JP2006329059A - 複合冷熱発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液化天然ガス又はガスハイドレートの冷熱を利用して、効率的で安定した発電を行うことができる複合冷熱発電装置を提供する。
【解決手段】気化ライン51を圧送される液化天然ガスの冷熱を利用し、ランキンサイクル10とスターリングエンジン21とを複合させて発電を行う複合冷熱発電装置であり、スターリングエンジン21の高温部22を加熱後の排熱をランキンサイクル10の蒸発器15に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液化天然ガス(LNG)又はガスハイドレートの冷熱を利用し、ランキンサイクルとスターリングエンジンを複合させて発電を行う複合冷熱発電装置に関するものである。
液化天然ガスには約250kWH/トンの冷熱エネルギーがあるが、有効に回収されず海水などに捨てられている。また、メタンハイドレートの分解は吸熱反応で約93kWH/トンの冷熱エネルギーを持つが、有効に利用されていない。
それに対して、従来から、液化天然ガスの冷熱エネルギーを有効に利用する技術として、冷熱発電が提案されている。
例えば、特許文献1には、液化天然ガスの冷熱を低温側熱源、海水を高温側熱源としたランキンサイクルによる冷熱発電が提案されている。図3に示すように、LNG貯留タンク70からの液化天然ガスを再ガス化する際に、液化天然ガスとの熱交換器71、ポンプ72、海水との熱交換器73、タービン74の順に作動流体を循環させて、作動流体にランキンサイクルを行わせ、タービン74に連結した発電機75により発電するようにしたものである。
また、特許文献2には、液化天然ガスの冷熱を利用し、フロンによるランキンサイクルと、気化した高圧の天然ガスによって膨張タービンを駆動する直接膨張方式の冷熱発電とを組み合わせた複合冷熱発電装置が提案されている。図4に示すように、LNG貯留タンク80からの液化天然ガスを再ガス化する際に、作動流体のフロンを、フロン凝縮器81、フロンポンプ82、フロン蒸発器83、フロン膨張タービン84の順に循環させて、作動流体にランキンサイクルを行わせるとともに、LNG気化器85で気化した天然ガスをLNG過熱器86でさらに過熱して、LNG膨張タービン87を駆動させ、それによって発電機88で発電するようにしたものである。
一方、特許文献3には、液化天然ガスの冷熱を利用したスターリングエンジンが提案されている。図5に示すように、LNG貯留タンク90からの液化天然ガスをラジエーター94内において気化させ、気化した天然ガスをスターリングエンジン91の高温部92に供給し、そこで燃焼させて高温部92を加熱するとともに、ラジエーター94内において液化天然ガスの気化潜熱によって冷却された冷媒をスターリングエンジン91の低温部93に供給し、その冷媒によって低温部93を冷却するようにしたものである。これによって、スターリングエンジン91内の作動気体が膨張・収縮の運動を起こし、この運動はビストンからクランクを介して回転運動に転換されるので、そこに発電機を取り付ければ発電を行うことが可能となる。
特開昭57−81105号公報 特開平9−151707号公報 特開昭53−14258号公報
しかし、前記特許文献1〜3の記載の技術には以下のような問題がある。
まず、特許文献1に記載されたランキンサイクルによる冷熱発電においては、ランキンサイクルの高温側熱源として海水を使用しているために、高温側熱源としての温度が充分でなく、発電効率があまり高くない。また、季節の変化により海水の温度が変わることから、安定した発電を行うことができない。
また、特許文献2に記載されたランキンサイクルと直接膨張方式の冷熱発電とを組み合わせた複合冷熱発電については、近年、LNG火力発電所では、燃焼圧力が30kg/cm2G以上と高くなり、都市ガス供給基地におけるLNGの気化圧力も供給ガス導管の高圧化によって送出圧が60kg/cm2G以上となってきていることから、膨張タービンの駆動により圧力が低下した天然ガスを再度昇圧する必要があり、そのための設備とコストを要する。その結果、直接膨張方式による冷熱発電は経済的に困難となり、ランキンサイクルと直接膨張方式の冷熱発電とを組み合わせた複合冷熱発電も成り立たなくなっている。
また、スターリングエンジンは、熱源に依存しない外燃機関であり、それを利用した発電システムは有力な発電システムであるが、排熱を利用して高温部を加熱する方式では、高温部と低温部の温度差が大きく取れず効率が上がらないという問題があり、高温部に燃焼器をつけて高温部を加熱する燃焼器方式では、その排熱が有効に利用できないという問題がある。特許文献3に記載されたスターリングエンジンにおいても、高温部と低温部の温度差を大きくとることが可能であるが、高温部の排熱が有効に利用されていないという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、液化天然ガス又はガスハイドレートの冷熱を利用して、効率的で安定した発電を行うことができる複合冷熱発電装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]液化天然ガス又はガスハイドレートの冷熱を利用し、ランキンサイクルとスターリングエンジンとを複合させて発電を行う複合冷熱発電装置であって、
ランキンサイクル内に、液化天然ガス又はガスハイドレートと熱交換させて作動媒体を凝縮するための凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された作動媒体を昇圧するためのポンプと、前記ポンプで昇圧された作動媒体を蒸発させるための蒸発器と、前記蒸発器で蒸発させられた作動媒体により駆動される膨張タービンとを備え、前記膨張タービンに膨張タービンの駆動によって発電する発電機が取り付けられ、
スターリングエンジンには、スターリングエンジンの低温部を低温に冷却する冷却用熱媒体を液化天然ガス又はガスハイドレートと熱交換させて冷却するための気化器と、スターリングエンジンの高温部を高温に加熱するための燃焼器と、スターリングエンジンの駆動によって発電する発電機が取り付けられているとともに、
スターリングエンジンの高温部を加熱後の排熱を回収して、前記ランキンサイクル内の蒸発器に供給するようにしていることを特徴とする複合冷熱発電装置。
[2]液化天然ガス又はガスハイドレートが前記気化器をバイパスするようにして、スターリングエンジンを停止するともに、前記蒸発器にスターリングエンジンの高温部を加熱後の排熱以外の熱を供給するか、又はランキンサイクル内に補助蒸発器を設けることにより、ランキンサイクル単独での発電を可能にしていることを特徴とする前記[1]に記載の複合冷熱発電装置。
[3]液化天然ガス又はガスハイドレートが前記凝縮器をバイパスするようにして、ランキンサイクルを停止するとともに、前記冷却用熱媒体と前記排熱用熱媒体に同一種類のブラインを用い、該ブラインが、前記スターリングエンジンの高温部、前記気化器、前記スターリングエンジンの低温部、前記スターリングエンジンの高温部の順に循環するようにして、スターリングエンジン単独での発電を可能にしていることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の複合冷熱発電装置。
本発明においては、液化天然ガス又はガスハイドレートの冷熱を利用し、ランキンサイクルとスターリングエンジンとを複合させて発電を行うようにしているので、液化天然ガスの気化圧力が高くとも、直接膨張方式の場合のような影響を受けずに発電が行うことができる。そして、スターリングエンジンの高温部を加熱後の排熱を有効利用して、ランキンサイクル内の蒸発器に供給するようにしているので、従来のような海水を使用する場合に比べて、ランキンサイクルの高温側熱源を高い温度とすることができ、発電効率を向上させることができるとともに、季節の変化に影響されずに安定した発電を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る複合冷熱発電装置を示すものである。この実施形態に係る複合冷熱発電装置は、液化天然ガスの冷熱を利用し、ランキンサイクルとスターリングエンジンとを複合させて発電を行うようにしている。
図1において、51が液化天然ガスの気化ラインであり、10がランキンサイクル、21がスターリングエンジンである。
ランキンサイクル10内には、液化天然ガスとランキンサイクル作動媒体を熱交換させて、液化天然ガスの気化とランキンサイクル作動媒体の凝縮を行うための凝縮器11と、凝縮器11で凝縮されたランキンサイクル作動媒体を昇圧するためのポンプ12と、ポンプ12で昇圧されたランキンサイクル作動媒体を蒸発させるための蒸発器15と、蒸発器15を補助する補助蒸発器13と、蒸発器15及び補助蒸発器13で蒸発させられたランキンサイクル作動媒体により駆動される膨張タービン16とを備えている。それらは循環管路54によって連結されており、凝縮器11、ポンプ12、補助蒸発器13、蒸発器15、膨張タービン16、凝縮器11の順にランキンサイクル作動媒体が循環するようになっている。そして、膨張タービン16に、膨張タービン16の駆動によって発電する発電機17が取り付けられている。
ここで、ランキンサイクル作動媒体としては、R−407Cを用いるが、その他のHFCやメタン、エタン、プロパン、ブタン等からなる炭化水素混合物を用いてもよい。
また、補助蒸発器13には、近傍に設置されている排熱ボイラによって加熱された温水が管路55を経由して供給されるようになっている。
一方、スターリングエンジン21には、スターリングエンジン21の低温部23を冷却して低温に保持する冷却用熱媒体と液化天然ガスとを熱交換させて、冷却用熱媒体の冷却と液化天然ガスの気化を行うための気化器25と、スターリングエンジン21の高温部22を加熱して高温に保持するための燃焼器27と、スターリングエンジン21の駆動によって発電する発電機24が取り付けられている。
そして、スターリングエンジン21の低温部23と気化器25の間には、循環管路56が設けられており、管路56上に配されているポンプ26によって、冷却用熱媒体が、気化器25、スターリングエンジン21の低温部23、ポンプ26、気化器25の順に循環するようになっている。なお、管路56上において、スターリングエンジン21の低温部23とポンプ26の間には開閉弁41が設けられ、ポンプ26と気化器25の間には開閉弁42が設けられている。
ここで、冷却用熱媒体としては、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコールの水溶液などが使用可能である。
また、気化ライン51と燃焼器27の間には、管路57が設けられており、気化ライン51内の気化した天然ガスの一部が燃焼器27に供給されるようになっている。
さらに、スターリングエンジン21の高温部22を加熱後の排熱をランキンサイクル10の蒸発器15に供給するために、スターリングエンジン21の高温部22とランキンサイクル10の蒸発器15の間には、循環管路58が設けられており、管路58上に配されているポンプ28によって、排熱用熱媒体が、スターリングエンジン21の高温部22、ランキンサイクル10の蒸発器15、気化器25の順に循環するようになっている。なお、管路58上において、スターリングエンジン21の高温部22とランキンサイクル10の蒸発器15の間には開閉弁43が設けられ、ランキンサイクル10の蒸発器15とポンプ28の間には開閉弁44が設けられている。
ここで、排熱用熱媒体としては、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコールの水溶液など、前述の冷却用熱媒体と同一種類のブラインを使用する。
また、スターリングエンジン21の高温部22と開閉弁43の間の管路58から分岐して、開閉弁42と気化器25の間の管路56に連結した管路59を有するとともに、開閉弁44とポンプ28の間の管路58から分岐して、スターリングエンジン21の低温部23とポンプ26の間の管路56に連結した管路60を有している。なお、管路59上には、開閉弁45が設けられ、管路60上には、開閉弁46が設けられている。これによって、スターリングエンジンの高温部22、気化器25、スターリングエンジンの低温部23、ポンプ28、スターリングエンジンの高温部22の順に循環する循環管路が形成されている。
そして、液化天然ガスの気化ライン51には、必要に応じてランキンサイクル10と縁を切れるように、液化天然ガスがランキンサイクル10の凝縮器11をパイパスするためのパイパス管路52が設けられている。なお、気化ライン51上には、パイパス管路52との分岐点と凝縮器11の間に開閉弁31が設けられ、パイパス管路52との合流点と凝縮器11の間に開閉弁32が設けられている。また、パイパス管路52上には、分岐点近傍に開閉弁33が設けられ、合流点の近傍に開閉弁34が設けられている。
同様に、液化天然ガスの気化ライン51には、必要に応じてスターリングエンジン21と縁を切れるように、液化天然ガスがスターリングエンジン21側の気化器25をパイパスするためのパイパス管路53が設けられている。なお、気化ライン51上には、パイパス管路53との分岐点と気化器25の間に開閉弁35が設けられ、パイパス管路53との合流点と気化器25の間に開閉弁36が設けられている。また、パイパス管路53上には、分岐点近傍に開閉弁37が設けられ、合流点の近傍に開閉弁38が設けられている。
上記のように構成された複合冷熱発電装置の運転状態を以下に説明する。なお、通常は、ランキンサイクル10とスターリングエンジン21の複合発電を行うものとし、開閉弁31、32、35、36、41、42、43、44を開放し、開閉弁33、34、37、38、45、46を閉鎖しておく。
約−160℃の液化天然ガスが気化ラインポンプ(図示せず)により、気化ライン21内を圧送され、凝縮器11に導かれる。凝縮器11において、液化天然ガスはランキンサイクル作動媒体と熱交換をして、その一部が気化する。そして、凝縮器11を通過した約−50℃の液化天然ガスは、さらに気化器25に導かれ、気化器25において、スターリングエンジン22の低温部23を冷却するための冷却用熱媒体と熱交換をして気化する。
そして、ランキンサイクル10では、ランキンサイクル作動媒体が、凝縮器11において、液化天然ガスと熱交換をして液化し、ポンプ12で昇圧されて、補助蒸発器13に送られ、予備加熱された後、蒸発器13に送られる。蒸発器13において、ランキンサイクル作動媒体は、スターリングサイクル21の高温部22の排熱を回収した排熱用熱媒体と熱交換をして蒸発する。ちなみに、ランキンサイクル作動媒体としてR−407Cを用いた場合には、海水より高温の約80℃に加熱させて2MPaのガスとなる。蒸発してガス化したランキンサイクル作動媒体は、膨張タービン16に送られて、膨張タービン16を駆動する。それによって、発電機17が発電を行う。なお、膨張タービン16を通過したランキンサイクル作動媒体は、再び凝縮器11に送られる。
一方、スターリングエンジン21では、冷却用熱媒体が、気化器25において液化天然ガスと熱交換をして約−40℃に冷却され、ポンプ26によってスターリングエンジン21の低温部23に送られて、スターリングエンジン21の低温部23を冷却する。低温部23を冷却した冷却用熱媒体は、再び気化器25に送られる。同時に、気化ライン51内の気化した天然ガスの一部が管路57を経由して燃焼器27に供給され、燃焼器27で燃焼されて、スターリングエンジン21の高温部22を加熱する。そして、高温部22と低温部23の温度差により、スターリングエンジンの作動気体が膨張・収縮の運動を起こして、パワーピストン(図示せず)を駆動し、それによって、発電機24が発電を行う。その際に、排熱用熱媒体が、スターリングサイクル21の高温部22の排熱を回収して約80℃になり、その排熱をランキンサイクル10の蒸発器13に供給する。
上記のようにして、この複合冷熱発電装置においては、液化天然ガスの冷熱を利用し、ランキンサイクル10とスターリングエンジン21とを複合させて発電を行うようにしているので、液化天然ガスの気化圧力が高くとも、直接膨張方式の場合のような影響を受けずに発電が行うことができる。そして、スターリングエンジン21の高温部22を加熱後の排熱を有効利用して、ランキンサイクル10内の蒸発器15に供給するようにしているので、従来のような海水を使用する場合に比べて、ランキンサイクル10の高温側熱源を高い温度とすることができ、発電効率を向上させることができるとともに、季節の変化に影響されずに安定した発電を行うことができる。
なお、この複合冷熱発電装置においては、発電負荷の減少により、ランキンサイクル10とスターリングエンジン21の複合発電では発電効率が下がりすぎる場合に、ランキンサイクル10単独での発電又はスターリングエンジン21単独での発電を行うことによって、発電効率の低下を回避することができるようになっている。
ランキンサイクル10単独での発電を行う場合には、気化器25の上流側と下流側に設けられている開閉弁35、36を閉鎖し、バイパス管路53に設けられている開閉弁37、38を開放して、液化天然ガスが気化器25をバイパスするようにするとともに、燃焼器27への天然ガスの供給を中止することによって、スターリングエンジン21を停止する。その際、ランキンサイクル10の蒸発器15には、スターリングエンジン21の高温部22の排熱が供給されなくなるので、補助蒸発器13のみでランキンサイクル作動媒体を蒸発させる。これにより、ランキンサイクル10単独での発電が行われる。なお、補助蒸発器13を備えていない場合には、他の熱源から蒸発器15に熱を供給するようにすればよい。
また、スターリングエンジン21単独での発電を行う場合には、凝縮器11の上流側と下流側に設けられている開閉弁31、32を閉鎖し、バイパス管路52に設けられている開閉弁33、34を開放して、液化天然ガスが凝縮器11をバイパスするようにするとともに、排熱用熱媒体が循環する循環管路58に設けられている開閉弁43、44を閉鎖することによって、ランキンサイクル10を停止する。そして、ポンプ26の上流側と下流側に設けられている開閉弁41、42を閉鎖するとともに、管路59、60にそれぞれ設けられている開閉弁45、46を開放することによって、同一種類のブラインである冷却用熱媒体と排熱用熱媒体が、スターリングエンジンの高温部22、気化器25、スターリングエンジンの低温部23、ポンプ28、スターリングエンジンの高温部22の順に循環するようにする。これにより、スターリングエンジン21単独での発電が行われる。
一例として、液化天然ガスの10ton/hの気化ライン21において、500kWのランキンサイクル10と250kWのスターリングエンジン21とを組み合わせた場合について述べる。
スターリングエンジン21では、燃焼器27で約700kWの天然ガスを消費し、温熱450kWを発生する。この温熱450kWを蒸発器15に供給するとともに、排熱ボイラ14からの熱1200kWを補助蒸発器13に供給することによって、ランキンサイクル作動媒体約20ton/hの蒸発を行う。排熱ボイラ14を設けていない場合には、燃料で加熱して補助蒸発器13に供給してもよい。燃料としては、気化された天然ガス、ボイルオフガス又は別途の燃料によることが可能である。これによって、ランキンサイクル10とスターリングエンジン21の複合発電では、10ton/hの液化天然ガスを気化して、750kWの発電が行われる。
これに対して、ランキンサイクル10単独での発電の場合には、蒸発器15へのスターリングエンジン21からの排熱の供給がなくなるので、排熱ボイラ14から補助蒸発器13に供給される1200kWの熱でランキンサイクル作動媒体の蒸発を行う。これに応じて、液化天然ガスの気化量は約7ton/hとなり、この時の発電電力は350kWとなる。その際に、補助蒸発器13に供給される熱量を調整することによって、液化天然ガスの気化量と発電電力を変更することができる。
一方、スターリングエンジン21単独での発電の場合には、液化天然ガスの気化量は約2ton/hとなり、この時の発電電力は250kWとなる。
以上のようにして、液化天然ガスの気化量が2ton/h程度から最大10ton/h程度までの範囲で運転可能で、発電能力も250kWから750kWまでの広い範囲で対応することができる。
図2は、本発明の他の実施形態に係る複合冷熱発電装置を示すものである。図1に示した複合冷熱発電装置では、液化天然ガスの気化ライン51の上流側にランキンサイクル10を、下流側にスターリングエンジン21を配置していたが、この実施形態に係る複合冷熱発電装置では、液化天然ガスの気化ライン51の上流側にスターリングエンジン21を、下流側にランキンサイクル10を配置している。その他の構成については、図1に示した複合冷熱発電装置と基本的には同様であるが、ランキンサイクル10内に補助蒸発器を設けていない。例えば、液化天然ガスの気化ライン51の上流側に500kWのスターリングエンジン21を、下流側に250kWのランキンサイクル10を配置した場合、スターリングエンジン21の排熱を蒸発器15に供給することによって、ランキンサイクル10の作動媒体の蒸発に必要な熱量を賄うことが可能であるからである。なお、その際の液化天然ガスの気化量は約5ton/hとなる。
ちなみに、図1、図2においては、液化天然ガスの冷熱を利用して冷熱発電を行う場合について説明したが、液化天然ガスに替えてガスハイドレート(メタンハイドレート)を用いて冷熱発電を行うことも可能である。
その際に、図2に示した複合冷熱発電装置を用いた場合には、スターリングエンジン21の低温部23を約0℃とすることができ、図1に示した複合冷熱発電装置を用いた場合に、スターリングエンジン21の低温部23が常温であるのに比べて、発電効率は高くなる。そして、ランキンサイクル10では、凝縮器11の温度が数℃となるので、ランキンサイクル作動媒体としてアンモニア・水混合物を用い、スターリングエンジン21の高温部22の排熱が供給される蒸発器15でランキンサイクル作動媒体を80℃程度で蒸発させることにより、ランキンサイクル10を運転することができる。
本発明の一実施形態を示す説明図である。 本発明の別の一実施形態を示す説明図である。 従来技術の説明図である。 他の従来技術の説明図である。 他の従来技術の説明図である。
符号の説明
10 ランキンサイクル
11 凝縮器
12 ポンプ
13 補助蒸発器
14 排熱タービン
15 蒸発器
16 膨張タービン
17 発電機
21 スターリングエンジン
22 スターリングエンジンの高温部
23 スターリングエンジンの低温部
24 発電機
25 気化器
26 ポンプ
27 燃焼器
28 ポンプ
31〜38、41〜46 開閉弁
51 液化天然ガスの気化ライン
52、53 バイパス管路
54〜60 管路
70 LNG貯留タンク
71 熱交換器
72 ポンプ
73 熱交換器
74 タービン
75 発電機
80 LNG貯留タンク
81 フロン凝縮器
82 フロンポンプ
83 フロン蒸発器
84 フロン膨張タービン
85 LNG気化器
86 LNG過熱器
87 LNG膨張タービン
88 発電機
90 LNG貯留タンク
91 スターリングエンジン
92 スターリングエンジンの高温部
93 スターリングエンジンの低温部
94 ラジエーター

Claims (3)

  1. 液化天然ガス又はガスハイドレートの冷熱を利用し、ランキンサイクルとスターリングエンジンとを複合させて発電を行う複合冷熱発電装置であって、
    ランキンサイクル内に、液化天然ガス又はガスハイドレートと熱交換させて作動媒体を凝縮するための凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された作動媒体を昇圧するためのポンプと、前記ポンプで昇圧された作動媒体を蒸発させるための蒸発器と、前記蒸発器で蒸発させられた作動媒体により駆動される膨張タービンとを備え、前記膨張タービンに膨張タービンの駆動によって発電する発電機が取り付けられ、
    スターリングエンジンには、スターリングエンジンの低温部を低温に冷却する冷却用熱媒体を液化天然ガス又はガスハイドレートと熱交換させて冷却するための気化器と、スターリングエンジンの高温部を高温に加熱するための燃焼器と、スターリングエンジンの駆動によって発電する発電機が取り付けられているとともに、
    スターリングエンジンの高温部を加熱後の排熱を回収して、前記ランキンサイクル内の蒸発器に供給するようにしていることを特徴とする複合冷熱発電装置。
  2. 液化天然ガス又はガスハイドレートが前記気化器をバイパスするようにして、スターリングエンジンを停止するともに、前記蒸発器にスターリングエンジンの高温部を加熱後の排熱以外の熱を供給するか、又はランキンサイクル内に補助蒸発器を設けることにより、ランキンサイクル単独での発電を可能にしていることを特徴とする請求項1に記載の複合冷熱発電装置。
  3. 液化天然ガス又はガスハイドレートが前記凝縮器をバイパスするようにして、ランキンサイクルを停止するとともに、前記冷却用熱媒体と前記排熱用熱媒体に同一種類のブラインを用い、該ブラインが、前記スターリングエンジンの高温部、前記気化器、前記スターリングエンジンの低温部、前記スターリングエンジンの高温部の順に循環するようにして、スターリングエンジン単独での発電を可能にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合冷熱発電装置。
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