒドオキシム、E,Z体グルタルアルデヒドオキシ
    ム、Z,Z体グルタルアルデヒドオキシム、アセトン、
    E体メチルエチルケトンオキシム、Z体メチルエチルケ
    トンオキシム、E体メチルイソブチルケトンオキシム及
    びZ体メチルイソブルケトンオキシムから選ばれること
    を特徴とする請求項2のカルボニル化合物分析用標準
    品。
  7. 【請求項7】カルボニル化合物と、O−(2,3,4,
    5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン
    とのオキシムを生成させ、当該オキシムを精製すること
    を特徴とする実質的に単一構造の化合物のみからなるカ
    ルボニル化合物分析用標準品の製造方法。
  8. 【請求項8】カルボニル化合物が、グルタルアルデヒド
    又は炭素数1〜5の脂肪族基を結合したケトンであるこ
    とを特徴とする請求項7のカルボニル化合物分析用標準
    品の製造方法。
  9. 【請求項9】カルボニル化合物が、グルタルアルデヒ
    ド、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチ
    ルケトンから選ばれることを特徴とする請求項8のカル
    ボニル化合物分析用標準品の製造方法。
  10. 【請求項10】精製を液体クロマトグラフィーを用いる
    分取精製で行うことを特徴とする請求項8のカルボニル
    化合物分析用標準品の製造方法。
  11. 【請求項11】グルタルアルデヒド又は炭素数1〜5の
    脂肪族基を結合したケトンとO−(2,3,4,5,6
    −ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミンのオキシ
    ムであって、実質的に単一構造の化合物のみからなる当
    該カルボニル化合物分析用標準品を用いることを特徴と
    する水中又は大気中の当該カルボニル化合物の定量分析
    方法。
  12. 【請求項12】グルタルアルデヒド又は炭素数1〜5の
    脂肪族基を結合したケトンが、グルタルアルデヒド、ア
    セトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケト
    ンから選ばれることを特徴とする請求項11のカルボニ
    ル化合物の定量分析方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11604176B2 (en) 2018-06-11 2023-03-14 Lg Chem, Ltd. Method for detecting aldehyde and ketone by using thin layer chromatography

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