JP2001161279A - 可塑性食品素材の吐出加工方法 - Google Patents

可塑性食品素材の吐出加工方法

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JP2001161279A JP35160799A JP35160799A JP2001161279A JP 2001161279 A JP2001161279 A JP 2001161279A JP 35160799 A JP35160799 A JP 35160799A JP 35160799 A JP35160799 A JP 35160799A JP 2001161279 A JP2001161279 A JP 2001161279A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑性食品素材の吐出ムラが生じないように
して、容易に吐出ノズルから流動状食品素材を螺旋状に
吐出させることができるようにし、可塑性食品素材の螺
旋加工をできるだけ均一かつ容易にする。 【解決手段】 可塑性食品素材を吐出ノズル1からこの
吐出ノズル1に対して相対的に移動する被吐出体Sに吐
出して加工する際、吐出ノズル1からの可塑性食品素材
の吐出中に、吐出ノズル1を被吐出体の載置面または可
塑性食品素材の吐出面とほぼ平行する1つの回転軸Pを
中心にして自転させることなく公転のみさせる。また、
吐出ノズル1の先端の軌道が回転軸Pに直交する直交平
面M上であってこの回転軸Pを中心とする円周Ma上に
あるように、かつ、吐出ノズル1の軸線Xが回転軸Pに
直交する平面Mに対して常時一定の角度(θ)関係にあ
るように、吐出ノズル1を公転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可塑性および保形
性を有する例えばホイップクリームのような食品素材を
被吐出体に吐出して加工する方法に関し、特に、可塑性
食品素材を螺旋形状にして被吐出体に吐出する可塑性食
品素材の吐出加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホイップクリームのような可塑性
食品素材の吐出加工方法としては、多数の方法が知られ
ており(特公昭54−27895号、特公昭54−44
747号、特開昭55−120751号、特開昭57−
132840号、特開昭57−132841号、特開昭
57−132842号、特開平5−207851号等
々)、例えば、特公昭54−44747号公報に掲載さ
れている方法は、図6に示すように、可塑性食品素材C
であるホイップクリームを、吐出ノズル1からこの吐出
ノズル1に対して遠近移動する被吐出体Sであるスポン
ジケーキに吐出して加工するものであり、吐出ノズル1
を揺動させるとともに、被吐出体Sを上下動させながら
回転させて、この吐出ノズル1の揺動速度,被吐出体S
の上下同速度及び回転速度を適宜に調整して被吐出体S
上に可塑性食品素材Cを例えば波状に吐出して例えば花
柄模様等の種々の模様を飾り付けるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの従
来の可塑性食品素材の吐出加工方法にあっては、すべ
て、可塑性食品素材を被吐出体Sの吐出面に対して平行
して、またはこれに沿って(すなわち、二次元的に)、
前後左右に直線的に、または曲線的に移動させながら、
必要に応じて被吐出体Sの吐出面を吐出ノズルに遠近移
動させたり、平面的に回転させたりしながら、波形状、
花形状等の様々な模様に吐出加工するものであり、吐出
ノズルを被吐出体Sの吐出面に対して三次元的に回転さ
せながら吐出ノズルの先端から可塑性食品素材を吐出す
ることにより、可塑性食品素材の立体的な連続した螺旋
形状の吐出を可能とするものではなかった。本発明は、
上記の問題点に鑑みてなされたもので、容易に吐出ノズ
ルから可塑性食品素材を螺旋状に吐出させることができ
るようにし、可塑性食品素材の螺旋加工をできるだけ均
一かつ容易にした可塑性食品素材の吐出加工方法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の技術的手段は、可塑性食品素材を吐出
ノズルから該吐出ノズルに対して相対的に移動する被吐
出体に吐出して加工する可塑性食品素材の吐出加工方法
において、上記吐出ノズルからの可塑性食品素材の吐出
中に、該吐出ノズルを上記被吐出体の載置面または可塑
性食品素材の吐出面に対し三次元的に、1つの回転軸を
中心にして公転させる構成としている。公転は右回転で
も左回転でもよい。これを換言すると、上記吐出ノズル
からの可塑性食品素材の吐出中に、該吐出ノズルの先端
が上記被吐出体の載置面またはその可塑性食品素材の吐
出面に対し任意の角度で交わる平面上に公転軌道を描く
ように、1つの回転軸を中心にして該吐出ノズルを公転
させることである。ここで、可塑性食品素材とは、可塑
性及び保形性があり、且つ吐出ノズルによって吐出可能
な素材であればどのようなものでも良い。例えば、ホイ
ップクリーム、生クリーム、バタークリーム、チーズク
リーム、ジャム、チョコレート、練り餡その他が使用可
能である。また、被吐出体としては、一般には、食品素
材であるが、可塑性食品素材単体で製品にする場合に
は、トレー等の食品素材以外の素材であっても良い。
【0005】この可塑性食品素材の吐出加工方法によれ
ば、吐出ノズルに対して相対的に移動する被吐出体に対
して、吐出ノズルが仮想上の1つの回転軸を中心にして
公転させられながら、可塑性食品素材を吐出していく。
ここで回転軸とは、吐出ノズルがそれを中心にして公転
する仮想または仮定上の軸線という意味であり、物理的
に実際存在するものではない。この場合、吐出ノズル
は、1つの回転軸を中心にして公転させられるので、可
塑性食品素材を、回転軸を中心にして螺旋状に形成して
いく。即ち、吐出ノズルを被吐出体に対して三次元的に
回動させながら吐出ノズルの先端から可塑性食品素材を
吐出することにより、可塑性食品素材の立体的な螺旋状
の吐出を可能とする。回転軸は被吐出体の載置面または
その可塑性食品素材の吐出面と平行に、若しくはほぼ平
行に設け、または任意の角度で交わるように設けること
が可能である。回転軸は吐出ノズルの軸線と平行に、若
しくはほぼ平行に設け、または任意の角度で交わるよう
に設けることが可能である。吐出ノズルの公転は、回転
軸を中心として円周回転でも、またはだ円回転でもよ
い。
【0006】上記回転軸を上記被吐出体の載置面または
その可塑性食品素材の吐出面に対して、ほぼ平行とする
ことが望ましい。そして、必要に応じ、上記吐出ノズル
を自転させることなく公転のみさせる構成としている。
これにより、吐出ノズルの自転がないことから、可塑性
食品素材がそれ自身の軸線回りに回転しないので可塑性
食品素材の帯が捩じれることがなく、そのため、可塑性
食品素材の表面形状が複雑になることなく明瞭に表出さ
れる。そしてまた、必要に応じ、上記吐出ノズルの先端
の公転軌道が上記回転軸に直交する直交平面上であって
該回転軸を中心とする円周上にあるように該吐出ノズル
を公転させる構成としている。公転が円運動になること
から、より一層確実に螺旋が形成され、螺旋形状の均一
化が図られる。また、回転の機構装置が簡単になり、ま
た高速回転が可能になって効率の向上に資する。
【0007】また、必要に応じ、上記吐出ノズルの軸線
が上記回転軸に直交する平面に対して常時一定の角度関
係にあるように該吐出ノズルを公転させる構成としてい
る。吐出ノズルの角度を上記表面に対して平行もしくは
直角であると、公転をさせての吐出を行ないにくくなる
が、角度をつけることにより、確実に公転させることが
できる。この場合、上記吐出ノズルの軸線の上記回転軸
に直交する平面に対する角度を、15度〜75度に設定
したことが有効である。望ましくは、上記吐出ノズルの
軸線の上記回転軸に直交する平面に対する角度を、35
〜55度に設定したことがより有効である。
【0008】また、必要に応じ、上記被吐出体を吐出ノ
ズルの先端より後方向から前方向へ移動させる構成とし
ている。吐出ノズルが被吐出体に対して傾斜している場
合に、可塑性食品素材が被吐出体に載置され易くなる。
更に、必要に応じ、上記回転軸の方向と上記被吐出体の
相対的移動方向とが同方向である構成としている。螺旋
の形成が分かりやすく単純になり、吐出ノズルの公転速
度が一定ならば、吐出ノズルと被吐出体との相対速度調
整により螺旋の形状を容易に調整できる。更にまた、必
要に応じ、上記回転軸の方向と上記被吐出体の相対的移
動方向とが異方向である構成としている。螺旋の形態の
種類が増し、選択の自由度が増す。
【0009】そしてまた、必要に応じ、上記吐出ノズル
の先端の公転軌道の少なくとも一部が被吐出体の近傍を
通るように吐出ノズルを公転させる構成としている。さ
らに、より好ましくは、上記吐出ノズルの先端の公転軌
道の少なくとも一部が被吐出体の近傍を通るときに上記
吐出ノズルの先端部が被吐出体に接触する程度に接近さ
せて吐出ノズルを公転させる構成とする。吐出ノズルの
先端部から吐出された可塑性食品素材を被吐出体まで落
下させるようにすると、落下途中に吐出された可塑性食
品素材は慣性遠心力により螺旋が不規則に広がり、充填
後の螺旋状が安定性を欠いてしまう。また、可塑性食品
素材を被吐出体の凹部、V字形溝等の谷部に充填すると
きには、吐出ノズルの先端部がV字形溝に可及的に深く
挿入して、より好ましくは底部や内壁に接触する程度に
接近させられていることから、充填後の螺旋形状が安定
する。即ち、可塑性食品素材を吐出ノズルの先端部から
吐出した後、「放出」するのではなく、被吐出体にあた
かも「塗布」するごとくに吐出され、そのため、螺旋形
状が安定するのである。また、必要に応じ、上記吐出ノ
ズルの先端部を丸め加工した構成としている。被吐出体
がノズルの先端に当接しても抵抗になりにくく、被吐出
体の移動が円滑に行なわれる。また、吐出ノズル先端部
が鋭利であると、被充填物品を傷つけたり、破損したり
するおそれがある。更に、必要に応じ、上記吐出ノズル
の吐出口の形状を鋭角の切り込みが等角度関係で放射状
に配置された星型形状にした構成としている。ノズルの
先端がギザギザしているので、吐出された可塑性食品素
材は、波状に山谷がある凹凸ができて美しい形状とな
り、形状的に面白くなり、変化のある加工品が生成され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態に係る流動状食品素材の吐出加工方法に
ついて説明する。図1乃至図4に示すように、実施の形
態に係る可塑性食品素材の吐出加工方法は、可塑性食品
素材Cであるホイップクリームを、吐出ノズル1からこ
の吐出ノズル1に対して相対的に移動する被吐出体Sで
あるパン素材に吐出して螺旋状に加工する方法である。
被吐出体Sはコンベア(図示せず)等により搬送され
る。被吐出体Sとしてのパン素材は、図5に示すよう
に、棒状に形成され、その長手方向上部にV字形溝Sa
が形成されている。そして、このV字形溝Saに可塑性
食品素材Cを螺旋状に充填することにより、所謂「クリ
ームサンド」(TM)等といわれる菓子パンBを構成す
る。
【0011】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材
の吐出加工方法は、図1及び図2に示すように、吐出ノ
ズル1からの可塑性食品素材Cの吐出中に、吐出ノズル
1を被吐出体Sであるパン素材の載置面またはSの吐出
面であるV字形溝Saとほぼ平行する1つの回転軸Pを
中心にして、上記被吐出体の載置面または可塑性食品素
材の吐出面に対し三次元的に公転させる。詳しくは、吐
出ノズル1の先端の公転軌道が回転軸Pに直交する直交
平面M上であってこの回転軸Pを中心とする円周Ma
(直径D)上にあるように、吐出ノズル1を公転させ
る。より詳しくは、吐出ノズル1の軸線Xが回転軸Pに
直交する平面Mに対して常時一定の角度(θ)関係にあ
るように吐出ノズル1を公転のみさせる。吐出ノズル1
の軸線Xの回転軸Pに直交する平面Mに対する角度θ
は、15度〜75度に設定されている。望ましくは、3
5〜55度である。実施の形態では、角度を、θ=45
度に設定している。
【0012】また、回転軸Pの方向と被吐出体Sの相対
的移動方向Rとが同方向に設定されている。即ち、コン
ベアの移動方向が回転軸Pの方向と同方向になってい
る。更に、被吐出体Sを吐出ノズル1の先端より後方向
から前方向へ移動させるようにコンベアの移動方向が定
められている。更にまた、吐出ノズル1の先端の公転軌
道が被吐出体Sの近傍を通るように吐出ノズル1を公転
させる。好ましくは、吐出ノズル1の先端部が被吐出体
Sに接触する程度に接近し、塗布する。また、吐出ノズ
ル1は、図3に示すように、その先端部が丸め加工され
るとともに、その吐出口1aの形状が鋭角の切り込みが
等角度関係で放射状に配置された星型形状に形成されて
構成されている。
【0013】従って、この実施の形態に係る可塑性食品
素材の吐出加工方法を用いて、菓子パンBを製造すると
きは、以下のようにして行なう。 予め、棒状ロールパンを作成し、その上面クラスト中
央部に長さ方向に切込を施す。切込は、底部を2〜3m
m程度残して形成し、常法の底部を5mm残すものより
深く形成する。これにより、V字形溝Saが閉じようと
する復元力を減殺する。 次に、切込を拡開してV字形溝Saにし、棒状ロール
パンをベルトコンベヤーで搬送する。 この搬送過程で、V字形溝Saに吐出ノズル1の先端
部が臨み、吐出ノズル1が回転軸Pを中心に公転させら
れ、この吐出ノズル1から可塑性食品素材Cとしてのホ
イップクリームが吐出される。これにより、図4に示す
ように、ホイップクリームが螺旋状に吐出加工され、図
5に示すように、V字形溝Saに充填されていく。
【0014】この場合、吐出ノズル1は、上記被吐出体
の載置面または可塑性食品素材の吐出面に対し三次元的
に、上記回転軸Pを中心にして公転させられるので、可
塑性食品素材Cを、回転軸Pを中心にして螺旋状に形成
することができる。更に、回転軸を被吐出体であるパン
素材のコンベア載置面またはその吐出面とほぼ平行する
ように設け、かつ、吐出ノズル1の先端の軌道が回転軸
Pに直交する直交平面M上であって回転軸Pを中心とす
る円周Ma上にあるように吐出ノズル1が公転させられ
るので、円運動を行なうことから、より一層確実に螺旋
が形成され、均一化が図られるだけでなく、該螺旋形状
のピッチ(螺旋の山と山、谷と谷の間隔)をほぼ均等に
し、螺旋形状の美観を向上させることができる。更にま
た、吐出ノズル1の軸線Xが回転軸Pに直交する平面M
に対して常時一定の角度(θ)関係にあるように吐出ノ
ズル1が公転のみさせられるので、自転がないことか
ら、可塑性食品素材Cの帯が捩じれることがなく、その
ため、可塑性食品素材Cの表面形状を明瞭に表出するこ
とができる。実施の形態では、星形形状のギザギザが複
雑になることなく、良く表出されることになる。
【0015】また、回転軸Pの方向と被吐出体Sの相対
的移動方向Rとが同方向であるので、螺旋の形成が分か
りやすく単純になり、吐出ノズル1の公転速度が一定な
らば、吐出ノズル1と被吐出体Sとの相対速度調整によ
り容易に調整できる。更に、被吐出体Sを吐出ノズル1
の先端より後方向から前方向へ移動させるので、傾斜し
た吐出ノズル1からの可塑性食品素材Cが被吐出体Sに
載置され易くなる。更にまた、吐出ノズル1の軌道が被
吐出体Sの近傍を通るように吐出ノズル1を公転させる
ので、吐出ノズル1の先端部から吐出された可塑性食品
素材Cを被吐出体Sまで落下させるようにすると、落下
途中に吐出された流動状食品素材Cは慣性遠心力により
螺旋が不規則に広がり、充填後の螺旋状が安定性を欠い
てしまうが、吐出ノズル1の先端部がV字形溝Saに可
及的に深く挿入して底部や内壁に接触する程度に接近さ
せられていることから、螺旋状が安定する。即ち、可塑
性食品素材Cを吐出ノズル1の先端部から吐出した後、
「放出」するのではなく、被吐出体Sにあたかも「塗
布」するごとくに吐出され、そのため、螺旋状が安定す
るのである。
【0016】また、吐出ノズル1の先端部が丸め加工さ
れているので、被吐出体Sがノズルの先端に当接しても
抵抗になりにくく、被吐出体の移動が円滑に行なわれ
る。また、被吐出体を傷つけたり、破損したりするおそ
れがない。そして、吐出ノズル1の吐出口の形状を鋭角
の切り込みが等角度関係で放射状に配置された星型形状
にしてあるので、吐出された可塑性食品素材Cが形状的
に面白くなり、変化のある外観の菓子パンBが生成され
る。尚、その後、棒状ロールパンSの上面クラストの全
体に、あるいは、上面クラストの一部に上面クラストの
幅方向に横断するようにチョコレートフィリングその他
の常温凝固性流動状食品素材Cをほぼ均一に薄く噴霧
(スプレー)、散布、塗布等する工程を設ける等、適
宜、加工を施して良い。ここで常温凝固性流動状食品素
材とは、加熱下で流動状となるが、常温まで温度低下す
るうちに凝固していく性質を有するものであり、例え
ば、チョコレート・・その他である。上掛けする工程を
設けると、外観に変化を加えるだけでなく、常温凝固性
流動状食品素材Cを掛けると、可塑性食品素材Cが凝固
することによリホイップクリームCの可塑性及び保形性
を強化するとともに、切込21の拡開したV字形溝Sa
形状が維持され、底部の亀裂が防止されて、これによリ
ホイップクリームCの螺旋状が保護される。
【0017】図5には、他の実施の形態に係る可塑性食
品素材の吐出加工方法を示している。これは、回転軸P
の方向と被吐出体Sの相対的移動方向Rとが異方向にし
た例である。図5では、平面Mに対し直交する平面上で
相対的移動方向Rを角度α傾けた被吐出体S(S1 )の
場合と、平面Mに対し傾斜した平面上で相対的移動方向
Rを角度β傾けた被吐出体S(S2 )の場合とを示して
いる。
【0018】尚、上記実施の形態では、被吐出体Sとし
て食品であるロールパンについて説明したが、必ずしも
これに限定されるものではなく、どのような食品であっ
ても良い。ただし、被吐出体Sとしては、高速回動する
吐出ノズル141先端部が接触しても容易に傷ついた
り、破損したりしにくい、弾力性及び柔軟性のある食品
が好適である。例えば、上記のパン類の他、スポンジケ
ーキ類、カステラ類、蒸しパン類、ドーナツ等の揚げパ
ン類等の小麦粉加熱調製品は適する。また、可塑性食品
素材Cそのものを図4に示すような単体の製品にする場
合には、被吐出体Sとしてはトレー等の食品素材以外の
素材であっても良い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の可塑性食
品素材の吐出加工方法によれば、吐出ノズルからの可塑
性食品素材の吐出中に、吐出ノズルを被吐出体の載置面
または可塑性食品素材の吐出面に対し三次元的に、1つ
の回転軸を中心にして公転させるので、可塑性食品素材
を、回転軸を中心にして螺旋状に形成していくことがで
きる。即ち、吐出ノズルを被吐出体に対して三次元的に
回動させながら吐出ノズルの先端から可塑性食品素材を
吐出することになり、そのため、可塑性食品素材の立体
的な螺旋状の吐出を可能とする。このため、被吐出体側
を上下動させる調整を行なわなくても、可塑性食品素材
を容易に螺旋状に形成することができるのである。ま
た、吐出ノズルを公転させることから、従来の揺動に比
較して可塑性食品素材の吐出にムラが出にくく、そのた
め、可塑性食品素材の螺旋を均一に形成することができ
る。
【0020】また、吐出ノズルを自転させることなく公
転のみさせる場合には、吐出ノズルの自転がないことか
ら、可塑性食品素材がそれ自身の軸線回りに回転しない
ので可塑性食品素材の帯が捩じれることがなく、そのた
め、可塑性食品素材の表面形状が複雑になることなく明
瞭に表出できるようになる。更に、吐出ノズルの先端の
軌道が上記回転軸に直交する直交平面上であって回転軸
を中心とする円周上にあるように吐出ノズルを公転させ
る場合には、公転が円運動になることから、より一層確
実に螺旋を形成することができ、均一化を図ることがで
きるとともに、回転機構が簡単になり、高速回転が可能
になって作業効率が向上する。更にまた、回転軸を被吐
出体であるパン素材のコンベア載置面またはその吐出面
とほぼ平行するように設け、かつ、上述したとおり、吐
出ノズルの先端の軌道が回転軸に直交する直交平面上で
あって回転軸を中心とする円周上にあるように吐出ノズ
ルを公転させると、螺旋形状の均一化が図られるだけで
なく、該螺旋形状のピッチ(螺旋の山と山、谷と谷の間
隔)をほぼ均等にし、螺旋形状の美観を向上させること
ができる。更にまた、吐出ノズルの軸線Xが回転軸に直
交する平面に対して常時一定の角度関係にあるように吐
出ノズルを公転させる場合には、吐出ノズルの角度を上
記表面に対して平行もしくは直角であると、公転をさせ
ての吐出を行ないにくくなるが、角度をつけることによ
り、確実に公転させることができる。また、被吐出体を
吐出ノズルの先端より後方向から前方向へ移動させる構
成とした場合には、吐出ノズルが被吐出体に対して傾斜
しているときに、可塑性食品素材が被吐出体に載置され
易くなる。
【0021】更に、回転軸の方向と被吐出体の相対的移
動方向とが同方向である場合には、螺旋の形成が分かり
やすく単純になり、吐出ノズルの公転速度が一定なら
ば、吐出ノズルと被吐出体との相対速度調整により螺旋
の形状を容易に調整できるという効果がある。一方、回
転軸の方向と上記被吐出体の相対的移動方向とが異方向
である場合には、螺旋の形態の種類を増すことができ、
選択の自由度を増加させることができる。更にまた、吐
出ノズルの軌道が被吐出体の近傍を通るように吐出ノズ
ルを公転させる場合には、可塑性食品素材を放出するの
ではなく、吐出ノズルの先端部から塗布するごとくに吐
出することができ、そのため、螺旋状を安定させること
ができる。
【0022】そしてまた、吐出ノズルの先端部を丸め加
工した構成とした場合には、万一被吐出体がノズルの先
端に当接しても抵抗になりにくく、吐出ノズルの移動を
円滑に行なわせることができ、また被吐出体を傷つける
ことがない。また、、吐出ノズルの吐出口の形状を鋭角
の切り込みが等角度関係で放射状に配置された星型形状
にした構成とした場合には、ノズルの先端がギザギザし
ているので、吐出された可塑性食品素材は、波状に山谷
がある凹凸ができて美しい形状となり、形状的に面白く
なり、変化のある加工品を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材の吐
出加工方法の原理を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材の吐
出加工方法の原理を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材の吐
出加工方法で用いる吐出ノズルの一例を示す図であり、
(a)は側面断面図、(b)は正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材の吐
出加工方法において吐出ノズルから吐出された可塑性食
品素材の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る可塑性食品素材の吐
出加工方法を用いて加工された菓子パンの一例を示す図
であり、(a)は平面図、(b)は横断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る可塑性食品素材
の吐出加工方法の原理を示す斜視図である。
【図7】従来の可塑性食品素材の吐出加工方法の一例を
示す図である。
【符号の説明】
S 被吐出体 Sa 溝 C 可塑性食品素材 B 菓子パン 1 吐出ノズル P 回転軸 M 回転軸Pに直交する直交平面 Ma 回転軸Pを中心とする円周(直径D) X 吐出ノズル1の軸線X θ 吐出ノズル1の軸線Xが回転軸Pに直交する平面M
に対してなす角度 R 被吐出体Sの相対的移動方向

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可塑性食品素材を吐出ノズルから該吐出
    ノズルに対して相対的に移動する被吐出体に吐出して加
    工する可塑性食品素材の吐出加工方法において、 上記吐出ノズルからの可塑性食品素材の吐出中に、上記
    被吐出体の載置面またはその可塑性食品素材の吐出面に
    対し三次元的に、該吐出ノズルを1つの回転軸を中心に
    して公転させることを特徴とする可塑性食品素材の吐出
    加工方法。
  2. 【請求項2】 上記回転軸は、上記被吐出体の載置面ま
    たはその可塑性食品素材の吐出面とほぼ平行であること
    を特徴とする請求項1記載の可塑性食品素材の吐出加工
    方法。
  3. 【請求項3】 上記吐出ノズルの先端の公転軌道が上記
    回転軸に直交する直交平面上であって該回転軸を中心と
    する円周上にあるように該吐出ノズルを公転させること
    を特徴とする請求項1または2記載の可塑性食品素材の
    吐出加工方法。
  4. 【請求項4】 上記吐出ノズルの軸線が上記回転軸に直
    交する平面に対して常時一定の角度関係にあるように該
    吐出ノズルを公転させることを特徴とする請求項3記載
    の可塑性食品素材の吐出加工方法。
  5. 【請求項5】 上記吐出ノズルの軸線の上記回転軸に直
    交する平面に対する角度を、15度〜75度に設定した
    こと、より好ましくは35度〜55度に設定したことを
    特徴とする請求項4記載の可塑性食品素材の吐出加工方
    法。
  6. 【請求項6】 上記回転軸の方向と上記被吐出体の相対
    的移動方向とが同方向であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の可塑性食品素材の吐出加工方
    法。
  7. 【請求項7】 上記吐出ノズルの先端の公転軌道の少な
    くとも一部が被吐出体の近傍を通るように吐出ノズルを
    公転させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載の可塑性食品素材の吐出加工方法。
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