JP2001163230A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2001163230A
JP2001163230A JP34998599A JP34998599A JP2001163230A JP 2001163230 A JP2001163230 A JP 2001163230A JP 34998599 A JP34998599 A JP 34998599A JP 34998599 A JP34998599 A JP 34998599A JP 2001163230 A JP2001163230 A JP 2001163230A
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栄樹 野呂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、快適で常に安定した操作性が
得られ、かつ信頼性の高い電動パワーステアリング装置
を提供することにある。 【解決手段】 ステアリング系2に補助操舵力を付加す
る電動機8、ステアリング系2の操舵トルクを検出する
トルクセンサTQS、トルクセンサTQSからの信号T
Sに基づき電動機8を駆動する制御信号VOを出力する制
御手段12、制御手段12からの制御信号VOに基づき
電動機8を駆動する電動機駆動手段13、電動機8を停
止するスイッチ手段16を含んでなる。そして、制御手
段12に加えて補助制御手段15を備え、スイッチ手段
16は、電源19と電動機8間の電源ラインか制御手段
12と電動機駆動手段13間の信号ラインの少なくとも
1箇所に備えられ、補助制御手段15は、操舵トルクセ
ンサTQSからの信号TSが所定値以下のときに、スイ
ッチ手段16により電動機8の駆動を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機パワーをス
テアリング系に直接作用させてドライバの操舵力を軽減
する電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は、電動機
の駆動力を直接利用してドライバの操舵力をアシストす
る。通常、電動パワーステアリング装置は、イグニッシ
ョンSWがOFF操作されるとステアリング系に補助操
舵力を付加する電動機の駆動を停止する構成をとってい
る。従って、車両の走行中にイグニッションSWのON
状態を検出するIG操作センサが故障してOFF状態の
センサ信号が出力された場合には、車両が走行している
にもかかわらず電動機に電源が供給されなくなるため、
ドライバの操舵力が軽減されないことになる。この問題
を解決するため、本願出願人による特開平11−594
45号公報には、車両の走行中にIG操作センサが断線
などで故障しても、エンジン回転数センサなどで車両の
走行状態を検出し、車両の走行中は電動機によりドライ
バの操舵力をアシストする電動パワーステアリング装置
が開示されている。この電動パワーステアリング装置に
より、IG操作センサが断線などで故障しても、車両の
走行中は常に安定した操舵フィーリングを得ることがで
きる。
【0003】ここで、図5は、従来の電動パワーステア
リング装置の電気系統のブロック構成図である。この図
5において、制御手段112には、3つのセンサ(ドラ
イバの操舵トルクを検知する操舵トルクセンサTQS、
IG操作センサIGS及びエンジン回転数センサNE
S)からの検知信号(TS、IS及びNE)が入力され
る。そして、制御手段112は各条件を判断して、電動
機駆動手段113を介して電動機108を駆動させ、電
動機108の補助操舵力により運転者の操舵力をアシス
トしている。なお、電動機駆動手段113には、バッテ
リ119、イグニッションSW118、及びスイッチ手
段116を介して電源VPが供給される。従って、この
図5の構成によれば、IG操作センサIGSが断線など
で故障しても、エンジンが所定の回転数(例えば200
RPM)以上で回転していれば、電動機駆動手段113に
電源VPが供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た電動パワーステアリング装置の場合、制御手段112
が暴走などした際に不用意な補助操舵力が発生し、ドラ
イバが違和感を受けることがある。例えば、制御手段1
12がON故障して、操舵トルクセンサTQSの検知信
号TSの大きさにかかわらず電動機108を駆動するた
めの電動機制御信号VOを発生し、電動機駆動手段11
3に出力する場合などである。殊に、積極的に操舵を行
っていない直進走行時に、このような状態になって不用
意な補助操舵力が発生した場合に、ドライバは、違和感
を受けやすい。従って、常に安定した操作性が得られる
ようにする方策、殊に、制御手段112が暴走などした
場合にも、直進走行時における安定した操作性が得られ
るようにする方策が求められる。
【0005】ところで、本願出願人による特許第261
3028号に係る特許公報に記載されているように、ス
テアリングホイールの操作量に応じて電動機の駆動方向
及び駆動トルク(補助操舵力の大きさ)を決定するCP
U(制御手段)とは別個に、電動機の駆動方向のみを決
定する方向判別回路を設け、かつ双方から出力される方
向信号が一致した場合にのみ電動機が駆動される構成と
すれば、CPU(制御手段)がON故障した場合でも、
不用意な補助操舵力を発生することがなく、信頼性が高
まる。しかし、方向判別回路は、操舵方向を判別する必
要があるため高価なものになり、電動パワーステアリン
グ装置のコストアップにつながる。従って、コストアッ
プを押さえつつ信頼性を高めて安定した操作性が得られ
るようにする方策が求められる。また、方向判別回路を
設けるにしても、更なるコストアップを極力押さえる必
要がある。
【0006】なお、前記した電動パワーステアリング装
置は、操舵トルクセンサからの信号が所定値以下の場合
は、電動機駆動回路はOFFの状態になる構成を有す
る。このため、電動機(電動機のロータ)は、外力を受
けると容易に回転し得る状況にある。このような状況
下、例えば、高速走行時に車輪が石を踏みつけるなどし
た場合、その振動が車輪からステアリングギアボックス
などを経由してドライバ(の手)に伝わり(キックバッ
ク)、ドライバが違和感や不快感を受けることがある。
従って、ドライバがこのような違和感などを受けること
がないようにする方策が求められる。
【0007】そこで、本発明は、このような不都合を解
消すべくなされたものであり、その主たる目的は、簡単
な構成で、快適で常に安定した操作性が得られ、かつ信
頼性の高い電動パワーステアリング装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を行い、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、前記課題を解決した本発明に係る電動パ
ワーステアリング装置は(請求項1)、ステアリング系
に補助操舵力を付加する電動機と、ステアリング系の操
舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、少なくともこ
の操舵トルクセンサからの信号に基づき電動機を駆動す
る制御信号を出力する制御手段と、この制御手段からの
制御信号に基づき電動機を駆動する電動機駆動手段と、
前記電動機の駆動を停止するスイッチ手段とを含んでな
る。そして、この電動パワーステアリング装置は、前記
制御手段に加えて補助制御手段を備え、前記スイッチ手
段は、電源と前記電動機間の電源ライン又は前記制御手
段と前記電動機駆動手段間の信号ラインのうちの少なく
とも1箇所に備えられ、前記補助制御手段は、前記操舵
トルクセンサからの信号が所定値以下のときには、前記
スイッチ手段により前記電動機の駆動を停止することを
特徴とする。
【0009】この構成によれば、操舵トルクセンサから
の信号が所定値を越えるとき、すなわち、ドライバがス
テアリング系を操作(操舵)する場合は、スイッチ手段
が例えば閉路して電動機駆動手段に電源が供給される。
これにより電動パワーステアリング装置は、補助操舵力
を発生して運転者の操舵をアシストする。一方、操舵ト
ルクセンサからの信号が所定値以下のとき、つまり、ド
ライバがステアリング系を操作(操舵)していない場合
(直進走行時)は、スイッチ手段が例えば開路して電動
機駆動手段への電源の供給が断たれ、電動パワーステア
リング装置が補助操舵力を発生することがない。従っ
て、操舵トルクが小さい直進走行時に制御手段が故障な
どしても、不用意に補助操舵力が生じることがない。つ
まり、本発明の電動パワーステアリング装置は、補助操
舵力によるアシストが必要なときに電動機駆動手段に電
源が供給され、補助操舵力によるアシストが不要であ
り、かつ制御手段が暴走などして違和感を受けやすいと
きには電動機駆動手段には電源が供給されることがな
い。ここで、スイッチ手段の開閉などは、補助制御手段
が制御手段とは独立に行う。よって、簡単な構成で、直
進走行時を含めて常に安定した操作性が得られ、かつ信
頼性の高い電動パワーステアリング装置となる。
【0010】また、本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置は(請求項2)、前記電動機駆動手段が、4つの
電界効果トランジスタによるブリッジ回路を含んで構成
される。そして、前記補助制御手段は、操舵トルクセン
サからの信号が所定値以下のときには、前記ブリッジ回
路のうち、ハイサイド側又はローサイド側の少なくとも
一方の側の2つの電界効果トランジスタをON駆動する
ことを特徴とする。
【0011】この構成によれば、ブリッジ回路のハイサ
イド側及び/又はローサイド側(つまりブリッジ回路の
対辺をなす1組)の電界効果トランジスタがON駆動さ
れて電動機を含む閉回路が形成される。従って、電動機
には発電抵抗(電磁ブレーキ作用)が生じ、外力を受け
ても容易に回転することがなくなる。よって、直進走行
時に石を踏みつけるなどして振動が生じても、その振動
は電動機により減じられ、不快なキックバックを受ける
ことがない。ちなみに、電界効果トランジスタをON駆
動しても、スイッチ手段が開路などしているので電動機
には電源が供給されず、電動機が補助操舵力を発生させ
ることなどはない。
【0012】また、本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置は(請求項3)、ステアリング系に補助操舵力を
付加する電動機と、ステアリング系の操舵トルクを検出
する操舵トルクセンサと、少なくともこの操舵トルクセ
ンサからの信号に基づき電動機を駆動する制御信号を出
力する制御手段と、この制御手段からの制御信号に基づ
き電動機を駆動する電動機駆動手段とを含んでなる。そ
して、この電動パワーステアリング装置は、電源と前記
電動機間の電源ライン又は前記制御手段と電動機駆動手
段間の信号ラインのうちの少なくとも1箇所に前記電動
機の駆動を停止するスイッチ手段を備え、前記操舵トル
クセンサからの信号が所定値以下のときには前記スイッ
チ手段により前記電動機の駆動を停止する。併せて、前
記電動機を含む閉回路を形成して、この電動機に電磁ブ
レーキ作用を生じさせることを特徴とする。
【0013】この構成によれば、操舵トルクが所定値以
下になると、例えばスイッチ手段が開路などして電動機
の駆動が停止される。また、電動機を含む閉回路が形成
され、電動機には電磁ブレーキ作用が生じるので、石を
踏みつけるなどして振動が生じても、その振動は電動機
により減じられ、不快なキックバックを受けることがな
い。なお、電動機駆動手段が4つの電界効果トランジス
タによるブリッジ回路を含んで構成される場合は、操舵
トルクセンサからの信号が所定値以下のときに、電動機
駆動手段への電源の供給を停止すると共に、このブリッ
ジ回路のハイサイド側又はローサイド側の一方の側の2
つの電界効果トランジスタをON駆動するのが好まし
い。また、このようなブリッジ回路を備える場合は、ブ
リッジ回路がスイッチ手段を兼ねる構成とすることもで
きる。
【0014】なお、操舵トルクセンサの信号における
「所定値」は、この値を大きくした場合や小さくした場
合の利益・不利益を比較考量して定められる。この所定
値を大きく設定すると、ドライバが操舵行為を行ってい
るのにスイッチ手段が開路したままになり、補助操舵力
によりアシストされないことになる。一方、所定値を小
さく設定すると、ドライバの操舵を意図しない操舵力な
どによりスイッチ手段が閉路してしまう。ちなみに、電
動パワーステアリング装置は、手動操舵力(実施の形態
では「手動操舵トルク信号」)がある一定の値以上にな
ったときに補助操舵力を発生(付加)するようにするた
め、制御手段には、不感帯(閾値)が設定してある。制
御手段の暴走などによる違和感防止の観点からは、所定
値は、この不感帯と同じ程度かこれよりも小さく設定す
るのが好ましい。一方、キックバック防止の観点から
は、所定値は、この不感帯と同じ程度かこれよりも大き
く設定するのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。ここで、図1は電動パワ
ーステアリング装置の全体構成図、図2は電動パワース
テアリング装置の電気系統のブロック構成図、図3は電
動パワーステアリング装置のスイッチ手段の回路図、図
4は電動パワーステアリング装置の電動機駆動手段の回
路図である。
【0016】本実施形態に係る電動パワーステアリング
装置は、ドライバの操舵力をアシストするために、電動
機の駆動力で補助操舵力を発生させる。そのために、電
動パワーステアリング装置は、ドライバの操舵トルク
(手動操舵力)を検出する操舵トルクセンサ及び電動機
を制御する制御手段を備える。ただし、電動パワーステ
アリング装置は、運転者がステアリング系の操舵行為を
行わない場合(手動操舵力がない場合や手動操舵力が極
めて弱い場合)に、電動機の動作を禁止すると共に、電
動機に電磁ブレーキ作用を生じさせる。そのために、電
動パワーステアリング装置は、操舵トルクセンサの検出
値が所定値以下の場合に、電動機への電源の供給を断つ
ための補助制御手段及びスイッチ手段を有する。なお、
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置の制御手
段と補助制御手段は、別々のCPUから構成される。
【0017】〔全体構成〕まず、図1及び図2を参照し
て、電動パワーステアリング装置1の構成について説明
する。電動パワーステアリング装置1は、ドライバによ
るステアリングホイール3の操舵時に、手動操舵力発生
手段(ステアリング系)2によってマニュアルステアリ
ングで前輪W,Wを転動させて車両の向きを変える。さ
らに、電動パワーステアリング装置1は、制御手段12
からの電動機制御信号VOに基づいて電動機駆動手段1
3で電動機電圧VMを発生し、この電動機電圧VMで電動
機8を駆動して補助操舵力(補助操舵トルク)を発生さ
せ、手動操舵力発生手段(ステアリング系)2による手
動操舵力を軽減する。ちなみに、電動機駆動手段13と
電動機8の間の結線は、特許請求の範囲でいう電源ライ
ンに相当する。
【0018】手動操舵力発生手段2は、ステアリングホ
イール3に一体に設けられたステアリング軸4に連結軸
5を介してステアリング・ギアボックス6内に設けたラ
ック&ピニオン機構7のピニオン7aが連結される。な
お、連結軸5は、その両端に自在継手5a,5bを備え
る。ラック&ピニオン機構7は、ピニオン7aに噛み合
うラック歯7bがラック軸9に形成され、ピニオン7a
とラック歯7bの噛み合いにより、ピニオン7aの回転
をラック軸9の横方向の往復運動とする。さらに、ラッ
ク軸9には、その両端にタイロッド10,10を介し
て、転動輪としての左右の前輪W,Wが連結される。
【0019】補助操舵力(補助操舵トルク)を発生させ
るために、電動機8が、ラック軸9と同軸上に配設され
る。そして、電動機8の回転がラック軸9と同軸に設け
られたボールねじ機構11を介して推力に変換され、こ
の推力をラック軸9(ボールねじ軸11a)に作用させ
る。
【0020】制御手段12は、目標電流信号設定手段1
2a、偏差演算手段12b及び駆動制御手段12cを含
んで構成される。この制御手段12は、操舵トルクセン
サTQSと電動機電流検出手段14の検出信号TS(手
動操舵トルク信号)とIMOが入力される。そして、制御
手段12は、この検出信号TS及びIMOに基づいて電動
機8に流す電動機電流IMの大きさと方向を決定し、電
動機駆動手段13に電動機制御信号VOを出力する。こ
れらの点の詳細については後述する。
【0021】操舵トルクセンサTQSは、ステアリング
・ギアボックス6内に配設され、ドライバによる手動操
舵トルク(手動操舵力)の大きさと方向を検出する。そ
して、操舵トルクセンサTQSは、検出した手動操舵ト
ルクに対応した手動操舵トルク信号TSを制御手段12
に送信する。
【0022】電動機駆動手段13は、電動機制御信号V
Oに基づいて電動機電圧VMを電動機8に供給し、電動機
8を駆動する。電動機駆動手段13は、例えば、図4に
示すような4個の電界効果トランジスタ(以下「パワー
FET」という)13a1,13a2,13a3,13a4
のスイッチング素子からなるブリッジ回路13a及びゲ
ート駆動回路13bで構成される。パワーFET13a
1,13a2,13a 3,13a4の各ゲートG1,G2,
G3,G4に電動機制御信号VOが入力されると、電動
機制御信号VOに基づいて電動機8に電動機電圧VMが供
給される。すると、電動機8には電動機電流IMが流
れ、電動機8は電動機電流IMに比例したトルクを発生
する。
【0023】電動機電流検出手段14は、電動機8に対
して直列に接続された抵抗又はホール素子等を備え、電
動機8に実際に流れる電動機電流IMの大きさと方向を
検出する。そして、電動機電流検出手段14は、電動機
電流IMに対応した電動機電流信号IMOを制御手段12
にフィードバック(負帰還)する。
【0024】次に、図2を参照して制御手段12の構成
について、さらに説明する。制御手段12は、目標電流
信号設定手段12a、偏差演算手段12b、駆動制御手
段12cを含んで構成される。
【0025】目標電流信号設定手段12aは、ROM
(Read Only Memory)などの記憶手段を備え、少なくと
も、予め実験値又は設計値に基づいて設定した手動操舵
トルク信号TSと目標電流信号IMSの対応するデータを
記憶している。そして、目標電流信号設定手段12a
は、手動操舵トルク信号TSをアドレスとして対応する
目標電流信号IMSを読み出し、目標電流信号IMSを偏差
演算手段12bに出力する。ちなみに、目標電流信号I
MSは、手動操舵トルク信号TSに対して、手動操舵トル
ク信号TSが0近傍では0に対応づけられ(不感帯)、
所定の手動操舵トルク信号TS以上になると手動操舵ト
ルク信号TSの増加に従って増加する値に対応づけられ
る。ちなみに、目標電流信号IMSは、電動機8に流すこ
とができる最大電流が規定されているので、最大目標電
流以下に設定される。
【0026】なお、操舵トルクセンサTQSから入力さ
れた手動操舵トルク信号TSは、図示しないAD変換機
により、アナログ信号からディジタル信号に変換され
る。
【0027】偏差演算手段12bは、減算器又はソフト
制御の減算機能を備え、目標電流信号設定手段12aか
らの目標電流信号IMSと電動機電流検出手段14からの
電動機電流信号IMOが入力され、駆動制御手段12cに
偏差信号ΔIM(=IMS−IM O)を出力する。
【0028】駆動制御手段12cは、PIDコントロー
ラ、PWM信号発生手段及び論理回路などを備え、偏差
演算手段12bからの偏差信号ΔIMが入力され、電動
機駆動手段13に電動機制御信号VOを出力する。駆動
制御手段12cは、まず偏差信号ΔIMにP(比例)、
I(積分)及びD(微分)制御を行い、さらに偏差信号
ΔIMの大きさ及び極性に対応したPWM信号VPWM、オ
ン信号VON、オフ信号VOFFを生成し、電動機駆動信号
Oとして電動機駆動手段13に出力する。
【0029】PWM信号VPWMは、ブリッジ回路13a
を構成するパワーFET13a1のゲートG1又はパワ
ーFET13a2のゲートG2に入力され(図4参
照)、偏差信号ΔIMの大きさに応じてパワーFET1
3a1又はパワーFET13a2をPWM駆動する信号で
ある。なお、PWM信号VPWMがゲートG1かゲートG
2のどちらのゲートに入力されるかは、偏差信号ΔIM
の極性によって決まる。また、ゲートG1又はゲートG
2のうちPWM信号VPWMが入力されないゲートにはオ
フ信号VOFFが入力され、パワーFET13a1又はパワ
ーFET13a2はOFFされる。そして、ゲートG1
にPWM信号VPWMが入力される場合には、パワーFE
T13a4のゲートG4にオン信号VONが入力され、パ
ワーFET13a4がON駆動される。他方、ゲートG
2にPWM信号VPWMが入力される場合には、パワーF
ET13a3のゲートG3にオン信号VONが入力され、
パワーFET13a3がON駆動される。
【0030】〔補助制御手段など〕次に、本発明の要部
である補助制御手段及びスイッチ手段などについて説明
する。本実施形態における補助制御手段15は、トルク
比較手段15a及びスイッチ制御手段15bを含んで構
成される。トルク比較手段15aは、コンパレータなど
の比較器又はソフト制御の比較機能を備え、操舵トルク
センサTQSが出力する手動操舵トルク信号TSの値
と、予め設定してある基準操舵トルク(特許請求の範囲
における「所定値」)とを比較し、手動操舵トルク信号
Sの値が基準操舵トルクを越える場合は、例えば、H
レベルの操舵トルク比較信号TCをスイッチ制御手段1
5bに出力する。一方、手動操舵トルク信号TSの値が
基準操舵トルク以下の場合は、Lレベルの操舵トルク比
較信号TCをスイッチ制御手段15bに出力する。な
お、本実施形態においては、所定値たる基準操舵トルク
は、制御手段12における手動操舵トルク信号TSの不
感帯と同じ値に設定してある。
【0031】スイッチ制御手段15bは、操舵トルク比
較信号TCを入力して、論理信号HOをスイッチ手段16
に出力する。具体的には、操舵トルク比較信号TCがH
レベルの場合、スイッチ手段16に出力する論理信号H
OはHレベル(1)である。一方、操舵トルク比較信号
CがLレベルの場合、スイッチ手段16に出力する論
理信号HOはLレベル(0)である。
【0032】加えて、スイッチ制御手段15bは、操舵
トルク比較信号TCを入力してゲート制御信号VGを電動
機駆動手段13に出力する。具体的には、操舵トルク比
較信号TCがHレベルの場合、電動機駆動手段13には
Lレベルのゲート制御信号VGが出力される。一方、操
舵トルク比較信号TCがLレベルの場合、電動機駆動手
段13にはHレベルのゲート制御信号VGが出力され
る。このゲート信号VGにより、電動機駆動手段13の
ブリッジ開路13aのローサイド側のパワーFET13
3,13a4をON駆動する。
【0033】なお、本実施形態においては、補助制御手
段15は、制御手段12の主となるCPUとは別のCP
Uで構成され、制御手段12の主となるCPUの暴走な
どに対処する。
【0034】スイッチ手段16は、本実施形態において
は、イグニッションSW18と電動機駆動手段13の間
の電源ラインに設けられる。スイッチ制御手段15bか
らの論理信号HOがHレベルの場合は、スイッチ手段1
6は閉路(ON)して、電動機駆動手段13へ電源VP
を供給する。一方、スイッチ制御手段15bからの論理
信号HOがLレベルの場合(操舵トルクが所定値以下の
場合)は、スイッチ手段16は開路(OFF)して、電
動機駆動手段13への電源VPの供給を停止する。ちな
みに、スイッチ手段16が開路(OFF)した場合、電
動機8は、補助操舵力を発生することがない。
【0035】スイッチ手段16の一例を図3に示す。こ
の図におけるスイッチ手段16は、ノーマルブレーク接
点構成のリレーを有するリレー回路16a及びリレー駆
動回路16bを含んで構成される。リレー回路16a
は、ノーマルブレーク接点を有するリレー接点16
1、リレー巻線16a2及びダイオードDを備える。リ
レー駆動回路16bは、抵抗R及びトランジスタQ1を
備える。
【0036】この図3の構成におけるスイッチ手段16
は、スイッチ制御手段15bから供給されるHレベルの
論理信号HOに基づいてリレー接点16a1をメーク状態
に継続して駆動し、バッテリ(電源)19から供給され
る電源VB(12V)を電源VPとして電動機駆動手段1
3に供給する。一方、スイッチ手段16は、Lレベルの
論理信号HOに基づいてリレー接点16a1をメーク状態
からブレーク状態に駆動し、電動機駆動手段13への電
源VPの供給を停止する。
【0037】次に、電動機駆動手段13のゲート駆動回
路13bには、電動機制御信号VO及びゲート制御信号
Gが入力される。このうち、ゲート制御信号VGは、手
動操舵トルク信号TSの値が基準操舵トルク(所定値)
以下の場合に、ブリッジ回路13aのうち、ローサイド
側の2つのパワーFET13a3,13a4をON駆動さ
せるものである。このため、ゲート駆動回路13bは、
ゲート制御信号VGがHレベルの場合(手動操舵トルク
信号TSの値が基準操舵トルク以下の場合)に、ローサ
イド側のパワーFET13a3,13a4のゲートG3,
G4にオン信号VONを入力する。一方、ゲート駆動回路
13bは、ハイサイド側の2つのパワーFET13
1,13a2にオフ信号VOFFを入力する。これによ
り、電動機8、パワーFET13a3,13a4を結ぶ閉
回路が形成されるので、電動機8には電磁ブレーキ作用
が生じる。なお、ブリッジ回路13aのうち、ハイサイ
ド側の2つのパワーFET13a 1,13a2をON駆動
して、ローサイド側の2つのパワーFET13a3,1
3a4をOFFする構成でもよい。また、電源VPが電動
機駆動手段13(ブリッジ回路13a)に供給されてい
ないときは、すべてのパワーFET13a1,13a2
13a3,13a4をON駆動する構成としてもよい。こ
れによっても、電動機8を含む閉回路が形成され、電動
機8に電磁ブレーキ作用が生じる。
【0038】〔動作・作用〕次に、電動パワーステアリ
ング装置の動作・作用について、図1〜図4を参照して
説明する。先ず、イグニッションSW18がONになる
と、定電圧回路17にバッテリ19から12Vの電源V
Bが供給される。定電圧回路17は、制御手段12及び
補助制御手段15などに5Vの電源VCを供給する。こ
れにより、電動パワーステアリング装置1が立ち上が
る。なお、図3に示すように、スイッチ手段16にも電
源VB,VCが供給される。
【0039】(ドライバが操舵行為を行う場合) こ
こで、ドライバがステアリング系2の操作を行うと手動
操舵力が発生する。すると、操舵トルクセンサTQSが
出力する手動操舵トルク信号TSは、手動操舵力に応じ
て値が上昇する。手動操舵トルク信号TSが制御手段1
2で設定されている不感帯以上の値になると、制御手段
12は、手動操舵トルク信号TSに応じて、電動機8が
発生する補助操舵力の方向と大きさを制御するため、オ
ン信号VONやPWM制御信号VPWMの混成信号である電
動機制御信号VOを発生し、電動機駆動手段13に出力
する。
【0040】同時に、操舵トルクセンサTQSの手動操
舵トルク信号TSの値が、予め定められている基準操舵
トルク(所定値)を越えるとトルク比較手段15aは、
Hレベルの操舵トルク比較信号TCをスイッチ制御手段
15bに出力する。スイッチ制御手段15bは、これを
入力してHレベルの論理信号HOをスイッチ手段16に
出力する。これにより、スイッチ手段16が閉路して電
動機駆動手段13に電源VPを供給する。
【0041】併せて、スイッチ制御手段15bは、電動
機駆動手段13に対してゲート制御信号VGを出力する
が、この信号レベルはLレベルである。従って、電動機
制御手段13は、電動機制御信号VOに基づいて制御さ
れる。
【0042】電動機駆動手段13は、電動機制御信号V
Oと電源VPを受けて、駆動方向と大きさを有する電動機
電圧VMを電動機8に供給する。これにより、電動機8
はPWM駆動して補助操舵力を発生し、ドライバの手動
操舵力をアシストする。従って、ドライバは、快適にス
テアリング系2を操作することができる。
【0043】(ドライバが操舵行為を行わない場合)
一方、直進走行時、ドライバがステアリング系2の操
舵を行わないと手動操舵力は発生しないか、極めて小さ
い。このような場合は、操舵トルクセンサTQSが出力
する手動操舵トルク信号TSは、ゼロか極めて小さい値
をとる。手動操舵トルク信号TSの値が不感帯以下の場
合は、制御手段12は電動機駆動手段13の全てのパワ
ーFET13a1,13a2,13a3,13a4をOFF
するためのオフ信号VOFFを含む電動機制御信号VOを発
生し、電動機駆動手段13に出力する。従って、電動機
駆動手段13に電源VPが供給されていても、電動機8
が駆動することはない。
【0044】ところで、制御手段12が暴走して電動機
8を駆動するための電動機制御信号VOを出力しつづけ
ると(ON故障)、電動機8が駆動して補助操舵力を発
生してしまう。ドライバが操舵を行っている最中と異な
り、操舵を行っていないときに補助駆動力が発生する
と、ドライバは違和感を受けやすい。
【0045】しかし、本実施形態に係る電動パワーステ
アリング装置1の場合は、手動操舵トルク信号TSの値
が所定値以下のときは、補助制御手段15のトルク比較
手段15aがLレベルの操舵トルク比較信号TCをスイ
ッチ制御手段15bに出力する。スイッチ制御手段15
bは、これを入力してLレベルの論理信号HOをスイッ
チ手段16に出力する。これにより、スイッチ手段16
が開路するので電動機駆動手段13に電源VPが供給さ
れることがない。従って、ドライバが操舵していないと
きに制御手段12が暴走しても、制御手段12とは別に
設けられた補助制御手段15により電動機8が駆動する
ことはない。よって、制御手段12が暴走しても補助操
舵力が発生することがないので、ドライバは、違和感を
受けることがない。ちなみに、本実施形態における補助
制御手段15は、制御手段12とは別のCPUで構成さ
れるので、制御手段12を構成するCPUが暴走して
も、補助制御手段15は影響を受けることがない。
【0046】(キックバック) なお、全てのパワー
FET13a1,13a2,13a3,13a4がOFFし
ている場合などは、電動機8は外力を受けると容易に回
転しうる状況にあるため、ドライバはキックバックを受
けやすくなる。
【0047】しかし、本実施形態に係る電動パワーステ
アリング装置1の場合、手動操舵トルク信号TSの値が
基準操舵トルク以下になると、補助制御手段15は、L
レベルの論理信号HO及びHレベルのゲート制御信号VG
を出力する。これを受けて、スイッチ手段16は、電動
機駆動手段13に対する電源VPの供給を停止する。同
時に、電動機駆動手段は、Hレベルのゲート制御信号V
Gを入力する。これにより、電動機制御信号VOの内容に
かかわらず電動機8が停止すると共に、ローサイド側の
2つのパワーFET13a3,13a4がON駆動する。
従って、電動機8には電磁ブレーキ作用が生じ、ドライ
バに違和感や不快感を与えるキックバックが防止され
る。なお、本実施形態の場合、手動操舵トルク信号TS
に対して、基準操舵トルクと不感帯が同じ値に設定して
あるので、制御手段12の不感帯においては、必ずキッ
クバックが防止される。
【0048】このように、本実施形態に係る電動パワー
ステアリング装置1は、ドライバがステアリング系2を
操作(操舵)しているときは、電動機8による補助操舵
力が得られる。一方、電動機8による不用意な補助駆動
力が発生した場合に違和感を受けやすい直進走行時(ド
ライバがステアリング系2を操作していないとき)に
は、制御手段12とは別に設けられる補助制御手段15
が電動機駆動手段13への電源VPの供給を停止する。
従って、制御手段12が故障して暴走しても、不用意な
補助操舵力が発生することがない。よって、常に安定し
た操舵性が得られ、かつ信頼性の高い電動パワーステア
リング装置1になる。しかも、本実施形態では、制御手
段12と補助制御手段15は、別々のCPUで構成され
る。従って、さらに信頼性が高い電動パワーステアリン
グ装置1になる。また、構成も簡単であるので、低コス
トで提供することができる。
【0049】また、ドライバがステアリング系2を操作
していないときは、電動機8による電磁ブレーキ作用を
生じさせるので、キックバックが防止される。よって、
キックバックによる違和感や不快感のない快適な電動パ
ワーステアリング装置1になる。
【0050】なお、本発明は、前記の実施の形態に限定
されることなく、様々な形態で実施される。 (a)例えば、電動機の駆動を停止するためのスイッチ
手段を、制御手段と電動機駆動手段の間の信号ラインに
設ける構成としてもよい。また、スイッチ手段を電動機
駆動手段と電動機の間の電源ラインに設ける構成として
もよい。この場合は、キックバックを防止するために、
電動機を含む閉回路(電源の供給が停止された場合に閉
回路になるようにするスイッチを有するもの)を別に設
ける。このようにしてキックバックを防止する場合も、
当然本発明の技術的範囲に属する。さらに、電動機駆動
手段がスイッチ手段を兼ねる構成とすることもできる。
例えば、補助制御手段が出力するゲート制御信号によ
り、電動機制御信号の値にかかわらずブリッジ回路のロ
ーサイド側の2つの電界効果トランジスタをON駆動
し、ハイサイド側の2つの電界効果トランジスタをOF
Fする(逆でもよい)。これにより、電動機には電源の
供給が停止され、制御手段の故障に対処することができ
る。加えて、ローサイド側の2つの電界効果トランジス
タ及び電動機により閉回路が形成され、電動機に電磁ブ
レーキ作用が生じる。また、本発明の電動パワーステア
リング装置は、ピニオンアシスト方式やラックアシスト
方式などの方式を問わず適用することができる。
【0051】(b)例えば、補助制御手段を制御手段と
同一のCPUで構成してもよい。この構成でも、目標電
流信号設定手段や駆動制御手段などの故障(バグなどに
よる誤動作を含む)に対処することができる。また、車
速センサなどを設け、制御手段に車速センサなどからの
信号を入力して、車速に基づいた重み付けなどがされた
電動機制御信号を出力してもよい。あるいは、従来例の
ようにIG操作センサと車速センサを設け、IG操作セ
ンサの断線などの故障に対処する構成としてもよい。さ
らに、方向判別回路を設ける構成としてもよい。このよ
うにすることで、制御手段の暴走などに対して、より高
い信頼性をもって対処することができる。加えて、補助
制御手段に使用される操舵トルクセンサを、制御手段に
使用される操舵トルクセンサとは別個に設けてもよい。
なお、本発明に使用される操舵トルクセンサは、ドライ
バの操舵行為を検知するセンサ(操舵行為検知セン
サ)、例えば、操舵角などを検知するセンサに置き換え
ることができる。また、操舵トルクセンサと、操舵トル
クセンサ以外の操舵行為検知センサを、併せて使用する
こともできる。例えば、制御手段に操舵トルクセンサの
手動操舵トルクを入力し補助制御手段に操舵角を入力
し、判断することもできる。ちなみに、この場合の所定
値は、制御手段における不感帯との関係を明確にするた
め、操舵角を、操舵トルクセンサの検知信号(手動操作
トルク信号)に換算などするのがよい。また、制御手段
及び補助制御手段を、アナログ回路で構成してもよい。
【0052】(c)例えば、請求項3に係る発明に対し
ては、補助制御手段は必須の構成要件ではない。従っ
て、前記実施の形態と異なり、補助制御手段を設けるこ
となく、ドライバがステアリング系を操作(操舵)して
いないときには、ブリッジ回路のローサイド側の電界効
果トランジスタ(2つ)をON駆動し、かつハイサイド
側の電界効果トランジスタ(2つ)をOFFする電動機
制御信号を、駆動制御手段が出力する構成としてもよ
い。この場合は、ブリッジ回路がスイッチ手段を兼ね
る。これにより、電動機が停止すると共に、ローサイド
側の2つの電界効果トランジスタ及び電動機により閉回
路が形成される。従って、電動機に電磁ブレーキ作用が
生じるので、キックバックが防止される。なお、ローサ
イド側をOFFし、ハイサイド側をON駆動する構成で
もよい。さらに、操舵トルクセンサを、ドライバの操舵
行為を検知するセンサ(操舵行為検知センサ)に置き換
えることや、操舵トルクセンサと操舵行為検知センサを
併用することもできる。また、電動機駆動手段と電動機
間の電源ラインにスイッチ手段を設けて電源の供給を停
止すると共に、電動機を含む閉回路(電源の供給が停止
された場合に閉回路になるようにするスイッチを有する
もの)を別に設ける構成としてもよい。これによって
も、キックバックを防止することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、簡単な構成で制御手段の暴走に対処するこ
とができるので、常に安定した操舵性が得られ、かつ信
頼性の高い電動パワーステアリング装置になる。しか
も、構成が簡単であり、安価に提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、電動機による電磁
ブレーキ作用で、ドライバに違和感や不快感を与えるキ
ックバックが防止される。さらに、請求項3に係る発明
によれば、簡単な構成で、電動機による電磁ブレーキ作
用を生じさせるので、ドライバに違和感や不快感を与え
るキックバックが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る電動パワーステアリング
装置の全体構成図である。
【図2】 本実施形態に係る電動パワーステアリング
装置の電気系統のブロック構成図である。
【図3】 本実施形態に係る電動パワーステアリング
装置のスイッチ手段の一例を示す回路図である。
【図4】 本実施形態に係る電動パワーステアリング
装置の電動機駆動手段の回路図である。
【図5】 従来例に係る電動パワーステアリング装置
の電気系統のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 電動パワーステアリング装置 2 ステアリング系(手動操舵力発生手段) 8 電動機 12 制御手段 13 電動機駆動手段 13a ブリッジ回路 13a1〜13a4 パワーFET(電界効果トランジ
スタ) 15 補助制御手段 16 スイッチ手段 19 バッテリ(電源) TQS 操舵トルクセンサ TS 手動操舵トルク信号(信号) VO 電動機制御信号(制御信号)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 CC01 CC08 CC10 CC33 CC35 CC48 DA03 DA15 DA23 DA64 DB02 DC01 DC02 DC03 DC07 DC21 DC33 DC34 DC40 DD02 DD10 DD17 DE09 EA01 EB11 EC23 EC24 EC25 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA17 CA20 CA21 CA31 CA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系に補助操舵力を付加す
    る電動機と、ステアリング系の操舵トルクを検出する操
    舵トルクセンサと、少なくともこの操舵トルクセンサか
    らの信号に基づき電動機を駆動する制御信号を出力する
    制御手段と、この制御手段からの制御信号に基づき電動
    機を駆動する電動機駆動手段と、前記電動機の駆動を停
    止するスイッチ手段と、を含んでなる電動パワーステア
    リング装置であって、 この電動パワーステアリング装置は、前記制御手段に加
    えて補助制御手段を備え、 前記スイッチ手段は、電源と電動機間の電源ライン又は
    前記制御手段と前記電動機駆動手段間の信号ラインのう
    ちの少なくとも1箇所に備えられ、 前記補助制御手段は、前記操舵トルクセンサからの信号
    が所定値以下のときには、前記スイッチ手段により前記
    電動機の駆動を停止すること、を特徴とする電動パワー
    ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記電動機駆動手段は、4つの電界効
    果トランジスタによるブリッジ回路を含んで構成され、 前記補助制御手段は、操舵トルクセンサからの信号が所
    定値以下のときには前記ブリッジ回路のうちハイサイド
    側又はローサイド側の少なくとも一方の側の2つの電界
    効果トランジスタをON駆動すること、を特徴とする請
    求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 ステアリング系に補助操舵力を付加す
    る電動機と、ステアリング系の操舵トルクを検出する操
    舵トルクセンサと、少なくともこの操舵トルクセンサか
    らの信号に基づき電動機を駆動する制御信号を出力する
    制御手段と、この制御手段からの制御信号に基づき電動
    機を駆動する電動機駆動手段と、を含んでなる電動パワ
    ーステアリング装置であって、 この電動パワーステアリング装置は、電源と前記電動機
    間の電源ライン又は前記制御手段と電動機駆動手段間の
    信号ラインのうちの少なくとも1箇所に前記電動機の駆
    動を停止するスイッチ手段を備え、 前記操舵トルクセンサからの信号が所定値以下のときに
    は、前記スイッチ手段により前記電動機の駆動を停止
    し、 併せて、前記電動機を含む閉回路を形成して、この電動
    機に電磁ブレーキ作用を生じさせること、を特徴とする
    電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007108358A1 (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Nsk Ltd. 電動パワーステアリング装置
FR2974055A1 (fr) * 2011-04-18 2012-10-19 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de direction assistee electrique

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FR2974055A1 (fr) * 2011-04-18 2012-10-19 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de direction assistee electrique
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