JP2001163744A - 抗菌性口腔用組成物および食品 - Google Patents
抗菌性口腔用組成物および食品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】口腔内細菌の増殖を抑制するための各種用途に
使用できる抗菌剤、特に虫歯や歯周病の抑制、予防に効
果のある安全な抗菌性口腔用組成物に好適な抗菌剤、お
よび食品に好適な抗菌剤を提供する。 【解決手段】下記式一般式（１）： 【化１】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）で示される大環状ラクトン、または／および下記一
般式（２）： 【化２】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される大環状ケト
ンを含む抗菌性口腔用組成物と食品。
使用できる抗菌剤、特に虫歯や歯周病の抑制、予防に効
果のある安全な抗菌性口腔用組成物に好適な抗菌剤、お
よび食品に好適な抗菌剤を提供する。 【解決手段】下記式一般式（１）： 【化１】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）で示される大環状ラクトン、または／および下記一
般式（２）： 【化２】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される大環状ケト
ンを含む抗菌性口腔用組成物と食品。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、好適には人体の口
腔内に存在する常在菌の増殖を抑制するための用途に用
いられる抗菌剤の用途に関するものであり、特に好まし
くは本発明は、虫歯や歯周病の発生抑制に効果のある安
全な抗菌剤を配合してなる抗菌性口腔用組成物および抗
菌性食品に関するものである。
腔内に存在する常在菌の増殖を抑制するための用途に用
いられる抗菌剤の用途に関するものであり、特に好まし
くは本発明は、虫歯や歯周病の発生抑制に効果のある安
全な抗菌剤を配合してなる抗菌性口腔用組成物および抗
菌性食品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】口腔内には、３００種を超える細菌や真
菌が生息しているが、虫歯の原因菌はグラム陽性通性嫌
気性菌であるストレプトコツカス・ミュータンス菌、ま
た歯周病の原因菌は、多数のグラム陰性偏性嫌気性菌が
関与する中でも、特に、ポルフィロモナス・ジンジヴァ
リス菌が主たる原因菌として知られている。
菌が生息しているが、虫歯の原因菌はグラム陽性通性嫌
気性菌であるストレプトコツカス・ミュータンス菌、ま
た歯周病の原因菌は、多数のグラム陰性偏性嫌気性菌が
関与する中でも、特に、ポルフィロモナス・ジンジヴァ
リス菌が主たる原因菌として知られている。
【０００３】このため、従来、これらの原因菌に対して
強い殺菌作用がある殺菌剤が使用されている。その例と
して、一般的にクロルヘキシジン、セチルピリジニュウ
ムクロライド等が用いられているが、これらの陽イオン
をもつ殺菌剤は、界面活性剤とミセルを形成して本来の
効力を減じたり、舌面の着色や炎症などの副作用を起こ
すことがある。
強い殺菌作用がある殺菌剤が使用されている。その例と
して、一般的にクロルヘキシジン、セチルピリジニュウ
ムクロライド等が用いられているが、これらの陽イオン
をもつ殺菌剤は、界面活性剤とミセルを形成して本来の
効力を減じたり、舌面の着色や炎症などの副作用を起こ
すことがある。
【０００４】そこで、上記問題を解決するために、食品
に使用されている香料を用いた抗菌剤がいくつか提案さ
れている。例えば、特開昭５９-１７５４２８号公報で
は、δ-ラクトンを有効成分とする抗う蝕剤、特公平７-
１７４９９号公報では、γ-デカラクトンやγ-ウンデカ
ラクトン等を有効成分とするう蝕予防剤が、それぞれ提
案されている。さらに、特開平７-３１６０６４号公報
では、ファルネソールやファルネサールを有効成分とす
る歯周病原因菌またはう蝕原因菌抑制剤、特開平８-１
０９１１７号公報では、ファルネシルアセトンを有効成
分とする口腔用組成物、特開平９-１１０６６２号公報
では、４-メチル-４-デカノライド等を有効成分とする
口臭除去剤及び口腔用組成物がそれぞれ提案されてい
る。
に使用されている香料を用いた抗菌剤がいくつか提案さ
れている。例えば、特開昭５９-１７５４２８号公報で
は、δ-ラクトンを有効成分とする抗う蝕剤、特公平７-
１７４９９号公報では、γ-デカラクトンやγ-ウンデカ
ラクトン等を有効成分とするう蝕予防剤が、それぞれ提
案されている。さらに、特開平７-３１６０６４号公報
では、ファルネソールやファルネサールを有効成分とす
る歯周病原因菌またはう蝕原因菌抑制剤、特開平８-１
０９１１７号公報では、ファルネシルアセトンを有効成
分とする口腔用組成物、特開平９-１１０６６２号公報
では、４-メチル-４-デカノライド等を有効成分とする
口臭除去剤及び口腔用組成物がそれぞれ提案されてい
る。
【０００５】しかしながら、これらを用いて口腔内の細
菌の増殖を抑制する場合、満足な増殖抑制効果が得られ
ない、または強い不快臭がするという問題があった。
菌の増殖を抑制する場合、満足な増殖抑制効果が得られ
ない、または強い不快臭がするという問題があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記現状から、口腔内
に住み着くグラム陰性菌、グラム陽性菌に対して広い抗
菌スペクトルを有し、虫歯や歯周病予防効果のある安全
な抗菌剤の開発が望まれていた。本発明者らは、上記目
的を達成するために鋭意検討した結果、香料化合物の中
から、大環状化合物である大環状ラクトンおよび大環状
ケトンが口腔内の細菌に対して強い抗菌性を示すことを
見い出し本発明に至った。
に住み着くグラム陰性菌、グラム陽性菌に対して広い抗
菌スペクトルを有し、虫歯や歯周病予防効果のある安全
な抗菌剤の開発が望まれていた。本発明者らは、上記目
的を達成するために鋭意検討した結果、香料化合物の中
から、大環状化合物である大環状ラクトンおよび大環状
ケトンが口腔内の細菌に対して強い抗菌性を示すことを
見い出し本発明に至った。
【０００７】本発明の目的は、好適には口腔内細菌の増
殖を抑制するための各種用途に使用できる抗菌剤、特に
虫歯や歯周病の抑制、予防に効果のある安全な抗菌剤を
配合してなる快い芳香を有する口抗菌性口腔用組成物、
および抗菌性食品を提供することにある。
殖を抑制するための各種用途に使用できる抗菌剤、特に
虫歯や歯周病の抑制、予防に効果のある安全な抗菌剤を
配合してなる快い芳香を有する口抗菌性口腔用組成物、
および抗菌性食品を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の上記
目的は、下記一般式（１）または／および一般式
（２）：
目的は、下記一般式（１）または／および一般式
（２）：
【０００９】
【化５】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）
【００１０】
【化６】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される、口腔常在
菌に対して増殖抑制能を有する大環状ラクトンまたは／
および大環状ケトンを有効成分とする抗菌性口腔用組成
物の提供によって達成される。
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される、口腔常在
菌に対して増殖抑制能を有する大環状ラクトンまたは／
および大環状ケトンを有効成分とする抗菌性口腔用組成
物の提供によって達成される。
【００１１】また、本発明の上記目的は、下記一般式
（１）または／および一般式（２）：
（１）または／および一般式（２）：
【００１２】
【化７】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）
【００１３】
【化８】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される、口腔常在
菌に対して増殖抑制能を有する大環状ラクトンまたは／
および大環状ケトンを有効成分とする抗菌性食品の提供
によって達成される。
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される、口腔常在
菌に対して増殖抑制能を有する大環状ラクトンまたは／
および大環状ケトンを有効成分とする抗菌性食品の提供
によって達成される。
【００１４】本発明では、上記の一般式（１）と（２）
で示される大環状ラクトンと大環状ケトンをそれぞれ単
独で用いてもよいが、２種以上の大環状ラクトンまたは
２種以上の大環状ケトン、あるいは大環状ラクトンと大
環状ケトンを併用することもできる。
で示される大環状ラクトンと大環状ケトンをそれぞれ単
独で用いてもよいが、２種以上の大環状ラクトンまたは
２種以上の大環状ケトン、あるいは大環状ラクトンと大
環状ケトンを併用することもできる。
【００１５】
【発明の実施の形態】これまで公知の香料化合物の中
で、γ-ラクトンとδ-ラクトンが口腔内の細菌に対して
増殖抑制能を示すことは報告されているが、大環状ラク
トンおよび大環状ケトンの口腔内細菌に対する抗菌性に
ついては提案を見ない。
で、γ-ラクトンとδ-ラクトンが口腔内の細菌に対して
増殖抑制能を示すことは報告されているが、大環状ラク
トンおよび大環状ケトンの口腔内細菌に対する抗菌性に
ついては提案を見ない。
【００１６】ところが驚くべきことに、本発明の上記の
一般式（１）および（２）で示される大環状ラクトンと
大環状ケトンは、口腔内常在菌で虫歯の原因菌であるス
トレプトコツカス・ミュータンス、歯周病の原因菌であ
るポルフィロモナス・ジンジヴァリスに対して強い抗菌
性を示し、これらの菌の増殖を抑制することにより虫歯
や歯周病の発生を抑えるものである。
一般式（１）および（２）で示される大環状ラクトンと
大環状ケトンは、口腔内常在菌で虫歯の原因菌であるス
トレプトコツカス・ミュータンス、歯周病の原因菌であ
るポルフィロモナス・ジンジヴァリスに対して強い抗菌
性を示し、これらの菌の増殖を抑制することにより虫歯
や歯周病の発生を抑えるものである。
【００１７】本発明の上記一般式（１）で示される大環
状ラクトンとしては、次の大環状ラクトンが挙げられ
る。
状ラクトンとしては、次の大環状ラクトンが挙げられ
る。
【００１８】15-ヘ゜ンタテ゛カノリト゛ (15-Pentadecanolide) 11(または12)-ヘ゜ンタテ゛セン-15-オリト゛ (11(or 12)-Pentadece
n-15-olide) 16-ヘキサテ゛カノリト゛ (16-Hexadecanolide) 9-ヘキサテ゛セン-16-オリト゛ (9-Hexadecen-16-olide) また、上記一般式（２）で示される大環状ケトンとして
は、次の大環状ケトンが挙げられる。
n-15-olide) 16-ヘキサテ゛カノリト゛ (16-Hexadecanolide) 9-ヘキサテ゛セン-16-オリト゛ (9-Hexadecen-16-olide) また、上記一般式（２）で示される大環状ケトンとして
は、次の大環状ケトンが挙げられる。
【００１９】シクロヘ゜ンタテ゛カノン (Cyclopentadecanone) 3-メチル-シクロヘ゜ンタテ゛カノン (3-Methyl-cyclopentadecanone)シクロヘキサテ゛カノン (Cyclohexadecanone) 5-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (5-Cyclohexadecen-1-one) 8-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (8-Cyclohexadecen-1-one)シクロヘフ゜タテ゛カノン (Cycloheptadecanone) 9-シクロヘフ゜タテ゛セン-1-オン (9-Cycloheptadecen-1-one) 本発明では、上記の大環状ラクトンと大環状ケトンをそ
れぞれ単独で用いてもよく、また併用してもよい。ま
た、大環状ラクトンを２種以上、大環状ケトンを２種以
上用いてもよい。
れぞれ単独で用いてもよく、また併用してもよい。ま
た、大環状ラクトンを２種以上、大環状ケトンを２種以
上用いてもよい。
【００２０】本発明で用いられる大環状ラクトンおよび
大環状ケトンは、生分解性が良好で毒性も認められてい
ないことから、環境中に放出された場合でも悪影響を与
えることがなく、人体に対しても安全である。
大環状ケトンは、生分解性が良好で毒性も認められてい
ないことから、環境中に放出された場合でも悪影響を与
えることがなく、人体に対しても安全である。
【００２１】このため、本発明の大環状ラクトンまたは
／および大環状ケトンを含む抗菌剤は、特に口腔常在菌
に作用して増殖抑制能を示すため、口腔用組成物や食品
などに好ましく使用される。抗菌性口腔用組成物として
は、歯磨や洗口剤等の洗剤などが挙げられる。
／および大環状ケトンを含む抗菌剤は、特に口腔常在菌
に作用して増殖抑制能を示すため、口腔用組成物や食品
などに好ましく使用される。抗菌性口腔用組成物として
は、歯磨や洗口剤等の洗剤などが挙げられる。
【００２２】また、抗菌性食品としては、キャンディー
やチューインガムなどが挙げられる。 抗菌剤の配合量
は、製品の種類や使用目的等によって異なることがある
が、全重量に対し好ましくは０．０００１〜１重量％で
あり、より好ましくは０．００１〜０．１重量％であ
る。
やチューインガムなどが挙げられる。 抗菌剤の配合量
は、製品の種類や使用目的等によって異なることがある
が、全重量に対し好ましくは０．０００１〜１重量％で
あり、より好ましくは０．００１〜０．１重量％であ
る。
【００２３】また、本発明の抗菌性口腔用組成物または
抗菌性食品には、本発明の効果を損なわない範囲で、他
の抗菌剤、殺菌剤、界面活性剤、増粘剤、色素およびア
ルコールなどの補助成分と併用することができる。
抗菌性食品には、本発明の効果を損なわない範囲で、他
の抗菌剤、殺菌剤、界面活性剤、増粘剤、色素およびア
ルコールなどの補助成分と併用することができる。
【００２４】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を説明する。
【００２５】（実施例１）口腔内細菌に対する最小発育
阻止濃度の測定 次に示す試験調製液、２種の菌株および２種の培地を使
用して、次の試験化合物（大環状ラクトンおよび大環状
ケトン）について抗菌性試験を行なった。
阻止濃度の測定 次に示す試験調製液、２種の菌株および２種の培地を使
用して、次の試験化合物（大環状ラクトンおよび大環状
ケトン）について抗菌性試験を行なった。
【００２６】（試験調製液）：下記に示す試験化合物と
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油（４０Ｅ．Ｏ．（エチ
レンオキサイドの付加モル数：４０））の等量混合液
を、精製水にて１００倍に希釈して用いた。比較対照と
して、殺菌剤であるチモールを同様に調製して用いた。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油（４０Ｅ．Ｏ．（エチ
レンオキサイドの付加モル数：４０））の等量混合液
を、精製水にて１００倍に希釈して用いた。比較対照と
して、殺菌剤であるチモールを同様に調製して用いた。
【００２７】（試験化合物）： 大環状ラクトン： No.1:15-ヘ゜ンタテ゛カノリト゛ (15-Pentadecanolide) No.2:11(または12)-ヘ゜ンタテ゛セン-15-オリト゛ (11(or 12)-Pent
adecen-15-olide) No.3:16-ヘキサテ゛カノリト゛ (16-Hexadecanolide) No.4:9-ヘキサテ゛セン-16-オリト゛ (9-Hexadecen-16-olide) 大環状ケトン： No.5:シクロヘ゜ンタテ゛カノン (Cyclopentadecanone) No.6:3-メチル-シクロヘ゜ンタテ゛カノン (3-Methyl-cyclopentadecano
ne) No.7:シクロヘキサテ゛カノン (Cyclohexadecanone) No.8:5-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (5-Cyclohexadecen-1-one) No.9:8-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (8-Cyclohexadecen-1-one) No.10:シクロヘフ゜タテ゛カノン (Cycloheptadecanone) No.11:9-シクロヘフ゜タテ゛セン-1-オン (9-Cycloheptadecen-1-one) 比較対照（殺菌剤） No.12:チモール (Thymol) （使用菌株）： ・通性嫌気性菌ストレフ゜トコツカス・ミュータンス JCM 5175 (Streptococcus mutans,
Sm と略記する) ・偏性嫌気性菌ホ゜ルフィロモナス・シ゛ンシ゛ハウ゛ァリス JCM 8525 (Porphyromonas ging
ivalis, Pgと略記する) （使用培地）： ・通性嫌気性菌用 ブレインハートインフュージョンブ
イヨン（日水製薬（株） 製） ・偏性嫌気性菌用 ＧＡＭブイヨン（日水製薬（株）
製）に馬脱繊維血液0.5%を添加したもの 液体培地に試験調製液を段階希釈して、各試験化合物が
各濃度になるように添加し、その中に菌体を濃度が105-
106 CFU/mlになるように接種した。３７℃で２４時間静
置培養し、生育の認められない試験化合物の最小阻止濃
度（OD660nmが0.02以下）を求めた。結果を表１に示
す。
adecen-15-olide) No.3:16-ヘキサテ゛カノリト゛ (16-Hexadecanolide) No.4:9-ヘキサテ゛セン-16-オリト゛ (9-Hexadecen-16-olide) 大環状ケトン： No.5:シクロヘ゜ンタテ゛カノン (Cyclopentadecanone) No.6:3-メチル-シクロヘ゜ンタテ゛カノン (3-Methyl-cyclopentadecano
ne) No.7:シクロヘキサテ゛カノン (Cyclohexadecanone) No.8:5-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (5-Cyclohexadecen-1-one) No.9:8-シクロヘキサテ゛セン-1-オン (8-Cyclohexadecen-1-one) No.10:シクロヘフ゜タテ゛カノン (Cycloheptadecanone) No.11:9-シクロヘフ゜タテ゛セン-1-オン (9-Cycloheptadecen-1-one) 比較対照（殺菌剤） No.12:チモール (Thymol) （使用菌株）： ・通性嫌気性菌ストレフ゜トコツカス・ミュータンス JCM 5175 (Streptococcus mutans,
Sm と略記する) ・偏性嫌気性菌ホ゜ルフィロモナス・シ゛ンシ゛ハウ゛ァリス JCM 8525 (Porphyromonas ging
ivalis, Pgと略記する) （使用培地）： ・通性嫌気性菌用 ブレインハートインフュージョンブ
イヨン（日水製薬（株） 製） ・偏性嫌気性菌用 ＧＡＭブイヨン（日水製薬（株）
製）に馬脱繊維血液0.5%を添加したもの 液体培地に試験調製液を段階希釈して、各試験化合物が
各濃度になるように添加し、その中に菌体を濃度が105-
106 CFU/mlになるように接種した。３７℃で２４時間静
置培養し、生育の認められない試験化合物の最小阻止濃
度（OD660nmが0.02以下）を求めた。結果を表１に示
す。
【００２８】
【表１】 表１に示すように本発明で用いられる抗菌剤は、比較対
照のチモールと比べて虫歯菌のストレプトコツカス・ミ
ュータンスに対しては、明らかに強い抗菌性を示し、歯
周病菌のポルフィロモナス・ジンジヴァリスに対して
は、同等の抗菌性を示した。
照のチモールと比べて虫歯菌のストレプトコツカス・ミ
ュータンスに対しては、明らかに強い抗菌性を示し、歯
周病菌のポルフィロモナス・ジンジヴァリスに対して
は、同等の抗菌性を示した。
【００２９】（実施例２）練歯磨 表２に示した組成の練歯磨を製造した。
【００３０】
【表２】 （実施例３）洗口剤 表３に示した組成の洗口剤を製造した。
【００３１】
【表３】 （実施例４）キャンディー 表４に示した組成のキャンディーを製造した。
【００３２】
【表４】 （実施例５）チューインガム 表５に示した組成のチューインガムを製造した。
【００３３】
【表５】
【００３４】
【発明の効果】本発明によれば、口腔内に住み着く虫歯
菌や歯周病菌に対し極めて優れた増殖抑制能示し、虫
歯、歯周病の発生を抑える効果を有することから、これ
らの予防や治療を目的とした抗菌性口腔用組成物および
食品に用いて有用なものである。
菌や歯周病菌に対し極めて優れた増殖抑制能示し、虫
歯、歯周病の発生を抑える効果を有することから、これ
らの予防や治療を目的とした抗菌性口腔用組成物および
食品に用いて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 31/365 Ａ６１Ｋ 31/365 ４Ｃ２０６ // Ｃ０７Ｄ 313/04 Ｃ０７Ｄ 313/04 (72)発明者 長谷部 昭雄 千葉県野田市船形1573−４ 曽田香料株式 会社野田支社内 Ｆターム(参考） 4B014 GB06 GB07 GB13 GK10 GL03 GL05 4B018 LB01 MD07 MD10 ME09 4C062 JJ70 4C083 AB292 AC102 AC122 AC132 AC211 AC212 AC302 AC432 AC782 AC841 AC842 AC862 AD092 AD222 AD242 BB48 CC41 EE32 EE33 4C086 AA01 AA02 BA17 MA57 NA14 ZA67 ZB35 4C206 AA01 AA02 CB21 KA01 MA02 MA77 NA14 ZA67 ZB35
Claims (3)
- 【請求項１】 下記式一般式（１） 【化１】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）で示される大環状ラクトン、または／および下記一
般式（２） 【化２】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される大環状ケト
ンを含むことを特徴とする抗菌性口腔用組成物。 - 【請求項２】 虫歯菌と歯周病菌に対して増殖抑制能を
有する請求項１記載の抗菌性口腔用組成物。 - 【請求項３】 下記式一般式（１） 【化３】 （式中、ｎは１〜２の整数、点線・・・部分は単結合ま
たは点線・・・部分のいずれか一箇所が二重結合であ
る）で示される大環状ラクトン、または／および下記一
般式（２） 【化４】 （式中、ｎは０〜２の整数、Ｒは水素原子またはメチル
基、点線・・・部分は単結合または点線・・・部分のい
ずれか一箇所が二重結合である）で示される大環状ケト
ンを含むことを特徴とする抗菌性食品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34722699A JP2001163744A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 抗菌性口腔用組成物および食品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34722699A JP2001163744A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 抗菌性口腔用組成物および食品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001163744A true JP2001163744A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18388787
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34722699A Pending JP2001163744A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 抗菌性口腔用組成物および食品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001163744A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002038148A1 (en) * | 2000-11-08 | 2002-05-16 | Soda Aromatic Co.,Ltd | ANTICANCER AGENTS, PERFUMES OR FOODS AND DRINKS CONTAINING φ-HYDROXYFATTY ACIDS |
| WO2003038019A1 (de) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Symrise Gmbh & Co. Kg | Gemische zur verwendung als moschusriechstoff |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34722699A patent/JP2001163744A/ja active Pending
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