JP2001164136A - 高屈折率透明体の製造方法 - Google Patents

高屈折率透明体の製造方法

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Koichiro Terauchi
恒一郎 寺内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平板粒子の厚みによらず高感度化された
ハロゲン化銀写真感光材料に適用することができる高屈
折率透明体の製造方法を提供する。 【解決手段】 上記課題は、平均粒径5〜100nmの
金属酸化物微粒子を分散後、高分子バインダーと混合す
ることを特徴とするヘイズ値1%以下で屈折率が1.6
以上の高屈折率透明体の製造方法によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度の透明性を必
要とする光学部品の一部分を形成する高屈折率透明体及
びその製造方法に関する。この高屈折率透明体は、ハロ
ゲン化銀写真感光材料に適用するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、写真性能
を高める意味で高感度化が盛んに進められている。その
中の1つの方法として、ハロゲン化銀の粒子を平板化し
アスペクト比を高くすればよいことが例えば米国特許4
434226号に開示されている。写真性能向上のため
には、同一体積でアスペクト比を高めることが必要で、
このためには粒子の厚さを薄くする必要がある。
【0003】一方、平板状ハロゲン化銀粒子は光を反射
する性質を持ち、その反射率は粒子厚さ依存性があるこ
とがRD25330(1985年,P237〜240)
に開示されている。したがって粒子を薄くしアスペクト
比を高めても光反射率が高くなり、意図通りに光吸収量
が増大しない、さらには膜巾での光散乱が増大し、鮮鋭
性が劣化するという問題が生じる。
【0004】鮮鋭性劣化という問題を避けるために、平
板状粒子の厚さを光反射率が低い厚さに限定する技術が
米国特許5275929号に開示してある。しかし、こ
の技術は粒子厚さを限定するためにアスペクト比を高め
て高感度化に結びつけるという平板状ハロゲン化銀粒子
本来の特徴を活かすことができず、平板状粒子の反射率
自体を下げる技術が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、平板
粒子の厚みによらず高感度化されたハロゲン化銀写真感
光材料に適用することができる高屈折率透明体の製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決する手段として、屈折率の高い透明なバインダーを
添加することで平板粒子との屈折率差を小さくすること
で反射率を大幅に軽減することを考えた。これによって
反射光を軽減させる目的で行われていた平板粒子の厚み
規定を排除し制約のないハロゲン化銀粒子形状設計を可
能にする工業的な手法が開発できる。本発明者は、高屈
折率透明体を効率良く得るための方法を突き止めた。
【0007】本発明はかかる手段を提供するべくなされ
たものであり、平均粒径が5〜100nmの金属酸化物
微粒子が高分子バインダー内に分散されたものであっ
て、ヘイズ値が1%以下、屈折率が1.6以上の高屈折
率透明体によってかかる目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用する金属酸化物微粒
子は屈折率(n)は1.6以上である。屈折率が1.6
より低いと、例えばゼラチン等の親水性の高分子バイン
ダーと混合し成膜を考えようとすると高分子バインダー
の屈折率は通常1.33〜1.56であることにより、
十分な高屈折率皮膜を設計できない。
【0009】そこで、酸化チタン(TiO2、屈折率ルチ
ル2.76、アナターゼ2.52)、酸化ジルコニウム
(ZrO2、屈折率2.2)が好ましい。流通、コストな
ど勘案すると工業的には酸化チタンが特に好ましい。
【0010】金属化合物粉体粒子の大きさについては、
粒子の小さな方が好ましい。本発明では平均粒径を10
0nm以下、より好ましくは80nm以下に分散させる
ため、原材料である粉体粒子の平均一次粒子は、5〜8
0nm、より好ましくは5〜50nmの粒子を使用する
必要がある。
【0011】また好ましくは、金属酸化物微粒子の表面
は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等で被膜されている
方が、極性溶媒中での分散安定性のため望ましい。
【0012】微粒子分散安定化のためには金属酸化物微
粒子の表面処理だけでなく、分散剤を使用することが好
ましい。分散剤については、種々のものがある。
【0013】水系分散剤では以下の分散剤が好適に用い
られる。まず無機化合物ではポリリン酸塩が好ましく用
いられる。ポリリン酸塩のうちトリポリリン酸塩、ヘキ
サメタリン酸塩、ピロリン酸塩などの縮合リン酸塩や、
珪酸塩がさらに好ましい。また、ホルマリン縮合物では
ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、クレゾール
スルホン酸塩ホルマリン縮合物が好ましく用いられる。
また、重合体ではポリアクリル酸塩、オレフィンマレイ
ン酸塩共重合物、アクリル−マレイン酸塩共重合物が好
ましく用いられ、ポリアクリル酸塩がさらに好ましく用
いられる。天然物誘導体では、リグニンスルホン酸塩、
カルボキシメチルセルロース塩、カチオン化でん粉、カ
チオン化セルロース、ゼラチン、デキストリン、可溶性
でん粉、脱脂粉乳などが好ましく、カルボキシメチルセ
ルロース塩、ゼラチンがさらに好ましい。非イオン系の
分散剤としてはポリビニルアルコールが好適に用いられ
る。
【0014】また、非水系分散剤ではアルキルベンゼン
スルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
オレフィン/無水マレイン酸共重合体の部分アミドまた
は部分エステル化物、アルキルイミダゾリン、アルキル
アミン酢酸塩、アルキルジアミート、アルキル脂肪酸塩
またはロジン酸塩が好ましい。
【0015】分散媒体については、水、アルコール、ケ
トン、エステル、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水
素、アミド、エーテルなど種々の溶剤を用いることがで
きる。
【0016】次に分散工程について説明する。分散工程
では金属酸化物微粒子の粉体と分散剤および分散媒体を
所定の割合で投入する。分散装置としては、サンドグラ
インダー、ダイノミル、ボールミル、その他各種ミキサ
ーの他、連続式やバッチ式の混合機、混練機等を好まし
く使用することができる。
【0017】分散剤の種類や使用量に制限のない場合
は、汎用の種々の分散機で分散すればよいが、特にハロ
ゲン化銀写真感光材料に使用する場合、写真性能に悪影
響を及ぼす可能性のある分散剤の使用は注意が必要で、
極力少量添加で分散することが望ましい。分散剤使用量
に制限がある場合、汎用のサンドグラインダー、ダイノ
ミル、ボールミル等の低粘度液用分散装置では微粒子分
散(到達粒径)に限界があるばかりか、過分散で凝集を
起こすこともある。それに対し、高粘度物を強い剪断力
で分散できる混練装置を使い混練物を作り、その後希釈
する方法が微粒子分散物を作製するにはより好ましい。
また混練、希釈後に汎用の分散機(例えばサンドミル)
で微細化を図ることもできる。
【0018】次に分散剤の少ない系で好ましく使用する
ことのできる混練装置についてであるが、具体的には連
続式ニーダー、オープンニーダー、加圧ニーダー、バン
バリーミキサー、三本ロールミル、プラネタリーミキサ
ー等である。
【0019】混練の際に、若干多めに分散媒体を入れ、
つなぎを作ってから混練中の混練物の自己発熱を利用、
または真空操作を利用、または自然蒸発を利用して媒体
分を減少させる方法をとることによって、混練装置に負
担のかかる強い練りができる。さらに強練りの時間を長
くとるためには、適度な間隔で適切な量の分散媒体を添
加することが好ましい。
【0020】混練においては分散媒体および分散剤の比
率が重要なファクターである。まず分散媒体についてで
あるが、少なすぎると餅状のつながりのある混練物がで
きず、多すぎると練りが弱く、どちらにしても微粒化で
きないため、最適固形分濃度が存在する。この濃度は本
発明では、65〜85重量%であり、好ましくは70〜
85重量%、特に好ましくは75〜80重量%である。
【0021】分散剤についても多量に添加すると分散性
は良化するが種々の性能に影響を及ぼしたり、練りの強
弱にも影響する。過少では混練後の粒度安定性がなく、
凝集を起こしてしまうため、適切な量を添加することが
必要である。本発明では、金属酸化物微粒子に対する分
散剤の比率が2〜50重量%、好ましくは3〜30重量
%、特に好ましくは5〜20重量%である。
【0022】次に混練後の希釈工程について説明する。
強練りを行った後、そのままでは固い混練物となってい
て分散物として使えないため、水や有機溶剤等を用いて
添加希釈する。混練物は数百〜数万ポイズ、特に数万ポ
イズレベルの粘度があり、希釈初めには同じ混練装置を
用いて徐々に溶媒を添加して柔らかくしていく方が好ま
しい。混練物の組成が均一になるように弱い練りを続
け、流動性のある濃度まで下げていく。そこで分散液が
完成するが、多少固まりが存在する場合もあるので、さ
らにディゾルバー等で攪拌すればよい。また、必要に応
じて濾過や遠心沈降処理を施して単分散な均一系を使う
こともできる。
【0023】保存方法としては、希釈した後スラリー状
態で保存してもよいし、高分子バインダーと混合後に保
存してもよい。ただし、過度の希釈は分散液の粘度を下
げ、微粒子の早期沈降を招き均一保存性を損なうことが
あるので15重量%以上の固形分濃度が好ましい。濃度
の上限は分散状態の程度にもよるが、60重量%程度で
ある。
【0024】分散性の評価には、動的光散乱法や電子顕
微鏡写真により測定できる。また、分散経時安定性の評
価は、目視による沈降物の確認でできる。
【0025】次に高分子バインダーと前記分散液を混合
する工程について説明する。
【0026】高分子バインダーとして、ゼラチン、ポリ
ビニルアルコール、CMC(カルボキシメチルセルロー
ス)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリルア
ミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル
アミン等の親水性バインダーの他、オレフィン酸、アク
リル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等を構成単
位とするホモポリマー又は2つ以上のモノマーからなる
コポリマーを挙げることができるが、特に写真感光材料
の場合にはゼラチンが好ましい。
【0027】まず、高分子バインダーに使用するポリマ
ーあるいはモノマーの分散物を調整する。該分散物はあ
らかじめゾル化し、よく攪拌しておくことが好ましい。
分散物の高分子バインダー濃度は1〜60重量%程度、
通常5〜50重量%程度が好ましいが、分子量によって
溶解範囲が異なるので適宜決められる。
【0028】次に、バインダー分散物と金属酸化物微粒
子の混合を行う。混合物の屈折率は、金属酸化物の屈折
率と高分子バインダーの屈折率とそれぞれの配合比によ
って決まるため、金属酸化物と高分子バインダーの混合
比は所望する高屈折率透明体の屈折率によって適宜選択
される。
【0029】混合時にはショック凝集が起こりやすい
が、該凝集は透明体の透明度を低下させる原因になり、
できうるかぎり避けることが好ましい。この際、分散液
の温度や粘度などをあらかじめ適切に調節したり、ある
いは凝集を生じない様なモノマーあるいはポリマー分散
液中にあらかじめ分散しておいた後に添加することが好
ましい。上記の温度は通常5〜70℃、粘度は0.05
〜10ポイズの範囲から選択される。
【0030】本発明の高屈折率透明体を含有するハロゲ
ン化銀乳剤は透明な支持体上に塗布される。支持体とし
ては、感光材料用に一般的に用いられるTAC(セルロ
ーストリアセテート)、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)はもち
ろん、ポリイミドなども用いることができる。支持体は
厚さが5〜1000μm、通常30〜200μmのもの
である。
【0031】透明液体の成膜については、公知のスピン
コート、ディップコート、スライドビードコート、カー
テンコート、エクストルージョンコート、ワイヤーバー
コート、スプレーコートなどの所謂ウェット塗布法が適
しており、例えばハロゲン化銀写真感光材料では乾燥膜
厚を0.5〜20μmにすることによって、高屈折率透
明体が完成する。乾燥は20〜100℃で0.5〜30
分間程度行えばよい。
【0032】本発明の高屈折率透明体は、そこに含まれ
る金属酸化物微粒子(凝集体も含まれる)の平均粒径が
100nm以下、好ましくは80nm以下、より好まし
くは60nm以下である。下限は特に制限されないが通
常5nm以上であり、10nm以上、特に20nmにな
ることが多い。この高屈折率透明体はヘイズが1%以下
であり、屈折率1.6以上、好ましくは1.65以上、
より好ましくは1.7以上である。屈折率の上限は特に
限定されないが、実用上3.0程度までである。屈折率
は、アッベ屈折率計を用いる測定や層表面からの光の反
射率からの見積により求めることができる。また濁度は
ヘイズ計で測定できる。
【0033】
【実施例】[実施例1] (配合) 試料1:石原産業製,酸化チタンTTO−51A(ルチ
ルタイプ、平均一次粒径10〜30nm)70重量部 試料2:ヘキサメタリン酸ナトリウム7重量部 試料3:水23重量部
【0034】上記配合品をオープンニーダー(森山製作
所製)で混練を開始した。その際、試料2は混合しやす
いように、試料3の1部を用いて30〜40重量%水溶
液としておいた。
【0035】1時間混練した後、同じオープンニーダー
を使って、得られた混練物に水を徐々に添加していき希
釈し、TiO2 を20重量%の分散液(試料4)にし
た。試料4は、水で希釈してハネウェル製,マイロトラ
ックUPA150で測定したところ、平均粒径40nm
の良好な粒径分布だった。
【0036】ゼラチンと試料4を表1に示すような一定
体積%で配合して分散液(試料5)を作製し、これをTA
Cベース上(厚さ80μm)にスライドコーターで乾燥膜
厚2μmになるように塗布し、40℃×15分で乾燥さ
せ、この塗布フィルムのヘイズ、屈折率を測定した。こ
のTACベースのヘイズは0.1以下であるので、ヘイ
ズに対する影響はない。光透過率、ヘイズは日本電色工
業(株)製,VG−1D型変角光沢計で、屈折率は日本分
光(JASCO)製,分光光度計ARV−474を用いて
塗膜反射率を測定し、該反射率の波長依存性を用いて、
波長650nmに対する屈折率を得た。結果を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】高屈折率透明体によりゼラチン膜を高屈折
率化してもヘイズは1%以下であり、問題はない。また
JEOL製,透過型顕微鏡100CX(加速電圧:10
0kV)を用いて撮影した断面TEM写真を図1に示
す。高屈折率透明体中での試料5についても試料4と同
様に分散性が非常に良いことが分かる。
【0039】[実施例2]試料1を微粒子酸化ジルコニ
ウム(平均一次粒径20nm)にした以外は、同じ製法
で水分散物(試料6)およびゼラチン混合分散物(試料
7)を作製した。試料6の分散平均粒径は45nmで分
散良好だった。試料7の屈折率の結果は表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表2より、実施例1と同様にヘイズを高め
ないで高屈折率化できていることがわかる。
【0042】[実施例3] (配合) 試料1:石原産業製,酸化チタンTTO−51A(ルチ
ルタイプ、平均一次粒径10〜30nm)20重量部 試料2:ヘキサメタリン酸ナトリウム15重量部 試料3:水65重量部
【0043】配合比率を上記のようにして、さらにオー
プンニーダーではなく、サンドミル(アイメックス社
製,サンドグラインダー、メディアは酸化ジルコニウム
(粒径0.5ミリメートル))で分散した。それ以外は
実施例1と同様にして水分散物(試料8)およびゼラチ
ン混合分散物(試料9)を作製した。試料8の分散平均
粒径は52nmで分散良好だった。試料9の屈折率の結
果は表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】[実施例4、比較例A〜H]実施例1の混
練時の酸化チタン配合比率や分散剤の種類、配合比率を
種々変更した水準を表4に示し、平均粒径、ヘイズ(酸
化チタンを20体積%組込んだ時の塗布フィルムのヘイ
ズ)、膜の膨潤度評価の結果を表5に示した。
【0046】表4と表5より、混練時の配合比率や分散
剤比率に最適範囲が存在することがわかる。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】[実施例5,6、比較例I]実施例1の試
料4について、希釈の条件を変えた水準およびそのとき
の酸化チタンの沈降経時性の結果を表6に示す。
【0050】
【表6】
【0051】表6より、固形分濃度が低濃度では経時分
散安定性がないことがわかる。
【0052】[比較例J] (配合) 試料1:石原産業製,酸化チタンTTO−51A(ルチ
ルタイプ、平均一次粒径10〜30nm)20重量部 試料2:ヘキサメタリン酸ナトリウム1重量部 試料3:水79重量部
【0053】実施例3で行ったサンドミルの分散時の配
合比率を上記のように変えた以外は実施例3と同様にし
て水分散物(試料10)およびゼラチン混合分散物(試料
11)を作製した。試料10の分散平均粒径は140n
mで分散不良だった。
【0054】[実施例7]厚さ80μmのTAC支持体
上に、コロイド銀を含むゼラチン層をスライドコーター
で乾燥膜厚0.45μmになるように塗布した。その上
に実施例1で作製した試料5と臭化銀平板粒子およびカ
プラーを含むゼラチンを混合した塗布液(塗布液A)を
スライドコーターで乾燥膜厚6μmになるように逐次塗
布し、40℃,15分乾燥させて試料6とした。この試
料6(塗布フィルム)の波長650nmの光に対する反
射率を日本分光(JASCO)製,分光光度計ARV−4
74で測定した。ゼラチンのみを塗布したフィルムの反
射率からそれを差し引くことにより、フィルムベースに
よる反射成分を除去した。試料5における酸化チタンと
ゼラチンとの体積比に対する反射率の結果を表7に示
す。
【0055】
【表7】
【0056】本発明の高屈折率透明体における高屈折率
ゼラチンにより、該ゼラチン中の臭化銀平板粒子の反射
光を抑制出来ていることが分かる。またJEOL製,透
過型顕微鏡100CX(加速電圧:100kV)を用い
て撮影した断面TEM写真を図2、3に示す。図2は試
料5の体積%とゼラチンの体積%の比が0:100のフ
ィルムの断面TEM写真である。また、図3は試料5の
体積%とフィルムの体積%の比が30:70のフィルム
の断面TEM写真である。高屈折率ゼラチン中での試料
6の分散性が非常に良いことがわかる。また、高屈折率
透明体を含むゼラチンフィルムが、臭化銀平板粒子の反
射光の抑制効果を十分に有することが分かる。
【0057】
【発明の効果】本発明により、金属酸化物微粒子分散物
の安定的な提供、および写真感光材料に適用できるヘイ
ズ値1%以下の透明でかつ屈折率1.6以上の高屈折率
透明体の安定的な提供ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例で得られた高屈折率透明体の
断面TEM写真である。
【図2】 本発明の比較例で得られた金属酸化物粒子を
加えなかった透明体の断面TEM写真である。
【図3】 本発明の別の実施例で得られた高屈折率透明
体の断面TEM写真である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H023 CD00 4F070 AA02 AA03 AA36 AC13 AC15 AC20 AC83 AC86 CA01 CB12 4J002 AA001 AB032 AB042 AD011 AD012 AH002 BE022 BG012 CC052 CC292 DD078 DE096 DE136 DH057 DJ007 EU117 EV257 FD202 FD207 GP03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径5〜100nmの金属酸化物微
    粒子を分散後、高分子バインダーと混合することを特徴
    とするヘイズ値1%以下で屈折率が1.6以上の高屈折
    率透明体の製造方法
  2. 【請求項2】 金属酸化物微粒子が酸化チタン又は酸化
    ジルコニウムであることを特徴とする請求項1記載の高
    屈折率透明体の製造方法
  3. 【請求項3】 金属酸化物微粒子の分散が、金属酸化物
    に対し2〜50重量%の分散剤を加え、固形分濃度が6
    5〜85重量%で混練した後に希釈をすることを特徴と
    する請求項1記載の高屈折率透明体の製造方法
  4. 【請求項4】 金属酸化物の分散物を金属酸化物の固形
    分濃度15〜60重量%で保存することを特徴とする請
    求項1記載の高屈折率透明体の製造方法
  5. 【請求項5】 高屈折率透明体がハロゲン化銀写真乳剤
    層に混合添加されることを特徴とする請求項1記載の高
    屈折率透明体の製造方法
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