JP2010209906A - 液化ガス気化システム - Google Patents

液化ガス気化システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010209906A
JP2010209906A JP2009251622A JP2009251622A JP2010209906A JP 2010209906 A JP2010209906 A JP 2010209906A JP 2009251622 A JP2009251622 A JP 2009251622A JP 2009251622 A JP2009251622 A JP 2009251622A JP 2010209906 A JP2010209906 A JP 2010209906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquefied gas
vaporization
gas
tank
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009251622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5409272B2 (ja
Inventor
Yutaka Momose
豊 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sango Co Ltd
Momose Kikai Sekkei KK
Original Assignee
Sango Co Ltd
Momose Kikai Sekkei KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sango Co Ltd, Momose Kikai Sekkei KK filed Critical Sango Co Ltd
Priority to JP2009251622A priority Critical patent/JP5409272B2/ja
Publication of JP2010209906A publication Critical patent/JP2010209906A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5409272B2 publication Critical patent/JP5409272B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

【課題】複雑な制御装置を必要とすることなく、スターリングエンジンを活用し、液化ガスを適切に気化させてガスを供給すると共に、電力を供給する。
【解決手段】液化ガスを液相状態で貯蔵可能な液化ガスタンクLT、及び液化ガスが気化した気相状態のガスと液相状態の滞留液化ガスを貯蔵可能な気化槽VTを備え、複数のスターリングエンジンSEを、夫々の熱回収部HCが気化槽内の滞留液化ガスに浸漬するように配置する。更に、液化ガスタンクから供給される液化ガスの流量を調整する第1の流量調整装置(VA1)を導入管INに配設すると共に、気相状態のガスの流量を調整する第2の流量調整装置(VA2)を排出管EXに配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液化ガスを気化させる液化ガス気化システムに関し、特に、スターリングエンジンを利用してガスと電力を供給し得る液化ガス気化システムに関する。
従来の液化ガスの気化システムは、海水等によって液化ガスを温め単純に気化させるだけであり、液化ガスが持つ潜熱は有効利用されることなく放出されていた。特に、液化ガスとして代表的なLNG(Liquefied Natural Gas)はマイナス162°Cの低温であって大きな潜熱を有するが、都市ガスとなる気化時に放出されている。
そこで、液化ガス(以下、代表してLNGと称す)の潜熱を有効活用すべく、LNGの気化時にスターリングエンジンを駆動し潜熱エネルギーを回収する技術が、下記の特許文献1及び2等で提案されている。これらは、スターリングエンジンの熱回収部(ヘッド部)を覆うクーラ内にLNGを通過させて熱回収部を強制冷却し、クランクケース部との相対温度差によってスターリングエンジンを駆動するものである。特許文献1を従来技術とする特許文献2に記載の装置においては、クーラ内で発生する液相状態と気相状態の2相流体が後段の気化器内で偏流や振動を誘発するのを防止するために、気化器直前で圧力と温度を検知しLNG供給量を随時制御することとしている。しかしながら、このような制御装置は複雑で高価となり、液化ガスの気化システム全体の気化効率において、クーラ部の通過量が問題となる。
特開平11−022550号公報 特開2008−157144号公報
そこで、本発明は、複雑な制御装置を必要とすることなく、スターリングエンジンを活用し、液化ガスを適切に気化させてガスを供給すると共に、電力を供給し得る液化ガス気化システムを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の液化ガス気化システムは、液化ガスを液相状態で貯蔵可能な液化ガスタンクと、該液化ガスタンクから供給される前記液化ガスの流量を調整する第1の流量調整装置と、該第1の流量調整装置の下流側に配設され、前記液化ガスが気化した気相状態のガスと液相状態の滞留液化ガスを貯蔵可能な気化槽と、該気化槽内の気相状態のガスを排出する排出管と、該排出管を介して排出される前記気相状態のガスの流量を調整する第2の流量調整装置と、前記気化槽に配設され、前記気化槽内の滞留液化ガスに浸漬するように夫々の熱回収部を配置して成る複数のスターリングエンジンを備えることとしたものである。
上記の液化ガス気化システムにおいて、前記複数のスターリングエンジンは夫々、強制的に駆動することによって前記熱回収部を介して前記滞留液化ガスを冷却し、液相状態に維持するように構成するとよい。
更に、上記の液化ガス気化システムにおいて、前記気化槽内に配設され、前記滞留液化ガスの液面を検知する液面検知手段を備えたものとし、該液面検知手段の検知結果に基づき、前記第1の流量調整装置による前記液化ガスの流量、及び前記第2の流量調整装置による前記気相状態のガスの流量を調整するように構成してもよい。
上記の液化ガス気化システムにおいて、前記複数のスターリングエンジンは夫々、ピストン部材をシリンダ内に摺動自在に支持すると共に該シリンダの基端部を固定するハウジングを備え、前記シリンダの先端部を前記気化槽内に配置し、前記気化槽に前記ハウジングを支持する構成とするとよい。
上記の液化ガス気化システムにおいて、前記複数のスターリングエンジンは夫々、前記シリンダを嵌合する取付孔を有し前記気化槽に装着する取付部材と、前記シリンダを囲繞するように嵌合する支持筒体と、該支持筒体を前記取付部材に支持する第1の支持部材と、前記ハウジングを前記取付部材に支持する第2の支持部材とを備え、該第2の支持部材及び前記第1の支持部材によって前記気化槽に支持する構成とするとよい。そして、前記シリンダの外周面に環状溝を形成し、該環状溝に嵌合するリング部材を備え、該リング部材を前記ハウジングと前記支持筒体との間に挟持する構成とするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、上記の液化ガス気化システムにおいては、複数のスターリングエンジンの熱回収部が気化槽内の滞留液化ガスに浸漬するように配置されているので、各スターリングエンジンにクーラ及びその配管を必要とすることなく、複数のスターリングエンジンによる熱回収が可能となる。特に、各スターリングエンジンの熱回収部は、安定した単一相である滞留液化ガスに常に浸漬されているので、小容量のクーラ内のように2相流体が発生して発電効率が低下するということはなく、また、後段の配管に悪影響を及ぼすようなこともなく、2相流体化を防止するための複雑な制御を行う必要もない。
また、本発明の液化ガス気化システムにおいて、滞留液化ガスの気化を抑制し液相状態を維持するときには、スターリングエンジンを強制的に駆動することによって熱回収部を介して滞留液化ガスを冷却することができる。このような冷却運転は、特段の装置を付加することなく、スターリングエンジンに装着さる発電機に電力を供給して電動機として機能させ、スターリングエンジンを強制駆動することによって、スターリングエンジンを冷凍機として機能させることができる。而して、スターリングエンジンを冷凍機として機能させ、滞留液化ガスを冷却することができるので、液化ガス気化システムの停止時にも滞留液化ガスの気化を抑制し、ガスの無駄な放出を防止することができる。このように、複雑な制御装置を必要とすることなく、複数のスターリングエンジンを並設することによって、高効率の液化ガス気化システムを提供することができる。尚、複数のスターリングエンジンのうち、どの程度の台数を冷却駆動するのかは、条件によって任意に決めればよい。
更に、気化槽内に滞留液化ガスの液面検知手段を設けることにより、気化槽内の滞留液化ガス量と気化ガス量の割合を把握することができるので、これに基づいて第1の流量調整装置及び第2の流量調整装置を調整すれば、気化促進時及び気化停止時の何れの場合もシステム全体の効率を最適化することができる。
そして、スターリングエンジンを上記のように構成すれば、第1及び第2の支持部材を介して気化槽に適切に支持されるので、シリンダの熱回収部に対して応力が集中することなく、ディスプレーサピストンの円滑な作動を確保することができる。また、シリンダを取付部材に固定した状態でハウジングを気化槽から取り外すことができるので、スターリングエンジンに対するメインテナンスを容易に行うことができる。
しかも、スターリングエンジンの気化槽への支持部のシール部材に変形応力が作用することはないので、適切なシール性が維持される。而して、スターリングエンジンと気化槽との間に確実な気密性を確保することができる。更に、気化槽に対し、熱回収部が最下部に配置するように取り付け、スターリングエンジンを倒立姿勢で支持することができるので、ディスプレーサピストン近傍で磨耗粉や酸化スケール等が発生しても、パワーピストン部分まで到達することを阻止することができる。
本発明の一実施形態に係る液化ガス気化システムの構成図である。 本発明の一実施形態に供するスターリングエンジンの具体的な構造を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に供するスターリングエンジンの具体的な構造を示す横断面図である。 本発明の一実施形態に供するスターリングエンジンの基本構成の一部を拡大して示す縦断面図である。 スターリングエンジンを発電機に適用してスターリングエンジン発電機を構成するときの装着状態及び制御回路の一例を示す回路図である。 図5の制御回路による作動を示すフローチャートである。
以下、本発明の望ましい実施形態に関し、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る液化ガス気化システムの全体図であり、左右方向は3次元空間における水平方向に対応し、上下方向は鉛直方向に対応する。液化ガスを液相状態で貯蔵可能な液化ガスタンクLTは、導入管INを介して、液化ガスが気化した気相状態のガスと液相状態の滞留液化ガスを貯蔵可能な気化槽VTに接続されている。
本実施形態の液化ガスタンクLTは周知のLNGタンクであり、液化ガス(以下、LNGという)を液相状態で長期間保存し得る機能を有する。気化槽VTは、堅牢かつ断熱性を有する密閉容器であり、本実施形態においては図1に示すように断面矩形で紙面奥行き方向に延在している。これらの液化ガスタンクLTと気化槽VTは導入管INを介して連通接続されており、液化ガスタンクLT内のLNGが単一液相の状態で気化槽VTに導入される。気化槽VTには排出管EXが接続されており、この排出管EXを介して気化槽VT内の気相状態のガスが排出される。
更に、導入管INには、本発明の第1の流量調整装置を構成する調整弁VA1が配設されており、この調整弁VA1によって液化ガスタンクLTから供給される液化ガスの流量が調整される。また、排出管EXには、本発明の第2の流量調整装置を構成する調整弁VA2が配設されており、この調整弁VA2によって、気化槽VT内の気相状態のガスの流量が調整される。
そして、複数のスターリングエンジン(代表してSEで表す)が気化槽VTに配設され、夫々の熱回収部HCが気化槽VT内の滞留液化ガス(LNG)に浸漬するように配置されている。各スターリングエンジンSEの熱回収運転及び冷凍運転は、スターリングエンジンコントローラCEによって随時制御され、熱回収運転時(発電時)には、スターリングエンジンコントローラCEを経由して、発電された電力が図示しない架線あるいは蓄電設備へと配電され、冷凍運転時(原動機として駆動時)には、スターリングエンジンコントローラCEを経由して、図示しない架線あるいは蓄電設備から電力が供給される。而して、システムコントローラCSによる液化ガス気化システム全体の制御に応じて、スターリングエンジンコントローラCEによって各スターリングエンジンSEの運転が制御される。尚、スターリングエンジンSEの構造については図2乃至図4を参照して後述する。
気化槽VT内の滞留液化ガス(マイナス162°CのLNG)は、滞留による僅かな液温上昇で活発に気化して気化槽VT内の空間に充満し、単一気相状態の滞留ガスとして排出管EXを介して排出される。また、各スターリングエンジンSEの運転によっても気化は促進される。更に気化を促進させるために、気化槽VTを循環媒体によって強制的に温めることとしてもよい。また、過渡運転時等に排出管EXを介して2相流体が排出される場合に備え、完全気化を企図して従来の気化器VP(図1に二点鎖線で示す)を排出管EXの途中に配設することとしてもよいが、本実施形態においては不要である。
気化槽VTの内壁面には本発明の液面検知手段として周知の液面センサFSが設置され、滞留液化ガス(LNG)の液面が最適レベルにあるか否かが常に監視されている。最適レベルとは、熱回収部HCが滞留液化ガス(LNG)に確実に浸漬し、且つ、気化槽VT内に所定容積の空間を確保できる位置であり、予めシステムコントローラCSに記憶されている。そして、この最適レベルを維持するように、システムコントローラCSによって調整弁VA1及びVA2の開度や各スターリングエンジンSEの運転が制御され、気化運転及び冷凍運転が行なわれる。このように、本実施形態によれば、前掲の特許文献2のように、スターリングエンジン毎にクーラ配管や複雑なセンサ及び制御システムを設けることなく、液面センサFSによる液面監視によって安定した気化運転及び冷凍運転を行うことができる。
上記の構成に成る本実施形態の液化ガス気化システムの作用、即ちシステムコントローラCSによる制御について説明すると、気化運転時は、先ず調整弁VA2が全開とされ、次いで調整弁VA1が所定開度まで駆動される。次に、気化槽VT内に滞留液化ガス(LNG)が所定容量滞留したことが液面センサFSで確認されると、各スターリングエンジンSEの熱回収運転が開始される。滞留液化ガス(LNG)は順次気化し排出管EXを介して排出されるが、気化速度に滞留液化ガス(LNG)の供給が追いつかない場合には、調整弁VA1の開度を適宜拡大させて気化槽VT内への滞留液化ガス(LNG)の供給量を増やし、逆であれば、調整弁VA1の開度を適宜絞ることとすればよい。尚、外的要因で突発的に気化量が増大する場合には、図1に示す排出管EXに配設された安全弁VSを開き、排出管EZを介して一時的にガスを排出することすればよい。
そして、気化運転を停止する場合には、調整弁VA2及び調整弁VA1を順次閉塞するとともに、各スターリングエンジンSEを停止させ、気化運転の停止状態を維持したい場合には、意図せぬ気化を防止するため、電力を供給して各スターリングエンジンSEを強制駆動し、気化槽VT内の滞留液化ガス(LNG)の冷却を行なうこととすればよい。この場合も、液面センサFSによって監視される滞留液化ガス(LNG)の液面が、許容レベル内に維持されるように、システムコントローラCSによって、(冷凍機として機能する)各スターリングエンジンSEが適切に駆動制御される。
次に、本実施形態に係るスターリングエンジンSEの具体的な構造を図2乃至図4を参照して説明する。本実施形態に係るスターリングエンジンSEは機械リンク型(キネマチック型)のスターリングエンジンであり、そのハウジング1に、スターリングエンジンのシリンダ10が固定されると共に、電動機及び発電機として機能するモータジェネレータ2が固定されている。このモータジェネレータ2を電動機として機能させれば、上記のようにスターリングエンジンSEを冷凍機として機能させることができる。シリンダ10内にはディスプレーサピストン20が収容され、高温空間HSと低温空間LSが形成され、両空間の作動流体が再生器30を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストン20がシリンダ10の軸方向に往復移動すると共に、ディスプレーサピストン20と同軸上に配置されたパワーピストン40がシリンダ10の軸方向に往復移動するように構成されている。尚、図2は高温空間HSが最大容量で低温空間LSが最小容量の状態を示し、図3は高温空間HSが最小容量で低温空間LSが最大容量の状態を示す。
シリンダ10はシリンダヘッド11と筒体のシリンダ本体12が溶接接合されたもので、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動軌跡の全長に亘り、シリンダ10の内壁面とディスプレーサピストン20の外壁面との間に一定の環状間隙を維持するように、ディスプレーサピストン20がパワーピストン40に対し軸方向移動可能に支持されている。そして、上記の環状間隙内に再生器30が配置され、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙の環状流路を維持するように、シリンダ10に支持されている。この作動流体は気体であり、本実施形態ではヘリウムガスが用いられているが、空気を用いることとしてもよい。
本実施形態の再生器30は、複数の金属網層を有する積層筒体で構成され、例えば、一枚の金属網が複数回巻回された後に巻端部がスポット溶接されて積層筒体が形成される。あるいは、これに代えて、蓄熱量の確保と通気抵抗の低減を両立させ得る他の部材を用いることとしてもよい。尚、再生器30はディスプレーサピストン20に装着することとしてもよい。
図2及び図3に示すように、シリンダ10内に摺動自在に支持されるディスプレーサピストン20及びパワーピストン40のピストン部材は、ハウジング1内で後述するクランク機構70に連結され、このシリンダ10の基端部がハウジング1に固定され、シリンダ10の先端部(シリンダヘッド11)が気化槽VT内に配置されている。本実施形態の気化槽VTは、天板6の取付孔6h回りに、円盤状の蓋体である取付部材4がリング部材5を介してボルトB6によって固定されている。更に、取付部材4には、シリンダ10を嵌合する取付孔4rが形成されている。このように、スターリングエンジンSEは、その熱回収部HCのシリンダヘッド11が最下部となるように気化槽VT内に配置されており、倒立姿勢で取付部材4に支持されているので、熱回収部HCが滞留液化ガス(LNG)に確実に浸漬され、ディスプレーサピストン20近傍に磨耗粉や酸化スケール等が発生しても、パワーピストン40に到達することはない。
取付部材4の取付孔4rの内周面には環状溝4gが形成されており、この環状溝4gに環状のシール部材Sが嵌着されている。更に、シリンダ10を囲繞するように嵌合される支持筒体13が設けられ、この支持筒体13が第1の支持部材たるステー3bによって取付部材4に支持される。また、ハウジング1は第2の支持部材たるステー3aによって取付部材4に支持される。これらのステー3a及び3bは、剛性が高いコ字状断面の本体部と、その両端に形成された屈曲部を有し、ボルトB1乃至B3によって固定されて剛結合となる。
支持筒体13には加熱媒体流入部及び加熱媒体流出部(図示せず)が設けられており、環状凹部12rと支持筒体13によって画成される環状空間の加熱媒体流路CH内に加熱媒体(例えば温水)が加熱媒体流入部から導入され、加熱媒体流出部から排出されるように構成されており、これらによって加熱器が構成され、シリンダ本体12内に高温空間HSが形成される。一方、シリンダヘッド11には複数のフィン11fが設けられており、これらのフィン11fを介して気化槽VT内のLNGによってシリンダヘッド11が冷却され、シリンダヘッド11内に低温空間LSが形成されるように構成されている。このように、再生器30は、高温空間HSと低温空間LSとの間に位置するようにシリンダ10内に保持されており、両空間の作動流体が再生器30を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストン20がシリンダ10の軸方向に往復移動し得る構成となる。
そして、図4に拡大して示すように、シリンダ10の内壁面に環状凹部10rが形成され、この環状凹部10rに再生器30が嵌着され、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動軌跡の全長に亘り、再生器30の内壁面とディスプレーサピストン20の外壁面との間が周方向に一定の間隙(クリアランスd)を維持するように、ディスプレーサピストン20がパワーピストン40に対して摺動可能に支持されており、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙(d)の環状流路CPを維持するように構成されている。
上記のように、ディスプレーサピストン20はパワーピストン40に軸方向移動可能に支持されている。即ち、ディスプレーサピストン20にはロッド50が固着されており、このロッド50がパワーピストン40を貫通してシリンダ10外に延出し、パワーピストン40に軸方向移動可能に支持されている。このロッド50及び/又はパワーピストン40の支持部に対しDLCコーティング(ダイヤモンドライクカーボン)等の表面硬化処理を行うこととすれば、ディスプレーサピストン40を安定した状態で保持することができ、シリンダ10内でのディスプレーサピストン40の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙の環状流路CPを一層確実に維持することができる。更に、パワーピストン40とシリンダ10の摺動部分等にも、DLCコーティング等による表面硬化処理を施しておくとよい。
また、パワーピストン40にはロッド60の一端が揺動自在に支持されており、その他端に回転可能に支持されたプレート71に対し、ロッド50の先端部に揺動自在に支持されたリンク72が、揺動自在に連結されており、これらによってクランク機構70が構成され、フライホイール80を介してモータジェネレータ2に連結されている。尚、モータジェネレータ2は、例えば周知の永久磁石同期電動機によって構成され、電動機及び発電機として機能するものであり、その構造についての説明は省略する。
図5は、図2に示すスターリングエンジンSE及びモータジェネレータ2を備えたスターリングエンジン発電機の装着状態、及びこれを発電制御に供する制御回路の一例を示すもので、熱回収部HCは気化槽VT内に延出するように装着され、気化槽VT内の滞留液化ガス(LNG)に浸漬されているので、熱回収部HCは常時冷却される。モータジェネレータ2は主回路201により、これを断続するリレーRC1を介して直流電源202に接続され、この主回路201に対し三つの回路が並列接続されている。
先ず、第1の回路は回転数代用回路で、相対的に小さい抵抗203と相対的に大きい抵抗204が直列接続され、相対的に大きい抵抗204の両端電圧Vsが0乃至10Vの範囲で変化するように設定される。この電圧Vsはエンジン回転に比例するので、回転数を表す値として用いられる。次に、第2の回路はダミー抵抗回路で、発電容量を吸収可能な容量のダミー抵抗205と、これに至る回路を断続するリレーRC2によって構成される。そして、第3の回路がバッテリ充電回路で、これを断続するリレーRC3とバッテリ207との間に充電コントローラ206が介装されている。この充電コントローラ206により発電側の0乃至30Vの電圧が約14Vに調圧され、12Vのバッテリ207に供給されて充電される。また、この充電コントローラ206を介して、外部に取り付けられた冷却ファン208への電力の供給も行なわれる。
図5では、バッテリ207の電力利用の一例として、DC−ACコンバータ209によりDC12VからAC100Vに変換され、照明等の外部機器210に利用される。この電力利用側の外部機器210とスターリングエンジン発電機が発生する電力をほぼ等しくして、ダミー抵抗205による消費電力を少なくすることが望ましい。バッテリ207が満充電近傍にある場合等、発電機側の負荷が軽くなり、エンジン回転数が過回転の状態に入り、電圧Vsが基準電圧Vh以上となった場合には、バッテリ207に対する充電回路が遮断されて、発電側がダミー抵抗205に接続され、エンジン回転が正常に戻されると共に、ダミー抵抗205によって発電分の一部が吸収される。これに対し、バッテリ207の電力が消費されて空放電に近い状態から充電が開始されると、当初は充電電流が大きいため負荷が増大し、エンジン回転数が低下する傾向となる。この結果、電圧Vsが基準電圧Vl以下となった場合には、発電機側のダミー抵抗205の回路が遮断され、エンジン回転数の回復が促され、充電コントローラ206を介して発電機側の電圧が14V乃至30Vとなるように制御され、バッテリ207への充電が行なわれる。而して、ダミー抵抗205の回路の断続により、安定した状態で、スターリングエンジン発電機によってバッテリ207を適切に充電することができる。
図6は、図5の制御回路による作動を説明するフローチャートで、ステップS1にて起動されると、リレーRC1及びRC3はオフ(遮断状態)でリレーRC2がオン(導通状態)とされる。熱回収部HCが冷却されて、ステップS2にて冷却源温度(気化槽VT内の温度)Tgが基準値Tk(例えばマイナス150°C)を下回ったと判断されると、ステップS3に進みリレーRC1がオンとされ、モータジェネレータ2が電動機として機能しスターリングエンジンが起動される。その約2秒後に、ステップS4において前述の回転数代用電圧Vsが基準電圧Vlを越えたと判定されて、スターリングエンジン発電機としての自立が確認されると、ステップS5に進みリレーRC3がオンとされ、モータジェネレータ2によって発電された電力はバッテリ207に充電される。
スターリングエンジン発電機は作動流体が常に一定であるため、冷却側の温度(気化槽VT内の温度)が変動しても出力される電圧は0乃至30Vの範囲で変動するだけであるが、バッテリ207の充電状態に応じて(発電)負荷側に変動が生ずると、スターリングエンジンSEに対しては略一定で入力されるためエンジン回転が大きく変動する。例えば、バッテリ207が満充電に近くなり、発電機側(モータジェネレータ2側)の負荷が低くなると、相対的に電圧Vsが高くなる。この結果、ステップS6にて電圧Vsが基準電圧Vh以上となったと判定されると、エンジン過回転に至る前にステップS7に進み、リレーRC3がオフとされて(このときリレーRC2はステップS1のオン位置)、発電された電力はダミー抵抗205で消費される。これにより、ステップS6にて電圧Vsが基準電圧Vh未満となったと判定されると、ステップS8にてリレーRC3がオンに戻されて、ステップS9に進む。尚、ステップS6にて電圧Vsが基準電圧Vhを下回っていると判定された場合には、リレーRC3はオン状態に維持されてそのままステップS9に進む。
一方、バッテリ207が完全放電状態にある場合は発電機側の負荷が増大するので、電圧Vsが低くなる。この結果、ステップS9にて電圧Vsが基準電圧Vl以下となったと判定されると、ステップS10に進みリレーRC2がオフとされ、ダミー抵抗205の回路が遮断される。これにより、エンジン回転数が回復し、ステップS9にて電圧Vsが基準電圧Vlを越えたと判定されると、ステップS11にてリレーRC2がオンに戻されて、モータジェネレータ2の全出力がバッテリ207の充電に供されることになる。而して、ステップS12にて終了判定が行われ、終了でなければステップS6に戻り、終了と判定されるまでステップS6乃至S11の処理が繰り返される。
以上のように、バッテリ207が満充電近傍にある場合等、発電機側の負荷が軽くなり、エンジン回転数が過回転の状態に入り、電圧Vsが基準電圧Vh以上となった場合には、バッテリ207に対する充電回路が遮断されて、発電側がダミー抵抗205に接続され、エンジン回転が正常に戻されると共に、ダミー抵抗205によって発電分の一部が吸収される。これに対し、バッテリ207の電力が消費されて空放電に近い状態から充電が開始されると、当初は充電電流が大きいため負荷が増大し、エンジン回転数が低下する傾向となる。この結果、電圧Vsが基準電圧Vl以下となった場合には、発電機側のダミー抵抗205の回路が遮断され、エンジン回転数の回復が促され、充電コントローラ206を介して発電機側の電圧が14V乃至30Vとなるように制御され、バッテリ207への充電が適切に行なわれる。
尚、各スターリングエンジンSEや気化槽VTの形式、構成、形状等は上記の実施形態に限定されるものではなく、液化ガスはLNGに限定されるものではない。
SE スターリングエンジン
HC 熱回収部
LT 液化ガスタンク
VT 気化槽
IN 導入管
EX 排出管
VA1,VA2 調整弁
FS 液面センサ
CS システムコントローラ
CE スターリングエンジンコントローラ
1 ハウジング
2 モータジェネレータ
10 シリンダ
11 シリンダヘッド
12 シリンダ本体
15 リング部材
20 ディスプレーサピストン
30 再生器
40 パワーピストン
70 クランク機構
80 フライホイール
HS 高温空間
LS 低温空間

Claims (6)

  1. 液化ガスを液相状態で貯蔵可能な液化ガスタンクと、該液化ガスタンクから供給される前記液化ガスの流量を調整する第1の流量調整装置と、該第1の流量調整装置の下流側に配設され、前記液化ガスが気化した気相状態のガスと液相状態の滞留液化ガスを貯蔵可能な気化槽と、該気化槽内の気相状態のガスを排出する排出管と、該排出管を介して排出される前記気相状態のガスの流量を調整する第2の流量調整装置と、前記気化槽に配設され、前記気化槽内の滞留液化ガスに浸漬するように夫々の熱回収部を配置して成る複数のスターリングエンジンを備えたことを特徴とする液化ガス気化システム。
  2. 前記複数のスターリングエンジンは夫々、強制的に駆動することによって前記熱回収部を介して前記滞留液化ガスを冷却し、液相状態に維持することを特徴とする請求項1記載の液化ガス気化システム。
  3. 前記気化槽内に配設され、前記滞留液化ガスの液面を検知する液面検知手段を備え、該液面検知手段の検知結果に基づき、前記第1の流量調整装置による前記液化ガスの流量、及び前記第2の流量調整装置による前記気相状態のガスの流量を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液化ガス気化システム。
  4. 前記複数のスターリングエンジンは夫々、ピストン部材をシリンダ内に摺動自在に支持すると共に該シリンダの基端部を固定するハウジングを備え、前記シリンダの先端部を前記気化槽内に配置し、前記気化槽に前記ハウジングを支持することを特徴とする請求項1記載の液化ガス気化システム。
  5. 前記複数のスターリングエンジンは夫々、前記シリンダを嵌合する取付孔を有し前記気化槽に装着する取付部材と、前記シリンダを囲繞するように嵌合する支持筒体と、該支持筒体を前記取付部材に支持する第1の支持部材と、前記ハウジングを前記取付部材に支持する第2の支持部材とを備え、該第2の支持部材及び前記第1の支持部材によって前記気化槽に支持することを特徴とする請求項4記載の液化ガス気化システム。
  6. 前記シリンダの外周面に環状溝を形成し、該環状溝に嵌合するリング部材を備え、該リング部材を前記ハウジングと前記支持筒体との間に挟持することを特徴とする請求項5記載の液化ガス気化システム。
JP2009251622A 2009-02-12 2009-11-02 液化ガス気化システム Expired - Fee Related JP5409272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009251622A JP5409272B2 (ja) 2009-02-12 2009-11-02 液化ガス気化システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030092 2009-02-12
JP2009030092 2009-02-12
JP2009251622A JP5409272B2 (ja) 2009-02-12 2009-11-02 液化ガス気化システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010209906A true JP2010209906A (ja) 2010-09-24
JP5409272B2 JP5409272B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=42970313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009251622A Expired - Fee Related JP5409272B2 (ja) 2009-02-12 2009-11-02 液化ガス気化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5409272B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1122550A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Morikawa Sangyo Kk L,n,gをクーラー用冷却液として用いることのできるスターリングエンジン。
JP2006329059A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Jfe Engineering Kk 複合冷熱発電装置
JP2008157144A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Kobe Steel Ltd 液化ガス気化システムおよびその制御方法
JP2009144538A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Kobe Steel Ltd 液化ガス気化システム
WO2009141120A1 (en) * 2008-05-20 2009-11-26 Sincron S.R.L. Engine assembly for a motor vehicle in general and particularly for an urban motor vehicle

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1122550A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Morikawa Sangyo Kk L,n,gをクーラー用冷却液として用いることのできるスターリングエンジン。
JP2006329059A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Jfe Engineering Kk 複合冷熱発電装置
JP2008157144A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Kobe Steel Ltd 液化ガス気化システムおよびその制御方法
JP2009144538A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Kobe Steel Ltd 液化ガス気化システム
WO2009141120A1 (en) * 2008-05-20 2009-11-26 Sincron S.R.L. Engine assembly for a motor vehicle in general and particularly for an urban motor vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP5409272B2 (ja) 2014-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102099560B (zh) 排热再生系统
KR100341670B1 (ko) 선형 모터 구동부가 마련된 왕복 펌프
JP5328527B2 (ja) 排熱回生システムおよびその制御方法
JP4696992B2 (ja) 外燃機関
JP2009097387A (ja) 廃熱利用装置
KR20150128575A (ko) 열에너지 회수 장치 및 열에너지 회수 장치의 기동 방법
JP2005330910A (ja) 蒸気エンジン
JP2007170264A (ja) 流体機械
JP2010077856A (ja) 非常用ディーゼル発電設備及び非常用ディーゼル発電設備の運転方法
JP5409272B2 (ja) 液化ガス気化システム
JP6689616B2 (ja) 圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法
KR20060131991A (ko) 전기에너지로 변환시키기 위한 열에너지의 저장 장치
JP4277909B2 (ja) 外燃機関
JP4730430B2 (ja) ピストン機関
JP2008115795A (ja) 蓄熱装置
SU626708A3 (ru) Двигатель с внешним подводом тепла
JP5316722B1 (ja) スターリングエンジン
JP3722439B2 (ja) ハイブリッド熱電供給システム
JP2009127476A (ja) スターリングエンジン
US20210189997A1 (en) Energy harvesting heat engine and actuator
JP4434286B2 (ja) 外燃機関
JP5388108B2 (ja) スターリングエンジン
JP2007255260A (ja) 外燃機関
EP2020729A2 (en) An energy storage process and system
JP2005330825A (ja) 完全密封式リザーブタンク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130912

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131105

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees