JP2001165876A - 検査装置および検査方法 - Google Patents

検査装置および検査方法

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JP2001165876A
JP2001165876A JP35456799A JP35456799A JP2001165876A JP 2001165876 A JP2001165876 A JP 2001165876A JP 35456799 A JP35456799 A JP 35456799A JP 35456799 A JP35456799 A JP 35456799A JP 2001165876 A JP2001165876 A JP 2001165876A
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particle beam
scanning
irradiating
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English (en)
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Hiroyoshi Sawai
宏悦 澤井
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の電気的な欠陥を確実に検出でき
るとともに、欠陥の種類を特定できる荷電粒子ビームを
用いた検査装置および検査方法を提供する。 【解決手段】 荷電粒子ビーム5の照射方向上流側から
見た走査電極6〜9の配置状態を示す平面図である。図
2に示すように、走査電極7および8にはそれぞれ走査
電圧の供給源となる走査制御装置11および12が接続
され、走査電極6および9は接地されている。走査制御
装置11および12は、走査電極7および8に印加する
電圧波形の周期を任意に変更する機能を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の検査装
置および検査方法に関し、特に、荷電粒子ビームの照射
により半導体装置の電気的な欠陥を検査する検査装置お
よび検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置におけるコンタクトホール、
ビアホール、配線層等の回路パターンの電気的な接続に
関する欠陥を検出する方法としては、電子顕微鏡を用い
る方法が従来から採られている。
【0003】すなわち、電子ビームで検査対象となる半
導体装置上を走査すると、半導体装置の表面に電荷が蓄
積されるが、電荷の蓄積による表面電位は材質によって
異なるだけでなく、欠陥を有する構成と正常な構成とで
も異なり、表面電位が異なることで電位コントラスト差
が生じる。
【0004】そして、表面電位が異なると電子ビームの
照射により放出される2次電子強度が異なるので、2次
電子強度を測定して2次電子像(2次元画像)とするこ
とで、電位コントラスト差が、2次電子像のコントラス
ト差となって欠陥の存在を検知していた。
【0005】しかし、電位コントラスト差を捉えても、
その欠陥が短絡であるか、抵抗異常かを判断することは
できなかった。例えば、図16に示すような2種類のコ
ンタクトホール1および2を想定する。図16におい
て、層間絶縁膜20を貫通して半導体基板4に達し、導
電性物質が充填された正常なコンタクトホール1に対し
て、コンタクトホール2は層間絶縁膜20を未貫通であ
り、残った層間絶縁膜20がキャパシタの誘電材とな
り、導電性物質CLおよび半導体基板4が電極となって
キャパシタを構成している。また、層間絶縁膜20中の
配線層3と短絡を起こしているので配線層3の寄生容量
も含まれることになる。
【0006】ここで、コンタクトホール1の抵抗値をR
1とし、コンタクトホール2の配線層3を含んだ電気容
量をC2とすると、荷電粒子ビームを単位時間あたりq
の電荷で照射して、その2次電子像を観察した場合、コ
ンタクトホール1および2のそれぞれの表面電位V1お
よびV2は、V1=qR1、V2=q/C2となる。
【0007】もし、R1=1/C2ならば表面電位は同
じになる。荷電粒子ビーム照射時の2次電子放出量は照
射対象となる物質が同じであるならば、物質の表面電位
によって決定される。従って、正常なコンタクトホール
と欠陥を有するコンタクトホールとで表面電位が同じ場
合、両者の区別ができないという問題があった。また、
欠陥を検出できても、欠陥の種類が特定できないという
問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解消するためになされたもので、電気的な欠陥
を確実に検出できるとともに、欠陥の種類を特定できる
荷電粒子ビームを用いた検査装置および検査方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の検査装置は、検査対象物の表面に荷電粒子ビームを
照射し、前記表面から放出される2次電子を検出して前
記表面を検査する検査装置であって、前記荷電粒子ビー
ムを形成するビーム形成手段と、第1の前記荷電粒子ビ
ームを拡散させて、前記表面の少なくとも1の検査箇所
を含む所定領域を覆うように異なる周期で断続的に照射
する照射手段とを備えている。
【0010】本発明に係る請求項2記載の検査装置は、
前記照射手段が、前記第1の荷電粒子ビームを前記表面
に照射した後、第2の前記荷電粒子ビームを前記所定領
域内で走査させる機能をも有している。
【0011】本発明に係る請求項3記載の検査方法は、
検査対象物の表面に荷電粒子ビームを照射し、前記表面
から放出される2次電子を検出して前記表面を検査する
検査装置であって、前記所定領域の一点に、前記荷電粒
子ビームを第1の周期で断続的に照射するステップ(a)
と、前記第1の周期とは異なる第2の周期で、前記一点
に前記荷電粒子ビームを断続的に照射するステップ(b)
と、前記ステップ(a)および(b)によって得られる前記
2次電子を検出するステップ(c)とを備えている。
【0012】本発明に係る請求項4記載の検査方法は、
前記荷電粒子ビームで前記一点とそれ以外とを交互に照
射することで前記第1および第2の周期を実現するもの
である。
【0013】本発明に係る請求項5記載の検査方法は、
前記ステップ(a)において前記所定領域は、前記荷電粒
子ビームにより第1の走査速度で走査され、前記ステッ
プ(b)において前記所定領域は、前記荷電粒子ビームに
より第2の走査速度で走査される。
【0014】本発明に係る請求項6記載の検査方法は、
検査対象物の表面に荷電粒子ビームを照射し、前記表面
から放出される2次電子を検出して前記表面を検査する
検査装置であって、前記所定査領域に、前記荷電粒子ビ
ームを拡散させて第1の周期で断続的に照射するステッ
プ(a)と、前記所定領域に前記荷電粒子ビームを拡散さ
せて、前記第1の周期とは異なる第2の周期で断続的に
照射するステップ(b)と、前記ステップ(a)および(b)
を実行した後、前記所定領域で、前記荷電粒子ビームを
走査するステップ(c)とを備えている。
【0015】本発明に係る請求項7記載の検査方法は、
前記荷電粒子ビームを前記所定領域と前記所定領域の外
部に交互に照射することで前記第1および第2の周期を
実現するものである。
【0016】本発明に係る請求項8記載の検査方法は、
前記ステップ(c)では、前記ステップ(a)および(b)を
実行した後、前記所定領域において、前記荷電粒子ビー
ムが走査される。
【0017】
【発明の実施の形態】<A.実施の形態1> <A−1.装置構成>図1および図2に荷電粒子ビーム
を用いた欠陥検査装置100の概念構成を示す。図1は
欠陥検査装置100の断面構成を示す図であり、荷電粒
子を収束させて荷電粒子ビーム5を形成する電子レンズ
15(ビーム形成手段)と、荷電粒子ビーム5を半導体
装置10上の所定の範囲で走査するための走査電極6〜
8の配置状態を示している。なお、図1において省略し
ているが、荷電粒子ビーム5を間に挟んで走査電極8に
対面するように走査電極9が配設されており、走査電極
6〜9は荷電粒子ビーム5を取り囲むように配設されて
いる。また、2次電子を検出するための図示されない検
出装置を有している。
【0018】図2は荷電粒子ビーム5の照射方向上流側
から見た走査電極6〜9の配置状態を示す平面図であ
る。図2に示すように、走査電極7および8にはそれぞ
れ走査電圧の供給源となる走査制御装置11および12
が接続され、走査電極6および9は接地されている。
【0019】<A−2.動作>図3(A)、(B)に走
査制御装置11および12から走査電極7および8にそ
れぞれ印加する電圧波形の一例として示す。図3
(A)、(B)においては横軸に時間を、縦軸に電圧を
示し、何れも鋸歯状波形を示しているが、図3(A)に
おいては周期が短く、図3(B)においては周期の長い
波形を示している。なお、走査制御装置11および12
からは、基準電圧BSから最大電圧MXまでが繰り返し
印加される。
【0020】図3(A)、(B)に示す波形の電圧を同
時に走査電極7および8に印加した場合に、荷電粒子ビ
ーム5が半導体装置10上に描く軌跡を図2に示す。
【0021】図2に示すように、荷電粒子ビーム5は走
査制御装置12から印加される電圧、すなわち図3
(B)に示す波形の電圧が、基準電圧BSから最大電圧
MXに達するまで、図中の左右方向にジグザクに走査さ
れる。
【0022】この場合、走査制御装置11から供給され
る電圧、すなわち図3(B)に示す波形の電圧は荷電粒
子ビーム5をX方向に動かし、走査制御装置12から供
給される電圧は荷電粒子ビーム5をY方向に動かすもの
である。
【0023】なお、図2においては、2次電子の発生に
寄与しない程度に荷電粒子ビーム5が瞬間的に移動する
部分の軌跡を破線で示している。
【0024】荷電粒子ビーム5をこのように走査するこ
とは、電子顕微鏡等では一般的に行われているが、本発
明においては、走査制御装置11および12に、走査電
極7および8に印加する電圧波形の周期を任意に変更す
る機能を付加し、走査速度を変化させることで電気的な
欠陥を確実に検出するとともに、欠陥の種類を特定する
ものである。
【0025】<A−2−1.欠陥特定の原理>以下、欠
陥特定の原理について説明する。半導体装置における1
のコンタクトホールを例に採れば、荷電粒子ビームの走
査速度を変化させた場合、コンタクトホールに流れる電
流が周期的に変化することになる。
【0026】ここで、図16を用いて説明した2種類の
コンタクトホール1および2に流れる電流を図4におい
て模式的に示す。なお、図4においては図16と同一の
構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0027】荷電粒子ビームとして電子ビームを使用し
た場合、図4に示すように、層間絶縁膜20上に負電荷
が蓄積されるが、コンタクトホール1および2において
は矢示するように内部に充填された導電性物質を通って
接地された半導体基板4に向けて電子が流れ、半導体基
板4から層間絶縁膜20に向けてコンタクトホールを通
って電流が流れることになる。
【0028】ここで、発明者は、電子ビームを用いて層
間絶縁膜20上を走査速度を変えて走査すると、コンタ
クトホール2の2次電子像において、コントラスト差が
生じることに着目し、その原因を考察したところ以下の
ような理論に到達した。
【0029】すなわち、コンタクトホール1および2
を、それぞれ抵抗値Rの抵抗素子、インダクタンスLの
コイル、容量Cのキャパシタが直列につながった回路と
等価と考え、そこに擬似的な交流電流が流れると考える
と、コンタクトホール1および2に上記電流Iが流れた
場合のインピーダンスは、擬似的な交流電流の角周波数
ωを含んで、下記の数式(1)で表される。
【0030】 Z=(R2+(Lω−1/Cω)21/2・・・(1) ここで、コンタクトホール1および2においては、コイ
ルのインダクタンスが小さいので数式(1)のLωの項
が無視でき、 Z=(R2+(1/Cω)21/2・・・(2) となる。また、コンタクトホール1は正常に形成されて
いるので、キャパシタの容量Cが小さく、数式(2)の
Cωの項が無視でき、インピーダンスは導電性物質の抵
抗値で規定される。
【0031】一方、コンタクトホール2においては、層
間絶縁膜20を未貫通であるので、残った層間絶縁膜2
0がキャパシタの誘電材となり、導電性物質CLおよび
半導体基板4が電極となってキャパシタを構成するの
で、荷電粒子ビーム(電子ビーム)が半導体装置上を走
査する走査速度、すなわち角周波数ωを変更すること
で、コンタクトホール2のインピーダンスが変化し、コ
ンタクトホール2の層間絶縁膜20の主面に露出した表
面の電位が変化することになる。
【0032】なお、コンタクトホール1においては先に
説明したように、角周波数ωの影響を受けにくいのでコ
ンタクトホール1の層間絶縁膜20の主面に露出した表
面の電位は変化しない。
【0033】そして、電子ビームなどの荷電粒子ビーム
を半導体装置に照射して2次電子を放出させる場合、2
次電子の発生量は、半導体装置の表面の電位によって変
化する。例えば、表面電位が高くなるように変化した場
合は2次電子の発生量は少なくなり、表面電位が低くな
るように変化した場合は2次電子の発生量は多くなる。
【0034】従って、開口不良という欠陥を有し、角周
波数ωの変化によって電位が変化するコンタクトホール
2では2次電子の発生量が大きく変化するので、2次電
子強度を検出することによって得られた2次電子像(2
次元画像)から、2次電子の発生量の変化が小さい正常
に形成されたコンタクトホール1との区別を容易につけ
ることができる。
【0035】なお、コンタクトホールがキャパシタにな
る原因としては、開口不良の場合だけでなく、開口は正
常でも配線層と短絡し、配線層の寄生容量がキャパシタ
として加わる場合にも考えられ、この場合にも正常に形
成されたコンタクトホールとの区別をつけることができ
ることは言うまでもない。
【0036】また、コンタクトホールやビアホールの欠
陥だけでなく、電気的欠陥を有する配線層の検出も可能
である。
【0037】すなわち、絶縁膜上に形成された配線層
は、絶縁膜を誘電材とする寄生容量を有するので、上述
した開口不良のコンタクトホールと同様に扱うことがで
き、欠陥を有する配線層と正常な配線層とではキャパシ
タンスが異なり、荷電粒子ビーム(電子ビーム)が半導
体装置上を走査する走査速度を変更することによる表面
電位の変化も異なるので、2次電子の発生量の変化の差
により欠陥を有する配線層と正常な配線層との区別を容
易につけることができる。
【0038】なお、以上の説明では電子ビームを用いて
2次電子を発生させる例について説明したが、本発明は
電子ビームに限定されるものではなく、イオンビームを
使用して2次電子を発生させる場合にも適用可能であ
る。
【0039】<A−2−2.ホールに流れる電流の実例
>ここで、図3(A)、(B)に示す波形の電圧を走査
電極7および8に与えて、電子ビームを半導体装置の表
面上をジグザグに走査する場合に、ホールに流れる電流
の一例を図5および図6を用いて説明する。
【0040】図5は3行×3列に9個のホール(コンタ
クトホールあるいはビアホール)HL1〜HL9が形成
された状態を示すとともに、電子ビームの走査の軌跡E
Lを実線および破線で示している。
【0041】図6(A)および(B)は、図5に示す軌
跡ELのように電子ビームを走査するために、走査電極
7および8(図2参照)に与える電圧波形をそれぞれに
示すとともに、図6(C)はホールHL1に流れる電流
波形を示している。
【0042】図6(A)、(B)に示す電圧波形は、図
3(A)、(B)に示すものと同じ鋸歯状波形であり、
図3(A)に示す波形は電子ビームをX方向に動かし、
図3(B)に示す波形は電子ビームをY方向に動かすも
のである。
【0043】図6(A)、(B)に示す電圧波形を走査
電極7および8に与えることで、電子ビームはホールH
L1からHL9上を順に通過するように照射され、図6
(B)に示す鋸歯状パルスP1が立ち下がり、鋸歯状パ
ルスP2が立ち上がることで、再び電子ビームはホール
HL1の上部に照射される。
【0044】このように、ホールの配列上を電子ビーム
が順に照射することで各ホールにはパルス的に電流が流
れる。図6(C)には、ホールHL1に流れる電流を示
しており、図6(B)に示す鋸歯状パルスP1およびP
2の立ち上がり部分でパルス電流PC1およびPC2が
流れることが示されている。
【0045】従って、図6(A)、(B)に示す各鋸歯
状パルスのパルス幅を変更することでパルス電流PC1
およびPC2の発生間隔を変更でき、ホールに流れる交
流電流の周波数を実効的に変更できるので、欠陥を有す
るホールの検出およびホールの欠陥の種類の特定が可能
となる。
【0046】<A−3.荷電粒子ビームの走査の変形例
>以上の説明においては、荷電粒子ビームを半導体装置
上でジグザグに走査する例を示したが、荷電粒子ビーム
の走査領域が限定的であり、例えば図7に示すように走
査領域SR内に1のホールHLしか存在しないような場
合、荷電粒子ビームを走査領域SR全域に渡って走査す
る必要はなく、ホールHL上のポイントおよびホールH
L外のポイントに間欠的に照射するようにすれば良い。
なお、図7においては、便宜的に、ホールHL上に照射
される荷電粒子ビームに符号5Aを、ホールHL外のポ
イントに照射される荷電粒子ビームに符号5Bを付記し
ている。
【0047】このように、半導体装置上の任意の2点に
おいて荷電粒子ビームを間欠的に照射するには、走査制
御装置11および12(図2参照)から走査電極7およ
び8(図2参照)に図8(A)、(B)に示すような波
形の電圧を与えれば良い。
【0048】すなわち、走査電極6には図8(A)に示
すように矩形パルス電圧を与え、走査電極9には図8
(B)に示すように一定電圧を連続的に与えるようにす
れば良い。図8(A)に示す電圧波形において、矩形パ
ルスの頂上部Aの電圧を与えることで荷電粒子ビームは
ホールHL上(図7参照)に照射され、矩形パルスの谷
間Bの電圧を与えることで荷電粒子ビームはホールHL
外(図7参照)に照射されることになる。
【0049】このように、荷電粒子ビームをホール上に
間欠的に照射することで、当該ホールには図8(A)に
対応する波形のパルス電流が流れる。当該電流を擬似的
な交流電流とみなせば、荷電粒子ビームの照射間隔、す
なわち図8(A)に示す矩形パルスの周期を変更するこ
とで電流波形の周波数を変更することになり、ホールに
流れる交流電流の周波数を実効的に変更できるので、欠
陥を有するホールの検出およびホールの欠陥の種類の特
定が可能となる。
【0050】<A−4.作用効果>以上説明したように
本発明に係る欠陥検査装置100においては、荷電粒子
ビームの走査速度を変化させることで、ホールや配線層
に流れる擬似的な交流電流の周波数を変えることにな
り、容量成分を有する電気的な欠陥を有したホールや配
線層を確実に検出でき、また欠陥の種類の特定も可能と
なる。
【0051】<B.実施の形態2> <B−1.装置構成>図9および図10に荷電粒子ビー
ムを用いた欠陥検査装置200の概念構成を示す。図9
は欠陥検査装置200の断面構成を示す図であり、荷電
粒子を収束させて荷電粒子ビーム5および17を形成す
る電子レンズ15と、荷電粒子ビーム5および17を半
導体装置10上の所定の範囲で走査するための走査電極
6〜8の配置状態を示している。また、図10は荷電粒
子ビーム5および17の照射方向上流側から見た走査電
極6〜9の配置状態を示す平面図である。
【0052】なお、図1および図2を用いて説明した欠
陥検査装置100と同一の構成には同一の符号を付し、
説明は省略する。
【0053】<B−2.動作>荷電粒子ビーム5は実施
の形態1において説明したように、速度を変更しながら
半導体装置10上を走査するように制御され、荷電粒子
ビーム17は従来の欠陥検査装置と同様に一定の速度で
半導体装置10上を走査するように制御されるので、荷
電粒子ビーム5で半導体装置10上を走査してホールや
配線層に周波数の異なる擬似的な交流電流を流し、容量
成分を有する電気的な欠陥を有するホールや配線層を半
導体装置表面の電位状態として反映させた後、荷電粒子
ビーム17で半導体装置10上を走査して2次電子を発
生させ、その際に2次電子強度を検出することで、欠陥
を有するホールや配線層を検出する。
【0054】なお、荷電粒子ビーム5および荷電粒子ビ
ーム17は一連の走査を交互に行うようにしても良い
が、荷電粒子ビーム5が走査速度を変えて複数回の走査
を行った後に荷電粒子ビーム17の走査を行うようにし
ても良い。
【0055】<B−3.作用効果>荷電粒子ビーム5は
走査速度を変えるので、荷電粒子ビーム5によって発生
した2次電子強度に基づいて2次電子像を得ようとする
と、走査速度により2次電子のS/N比が変わってしま
うため安定した像が得られないが、走査速度が一定の荷
電粒子ビーム17を用いて観察用の2次電子を発生させ
ることで、安定した2次電子像を得ることができ、欠陥
を有するホールや配線層と正常なホールや配線層との区
別を正確に行うことができる。
【0056】<C.実施の形態3> <C−1.装置構成>図11および図12に荷電粒子ビ
ームを用いた欠陥検査装置300の概念構成を示す。図
11は欠陥検査装置300の断面構成を示す図であり、
荷電粒子を収束させて荷電粒子ビーム17および18を
形成する電子レンズ15と、荷電粒子ビーム17および
18を半導体装置10上の所定の範囲で走査するための
走査電極6〜8の配置状態を示している。また、図12
は荷電粒子ビーム17および18の照射方向上流側から
見た走査電極6〜9の配置状態を示す平面図である。
【0057】なお、図1および図2を用いて説明した欠
陥検査装置100と同一の構成には同一の符号を付し、
説明は省略する。
【0058】<C−2.動作>荷電粒子ビーム17は従
来の欠陥検査装置と同様に一定の速度で半導体装置10
上を走査するように制御され、荷電粒子ビーム18は荷
電粒子が半導体装置10上の観察領域全面に同時に照射
されるように拡散ビームとなっている。これは、荷電粒
子ビーム17が電子レンズ15によって半導体装置10
上でフォーカスされるように調整されるのに対し、荷電
粒子ビーム18は半導体装置10上でデフォーカス状態
となるように電子レンズ15によって調整されることに
よって実現できる。
【0059】そして、荷電粒子ビーム18は、検査箇
所、例えばホールや配線層を少なくとも1以上含む観察
領域を覆って断続的に照射されるように、走査制御装置
11および12によって制御される。
【0060】ここで、図13〜図15を用いて荷電粒子
ビーム18の制御について説明する。図13(A)は走
査制御装置11(図12参照)から走査電極6に与える
電圧波形を示し、図13(B)は走査制御装置12(図
12参照)から走査電極9に与える電圧波形を示してい
る。
【0061】図13(A)、(B)に示すように、走査
電極6には矩形パルス電圧を与え、走査電極9には一定
電圧を連続的に与えるようにすることで、荷電粒子ビー
ム18を観察領域に断続的に照射することができる。
【0062】すなわち、図13(A)に示す電圧波形に
おいて、矩形パルスの頂上部Aの電圧を与えることで、
荷電粒子ビームは図14に示すように荷電粒子ビーム1
7の走査領域SRを覆うように照射され、矩形パルスの
谷間Bの電圧を与えることで荷電粒子ビームは図15に
示すように走査領域SR外に照射されることになる。
【0063】<C−3.作用効果>このように、荷電粒
子ビームを走査領域SR上に間欠的に照射することで、
走査領域SRに形成されたホールや配線層には図6
(C)に示したと同様にパルス電流が流れ、荷電粒子ビ
ームの照射間隔、すなわち図13(A)に示す矩形パル
スの周期を変更することでパルス電流の発生間隔を変更
して、ホールや配線層に周波数の異なる擬似的な交流電
流を流すことができる。その結果し、ホールや配線層の
欠陥が半導体装置表面の電位状態として反映され、その
後、荷電粒子ビーム17で半導体装置10上を走査して
2次電子を発生させ、その際に2次電子強度を検出する
ことで、容量成分を有する電気的な欠陥を有するホール
や配線層の検出、およびホールの欠陥の種類の特定が可
能となる。しかも、拡散された荷電粒子ビーム18を、
走査領域SRと走査領域SR以外との間で移動させる制
御は、ビームを走査する場合と比較して容易である。
【0064】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の検査装置に
よれば、第1の荷電粒子ビームを断続的に照射し、その
照射周期を変更することで、ホールや配線層に流れる擬
似的な交流電流の周波数を変えることができ、容量成分
を有する電気的な欠陥を有したホールや配線層の表面電
位を、欠陥の種類によって異なる電位に設定でき、しか
も、荷電粒子ビームの制御も容易である。
【0065】本発明に係る請求項2記載の検査装置によ
れば、照射手段が、第2の荷電粒子ビームを検査対象物
上で走査させる機能をも備えているので、所定領域から
放出した2次電子を検出し、欠陥等の検査ができる。
【0066】本発明に係る請求項3記載の検査方法によ
れば、所定領域の一点に、荷電粒子ビームを断続的に照
射し、その照射周期を変更することで、ホールや配線層
に流れる擬似的な交流電流の周波数を変えることがで
き、所定の一点において容量成分を有する電気的な欠陥
を有したホールや配線層を確実に検出でき、また欠陥の
種類の特定も可能となる。
【0067】本発明に係る請求項4記載の検査方法によ
れば、照射手段は、荷電粒子ビームを移動させるシステ
ムで構成すれば良く、複雑な照射手段を必要としない。
【0068】本発明に係る請求項5記載の検査方法によ
れば、走査速度を変えて走査領域を荷電粒子ビームによ
り走査しながら走査領域の2次電子像を得るので、走査
に合わせた2次電子像をモニターしながら検査を行うこ
とができる。
【0069】本発明に係る請求項6記載の検査方法によ
れば、荷電粒子ビームの走査に代えて、拡散した荷電粒
子ビームを断続的に照射し、その照射周期を変更するこ
とで、ホールや配線層に流れる擬似的な交流電流の周波
数を変えることができ、所定領域において容量成分を有
する電気的な欠陥を有したホールや配線層を確実に検出
できる。
【0070】本発明に係る請求項7記載の検査方法によ
れば、照射手段は、荷電粒子ビームを移動させるシステ
ムで構成すれば良く、複雑な照射手段を必要としない。
【0071】本発明に係る請求項8記載の検査方法によ
れば、走査速度を変えて走査領域を荷電粒子ビームによ
り走査した後、改めて荷電粒子ビーム2次電子のS/N
比が良好となるように走査できる。よって、安定した2
次電子像を得て、欠陥を有するホールや配線層と正常な
ホールや配線層との区別を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1の欠陥検査装置の
概念構成を説明する図である。
【図2】 本発明に係る実施の形態1の欠陥検査装置の
概念構成を説明する図である。
【図3】 荷電粒子ビームの走査を行うための電圧波形
を示す図である。
【図4】 欠陥を有するホールに流れる電流を説明する
図である。
【図5】 ホールの配列上を荷電粒子ビームで走査する
状態を説明する図である。
【図6】 ホールの配列上を荷電粒子ビームで走査した
場合の1のホールに流れる電流波形を説明する図であ
る。
【図7】 荷電粒子ビームの断続照射を説明する図であ
る。
【図8】 荷電粒子ビームの断続照射を行うための電圧
波形を示す図である。
【図9】 本発明に係る実施の形態2の欠陥検査装置の
概念構成を説明する図である。
【図10】 本発明に係る実施の形態2の欠陥検査装置
の概念構成を説明する図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態3の欠陥検査装置
の概念構成を説明する図である。
【図12】 本発明に係る実施の形態3の欠陥検査装置
の概念構成を説明する図である。
【図13】 荷電粒子ビームの断続照射を行うための電
圧波形を示す図である。
【図14】 拡散した荷電粒子ビームの断続照射を説明
する図である。
【図15】 拡散した荷電粒子ビームの断続照射を説明
する図である。
【図16】 欠陥を有するホールの構成を説明する図で
ある。
【符号の説明】
6〜9 走査電極、11,12 走査制御装置、5,1
7,18 荷電粒子ビーム、15 電子レンズ、SR
走査領域。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物の表面に荷電粒子ビームを照
    射し、前記表面から放出される2次電子を検出して前記
    表面を検査する検査装置であって、 前記荷電粒子ビームを形成するビーム形成手段と、 第1の前記荷電粒子ビームを拡散させて、前記表面の少
    なくとも1の検査箇所を含む所定領域を覆うように異な
    る周期で断続的に照射する照射手段とを備える検査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記照射手段は、前記第1の荷電粒子ビ
    ームを前記表面に照射した後、 第2の前記荷電粒子ビームを前記所定領域内で走査させ
    る機能をも有する、請求項1記載の検査装置。
  3. 【請求項3】 検査対象物の表面に荷電粒子ビームを照
    射し、前記表面から放出される2次電子を検出して前記
    表面を検査する検査装置であって、 (a)前記所定領域の一点に、前記荷電粒子ビームを第1
    の周期で断続的に照射するステップと、 (b)前記第1の周期とは異なる第2の周期で、前記一点
    に前記荷電粒子ビームを断続的に照射するステップと、 (c)前記ステップ(a)および(b)によって得られる前記
    2次電子を検出するステップと、を備える検査方法。
  4. 【請求項4】 前記荷電粒子ビームで前記一点とそれ以
    外とを交互に照射することで前記第1および第2の周期
    を実現する、請求項3記載の検査方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(a)において前記所定領域
    は、前記荷電粒子ビームにより第1の走査速度で走査さ
    れ、 前記ステップ(b)において前記所定領域は、前記荷電粒
    子ビームにより第2の走査速度で走査される、請求項3
    記載の検査方法。
  6. 【請求項6】 検査対象物の表面に荷電粒子ビームを照
    射し、前記表面から放出される2次電子を検出して前記
    表面を検査する検査装置であって、 (a)前記所定査領域に、前記荷電粒子ビームを拡散させ
    て第1の周期で断続的に照射するステップと、 (b)前記所定領域に前記荷電粒子ビームを拡散させて、
    前記第1の周期とは異なる第2の周期で断続的に照射す
    るステップと、 (c)前記ステップ(a)および(b)を実行した後、前記所
    定領域で、前記荷電粒子ビームを走査するステップと、
    を備える検査方法。
  7. 【請求項7】 前記荷電粒子ビームを前記所定領域と前
    記所定領域の外部に交互に照射することで前記第1およ
    び第2の周期を実現する、請求項6記載の検査方法。
  8. 【請求項8】 前記ステップ(c)では、 前記ステップ(a)および(b)を実行した後、前記所定領
    域において、前記荷電粒子ビームが走査される、請求項
    6記載の検査方法。
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