JP2001164575A - ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造 - Google Patents

ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造

Info

Publication number
JP2001164575A
JP2001164575A JP34915899A JP34915899A JP2001164575A JP 2001164575 A JP2001164575 A JP 2001164575A JP 34915899 A JP34915899 A JP 34915899A JP 34915899 A JP34915899 A JP 34915899A JP 2001164575 A JP2001164575 A JP 2001164575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
structural steel
plate
gusset plate
steel material
gusset
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34915899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3311716B2 (ja
Inventor
Kazuo Ichikawa
一夫 市川
Takehiro Ogiri
武弘 大桐
Tomomichi Shiotsuki
知道 塩月
Katsunori Otaki
克則 大瀧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishimatsu Construction Co Ltd filed Critical Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority to JP34915899A priority Critical patent/JP3311716B2/ja
Publication of JP2001164575A publication Critical patent/JP2001164575A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3311716B2 publication Critical patent/JP3311716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化ならびに重量の低減を可能とするとと
もに、取付用の止着具の数量を低減でき、また、止着具
による止着に際して接合用鋼材の配置位置の誤差を許容
できるガセットプレート、およびガセットプレートを用
いた構造用鋼材の接合構造を提供する。 【解決手段】 構造用鋼材12,18どうしを接合する
ためのガセットプレート1である。接合される構造用鋼
材12,18の双方に亘って取付けられるプレート本体
2を備える。このプレート本体2に設けられ、双方の構
造用鋼材12,18の対向する端部に当接した状態で、
該端部間に介在されることで、一方の構造用鋼材12か
らの荷重を他方の構造用鋼材18に伝達する荷重伝達部
3を備える。荷重伝達部3は、プレート本体2の片面か
ら突出する凸部である。プレート本体2には、該プレー
ト本体2を構造用鋼材12,18に取付けるための止着
具35,…が挿通される長孔2c,…が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造用鋼材どうし
を接合するためのガセットプレート、およびこのガセッ
トプレートを用いた構造用鋼材の接合構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、地下空間において構築物を構築
する過程において、地下空間の土留め壁の崩壊を防止す
るために、該土留め壁を支保する支保工材が用いられ
る。このような支保工材は、H型鋼、I型鋼、溝型鋼な
どの構造用鋼材や、これら構造用鋼材どうしを接合する
接合材などにより構成される。このような接合材の中に
は、ガセットプレートと称されるものがある。図5に示
すように、ガセットプレート100は鋼板により形成さ
れた板状のものであり、該ガセットプレート100を構
造用鋼材に対し止着するためのボルト105,…を挿通
するための丸孔のボルト孔101,…を有するものであ
る。
【0003】このようなガセットプレート100により
構造用鋼材を接合して構成した支保工材としては、例え
ば、図6に示すようなものがある。支保工材110は、
土留め壁に対し長手方向が水平方向となるようにして設
けられた腹起し111,111、これら腹起し111,
111に対し直交し、かつ、長手方向が水平方向となる
ようにして設けられた切梁112,112、腹起し11
0,110から切梁112,112に亘って設けられた
火打梁113,113、この火打梁113,113と切
梁112,112との接合部に加わる荷重を受けるため
に、切梁112,112間に設けられたスペーサ梁11
4、およびこのスペーサ梁114と切梁112,112
とを接合するためのガセットプレート100等により概
略構成されている。
【0004】ここで、スペーサ梁114と切梁112,
112とをガセットプレート100により接合した接合
部は、図7に示すようになっている。即ち、切梁11
2、スペーサ梁114は、それぞれそのフランジ面が上
下となるように配されており、これら切梁112、スペ
ーサ梁114の上下のフランジ面は、それぞれガセット
プレート100により結合されている。この結合は、ガ
セットプレート100に多数形成されたボルト孔10
1,…と、切梁112に形成されたボルト孔112aお
よびスペーサ梁114に形成されたボルト孔114aと
を位置合わせして、ボルト105により締結することに
よりなされている。従って、切梁112からスペーサ梁
114にかけて、図7の矢印C方向に加わる荷重は、切
梁112からボルト105,…を介してガセットプレー
ト100,100に伝達され、さらにガセットプレート
100,100からボルト105,…を介してスペーサ
梁114へと伝達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術では、切梁112からスペーサ梁114にか
けて、図7の矢印C方向に加わる荷重の大部分は、ボル
ト105,…のせん断耐力により受けられる構造である
ため、大きな荷重を受けるために多数のボルト105,
…が必要であるという問題があった。また、多数のボル
ト105,…を配置する必要があるため、必然的にガセ
ットプレート100の寸法が大きいものとなってしまう
という問題があった。さらに、ガセットプレート100
が大寸法であるため、ガセットプレート100が大重量
のものとなり、施工性が悪いという問題もあった。
【0006】また、ボルト105,…を挿通するための
ボルト孔101,…は、丸孔であったため、切梁112
およびスペーサ梁114の配置を精確に行わないと、ボ
ルト孔101,…から切梁112ならびにスペーサ梁1
14にかけてボルト105,…を螺入することができな
いという問題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、小型化ならびに
重量の低減を可能とするとともに、取付用の止着具の数
量を低減でき、また、止着具による止着に際して接合用
鋼材の配置位置の誤差を許容できるガセットプレート、
およびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、例えば、図1、図2、図4に示
すように、構造用鋼材(例えば、切梁12,12、スペ
ーサ梁18)どうしを接合するためのガセットプレート
1であって、接合される構造用鋼材の双方に亘って取付
けられるプレート本体2と、このプレート本体に設けら
れ、双方の構造用鋼材の対向する端部に当接した状態
で、該端部間に介在されることで、一方の構造用鋼材か
らの荷重を他方の構造用鋼材に伝達する荷重伝達部3と
を備えたこと、を特徴としている。
【0009】請求項1記載の発明によれば、プレート本
体に設けられ、双方の構造用鋼材の対向する端部に当接
した状態で、該端部間に介在されることで、一方の構造
用鋼材からの荷重を他方の構造用鋼材に伝達する荷重伝
達部を備えているので、一方の構造用鋼材からの荷重
を、荷重伝達部を介して他方の構造用鋼材に伝達するこ
とができる。従って、この荷重を、プレート本体を構造
用鋼材に取付けるためのボルトなどの止着具のせん断耐
力により受ける必要がなく、この止着具は、プレート本
体を接合用鋼材に対し確実に取付けることができるよう
なもので足りる。即ち、例えば、一方の構造用鋼材から
の荷重が、該一方の構造用鋼材に対してプレート本体を
止着する止着具を介してプレート本体に伝達され、さら
にプレート本体を他方の構造用鋼材に対して止着する止
着具を介して、他方の構造用鋼材へと伝達されるような
場合に比べて、止着具によるプレート本体の構造用鋼材
に対する取付け力は小さいもので足りる。よって、例え
ばボルトなどの止着具の数量を低減することができ、ボ
ルトなどによる止着作業を容易なものとすることができ
る。また、比較的少数の止着具を配置するだけで良いた
め、プレート本体の寸法を小さいものとすることがで
き、これによりガセットプレートを低コストなものとす
ることができる。さらに、プレート本体の寸法が小さい
ため、ガセットプレートを軽量に構成でき、これによ
り、ガセットプレートの取り扱いが容易なものとなり、
施工性が向上する。
【0010】ここで、構造用鋼材とは、土木建築現場で
一般に用いられるような構造用の鋼材全般をいい、例え
ば、H型鋼、I型鋼、溝型鋼などである。プレート本体
は、例えば、鋼板により形成された板状のものである。
このプレート本体には該プレート本体を構造用鋼材に取
付けるための、例えばボルトなどの止着具が挿通される
孔が形成されている。荷重伝達部とプレート本体とは、
例えば、凸部と、孔部または凹部との嵌合構造により接
合されていることが挙げられるが、荷重伝達部とプレー
ト本体とが一体形成されていても良い。なお、念のため
に言及しておくと、一方の構造用鋼材からの荷重を他方
の構造用鋼材に伝達する荷重伝達部は、他方の構造用鋼
材からの荷重を一方の構造用鋼材に伝達するものでもあ
ることは勿論である。
【0011】請求項2記載の発明は請求項1記載のガセ
ットプレート1において、荷重伝達部3は、プレート本
体2の片面から突出する凸部であること、を特徴として
いる。
【0012】請求項2記載の発明によれば、荷重伝達部
は、プレート本体の片面から突出する凸部であるので、
接合されるべき接合用鋼材の双方のフランジ面を面一に
配した状態で、プレート本体の片面がこれらフランジ面
に当接するようにしてプレート本体を接合用鋼材に取付
けることで、接合用鋼材の双方の対向する端部間に荷重
伝達部を配することができる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のガセットプレート1において、プレート本体2に
は、該プレート本体2を構造用鋼材12,18に取付け
るための止着具(例えばボルト35,…)が挿通される
長孔(ボルト孔2c,…)が形成されていることを特徴
としている。
【0014】請求項3記載の発明によれば、プレート本
体には、該プレート本体を構造用鋼材に取付けるための
止着具が挿通される長穴が形成されているので、この長
穴の長手方向の範囲内で、止着具の位置を調節すること
ができる。従って、構造用鋼材の配置に多少の誤差があ
っても、止着具による止着に際して接合用鋼材の配置位
置の誤差を許容できる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のガセットプレート1を用いて、構造用鋼
材12,18どうしを接合した構造用鋼材の接合構造で
あって、ガセットプレート1のプレート本体2は、その
片面が、構造用鋼材の双方のフランジ面に当接した状態
で、これら構造用鋼材の双方に亘って取付けられてお
り、荷重伝達部3は、構造用鋼材の双方の対向する端部
に当接した状態で、該端部間に介在されていること、を
特徴とを特徴としている。
【0016】請求項4記載の発明によれば、ガセットプ
レートのプレート本体は、その片面が、構造用鋼材の双
方のフランジ面に当接した状態で、これら構造用鋼材の
双方に亘って取付けられており、荷重伝達部は、構造用
鋼材の双方の対向する端部に当接した状態で、該端部間
に介在されているので、一方の構造用鋼材からの荷重
を、荷重伝達部を介して他方の構造用鋼材に伝達するこ
とができる。従って、この荷重を、プレート本体を構造
用鋼材に取付けるためのボルトなどの止着具のせん断耐
力により受ける必要がなく、この止着具は、プレート本
体を接合用鋼材に対し確実に取付けることができるよう
なもので足りる。即ち、例えば、一方の構造用鋼材から
の荷重が、該一方の構造用鋼材に対してプレート本体を
止着する止着具を介してプレート本体に伝達され、さら
にプレート本体を他方の構造用鋼材に対して止着する止
着具を介して、他方の構造用鋼材へと伝達されるような
場合に比べて、止着具によるプレート本体の構造用鋼材
に対する取付け力は小さいもので足りる。よって、例え
ばボルトなどの止着具の数量を低減することができ、ボ
ルトなどによる止着作業を容易なものとすることができ
る。また、比較的少数の止着具を配置するだけで良いた
め、プレート本体の寸法を小さいものとすることがで
き、これによりガセットプレートを低コストなものとす
ることができる。さらに、プレート本体の寸法が小さい
ため、ガセットプレートを軽量に構成でき、これによ
り、ガセットプレートの取り扱いが容易なものとなり、
施工性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例について説明する。先ず、本発明に係るガセ
ットプレート1は、図1及び図2に示すように、例え
ば、鋼板等からなり略四角形状をなす板状のプレート本
体2と、このプレート本体2に設けられた荷重伝達部3
と、プレート本体2に形成され該プレート本体2を構造
用鋼材に取付けるためのボルト孔2b,…、ボルト孔
(長孔)2c,…等により概略構成されている。
【0018】このうち荷重伝達部3は、互いに接合され
るべき双方の構造用鋼材の対向する端部に当接した状態
で、該端部間に介在されることで、一方の構造用鋼材か
らの荷重を他方の構造用鋼材に伝達するものである。こ
の荷重伝達部3は、図示のように、プレート本体2の片
面から突出するようにしてプレート本体2に設けられた
凸部である。この荷重伝達部3は、例えば、荷重伝達部
3の本体3aに形成された凸部3b,3b,3bが、プ
レート本体2に形成された荷重伝達部取付孔2a,2
a,2aに嵌入されることによりプレート本体2に対し
て固定されている。荷重伝達部3の厚みは、接合される
べき構造用鋼材のフランジ部と同等か、あるいは該フラ
ンジ部よりも若干厚い程度であることが望ましい(例え
ば、図4に示すように、切梁12のフランジ部より若干
厚い程度に設定されている)。また、ボルト孔2c,…
は、長孔となっておりボルト孔2c,…の長手方向の範
囲内でボルトの位置が調節可能となっている。
【0019】次ぎに、このようなガセットプレート1を
用いた構造用鋼材の接合構造を適用して構成した支保工
材について図3および図4に基づいて説明する。先ず、
土留め壁(図示省略)には、腹起し10,10が、その
長手方向が水平方向となるようにして設けられている。
これら腹起し10,10の端部どうしは、接合プレート
11により接合されている。さらに、腹起し10,10
の内面に対して切梁(構造用鋼材)12,12の端部が
固定されることで、切梁12,12が腹起し10,10
に対して直交し、かつ、長手方向が水平方向となるよう
にして設けられている。また、火打梁15,16が、火
打受材13,14、火打接合部材17,17を介するこ
とにより、腹起し10,10から切梁12,12に亘っ
て設けられており、火打梁15、切梁12、腹起し10
によるトラス構造、ならびに、火打梁16、切梁12、
腹起し10によるトラス構造がそれぞれ構成されてい
る。
【0020】さらに、この火打梁15,16から切梁1
2,12へと加わる荷重を受けるために、切梁12,1
2の間隔にスペーサ梁18がガセットプレート1,1,
1,1を介して設けられている。ガセットプレート1,
1,1,1は、それぞれ、スペーサ梁18の両端部の上
下面に設けられ、都合4つが使用されている。
【0021】ここで、図4を参照してガセットプレート
1を介したスペーサ梁18と切梁12との接合部を詳細
に説明する。先ず、切梁12、スペーサ梁18は、それ
ぞれそのフランジ面が上下となるように配されている。
また、ガセットプレート1,1のプレート本体2,2
は、そのボルト孔2b,…がスペーサ梁18のボルト孔
18a,…と位置合わせされた状態でこれらボルト孔2
b,…、ボルト孔18a,…にボルト30,…が螺入さ
れることで、スペーサ梁18に固定されている。さら
に、プレート本体2,2は、そのボルト孔2c,…が切
梁12のボルト孔12a,…と位置合わせされた状態で
これらボルト孔2c,…、ボルト孔18a,…にボルト
35,…が螺入されることで、切梁12に固定されてい
る。これにより、ガセットプレート1,1のプレート本
体2,2は、その片面が、スペーサ梁18、切梁12の
双方のフランジ面に当接した状態で、これらスペーサ梁
18、切梁12の双方に亘って取付けられ、この状態に
おいて、荷重伝達部3,3は、スペーサ梁18、切梁1
2の双方の対向する端部に当接した状態で、該端部間に
介在されている。
【0022】従って、火打梁15,16から切梁12,
12にかかる荷重を、切梁12,12から荷重伝達部
3,3,3,3を介してスペーサ梁18に伝達すること
ができる。即ち、切梁12,12からボルト35,…を
介してプレート本体2,2,2,2に荷重が伝達され、
プレート本体2,2,2,2からボルト30,…を介し
てスペーサ梁18に荷重が伝達されるのではないため、
ボルト30,…、35,…の数量は少なくて良い。つま
り、ボルト30,…、35,…は、プレート本体2,
2,2,2をスペーサ梁18、切梁12,12に対して
確実に取付けるのに足るだけでよい。よって、ボルト3
0,…、35,…による止着作業を容易なものとするこ
とができ、また、比較的少数のボルト30,…、35,
…を配置するだけで良いため、プレート本体2,2,
2,2の寸法を小さいものとすることができ、これによ
りガセットプレート1,1,1,1を低コストなものと
することができる。さらに、プレート本体2,2,2,
2の寸法が小さいため、ガセットプレート1,1,1,
1を軽量に構成でき、これにより、ガセットプレート
1,1,1,1の取り扱いが容易なものとなり、施工性
が向上する。
【0023】次ぎに、切梁12,12、スペーサ梁18
およびガセットプレート1,1,1,1の施工手順につ
いて説明する。ガセットプレート1,1,1,1の荷重
伝達部3は、確実にスペーサ梁18と切梁12の端部間
に配設する必要があるが、そのためには、予め切梁1
2,12を、互いの間隔を所望の間隔に設定して設けて
おく必要がある。従来は、腹起し110の内面に、例え
ば75mm等の所定のピッチで形成されたボルト孔と、
切梁112の端面に形成されたボルト孔とを位置合わせ
するとともに、これらをボルトにより締結することによ
り、切梁112は、腹起し110に対して直接的に接合
されていた。しかしながら、この場合、ボルト孔の位置
の誤差などにより切梁112,112の相互の間隔に誤
差が生じてしまう。
【0024】そこで、切梁12,12の互いの間隔を所
望の間隔に設定するために、以下のような方法を用い
る。先ず、腹起し10,10の内面にはその長手方向に
沿って所定のピッチでボルト孔が形成されている。他
方、切梁12,12の端部の下面の所定位置にも複数の
ボルト孔が形成されている。そして、これら切梁12,
12と腹起し10,10との接合を、例えば、アングル
材などからなり断面形状がL字状の接合部材20,20
を介して行う(図3参照)。
【0025】即ち、詳細には、接合部材20,20の一
方の面に、腹起し10,10のボルト孔と重なるような
複数のボルト孔を形成する。そして、腹起し10,10
のボルト孔に対し接合部材20,20のボルト孔を位置
合わせしてこれらボルト孔にボルトを螺入することで接
合部材20,20を腹起し10,10に固定する。この
状態で、接合部材20,20の他方の面は、前記一方の
面の下端から突出し、略水平面に含まれる状態である。
これら接合部材20,20の他方の面は、切梁12,1
2の端部の下面を支持するためのものである。ここで、
2つの接合部材20,20の相互の間隔は、このあとに
設けられる切梁12,12の所望の間隔とほぼ等しくな
るようにしておく。
【0026】さらに、接合部材20,20の他方の面
に、切梁12,12の下面のボルト孔と重なるようなボ
ルト孔を形成する。このボルト孔の位置は、ボルトによ
り切梁12,12を接合部材20,20の他方の面に取
り付けた際に、切梁12,12の間隔が精確に所望の間
隔となるように、該他方の面の幅方向で調節する。この
ように、接合部材20,20の他方の面にボルト孔を形
成したら、このボルト孔と切梁12,12のボルト孔と
を位置合わせして、これらをボルトにより締結し、切梁
12,12の一端を接合部材20,20に支持させて腹
起し10,10に対し固定する。この状態で、2つの切
梁12,12の相互の間隔は、スペーサ梁18の長さ
と、このスペーサ梁18の両端に位置する2つの荷重伝
達部3,3の幅とを合計した距離と等しいか、この距離
よりも若干大きいものとなっている。
【0027】このように、切梁12,12を腹起し1
0,10に対し直接的に取付けるのではなく、接合部材
20,20を介して切梁12,12を腹起し10,10
に対して取付け、しかも、接合部材20,20と切梁1
2,12とを接合するためのボルト孔は、現場施工で最
適な位置に設けるので、切梁12,12間の間隔を、例
えば、誤差1mm程度で精確に設定することができる。
従って、後に設置するガセットプレート1,1,1,1
の荷重伝達部3,3,3,3と切梁12,12との間に
ほぼ間隔が生じないようにできる。
【0028】このようにして、切梁12,12を設置し
たら、スペーサ梁18およびガセットプレート1,1,
1,1を切梁12,12に取付ける。先ず、スペーサ梁
18の上面側のガセットプレート1,1をスペーサ梁1
8の両端に固定する。このとき、ガセットプレート1,
1の荷重伝達部3,3の一方の側面は、スペーサ梁18
の両端面にそれぞれ当接した状態になっている。スペー
サ梁18にガセットプレート1,1を固定したら、これ
らスペーサ梁18およびガセットプレート1,1を吊り
降ろして、上述のように予め所定の間隔に設けられた切
梁12,12に亘って架設するようにして載置する。さ
らに、ガセットプレート1,1のボルト孔2c,…が切
梁12,12のボルト孔12a,…と重なるようにスペ
ーサ梁18およびガセットプレート1,1を位置合わせ
する。このとき、ガセットプレート1,1の荷重伝達部
の他方の側面は、切梁12,12の端面にそれぞれ当接
するか、またはほぼ当接した状態になる。そして、ボル
ト35,…をボルト孔2c,…および12a,…に螺入
してガセットプレート1,1を切梁12,12に対し固
定する。このとき、ガセットプレート1,1のボルト孔
2c,…は長孔であるので、切梁12,12の間隔に若
干の誤差があっても、この誤差を許容できる。
【0029】このようにして、スペーサ梁18および上
面側のガセットプレート1,1を切梁12,12に固定
したら、下面側のガセットプレート1,1を、その荷重
伝達部3,3がそれぞれスペーサ梁18の端面と切梁1
2,12の端面に当接した状態で、該端面間に介在する
ようにしてスペーサ梁18、切梁12,12に対して取
付ける。即ち、下面側のガセットプレート1,1をそれ
ぞれ上面側のガセットプレート1,1と上下対称に取付
ける。
【0030】このような実施の形態例によれば、以下の
ような効果が得られる。火打梁15から切梁12に対し
て荷重が加わることにより、一方の切梁12に対して図
4の矢印B方向に荷重が加わるが、上述のように、荷重
伝達部3,3が、スペーサ梁18、切梁12の双方の対
向する端部に当接した状態で、該端部間に介在されてい
るので、この荷重を、荷重伝達部3,3を介して切梁1
2からスペーサ梁18に伝達することができる。また、
火打梁16から切梁12に対して荷重が加わることによ
っても、同様の作用が生じる。従って、切梁12,12
からスペーサ梁18に対して加わる荷重が、ボルト3
0,…、35,…のせん断耐力によって受けられるので
はなく、荷重伝達部3,3,3,3により受けられるの
で、ボルト30,…、ボルト35,…が少ない数量で足
りる。即ち、ボルト30,…、35,…は、プレート本
体2,2をスペーサ梁18、切梁12,12に対して確
実に止着するのに十分な数量で足りる。よって、ボルト
30,…、35,…による止着作業を容易なものとする
ことができる。また、比較的少数のボルト30,…、3
5,…を配置するだけで良いため、プレート本体2の寸
法を小さいものとすることができ、これによりガセット
プレート1を低コストなものとすることができる。さら
に、プレート本体2の寸法が小さいため、ガセットプレ
ート1を軽量に構成でき、これにより、ガセットプレー
ト1の取り扱いが容易なものとなり、施工性が向上す
る。
【0031】さらに、荷重伝達部3は、プレート本体2
の片面から突出する凸部であるので、接合されるべき接
合用鋼材、即ちスペーサ梁18、切梁12の双方のフラ
ンジ面を面一に配した状態で、プレート本体2の片面が
これらフランジ面に当接するようにしてプレート本体2
をスペーサ梁18、切梁12に取付けることで、スペー
サ梁18、切梁12の双方の対向する端部間に荷重伝達
部3を配することができる。
【0032】また、プレート本体2には、該プレート本
体2をスペーサ梁18、切梁12に取付けるためのボル
ト35,…が挿通される長穴のボルト孔2c,…が形成
されているので、このボルト孔2c,…の長手方向の範
囲内で、ボルト35,…の位置を調節することができ
る。従って、切梁12の配置に多少の誤差があっても、
ボルト35,…による止着に際して切梁12の配置位置
の誤差を許容できる。
【0033】なお、上記の実施の形態例では、荷重伝達
部3は、該荷重伝達部3の本体3aに形成された凸部3
b,3b,3bが、プレート本体2に形成された荷重伝
達部取付孔2a,2a,2aに嵌入されることによりプ
レート本体2に対して固定されている構成としたが、荷
重伝達部3がプレート本体2と一体的に形成されたもの
であっても良い。また、ガセットプレート1を適用した
構造用鋼材の接合構造として、火打梁15,16から切
梁12,12に加わる荷重を受けるためのスペーサ梁1
8と切梁12,12とをガセットプレート1を介して接
合した例を示したが、例えば、切梁どうしをその長手方
向に接合する場合に適用するなど、その他の接合構造に
も適用可能であることは勿論である。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係るガセットプレ
ートによれば、プレート本体に設けられ、双方の構造用
鋼材の対向する端部に当接した状態で、該端部間に介在
されることで、一方の構造用鋼材からの荷重を他方の構
造用鋼材に伝達する荷重伝達部を備えているので、一方
の構造用鋼材からの荷重を、荷重伝達部を介して他方の
構造用鋼材に伝達することができる。従って、この荷重
を、プレート本体を構造用鋼材に取付けるためのボルト
などの止着具のせん断耐力により受ける必要がなく、止
着具の数量を低減することができる。よって、止着具に
よる止着作業を容易なものとすることができる。また、
比較的少数のボルトを配置するだけで良いため、プレー
ト本体の寸法を小さいものとすることができ、これによ
りガセットプレートを低コストなものとすることができ
る。さらに、プレート本体の寸法が小さいため、ガセッ
トプレートを軽量に構成でき、これにより、ガセットプ
レートの取り扱いが容易なものとなり、施工性が向上す
る。
【0035】請求項2記載の発明に係るガセットプレー
トによれば、荷重伝達部は、プレート本体の片面から突
出する凸部であるので、接合されるべき接合用鋼材の双
方のフランジ面を面一に配した状態で、プレート本体の
片面がこれらフランジ面に当接するようにしてプレート
本体を接合用鋼材に取付けることで、接合用鋼材の双方
の対向する端部間に荷重伝達部を配することができる。
【0036】請求項3記載の発明に係るガセットプレー
トによれば、プレート本体には、該プレート本体を構造
用鋼材に取付けるための止着具が挿通される長穴が形成
されているので、この長穴の長手方向の範囲内で、止着
具の位置を調節することができる。従って、構造用鋼材
の配置に多少の誤差があっても、止着具による止着に際
して接合用鋼材の配置位置の誤差を許容できる。
【0037】請求項4記載の発明に係るガセットプレー
トを用いた構造用鋼材の接合構造によれば、ガセットプ
レートのプレート本体は、その片面が、構造用鋼材の双
方のフランジ面に当接した状態で、これら構造用鋼材の
双方に亘って取付けられており、荷重伝達部は、構造用
鋼材の双方の対向する端部に当接した状態で、該端部間
に介在されているので、一方の構造用鋼材からの荷重
を、荷重伝達部を介して他方の構造用鋼材に伝達するこ
とができる。従って、この荷重を、プレート本体を構造
用鋼材に取付けるためのボルトなどの止着具のせん断耐
力により受ける必要がなく、止着具の数量を低減するこ
とができる。よって、止着具による止着作業を容易なも
のとすることができる。また、比較的少数のボルトを配
置するだけで良いため、プレート本体の寸法を小さいも
のとすることができ、これによりガセットプレートを低
コストなものとすることができる。さらに、プレート本
体の寸法が小さいため、ガセットプレートを軽量に構成
でき、これにより、ガセットプレートの取り扱いが容易
なものとなり、施工性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガセットプレートを示す平面図で
ある。
【図2】図1の矢印A方向から見た正面図である。
【図3】本発明に係るガセットプレートを適用した支保
工材を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るガセットプレートにより構造用鋼
材どうしを接合した状態を示す要部の断面図である。
【図5】従来のガセットプレートを示す平面図である。
【図6】従来のガセットプレートを適用した支保工材を
示す斜視図である。
【図7】従来のガセットプレートにより構造用鋼材どう
しを接合した状態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 ガセットプレート 2 プレート本体 2c ボルト孔(長孔) 3 荷重伝達部 12 切梁(構造用鋼材) 18 スペーサ梁(構造用鋼材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩月 知道 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 大瀧 克則 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造用鋼材どうしを接合するためのガセ
    ットプレートであって、 接合される構造用鋼材の双方に亘って取付けられるプレ
    ート本体と、 このプレート本体に設けられ、双方の構造用鋼材の対向
    する端部に当接した状態で、該端部間に介在されること
    で、一方の構造用鋼材からの荷重を他方の構造用鋼材に
    伝達する荷重伝達部とを備えたこと、を特徴とするガセ
    ットプレート。
  2. 【請求項2】 荷重伝達部は、プレート本体の片面から
    突出する凸部であることを特徴とする請求項1記載のガ
    セットプレート。
  3. 【請求項3】 プレート本体には、該プレート本体を止
    着具により構造用鋼材に取付けるための長孔が形成され
    ていることを特徴とする請求項1または2記載のガセッ
    トプレート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のガセッ
    トプレートを用いて、構造用鋼材どうしを接合した構造
    用鋼材の接合構造であって、 ガセットプレートのプレート本体は、その片面が、構造
    用鋼材の双方のフランジ面に当接した状態で、これら構
    造用鋼材の双方に亘って取付けられており、 荷重伝達部は、構造用鋼材の双方の対向する端部に当接
    した状態で、該端部間に介在されていること、を特徴と
    する構造用鋼材の接合構造。
JP34915899A 1999-12-08 1999-12-08 ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造 Expired - Fee Related JP3311716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34915899A JP3311716B2 (ja) 1999-12-08 1999-12-08 ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34915899A JP3311716B2 (ja) 1999-12-08 1999-12-08 ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001164575A true JP2001164575A (ja) 2001-06-19
JP3311716B2 JP3311716B2 (ja) 2002-08-05

Family

ID=18401872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34915899A Expired - Fee Related JP3311716B2 (ja) 1999-12-08 1999-12-08 ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3311716B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018112021A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 ジェコス株式会社 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース
JP2018145618A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 ジェコス株式会社 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018112021A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 ジェコス株式会社 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース
JP2018145618A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 ジェコス株式会社 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース

Also Published As

Publication number Publication date
JP3311716B2 (ja) 2002-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4044483B2 (ja) ガセットプレートを用いた構造物の接合構造および建築物
KR102017728B1 (ko) 고정어댑터가 구비된 내진보강프레임 구조
KR101509100B1 (ko) 시공성이 우수한 에이치빔 어댑터
JP2003184184A (ja) 建物ユニットの接合構造および接合方法
JP3311716B2 (ja) ガセットプレートおよびガセットプレートを用いた構造用鋼材の接合構造
JPH0681312A (ja) 橋梁などにおける主桁の継手構造
JP2001262695A (ja) 梁接続装置
JP2562717Y2 (ja) 連結位置決め金物
JP7156885B2 (ja) 腰壁パネルの固定構造
JP2014047600A (ja) 建築用木材の連結金具
JPS6262226B2 (ja)
JPS6023539A (ja) 屋根パネルの固定構造
JP2006028801A (ja) トラス部材連結構造及びトラス部材連結方法
JPH1162021A (ja) 梁連結構造及び梁連結金具付き鋼製梁並びに梁連結方法
KR102200503B1 (ko) 보강연결 브래킷유니트
JP2004232440A (ja) 鋼製構造材用接合具
JP2001131975A (ja) 構造材受材、これを用いた斜め構造材の接合構造および接合方法
JP2537712Y2 (ja) 梁受金物
JP2001152555A (ja) 建物ユニットの連結方法及びジョイントプレート
JP3220663B2 (ja) 木造建物の軸組装置
JPS60109422A (ja) 斜面安定工法
JP2004084353A (ja) 屋根用トラス梁の据付構造及び据付方法
JP2023038513A (ja) 木製部材と構造部材との接続構造、木製部材と構造部材との接続方法、及び、構造物の設計方法
JP2021172992A (ja) I型ジョイスト部材連結具、i型ジョイスト部材連結具を用いたi型ジョイスト部材の連結方法およびi型ジョイスト部材連結具を用いた木造建物
JP2988813B2 (ja) 木質構造物の柱−梁接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080524

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110524

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110524

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120524

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130524

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140524

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees