JP2001163393A - 液体貯蔵施設 - Google Patents

液体貯蔵施設

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JP2001163393A
JP2001163393A JP34818199A JP34818199A JP2001163393A JP 2001163393 A JP2001163393 A JP 2001163393A JP 34818199 A JP34818199 A JP 34818199A JP 34818199 A JP34818199 A JP 34818199A JP 2001163393 A JP2001163393 A JP 2001163393A
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liquid
tank
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Haruo Fujishiro
春雄 藤城
Atsushi Denda
篤 傳田
Tadashi Ono
正 小野
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量の場合であっても効率良く製作・設置
等を行うことのできる液体貯蔵施設を提供することを課
題とする。 【解決手段】 液体貯蔵施設10は、袋状タンク12を
ピット11に貯留された調整用液体Wに浸漬することに
よって、内部の貯留液体Aを貯蔵するものであり、ピッ
ト11の内部に支柱13と梁14とを設け、これら支柱
13と梁14とによって複数に区分されたピット11内
の空間に複数の袋状タンク12を備える構成とした。ま
た、袋状タンク12と、フレーム24とからユニットを
構成し、袋状タンク12をユニット化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を貯蔵するた
めの液体貯蔵施設に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、液体を貯蔵する際にはタ
ンクが用いられる。タンクの構造は、その内部に貯蔵さ
れる液体の種類によって異なっており、特に油類のよう
な危険物を貯蔵するタンクについては、その構造および
強度について細かく仕様や基準が定められている。液体
を大規模に貯蔵する施設としては、例えば地上型の重油
タンクなどが挙げられるが、オリノコタールエマルジョ
ンのような非危険物扱いされている液体を大規模に貯蔵
する必要がある場合にも、このような既製の重油タンク
の一部を改造して貯蔵が行われるのが一般的であった。
【0003】オリノコタールエマルジョンのような非危
険物扱いの液体を貯蔵しようとする場合には、従来の重
油タンクなどのような厳重な構造は必要なく、したがっ
て、専用の貯蔵施設を建設しても、比較的安価に構成す
ることが可能であると考えられる。特に、現在、オリノ
コタールは、その確認可採埋蔵量の膨大さや、安価であ
ること、およびその低公害性などにより、石油代替エネ
ルギーの一つとして脚光を浴びてきており、火力発電な
どにも利用されてきていることから、それ自体の貯蔵ニ
ーズも発生してきている。以上のようなことから、この
ような液体に対して、安価に建設が可能であるような専
用の貯蔵施設を開発することが求められていた。
【0004】本出願人は、上記事情に鑑み、既に特開平
10−101183号公報に示す技術を開発・提供して
いる。この技術は、地盤に形成した外殻体内に海水等の
調整用液体を貯留し、この調整用液体に可撓性材料から
なる袋状タンクを浸漬させ、この袋状タンク内にオリノ
コタールエマルジョンのような貯留液体を貯留する構成
となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような本出願人が既に提供した液体貯蔵施設には、以
下のような問題が存在する。すなわち、大容量の液体貯
蔵施設を構成する場合には、外殻体および袋状タンクが
非常に大型化することになる。外殻体の大型化にともな
い、側壁の支保を確実に行うために切梁の設置が必要と
なる場合もあり、このような場合、切梁は袋状タンクの
膨張・収縮を妨げることとなる。また、当然のことなが
ら、大型の袋状タンクの製作や設置等には手間がかか
る。さらに、液体貯蔵施設の容量に合わせていちいち袋
状タンクを製作するのは非効率的でもある。そして、袋
状タンクは、貯留液体の貯蔵量の増減にともない横方向
の断面積が増減する構成となっているが、袋状タンクが
大型であると、そのときの挙動が複雑なものとなる、と
いう問題もある。本発明は、以上のような点を考慮して
なされたもので、大容量の場合であっても効率良く製作
・設置等を行うことのできる液体貯蔵施設を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
内部に調整用液体が貯留される外殻体と、該外殻体内に
前記調整用液体内に浸漬させて配設された可撓性材料か
らなる袋状タンクと、該袋状タンク内部に対して貯留液
体の給排をなす給排設備と、前記外殻体内の調整用液体
の水位を調整する調整手段とを備えており、前記外殻体
の内部には、定められた間隔毎に前記外殻体の底版に立
設された中間柱と、該中間柱に交差する梁とが設けられ
るとともに、前記袋状タンクが複数備えられた構成とさ
れ、前記各袋状タンクは、前記中間柱と梁とによって複
数に区分された空間内にそれぞれ配置されていることを
特徴としている。
【0007】このようにして外殻体の内部に中間柱と梁
とを設けることによって、外殻体が大容量のものである
場合にも、その側壁の支保を確実なものとすることがで
きる。また、中間柱と梁とによって複数に区分された外
殻体内に、複数の袋状タンクを備えることにしたので、
袋状タンクの膨張・収縮が中間柱や梁によって妨げられ
ることがない。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1記載の液
体貯蔵施設であって、前記袋状タンクの周囲に前記中間
柱と前記梁とが一体に組み立てられて、これら袋状タン
クと前記中間柱および梁とからユニットが構成され、前
記ユニットが前記外殻体内に複数配設されていることを
特徴としている。
【0009】このようにして袋状タンクと中間柱および
梁とをユニット化することによって、施工を効率良く行
うことができる。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の液体貯蔵施設であって、前記外殻体が平面視矩形
とされ、かつ前記袋状タンクが角柱状をなしていること
を特徴としている。
【0011】これにより、外殻体を中間柱と梁とで区分
した空間は角柱状となり、角柱状の袋状タンクは前記空
間内で広がったときに隙間を最小限とすることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図6は、本発明の一実
施の形態を示す図であり、これらの図において、符号1
0は、本実施の形態における液体貯蔵施設を示す。
【0013】図1に示すように、液体貯蔵施設10は、
例えば1000〜10000kl程度の容量に適したも
ので、地盤Gを掘削して形成されたピット(外殻体)1
1と、複数の袋状タンク12とを備えて構成されてい
る。
【0014】ピット11は、例えば平面視矩形で、その
底版11aおよび側壁11bはコンクリートあるいはF
RP等から構成されている。図1および図2に示すよう
に、ピット11の内部には、所定間隔毎に例えば鉄骨等
からなる支柱(中間柱)13が隣接され、さらにこれら
支柱13に交差する梁14が架設されている。梁14
は、ピット11の上端部レベルと、支柱13の中間部
(例えば2カ所)とに配置されており、それぞれその端
部がピット11の側壁11bに固定されて、ピット11
の側壁11bの切梁として機能している。
【0015】このピット11の内部には、水からなる調
整用液体Wが貯留されるようになっている。図1に示し
たように、ピット11には、調整用液体Wの水位を調整
する水位調整機構(調整手段)15が設けられている。
水位調整機構15は、調整ポンプ16と、調整ポンプ1
6からピット11内部および外部水域17に向けて設置
された調整パイプ18から構成されている。なお、外部
水域17は具体的には例えば海であり、したがって水位
調整機構15では、水を外部水域17との間で給排する
ことよって調整用液体Wの水位を調整することが可能と
なっている。ここでは、調整用液体Wの水位は、外部水
域17における水位および地盤Gにおける地下水位Lと
ほぼ同一に保たれている(両者の水位がほぼ一致してい
るに越したことはないが、必ずしも一致する必要はな
い)。
【0016】一方、図1および図2に示したように、袋
状タンク12は、ピット11内に複数配置されており、
各袋状タンク12は、ピット11内の支柱13および梁
14によって区分された各空間に一つずつ配置されてい
る。
【0017】各袋状タンク12は、例えばゴムシート等
の可撓性材料からなり、例えば角柱状をなしている。図
3に示すように、袋状タンク12には、その上下端部
に、それぞれチューブ部19が一体に設けられている。
これらのチューブ部19は、互いに略平行に設けられて
おり、その内部に空気や液体等を注入することによっ
て、袋状タンク12自体を形成する可撓性材料よりも高
い剛性を有することができ、これによって袋状タンク1
2が角柱状の外観形状を維持できるようになっている。
そして、袋状タンク12の上部側においては、チューブ
部19に空気等、調整用液体W(図1参照)よりも比重
の小さなものを注入することによって、チューブ部19
が「浮き」として機能するようになっている。袋状タン
ク12の下部側においては、チューブ部19に砂や調整
用液体Wよりも比重の大きなものを注入することによっ
て、チューブ部19を「重り」として機能させることが
でき、袋状タンク12の移動を阻止できるようになって
いる。このような袋状タンク12が広がったり縮まった
りするときには、その上部、下部のそれぞれにおいて、
両端部のチューブ部19,19どうしが互いに離間・接
近することになる。
【0018】そして、図1に示したように、各袋状タン
ク12には、その上部に形成された口部(図示なし)か
ら内部空間に挿入されたパイプ20が備えられている。
各パイプ20は、その外周面に内外を連通する複数の孔
(図示なし)が形成されており、またその上端部に給排
パイプ21が接続されている。給排パイプ21はポンプ
を備えた給排設備22に接続されており、この給排設備
22では、ポンプ(図示なし)を作動させることによっ
て、オイルタンカー等の液体の供給源から貯留液体Aを
給排パイプ21,パイプ20を通して各袋状タンク12
内に供給したり、逆に各袋状タンク12内の貯留液体A
を吸い上げてバーナー等の液体の供給先に向けて排出で
きるようになっている。
【0019】ここで、このような各袋状タンク12はユ
ニット化が図られている。すなわち、図4に示すよう
に、各袋状タンク12は、その外周部にフレーム24を
備えており、このフレーム24は、鉄筋コンクリートや
鉄骨等からなる柱材24aと梁材24bとを組み合わせ
た構成となっている。図5に示すように、これら柱材2
4aおよび梁材24bは、互いに隣接する袋状タンク1
2,12のフレーム24,24どうしを連結することに
よって、前記支柱13および梁14を構成する。さら
に、各袋状タンク12のユニットには、前記パイプ20
と給排パイプ21とが一体に備えられている。
【0020】このような液体貯蔵施設10を構築するに
は、図4に示したように、前記袋状タンク12と、フレ
ーム24と、パイプ20および給排パイプ21とを予め
一体に組んでユニット化しておき、これを、地盤Gを掘
削して形成したピット11内に所定数配置する。そし
て、互いに隣接する袋状タンク12,12のフレーム2
4,24(図5参照)どうしを連結し、さらに給排パイ
プ21を連結して給排設備22のポンプに接続する。調
整ポンプ16および調整パイプ18からなる水位調整機
構15を設置することによって、平面視矩形の液体貯蔵
施設10が構築される。
【0021】上記したような液体貯蔵施設10では、前
記特開平10−101183公報に示した技術と同様の
作用を有する。
【0022】すなわち、図6に示すように、貯留液体A
は、オイルタンカー等の供給源から供給され、給排パイ
プ21を経由して、袋状タンク12内に供給されて貯蔵
される。このとき、貯留液体A液面の水位は、調整用液
体Wと貯留液体Aとの比重が同一の場合には、貯留液体
Aの量にかかわらず常に調整用液体Wの液面に一致す
る。例えば、貯留液体Aがオリノコタールエマルジョ
ン、調整用液体Wが海水の場合には、両者の比重は、ほ
ぼ同程度であるため、各袋状タンク12において内側か
ら作用する液圧と外側から作用する液圧は同一となる。
袋状タンク12内に貯留液体Aをさらに供給した場合に
は、貯留液体Aの水位は瞬間的には上昇するが、このと
き生じた水位差によって袋状タンク12の内外において
作用する液圧に差が生じ、この圧力差によって袋状タン
ク12は外方に向かって広がることとなる。袋状タンク
12が外方に向かって広がると、袋状タンク12内の横
断面積が増えることとなり、そのため貯留液体Aの水位
は減少し、ついには調整用液体Wと同位置となる。貯留
液体Aの水位が調整用液体Wと同一になった場合には、
もはや袋状タンク12において液圧の内外差が生じなく
なるため、袋状タンク12の広がりは停止することにな
る。
【0023】このように、いったん貯留液体Aの水位が
調整用液体Wと同一になると、それ以上貯留液体Aを袋
状タンク12内に供給しても、貯留液体Aの貯蔵量に応
じて袋状タンク12内の横断面積が変化するのみであ
り、したがって、調整用液体Wの水位を水位調整機構1
5によって一定に保っておけば、袋状タンク12内の貯
留液体Aの水位もまた常に一定に保たれることとなる。
また、逆に調整用液体Wの水位を変化させることによっ
て貯留液体Aの水位を調整することが可能となる。
【0024】また、袋状タンク12内に貯留された貯留
液体Aを取り出そうとする場合には、給排設備22のポ
ンプを稼働させることにより、貯留液体Aをバーナーな
どの供給先に送るようにすればよく、この場合には、袋
状タンク12の横断面積が縮小し、貯留液体Aの水位は
調整用液体Wの水位と同一に保たれることとなる。
【0025】上述した液体貯蔵施設10によれば、袋状
タンク12をピット11に貯留された調整用液体Wに浸
漬することによって、内部の貯留液体Aを貯蔵するもの
であり、袋状タンク12は、その内外の液圧差に耐え得
る強度のものとするのみでよい。したがって、従来用い
られてきた重油タンクのような剛構造タンクに比べ、遙
かに安価なコストで大容量の貯蔵機能が発揮できる施設
を建設することができる。
【0026】さらに、ピット11の内部に支柱13と梁
14とを設けることによって、ピット11が大容量のも
のである場合にも、その側壁11bの支保を確実なもの
とすることができる。加えて、支柱13や梁14上に、
屋根等を架設することも可能となる。
【0027】また、支柱13と梁14とによって複数に
区分されたピット11内の空間に複数の袋状タンク12
を備えることによって、袋状タンク12の膨張・収縮が
支柱13や梁14によって妨げられることもない。さら
には、袋状タンク12の形状を統一できるため、袋状タ
ンク12の製造の効率化および低コスト化を図ることが
できる。加えて、袋状タンク12の設置数を変更するこ
とによって様々な容量の液体貯蔵施設10に対応可能と
なり、液体貯蔵施設10をより安価に構築することが可
能となる。また、複数の袋状タンク12によって、複数
種の貯留液体Aを液体貯蔵施設10に貯蔵することも可
能となる。この他にも、万が一、袋状タンク12が破れ
たりした場合等にも、当然のことながら他の袋状タンク
12からは貯留液体Aが漏洩することはなく、被害を最
小限に抑えることができる、という効果が得られる。
【0028】そして、袋状タンク12とフレーム24,
さらにはパイプ20および給排パイプ21までをユニッ
ト化することによって、液体貯蔵施設10の施工効率を
大幅に高めることができる。しかも、各ユニットの製作
も効率良く行うことができ、液体貯蔵施設10の低コス
ト化が一層促進される。
【0029】また、ピット11が平面視矩形で、しかも
袋状タンク12が角柱状をなしているので、これによ
り、ピット12を支柱13および梁14で区分した各空
間は角柱状となり、ここに配置される角柱状の袋状タン
ク12は空間内で広がったときの隙間が最小限となる。
したがって、ピット11内の空間を有効に利用すること
ができ、液体貯蔵施設10における貯留液体Aの貯留量
を最大限に確保することが可能となる。
【0030】以上において本発明の一実施の形態を説明
したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものでは
なく、任意の液体の貯蔵に利用できるものであり、ま
た、設置場所における制約等に対応して、その構造や形
態その他の変更を行うことが可能である。例えば、上記
実施の形態においては、調整用液体Wおよび貯留液体A
の比重がほぼ等しい場合の例を示したが、これらの比重
は異なっていても差し支えない。そのほかにも、使用さ
れる材質の変更、構造や設置場所の変更などが可能であ
る。
【0031】その他、例えば、上記実施の形態において
は、袋状タンク12は、その四隅にチューブ部19を備
えた角柱状の構成となっているが、これに限るものでは
なく、例えば単なる封筒状(厚みの無い筒状)等として
も良い。袋状タンク12を前記封筒状等とする場合に
は、その容量が、ピット11内の区分された空間の容積
よりも大きくすることによって、袋状タンク12内に貯
留液体Aを充填すれば、自然と角柱状に膨らむこととな
る。もちろん、例えば円柱状等、これ以外の形状であっ
ても何ら支障はない。加えて、この袋状タンク12はゴ
ムシート製とされているが、そのかわりに、これを合成
樹脂や繊維等、他の可撓性材料によって構成することも
可能である。また、袋状タンク12の表面に補強ネッ
ト、ベルト、布等を設けたり、あるいは支柱13と梁1
4との間にパンチングメタル等を取り付ければ、袋状タ
ンク12が梁14や支柱13に接した場合に、袋状タン
ク12の保護にもなり、安全性、耐久性をより高めるこ
とができる。
【0032】さらに、袋状タンク12とフレーム24と
を組み合わせてユニットを構成したが、フレーム24の
形状や構造等については何ら限定するものではなく、複
数のユニットを組み合わせることによって支柱13およ
び梁14を構成することができるのであれば他の構造を
適宜採用しても良い。
【0033】また、ピット11の底版11aおよび側壁
11bがコンクリート壁とされているが、これをシート
パイルによって構成するようにしてもよい。また、これ
らは単に調整用液体Wを貯留することが可能なように構
成すればよいため、必ずしも止水構造になっていなくて
もよい。したがって、調整用液体Wの液深が比較的浅い
場合には法面構造とすることも可能で、その場合には建
設コストを安価に抑えることができる。さらに、ピット
11をケーソンによって施工することも考えられる。
【0034】さらに、液体貯蔵施設10は、在来の地上
式タンクに適用することも可能である。また、液体貯蔵
施設10の設置場所は、地盤中とされる必要はなく、海
中や湖水中にピット11を構築し、その中に袋状タンク
12を建て込むようにしてもよい。この場合には、水位
調整機構15の構成を簡略化することが可能である。ま
た、外部水域17は海に限らず、湖や池であってもよ
く、その場合には、調整用液体として淡水を利用するよ
うにしてもよい。また、外部水域17を供給源として調
整用液体Wを確保する必要はなく、例えば冬季には、発
電所の冷却水を調整用液体Wとして活用するようにして
もよく、ヒータなどの設備費を軽減することができる。
【0035】これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る液
体貯蔵施設によれば、外殻体の内部に調整用液体が貯留
され、その中に袋状タンクが浸漬されているため、袋状
タンクは、その内外に作用する液圧に対して耐力をもつ
ように構成すればよく、したがって従来の剛構造タンク
などにくらべ、安価な建設費で液体の貯蔵施設が実現可
能とされる。さらに、外殻体の内部に中間柱と梁とを設
けることによって、外殻体が大容量のものである場合に
も、その側壁の支保を確実なものとすることができる。
そして、中間柱や梁上に屋根等を架設することも可能と
なる。また、中間柱と梁とによって複数に区分された外
殻体内に、複数の袋状タンクを備えることによって、袋
状タンクの膨張・収縮が中間柱や梁によって妨げられる
こともない。さらには、袋状タンクの形状を統一できる
ため、袋状タンクの製造の効率化および低コスト化を図
ることができ、加えて、袋状タンクの設置数を変更する
ことによって様々な容量の液体貯蔵施設に対応可能とな
り、液体貯蔵施設をより安価に構築することが可能とな
る。
【0037】請求項2に係る液体貯蔵施設によれば、袋
状タンクと中間柱および梁とをユニット化することによ
って、施工を効率良く行うことができる。しかも、各ユ
ニットの製作も効率良く行うことができ、液体貯蔵施設
の低コスト化が一層促進される。
【0038】請求項3に係る液体貯蔵施設によれば、外
殻体が平面視矩形とされ、かつ袋状タンクが角柱状をな
しているので、これにより、外殻体を中間柱と梁とで区
分した空間は角柱状となり、角柱状の袋状タンクは前記
空間内で広がったときに隙間を最小限とすることがで
き、貯留液体の貯蔵量を最大限に確保することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液体貯蔵施設の一例を示す立
断面図である。
【図2】 前記液体貯蔵施設の平面図である。
【図3】 同施設を構成する袋状タンクを示す斜視図
である。
【図4】 同施設を構成する袋状タンクのユニットを
示す斜視図である。
【図5】 前記袋状タンクを組み合わせた状態を示す
斜視図である。
【図6】 同袋状タンク内に貯蔵する液体の量が変化
するときの前記袋状タンクの挙動を示す図である。
【符号の説明】
10 液体貯蔵施設 11 ピット(外殻体) 12 袋状タンク 13 支柱(中間柱) 14 梁 15 水位調整機構(調整手段) 22 給排設備 A 貯留液体 W 調整用液体
フロントページの続き (72)発明者 小野 正 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 3E070 AA02 AA10 AA12 AA13 AB01 CA03 CC07 DA01 DA03 DA08 DA10 DA15 GB01 GB04 RA02 RA09 SA01 SA03 SA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に調整用液体が貯留される外殻体
    と、該外殻体内に前記調整用液体内に浸漬させて配設さ
    れた可撓性材料からなる袋状タンクと、該袋状タンク内
    部に対して貯留液体の給排をなす給排設備と、前記外殻
    体内の調整用液体の水位を調整する調整手段とを備えて
    おり、 前記外殻体の内部には、定められた間隔毎に前記外殻体
    の底版に立設された中間柱と、該中間柱に交差する梁と
    が設けられるとともに、前記袋状タンクが複数備えられ
    た構成とされ、前記各袋状タンクは、前記中間柱と梁と
    によって複数に区分された空間内にそれぞれ配置されて
    いることを特徴とする液体貯蔵施設。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液体貯蔵施設であっ
    て、前記袋状タンクの周囲に前記中間柱と前記梁とが一
    体に組み立てられて、これら袋状タンクと前記中間柱お
    よび梁とからユニットが構成され、前記ユニットが前記
    外殻体内に複数配設されていることを特徴とする液体貯
    蔵施設。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の液体貯蔵施設
    であって、前記外殻体が平面視矩形とされ、かつ前記袋
    状タンクが角柱状をなしていることを特徴とする液体貯
    蔵施設。
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