JP2001162515A - 研磨布およびその製造方法並びにマイクロカプセルおよびその製造方法 - Google Patents
研磨布およびその製造方法並びにマイクロカプセルおよびその製造方法Info
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Abstract
液状物質を内包したマイクロカプセルをその内部に添加
することによって、その内部より加工点に対して極微少
量の潤滑性を有する液状物質を確実かつ効果的に供給す
ることができ、加工能率および加工面品位の向上に好適
な研磨布およびその製造方法並びにマイクロカプセルお
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 工作物に対して化学的作用を及ぼすフッ
素系オイル2a(あるいは、塩素系オイル、窒素系オイ
ル)からなる液状物質を内包した所定粒径、所定壁厚の
マイクロカプセル2を、研磨布(研磨パッド)10を形
成する発泡ポリウレタン樹脂3a中に分散添加する。
Description
などの硬脆材料や、鉄鋼、アルミニウムなどの金属材料
をマイクロカプセルを利用して高能率、高品位に遊離砥
粒研磨加工するための研磨布およびその製造方法、並び
に研磨工具に混入・添加するのに好適なマイクロカプセ
ルおよびその製造方法に関する。
各種材料の仕上げ加工においては、砥粒を含有する研磨
剤スラリーを適度な弾性を有する研磨布に供給し、工作
物を加工する方法(遊離砥粒研磨法)が用いられてい
る。前記研磨布としては、ナイロン、ポリエステルなど
を用いた不織布からなるものや、独立気泡を有するウレ
タン樹脂からなるものなどが知られており、例えば、特
開平9−248756号公報や特開平6−23664号
公報などの改良技術が提案されている。
せるために、適度な弾性および剛性を研磨布に与えるこ
とを目的とし、厚み方向の研磨布構成の工夫や、研磨布
中に内包する気泡形状に関する改良が行われている。
を添加した研磨布が、特開平8−108373号公報に
記載されており、この研磨布によれば、外部からの潤滑
剤の供給を不要とし、研磨中、長時間にわたり潤滑性を
持続させることを可能にしている。
ーの溶媒として工作物に対し化学的作用を及ぼす液体を
用いることで、砥粒による機械的除去作用に化学的作用
を容易に重畳させることができ、加工の高能率化、高品
位化を達成することができる。ここで、工作物に対し化
学的作用を及ぼす液体(加工液)としては、アルミニウ
ムなどの金属材料やシリコンなどの硬脆材料とトライボ
ケミカル反応を生じる、フッ素系オイル、塩素系オイ
ル、あるいは窒素系オイルがあげられる。また、工作物
に対して化学的作用を生じる物質を、砥粒あるいは添加
物として用いる技術については、特開平4−33694
9号公報、特公昭55−28829号公報、特開平5−
4171号公報などに開示されている。
内部から供給する技術としては、特開平11−3390
3号公報に開示されたものがある。この研磨布では、工
作物に化学的作用を及ぼす液体を内包したマイクロカプ
セルをその内部に添加し、研磨加工中にマイクロカプセ
ルが破壊されることにより、研磨布内部から液体を供給
している。さらに、前記フッ素系オイルをマイクロカプ
セルに内包し、このマイクロカプセルと砥粒とを結合剤
中に分散添加することによって、そのフッ素系オイルを
加工点に確実に供給する技術も提案されている(特願平
10−246686号)。
では、工作物に対して化学的作用を及ぼす液体(加工
液)が極めて高い潤滑性を有する場合、通常の研磨加工
のように研磨布に研磨剤スラリーを供給すると、工作物
が研磨布上を上滑りしてしまい、トライボケミカル作用
が生じないばかりか、工作物の除去が行われないという
問題が生じる。換言すれば、高い潤滑性を有する液体が
加工点に対して効果的に供給されないという問題があ
る。
うに研磨布の弾性やその表面の潤滑性といった機械的特
性に着目した改良のみ行われてきており、この種の問題
に対しては有効とは言えない。なお、前述の研磨布内部
にマイクロカプセルを添加する方法では、マイクロカプ
セル内包物の種類からわかるように、化学的作用を及ぼ
す液体が高い潤滑性を有し、それが故に通常の外部から
の供給方法では研磨加工を行えない、ということについ
て十分な配慮がなされていない。
イル、あるいは窒素系オイルを内包したマイクロカプセ
ルを研磨布や研磨布紙(研磨フィルムを含む)などの工
具に添加する場合、その工具の材質、製造方法、加工形
態に伴い、求められる機械的特性(耐圧性、耐熱性な
ど)が大きく異なる。マイクロカプセルの強度は、カプ
セル直径、壁厚、壁材の弾性率などによって変化するた
め、工具に応じてこれらの値を適宜選択する必要があ
る。
化学的作用を及ぼす液状物質を内包したマイクロカプセ
ルをその内部に添加することによって、その内部より加
工点に対して極微少量の潤滑性を有する液状物質を確実
かつ効果的に供給することができ、加工能率および加工
面品位の向上に好適な研磨布およびその製造方法並びに
マイクロカプセルおよびその製造方法を提供することを
目的とする。また、本発明は、マイクロカプセルを添加
する工具の形態やその工具の使用形態に応じて、確実に
カプセル内包オイルを加工点に供給することが可能な研
磨布およびその製造方法並びマイクロカプセルおよびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明者は、研磨布や研磨布紙に対する添加物の潤
滑性および工作物に対する化学的作用からフッ素系オイ
ルを含む液状物質に着目し、さらに加工時、その液状物
質を加工点のみに効果的に供給するために、その液状物
質を内包したマイクロカプセルを研磨布や研磨布紙の中
に分散添加することに想い到った。さらに、マイクロカ
プセルを添加する工具の形態やその使用形態に応じ、マ
イクロカプセルのサイズなどを適宜調整することに想い
到った。
作用を及ぼす液状物質を内包したマイクロカプセルを分
散添加したことに特徴がある。
研磨剤スラリーと接触することにより、加工圧力や加工
熱、あるいは加工雰囲気による化学的作用でマイクロカ
プセル壁が破壊され、このカプセルに内包した化学的作
用を及ぼす液状物質が放出され、工作物に対して化学的
作用を生じさせる。この結果、工作物の表面を除去しや
すい物質に変化させるとともに、その変質層を逐次除去
することができるため、工作物の加工能率および加工面
品位の向上を図ることができる。
て前記液状物質がフッ素系オイル、塩素系オイル、窒素
系オイルのいずれかであることに特徴がある。
特性に基づき、極めて潤滑性が高く、優れた潤滑剤とし
て通常用いられている。一方、このオイルは境界潤滑下
において分解し、金属材料や硬脆材料に対して化学的作
用を生じる。このような潤滑性の極めて高いフッ素系オ
イル(あるいは、塩素系オイル、窒素系オイル)が極微
少量のみ加工点に供給されるため、工作物は研磨布上を
上滑りすることなく加工がなされ、同時にフッ素系オイ
ル(あるいは、塩素系オイル、窒素系オイル)が工作物
に対し化学的作用を働くため、加工精度、加工能率の向
上、加工面品位の向上を行うことができる。
において前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜200
μmに設定されることに特徴がある。
加する場合、このマイクロカプセルの大きさが平均粒径
1μm未満であると、加工時に破壊困難で含有物質が放
出されにくく、前記平均粒径200μmを超えると、研
磨布成形時といった加工前に破壊し含有物質が放出され
てしまう恐れがある。
いずれかにおいて前記マイクロカプセルの添加率が1〜
50vol%であることに特徴がある。
%未満であると添加の効果がなく、50vol%を超え
ると研磨布基体である樹脂量が少なすぎて、研磨布の剛
性が著しく低下し、工具として用いることができない。
なお、マイクロカプセルを添加する研磨布の材質として
は、不織布やウレタン樹脂といった高分子材料を用いる
ことができる。
いずれかにおいて前記マイクロカプセルとともに、金属
粉末あるいは/かつ硬質粒子を分散添加したことに特徴
がある。
造されるため、研削砥石中にマイクロカプセルを添加す
る場合、耐圧性、耐熱性の高いカプセルが必要とされ
る。しかし、このようなカプセルをそのまま研磨布に添
加しても、研磨加工では、研削加工のように加工点にお
いて圧力、温度が高くならないため、 加工時にカプセ
ルが破壊されないという問題が生じてしまう。
材、固体潤滑剤など)を研磨布内に添加することによ
り、これら粉末が加工時にマイクロカプセルを押圧し、
あるいは工作物との接触や大気、加工液と接触すること
により粉末が発熱し、その結果マイクロカプセルを加熱
し、このカプセルを容易に破壊することが可能となる。
さらに、研磨布の硬度を調整することも可能となる。な
お、金属粉末としては銅粉末やアルミニウム粉末などを
用いることができ、硬質粒子としては二硫化モリブデン
などの固体潤滑剤やダイヤモンド、CBN、シリカ、ア
ルミナ、炭化珪素などを用いることができる。また、発
熱材としては酸化鉄などを用いることができる。
いずれかにおいて前記金属粉末、硬質粒子の平均粒径が
1〜200μmに設定されることに特徴がある。
平均粒径が1μm未満であるとマイクロカプセルを破壊
可能な圧力や温度を得ることができず、200μmを超
えると工作物表面にスクラッチを発生させる恐れがある
ことによる。
いずれかにおいて前記金属粉末、硬質粒子の添加率が1
〜50vol%であることに特徴がある。
添加率が1vol%未満であるとマイクロカプセルを十
分に押圧、あるいは加熱することができず、50vol
%を超えると工作物表面にスクラッチを発生させる恐れ
があり、また、研磨布基体の樹脂量が少なすぎて研磨布
の剛性が著しく低下し、研磨工具として用いることがで
きないためである。
おいて前記マイクロカプセルの壁材が、化学的作用によ
り溶解することに特徴がある。
クロカプセルの壁材を破壊するには不十分な場合におい
ても、酸、アルカリなどの化学的作用でその壁材が破壊
され、カプセル内包物質を外部に放出し、工作物に対し
て化学的作用を生じさせる。例えば、研磨剤スラリー成
分の化学的作用により、その壁材を溶解・破壊すること
が可能である。このためのカプセル壁材としては、機械
的強度、熱的安定性は極めて高いが化学的に溶解しやす
い材料を用いる。
造方法であって、液状物質をマイクロカプセルに内包さ
せる内包工程と、研磨布中に該マイクロカプセルを分散
添加する添加工程とからなることに特徴がある。
的作用と機械的作用を重畳させて高能率化および高品位
化を図ることができる。
いて前記内包工程が、界面重合法、in situ重合法、コ
アセルベーション法、液中硬化被覆法、液中乾燥法のい
ずれかによる工程からなることに特徴がある。
カプセルに確実に内包させることができる。
的作用を及ぼす、フッ素系オイル、塩素系オイル、窒素
系オイルのいずれかを含む液状物質を内包したことに特
徴がある。
おいて、前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜30μ
m、カプセル壁厚が粒径の1/1000〜1/10であ
ることに特徴がある。
包したマイクロカプセルを研磨フィルムへ添加する場
合、前記マイクロカプセルの大きさ(平均粒径)が1μ
m未満であると、加工時に破壊困難で、含有物質が放出
されにくく、前記平均粒径が30μmを超えると、研磨
フィルム作製時にマイクロカプセルを破壊してしまい、
含有物質が放出されてしまうおそれがある。また、前記
マイクロカプセルの壁厚が粒径の1/1000未満であ
ると、研磨フィルム作製時にマイクロカプセルを破壊し
て含有物質が放出されてしまい、前記マイクロカプセル
の壁厚が粒径の1/10を超えると、加工時に極めて破
壊困難となり、含有物質が放出されないおそれがある。
おいて、前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜200
μm、カプセル壁厚が粒径の1/1000〜1/10で
あることに特徴がある。
包したマイクロカプセルを研磨布へ添加する場合、前記
マイクロカプセルの大きさ(平均粒径)が1μm未満で
あると、加工時に破壊困難で、含有物質が放出されにく
く、前記平均粒径が200μmを超えると、研磨布作製
時にマイクロカプセルを破壊してしまい、含有物質が放
出されてしまうおそれがある。また、前記マイクロカプ
セルの壁厚が粒径の1/1000未満であると、研磨布
作製時にマイクロカプセルを破壊して含有物質が放出さ
れてしまい、前記マイクロカプセルの壁厚が粒径の1/
10を超えると、加工時に極めて破壊困難となり、含有
物質が放出されないおそれがある。
おいて、前記マイクロカプセルの壁物質が、化学的作用
により溶解することに特徴がある。
通常、加工点における圧力や熱により破壊され、含有物
質を放出するが、研磨布を用いる研磨加工においては、
研削加工に比べ、加工圧力や加工熱が、カプセル壁を破
壊するのに不十分な場合がある。この場合においても、
例えば、研磨剤スラリー成分の酸、アルカリなどの化学
的作用により、カプセル壁材を溶解して破壊し、含有物
質を加工点に放出することが可能となる。これにより、
カプセル壁物質として、機械的強度および熱的安定性は
高いが、化学的に溶解しやすい材料を用いることができ
る。
おいて、前記マイクロカプセルの壁物質が、熱可塑性樹
脂を主成分とすることに特徴がある。
おいては、研削加工に比べ、加工圧力や加工熱が、カプ
セル壁を破壊するのに不十分な場合がある。そこで、カ
プセル壁物質として、熱硬化性樹脂に比べ、低温におい
ても溶解して破壊可能なアクリル樹脂などの熱可塑性樹
脂を用いることにより、研磨布による加工時、カプセル
含有物質を加工点に対して確実に放出することができ
る。
15のいずれかに記載のマイクロカプセルの製造方法で
あって、前記液状物質をマイクロカプセルに内包する内
包工程が、界面重合法、in situ重合法、コアセルベー
ション法、液中硬化被覆法、液中乾燥法のいずれかによ
る工程からなることに特徴がある。
面を用いて説明する。 [研磨布の実施形態]図1〜3は本発明の実施の一形態
における研磨布の断面図である。
定粒径、所定壁厚のマイクロカプセルを作製する内包工
程と、このマイクロカプセルを所定の割合で添加する添
加工程と、によって製造される。なお、マイクロカプセ
ルを添加する研磨布材質としては、不織布やウレタン樹
脂といった高分子材料を用いる。
テル(以下、PFPEと記す)などのフッ素系オイルか
らなる液状物質をマイクロカプセルに内包する。なお、
フッ素系オイルに限らず、塩素系オイルあるいは窒素系
オイルからなる液状物質をマイクロカプセルに内包して
もよい。
法やin situ重合法であれば、オイルのエマルション化
における溶液の攪拌速度を調整することで平均粒径1〜
200μmの所定の大きさ、カプセル壁厚が粒径の1/
1000〜1/10の所定の厚さのマイクロカプセルを
作製する。
situ重合法であれば、芯物質の外層より適当なモノマ
重合触媒を供給し、芯物質の表層で壁を形成、重合する
ことで、メラミン樹脂などの材質からなる壁材を形成す
る。なお、内包工程としては、コアセルベーション法、
液中硬化被覆法、液中乾燥法のいずれかによる工程を用
いてもよい。具体的には、この内包工程で平均粒径2μ
m、カプセル壁厚が0.02μmのマイクロカプセル
(図1〜図3の2)を作製した。
進み、この添加工程において前述のマイクロカプセルを
研磨布に添加する。
不織布からなる場合は、マイクロカプセルを含浸などの
方法により添加する。例えば、マイクロカプセルを含浸
剤(水溶性高分子)とともに水溶液中で混合、攪拌し、
得られた混合溶液を含浸槽(図示せず)に収容する。次
いで、シート状あるいはロール紙状の研磨布をその含浸
槽に浸し、マイクロカプセルを含む混合溶液を浸透させ
た後、研磨布を含浸槽から取り出して加熱乾燥する。な
お、含浸剤としては、例えば、ポリビニールアルコー
ル、水系アクリル樹脂などを用いることができる。この
含浸操作を含む添加工程で、図1に示すような研磨布1
0を作製した。この研磨布10においては、フッ素系オ
イル2aを内包したマイクロカプセル2が不織布繊維3
の間に分散添加されている。
ロカプセルを浸透させる方法の他に、その研磨布を形成
する樹脂材料(樹脂液)中に予めマイクロカプセルを添
加しておく方法を用いてもよい。例えば、研磨布を主に
発泡ポリウレタン樹脂で形成する場合は、その樹脂液に
予めマイクロカプセルを添加する。このとき、樹脂液中
のマイクロカプセルの添加率を1〜50vol%の間に
設定する。次いで、マイクロカプセルを含む樹脂液を攪
拌混合した後、その樹脂液を成形・加熱し、マイクロカ
プセルを分散添加した研磨布を得る。なお、図2は、研
磨布10を形成する発泡ポリウレタン樹脂3a中に、フ
ッ素系オイル2aを内包したマイクロカプセル2が分散
添加された場合を示す。
必要に応じて金属粉末や硬質粒子(砥粒、骨材など)を
適宜添加してもよい。例えば、マイクロカプセルを金属
粉末や砥粒、骨材などとともに樹脂材料中に添加する。
このとき、樹脂材料中のマイクロカプセルの添加率を1
〜50vol%の間に設定する。この骨材の代わりに二
硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を添加してもよい。ま
た、砥粒としては、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、
シリカ、炭化珪素などのいずれかを使用すればよい。図
3は、研磨布10を形成する他の樹脂3b中に、フッ素
系オイル2aを内包したマイクロカプセル2とともに硬
質粒子4が分散添加された場合を示す。
内包のマイクロカプセルを添加したもの)によってアル
ミニウム合金ディスクを加工した結果、従来の研磨布と
異なり、加工焼けを生じることなく、研磨加工を行うこ
とができた。一方、従来の研磨布を用い、PFPEオイ
ルを研磨布上に滴下した場合は、オイルの潤滑性が高す
ぎて、工作物が上滑りしてしまい、加工を行うことがま
ったくできなかった。
て化学的作用を及ぼすフッ素系オイルからなる液状物質
を内包したマイクロカプセルを研磨布中に分散添加した
ため、加工時に工作物と研磨布の接触によってマイクロ
カプセル壁を破壊させ、このカプセルに内包したフッ素
系オイルを放出させ、工作物に対して化学的作用を生じ
させることができる。
質に変化させるとともに、その変質層を逐次除去するこ
とができるため、工作物の加工能率および加工面品位の
向上を図ることができる。特に、フッ素系オイルはフッ
素原子の特性に基づいて金属材料や硬脆材料に対して化
学的作用を生じるので、工作物の加工効率、加工精度お
よび加工品位を確実に向上させることができる。
ル内からフッ素系オイルを加工点に供給しているため、
一般的な研磨布外部から加工点に加工液を供給するもの
に比べ、より効果的に加工点に液状物質を供給すること
ができ、液状物質による化学的除去効果を著しく向上さ
せることができるとともに外部からの加工液供給も従来
技術に比べて極微少量に抑えることができる。
200μm、カプセル壁厚を粒径の1/1000〜1/
10に設定したため、工作物の加工時に液状物質を放出
させ易くすることができるとともに、研磨布の成形時に
マイクロカプセルが不用意に破壊して内包した液状物質
が放出されてしまうのを確実に防止することができる。
なお、マイクロカプセルの平均粒径が1μm未満である
と、工作物の加工時にマイクロカプセル壁が破壊され難
く液状物質を放出し難いとともに、マイクロカプセルの
平均粒径が201μm以上であると、研磨布の成形時に
マイクロカプセルが不用意に破壊してしまい、内包した
液状物質が放出されてしまうことがあるため、好ましく
ない。また、カプセル壁厚が粒径の1/1000未満で
あると、研磨布作製時あるいは搬送時にマイクロカプセ
ルが破壊されて、内包した液状物質が放出されてしまう
とともに、カプセル壁厚が粒径の1/10を超えると、
工作物の加工時にマイクロカプセル壁が破壊され難く、
液状物質が放出されないおそれがある。
0vol%の間にしたため、工作物に対して効果的に化
学的作用を生じさせることができる。なお、マイクロカ
プセルの添加率が1vol%未満であると、工作物に対
して効果的に化学的作用を生じさせることができないと
ともに、マイクロカプセルの添加率が51vol%以上
であると、研磨布を主に形成する樹脂量が不足して研磨
布の剛性が低下するため、好ましくない。
素系オイル(PFPEオイル)内包のマイクロカプセル
を添加した研磨布によってアルミニウム合金ディスクを
加工したが、加工圧力がより低く、加工点における加工
圧力(または/および加工熱)が、マイクロカプセルの
壁材を破壊するには不十分である場合(例えば、シリコ
ンウェーハの仕上げ研磨加工)においても前記研磨布を
用いることができる。この場合、マイクロカプセルの壁
材を酸、アルカリなどの化学的作用によって溶解するこ
とにより、その壁材を破壊してカプセル内包のPFPE
オイルを加工点に放出させる。マイクロカプセルの壁材
としては、機械的強度、熱的安定性は極めて高いが化学
的に溶解しやすい材料(例えば、前述のメラミン樹脂)
を用いる。
磨加工において、前述のマイクロカプセルを添加した研
磨布を用いるとともに、加工液として、超微細シリカ砥
粒をpH10程度のアルカリ液に分散させた研磨剤スラ
リーを供給した。加工時には、研磨布中のマイクロカプ
セルが研磨剤スラリーと接触し、カプセル壁を形成する
メラミン樹脂が研磨剤スラリーのアルカリ液の作用で溶
解し、カプセル壁が破壊されて内包物質(PFPEオイ
ル)が放出された。この結果、シリコンウェーハに対し
て前述のように化学的作用を生じさせ、従来の研磨布に
よる加工に比べると、6〜7倍の加工能率で仕上げ研磨
加工を行うことができた。
の第4の実施の形態における研磨布の断面図である。
は、所定粒径、所定壁厚のマイクロカプセルを作製する
内包工程と、このマイクロカプセルを所定の割合で添加
する添加工程と、によって製造される。なお、マイクロ
カプセルを添加する研磨布の材質としては、ウレタン樹
脂(例えば、発泡ポリウレタンに比べて高密度かつ高剛
性のポリウレタン)などの高分子材料を用いる。
(例えば、PFPE)、あるいは塩素系オイルまたは窒
素系オイルからなる液状物質をマイクロカプセルに内包
する。
法やin situ重合法であれば、オイルのエマルション化
における溶液の攪拌速度を調整することで平均粒径1〜
200μmの所定の大きさ、カプセル壁厚が粒径の1/
1000〜1/10の所定の厚さのマイクロカプセルを
作製する。
situ重合法であれば、芯物質の外相より適当な重合触
媒を供給し、芯物質の表層で壁を形成、重合すること
で、主にアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂からなる壁材
を形成する。なお、内包工程としては、コアセルベーシ
ョン法、液中硬化被覆法、液中乾燥法のいずれかによる
工程を用いてもよい。
進み、この添加工程において前述のマイクロカプセルを
研磨布に添加する。
液)中に予めマイクロカプセルを添加しておく方法を用
いてもよい。研磨布を主に前記高密度かつ高剛性のポリ
ウレタン樹脂で形成する場合は、その樹脂液に予めマイ
クロカプセルを添加する。このとき、樹脂液中のマイク
ロカプセルの添加率を1〜50vol%の間に設定す
る。次いで、マイクロカプセルを含む樹脂液を攪拌混合
した後、その樹脂液を成形・加熱し、マイクロカプセル
を分散添加した研磨布を得る。図4は、研磨布20を形
成する前記高密度かつ高剛性のポリウレタン樹脂3c中
に、塩素系オイル2bを内包したマイクロカプセル2が
分散添加された場合を示す。
て金属粉末や硬質粒子(砥粒、骨材など)をマイクロカ
プセルとともに樹脂材料中に適宜添加してもよい。さら
に、骨材の代わりに二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤
を添加してもよい。また、砥粒としては、ダイヤモン
ド、CBN、アルミナ、シリカ、炭化珪素などのいずれ
かを使用すればよい。
の平均粒径を1〜200μm、カプセル壁厚を粒径の1
/1000〜1/10に設定したため、工作物の加工時
に液状物質を放出させ易くすることができるとともに、
研磨布の成形時にマイクロカプセルが不用意に破壊して
内包した液状物質が放出されてしまうのを確実に防止す
ることができる。なお、マイクロカプセルの平均粒径が
1μm未満であると、工作物の加工時にマイクロカプセ
ル壁が破壊され難く液状物質を放出し難いとともに、マ
イクロカプセルの平均粒径が201μm以上であると、
研磨布の成形時にマイクロカプセルが不用意に破壊して
しまい、内包した液状物質が放出されてしまうことがあ
るため、好ましくない。また、カプセル壁厚が粒径の1
/1000未満であると、研磨布作製時あるいは搬送時
にマイクロカプセルが破壊されて、内包した液状物質が
放出されてしまうとともに、カプセル壁厚が粒径の1/
10を超えると、工作物の加工時にマイクロカプセル壁
が破壊され難く液状物質が放出されないおそれがある。
プセルの壁物質を、機械的強度および熱的安定性が高
く、かつ化学的に溶解しやすい材料(アクリル樹脂など
の熱可塑性樹脂)を用いて形成したので、研削加工に比
べ、加工圧力や加工熱が低い研磨加工においても、研磨
剤スラリー成分の酸、アルカリなどの化学的作用でカプ
セル壁材を溶解して破壊することができる。よって、研
磨布による加工時、カプセル含有物質を加工点に対して
確実に放出することが可能となる。
明の第5の実施の形態における研磨フィルム(フィルム
状工具)の断面図である。
所定壁厚のマイクロカプセルを作製する内包工程と、こ
のマイクロカプセルを所定の割合で添加する添加工程
(後述の塗布工程を含む)と、によって製造される。研
磨フィルムの基材としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリイミド、ポリカーボネートな
どのプラスチックフィルムや、合成紙、不織布、金属箔
などを用いてもよい。
(例えば、PFPE)、あるいは塩素系オイルまたは窒
素系オイルからなる液状物質をマイクロカプセルに内包
する。
法やin situ重合法であれば、オイルのエマルション化
における溶液の攪拌速度を調整することで平均粒径1〜
30μmの所定の大きさ、カプセル壁厚が粒径の1/1
000〜1/10の所定の厚さのマイクロカプセルを作
製する。
situ重合法であれば、芯物質の外相より適当なモノマ
重合触媒を供給し、芯物質の表層で壁を形成、重合する
ことで、メラミン樹脂などの材質からなる壁材を形成す
る。なお、内包工程としては、コアセルベーション法、
液中硬化被覆法、液中乾燥法のいずれかによる工程を用
いてもよい。
進み、この添加工程において前述のマイクロカプセルを
樹脂フィルムに添加する。
ウレタン樹脂を用いる場合は、液状ウレタン樹脂に予め
マイクロカプセルおよび砥粒を添加する。この砥粒とし
ては、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、シリカ、炭化
珪素などのいずれかを使用すればよい。このとき、樹脂
液中のマイクロカプセルの添加率を1〜50vol%の
間に設定する。また、樹脂液中の砥粒の添加率も1〜5
0vol%の間に設定する。次いで、マイクロカプセル
および砥粒を含む樹脂液を攪拌混合した後、得られた結
合剤樹脂(混合物)を、基材となる樹脂フィルム(例え
ば、ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に所定の
厚みになるように塗布する(塗布工程)。なお、前記混
合物を基材へ塗布する塗布手段としては、ワイヤバーコ
ータ、グラビアコータ、リバースローラコータ、ナイフ
コータなどを用いてもよい。
合剤樹脂が塗布されたものを、10分間加熱して乾燥及
び硬化処理を施し、マイクロカプセルを分散添加した研
磨フィルムを得る。図5は、研磨フィルム33を形成す
るウレタン樹脂3d中に、窒素系オイル2cを内包した
マイクロカプセル2および砥粒6が分散添加された場合
を示す。なお、ウレタン樹脂3dは、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム33a上に3μmの厚さに塗布・硬
化されたものである。
の平均粒径を1〜30μm、カプセル壁厚を粒径の1/
1000〜1/10に設定したため、工作物の加工時に
液状物質を放出させ易くすることができるとともに、研
磨フィルムの成形時にマイクロカプセルが不用意に破壊
して内包した液状物質が放出されてしまうのを確実に防
止することができる。なお、マイクロカプセルの平均粒
径が1μm未満であると、工作物の加工時にマイクロカ
プセル壁が破壊され難く液状物質を放出し難いととも
に、マイクロカプセルの平均粒径が31μm以上である
と、研磨フィルムの成形時にマイクロカプセルが不用意
に破壊してしまい、内包した液状物質が放出されてしま
うことがあるため、好ましくない。また、カプセル壁厚
が粒径の1/1000未満であると、研磨フィルム作製
時あるいは搬送時にマイクロカプセルが破壊されて、内
包した液状物質が放出されてしまうとともに、カプセル
壁厚が粒径の1/10を超えると、工作物の加工時にマ
イクロカプセル壁が破壊され難く液状物質が放出されな
いおそれがある。
に対し化学的作用を及ぼすフッ素系オイル(あるいは、
塩素系オイル、窒素系オイル)を内包したマイクロカプ
セルを研磨布内に分散添加しているので、加工時に工作
物あるいは研磨スラリーと研磨布との接触によってマイ
クロカプセル壁が破壊され、このカプセルに内包した化
学的作用を及ぼす液状物質が放出され、工作物に対して
化学的作用を生じさせる。この結果、工作物の表面を除
去しやすい物質に変化させるとともに、その変質層を逐
次除去することができるため、工作物の加工能率および
加工面品位の向上を図ることができる。
ル内から液状物質を加工点に供給しているため、外部か
ら加工点に加工液を供給するものに比べ、より効果的に
加工点に液状物質を供給することができ、液状物質によ
る化学的除去効果を著しく向上させることができるとと
もに外部からの加工液供給も不要、あるいは極めて少量
に抑えることができる。
オイルはフッ素原子の特性に基づいて金属材料や硬脆材
料に対して化学的作用を生じるので、工作物の加工効
率、加工精度および加工品位を確実に向上させることが
できる。また、塩素系オイルや窒素系オイルも、金属材
料や硬脆材料に対して化学的作用を生じるので、これら
のオイルをマイクロカプセルに内包して分散添加するこ
とにより、工作物の加工効率、加工精度および加工品位
を確実に向上させることができる。
加工時に液状物質を放出しやすいとともに、研磨布の成
形時にマイクロカプセルが不用意に破壊して内包した液
状物質が放出されてしまうのを確実に防止することがで
きる。なお、マイクロカプセルの平均粒径が1μm未満
であると、工作物の加工時にマイクロカプセル壁が破壊
され難く液状物質を放出し難いとともに、マイクロカプ
セルの平均粒径が201μm以上であると、研磨布の成
形時にマイクロカプセルを不用意に破壊してしまい、内
包した液状物質が放出されてしまうことがあるため、好
ましくない。
対して効果的に化学的作用を生じさせることができる。
なお、マイクロカプセルの添加率が1vol%未満であ
ると、工作物に対して効果的に化学的作用を生じさせる
ことができないとともに、マイクロカプセルの添加率が
51vol%以上であると、研磨布の剛性が著しく低下
し、研磨工具として用いることができないため、好まし
くない。
クロカプセルとともに研磨布内に分散添加した金属粉末
や硬質粒子が、加工時にマイクロカプセルを押圧、ある
いは加熱し、このカプセルを容易に破壊することが可能
となる。さらに、研磨布の硬度を調整することも可能と
なる。
クロカプセルとともに研磨布内に分散添加した金属粉末
や硬質粒子が、加工時にマイクロカプセルを効果的に破
壊することが可能となる。なお、前記金属粉末や硬質粒
子の平均粒径が1μm未満であるとマイクロカプセルを
破壊可能な圧力や温度を得ることができず、201μm
以上であると工作物表面にスクラッチを発生させる恐れ
があるので好ましくない。
クロカプセルとともに研磨布内に分散添加した金属粉末
や硬質粒子が、加工時にマイクロカプセルを効果的に破
壊することが可能となる。なお前記金属粉末や硬質粒子
の添加率が1vol%未満であるとマイクロカプセルを
十分に押圧、加熱することができず、51vol%以上
であると工作物表面にスクラッチを発生させる恐れがあ
り、また、研磨布基体の樹脂量が少なすぎて研磨布の剛
性が著しく低下し、研磨工具として用いることができな
いので好ましくない。
おける加工圧力や加工熱が、マイクロカプセルの壁材を
破壊するには不十分な場合においても、例えば、研磨剤
スラリー成分の化学的作用により、その壁材を溶解・破
壊し、カプセル内包物質を加工点に放出することが可能
となる。なお、カプセル壁材としては、機械的強度、熱
的安定性は極めて高いが化学的に溶解しやすい材料を用
いることができる。
対して化学的作用と機械的作用を重畳させるようにして
高能率化および高品位化を図ることができる。
液状物質をマイクロカプセルに確実に内包させることが
できる。
前記マイクロカプセルの粒径およびカプセル壁厚を、工
具(研磨布や研磨布紙など)の形態およびその使用形態
に応じて適宜調整することにより、加工時にマイクロカ
プセルを破壊して、確実に含有物質を放出することがで
きる。
イクロカプセルの壁物質が、化学的作用により溶解する
ので、前記マイクロカプセルを研磨布に添加した場合、
加工圧力や加工熱がカプセル壁を破壊するのに不十分で
あっても、例えば、研磨剤スラリー成分のアルカリや酸
などの化学的作用により、カプセル壁材を溶解して破壊
し、含有物質を加工点に放出することが可能となる。よ
って、カプセル壁物質として、機械的強度および熱的安
定性が高く、かつ化学的に溶解しやすい材料を用いるこ
とができる。
イクロカプセルの壁物質が熱可塑性樹脂を主成分とする
ので、前記マイクロカプセルを研磨布に添加する場合、
研磨布による加工圧力や加工熱が研削加工時に比べて低
くとも、熱可塑性樹脂(例えば、アクリル樹脂)からな
るカプセル壁が確実に溶解し、カプセル含有物質を加工
点に対して放出することができる。
て加工時に化学的作用を及ぼす液状物質を内包したマイ
クロカプセルをその内部に添加することによって、その
内部より加工点に対して極微少量の潤滑性を有する液状
物質を確実かつ効果的に供給することができ、加工能率
および加工面品位の向上に好適な研磨布およびその製造
方法並びにマイクロカプセルおよびその製造方法を提供
することが可能である。また、工作物に対して加工時に
化学的作用を及ぼす液状物質を内包したマイクロカプセ
ルのサイズなどを、添加する工具の形態およびその使用
形態に応じて適宜調整することにより、加工点に効果的
かつ確実に前記液状物質を供給でき、加工能率および加
工面品位の向上に好適な研磨布およびその製造方法並び
にマイクロカプセルおよびその製造方法を提供すること
ができる。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
ムの断面図である。
ィルム)
Claims (16)
- 【請求項1】工作物に化学的作用を及ぼす液状物質を内
包したマイクロカプセルを分散添加したことを特徴とす
る研磨布。 - 【請求項2】前記液状物質がフッ素系オイル、塩素系オ
イル、窒素系オイルのいずれかであることを特徴とする
請求項1に記載の研磨布。 - 【請求項3】前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜2
00μmに設定されることを特徴とする請求項1又は2
に記載の研磨布。 - 【請求項4】前記マイクロカプセルの添加率が1〜50
vol%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載の研磨布。 - 【請求項5】前記マイクロカプセルとともに、金属粉末
あるいは/かつ硬質粒子を分散添加したことを特徴とす
る請求項1〜4のいずれかに記載の研磨布。 - 【請求項6】前記金属粉末、硬質粒子の平均粒径が1〜
200μmに設定されることを特徴とする請求項1〜5
のいずれかに記載の研磨布。 - 【請求項7】前記金属粉末、硬質粒子の添加率が1〜5
0vol%であることを特徴とする請求項1〜6のいず
れかに記載の研磨布。 - 【請求項8】前記マイクロカプセルの壁材が、化学的作
用により溶解することを特徴とする請求項1〜7のいず
れかに記載の研磨布。 - 【請求項9】請求項1に記載の研磨布の製造方法であっ
て、前記液状物質をマイクロカプセルに内包する内包工
程と、研磨布中に前記マイクロカプセルを分散添加する
添加工程とからなることを特徴とする研磨布の製造方
法。 - 【請求項10】前記内包工程が、界面重合法、in situ
重合法、コアセルベーション法、液中硬化被覆法、液中
乾燥法のいずれかによる工程からなることを特徴とする
請求項9に記載の研磨布の製造方法。 - 【請求項11】工作物に化学的作用を及ぼす、フッ素系
オイル、塩素系オイル、窒素系オイルのいずれかを含む
液状物質を内包したことを特徴とするマイクロカプセ
ル。 - 【請求項12】前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜
30μm、カプセル壁厚が粒径の1/1000〜1/1
0であることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ
カプセル。 - 【請求項13】前記マイクロカプセルの平均粒径が1〜
200μm、カプセル壁厚が粒径の1/1000〜1/
10であることを特徴とする請求項11に記載のマイク
ロカプセル。 - 【請求項14】前記マイクロカプセルの壁物質が、化学
的作用により溶解することを特徴とする請求項11に記
載のマイクロカプセル。 - 【請求項15】前記マイクロカプセルの壁物質が、熱可
塑性樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項14に
記載のマイクロカプセル。 - 【請求項16】請求項11〜15のいずれかに記載のマ
イクロカプセルの製造方法であって、 前記液状物質をマイクロカプセルに内包する内包工程
が、界面重合法、in situ重合法、コアセルベーション
法、液中硬化被覆法、液中乾燥法のいずれかによる工程
からなることを特徴とするマイクロカプセルの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000197952A JP2001162515A (ja) | 1999-07-08 | 2000-06-30 | 研磨布およびその製造方法並びにマイクロカプセルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
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---|---|---|---|
JP19438099 | 1999-07-08 | ||
JP11-281411 | 1999-10-01 | ||
JP11-194380 | 1999-10-01 | ||
JP28141199 | 1999-10-01 | ||
JP2000197952A JP2001162515A (ja) | 1999-07-08 | 2000-06-30 | 研磨布およびその製造方法並びにマイクロカプセルおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001162515A true JP2001162515A (ja) | 2001-06-19 |
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ID=27326926
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- 2000-06-30 JP JP2000197952A patent/JP2001162515A/ja active Pending
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