JP2001162275A - オイル回収装置 - Google Patents

オイル回収装置

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JP2001162275A
JP2001162275A JP34912799A JP34912799A JP2001162275A JP 2001162275 A JP2001162275 A JP 2001162275A JP 34912799 A JP34912799 A JP 34912799A JP 34912799 A JP34912799 A JP 34912799A JP 2001162275 A JP2001162275 A JP 2001162275A
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KYOEI JUKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 掻取部とロープとの摺動抵抗を大きくして
も、ロープがプーリに対して滑って空回りしにくくし、
掻取効率を向上させ回収効率の向上を図る。 【解決手段】 基台10と、基台10に設けられ電動モ
ータ15で回転させられるプーリ20と、ループ状に形
成されてプーリ20に巻回され一部がオイルWの浮遊し
た液体1に入れられてプーリ20の回転によって巡回さ
せられるとともに表面に液体1に浮遊したオイルWを付
着させるロープRと、基台10に設けられ巡回されるロ
ープRの表面からこの表面に付着したオイルWを掻取る
掻取部40,60とを備え、上記ロープRをプーリ20
に対して多重に巻回し、プーリ20の巻回面部に対して
ロープRが滑って空回りしてしまう事態を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種工場等で出て
くる廃液等に浮遊するオイルを回収するオイル回収装置
に係り、特に、巡回されるループ状のロープの表面にオ
イルを付着させてこの付着したオイルを掻取って回収す
るオイル回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のオイル回収装置として
は、例えば、実開平5−88691号公報に記載された
ものが知られている。これは、図6に示すように、オイ
ルWの浮遊した廃液等の液体1が入れられた液槽2の上
部に設置される基台3を備え、この基台3に電動モータ
4で回転させられるプーリ5を設け、このプーリ5にル
ープ状に形成されたロープ6を巻回し、このロープ6の
下側の一部を液槽2内の液体1に入れ、プーリ5の回転
によってロープ6を巡回させ、ロープ6の表面に液体1
に浮遊したオイルWを付着させるとともに、基台3に設
けられロープ6が摺動可能に挿通される半割管状に形成
した円管を備えた掻取部7によってロープ6の表面から
これに付着したオイルWを掻取り、樋8に流下させて回
収するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
オイル回収装置にあっては、掻取部7をロープ6に強く
当ててロープ6からオイルWをできるだけ良く掻取ろう
とすると掻取部7とロープ6との摺動抵抗が大きくなっ
てしまい、電動モータ4の出力を大きくしてもロープ6
がプーリ5に対して滑って空回りしてしまうことがあ
り、それだけ回収効率が悪くなるという問題があった。
また、ロープ6がプーリ5に対して滑って空回りしない
ように掻取部7とロープ6との摺動抵抗を少なくしてし
まうと、今度は掻取効率が悪くなってしまい、同様に回
収効率を損ねてしまう。本発明は、このような問題点に
鑑みてなされたもので、掻取部とロープとの摺動抵抗を
大きくしても、ロープがプーリに対して滑って空回りし
にくくし、掻取効率を向上させ回収効率の向上を図った
オイル回収装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、基台と、該基台に設け
られ回転させられるプーリと、ループ状に形成されて上
記プーリに巻回され一部がオイルの浮遊した液体に入れ
られて上記プーリの回転によって巡回させられるととも
に表面に上記液体に浮遊したオイルを付着させるロープ
と、上記基台に設けられ上記巡回されるロープの表面か
ら該表面に付着したオイルを掻取る掻取部とを備えたオ
イル回収装置において、上記ロープをプーリに対して多
重に巻回した構成としている。これにより、オイルを回
収するときは、ロープの一部が液体に入るようにロープ
を垂下させ、プーリを回転させると、ロープが巡回させ
られて移動する。このロープの液体に浮かんだ部分の表
面には液体に浮遊したオイルが付着し、ロープ巡回移動
の際に、ロープに付着したまま引き上げられていき、掻
取部に至ると掻取部によってロープの表面からこれに付
着したオイルが掻取られる。この場合、ロープと掻取部
との摺動抵抗を増してロープの張力が増加しても、その
分をロープを多重に巻回することでロープの引張力を増
すことができ、そのため、プーリの巻回面部に対してロ
ープが滑って空回りしてしまう事態が抑制され、ロープ
の進行速度に対応してオイルが掻取られ、掻取効率を向
上させつつ回収効率の向上が図られる。
【0005】そして、必要に応じ、上記プーリのロープ
が巻回される巻回面部を網状部材で形成している。ロー
プは巻回面部に面接触するのではなく、網状部材を構成
する線材に対して言わば線接触するように巻回されて移
動させられることになり、そのため、線材がロープに食
い込むようになることから、この点でもロープが滑って
空回りしてしまうことが抑制され、ロープの進行速度に
対応してオイルが掻取られ、掻取効率を向上させつつ回
収効率の向上が図られる。そしてまた、必要に応じ、上
記プーリに対峙し該プーリに巻回された多重のロープを
夫々押える押えローラを設けた構成としている。ローラ
はプーリに巻回されたロープを一本一本押えるので、こ
の点でもロープが滑って空回りしてしまうことが抑制さ
れ、ロープの進行速度に対応してオイルが掻取られ、掻
取効率を向上させつつ回収効率の向上が図られる。
【0006】また、必要に応じ、上記掻取部を、上記ロ
ープが摺動可能に挿通され軸線が略垂直方向に沿う挿通
孔を有し該挿通孔においてオイルを掻取る掻取ブロック
を設けて構成している。掻取ブロックの挿通孔の入口開
口縁及び壁面の全周でオイルを掻取るので、ほとんどの
オイルを掻取ることができ、そのため、掻取効率が大幅
に向上させられる。更に、必要に応じ、上記掻取部を、
上記ロープが通過可能なケース体を備え、該ケース体内
に上記ロープが摺動可能に挿通され軸線が略垂直方向に
沿う挿通孔を有し該挿通孔においてオイルを掻取る掻取
ブロックを設け、該掻取ブロックの挿通孔の入口開口側
の下面を周囲よりも入口開口側が凹む凹面状に形成し、
上記掻取ブロックの下側に挿通孔で掻取られ掻取ブロッ
クの下面を伝わってくるオイルが伝わって流下可能な略
垂直方向に沿う流下面を有したガイド部材を設け、該ガ
イド部材の下側にガイド部材を流下するオイルを受ける
受け皿を設けて構成している。掻取ブロックの凹面状の
下側及びガイド部材を伝わらせてオイルを回収できるの
で、ロープに掻取ったオイルを再び付着させることなく
確実に回収が行なわれる。更にまた、必要に応じ、上記
ケース体内であって上記掻取ブロックの上側にオイルを
吸い取って掻取り可能な吸油部材を設けた構成としてい
る。吸油部材によって掻取ブロックで掻取られなかった
オイルが吸い取られながら掻取られるので、そのため、
より一層掻取効率が向上させられる。
【0007】また、必要に応じ、上記掻取部の他に、別
の掻取部を設けた構成としている。先の掻取部で掻取り
きれなかったオイルが別の掻取部で更に掻取られるの
で、より一層掻取効率が向上させられる。この場合、上
記別の掻取部を、上記ロープに摺接してロープに付着し
たオイルを掻取って落下させる掻取部材を設け、該掻取
部材の下側に掻取部材から落下したオイルを受ける受け
部を設けて構成すれば、簡易な構造にして設けることが
できるので、有効である。更に、上記基台に、上記プー
リを回転させる回転駆動部と、該回転駆動部の回転数を
可変にする回転数可変部とを備えた構成としている。液
体に浮遊したオイルの層が薄くなったり、まだら状にな
る場合に、回転数可変部を調整して回転駆動部の回転数
を小さくすれば、液体表面でロープの移動による液体の
流れをほとんど生じさせないようにすることができるの
で、オイルがロープから遠ざかることなくロープに付着
させることができ、そのため、この回転数可変部の調整
により、オイルの回収効率がより一層向上させられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係るオイル回収装置を説明する。尚、上
記と同様のものには同一の符号を付して説明する。図1
乃至図5に示すように、本発明の実施の形態に係るオイ
ル回収装置は、オイルWの浮遊した廃液等の液体1が入
れられた液槽2の上部台2aに設置される基台10を備
えている。基台10は、回収したオイルWが入れられる
例えば20リットル入り程度のタンクTが載置される載
置台11と、載置台11に4本の脚12を介して支持さ
れる天板13とを備えている。載置台11下部には、基
台10移動用のキャスタ14が設けられている。
【0009】また、基台10には回転駆動部としての電
動モータ15によって回転させられるプーリ20が設け
られている。電動モータ15は、プーリ20が天板13
の側方に突出するように天板13上に固定されている。
また、天板13の下部に設けられた開閉可能な収納ボッ
クス16には、電動モータ15の回転数を可変にする回
転数可変部としてのインバータ装置17が収納されてい
る。プーリ20には、ロープRが多重に巻回され、実施
の形態では2重(2巻)に巻回されている。プーリ20
は、金属製であり、一対の円盤21と、円盤21に架設
されロープRが巻回される巻回面部22と、円盤21の
中心に貫通して固定され電動モータ15の軸に連結され
て回転させられる軸23とを備えて構成されている。図
2(b)及び図5に示すように、円盤21は、その外径
が巻回面部22の外径より大きく形成され、外周にフラ
ンジ21aを形成する。巻回面部22は、金属製の網状
部材24で形成されている。網状部材24は、線材がX
状に交叉するよう一体形成された線材単体25をその交
叉部25aが巻回面部22の円周中央Pに位置するよう
に巻回面に沿って列設され、各線材単体25の両端部
は、円盤21に溶接固定されている。26は基台10の
天板13に設けられプーリ20の軸23を軸支する軸受
部である。
【0010】ロープRは、液体1に浮かぶことが可能な
樹脂製の中空のホースをループ状にして形成され、上記
のように2重(2巻)にしてプーリ20に巻回されてお
り、下側の一部が液槽2内のオイルWの浮遊した液体1
に入れられて、プーリ20の回転によって巡回させられ
るとともに表面に液体1に浮遊したオイルWを付着させ
るものである。また、基台10には、プーリ20に対峙
しプーリ20に巻回された多重のロープRを夫々押える
押えローラ30が設けられている。図3に示すように、
ローラ30は、ロープRの外周と略同様の曲率を有した
凹状の胴部31を多重に(実施の形態では2つ)連設し
たもので、プーリ20に巻回されたロープRを各胴部3
1で一本一本押える。このローラ30はプーリ20の上
側に3つ配置されている。このうち2つは、基台10に
対して取付部材32を介して固定されており、他の1つ
は、図2(a)に示すように、ロープRの押圧方向に回
動可能なアーム33に支持されている。アーム33と基
台10との間にはコイルスプリング34が架設されてお
り、アーム33を介してローラ30をプーリ20側の押
圧方向に付勢している。
【0011】また、基台10には、巡回されるロープR
の表面から該表面に付着したオイルWを掻取る第一の掻
取部40が、ロープRの進行方向でプーリ20の前位に
設けられている。この第一の掻取部40は、図3及び図
4に示すように、ロープRが通過可能な円筒状のケース
体41を備えている。ケース体41の外側には雄ネジ4
2が形成されている。このケース体41内にロープRが
摺動可能に挿通され軸線が略垂直方向に沿う挿通孔43
を有し挿通孔43の入口開口43aの入口開口縁及び内
壁43bにおいてオイルWを掻取る円柱状の樹脂製(実
施の形態ではウレタンゴム)の掻取ブロック44を設け
て構成されている。掻取ブロック44は、その挿通孔4
3の入口開口43a側の下面44aが周囲よりも入口開
口43a側が凹む凹面状に形成されている。また、ケー
ス体41内には、掻取ブロック44の上側にオイルWを
吸い取って掻取り可能な吸油部材45が設けられてい
る。吸油部材45は、例えば、スポンジやフェルトで構
成される。46はケースの上端にロープRの進行方向に
対向して設けられ吸油部材45及びこの吸油部材45を
介して掻取ブロック44を押える押え板である。47は
押え板46に設けられロープRが通過可能な通過孔であ
る。
【0012】また、この第一の掻取部40においては、
図4に示すように、掻取ブロック44の下側に挿通孔4
3で掻取られ掻取ブロック44の下面44aを伝わって
くるオイルWが伝わって流下可能な略垂直方向に沿う流
下面50aを有したガイド部材50が設けられている。
ガイド部材50は、上部を形成する円筒状部51と、円
筒状部51に等角度関係で複数(実施の形態では4つ)
垂設された脚部52を有し、この円筒状部51及び脚部
52の内側が流下面50aとして構成されている。円筒
状部51にはケース体41の外側に形成した雄ネジ42
が螺合する雌ネジ53が形成されている。そして、ガイ
ド部材50の円筒状部51の雌ネジ53にケース体41
の雄ネジ42をねじ込むことによりケース体41はガイ
ド部材50に支持される。ガイド部材50の下側にはガ
イド部材50を流下してくるオイルWを受ける受け皿5
4が設けられている。受け皿54は傾斜させられてガイ
ド部材50の脚部52に溶接固定されているとともに基
台10に固定されている。55は受け皿54に形成され
ロープRが通過可能な開口である。図3に示すように、
56は基台10に取付けられ受け皿54からのオイルW
を載置台11に載置されたタンクT内に導くガイド管で
ある。このガイド管56は、受け皿54の傾斜下端が臨
む漏斗状の受入部57と、一端が受入部57に接続され
他端が基台10の載置台11に載置されたタンクT内に
臨むパイプ58とからなる。
【0013】更に、図5に示すように、基台10には、
巡回されるロープRの表面から該表面に付着したオイル
Wを掻取る第一の掻取部40とは別の第二の掻取部60
が設けられている。この第二の掻取部60は、基台10
に取付けられプーリ20の下側においてロープRに摺接
してロープRに付着したオイルWを掻取って落下させる
掻取部材61と、基台10に取付けられ掻取部材61の
下側で掻取部材61から落下したオイルWを受ける樋状
の受け部62と、一端が受け部62に接続され他端が上
記の受入部57に臨むパイプ63とからなる。
【0014】従って、この実施の形態に係るオイル回収
装置によってオイルWを回収するときは、先ず、図1に
示すように、オイルWの浮遊した廃液等の液体1が入れ
られた液槽2の上部に基台10を設置し、ロープRの下
側が液体1に入るようにロープRを垂下させる。この場
合、ロープRは樹脂製のホースで形成されているので、
中空であることから、液体1に浮かぶようになる。ま
た、基台10の載置台11には、回収したオイルWが入
れられる20リットル入り程度のタンクTを載置してお
く。更に、回転数可変部としてのインバータ装置17を
調整して、電動モータ15の回転数を適宜に設定する。
液体1に浮遊するオイルWが多い場合には、回転数を大
きくし、希薄な場合には、回転数を小さくする。この状
態で、電動モータ15を回転させる。これにより、プー
リ20が回転し、ロープRが巡回させられて移動する。
このロープRの液体1に浮かんだ部分の表面には液体1
に浮遊したオイルWが付着し、ロープRの巡回移動の際
に、ロープRに付着したまま引き上げられていき、第一
の掻取部40に至るとこの第一の掻取部40によってロ
ープRの表面からこれに付着したオイルWが掻取られ
る。
【0015】第一の掻取部40においては、図4に示す
ように、ロープRが進行すると、掻取ブロック44の挿
通孔43を摺動移動し、これにより、主に挿通孔43の
入口開口43aの入口開口縁及び内壁43bにおいてオ
イルWが掻取られていく。この掻取られたオイルWは、
掻取ブロック44の下面44aが凹面状に形成されてい
るので、掻取ブロック44の下面44aの外周へ伝わっ
ていき、ガイド部材50の円筒状部51及び脚部52の
内側を伝わって流下していく。そして、この流下したオ
イルWは、受け皿54に受けられ、ガイド管56の受入
部57に流下して、パイプ58を通って載置台11に載
置されたタンクT内に導かれ、タンクT内に溜められ
る。この場合、掻取ブロック44の挿通孔43の入口開
口縁及び内壁43bの全周でオイルWを掻取るので、ほ
とんどのオイルWがここで掻取られていき、そのため、
掻取効率が大幅に向上させられる。更に、この掻取ブロ
ック44を通過したロープRはスポンジやフェルトで構
成された吸油部材45によって掻取ブロック44で掻取
られなかったオイルWが吸い取られながら掻取られるの
で、そのため、より一層掻取効率が向上させられる。ま
た、掻取ブロック44の凹面状の下面44a及びガイド
部材50を伝わらせてオイルWを回収できるので、掻取
ったオイルWを再びロープRに付着させることなく確実
に回収することができる。
【0016】そして、このようにオイルWが掻取られた
ロープRは、プーリ20に巻回されていく。この場合、
ロープRは、プーリ20に2重(2巻)に巻回されてい
るので、プーリ20の巻回面部22との摩擦抵抗が略2
倍になっており、そのため、巻回面部22に対してロー
プRが滑って空回りしてしまうことが抑制され、ロープ
Rの進行速度に対応してオイルWが掻取られていくの
で、回収効率が大幅に向上させられる。即ち、上記のよ
うに掻取ブロック44の挿通孔43の入口開口43aの
入口開口縁及び内壁43bにおいてオイルWを掻取るよ
うにすると、ロープRと掻取ブロック44との摺動抵抗
が増してロープRの張力が増加するが、その分をロープ
Rを2重に巻回することでロープRを引っ張ることがで
きるようになり、掻取効率を向上させつつ回収効率の向
上を図ることができるのである。
【0017】更に、プーリ20の巻回面部22は、網状
部材24で形成されているので、ロープRは巻回面部2
2に面接触するのではなく、X状に交叉した線材に対し
て言わば線接触するように巻回されて移動させられるこ
とになり、そのため、線材がロープRに食い込むように
なることから、この点でもロープRが滑って空回りして
しまうことが抑制され、ロープRの進行速度に対応して
オイルWが掻取られていくので、回収効率が大幅に向上
させられる。更にまた、プーリ20に対峙した押えロー
ラ30によってプーリ20に巻回された多重のロープR
が夫々押えられ、しかも、ローラ30は、ロープRの外
周と略同様の曲率を有した凹状の胴部31を2つ連設し
てプーリ20に巻回されたロープRを各胴部31で一本
一本押えるので、この点でもロープRが滑って空回りし
てしまうことが抑制され、ロープRの進行速度に対応し
てオイルWが掻取られていくので、回収効率が大幅に向
上させられる。
【0018】そして、このようにプーリ20に巻回され
て進行するロープRは、更に、第二の掻取部60に至
る。この第二の掻取部60においては、図5に示すよう
に、掻取部材61によってロープRに付着して僅かに残
ったオイルWを更に掻取ることになる。この掻取部材6
1で掻取られて下側に落下したオイルWは、樋状の受け
部62に受け取られ、パイプ63を伝わって上記のガイ
ド管56の受入部57に流下して、パイプ58を通って
載置台11に載置されたタンクT内に導かれタンクT内
に溜められる。そのため、第一の掻取部40で掻取りき
れなかったオイルWを更に掻取るので、より一層掻取効
率が向上させられる。
【0019】このようにして、液槽2の液体1から浮遊
したオイルWが回収されていく。そして、液体1に浮遊
したオイルWの層が薄くなったり、まだら状になる場合
には、ロープRの巡回移動速度が速いと、液体1の表面
で液体1に流れを生じさせてオイルWをロープRから遠
ざける作用が生じてくる。この場合には、回転数可変部
としてのインバータ装置17を調整して、電動モータ1
5の回転数を小さくする。これにより、液体1の表面で
ロープRの移動による液体1の流れをほとんど生じさせ
ないようにすることができるので、オイルWがロープR
から遠ざかることなくロープRに付着していく。そのた
め、この回転数可変部としてのインバータ装置17の調
整により、オイルWの回収効率がより一層向上させられ
る。
【0020】尚、上記実施の形態では、ロープRを樹脂
製の中空のホースを用いて形成したが必ずしもこれに限
定されるものではなく、適宜の材質,形状のものを用い
て良い。この場合、液体1に浮かぶことができるように
した方が、浮遊するオイルWとの接触機会を多くするこ
とができるので望ましい。また、上記実施の形態では、
ロープRをプーリ20に2重に巻回したが、3重以上に
して巻回しても良く、適宜変更して差支えない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオイル回
収装置によれば、ロープをプーリに対して多重に巻回し
たので、ロープと掻取部との摺動抵抗を増してロープの
張力が増加しても、その分をロープを多重に巻回するこ
とでロープの引張力を増すことができ、そのため、プー
リの巻回面部に対してロープが滑って空回りしてしまう
事態を抑制でき、ロープの進行速度に対応してオイルを
掻取ることができるようになり、掻取効率を向上させつ
つ回収効率の向上を図ることができる。
【0022】また、プーリのロープが巻回される巻回面
部を網状部材で形成した場合には、ロープは巻回面部に
面接触するのではなく、網状部材を構成する線材に対し
て言わば線接触するように巻回されて移動させられるこ
とになり、そのため、線材がロープに食い込むようにな
ることから、この点でもロープが滑って空回りしてしま
うことを抑制でき、ロープの進行速度に対応してオイル
を掻取ることができるようになり、掻取効率を向上させ
つつ回収効率の向上を図ることができる。更に、プーリ
に対峙しプーリに巻回された多重のロープを夫々押える
押えローラを設けた場合には、ローラはプーリに巻回さ
れたロープを一本一本押えるので、この点でもロープが
滑って空回りしてしまうことを抑制でき、ロープの進行
速度に対応してオイルを掻取ることができるようにな
り、掻取効率を向上させつつ回収効率の向上を図ること
ができる。
【0023】そして、掻取部を、ロープが摺動可能に挿
通され軸線が略垂直方向に沿う挿通孔を有し該挿通孔に
おいてオイルを掻取る掻取ブロックを設けて構成した場
合には、掻取ブロックの挿通孔の入口開口縁及び内壁面
の全周でオイルを掻取るので、ほとんどのオイルを掻取
ることができ、そのため、掻取効率を大幅に向上させる
ことができる。また、この掻取ブロックの挿通孔の入口
開口側の下面を周囲よりも入口開口側が凹む凹面状に形
成し、掻取ブロックの下側に挿通孔の入口開口で掻取ら
れ掻取ブロックの下面を伝わってくるオイルが伝わって
流下可能な略垂直方向に沿う流下面を有したガイド部材
を設けた場合には、掻取ブロックの凹面状の下側及びガ
イド部材を伝わらせて回収できるので、ロープに掻取っ
たオイルを再び付着させることなく確実に回収すること
ができる。更に、掻取ブロックの上側にオイルを吸い取
って掻取り可能な吸油部材を設けた場合には、吸油部材
によって掻取ブロックで掻取られなかったオイルが吸い
取られながら掻取られるので、そのため、より一層掻取
効率を向上させることができる。
【0024】更にまた、掻取部の他に、別の掻取部を設
けた場合には、先の掻取部で掻取りきれなかったオイル
を別の掻取部で更に掻取るので、より一層掻取効率を向
上させることができる。この場合、別の掻取部を、ロー
プに摺接してロープに付着したオイルを掻取って落下さ
せる掻取部材を設け、掻取部材の下側に掻取部材から落
下したオイルを受ける受け部を設けて構成すれば、簡易
な構造にして設けることができる。また、プーリを回転
させる回転駆動部の回転数を可変にする回転数可変部を
備えた場合には、液体に浮遊したオイルの層が薄くなっ
たり、まだら状になる場合に、回転数可変部を調整して
回転駆動部の回転数を小さくすれば、液体表面でロープ
の移動による液体の流れをほとんど生じさせないように
することができるので、オイルがロープから遠ざかるこ
となくオイルをロープに付着させることができ、そのた
め、この回転数可変部の調整により、オイルの回収効率
をより一層向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るオイル回収装置を示
す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るオイル回収装置を示
す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るオイル回収装置の要
部を示しプーリに対するロープの巻回状態を示す斜視図
である。
【図4】本発明の実施の形態に係るオイル回収装置の第
一の掻取部の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るオイル回収装置のプ
ーリ及び第二の掻取部の構成を示す断面図である。
【図6】従来のオイル回収装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
W オイル 1 液体 2 液槽 10 基台 T タンク 11 載置台 12 脚 13 天板 14 キャスタ 15 電動モータ 16 収納ボックス 17 インバータ装置 20 プーリ R ロープ 21 円盤 21a フランジ 22 巻回面部 23 軸 24 網状部材 25 線材単体 25a 交叉部 P 円周中央 26 軸受部 30 ローラ 31 胴部 32 取付部材 33 アーム 34 コイルスプリング 40 第一の掻取部 41 ケース体 42 雄ネジ 43 挿通孔 43a 入口開口 43b 内壁 44 掻取ブロック 44a 下面 45 吸油部材 46 押え板 47 通過孔 50 ガイド部材 50a 流下面 51 円筒状部 52 脚部 53 雌ネジ 54 受け皿 55 開口 56 ガイド管 57 受入部 58 パイプ 60 第二の掻取部 61 掻取部材 62 受け部 63 パイプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、該基台に設けられ回転させられ
    るプーリと、ループ状に形成されて上記プーリに巻回さ
    れ一部がオイルの浮遊した液体に入れられて上記プーリ
    の回転によって巡回させられるとともに表面に上記液体
    に浮遊したオイルを付着させるロープと、上記基台に設
    けられ上記巡回されるロープの表面から該表面に付着し
    たオイルを掻取る掻取部とを備えたオイル回収装置にお
    いて、 上記ロープをプーリに対して多重に巻回したことを特徴
    とするオイル回収装置。
  2. 【請求項2】 上記プーリのロープが巻回される巻回面
    部を網状部材で形成したことを特徴とする請求項1記載
    のオイル回収装置。
  3. 【請求項3】 上記プーリに対峙し該プーリに巻回され
    た多重のロープを夫々押える押えローラを設けたことを
    特徴とする請求項1または2記載のオイル回収装置。
  4. 【請求項4】 上記掻取部を、上記ロープが摺動可能に
    挿通され軸線が略垂直方向に沿う挿通孔を有し該挿通孔
    においてオイルを掻取る掻取ブロックを設けて構成した
    ことを特徴とする請求項1,2または3記載のオイル回
    収装置。
  5. 【請求項5】 上記掻取部を、上記ロープが通過可能な
    ケース体を備え、該ケース体内に上記ロープが摺動可能
    に挿通され軸線が略垂直方向に沿う挿通孔を有し該挿通
    孔においてオイルを掻取る掻取ブロックを設け、該掻取
    ブロックの挿通孔の入口開口側の下面を周囲よりも入口
    開口側が凹む凹面状に形成し、上記掻取ブロックの下側
    に挿通孔で掻取られ掻取ブロックの下面を伝わってくる
    オイルが伝わって流下可能な略垂直方向に沿う流下面を
    有したガイド部材を設け、該ガイド部材の下側にガイド
    部材を流下するオイルを受ける受け皿を設けて構成した
    ことを特徴とする請求項1,2または3記載のオイル回
    収装置。
  6. 【請求項6】 上記ケース体内であって上記掻取ブロッ
    クの上側にオイルを吸い取って掻取り可能な吸油部材を
    設けたことを特徴とする請求項5記載のオイル回収装
    置。
  7. 【請求項7】 上記掻取部の他に、別の掻取部を設けた
    ことを特徴とする請求項4,5または6記載のオイル回
    収装置。
  8. 【請求項8】 上記別の掻取部を、上記ロープに摺接し
    てロープに付着したオイルを掻取って落下させる掻取部
    材を設け、該掻取部材の下側に掻取部材から落下したオ
    イルを受ける受け部を設けて構成したことを特徴とする
    請求項7記載のオイル回収装置。
  9. 【請求項9】 上記基台に、上記プーリを回転させる回
    転駆動部と、該回転駆動部の回転数を可変にする回転数
    可変部とを備えたことを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5,6,7または8記載のオイル回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009107112A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Tanaka Import Group Kk 流体分離装置
CN110668646A (zh) * 2019-10-23 2020-01-10 无锡乾晟景观设计有限公司 一种多级沉降园林污水再生系统

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