JP2001165089A - 非接触翼振動計測装置 - Google Patents

非接触翼振動計測装置

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JP2001165089A
JP2001165089A JP34648199A JP34648199A JP2001165089A JP 2001165089 A JP2001165089 A JP 2001165089A JP 34648199 A JP34648199 A JP 34648199A JP 34648199 A JP34648199 A JP 34648199A JP 2001165089 A JP2001165089 A JP 2001165089A
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time
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Yasutomo Kaneko
康智 金子
Shinya Iizuka
信也 飯塚
Koji Oyama
宏治 大山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少数の振動センサによって翼振動数および振
幅を計測することの可能な非接触翼振動計測装置を提供
する。 【解決手段】 回転軸に取付けられた回転翼の外周に沿
って配置された少なくとも4個の振動センサ621〜6
24によって、特定の回転翼が振動センサ位置を通過す
る時刻が決定される。この通過時刻から相隣り合う2つ
の振動センサ間を特定の回転翼が通過するに要する時間
を少なくとも3つ求め、この値から特定の回転翼が正弦
波状に振動しているとしたときの3つのパラメータ(振
幅、振動数、および基準回転位置を基準としたときの位
相)が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非接触翼振動計測装
置に係わり、特に少数の振動センサによって翼振動数お
よび振幅を計測することの可能な非接触翼振動計測装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの軸流圧縮機のように例え
ば3000〜3600rpmである高速度で回転する機
械にあっては、常用回転速度における振動が所定の基準
値以下となるようにすることが重要である。しかし、ガ
スタービンのような多重ロータ系では、翼の振動、回転
軸の振動、本体および架台の振動等複雑な要素の組み合
わせを考慮する必要があるため、設計段階で振動特性を
完全に把握することは困難である。
【0003】このため、翼の組み立て段階、ロータの組
上がり段階、試運転段階あるいは通常運転段階におい
て、翼振動を実測することが必要となる。この翼振動を
実測するためには、従来は多点波形再現法、あるいは2
センサ法が適用されていた。図1は多点波形再現法の原
理図であって、回転軸10の周囲にはn枚の回転翼11
1、112、113・・・11Nが取付けられている。
回転翼111、112、113・・・11Nの周囲の静
止部には、等ピッチまたは不ピッチで多数(通常10個
以上)の振動センサ121、122、123・・・12
Mが設置される。さらに、回転軸の基準位置を検出する
ための基準位置センサ13も使用する。
【0004】図2は多点波形再現法の波形処理説明図で
あって、上から順に振動センサ121、122、123
・・・の出力、最下段は基準位置センサ13の出力を示
す。なお、実線は回転翼が振動していない基準状態の振
動センサの出力を、破線は回転翼が振動している状態の
振動センサの出力を示す。そして基準状態と振動状態に
おける#1回転翼111の振動センサ121設置位置通
過時間差Δτ1、振動センサ122設置位置通過時間差
Δτ2、振動センサ123設置位置通過時間差Δτ3・・
・・を算出する。そして、それぞれに回転翼の周速uを
乗ずることにより、回転翼先端の振幅a1、a2、a3
・・を求めることができる。
【0005】ai=Δτi×u 図3は波形再現方法の説明図であって、aiを時間軸に
そってプロットすることにより、回転翼111の振動波
形が再現される。同様に、他の回転翼112、113・
・・11Nの波形を再現される。この波形をフーリエ変
換することにより、任意の回転翼に発生する振動数およ
びその振幅を決定することが可能となる。
【0006】図4は2センサ法の原理図であって、回転
翼111、112、113・・・11Nの周囲の静止部
に2つの振動センサ411および412が所定角度δを
なして設置される。なお、多点波形再現法と同じく基準
位置センサ13が振動センサ411に対して所定角度S
をなして設置されている。即ち各回転翼111、11
2、113・・・11Nが第1の振動センサ411と第
2の振動センサ412を通過する時間差ΔTは[数1]
によって表される。
【0007】
【数1】 図5は2センサ法による測定結果図であって、横軸に回
転数を、縦軸に回転翼の振幅を表す。即ち、回転軸の回
転数を変化させつつ回転翼の振幅を順次求めることによ
り、共振回転数における振幅aRを求めることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多点波
形再現法によれば、回転翼の振動波形を再現することが
可能であるため基本振動数だけでなく高次振動数も測定
できるものの、多数の振動センサを回転翼に沿って配置
することが必要となる。即ち、多点波形再現法で測定可
能な翼振動の最大振動数fMAXは、次式で決定される。
【0009】fMAX=(N/2)×r ただしNは振動センサの個数 rは回転数 従って、最大周波数fMAXを大とする、即ち高次振動数
まで測定するためには設置する振動センサの数を増加す
る必要があるが、設置振動センサの数を増加すると経済
的に不利となるだけでなく、ケーシングに多数の取付け
孔を穿孔することは一般的に困難である。
【0010】さらに、高次振動数の振幅は基本振動数の
振幅に比較して小であるので、基本振動数の振幅を正確
に決定することができれば十分であることが普通であ
る。また、2センサ法においては共振回転数を定めるこ
とは可能であるものの、共振振動数を定めることはでき
ない。また、共振回転数における振幅を決定するために
は共振回転数を挟んで回転数を変化させることが必要と
なるので、実際に試験を実行することは困難な場合も多
い。
【0011】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、少数の振動センサによって翼振動数および振幅を
計測することの可能な非接触翼振動計測装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非接触翼振
動計測装置は、回転軸に取付けられた回転翼の外周に沿
う静止部位に予め定められたピッチで設置された少なく
とも4個の振動センサと、振動センサと予め定められた
角度で設置される回転軸の基準位置を検出する基準位置
センサと、基準位置センサで検出された回転軸の基準位
置および振動センサの出力に基づいて振動センサのなか
の相隣り合う2個の振動センサの間を特定の回転翼が通
過するに要する少なくとも3つの通過時間を算出する通
過時間算出手段と、時間算出手段で算出された少なくと
も3つの通過時間に基づいて特定の回転翼の振動の翼端
における振幅、振動数、および基準位置センサで検出さ
れる回転軸の基準位置を基準とした位相差の3つのパラ
メータを算出するパラメータ算出手段と、を具備する。
【0013】本発明にあっては、回転翼の外周に沿って
配置された少なくとも4個の振動センサの出力によって
決定される特定の回転翼の通過時刻の差(時間差)を求
めることにより、特定の回転翼が正弦波状に振動してい
るとしたときの3つのパラメータ(振幅、振動数、およ
び基準回転位置を基準としたときの位相)が決定され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図6は本発明に係る非接触翼振動
計測装置の構成図であって、回転軸60に埋め込まれた
回転翼611、612、613・・・61Nの先端位置
に所定のピッチで4つの振動センサ621、622、6
23、624が静止部に配置されている。さらに、回転
軸60の基準位置を検出するために基準位置センサ63
が設置される。
【0015】4つの振動センサ621、622、62
3、624の出力、および回転数センサ63の出力はパ
ラメータ算出部64に導かれる。図7は振動センサ62
1、622、623、624および基準位置センサ63
の配置図であって、各振動センサ621、622、62
3、624は基準位置センサ63と角度S0、S1
2、S3をなして設置されている。なお、各振動センサ
がなす角度は次式によって定義される。
【0016】第1の振動センサ621と第2の振動セン
サ622のなす角度 δ1=S0−S1 第2の振動センサ622と第3の振動センサ623のな
す角度 δ2=S1−S2 第3の振動センサ623と第4の振動センサ624のな
す角度 δ3=S2−S3 そして、任意の1枚の翼(例えば611)の振動は[数
2]で表されるものとする。
【0017】
【数2】 すると、翼611が第1の振動センサ621の直下を通
過してから第2の振動センサ622の直下を通過するま
での時間差ΔT1、第2の振動センサ622の直下を通
過してから第3の振動センサ623の直下を通過するま
での時間差ΔT 2、および第3の振動センサ623の直
下を通過してから第4の振動センサ624の直下を通過
するまでの時間差ΔT3はそれぞれ[数3]で表され
る。
【0018】
【数3】 これらの式において、R(=翼の振動数/ロータ回転
数)、a(=翼先端部の振動振幅)、φ(=回転数セン
サを基準とした翼振動の位相)の3つが未知であり、他
は既知であるため、[数3]をR、a、およびφを未知
数とする3元連立方程式とみなして、R、a、およびφ
を決定することができる。
【0019】この3元連立方程式は非線型連立方程式で
あるので解析解を得ることはできず、ニュートン・ラプ
ソン法等周知の手法により数値解を求める必要がある。
しかし、4つの振動センサ621〜624が等ピッチで
取付けられている場合(即ちδ1=δ2=δ3である場
合)には解析的に解を求めることができる。即ち、翼の
振動数/ロータ回転数Rは[数4]によって算出でき
る。
【0020】
【数4】 従って、翼の振動数f=r×Rであるから、翼の振動数
fは[数5]によって算出できる。
【0021】
【数5】 また、翼先端部の振動の振幅aは[数6]によって算出
できる。
【0022】
【数6】 さらに、基準位置センサで検出される回転軸の基準位置
を基準とした翼振動の位相φは[数7]によって算出で
きる。
【0023】
【数7】 図8は振動数f、振幅a、および位相φを算出するため
にパラメータ算出部64(図6)で実行されるパラメー
タ算出ルーチンのフローチャートであって、ステップ8
0で振動センサ621〜624および回転数センサ63
の出力を読み込む。
【0024】ステップ81で[数3]に基づいてΔT1
〜ΔT3を、ステップ82で[数4]に基づいてσ12
σ13を、ステップ83で[数4]に基づいてRを算出す
る。続いて、ステップ84で[数5]〜[数7]に基づ
いて振動数f、振幅a、および位相φを求め、最後にス
テップ85でこれらのパラメータを出力してこのルーチ
ンを終了する。
【0025】これらのパラメータを全ての翼について求
め、さらにデータ分析装置で分析して、例えばキャンベ
ル図のような図表に取りまとめることが可能である。図
9は本発明に係る非接触翼振動計測装置を翼の回転振動
試験に適用する際の構成図であって、回転軸91には1
段の回転翼92が取付けられている。なお、回転軸は軸
受け931および932によって支持されており、駆動
モータ94によって回転駆動される。
【0026】駆動モータ94を除く回転軸全体は真空室
90内に格納され、回転翼92の先端部分には加振用空
気ノズル95が設置される。回転翼下部には4つの振動
センサ971〜974を設置したセンサ固定台76が、
回転軸に近接して基準位置センサ98が配置される。図
10はセンサ固定台76の斜視図であって、回転翼の外
周に沿う曲面に所定ピッチδで4つの振動センサ971
〜974が取付けられている。
【0027】加振用空気ノズル95から空気を噴出する
ことにより回転翼を強制的に加振し、4つの振動センサ
971〜974の出力をパラメータ算出部64で処理す
ることにより回転翼の振動特性を表すパラメータを決定
することが可能となる。図11は本発明に係る非接触翼
振動計測装置をガスタービン実機に適用する際の構成図
であって、ガスタービンの圧縮機部分の回転軸1101
には回転翼と静翼が交互に配置されている。
【0028】そして、第1段回転翼1102に対向する
ケーシング1103には振動センサ1104〜1107
が設置される。また、ガスタービンの回転軸の基準位置
を検出するための基準位置センサ1108も設置され
る。図12は振動センサの取付け図であって、振動セン
サ1104〜1107はケーシング1103の上部に一
定のピッチで取付けられる。振動センサ1104〜11
07の出力をパラメータ算出部64で処理することによ
り実際の負荷運転中の回転翼の振動特性を監視すること
が可能となる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る非接触翼振動計測装置によ
れば、回転翼の外周に沿って配置された少なくとも4個
の振動センサの出力によって決定される特定の回転翼の
通過時刻の差(時間差)を求めることにより、特定の回
転翼が正弦波状に振動しているとしたときの3つのパラ
メータ(振幅、振動数、および基準回転位置を基準とし
たときの位相)を決定することが可能となるので、回転
翼振動試験あるいは実機における回転翼の振動特性を少
ない振動センサで把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多点波形再現法の原理図である。
【図2】多点波形再現法の波形処理説明図である。
【図3】波形再現方法の説明図である。
【図4】2センサ法の原理図である。
【図5】2センサ法による測定結果図である。
【図6】本発明に係る非接触翼振動計測装置の構成図で
ある。
【図7】振動センサおよび基準位置センサの配置図であ
る。
【図8】パラメータ算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】回転翼の振動試験に適用する際の構成図であ
る。
【図10】振動センサ固定台の斜視図である。
【図11】ガスタービン実機に適用する際の構成図であ
る。
【図12】振動センサの取付け図である。
【符号の説明】
60…回転軸 611、612、613・・・61N…回転翼 621、622、623、624…振動センサ 63…基準位置センサ 64…パラメータ算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 宏治 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 Fターム(参考) 2G064 AA13 AA14 AA15 AB01 AB02 BA15 BA21 3H021 AA01 BA16 BA21 CA08 EA05 EA07 EA19 3H022 AA03 BA01 CA50 DA09 3H033 AA02 BB03 BB08 CC01 DD29 EE06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に取付けられた回転翼の外周に沿
    う静止部位に予め定められたピッチで設置された少なく
    とも4個の振動センサと、 前記振動センサと予め定められた角度で設置される回転
    軸の基準位置を検出する基準位置センサと、 前記基準位置センサで検出された基準位置および前記振
    動センサの出力に基づいて、前記振動センサのなかの相
    隣り合う2個の振動センサの間を前記基準位置センサで
    検出された回転軸の基準位置を基準とする特定の回転翼
    が通過するに要する少なくとも3つの通過時間を算出す
    る通過時間算出手段と、 前記時間算出手段で算出された少なくとも3つの通過時
    間に基づいて前記特定の回転翼の振動の、翼端における
    振幅、振動数、および前記基準位置センサで検出される
    回転軸の基準位置を基準とした位相差の3つのパラメー
    タを算出するパラメータ算出手段と、を具備する非接触
    翼振動計測装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータ算出手段が、 前記時間算出手段で算出された少なくとも3つの通過時
    間の中の第2の時間を第1の時間で除した第1の時間
    比、および第3の時間を第1の時間で除した第2の時間
    比を算出する時間比算出手段と、 前記時間比算出手段で算出された第1および第2の時間
    比に基づいて前記特定の回転翼の振動数を算出する振動
    数算出手段と、 前記時間算出手段で算出された第1の時間、前記時間比
    算出手段で算出された第1および第2の時間比、ならび
    に前記振動数算出手段で算出された回転翼の振動数に基
    づいて前記特定の回転翼の振動の翼端における振幅を算
    出する振幅算出手段と、 前記時間算出手段で算出された第1の時間、前記振動数
    算出手段で算出された回転翼の振動数、ならびに前記振
    幅算出手段で算出された前記特定の回転翼の振動の翼端
    における振幅に基づいて前記特定の回転翼の前記基準位
    置センサで検出される基準位置を基準とした位相差を算
    出する位相差算出手段を具備する請求項1に記載の非接
    触翼振動計測装置。
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