JP2001159318A - 冷熱発電装置 - Google Patents

冷熱発電装置

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JP2001159318A
JP2001159318A JP2000111689A JP2000111689A JP2001159318A JP 2001159318 A JP2001159318 A JP 2001159318A JP 2000111689 A JP2000111689 A JP 2000111689A JP 2000111689 A JP2000111689 A JP 2000111689A JP 2001159318 A JP2001159318 A JP 2001159318A
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carbon dioxide
gas
dioxide gas
turbine
combustor
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JP2000111689A
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Inventor
Takeshi Suzuki
鈴木  剛
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】LNGの冷熱を利用して高効率の発電を行う一
方、安全で、構成が簡単であり、かつ、NOx対策が不
要な冷熱発電装置。 【解決手段】液体炭酸ガスを溜める貯槽7、貯槽の液体
炭酸ガスを汲上げるポンプ8、ポンプで昇圧した液体炭
酸ガスをタービン排ガスを用いて再気化させると共にタ
ービン排ガス中の炭酸ガスを分離する炭酸ガス分離器
4、炭酸ガス分離器で再気化した高圧炭酸ガス、及び酸
素bの存在下でクリーン燃料を燃焼させる燃焼器1、燃
焼器の燃焼ガスを動力源として発電機を駆動するガスタ
ービン2、炭酸ガス分離器で分離した炭酸ガスをLNG
を用いて液化すると共にLNGをガス化させる気化器
6、ガスタービンに併設され、炭酸ガスを分離した残り
のタービン排ガスを導入する膨張タービン11から構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス(L
NG)が保有している冷熱を有効に利用して高効率の発
電を行う冷熱発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LNGを再気化させる場合、従来は、海
水を用いてガス化させていたために、LNGの液化に要
した莫大なエネルギーの大半が海に捨てられ、有効に利
用されていないのが実情である。
【0003】LNGが保有している冷熱を利用する方法
としては、例えば、冷熱発電、空気液化分離、冷凍倉
庫、空調、冷凍機の代用などの方法があるが、その中で
も冷熱発電が最も有効な冷熱回収方法であると思われ
る。
【0004】従来の冷熱発電としては、図6のようなラ
ンキンサイクル方式、図7のような天然ガス直接膨張方
式、あるいは、図8のような複数媒体適用方式などを挙
げることができる。
【0005】しかしながら、作動媒体にフロンガスを使
用する図6のフロンランキンサイクル方式は、今後、使
用不可になる。また、図7の天然ガス直接膨張方式は、
システムが簡単であるが、発電出力が小さいため、大出
力化が困難である。また、効率も低い。
【0006】また、図8のような複数媒体適用方式は、
既存技術で対応可能であるが、ガスタービンサイクルA
と、フロンガスサイクルBおよび蒸気サイクルCの3つ
のサイクルにより構成されているため、発電システム自
体が非常に複雑である。また、フロンガスサイクルは、
炭化水素系冷媒に代替が必要である。更に、RTR(燃
焼器)にAIR(空気)を取り込んでいるため、NOx
対策が必要である。
【0007】なお、図中、AIRは燃焼用空気、AIR
−Cはエアーコンプレッサ、RTRは燃焼器、GAS−
Tはガスタービン、ST−Tは蒸気タービン、FR−V
APはフロン蒸発器、FR−Tはフロンタービン、FR
E−HXはフロン熱交換器、LNG−CONはLNG熱
交換器、PRE−HXは予熱器、LNG−VAPはLN
G蒸発器、LNG−SHはLNG過熱器、NG−HTは
高圧天然ガスタービン、NG−LTは低圧天然ガスター
ビンを示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、係る従来の
問題を克服するためになされたものであり、その目的と
するところは、LNGが保有している冷熱を有効に利用
して高効率の発電を行う一方、安全、かつ、機器構成が
シンプルであり、更に、NOx対策が不必要である冷熱
発電装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る冷熱発電装置は、液体炭酸ガスを貯留
する貯槽と、該貯槽から液体炭酸ガスを汲み上げて昇圧
するポンプと、該ポンプから吐出された液体炭酸ガスを
ガスタービン排ガスを用いて再気化させると共に、ガス
タービン排ガス中の炭酸ガスを分離する炭酸ガス分離器
と、該炭酸ガス分離器により再気化された炭酸ガス、並
びに酸素の存在下でクリーンな燃料を燃焼させる燃焼器
と、該燃焼器で発生した燃焼ガスを動力源として発電機
を駆動するガスタービンと、前記炭酸ガス分離器にて分
離された炭酸ガスを液化天然ガスを用いて液化させると
共に、液化天然ガスをガス化させる気化器と、前記ガス
タービンに併設され、かつ、前記炭酸ガス分離器によっ
て炭酸ガスが分離された残りのガスタービン排ガスを導
入する膨張タービンとから形成されている。
【0010】この発明は、貯槽に貯蔵されている液体炭
酸ガスをポンプによって昇圧して炭酸ガス分離器に導入
し、ガスタービン排ガスの熱エネルギを利用して再気化
させる。再気化した炭酸ガスは、燃焼器に供給される。
燃焼器には、作動流体としての炭酸ガスのほか、クリー
ンな燃料である都市ガスおよび酸素が供給される。
【0011】燃焼器で発生した燃焼ガスは、発電機を駆
動する動力源としてガスタービンに供給される。ガスタ
ービンから排出されたガスタービン排ガスは、炭酸ガス
分離器に導入され、排ガス中の炭酸ガスが分離される。
分離された炭酸ガスは、気化器に導入され、液化天然ガ
スをガス化させる一方、自分自身は液化して再度液体炭
酸ガスになる。炭酸ガスが分離された残りのガスタービ
ン排ガスは、圧力を有しているので、ガスタービンに併
設させた膨張タービンに導入して発電に寄与させること
が可能であり、高効率化が達成できる。
【0012】また、炭酸ガス分離器によって炭酸ガスが
分離された残りのガスタービン排ガスを膨張タービンに
導入する直前に炭酸ガス分離器の上流に配した加熱器に
て再加熱することにより、更に発電効率が向上する。
【0013】また、燃焼器に供給する炭酸ガスの一部を
ガスタービンのタービン翼に導入冷却することにより、
ガスタービンの高温高圧化を計ることができる。
【0014】一方、本発明に係る他の冷熱発電装置は、
液体炭酸ガスを貯留する貯槽と、該貯槽から液体炭酸ガ
スを汲み上げて昇圧させるポンプと、該ポンプから吐出
された液体炭酸ガスをガスタービン排ガスを用いて再気
化させると共に、ガスタービン排ガス中の炭酸ガスを分
離する炭酸ガス蒸発器と、該炭酸ガス蒸発器により再気
化された炭酸ガス、並びに酸素の存在下でクリーンな燃
料を燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で発生した燃焼ガス
を動力源として発電機を駆動するガスタービンと、前記
炭酸ガス蒸発器にて分離された炭酸ガスを液化天然ガス
を用いて液化させると共に、液化天然ガスをガス化させ
る気化器と、貯槽内の液体炭酸ガスのレベルを一定に制
御する液面制御装置から形成されている。
【0015】この発明は、貯槽に貯蔵されている液体炭
酸ガスをポンプによって昇圧して炭酸ガス蒸発器に導入
し、ガスタービン排ガスの熱エネルギを利用して再気化
させる。再気化した炭酸ガスは、燃焼器に供給される。
燃焼器には、作動流体としての炭酸ガスのほか、クリー
ンな燃料である都市ガスおよび酸素が供給される。
【0016】燃焼器で発生した燃焼ガスは、発電機を駆
動する動力源としてガスタービンに供給される。ガスタ
ービンから排出されたガスタービン排ガスは、炭酸ガス
蒸発器に導入され、排ガス中の炭酸ガスが分離される。
分離された炭酸ガスは、気化器に導入され、液化天然ガ
スをガス化させる一方、自分自身は液化して液体炭酸ガ
スになる。一方、貯槽内の液体炭酸ガスのレベルは、液
面制御装置によって一定に制御される。
【0017】更に、本発明は、液体炭酸ガスを貯留する
貯槽から分離された残存酸素を燃焼器に再循環させる酸
素昇圧装置を備えており、これにより、酸素供給源から
の酸素供給量を低減することができる。
【0018】また、本発明は、ポンプから炭酸ガス蒸発
器に至る経路の途中に予熱器を設け、ポンプによって昇
圧された液体炭酸ガスで他系統の熱媒体を冷却すること
から、液体炭酸ガスが保有している冷熱を更に有効利用
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0020】図1は本発明に係る冷熱発電装置の第1の
例を示している。この冷熱発電装置は、クリーンな都市
ガスを燃料として使用する燃焼器1と、発電機10を駆
動するガスタービン2と、熱交換形の加熱器3と、炭酸
ガス分離器4と、ブロワー5と、熱交換形の気化器6
と、竪形の貯蔵容器7と、ポンプ8から構成されてい
る。その上、ガスタービン2に膨張タービン11を併設
し、発電機10の発電に寄与するようになっている。
【0021】貯蔵容器7は、低温の液体炭酸ガスa’を
貯蔵している。液体炭酸ガスa’は、ポンプ8によって
ガスタービン2の要求圧まで昇圧された後、炭酸ガス分
離器4に供給され、そこで、ガスタービン2から排出さ
れた高温のガスタービン排ガスeによって再気化され
る。従って、燃焼用空気を昇圧させる従来の空気圧縮機
が不要となる。
【0022】再気化された高圧の炭酸ガスa”は、燃焼
器1に供給される。燃焼器1には、作動流体である炭酸
ガスa”、燃料としてのクリーンな都市ガスc、および
都市ガスの燃焼に供される酸素bが導入される。この場
合、残存酸素は、再循環され、結局、理論酸素量を消費
することとなる。
【0023】燃焼器1で発生した高温高圧の燃焼ガスd
は、発電機10を駆動する動力源としてガスタービン2
に供給される。発電に従事した後、ガスタービン2から
排出されたガスタービン排ガスeは、加熱器3を経て炭
酸ガス分離器4に導入される。そして、炭酸ガス分離器
4によってガスタービン排ガスe中の炭酸ガスaが分離
される。
【0024】分離後の炭酸ガスaは、ブロワー5によっ
てLNG気化器6に導入され、液化天然ガスfをガス化
させる。液化天然ガスfによって液化された液体炭酸ガ
スa’は、貯蔵容器7内に貯蔵される。
【0025】ガスタービン排ガスeは、炭酸ガス、残存
酸素、および水(水蒸気)を主要組成とするガスである
が、水蒸気は、炭酸ガス分離器4で凝縮され、容易に分
離することが可能である。水蒸気以外は、非凝縮性ガス
である。
【0026】都市ガスcは、燃焼によって一部が炭酸ガ
スになるため、供給燃料に応じてガスタービン2から排
出された炭酸ガスは、炭酸ガス分離器4から排出された
後も低温であるが圧力を持っている。
【0027】従って、そのまま大気中に放出すると、無
駄なエネルギーを消費することになることから、これら
を炭酸ガス分離器4の上流に位置している加熱器3を経
て膨張タービン11に導入し、再度、発電に寄与させる
ことが可能である。これにより、高効率化が達成でき
る。
【0028】一方、ガスタービン2のタービン翼(図示
せず)は、燃焼器1の手前で配管12から分岐した分岐
管13を通って供給される高圧の炭酸ガスa”によって
冷却されるようになっている。
【0029】上記のように、本発明は、液化天然ガスの
冷熱を有効に利用することにより、液化天然ガスの液化
エネルギの一部を電力として効率的に回収することがで
きる。特に、ガスタービン排ガス中から炭酸ガスを分離
した後のガスタービン排ガスをガスタービンに併設され
ている膨張タービンに導入するため、高効率化が可能で
ある。
【0030】また、空気圧縮機が不要であり、既存のガ
スタービンよりコスト的に安価である。つまり、圧縮機
駆動動力分が発電出力に加わるために、同一サイズのタ
ービンで出力増大になることも要因の一つである。従っ
て、建設コストを低減することが可能である。更に、燃
焼器で燃焼に必要な酸素濃度を自由に制御できるため、
燃焼排ガス中の酸素濃度を低減させることができ、NO
xなどの削減にも寄与できる。また、作動流体として炭
酸ガスを用いているので、環境的にも安全である。
【0031】この冷熱発電装置は、加熱器3を備えてい
るが、加熱器3は、原則的に不要である。また、ポンプ
8によって昇圧された液体炭酸ガスa’は、ガスタービ
ン2のタービン排ガスeによって再気化されるが、ある
程度の温度、例えば、その圧力下の飽和温度に達するま
で別系統の熱媒体を冷却する冷熱として利用した後、炭
酸ガス分離器4に導入するようにしてもよい。
【0032】なお、燃焼器に供給する酸素の製造に要す
る原単価は、一般に高価であるが、液化天然ガスの冷熱
を利用した深冷分離法を利用すると、比較的安価に製造
することができる。
【0033】図2は本発明に係る冷熱発電装置の第2の
例を示している。この冷熱発電装置は、クリーンな都市
ガスを燃料として使用する燃焼器1と、発電機10を駆
動するガスタービン2と、ブロワー5と、熱交換形の気
化器6と、竪形の貯蔵容器7と、ポンプ8と、炭素ガス
蒸発器14と、予熱器15から構成されている。
【0034】貯蔵容器7は、低温の液体炭酸ガスa’を
貯蔵している。この液体炭酸ガスa’は、ポンプ8によ
ってガスタービン2の要求圧まで昇圧された後、予熱器
15を経て炭酸ガス蒸発器14に供給され、そこで、ガ
スタービン2から排出された高温高圧のガスタービン排
ガスeによって再気化される。従って、燃焼用空気を昇
圧させる従来の空気圧縮機が不要となる。
【0035】再気化された高圧の炭酸ガスa”は、燃焼
器1に供給される。燃焼器1には、作動流体である炭酸
ガスa”、燃料としてのクリーンな都市ガスc、および
都市ガスの燃焼に供される酸素bが導入される。この場
合、酸素は、理論酸素量が消費される。
【0036】燃焼器1で発生した高温高圧の燃焼ガスd
は、発電機10を駆動する動力源としてガスタービン2
に供給される。発電に従事した後、ガスタービン2から
排出されたガスタービン排ガスeは、炭酸ガス蒸発器1
4に導入され、結露した水hが系外に排出される。図
中、符号16は弁を示している。
【0037】炭酸ガス蒸発器14で凝縮しなかった炭酸
ガスaおよび残存酸素bは、ブロワー5によってLNG
気化器6に導入され、液化天然ガスfをガス化させる。
液化天然ガスfによって液化された液体炭酸ガスa’
は、再度、貯蔵容器7内に貯蔵される。
【0038】本発明の場合、都市ガスcの燃焼によって
新たに炭酸ガスが発生するため、次第に炭酸ガスの量が
増加する。そこで、貯蔵容器7内に貯蔵されている液体
炭酸ガスa’の液面が一定になるように液面制御装置1
7によって制御する必要がある。液面制御装置17は、
貯蔵容器7の底部に接続させた配管18に設けられてい
るバルブ19と、このバルブ18を制御するコントロー
ラ20、およびコントローラ20に取り付けられた揺動
式のフロート21により構成されている。
【0039】液化しない酸素bは、酸素昇圧装置として
の酸素圧縮機22によって圧縮された後、配管23およ
び酸素供給管24を経て燃焼器1に再供給される。これ
により図示しない供給源から供給される酸素量を減らす
ことができる。
【0040】また、本発明では、予熱器15を用いて別
系統の熱媒体iを冷却するようになっている。その訳
は、ポンプ8によって昇圧された液体炭酸ガスは、ガス
タービン2のタービン排ガスeによって再気化される
が、ある程度の温度、例えば、その圧力下の飽和温度に
達するまで別系統の熱媒体を冷却する冷熱として利用し
た後、炭酸ガス蒸発器14に導入するようにしても良い
からである。
【0041】一方、液面制御装置17によって系外に排
出された液体炭酸ガスa’は、有効利用されることが望
ましい。例えば、図3に示す従来のガスタービンの場
合、余剰の液体炭酸ガスa’が液体であることから、ガ
スタービンに供給するための噴射圧力をポンプ38で昇
圧することが可能であり、それを燃焼器31に供給する
と、圧縮機41の吸気量を低減することができる。その
結果、圧縮動力の軽減を計り、以って、発電効率の向上
を計ることができる。図中、符号nは吸気を示してい
る。
【0042】なお、図中、符号32はガスタービン、3
3は加熱器、34は液体炭酸ガス気化器、37は貯蔵容
器、40は発電機を示している。
【0043】図4は本発明に係る冷熱発電装置の第3の
例を示している。本例は、液体炭酸ガス貯蔵装置7から
分離される酸素bを酸素圧縮機22によって燃焼器1に
再供給する第2の例に対して、液体炭酸ガスa’中に混
入した酸素bを分離せずにそのままポンプ8に吸引させ
て再循環させる方法により、設備の一部(酸素圧縮機)
を撤去するようにしたものである。
【0044】燃焼過程で酸素は、殆ど消費され(炭酸ガ
スになる)、残存酸素が極限(燃焼器の燃焼安定性を損
なわない範囲)まで低下している。従って、ポンプ8の
吸い込みの際の問題(キャビテーション)は、多少懸念
されるもののインペラーの材料選択により回避可能であ
る。
【0045】その他の機器については、第2の例のもの
と同じ部品に同じ符号を付与し、詳しい説明を省略する
こととする。
【0046】図5は本発明に係る冷熱発電装置の第4の
例を示している。この冷熱発電装置のように、吸気nを
炭酸ガスa”の冷熱を利用して冷却することにより、ガ
スタービン32の夏場の出力低減を補うことができる。
【0047】なお、図中、符号31は燃焼器、32はガ
スタービン、33は加熱器、34は液体炭酸ガス気化
器、36はLNG気化器、37は貯蔵容器、38はポン
プ、40は発電機、41は空気圧縮機、42は吸気冷却
器を示している。
【0048】
【実施例】(実施例1)図1に示す冷熱発電装置の諸条
件および性能を「表1」に示す。この「表1」から従来
にない発電効率が得られることが分かる。なお、本発明
1の場合、タービン圧力が従来に比べて著しく高い圧力
を想定しているが、圧力比(72/6.5≒11.8)
は、従来と変わりがなく、タービン段数も従来並みに製
作可能である。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例2)図2に示す冷熱発電装置の諸
条件および性能を「表2」に示す。この「表2」から従
来にない高い発電効率が得られることが分かる。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】上記のように、請求項1に記載の発明に
よれば、液化天然ガスの冷熱を有効に利用することによ
り、液化天然ガスの液化エネルギの一部を電力として効
率的に回収することが可能である。特に、ガスタービン
排ガス中から炭酸ガスを分離した後のガスタービン排ガ
スをガスタービンに併設させた膨張タービンに導入する
ために、高効率化が可能である。
【0053】また、この発明は、空気圧縮機が不要であ
り、既存のガスタービンよりコスト的に安価である。ま
た、建設コストも低減することが可能である。更に、燃
焼器で燃焼に必要な酸素濃度を自由に制御できるため、
燃焼排ガス中の残存酸素濃度を低減させることができ、
以って、NOxなどの削減にも寄与できる。また、作動
流体として炭酸ガスを用いているので、環境的にも安全
である。
【0054】また、請求項2に記載の発明は、炭酸ガス
分離器によって炭酸ガスが分離された残りのガスタービ
ン排ガスを膨張タービンに導入する直前に炭酸ガス分離
器の上流に配した加熱器にて再加熱するので、更に発電
効率が向上する。
【0055】また、請求項3に記載の発明は、燃焼器に
供給する炭酸ガスの一部をガスタービンのタービン翼に
導入冷却するので、ガスタービンの高温高圧化を計るこ
とができる。
【0056】また、請求項4に記載の発明は、貯槽内の
液体炭酸ガスのレベルを一定に制御する液面制御装置を
有し、燃料の燃焼によって新たに発生した炭酸ガスを従
来のガスタービンの燃焼器に供給するようにしたので、
上述した効果のほか、従来のガスタービンにおける圧縮
機の吸気量を低減させることが可能である。その結果、
圧縮動力の軽減を計り、以って、発電効率の向上を計る
ことが可能である。
【0057】また、請求項5に記載の発明は、液体炭酸
ガスを貯留する貯槽から分離された残存酸素を燃焼器に
再循環させる酸素昇圧装置を備えているので、上述した
効果のほか、酸素供給源からの酸素供給量を低減するこ
とが可能である。
【0058】また、請求項6に記載の発明によれば、あ
る程度の温度、例えば、所定の圧力下の飽和温度に達す
るまで、別系統の熱媒体を冷却する冷熱として炭酸ガス
蒸発器に供給する液体炭酸ガスを有効利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷熱発電装置の第1の例を示す概
略図である。
【図2】本発明に係る冷熱発電装置の第2の例を示す概
略図である。
【図3】余剰の液体炭酸ガスを利用した従来の発電シス
テムの概略図である。
【図4】本発明に係る冷熱発電装置の第3の例を示す概
略図である。
【図5】炭酸ガスの冷熱を利用して吸気を冷却するよう
にした冷熱発電装置の概略図である。
【図6】ランキンサイクル方式を採用した従来の冷熱発
電装置の概略図である。
【図7】天然ガス直接膨張方式を採用した従来の冷熱発
電装置の概略図である。
【図8】複数媒体適用方式を採用した従来の冷熱発電装
置の概略図である。
【符号の説明】
1 燃焼器 2 ガスタービン 4 炭酸ガス分離器 6 気化器 7 貯槽 8 ポンプ 11 膨張タービン a’ 液体炭酸ガス b 酸素 c 燃料 d 燃焼ガス e ガスタービン排ガス f 液化天然ガス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体炭酸ガスを貯留する貯槽と、該貯槽
    から液体炭酸ガスを汲み上げて昇圧するポンプと、該ポ
    ンプから吐出された液体炭酸ガスをガスタービン排ガス
    を用いて再気化させると共に、ガスタービン排ガス中の
    炭酸ガスを分離する炭酸ガス分離器と、該炭酸ガス分離
    器により再気化された炭酸ガス、並びに酸素の存在下で
    クリーンな燃料を燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で発生
    した燃焼ガスを動力源として発電機を駆動するガスター
    ビンと、前記炭酸ガス分離器にて分離された炭酸ガスを
    液化天然ガスを用いて液化させると共に、液化天然ガス
    をガス化させる気化器と、前記ガスタービンに併設さ
    れ、かつ、前記炭酸ガス分離器によって炭酸ガスが分離
    された残りのガスタービン排ガスを導入する膨張タービ
    ンとから成る冷熱発電装置。
  2. 【請求項2】 炭酸ガス分離器にて炭酸ガスが分離され
    た残りのガスタービン排ガスを膨張タービンに導入する
    直前に炭酸ガス分離器の上流に配した加熱器にて再加熱
    することを特徴とする請求項1記載の冷熱発電装置。
  3. 【請求項3】 燃焼器に供給する炭酸ガスの一部をガス
    タービンのタービン翼に導入することを特徴とする請求
    項1記載の冷熱発電装置。
  4. 【請求項4】 液体炭酸ガスを貯留する貯槽と、該貯槽
    から液体炭酸ガスを汲み上げて昇圧させるポンプと、該
    ポンプから吐出された液体炭酸ガスをガスタービン排ガ
    スを用いて再気化させると共に、ガスタービン排ガス中
    の炭酸ガスを分離する炭酸ガス蒸発器と、該炭酸ガス蒸
    発器により再気化された炭酸ガス、並びに酸素の存在下
    でクリーンな燃料を燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で発
    生した燃焼ガスを動力源として発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記炭酸ガス蒸発器にて分離された炭酸ガス
    を液化天然ガスを用いて液化させると共に、液化天然ガ
    スをガス化させる気化器と、貯槽内の液体炭酸ガスのレ
    ベルを一定に制御する液面制御装置から成る冷熱発電装
    置。
  5. 【請求項5】 液体炭酸ガスを貯留する貯槽から分離さ
    れた残存酸素を燃焼器に再循環させる酸素昇圧装置を備
    えたことを特徴とする請求項4記載の冷熱発電装置。
  6. 【請求項6】 ポンプから炭酸ガス蒸発器に至る経路の
    途中に予熱器を設け、ポンプによって昇圧された液体炭
    酸ガスで他系統の熱媒体を冷却することを特徴とする請
    求項4記載の冷熱発電装置。
JP2000111689A 1999-09-20 2000-04-13 冷熱発電装置 Withdrawn JP2001159318A (ja)

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