JP2001162077A - 輪状ゴム紐の製造方法及び製造装置並びに輪状ゴム紐 - Google Patents

輪状ゴム紐の製造方法及び製造装置並びに輪状ゴム紐

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JP2001162077A JP35195299A JP35195299A JP2001162077A JP 2001162077 A JP2001162077 A JP 2001162077A JP 35195299 A JP35195299 A JP 35195299A JP 35195299 A JP35195299 A JP 35195299A JP 2001162077 A JP2001162077 A JP 2001162077A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下着等の筒状部分へ用いる輪状ゴム紐は、コ
ールゴムを素材として製造されている。丸ゴムを用いた
コールゴムで輪状ゴム紐を製造した場合、テンションの
付加時にスリップインが発生する不都合があり、これの
防止を図る。 【解決手段】 ゴム紐2の先端部をこのゴム紐2の所定
長さ位置に重ね合わせて輪状にし、この重ね合わせ領域
Wの両側を相対逆方向へ引っ張りつつ、少なくともその
長手方向の2箇所で厚さ方向を貫通する縫着を行う。従
って、輪状ゴム紐1として、重ね合わせ領域W内に2箇
所以上の縫着部3が設けられたことになり、丸ゴムを用
いたコールゴムで製造した輪状ゴム紐でもスリップイン
の発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輪状ゴム紐の製造
方法及び製造装置並びに輪状ゴム紐に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】下着をはじめとする各種衣類等において
その筒状になった部分へ用いられる輪状ゴム紐は、一般
にコールゴムと呼ばれる、ある程度の幅を有した細帯状
のゴム紐を素材として製造されている。このコールゴム
は、複数本のゴム糸を並行状態にして、それらのまわり
を人絹糸等のカバーリング糸で被覆したものである。な
お、上記ゴム糸には、合成ゴム製であるものの他、ポリ
ウレタン等の弾性樹脂製であるものも含まれる。ゴム糸
の使用本数に応じて種別されるところの4C〜10C
(Cはコール)という幅サイズが、現状ではよく使われ
ている。
【0003】このようなコールゴムから輪状ゴム紐を製
造するには、コールゴムを所定長さに切断したうえで、
その両端部を重ね合わせて輪状にし、この重ね合わせ領
域の両側を個々に挟持すると共に、これら両挟持部分を
相対逆方向へ離反させて上記重ね合わせ領域を所定張力
下の引張状態に保持させ、そして、この重ね合わせ領域
内の1箇所を、厚さ方向を貫通させるようにしてミシン
にて縫着するというようにしていた(実公平6−515
8号公報参照)。図12に、このようにして得られた輪
状ゴム紐における縫着部を示す。また図13(a)は、
この縫着部を形成する場合の運針図であり、図13
(b)は縫い目の拡大図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】輪状ゴム紐を製造する
ためのコールゴムでは、図10に示すように、その形成
材料のゴム糸Gとして、断面形状が矩形のもの(いわゆ
る角ゴム)を用いたものを採用するのが普通である。し
かし、このコールゴムとして、図11に示すように、断
面形状が円形のゴム糸g(いわゆる丸ゴム)を用いたも
のを採用することがないわけではない。ところが、上記
のように断面形状が円形のゴム糸gを用いたコールゴム
で輪状ゴム紐を製造した場合、この輪状ゴム紐の長手方
向(周方向)にテンションを加えたときにスリップイン
と呼ばれる、縫着部でのゴム糸gのすり抜けが発生する
ことがあった。これは、断面形状が円形のゴム糸gは、
断面形状が矩形のゴム糸Gよりも滑り性が高いことに起
因しているものと推測される。
【0005】すなわち、このような輪状ゴム紐を用いた
衣類等では、この輪状ゴム紐の装着部分でゴム切れのよ
うな状態が起こるおそれがあった。本発明は、上記事情
に鑑みてなされたものであって、スリップインと呼ばれ
る縫着部でのゴム糸のすり抜けを防止できるようにした
輪状ゴム紐を提供すると共に、このような輪状ゴム紐を
製造するための製造方法及び製造装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明に係る輪
状ゴム紐の製造方法では、まずゴム紐の先端部をこのゴ
ム紐の所定長さ位置に重ね合わせて輪状にし、このゴム
紐における重ね合わせ領域の両側を個々に挟持すると共
に、これら両挟持部分を相対逆方向へ離反させて上記重
ね合わせ領域を所定張力下の引張状態に保持させる。そ
して、この重ね合わせ領域内において厚さ方向を貫通す
る1回目の縫着をした後、この重ね合わせ領域を長手方
向に沿って移動させ且つ厚さ方向を貫通する縫着を少な
くとも1回繰り返し、そのうえで、上記引張状態を解除
するものである。
【0007】このようにすることで、製造された輪状ゴ
ム紐では、その重ね合わせ領域内に少なくとも2箇所の
縫着部が設けられることになる。そのため、仮に、断面
形状が円形のゴム糸を用いたゴム紐により輪状ゴム紐を
製造するとしても、この製造された輪状ゴム紐におい
て、スリップインと呼ばれる縫着部でのゴム糸のすり抜
けは防止される。のみならず、縫着部は、ゴム紐の重ね
合わせ領域に引っ張りをかけた状態のまま、形成させて
いる。すなわち、ゴム紐の形成材料として用いられてい
るゴム糸が引き延ばされて細くなった状態で縫製が行わ
れるため、ミシン針が、この細くなったゴム糸を傷つけ
ることが抑制され、それだけゴム糸自体の耐久性が高め
られたものとなっている。
【0008】しかも、このように細くなったゴム糸に対
して縫製を行った後、ゴム紐の重ね合わせ領域に対する
引っ張りを解除すれば、各ゴム糸に対するミシン糸の巻
きつきが強く締めつけられる状態となるので、縫着構造
としての強化にもなっている。また、本発明に係るゴム
紐の製造装置では、ミシンと、ゴム紐供給手段と、輪型
形成手段と、切出し手段と、縫製介助手段とを有してい
る。ミシンは、重ね合わせ状態のゴム紐をその厚さ方向
で貫通状に縫着できるようにしたものである。
【0009】ゴム紐供給手段は、ミシンの正面域へ向け
てその側方からゴム紐を繰り出させるようにしたもので
ある。輪型形成手段は、このゴム紐供給手段によって繰
り出されるゴム紐の先端部を保持したまま、これをミシ
ンの正面域で上下方向にわたって輪型を描くように1回
転させ、これによってこのゴム紐の先端部をこのゴム紐
の所定長さ位置に重ね合わせるようにしたものである。
切出し手段は、ゴム紐供給手段により所定長さ分を繰り
出された状態(即ち、輪型形成手段によって輪状とされ
るうえでの必要長さ分)でゴム紐を切断するようにした
ものである。
【0010】縫製介助手段は、輪型とされたゴム紐の重
ね合わせ領域両側をその厚さ方向で挟持して、上記ミシ
ンの縫製位置へ移動させるようにしたものである。そし
て、このうち縫製介助手段には、ミシンの縫製位置で保
持させたゴム紐の重ね合わせ領域をその長手方向両側へ
引張可能とする張力付与手段が設けられていると共に、
この張力付与手段によって所定張力下に保持されたゴム
紐をその長手方向に沿わせつつミシンの縫製位置に対し
て位置代え可能にする横送り手段が設けられている。
【0011】また、本発明に係る輪状ゴム紐では、ゴム
紐の両端部が所定長さ領域にわたって重ね合わされた状
態で輪状とされており、この重ね合わせ領域に対して、
ゴム紐の長手方向に引っ張られた状態のまま厚さ方向に
貫通状に縫着されることによって形成された縫着部が、
その長手方向の複数箇所に設けられたものとなってい
る。ゴム紐は、断面円形のゴム糸を複数本並行させ、そ
れらのまわりをカバーリング糸で被覆したコールゴムと
されているときに、特に有益である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明に係る輪状ゴム紐
1を示している。この輪状ゴム紐1は、素材とするゴム
紐2の両端部を所定長さ領域Wにわたって重ね合わせて
輪状にしたうえで、この重ね合わせ領域W内における長
手方向の複数箇所(図例では2箇所)に、縫着部3が設
けられている。これら縫着部3は、いずれも、上記重ね
合わせ領域Wをゴム紐2の長手方向に沿って引っ張った
状態にしつつ、この重ね合わせ領域Wを厚さ方向に貫通
して縫着することで形成したものである。
【0013】図2に、このようにして得られた輪状ゴム
紐における縫着部3を示す。また図3(a)は、この縫
着部3を形成する場合の運針図であり、図3(b)は縫
い目図である。この輪状ゴム紐1において、素材として
用いられているゴム紐2は、図10に示したように断面
形状が矩形のゴム糸Gを複数本並行させ、それらのまわ
りをカバーリング糸で被覆したコールゴムとすればよい
だけでなく、上記のように縫着部3が複数設けられてい
ることから、図11に示したような断面形状が円形のゴ
ム糸gを複数本並行させ、それらのまわりをカバーリン
グ糸で被覆したコールゴムとしても、何ら不都合は生じ
ないものである。
【0014】図4乃至図9は、上記のような輪状ゴム紐
1を製造するための製造装置10の一実施形態を示して
いる。図4に示すように、この製造装置10は、ミシン
11と、ゴム紐供給手段12と、輪型形成手段13と、
切出し手段14と、縫製介助手段15とを有している。
ミシン11は、重ね合わせ状態にしたゴム紐2を、その
厚さ方向で貫通状に縫着できるようにしたもので、プレ
ート17上の針穴18周辺を縫製位置Xとしてミシン針
19を上下動させるようにしてある。
【0015】ゴム紐供給手段12は、ミシン11の正面
域へ向けてその側方(図4左側)からゴム紐2を繰り出
させるようにしたもので、ゴム紐2のストックケース2
0からつづれガイド21を介して巻出ローラ装置22で
ゴム紐2を巻き出させた後、このゴム紐2を、更にダン
サローラ23及びガイドローラ24,25を経て横送り
テーブル26へと差し込ませ、この横送りテーブル26
に設けた定寸送りローラ27によって、横送りテーブル
26の先端側(図4右側)から必要長さ分だけ送り出す
ようになっている。
【0016】図5に示すように、横送りテーブル26に
は、ゴム紐2の上面を覆うようになるゴム押え上板28
が設けられており、これによってゴム紐2の浮き上がり
や蛇行を防止できるようになっている。また、上記ダン
サローラ23は、上限センサ30と下限センサ31との
間で上下移動範囲が自動的に制御される構造であり、横
送りテーブル26に対するゴム紐2の送り込み量及びテ
ンションが所定範囲に保たれるようになっている。横送
りテーブル26には、定寸送りローラ26に間接状に当
接してゴム紐2の送りを確実化させるスリップ防止ロー
ラ33や、ゴム紐2を検出する各種のセンサ34,35
等が設けられ、ゴム紐供給手段12としてのゴム紐2の
自動供給が可能になっている。
【0017】輪型形成手段13は、上記ゴム紐供給手段
12によって繰り出されるゴム紐2の先端部を保持する
と共に、この保持状態のまま、これをミシン11の正面
域で上下方向にわたって輪型を描くように1回転させ
(図6の一点鎖線参照)、これによってこのゴム紐2の
先端部を、このゴム紐2における所定長さ位置(ゴム紐
供給手段12の横送りテーブル26から繰り出されてい
る部分)へと重ね合わせるようにしたものである。この
輪型形成手段13では、ミシン11の正面位置で長手方
向を前後へ向け、且つ水平に設けられた回転軸40に対
し、その径方向に張り出す状態で、ゴム紐2の先端部を
保持するためのクランプ部41が設けられた構造となっ
ている。
【0018】回転軸40は、巻き掛け伝動手段42等を
介して1回転を1サイクルとする間欠動作をする。また
クランプ部41は、待機時に上下方向で所定間隔を保持
する一対のクランプ片41a,41bを有し、これらが
流体圧シリンダ等の駆動具43によって必要に応じて相
互近接し、また離反するものとなっている。このクラン
プ部41には、ゴム紐供給手段12の横送りテーブル2
6へ向く側面に支持アーム45が設けられている。この
支持アーム45は、クランプ部41が1回転することで
輪型にされるゴム紐2を、その輪の内側からすくい上げ
ると共に、その後、クランプ部41が回転を停止したと
きに、すくい上げた部分のゴム紐2を水平状態に保持し
て、この時点でゴム紐供給手段12の横送りテーブル2
6側から送り出されているゴム紐2との間を同一高さに
合わせるようにしている。
【0019】なお、この輪型形成手段13には、ゴム紐
供給手段12の横送りテーブル26とは反対側となる側
方(図4右側)に、ゴム掛けガイド46と緩み防止部材
47とが付属されている。これらゴム掛けガイド46及
び緩み防止部材47は、クランプ部41の1回転でゴム
紐2が輪型にされるときに、この輪型が閉じないように
保形させる(輪形状は円形ではなく逆三角形状となる)
ためのものである。これらゴム掛けガイド46及び緩み
防止部材47は、いずれも支持ポスト48に対し、これ
に昇降自在に保持された昇降台46a,47aを介して
取り付られている。
【0020】そして、ゴム掛けガイド46では、その上
昇及び下降を流体圧シリンダ(図示略)等によって行わ
れるようになっており、これに対して緩み防止部材47
では、その上昇は流体圧シリンダ(図示略)等によって
行われるものの、下降は自荷重による自然落下的なもの
となっている。この緩み防止部材47の下降限度位置に
は、この緩み防止部材47を検出するセンサ49が設け
られており、このセンサ49が検出信号を発信したとき
には、ゴム紐2が無い異常事態として、装置の停止や報
知を行うものとしてある。
【0021】なお、ゴム掛けガイド46では、ゴム紐2
を引っ掛ける部分が円盤形になっており、その中心軸ま
わりで回動可能になっており、外周面に、ゴム紐2の幅
サイズごとに溝幅が異なるガイド溝46bが設けられて
いる。図例では、ゴム紐2の幅サイズとして4C,6
C,8C,10Cの4種に適応可能にするために、90
°おきの外周位置に合計4つのガイド溝46bを設ける
と共に、各ガイド溝46bが真上を向く状態に回動角度
をクリック停止できるものとした。
【0022】なお、このゴム掛けガイド46は、必ずし
も昇降可能とする必要はない。切出し手段14は、上記
したゴム紐供給手段12により所定長さ分を繰り出され
たゴム紐2を切断する(即ち、輪型形成手段13で輪状
にするうえで必要となる長さのゴム紐2を切り出す)よ
うにしたものであって、ゴム紐供給手段12の横送りテ
ーブル26における先端部(図4右側)に設けられてい
る。この切出し手段14では、図7及び図8に示すよう
に、ブラケット50を介して固定状態にされる下刃51
と、ブラケット50に支軸52を介して回転自在に保持
される上刃53と、この上刃53の支軸52に取り付け
られた駆動レバー54に対して押引方向の駆動を伝える
流体圧シリンダ等の駆動具55とを有している。
【0023】なお、支軸52には、ブラケット50と駆
動レバー54との間にバネ56が挿通されており、支軸
52に対する駆動レバー54の軸方向(左右方向)位置
付けを調節可能となっており、これによって下刃51に
対する上刃53の当接度合(即ち、切れ味)を調節でき
るものとなっている。縫製介助手段15は、上記の輪型
形成手段13によって輪型とされたゴム紐2に対して、
その重ね合わせ領域Wの両側を厚さ方向で挟持すると共
に、この重ね合わせ領域Wを上記ミシン11の縫製位置
Xへと移動させるようにしたものである。
【0024】この縫製介助手段15では、図9に示すよ
うに、左右一対のクランプ部60と、これら両クランプ
部60の保持台61を前後動可能にする流体圧シリンダ
等の前後進退装置62とを有している。各クランプ部6
0は、上下方向で所定間隔を保持する一対のクランプ片
60a,60bを有し、これらが流体圧シリンダ等の駆
動具63によって必要に応じて相互近接し、また離反す
るものとなっている。また、この縫製介助手段15で
は、他に、張力付与手段66及び横送り手段67が設け
られている。
【0025】張力付与手段66は、ゴム紐2の重ね合わ
せ領域Wをミシン11の縫製位置Xへと移動させた後、
引き続きこの重ね合わせ領域Wをその長手方向両側(左
右方向)へ引張可能とするものであって、保持台61に
対する左右の各クランプ部60の取付部として介設され
ている。具体的には、保持台61上で長手方向を左右へ
向けて固定されたガイドレール70に、各別の左右動台
71,72を介して左右の各クランプ部60を別々に支
持させ、これら左右動台71,72を流体圧シリンダ等
の各別の駆動具73,74で移動駆動させるようにして
ある。
【0026】従って、駆動具73,74を共に縮退方向
へ駆動させれば、両クランプ部60の相互間隔は広が
り、反対に駆動具73,74を共に伸長方向へ駆動させ
れば、両クランプ部60の相互間隔は狭まるようにな
る。なお、図例のものでは、左右のクランプ部60の両
方に対して、別々に張力付与手段66を設けたかたちと
なっているが、いずれか一方だけとすることも可能であ
る。横送り手段67は、ミシン11の縫製位置Xにおい
て、上記張力付与手段66によって所定張力下に保持さ
れたゴム紐2を、その長手方向に沿わせつつ位置代え可
能にするものであって、上記した前後進退装置62自体
を、横向きの流体圧シリンダ77によって左右動可能に
してある。
【0027】一方、図4に示したように、ミシン11の
正面部であって、且つ輪型形成手段13におけるクラン
プ部41の回転中心近傍には、輪状にされた後の(即
ち、製造後の)輪状ゴム紐1をスタッキングするための
投げ込み用ガイド80が設けられている。次に、上記構
成の製造装置10の稼働状況に基づいて、本発明に係る
製造方法を説明する。まず、ゴム紐供給手段12は、巻
出ローラ装置22と定寸送りローラ27とを作動させ
て、ゴム紐2をストックケース20から横送りテーブル
26へわたって繰り出させ、この横送りテーブル26の
先端側でミシン11の正面域へ向けていくらか突出させ
る状態とする。
【0028】次に、輪型形成手段13は、クランプ部4
1によって横送りテーブル26から突出しているゴム紐
2の先端部を保持する。そして、この保持状態のままク
ランプ部41を回転軸40まわりで1回転させる。従っ
て、図6に示すように、ゴム紐2は、ミシン11の正面
域で上下方向にわたって輪型を描いた状態となる。ま
た、クランプ部41で保持したゴム紐2の先端部は、こ
のゴム紐2が横送りテーブル26から繰り出されている
部分に対して所定長さで重ね合わされたものとなってい
る。
【0029】また更に、このときゴム紐2は、支持アー
ム45によって輪の内側からすくい上げられていると共
に、クランプ部41がゴム掛けガイド46の上方及び緩
み防止部材47の下方を通過するように回転したことに
伴って、その後、ゴム掛けガイド46が上昇し、緩み防
止部材47が下降したときに、ゴム紐2の輪型(逆三角
形状)が保形されていることになる。次に、縫製介助手
段15が作動を開始する。まず、前後進退装置62が左
右のクランプ部60を、輪型形成手段13のクランプ部
41へ向けて進出させ、輪型に保形されているゴム紐2
の重ね合わせ領域(おおよそ支持アーム45からクラン
プ部41までの部分)の両側へこれらクランプ部60を
差し込ませるようにする。
【0030】そして、左右のクランプ部60が作動し
て、ゴム紐2を重ね合わせ状態のままその厚さ方向で挟
持する。この挟持の後、上記輪型形成手段13のクラン
プ部41は、ゴム紐2を解放する。また、このとき切出
し手段14が作動して、横送りテーブル26の先端部に
合わせてゴム紐2を切断する。従って、ゴム紐2は輪状
にするうえで必要な所定長さ分を切り出されたことにな
る。なお、ゴム紐2を重ね合わせ領域に対して、左右の
クランプ部60を挟持させる位置は、ゴム紐2の両側の
端部と左右の各クランプ部60とが極端に近づき過ぎな
いようにする。おおよそ、左右のクランプ部60の中間
位置から10mm程度は確保するようにする。
【0031】そして、上記前後進退装置62が左右のク
ランプ部60をミシン11側へと引き込ませ、ゴム紐2
に対する両挟持部分をミシン11の縫製位置Xへと移動
させる。次に、張力付与手段66が作動して、左右のク
ランプ部60を相対逆方向へ離反させ、これによってゴ
ム紐2に対する両挟持部分(即ち、重ね合わせ領域)を
所定張力下(おおよそ220%〜259%程度が好適)
の引張状態に保持させる。
【0032】次に、ミシン11が作動を開始して、ゴム
紐2の重ね合わせ領域内の所定箇所を、その厚さ方向を
貫通させるようにして1回目の縫着をする(図3参
照)。次に、横送り手段67が作動して、ミシン11の
縫製位置Xにおいて、ゴム紐2の重ね合わせ領域を、そ
の長手方向に沿わせつつ位置代えさせる。このときの移
動距離は、あまり大きくなりすぎないようにする(6m
m程度でよい)。この横送り手段67の作動中及び作動
後も、ゴム紐2は、張力付与手段66による所定張力下
に保持されたままとなっている。
【0033】そして、横送り手段67の作動後、再びミ
シン11が作動を開始して、ゴム紐2の重ね合わせ領域
内の所定箇所を、その厚さ方向を貫通させるようにして
2回目の縫着をする(図3参照)。このようにして、ゴ
ム紐2における上記の重ね合わせ領域には、2箇所の縫
着部3(図1及び図2参照)が形成される。その後、上
記張力付与手段66による引張状態の解除、上記前後進
退装置62による両クランプ部60のミシン11外への
進出、両クランプ部60の解放等が行われ、輪状にされ
た後の(即ち、製造後の)輪状ゴム紐1は、投げ込み用
ガイド80を介してスタッキングされる。
【0034】このようにして製造された輪状ゴム紐1で
は、図1に示したように、重ね合わせ領域W内に2箇所
の縫着部3が設けられていることに伴い、上記したよう
にスリップインは防止されるものである。のみならず、
縫着部3は、ゴム紐2の重ね合わせ領域Wに引っ張りを
かけた状態のまま、形成させているので、ゴム紐2の形
成材料としてのゴム糸(図10のGや図11のg)が引
き延ばされて細くなった状態で縫製されたことになり、
ミシン針19が、この細くなったゴム糸を傷つけること
が抑制され、それだけゴム糸自体の耐久性が高められた
ものとなっている。
【0035】しかも、このように細くなったゴム糸に対
して縫製を行った後、ゴム紐2の重ね合わせ領域Wに対
する引っ張りを解除したことにより、各ゴム糸に対する
ミシン糸の巻きつきが強く締めつけられる状態となるの
で、縫着構造としての強化にもなっている。なお、本発
明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、実
施の態様に応じて適宜変更することができる。本発明
は、断面形状が矩形のゴム糸を用いたゴム紐により、輪
状ゴム紐を製造する場合、及びこのようにして製造され
た輪状ゴム紐を含むものである。
【0036】製造装置10として採用した各部の機構、
駆動具、部材形状等は、従来公知の適宜のものに置換可
能である。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る輪状ゴム紐の製造方法及び製造装置では、重ね合わ
せ領域内に少なくとも2箇所の縫着部を有した輪状ゴム
を製造することができるものであり、このようにして製
造された輪状ゴム紐では重ね合わせ領域内に少なくとも
2箇所の縫着部を有していることから、仮に、断面形状
が円形のゴム糸を用いたものであったとしても、スリッ
プインと呼ばれる縫着部でのゴム糸のすり抜けは防止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る輪状紐の斜視図である。
【図2】本発明に係る輪状紐の縫着部を拡大して示す斜
視図である。
【図3】(a)は図2に示した縫着部を形成する場合の
運針図であり、(b)は縫い目図である。
【図4】本発明に係る輪状紐製造装置を示す斜視図であ
る。
【図5】ゴム紐供給手段の横送りテーブルを示す平面図
である。
【図6】輪型形成手段の動作状況を示す軌跡図である。
【図7】切出し手段を示す斜視図である。
【図8】切出し手段の要部を示す正面図である。
【図9】縫製介助手段を示す斜視図である。
【図10】断面形状が矩形のゴム糸を用いたコールゴム
(ゴム紐)を示す断面斜視図である。
【図11】断面形状が円形のゴム糸を用いたコールゴム
(ゴム紐)を示す断面斜視図である。
【図12】従来の輪状ゴム紐における縫着部を拡大して
示す斜視図である。
【図13】(a)は図12に示した縫着部を形成する場
合の運針図であり、(b)は縫い目図である。
【符号の説明】
1 輪状ゴム紐 2 ゴム紐 10 製造装置。 11 ミシン 12 ゴム紐供給手段 13 輪型形成手段 14 切出し手段 15 縫製介助手段 66 張力付与手段 67 横送り手段 g 断面円形のゴム糸 W 重ね合わせ領域 X 縫製位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム紐(2)の先端部を当該ゴム紐
    (2)の所定長さ位置に重ね合わせて輪状にし、このゴ
    ム紐(2)における重ね合わせ領域(W)の両側を個々
    に挟持すると共に、これら両挟持部分を相対逆方向へ離
    反させて上記重ね合わせ領域(W)を所定張力下の引張
    状態に保持させ、該重ね合わせ領域(W)内において厚
    さ方向を貫通する1回目の縫着をした後、該重ね合わせ
    領域(W)を長手方向に沿って移動させ且つ厚さ方向を
    貫通する縫着を少なくとも1回繰り返し、その後、上記
    引張状態を解除することを特徴とする輪状ゴム紐の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 重ね合わせ状態のゴム紐(2)をその厚
    さ方向で貫通状に縫着可能にするミシン(11)と、 該ミシン(11)の正面域へ向けてその側方からゴム紐
    (2)を繰り出すゴム紐供給手段(12)と、 該ゴム紐供給手段(12)によって繰り出されるゴム紐
    (2)の先端部を保持したままミシン(11)の正面域
    で上下方向にわたって輪型を描くように1回転させて該
    ゴム紐(2)の先端部を当該ゴム紐(2)の所定長さ位
    置に重ね合わせる輪型形成手段(13)と、 上記ゴム紐供給手段(12)により所定長さ分を繰り出
    された状態でゴム紐(2)を切断する切出し手段(1
    4)と、 輪型とされたゴム紐(2)の重ね合わせ領域(W)両側
    をその厚さ方向で挟持して上記ミシン(11)の縫製位
    置(X)へ移動させる縫製介助手段(15)とを有して
    おり、 上記縫製介助手段(15)には、ミシン(11)の縫製
    位置(X)で保持させたゴム紐(2)の重ね合わせ領域
    (W)をその長手方向両側へ引張可能とする張力付与手
    段(66)と、該張力付与手段(66)によって所定張
    力下に保持されたゴム紐(2)をその長手方向に沿わせ
    つつミシン(11)の縫製位置(X)に対して位置代え
    可能にする横送り手段(67)とが設けられていること
    を特徴とする輪状ゴム紐の製造装置。
  3. 【請求項3】 ゴム紐(2)の両端部が所定長さ領域に
    わたって重ね合わされた状態で輪状とされており、この
    重ね合わせ領域(W)にはゴム紐(2)の長手方向に引
    っ張られた状態のまま厚さ方向に貫通状に縫着されるこ
    とによって形成された縫着部(3)が長手方向複数箇所
    に設けられていることを特徴とする輪状ゴム紐。
  4. 【請求項4】 前記ゴム紐(2)は、断面円形のゴム糸
    (g)を複数本並行させそれらのまわりをカバーリング
    糸で被覆したコールゴムとされていることを特徴とする
    請求項3記載の輪状ゴム紐。
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