JP2001165422A - 半導体製造工程からの排ガスの除害装置 - Google Patents
半導体製造工程からの排ガスの除害装置Info
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- JP2001165422A JP2001165422A JP35117999A JP35117999A JP2001165422A JP 2001165422 A JP2001165422 A JP 2001165422A JP 35117999 A JP35117999 A JP 35117999A JP 35117999 A JP35117999 A JP 35117999A JP 2001165422 A JP2001165422 A JP 2001165422A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 PFCでも高い除害効率を確保できる除害装
置を提供する。 【解決手段】 上下に延びる外筒(1)の上部に、半導体
製造装置から排出される排ガスを導入する排ガス導入口
(5)を設ける。外筒(1)の下端部を大気に開放させ、上
記外筒(1)の下端部開口からその外筒(1)内へ、上端部
を開口した内筒(2)を突入させることにより、上記外筒
(1)の内周面と上記内筒(2)の外周面との間に通気路
(8)を形成する。内筒(2)の下部を吸引装置に連通させ
る。内筒(2)の上端部開口よりも上側で、且つ、上記ガ
ス導入口(5)(6)より下側となる外筒(1)の位置にガス
燃料燃焼バーナ(9)を上下複数段に配置する。各段での
ガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ噴出方向を筒体中心軸
と直交する面に対して傾斜状に位置させ、上記外筒(1)
の内部にバーナ火炎による燃焼域(10)を形成した。
置を提供する。 【解決手段】 上下に延びる外筒(1)の上部に、半導体
製造装置から排出される排ガスを導入する排ガス導入口
(5)を設ける。外筒(1)の下端部を大気に開放させ、上
記外筒(1)の下端部開口からその外筒(1)内へ、上端部
を開口した内筒(2)を突入させることにより、上記外筒
(1)の内周面と上記内筒(2)の外周面との間に通気路
(8)を形成する。内筒(2)の下部を吸引装置に連通させ
る。内筒(2)の上端部開口よりも上側で、且つ、上記ガ
ス導入口(5)(6)より下側となる外筒(1)の位置にガス
燃料燃焼バーナ(9)を上下複数段に配置する。各段での
ガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ噴出方向を筒体中心軸
と直交する面に対して傾斜状に位置させ、上記外筒(1)
の内部にバーナ火炎による燃焼域(10)を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程か
ら排出される六フッ化エタン等のパーフルオロコンパウ
ンド(PFC)の排ガスを除害処理する装置に関するもの
である。
ら排出される六フッ化エタン等のパーフルオロコンパウ
ンド(PFC)の排ガスを除害処理する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造工程から排出される有
害な排ガスを処理する除害装置としては、例えば、特公
平5−41889号公報や特開平6−26634号公報
に示されたものが知られている。即ち、前者のものは、
シランなどの可燃性の排ガスを処理するものであり、第
1筒の一端部を大気に開放する一方で、その他端部を湿
式スクラバーなどの吸引装置に接続してある。さらに、
その第1筒の中間部分に第2筒を直交状態で接続してあ
り、その第2筒には、上記可燃性排ガスの排ガス導入口
と発火装置とを配置してある。そして、第1筒内を流れ
る空気を第2筒内に取り込むことで、上記可燃性排ガス
を燃焼させている。
害な排ガスを処理する除害装置としては、例えば、特公
平5−41889号公報や特開平6−26634号公報
に示されたものが知られている。即ち、前者のものは、
シランなどの可燃性の排ガスを処理するものであり、第
1筒の一端部を大気に開放する一方で、その他端部を湿
式スクラバーなどの吸引装置に接続してある。さらに、
その第1筒の中間部分に第2筒を直交状態で接続してあ
り、その第2筒には、上記可燃性排ガスの排ガス導入口
と発火装置とを配置してある。そして、第1筒内を流れ
る空気を第2筒内に取り込むことで、上記可燃性排ガス
を燃焼させている。
【0003】また、後者のものは、三フッ化窒素などの
支燃性の排ガスを処理するものであり、上述の第2筒
に、さらに反応促進ガス(可燃性の補助ガス)の導入口を
配置してある。そして、上記排ガスと上記反応促進ガス
とを予め混合し、第2筒の着火装置で燃焼分解させるよ
うにしてある。
支燃性の排ガスを処理するものであり、上述の第2筒
に、さらに反応促進ガス(可燃性の補助ガス)の導入口を
配置してある。そして、上記排ガスと上記反応促進ガス
とを予め混合し、第2筒の着火装置で燃焼分解させるよ
うにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の両除
害装置は支燃性あるいは可燃性の排ガスを処理するもの
であり、燃焼火炎による酸化反応で除害するものであっ
たことから、不燃性ガスである六フッ化エタン等のPF
Cを効果的に処理することはできなかった。
害装置は支燃性あるいは可燃性の排ガスを処理するもの
であり、燃焼火炎による酸化反応で除害するものであっ
たことから、不燃性ガスである六フッ化エタン等のPF
Cを効果的に処理することはできなかった。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて提案され
たもので、PFCでも高い除害効率を確保できる除害装
置を提供することを目的とする。
たもので、PFCでも高い除害効率を確保できる除害装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】[請求項1の発明]請求項
1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1
と示すように、次のように構成したものである。上下に
延びる外筒(1)の上部に、半導体製造装置から排出され
る排ガスを導入する排ガス導入口(5)を設けるととも
に、外筒(1)の下端部を大気に開放させ、外筒(1)の下
端部開口から外筒(1)内へ、上端部を開口した内筒(2)
を突入させることにより、外筒(1)の内周面と内筒(2)
の外周面との間に通気路(8)を形成し、内筒(2)の下部
を吸引装置に連通させ、内筒(2)の上端部開口より上側
で、且つ、上記ガス導入口(5)(6)より下側となる上記
外筒(1)の位置にガス燃料燃焼バーナ(9)を上下複数段
に配置し、各段でのガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ噴
出方向を筒体中心軸と直交する面に対して傾斜状に位置
させ、上記外筒(1)の内部にバーナ火炎による燃焼域(1
0)を形成したものである。
1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1
と示すように、次のように構成したものである。上下に
延びる外筒(1)の上部に、半導体製造装置から排出され
る排ガスを導入する排ガス導入口(5)を設けるととも
に、外筒(1)の下端部を大気に開放させ、外筒(1)の下
端部開口から外筒(1)内へ、上端部を開口した内筒(2)
を突入させることにより、外筒(1)の内周面と内筒(2)
の外周面との間に通気路(8)を形成し、内筒(2)の下部
を吸引装置に連通させ、内筒(2)の上端部開口より上側
で、且つ、上記ガス導入口(5)(6)より下側となる上記
外筒(1)の位置にガス燃料燃焼バーナ(9)を上下複数段
に配置し、各段でのガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ噴
出方向を筒体中心軸と直交する面に対して傾斜状に位置
させ、上記外筒(1)の内部にバーナ火炎による燃焼域(1
0)を形成したものである。
【0007】[請求項2の発明]また、請求項2の発明
は、上記請求項1の発明の構成において、さらに次のよ
うに構成したものである。複数のガス燃料燃焼バーナ
(9)を、外筒(1)における同一円周上に配置したもので
ある。
は、上記請求項1の発明の構成において、さらに次のよ
うに構成したものである。複数のガス燃料燃焼バーナ
(9)を、外筒(1)における同一円周上に配置したもので
ある。
【0008】[請求項3の発明]さらに、請求項3の発明
は、上記請求項1または2の発明の構成において、さら
に次のように構成したものである。ガス燃料燃焼バーナ
(9)のノズル軸芯を、外筒(1)内に想定した仮想円の接
線に一致する向きに配置したものである。
は、上記請求項1または2の発明の構成において、さら
に次のように構成したものである。ガス燃料燃焼バーナ
(9)のノズル軸芯を、外筒(1)内に想定した仮想円の接
線に一致する向きに配置したものである。
【0009】[請求項4の発明]また、請求項4の発明
は、上記請求項1乃至3の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。各ガス燃料燃焼バーナ
(9)を、上から見て互いに重ならない位置に配置したも
のである。。
は、上記請求項1乃至3の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。各ガス燃料燃焼バーナ
(9)を、上から見て互いに重ならない位置に配置したも
のである。。
【0010】[請求項5の発明]さらに、請求項5の発明
は、上記請求項1乃至3の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。ガス燃料燃焼バーナ
(9)のノズル軸心を筒体中心軸と直交する面に対して4
5度以下、好ましくは15〜30度に設定したものであ
る。
は、上記請求項1乃至3の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。ガス燃料燃焼バーナ
(9)のノズル軸心を筒体中心軸と直交する面に対して4
5度以下、好ましくは15〜30度に設定したものであ
る。
【0011】[請求項6の発明]また、請求項6の発明
は、上記請求項1から5の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。複数段に配置したガス
燃料燃焼バーナ(9)のうち最上段に位置するガス燃料燃
焼バーナ(9)のノズル軸芯を排ガス導入口(5)側に、ま
た最下段に位置するガス燃料燃焼バーナ(9) のノズル
軸芯を外筒(1)の下端部開口側にそれぞれ傾斜させたも
のである。
は、上記請求項1から5の発明の構成において、さらに
次のように構成したものである。複数段に配置したガス
燃料燃焼バーナ(9)のうち最上段に位置するガス燃料燃
焼バーナ(9)のノズル軸芯を排ガス導入口(5)側に、ま
た最下段に位置するガス燃料燃焼バーナ(9) のノズル
軸芯を外筒(1)の下端部開口側にそれぞれ傾斜させたも
のである。
【0012】
【作用】本発明は、例えば図1に示すように、次のよう
に作用する。即ち、吸引装置を作動させた状態でガス燃
料燃焼バーナ(9)を点火した後、半導体製造装置から排
出される排ガスを、排ガス導入口(5)から外筒(1)内へ
導入する。
に作用する。即ち、吸引装置を作動させた状態でガス燃
料燃焼バーナ(9)を点火した後、半導体製造装置から排
出される排ガスを、排ガス導入口(5)から外筒(1)内へ
導入する。
【0013】すると、上記排ガスは、ガス燃料燃焼バー
ナ(9)のバーナ火炎の熱の上昇で形成された予熱域(12)
によって予熱された後、そのバーナ火炎による燃焼域(1
0)を通過する間にさらに加熱される。そして、排ガスが
可燃性ガスの場合には、排ガスとともに酸素や空気など
の支燃性ガスからなる補助ガスを導入することにより、
その排ガスは補助ガスによって燃焼が補助されて、その
燃焼によって除害される。また、排ガスが支燃性ガスの
場合には、排ガスとともに可燃性ガスからなる補助ガス
を導入し、その排ガスは補助ガスの燃焼によって熱分解
が補助されて、その熱分解によって除害される。さら
に、排ガスがPFC等の不燃性ガスの場合には、ガス燃
料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎の熱の上昇で形成された
予熱域(12)及び上下ガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火
炎同士間に形成される燃焼域(10)を通過する間に、熱分
解されて除害される。
ナ(9)のバーナ火炎の熱の上昇で形成された予熱域(12)
によって予熱された後、そのバーナ火炎による燃焼域(1
0)を通過する間にさらに加熱される。そして、排ガスが
可燃性ガスの場合には、排ガスとともに酸素や空気など
の支燃性ガスからなる補助ガスを導入することにより、
その排ガスは補助ガスによって燃焼が補助されて、その
燃焼によって除害される。また、排ガスが支燃性ガスの
場合には、排ガスとともに可燃性ガスからなる補助ガス
を導入し、その排ガスは補助ガスの燃焼によって熱分解
が補助されて、その熱分解によって除害される。さら
に、排ガスがPFC等の不燃性ガスの場合には、ガス燃
料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎の熱の上昇で形成された
予熱域(12)及び上下ガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火
炎同士間に形成される燃焼域(10)を通過する間に、熱分
解されて除害される。
【0014】一方、上記内筒(2)の上端開口には、吸引
装置による吸引力が作用しているため、その吸引力の作
用で上記通気路(8)を通して外気が外筒(1)内に取り込
まれる。すると、その取り込まれた空気の一部が、上記
バーナ火炎へ供給されてそのバーナ火炎が維持される。
なお、上記排ガスの種類によっては、上記除害処理され
たのち、上記空気の一部と混合されて酸化することでさ
らに除害される。そして、その除害処理済みのガスは、
内筒(2)内を下方へ流れて除害装置から排出される。
装置による吸引力が作用しているため、その吸引力の作
用で上記通気路(8)を通して外気が外筒(1)内に取り込
まれる。すると、その取り込まれた空気の一部が、上記
バーナ火炎へ供給されてそのバーナ火炎が維持される。
なお、上記排ガスの種類によっては、上記除害処理され
たのち、上記空気の一部と混合されて酸化することでさ
らに除害される。そして、その除害処理済みのガスは、
内筒(2)内を下方へ流れて除害装置から排出される。
【0015】また、内筒(2)内を流れるガスと、通気路
(8)内を流れる外気とが、内筒(2)の肉壁を介して熱交
換され、上記処理済みのガスが冷却される。
(8)内を流れる外気とが、内筒(2)の肉壁を介して熱交
換され、上記処理済みのガスが冷却される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる半導体製造
工程からの排ガスの除害装置の実施の一形態について図
1を用いて説明する。図1は上記除害装置の一部縦断正
面図である。この除害装置は、上下に延びる外筒(1)
と、その外筒(1)内へ突入させた内筒(2)とを有してい
る。
工程からの排ガスの除害装置の実施の一形態について図
1を用いて説明する。図1は上記除害装置の一部縦断正
面図である。この除害装置は、上下に延びる外筒(1)
と、その外筒(1)内へ突入させた内筒(2)とを有してい
る。
【0017】つまり、上記外筒(1)は、その上下方向の
中間部をレジューサ(3)で接続した異径管に形成してあ
り、その外筒(1)の下半部を大径に、外筒(1)の上半部
を小径に形成してある。そして、外筒(1)の大径部の下
端を大気に開放してあるとともに、その開口から上記内
筒(2)を外筒(1)内へ突入させてある。これにより、上
記外筒(1)の大径部の内周面と、上記内筒(2)の外周面
との間に通気路(8)が形成され、その通気路(8)を介し
て大気が外筒(1)の上半部側へ導かれる。
中間部をレジューサ(3)で接続した異径管に形成してあ
り、その外筒(1)の下半部を大径に、外筒(1)の上半部
を小径に形成してある。そして、外筒(1)の大径部の下
端を大気に開放してあるとともに、その開口から上記内
筒(2)を外筒(1)内へ突入させてある。これにより、上
記外筒(1)の大径部の内周面と、上記内筒(2)の外周面
との間に通気路(8)が形成され、その通気路(8)を介し
て大気が外筒(1)の上半部側へ導かれる。
【0018】また、外筒(1)の上端をフランジ(4)で閉
塞してあるとともに、その外筒(1)の上部に、排ガス導
入口(5)と補助ガス導入口(6)とをそれぞれ設けてあ
る。その排ガス導入口(5)は、半導体製造装置[図示せ
ず]から排出される排ガスを外筒(1)内へ導入するもの
である。
塞してあるとともに、その外筒(1)の上部に、排ガス導
入口(5)と補助ガス導入口(6)とをそれぞれ設けてあ
る。その排ガス導入口(5)は、半導体製造装置[図示せ
ず]から排出される排ガスを外筒(1)内へ導入するもの
である。
【0019】上記補助ガス導入口(6)は、補助ガスを外
筒(1)内へ導入するものであって、処理される排ガスが
三フッ化窒素ガス[NF3]などの支燃性ガスの場合に
は、炭化水素ガスや水素などの可燃性ガスを、また、処
理される排ガスがシラン[SiH4]などの可燃性ガスの
場合には、酸素や空気などの支燃性ガスを補助ガスとし
て供給するようにしてある。また、処理される排ガス
が、六フッ化エタン等のPFCで代表される不燃性ガス
の場合には、補助ガスを使用しなくてもよい。
筒(1)内へ導入するものであって、処理される排ガスが
三フッ化窒素ガス[NF3]などの支燃性ガスの場合に
は、炭化水素ガスや水素などの可燃性ガスを、また、処
理される排ガスがシラン[SiH4]などの可燃性ガスの
場合には、酸素や空気などの支燃性ガスを補助ガスとし
て供給するようにしてある。また、処理される排ガス
が、六フッ化エタン等のPFCで代表される不燃性ガス
の場合には、補助ガスを使用しなくてもよい。
【0020】また、上記外筒(1)の上半部には、上記ガ
ス導入口(5)(6)の下側にガス燃料燃焼バーナ(9)が複
数個配置してある。それらのガス燃料燃焼バーナ(9)
は、液化石油ガスなどの燃料ガスを燃焼させてバーナ火
炎を形成するものであり、図1に示すように、上下方向
へ2段に分けて配置してあるとともに、各段のガス燃料
燃焼バーナ(9)は、図2に示すように、外筒(1)の同一
円周上に等間隔で3本ずつ配置してある。また、各ガス
燃料燃焼バーナ(9)は、上から見て互いに重ならない位
置に配置してある。
ス導入口(5)(6)の下側にガス燃料燃焼バーナ(9)が複
数個配置してある。それらのガス燃料燃焼バーナ(9)
は、液化石油ガスなどの燃料ガスを燃焼させてバーナ火
炎を形成するものであり、図1に示すように、上下方向
へ2段に分けて配置してあるとともに、各段のガス燃料
燃焼バーナ(9)は、図2に示すように、外筒(1)の同一
円周上に等間隔で3本ずつ配置してある。また、各ガス
燃料燃焼バーナ(9)は、上から見て互いに重ならない位
置に配置してある。
【0021】さらに、各ガス燃料燃焼バーナ(9)のノズ
ル軸芯は、、バーナ(9)の設置位置から外筒(1)の軸心
に沿う方向で所定寸法離れた位置で、外筒(1)内に想定
した仮想円の接線に一致させてある。これにより、ガス
燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎によって、外筒(1)内
にフレームカーテンを形成して燃焼域(10)を形成してあ
る。この場合、上下に位置しているガス燃料燃焼バーナ
(9)のうち、排ガス導入口(5)側(上段)に位置している
ガス燃料燃焼バーナ(9a)は排ガス導入口(5)側に向け
て、また、内筒側(下段)に位置しているガス燃料燃焼バ
ーナ(9b)は内筒側に向けてそれぞれ傾斜させてある。
ル軸芯は、、バーナ(9)の設置位置から外筒(1)の軸心
に沿う方向で所定寸法離れた位置で、外筒(1)内に想定
した仮想円の接線に一致させてある。これにより、ガス
燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎によって、外筒(1)内
にフレームカーテンを形成して燃焼域(10)を形成してあ
る。この場合、上下に位置しているガス燃料燃焼バーナ
(9)のうち、排ガス導入口(5)側(上段)に位置している
ガス燃料燃焼バーナ(9a)は排ガス導入口(5)側に向け
て、また、内筒側(下段)に位置しているガス燃料燃焼バ
ーナ(9b)は内筒側に向けてそれぞれ傾斜させてある。
【0022】この場合、燃料燃焼バーナ(9)のそれぞれ
の傾斜角度は、45度以下、好ましくは15度〜30度
程度に傾斜させて配置する。ここで45度以下としたは
これ以上の急角度にした場合、火炎で形成されるフレー
ムカーテンの継ぎ目に空間が生じやすく、排ガスが火炎
に接触することなくスルーして、高温領域で滞留時間を
十分に取れなくなるためであり、傾斜角度が小さすぎる
と、上下フレームカーテン間の距離が狭くなり、排ガス
の滞留時間(高温接触時間)が短くなり、十分な熱分解が
できないためである。
の傾斜角度は、45度以下、好ましくは15度〜30度
程度に傾斜させて配置する。ここで45度以下としたは
これ以上の急角度にした場合、火炎で形成されるフレー
ムカーテンの継ぎ目に空間が生じやすく、排ガスが火炎
に接触することなくスルーして、高温領域で滞留時間を
十分に取れなくなるためであり、傾斜角度が小さすぎる
と、上下フレームカーテン間の距離が狭くなり、排ガス
の滞留時間(高温接触時間)が短くなり、十分な熱分解が
できないためである。
【0023】上記燃焼域(10)の上側には、上記バーナ火
炎の熱の上昇によって予熱域(12)が形成されており、上
記ガス導入口(5)(6)から外筒(1)内の上部に導入され
たガスを上記予熱域(12)で予熱するようにしてある。こ
れにより、排ガス及び補助ガスあるいは排ガスのみが上
記予熱域(12)と上記燃焼域(10)とで十分に加熱され、そ
の結果、上記燃焼域(10)での排ガスの燃焼や熱分解を確
実に行うことができる。
炎の熱の上昇によって予熱域(12)が形成されており、上
記ガス導入口(5)(6)から外筒(1)内の上部に導入され
たガスを上記予熱域(12)で予熱するようにしてある。こ
れにより、排ガス及び補助ガスあるいは排ガスのみが上
記予熱域(12)と上記燃焼域(10)とで十分に加熱され、そ
の結果、上記燃焼域(10)での排ガスの燃焼や熱分解を確
実に行うことができる。
【0024】一方、上記内筒(2)の下端部には、その内
筒(2)に対して逆T字状となるように排気管(13)を接続
してあり、その排気管(13)の一端側[図1中では右側]に
は、吸引装置としての湿式スクラバー[図示せず]を接続
してある。そして、その吸引装置の吸引力で上記内筒
(2)の上端の開口から上記処理後の排ガスを吸引するよ
うになっている。なお、上記排気管(13)の他端側[図1
中では左側]は、フランジ(14)で閉塞してあり、そのフ
ランジ(14)を取り外すことで排気管(13)内を清掃できる
ようにしてある。
筒(2)に対して逆T字状となるように排気管(13)を接続
してあり、その排気管(13)の一端側[図1中では右側]に
は、吸引装置としての湿式スクラバー[図示せず]を接続
してある。そして、その吸引装置の吸引力で上記内筒
(2)の上端の開口から上記処理後の排ガスを吸引するよ
うになっている。なお、上記排気管(13)の他端側[図1
中では左側]は、フランジ(14)で閉塞してあり、そのフ
ランジ(14)を取り外すことで排気管(13)内を清掃できる
ようにしてある。
【0025】また、上記内筒(2)は、外筒(1)の小径部
と同径の直管で形成してある。つまり、例えば、上記内
筒(2)は、4インチのステンレス管で形成してあり、外
筒(1)は、その大径部を6インチのステンレス管で、小
径部を4インチのステンレス管で形成してある。この場
合、内筒(2)の通路断面積及び外筒(1)の小径部の通路
断面積と、上記通気路(8)の通路断面積とはほぼ等しく
なる。なお、上記通気路(8)内を流れる外気量は、上記
吸引装置の吸引力によって決定されるため、その通気路
(8)の通路断面積を小さくすることで、通気路(8)内を
流れる外気の流速が高まり、その外気による内筒(2)内
を流れるガスの冷却効率を向上させることができる。ま
た、外筒(1)でのガス燃料燃焼バーナ(9)よりも下側
と、内筒(2)の下部とには、熱電対式の温度検出具(11)
をそれぞれ配置してある。
と同径の直管で形成してある。つまり、例えば、上記内
筒(2)は、4インチのステンレス管で形成してあり、外
筒(1)は、その大径部を6インチのステンレス管で、小
径部を4インチのステンレス管で形成してある。この場
合、内筒(2)の通路断面積及び外筒(1)の小径部の通路
断面積と、上記通気路(8)の通路断面積とはほぼ等しく
なる。なお、上記通気路(8)内を流れる外気量は、上記
吸引装置の吸引力によって決定されるため、その通気路
(8)の通路断面積を小さくすることで、通気路(8)内を
流れる外気の流速が高まり、その外気による内筒(2)内
を流れるガスの冷却効率を向上させることができる。ま
た、外筒(1)でのガス燃料燃焼バーナ(9)よりも下側
と、内筒(2)の下部とには、熱電対式の温度検出具(11)
をそれぞれ配置してある。
【0026】次に、上述の除害装置の作用について、上
記排ガスが六フッ化エタン[N2F6]の場合を例にして
説明する。なお、以下の説明では、ガス燃料燃焼バーナ
(9)の燃料ガスとして天然ガス等の炭化水素ガスを使用
している。即ち、吸引装置を作動させた状態でガス燃料
燃焼バーナ(9)を点火した後、排ガス導入口(5)から六
フッ化エタン[排ガス]を外筒(1)内へ導入する。このと
き、上記内筒(2)の上端開口には、上記吸引装置による
吸引力が作用しているため、その吸引力の作用で上記通
気路(8)を通して外気が外筒(1)内に取り込まれる。
記排ガスが六フッ化エタン[N2F6]の場合を例にして
説明する。なお、以下の説明では、ガス燃料燃焼バーナ
(9)の燃料ガスとして天然ガス等の炭化水素ガスを使用
している。即ち、吸引装置を作動させた状態でガス燃料
燃焼バーナ(9)を点火した後、排ガス導入口(5)から六
フッ化エタン[排ガス]を外筒(1)内へ導入する。このと
き、上記内筒(2)の上端開口には、上記吸引装置による
吸引力が作用しているため、その吸引力の作用で上記通
気路(8)を通して外気が外筒(1)内に取り込まれる。
【0027】そして、上記六フッ化エタンは、外筒(1)
内で燃焼しているガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎
の熱の上昇で形成された予熱域(12)で予熱された後、そ
のバーナ火炎による燃焼域(10)を通過する間にさらに加
熱されて、炭素成分とフッ素成分とに熱分解する。
内で燃焼しているガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ火炎
の熱の上昇で形成された予熱域(12)で予熱された後、そ
のバーナ火炎による燃焼域(10)を通過する間にさらに加
熱されて、炭素成分とフッ素成分とに熱分解する。
【0028】そして、上述の炭素成分は、吸入された空
気成分と結合することで炭酸ガスとなり、上記フッ素成
分は、上記燃料ガス[炭化水素ガス]の燃焼で形成された
水分中の水素成分と結合することでフッ化水素となる。
その除害処理済みのガスは、上記ガス燃料燃焼バーナ
(9)のバーナ火炎の噴出方向に旋回しながら内筒(2)内
を下方へ流れ、排気管(13)を介して除害装置から排出さ
れる。また、その内筒(2)内を流れるガスと、通気路
(8)内を流れる外気とが、内筒(2)の肉壁を介して熱交
換されることにより、上記除害処理済みのガスが冷却さ
れる。なお、上記通気路(8)からの外気の一部は、上記
バーナ火炎へ供給されてそのバーナ火炎を維持する。
気成分と結合することで炭酸ガスとなり、上記フッ素成
分は、上記燃料ガス[炭化水素ガス]の燃焼で形成された
水分中の水素成分と結合することでフッ化水素となる。
その除害処理済みのガスは、上記ガス燃料燃焼バーナ
(9)のバーナ火炎の噴出方向に旋回しながら内筒(2)内
を下方へ流れ、排気管(13)を介して除害装置から排出さ
れる。また、その内筒(2)内を流れるガスと、通気路
(8)内を流れる外気とが、内筒(2)の肉壁を介して熱交
換されることにより、上記除害処理済みのガスが冷却さ
れる。なお、上記通気路(8)からの外気の一部は、上記
バーナ火炎へ供給されてそのバーナ火炎を維持する。
【0029】このように、燃料ノズルを上下2段に配置
し、上側燃料ノズル(9a)を斜め上向きに、下側燃料ノ
ズル(9b)を斜め下向きに配置した状態で窒素ガス中に
3%の六フッ化エタンを毎秒100リットルで流し、燃
料燃焼バーナ(9)に燃料としてメタンガスを毎分14リ
ットル供給して処理したところ、95%以上の分解率を
得ることができた。ちなみに、燃料ノズル(9)を水平方
向に配置し、同条件で処理した場合、60%程度の分解
率であった。
し、上側燃料ノズル(9a)を斜め上向きに、下側燃料ノ
ズル(9b)を斜め下向きに配置した状態で窒素ガス中に
3%の六フッ化エタンを毎秒100リットルで流し、燃
料燃焼バーナ(9)に燃料としてメタンガスを毎分14リ
ットル供給して処理したところ、95%以上の分解率を
得ることができた。ちなみに、燃料ノズル(9)を水平方
向に配置し、同条件で処理した場合、60%程度の分解
率であった。
【0030】上記実施の態様は、次のように変更可能で
ある。即ち、外筒(1)の全体を同じ径で形成してもよ
い。この場合、外筒(1)の上部の排ガス導入部分での通
路断面積が、内筒(2)の通路断面積よりも大きくなるた
め、上記外筒(1)の排ガス導入部分に内筒(2)を介して
作用する吸引力の影響が少なくなる。このため、排ガス
の滞留時間を十分確保することができて、除害効率を高
めることができる。
ある。即ち、外筒(1)の全体を同じ径で形成してもよ
い。この場合、外筒(1)の上部の排ガス導入部分での通
路断面積が、内筒(2)の通路断面積よりも大きくなるた
め、上記外筒(1)の排ガス導入部分に内筒(2)を介して
作用する吸引力の影響が少なくなる。このため、排ガス
の滞留時間を十分確保することができて、除害効率を高
めることができる。
【0031】また、上記通気路(8)に冷却フィンを設け
てもよい。この場合、内筒(2)内を流れるガスと通気路
(8)内を流れる空気とが、冷却フィンを介して熱交換さ
れることにより、上記処理済みガスを一層冷却できる。
しかも、上記冷却フィンが外筒(1)に対する内筒(2)の
位置決め部材となる。さらに、上記冷却フィンを螺旋角
を持つ状態に配置すると、通気路(8)内を流れる吸い込
み流に旋回成分を与えることができる。これにより、燃
焼域(10)への外気の供給量を大きくすることができて、
処理済みガスの冷却効率をより向上させることができ
る。
てもよい。この場合、内筒(2)内を流れるガスと通気路
(8)内を流れる空気とが、冷却フィンを介して熱交換さ
れることにより、上記処理済みガスを一層冷却できる。
しかも、上記冷却フィンが外筒(1)に対する内筒(2)の
位置決め部材となる。さらに、上記冷却フィンを螺旋角
を持つ状態に配置すると、通気路(8)内を流れる吸い込
み流に旋回成分を与えることができる。これにより、燃
焼域(10)への外気の供給量を大きくすることができて、
処理済みガスの冷却効率をより向上させることができ
る。
【0032】さらに、上記の実施態様では、上下の燃料
燃焼バーナ(9)を同程度傾斜する状態で配置している
が、内筒(2)を通して作用する吸引力の影響でフレーム
カーテンが下に引かれるとなることから、下側燃料燃焼
バーナ(9b)の傾斜角度を上側燃料燃焼バーナ(9a)の
傾斜角度よりも小さくするようにしてもよい。このよう
にすることにより、断面全体での燃焼域の厚みを均等化
することができる。
燃焼バーナ(9)を同程度傾斜する状態で配置している
が、内筒(2)を通して作用する吸引力の影響でフレーム
カーテンが下に引かれるとなることから、下側燃料燃焼
バーナ(9b)の傾斜角度を上側燃料燃焼バーナ(9a)の
傾斜角度よりも小さくするようにしてもよい。このよう
にすることにより、断面全体での燃焼域の厚みを均等化
することができる。
【0033】また、上記の実施態様では、燃料燃焼バー
ナ(9)を上下2段に配置しているが、3段以上配置する
ようにしてもよい。この場合、最上段に位置する燃料燃
焼バーナ(9)は斜め上向きに、最下段に位置する燃料燃
焼バーナ(9)は斜め下向きに火炎が噴出するように配置
することになる。このようにすると、上下のフレームカ
ーテンで形成される高温領域を広い範囲に形成すること
ができるから、不燃性排ガスの高温域での滞留時間を長
時間化することができ、効率よく熱分解することができ
る。なお、上述の外筒(1)の円周方向へ等間隔に配置し
た3本のガス燃料燃焼バーナ(9)は、バーナ火炎の吹き
出し方向が互いに対向しない状態に配置することが好ま
しいが、これに限られるものではない。さらに、上記説
明では、各ガス燃料燃焼バーナ(9)は、上から見て互い
に重ならない位置に配置してあるが、これに限られるも
のではなく、各ガス燃料燃焼バーナ(9)を上から見て互
いに重なるように配置してあってもよい。さらに、ガス
燃料燃焼バーナ(9)は、各段に1個のみ設けたものでも
よい。
ナ(9)を上下2段に配置しているが、3段以上配置する
ようにしてもよい。この場合、最上段に位置する燃料燃
焼バーナ(9)は斜め上向きに、最下段に位置する燃料燃
焼バーナ(9)は斜め下向きに火炎が噴出するように配置
することになる。このようにすると、上下のフレームカ
ーテンで形成される高温領域を広い範囲に形成すること
ができるから、不燃性排ガスの高温域での滞留時間を長
時間化することができ、効率よく熱分解することができ
る。なお、上述の外筒(1)の円周方向へ等間隔に配置し
た3本のガス燃料燃焼バーナ(9)は、バーナ火炎の吹き
出し方向が互いに対向しない状態に配置することが好ま
しいが、これに限られるものではない。さらに、上記説
明では、各ガス燃料燃焼バーナ(9)は、上から見て互い
に重ならない位置に配置してあるが、これに限られるも
のではなく、各ガス燃料燃焼バーナ(9)を上から見て互
いに重なるように配置してあってもよい。さらに、ガス
燃料燃焼バーナ(9)は、各段に1個のみ設けたものでも
よい。
【0034】また、上記除害装置によって除害される排
ガスは、上述の六フッ化エタン等のPFCに限られるも
のではなく、三フッ化窒素やシランに限られるものでは
なく、ホスフィン[PH3]・ジボラン[B2H6]・アン
モニア[NH3]・有機金属化合物類などであっても除害
可能である。但し、可燃性の排ガスを処理する場合に
は、外気等の燃焼促進ガスが、支燃性の排ガスを処理す
る場合には、可燃性の年初促進ガスが必要となる。さら
に、ガス燃料燃焼バーナ(9)に供給する燃料ガスは、炭
化水素ガスに限られるものではなく、水素ガスなどであ
ってもよい。また、内筒(2)を外筒(1)に対して出退移
動可能に構成し、内筒(2)の突入量を調整可能に構成し
てもよい。
ガスは、上述の六フッ化エタン等のPFCに限られるも
のではなく、三フッ化窒素やシランに限られるものでは
なく、ホスフィン[PH3]・ジボラン[B2H6]・アン
モニア[NH3]・有機金属化合物類などであっても除害
可能である。但し、可燃性の排ガスを処理する場合に
は、外気等の燃焼促進ガスが、支燃性の排ガスを処理す
る場合には、可燃性の年初促進ガスが必要となる。さら
に、ガス燃料燃焼バーナ(9)に供給する燃料ガスは、炭
化水素ガスに限られるものではなく、水素ガスなどであ
ってもよい。また、内筒(2)を外筒(1)に対して出退移
動可能に構成し、内筒(2)の突入量を調整可能に構成し
てもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され、作用
することから次の効果を奏する。即ち、その噴出方向が
ガス流れ方向に直交する面に対して傾斜する状態でガス
燃料燃焼バーナを外筒の上部に上下多段に配置してある
ので、外筒内に広い燃焼域を形成することができる。こ
れにより、半導体製造装置から排出された排ガスは、高
熱になる広い燃焼領域での滞留時間が長くなり、熱分解
されて除害される。従って、上記燃焼域よりも下側で通
気路を介して取り入れられる外気量によって、上記排ガ
スの除害効率が影響されることが低減され、その結果、
高い除害効果を安定して得ることができる。
することから次の効果を奏する。即ち、その噴出方向が
ガス流れ方向に直交する面に対して傾斜する状態でガス
燃料燃焼バーナを外筒の上部に上下多段に配置してある
ので、外筒内に広い燃焼域を形成することができる。こ
れにより、半導体製造装置から排出された排ガスは、高
熱になる広い燃焼領域での滞留時間が長くなり、熱分解
されて除害される。従って、上記燃焼域よりも下側で通
気路を介して取り入れられる外気量によって、上記排ガ
スの除害効率が影響されることが低減され、その結果、
高い除害効果を安定して得ることができる。
【0036】しかも、上記排ガスは、上記バーナ火炎の
熱の上昇で形成された予熱域によって予熱された後、そ
のバーナ火炎による燃焼域を通過する間にさらに加熱さ
れるので、その予熱域を通過する分だけ、上記排ガスが
より加熱され、その排ガスの熱分解が促進される。従っ
て、上記バーナ火炎の熱を有効利用して、上記排ガスの
除害効果を高めることができる。また、内筒と外筒との
間の通気路を流れる取り入れ外気と、内筒内を流れるガ
スとが内筒の肉壁を介して熱交換されるので、内筒内を
流れる処理済みガスを冷却することができ、これによっ
て短時間のうちに処理ガスの熱活性を減少させることが
できる。従って、処理済みガスの冷却のために内筒を長
くしなくても済み、その分だけ、除害装置全体を小型化
することができる。
熱の上昇で形成された予熱域によって予熱された後、そ
のバーナ火炎による燃焼域を通過する間にさらに加熱さ
れるので、その予熱域を通過する分だけ、上記排ガスが
より加熱され、その排ガスの熱分解が促進される。従っ
て、上記バーナ火炎の熱を有効利用して、上記排ガスの
除害効果を高めることができる。また、内筒と外筒との
間の通気路を流れる取り入れ外気と、内筒内を流れるガ
スとが内筒の肉壁を介して熱交換されるので、内筒内を
流れる処理済みガスを冷却することができ、これによっ
て短時間のうちに処理ガスの熱活性を減少させることが
できる。従って、処理済みガスの冷却のために内筒を長
くしなくても済み、その分だけ、除害装置全体を小型化
することができる。
【0037】なお、複数のガス燃料燃焼バーナを外筒の
同一円周上に配置した場合には、バーナ火炎によるフレ
ームカーテンを効果的に形成することができ、外筒内に
導入した排ガスを効果的にバーナ火炎に接触させること
ができ、その分だけ、排ガスの除害効果を一層高めるこ
とができる。また、ガス燃料燃焼バーナを上下方向へ3
段以上に設けた場合には、排ガスとバーナ火炎との接触
時間が長くなり、その分だけ、排ガスの除害効果をより
一層高めることができる。
同一円周上に配置した場合には、バーナ火炎によるフレ
ームカーテンを効果的に形成することができ、外筒内に
導入した排ガスを効果的にバーナ火炎に接触させること
ができ、その分だけ、排ガスの除害効果を一層高めるこ
とができる。また、ガス燃料燃焼バーナを上下方向へ3
段以上に設けた場合には、排ガスとバーナ火炎との接触
時間が長くなり、その分だけ、排ガスの除害効果をより
一層高めることができる。
【0038】さらに、ガス燃料燃焼バーナのノズル軸芯
を、外筒内に想定した仮想円の接線に一致する向きに配
置した場合には、内筒内を流れる処理済みガス流に旋回
成分を与えることができて、通気路を流れる外気によ
る、内筒内を流れる処理済みガスの冷却効率をより向上
させることができる。また、各ガス燃料燃焼バーナを、
上から見て互いに重ならない位置に配置した場合には、
排ガスをバーナ火炎により確実に接触させることがで
き、排ガスの除害効果をより確実に得ることができる。
を、外筒内に想定した仮想円の接線に一致する向きに配
置した場合には、内筒内を流れる処理済みガス流に旋回
成分を与えることができて、通気路を流れる外気によ
る、内筒内を流れる処理済みガスの冷却効率をより向上
させることができる。また、各ガス燃料燃焼バーナを、
上から見て互いに重ならない位置に配置した場合には、
排ガスをバーナ火炎により確実に接触させることがで
き、排ガスの除害効果をより確実に得ることができる。
【0039】さらに、外筒の燃焼域での内径を小さくし
て、内筒の内径と等しくした場合には、内筒と外筒の小
径部とを同径の管で形成でき、その内筒と外筒とを製造
するために揃えなければならない管の種類を減らすこと
ができる。また、外筒の通路断面積が小さくなるので、
小さな能力のガス燃料燃焼バーナであっても効率よく処
理することができ、消費燃料を少なくできる。
て、内筒の内径と等しくした場合には、内筒と外筒の小
径部とを同径の管で形成でき、その内筒と外筒とを製造
するために揃えなければならない管の種類を減らすこと
ができる。また、外筒の通路断面積が小さくなるので、
小さな能力のガス燃料燃焼バーナであっても効率よく処
理することができ、消費燃料を少なくできる。
【0040】また、通気路の通路断面積を内筒の通路断
面積以下にした場合には、通気路内を流れる外気の線速
が大きくなり、内筒内を流れる処理済みガスを強力に冷
却することができる。
面積以下にした場合には、通気路内を流れる外気の線速
が大きくなり、内筒内を流れる処理済みガスを強力に冷
却することができる。
【図1】本発明にかかる半導体製造工程からの排ガスの
除害装置の実施の一形態を示すものであり、上記除害装
置の一部縦断正面図である。
除害装置の実施の一形態を示すものであり、上記除害装
置の一部縦断正面図である。
【図2】燃料燃焼バーナの配置及び噴出方向を示す概念
図である。
図である。
1…外筒、2…内筒、5…排ガス導入口、6…補助ガス
導入口、8…通気路、9…ガス燃料燃焼バーナ、10…燃
焼域、12…予熱域。
導入口、8…通気路、9…ガス燃料燃焼バーナ、10…燃
焼域、12…予熱域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K078 AA05 AA07 BA20 BA21 CA02 CA09
Claims (6)
- 【請求項1】 上下に延びる外筒(1)の上部に、半導体
製造装置から排出される排ガスを導入する排ガス導入口
(5)を設けるとともに、その外筒(1)の下端部を大気に
開放させ、上記外筒(1)の下端部開口からその外筒(1)
内へ、上端部を開口した内筒(2)を突入させることによ
り、上記外筒(1)の内周面と上記内筒(2)の外周面との
間に通気路(8)を形成し、その内筒(2)の下部を吸引装
置に連通させ、上記内筒(2)の上端部開口よりも上側
で、且つ、上記ガス導入口(5)(6)より下側となる上記
外筒(1)の位置にガス燃料燃焼バーナ(9)を上下複数段
に配置し、各段でのガス燃料燃焼バーナ(9)のバーナ噴
出方向を筒体中心軸と直交する面に対して傾斜状に位置
させ、上記外筒(1)の内部にバーナ火炎による燃焼域(1
0)を形成したことを特徴とする半導体製造工程からの排
ガスの除害装置。 - 【請求項2】 各段に複数のガス燃料燃焼バーナ(9)
を、前記外筒(1)における同一円周上に配置したことを
特徴とする請求項1に記載の半導体製造工程からの排ガ
スの除害装置。 - 【請求項3】 前記各ガス燃料燃焼バーナ(9)のノズル
軸芯を、前記外筒(1)内に想定した仮想円の接線に一致
する向きに配置したことを特徴とする請求項1または2
に記載の半導体製造工程からの排ガスの除害装置。 - 【請求項4】 前記各ガス燃料燃焼バーナ(9)を、上か
ら見て互いに重ならない位置に配置したことを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の半導体製造工程から
の排ガスの除害装置。 - 【請求項5】 ガス燃料燃焼バーナ(9)のノズル軸心を
筒体中心軸と直交する面に対して45度以下、好ましく
は15〜30度に設定した請求項1〜4のいずれかに記
載の半導体製造工程からの排ガスの除害装置。 - 【請求項6】 複数段に配置したガス燃料燃焼バーナ
(9)のうち最上段に位置するガス燃料燃焼バーナ(9)の
ノズル軸芯を排ガス導入口(5)側に、また最下段に位置
するガス燃料燃焼バーナ(9) のノズル軸芯を外筒(1)
の下端部開口側にそれぞれ傾斜させた請求項1〜5のい
ずれかに記載の半導体製造工程からの排ガスの除害装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35117999A JP2001165422A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 半導体製造工程からの排ガスの除害装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35117999A JP2001165422A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 半導体製造工程からの排ガスの除害装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001165422A true JP2001165422A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18415595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35117999A Pending JP2001165422A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 半導体製造工程からの排ガスの除害装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001165422A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111306559A (zh) * | 2017-07-07 | 2020-06-19 | 鉴锋国际股份有限公司 | 用于控制气体污染物分解氧化的装置及系统 |
-
1999
- 1999-12-10 JP JP35117999A patent/JP2001165422A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111306559A (zh) * | 2017-07-07 | 2020-06-19 | 鉴锋国际股份有限公司 | 用于控制气体污染物分解氧化的装置及系统 |
JP2020527220A (ja) * | 2017-07-07 | 2020-09-03 | 鑑鋒國際股▲ふん▼有限公司Siw Engineering Pte.,Ltd. | ガス状汚染物の分解・酸化をコントロールする装置及びシステム |
JP2020201030A (ja) * | 2017-07-07 | 2020-12-17 | 鑑鋒國際股▲ふん▼有限公司Siw Engineering Pte.,Ltd. | ガス状汚染物の分解・酸化をコントロールする装置及びシステム |
JP6992100B2 (ja) | 2017-07-07 | 2022-01-13 | 鑑鋒國際股▲ふん▼有限公司 | ガス状汚染物の分解・酸化をコントロールする装置及びシステム |
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