JP2001158224A - 空調装置 - Google Patents

空調装置

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JP2001158224A
JP2001158224A JP34452299A JP34452299A JP2001158224A JP 2001158224 A JP2001158224 A JP 2001158224A JP 34452299 A JP34452299 A JP 34452299A JP 34452299 A JP34452299 A JP 34452299A JP 2001158224 A JP2001158224 A JP 2001158224A
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JP
Japan
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refrigerant
compressor
expansion device
evaporator
condenser
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JP34452299A
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Masahiko Shiyuugai
雅彦 集貝
Kazuhiro Irie
一博 入江
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Application filed by Zexel Valeo Climate Control Corp filed Critical Zexel Valeo Climate Control Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機をオンオフ制御する空調装置におい
て、圧縮機が停止している間の冷力を確保できる時間を
長くし、圧縮機の動力源の負荷を低減する。 【解決手段】 圧縮機2が停止する期間中、受液器4か
ら凝縮器3への冷媒の流れを阻止する手段を設ける。凝
縮器3と受液器4との間に開閉弁9を設けるものでも、
圧縮機2から吐出する冷媒の順方向の流れのみを許容す
る逆止弁を凝縮器と受液器との間に設けるようにしたも
のでもよい。膨張装置と蒸発器との直列要素を並列接続
した構成にあっては、いずれか又は両方の直列要素の前
後に開閉弁を設け、これら開閉弁を圧縮機が停止してい
る期間中、閉じるようにしてもよい。また、膨張装置5
をバイパスするバイパス通路を設けてこのバイパス通路
に絞りを設けると共にこのバイパス通路を開閉する開閉
弁を設け、この開閉弁を圧縮機が停止した時点よりも遅
らせて閉じる構成を付加しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用に適した
空調装置に関し、特に、圧縮機をオンオフ制御する冷凍
サイクルを備えた空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空調装置は、蒸発器の凍結防止と
必要冷力の確保とを両立させるために、圧縮機をオンオ
フ制御しているものが多い。
【0003】即ち、蒸発器又はその直後に取り付けられ
たデフロストサーモによって、蒸発器の温度又は蒸発器
直後の吹出空気温度が所定温度以上になれば圧縮機を駆
動(オン)する制御信号を出力し、所定温度以下となれ
ば圧縮機を停止(オフ)する制御信号を出力して、蒸発
器の凍結防止を図ると共に蒸発器の冷力不足を避けるよ
うにしている。このため、熱負荷が小くなれば、圧縮機
がオフした後に蒸発器の温度又は蒸発器直後の吹出空気
温度が圧縮機をオンにする温度に至るまでの時間は長く
なり、逆に、熱負荷が大きくなれば、圧縮機がオフした
後に再び圧縮機がオンとなるまでの時間は短くなるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の圧
縮機のオンオフ制御を行う空調装置では、高負荷時に圧
縮機の稼動率(圧縮機のON時間/(圧縮機のON時間
+圧縮機のOFF時間))が高くなることから、圧縮機
の動力をエンジンから得ている場合には、燃費の悪化を
招く不具合があった。また、圧縮機がOFFになると、
冷凍サイクルの高圧ラインと低圧ラインの圧力差が急速
に小さくなってほぼ等しくなることから、再び圧縮機が
ONになると、高圧ラインと低圧ラインの圧力差を定常
時の圧力差に戻すためには大きな駆動トルクが必要とな
り、この点からも燃費の悪化を招いていた。この点に対
処するために圧縮機のOFF時間を強制的に長くするこ
とも考えられるが、圧縮機のOFF時間が長くなれば従
来の構成では十分な冷力を確保することが困難となる。
【0005】このような不都合は、圧縮機を駆動させる
専用モータを搭載している車両の場合、モータを駆動さ
せる消費電力が増大し、また、エンジンと同等の駆動力
がモータの出力として必要になることから、モータ自体
の大型化、バッテリー容量の拡大を余儀なくされ、ハイ
ブリッドカーにあっては、バッテリーの容量が不足する
頻度が多くなることからエンジンを稼動しなければなら
ない頻度が多くなり、上述と同様に燃費の悪化を招いて
しまう。
【0006】そこで、この発明においては、上述の問題
点を解決し、圧縮機が停止している間の冷力を確保でき
る時間を長くすると共に、圧縮機の動力源の負荷を低減
し、エンジンにあっては燃費の向上を図りモータにあっ
ては消費電力の抑制を図ることができる空調装置を提供
することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明に係る空調装置は、冷媒を圧縮する圧縮機
と、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮液化する
凝縮器と、前記凝縮器によって放熱された冷媒を蓄積す
る受液器と、冷媒を減圧する膨張装置と、前記膨張装置
で減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器とを順次配管接
続して閉サイクルを構成し、前記圧縮機をオンオフ制御
する空調装置において、前記圧縮機が停止している期間
中に前記受液器から前記凝縮器への冷媒の流れを阻止す
る手段を設けたことを特徴としている(請求項1)。
【0008】したがって、圧縮機のオンオフ制御で圧縮
機が停止している場合に、受液器に蓄積されている高圧
の液冷媒が圧縮機を停止した後に凝縮器へ逆流すること
がなくなるので、膨張装置の上流側において高圧の液冷
媒を保持させることができ、この液冷媒を圧縮機が停止
している期間中においても膨張装置を通って蒸発器へ確
実に導くようにすることができる。
【0009】つまり、圧縮機が停止している期間中にお
いて受液器から凝縮器へ冷媒が流れるのを阻止する手段
を設けたことにより、圧縮機の停止後においても膨張装
置との間に閉じ込められた高圧の液冷媒を膨張装置を確
実に通過させることで、蒸発器の冷力を保持し、あたか
も圧縮機が作動しているかのような状態を形成すること
が可能となり、蒸発器の温度が圧縮機をオンにする温度
となるまでの時間(圧縮機のOFF時間)を長くして圧
縮機の稼動率を小さくすることが可能となる。また、上
記手段を設けたことにより、圧縮機の停止期間中、冷凍
サイクルの高圧ラインの圧力低下(低圧ラインの圧力上
昇)を鈍らせることができるようになり、再び圧縮機が
オンになる時点での高圧ラインと低圧ラインとの差圧を
大きく保ち、圧縮機が再びオンとなる際の必要駆動トル
クを抑えることができる。
【0010】受液器から凝縮器への冷媒の流れを阻止す
る手段として逆止弁を用いる場合には、逆止弁を受液器
に組付けるようにすることが好ましい(請求項2)。例
えば、受液器の表面に配管を取り付けるための配管プレ
ートによって塞がれる装着孔を形成し、この装着孔に逆
止弁を着脱自在に取り付けるようにしても(請求項
3)、配管を接続する受液器の装着孔に逆止弁を内側か
ら固着するものであってもよい(請求項4)。
【0011】また、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮
機によって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前
記凝縮器によって放熱された冷媒を減圧する第1の膨張
装置と、この第1の膨張装置によって減圧された冷媒を
蒸発気化する第1の蒸発器とを順次配管接続して閉サイ
クルを構成し、前記第1の膨張装置と前記第1の蒸発器
とからなる第1の直列要素に対して、冷媒を減圧する第
2の膨張装置とこの第2の膨張装置によって減圧された
冷媒を蒸発気化する第2の蒸発器とを直列に接続した第
2の直列要素を並列に接続し、前記圧縮機をオンオフ制
御する空調装置において、前記圧縮機が停止している期
間中に冷媒の流れを阻止する手段を前記第1の直列要素
の前後に設けるようにしてもよい(請求項5)。
【0012】このような構成は、例えば車両の前席空間
を空調する空調ユニットに第1の膨張装置と第1の蒸発
器とを設け、後席空間を空調する空調ユニットに第2の
膨張装置と第2の蒸発器とを設ける、所謂デュアルエア
コンに適したものであり、特に、前席側の空調制御に重
点を置いた構成となっている。
【0013】即ち、圧縮機のオンオフ制御で圧縮機が停
止している場合には、第1の直列要素の前後に設けられ
た冷媒の流れを阻止する手段によって第1の膨張装置の
前後の圧力差が保持されると共に、第1の膨張装置とこ
の第1の膨張装置の上流側に設けられた冷媒の流れを阻
止する手段との間に液冷媒を閉じ込めることができるの
で、圧縮機を停止した後に冷媒の逆流を防ぐことができ
ると共に、この閉じ込められた液冷媒を確実に第1の膨
張装置を介して第1の蒸発器へ導くことができる。
【0014】つまり、圧縮機の停止と同時に第1の直列
要素の前後に設けられた冷媒の流れを阻止する手段によ
って、第1の膨張装置の上流側に閉じ込められた液冷媒
をこの第1の膨張装置を介して第1の蒸発器へ確実に供
給することができるので、圧縮機が停止してから第1の
蒸発器の冷力が保持されている時間を長くすることがで
き、圧縮機が停止した後においても、あたかも圧縮機が
作動しているかのような状態を第1の蒸発器の側で形成
することが可能となり、この第1の蒸発器の温度が圧縮
機をオンにする温度に至るまでの時間(圧縮機のOFF
時間)を長くして圧縮機の稼動率を小さくすることが可
能となる。また、圧縮機の停止期間中、冷媒の流れを阻
止することで、冷凍サイクルの高圧ラインの圧力低下
(低圧ラインの圧力上昇)を抑えることができ、圧縮機
が再びオンとなる時点での高圧ラインと低圧ラインとの
差圧を大きくして圧縮機の必要駆動トルクを抑えること
ができる。
【0015】上述した空調装置において、特に、第2の
蒸発器側の空調制御に重点を置いた構成とする場合に
は、圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
る手段を第2の直列要素の前後に設けるようにしてもよ
く(請求項6)、第1の蒸発器側の空調制御と第2の蒸
発器側の空調制御とを同等に行う場合には、圧縮機が停
止している期間中に冷媒の流れを阻止する手段を第1の
直列要素の前後と第2の直列要素の前後とにそれぞれに
設けるようにしてもよい(請求項7)。
【0016】また、第1の蒸発器側の空調制御と第2の
蒸発器側の空調制御とを同等に行う場合には、圧縮機が
停止している期間中に冷媒の流れを阻止する手段を、第
1の直列要素と第2の直列要素との上流側の接続部位と
凝縮器との間、及び、第1の直列要素と第2の直列要素
との下流側にそれぞれに設けることで同様の作用効果を
得るようにしても良い(請求項8)。
【0017】さらに、圧縮機の停止直後にあっては、膨
張装置の弁が閉じて冷媒の温度上昇が激しくなり、吹出
空気温度が上昇して不快になることから、冷媒を圧縮す
る圧縮機と、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮
液化する凝縮器と、前記凝縮器によって放熱された冷媒
を減圧する膨張装置と、前記膨張装置で減圧された冷媒
を蒸発気化する蒸発器とを有し、前記圧縮機をオンオフ
制御する空調装置において、前記圧縮機が停止している
期間中に冷媒の流れを阻止する手段を前記凝縮器と前記
膨張装置との間に設け、さらに前記膨張装置をバイパス
するバイパス通路を設けてこのバイパス通路に絞りを設
けると共にこのバイパス通路を開閉する開閉手段を設
け、前記開閉手段によって前記圧縮機が停止した時点よ
りも遅らせて前記バイパス通路を閉じるようにしてもよ
い(請求項9)。
【0018】このような構成にあっては、圧縮機がオフ
となって膨張装置が閉じようとする場合にあっても、膨
張装置よりも上流側の冷媒はバイパス通路の絞りを介し
て蒸発器へ導かれるので、蒸発器の冷力が保たれてここ
を通過した空気温度の急激な温度上昇を避けることがで
きる。
【0019】ここで、バイパス通路と絞りを設ける手段
としては、バイパス通路を絞りを兼用したオリフィス通
路として構成し、このオリフィス通路を膨張装置に一体
に形成する構成などが考えられる(請求項10)。
【0020】また、上述したいずれの構成においても、
冷媒の流れを阻止する手段としては、圧縮機が停止して
いる期間中、閉となる開閉弁であっても、圧縮機から吐
出する冷媒の順方向の流れのみを許容する逆止弁であっ
てもよい(請求項11,12)。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。図1において、車両用として用いら
れる空調装置の構成例が示され、この車両用空調装置
は、エンジン1からの動力を受けて回転する圧縮機2
と、この圧縮機2によって圧縮された高温高圧の冷媒を
凝縮液化する凝縮器(コンデンサ)3と、この凝縮器3
によって凝縮液化された冷媒を溜めると共に気相冷媒と
液相冷媒とに分離し、液相冷媒のみを下流側へ送る受液
器4と、この受液器4から送られる液相冷媒を減圧して
低温低圧の気液混合冷媒にする膨張装置5と、この膨張
装置5から送られる低温低圧の気液混合冷媒を蒸発気化
する蒸発器(エバポレータ)6とを、この順で配管接続
した冷凍サイクルを有している。
【0022】圧縮機2は、エンジン1からの動力の伝達
を断続させる電磁クラッチ7を備えており、膨張装置5
は、それ自体周知のものであり、この例では感温筒8に
て蒸発器6を通過した直後の冷媒の過熱度を検出し、こ
の過熱度を一定に保つように開度を調整するようになっ
ている。
【0023】また、この冷凍サイクルにおいては、凝縮
器3と受液器4との間の配管経路上にこの経路を開閉す
るための開閉弁9が設けられており、この開閉弁9を圧
縮機2が停止している期間中に閉とすることで受液器4
から凝縮器3への冷媒の流れを阻止する手段が構成され
ている。
【0024】10は車室内の温度を検出する室内温度セ
ンサであり、11は空調状態を設定するマニュアル設定
器であり、12は蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通
過した直後の空気温度を検出するエバ直後温度センサで
あり、これらセンサ及び設定器からの信号は、制御部1
5に入力されるようになっている。ここで、制御部15
は、図示しない中央演算処理装置(CPU)、読出専用
メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RA
M)、入出力ポート(I/O)等を備えると共に、圧縮
機2の電磁クラッチ7のオンオフや開閉弁9を制御する
駆動回路等を有して構成され、ROMに与えられた所定
のプログラムにしたがって各種入力信号を処理し、圧縮
機2の稼動・停止(オンオフ)、開閉弁9の開閉等を制
御するようになっている。
【0025】ここで、サイクル稼動中における圧縮機2
のオンオフ制御とは、蒸発器6の凍結を防止する必要か
ら、蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通過した直後の
空気温度が、蒸発器6の凍結を回避するのに必要となる
停止基準温度よりも低くなった場合に電磁クラッチ7を
オフにしてエンジン1から圧縮機2への動力の伝達を断
ち、圧縮機2が停止した後に蒸発器6の温度が上昇し、
この蒸発器6の冷力を保つ為に必要となる稼動基準温度
(例えば、10℃)よりも高くなった場合に電磁クラッ
チ7をオンにしてエンジン1から圧縮機2へ動力を伝達
する制御のことである。また、圧縮機2を停止するため
に電磁クラッチ7をオフにする制御信号が発せられる場
合には、これと同時に開閉弁9を閉にする制御信号が発
せられ、圧縮機2を再びオンにする制御信号が発せられ
る場合には、これと同時に開閉弁9を開にする制御信号
が発せられるようになっており、圧縮機2の停止期間中
は開閉弁9が閉となるようになっている。
【0026】上述の構成において、圧縮機2がオンであ
る場合には、開閉弁9は開であり、圧縮機2によって圧
縮された冷媒が凝縮器3によって冷却されて凝縮液化
し、この液化された冷媒は受液器4によって気液分離さ
れ、液相冷媒のみが膨張装置5へ至り、ここで減圧され
て低温低圧の気液混合冷媒となり、蒸発器6に入る。そ
して、蒸発器6において、ここを通過する空気と熱交換
して蒸発気化し、圧縮機2に戻される。
【0027】蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通過し
た直後の空気温度は、ここを通過する空気の量や温度に
よって異なってくるが、熱負荷が小さい場合や圧縮機2
からの冷媒吐出量が多くなると、蒸発器6が必要以上に
冷却されて表面に生じた凝縮水が凍結して蒸発能力が低
下したり、蒸発器6を通過しようとする空気が遮られる
などの不都合が生じる。このため、エバ直後温度センサ
12によって蒸発器6の温度、又は、蒸発器直後の通過
空気温度が停止基準温度以下となれば圧縮機2を停止
し、その後、蒸発器6の温度、又は、蒸発器直後の通過
空気温度が上昇して稼動基準温度以上となれば、圧縮機
2を再び稼動させる前述したオンオフ制御を行って蒸発
器6の凍結防止が図られている。
【0028】この圧縮機2のオンオフ制御で圧縮機2が
停止している場合には、開閉弁9が閉となることから、
この開閉弁9によってコンデンサ3とリキッドタンク4
との間が遮断されるので、リキッドタンク4に蓄えられ
ている高圧の液冷媒は、圧縮機2を停止した後に凝縮器
側へ逆流することがなくなり、膨張装置5との間に保持
されることとなる。このため、圧縮機2が停止してサイ
クル内の圧力が平衡圧に近づこうとする過程において
は、開閉弁9と膨張装置5との間に保持されている液冷
媒は膨張装置5を通過せざるを得なくなることから、圧
縮機2が停止しているにも拘わらず、この保持されてい
る冷媒は、あたかも圧縮機2が作動しているかのように
膨張装置5を介して低圧側へ流れ続けることとなる。
【0029】このため、圧縮機吐出側での圧力(高圧圧
力)と圧縮機吸入側での圧力(低圧圧力)、蒸発器直後
の通過空気温度、及び圧縮機2の必要駆動トルクの経時
変化を見ると、図2に示されるように、開閉弁を有しな
い破線で示す従来の構成に比べて、本案の構成は、圧縮
機2が停止した後に開閉弁9を閉にすることによって液
冷媒が逆流することがなくなるので、圧縮機2が停止し
た後の吐出側の圧力低下と吸入側の圧力上昇とは従来よ
りも緩やかになり、再び圧縮機2が稼動する際の吐出側
と吸入側との圧力差を従来よりも大きくすることができ
る。
【0030】よって、圧縮機の稼動直前での圧縮機吐出
側と吸入側との圧力差が従来よりも大きくなることか
ら、圧縮機2を稼動させる際に必要となる駆動トルクは
小さくて済み、破線で示す従来のように駆動トルクが圧
縮機2の稼動直後に一時的に過大となるような不都合を
抑えることができる。また、圧縮機が停止後においても
冷媒が膨張装置5を介して蒸発器6へ供給され続けるこ
とから、蒸発器6の温度上昇も緩やかになる。即ち、蒸
発器6の温度、又は、蒸発器6を通過した直後の空気温
度が圧縮機2をオンとする稼動基準温度に至るまでの時
間(圧縮機のOFF時間:t2)を従来のt1よりも長
くして圧縮機2の稼動率を小さくすることが可能とな
る。
【0031】このため、圧縮機2の稼動率を抑えると共
に、圧縮機2を稼動させるために必要な駆動トルクを小
さくすることができるので、エンジン1の負荷を低減し
て燃費をよくすることができる。特に、負荷トルクに影
響を受けやすい直噴型エンジンにあっては、燃費を大き
く改善することができる。
【0032】図3において、圧縮機2が停止する期間中
に受液器4から凝縮器3への冷媒の流れを阻止する手段
として、前記開閉弁9の代わりに凝縮器3から受液器4
への冷媒の流れのみを許容する逆止弁16を用いた例が
示されている。
【0033】このような構成においても、圧縮機2が停
止すると、逆止弁16と膨張装置5との間に高圧冷媒が
閉じ込められるので、この高圧冷媒は、サイクル内の圧
力が平衡圧に近づこうとする過程においては、膨張装置
5を通過せざるを得なくなることから、圧縮機2が停止
しているにも拘わらず、あたかも圧縮機2が作動してい
るかのように膨張装置5を介して低圧側へ流れ続けるこ
ととなる。この結果、上述と同様の作用効果を得ること
ができ、また、この構成においては、制御部15による
弁の制御が不要となるので、構成の簡素化を図ることが
できると共にコスト面でも有利となる。
【0034】ところで、上述の逆止弁15を受液器4に
一体に組付ければ、部品点数の削減を図れると共に、設
置箇所への設置もし易くなり、設置スペースの削減にも
なる。このため、受液器4に逆止弁16を組付けること
が望ましく、このような構成例としては、図4(a)や
(b)に示されるような構成などが考えられている。
【0035】図4(a)で示す構成は、受液器4のヘッ
ダ17に配管を取り付けるにあたり、配管を接続するた
めの配管プレート18をヘッダ17に着脱自在に取り付
け、ヘッダ17に形成された装着孔19に逆止弁16を
着脱自在に挿嵌し、この装着孔19を配管プレート18
で覆うようにしている。より具体的には、ヘッダ17に
設けられる装着孔19は、受液器4の外側に開口する部
分において径を大きく、内側に開口する部分において径
を小さくして中程に段部20を形成した形状を成してお
り、逆止弁16は、装着孔19の形状に合わせて外周面
が形成されているもので、受液器4の内側に挿入される
部分を径を小さくした小径部21とし、これと反対側の
部分を径を大きくした大径部22とし、装着孔19に逆
止弁16を挿入すると、装着孔19に形成されている段
部20に逆止弁16に形成されている段部23が係止さ
れてヘッダ17に逆止弁16が着脱自在に取り付けられ
るようになっている。この逆止弁16は、小径部21が
形成された一端が閉塞されて底部24を有しており、大
径部22が形成された他端は開口されて全体として軸方
向に延びる通路25が形成された有底の筒状に形成され
ている。小径部21には、バルブプレート26が収納さ
れた弁体収納室27が形成されており、バルブプレート
26と底部24との間に弾装されたスプリング28によ
ってバルブプレート26を通路25の途中に形成された
シート部29に向かって常時付勢する構成となってい
る。また、大径部22の周囲には、環状溝30が形成さ
れ、この環状溝30にはヘッダ17との間をシールする
O−リング31が取り付けられ、弁体収納室27は、小
径部21の側壁に形成された通孔32を介して受液器内
に開口している。
【0036】配管プレート18は、表面から突出形成さ
れて配管を接続する配管接続部33と、ヘッダ17との
対峙面に突出形成されて逆止弁16の通路25に挿入さ
れるヘッダ接続部34とを有し、内部が配管接続部33
からヘッダ接続部34に通じるよう中空に形成されてお
り、装着孔19を覆うようにヘッダ17に固定されてい
る。ヘッダ接続部34は、その周囲に環状溝35が形成
され、この環状溝35にはO−リング36が取り付けら
れており、ヘッダ接続部34を逆止弁16の通路25に
挿入した際に、ヘッダ接続部34と逆止弁16との間が
シールされるようになっている。
【0037】このような構成によれば、圧縮機2が停止
して受液器内の冷媒が凝縮器側へ逆流しようとすると、
バルブプレート26によって通路25が遮られるので、
冷媒の逆流はなくなり、前記図1の構成で圧縮機の停止
中に開閉弁を閉にした場合と同様の状態が形成される。
また、逆止弁16は、配管プレート18に覆われた装着
孔19に着脱自在に取り付けられているので、逆止弁1
6が何らかの事情でメンテナンスを要する場合でも配管
プレート18を取り外せば容易に逆止弁16を取り外す
ことができ、メンテナンスが容易に行えるメリットがあ
る。
【0038】これに対して、図4(b)に示される構成
は、図4(a)の構成よりも更に簡易にしたものであ
り、逆止弁16を受液器4のヘッダ17に一体に固定す
るようにしたものである。すなわち、ヘッダ17の装着
孔19には逆止弁16を係止させる機構がなく、側壁に
通孔37が形成された有底の弁ハウジング38をヘッダ
17の装着孔19に内側から溶接、圧入、螺合などの手
段によって一体に固定し、この弁ハウジング38にバル
ブプレート26及びこのバルブプレート26をヘッダ1
7に形成されたシート部39へ向かって常時付勢するス
プリング40を収納して構成されている。
【0039】そして、装着孔19には、配管41の端部
42が直接装着されるよになっており、配管の端部周囲
には環状溝43が形成され、この環状溝43にO−リン
グ44が取り付けられて、配管41の端部42を装着孔
19に挿入した際に、配管端部とヘッダ17との間がシ
ールされるようになっている。
【0040】このような構成にあっては、逆止弁16が
受液器4のヘッダ17に一体に形成されているので、メ
ンテナンスのし易さの点では図4(a)の構成よりも劣
るけれども、図4(a)の構成よりも簡素な構造にて逆
止弁16を受液器4に一体に組付けることができる利点
があり、その他の点においては、前記構成例と同様の作
用効果を得ることが可能となる。
【0041】尚、図1においては、開閉弁(二方向弁)
による場合を、図3においては逆止弁による場合をそれ
ぞれ示したが、弁の種類や構造は特に限定されるもので
はなく、圧縮機2が停止した場合に冷媒の逆流を避ける
構成であればどのようなものであってもよい。
【0042】図5に、この発明に係る空調装置の他の構
成例が示されている。この構成例においては、圧縮機2
として、エンジン1の駆動力を電磁クラッチ7を介して
駆動軸に伝達する手段とモータ50からの駆動力を駆動
軸に伝達する手段とを備えたハイブリッド圧縮機が用い
られ、車両の異なる2つの空調領域、例えば、前席領域
と後席領域とを各々空調するそれぞれの蒸発器に対して
冷媒を供給可能とするサイクルが形成されている。
【0043】即ち、この車両用空調装置は、エンジン1
からの動力とモータ50からの動力とを選択的に受けて
回転する圧縮機2と、この圧縮機2によって圧縮された
高温高圧の冷媒を凝縮液化する凝縮器3と、この凝縮器
3によって凝縮液化された冷媒を溜めると共に気相冷媒
と液相冷媒とに分離し、液相冷媒を下流側へ送る受液器
4と、この受液器4から送られる液相冷媒を減圧して低
温低圧の気液混合冷媒にする第1の膨張装置51と、こ
の第1の膨張装置51から送られる低温低圧の気液混合
冷媒を蒸発気化する第1の蒸発器52とを、この順で配
管結合した前席側を冷房するためのサイクルと、冷媒を
減圧する第2の膨張装置53とこの第2の膨張装置53
によって減圧された冷媒を蒸発気化する第2の蒸発器5
4とを直列に接続した直列要素を第1の膨張装置51及
び第1の蒸発器52の直列要素に対して並列に接続し、
前記圧縮機2、凝縮器3、受液器4、第2の膨張装置5
3、第2の蒸発器54とによって後席側を冷房するため
のサイクルとが形成された構成となっている。
【0044】この構成例では、第2の膨張装置53と第
2の蒸発器54との直列要素の上流側(分岐点Aと第1
の膨張装置51との間)に第1の開閉弁55を設けると
共にこの直列要素の下流側(第1の蒸発器52と合流点
Bとの間)に第2の開閉弁56を設け、圧縮機2を停止
させるために電磁クラッチ7をオフにする制御信号が発
せられると、それと同時にこれら第1及び第2の開閉弁
55,56を閉にする制御信号が発せられ、圧縮機2を
再びオンにする制御信号が発せられると、これら開閉弁
55,56を開にする制御信号が発せられるようになっ
ており、圧縮機2の停止期間中は第1及び第2の開閉弁
55,56を閉にするように構成されている。
【0045】特に、この例では、アイドル状態でエンジ
ン1を停止させるアイドルストップ時に、前席側のサイ
クルを中心に圧縮機2が制御されるようになっているも
ので、エバ直後温度センサ12は、第1の蒸発器52の
温度、又は、第1の蒸発器直後の通過空気温度を検出す
るようになっており、制御部15は、アイドル状態でエ
ンジン2が停止した後に第1の蒸発器52の温度が所定
の温度(例えば、10℃)に達した場合にこの第1の蒸
発器52の冷力を保つためにモータ50を駆動させて圧
縮機2を稼動させるようになっている。
【0046】このような構成においては、アイドルスト
ップによって圧縮機2がOFFになると、それと同時に
第1の開閉弁55が閉になることから、第1の開閉弁5
1と第1の膨張装置52との間に存在する液冷媒が逆流
することなくこの間に保持され、また、第2の開閉弁5
6も閉じられることから、第1の膨張装置51の前後の
圧力差を保持することができ、第1の開閉弁55と第1
の膨張装置51との間に閉じ込められた液冷媒を確実に
第1の膨張装置55を介して第1の蒸発器52へ導くこ
とができる。
【0047】また、この構成においては、全体のサイク
ル動作は、前席側のサイクル動作に依存するものとなっ
ており、径時的な圧力変動、蒸発器直後の空気温度(エ
バ直後温度)、圧縮機ON時の必要駆動トルクは、図6
の実線で示されるようになっている。即ち、開閉弁を有
しない破線で示す従来の構成に比べて、本案の構成は、
圧縮機2が停止されると第1及び第2の開閉弁55,5
6が閉となるので、圧縮機2の吐出側での圧力(高圧圧
力)の低下と、圧縮機の吸入側での圧力(低圧圧力)の
上昇は従来に比べて緩やかなものとなり、再び圧縮機2
が稼動する際の圧縮機吐出側と吸入側との圧力差を従来
よりも大きくすることができる。また、圧縮機2の停止
後においても冷媒が第1の膨張装置51を介して第1の
蒸発器52へ供給され続けることから、第1の蒸発器5
2の温度上昇も緩やかなものとなる。
【0048】よって、圧縮機2を稼動させる際に必要と
なる駆動トルクも、圧縮機2の稼動直前での吐出側と吸
入側との圧力差が従来よりも大きくなることから、圧縮
機2が稼動して定常時の圧力差を得るために必要となる
駆動トルクは小さくて済み、モータの消費電力の抑制を
図ることができると共に、破線で示す従来のように、必
要駆動トルクが稼動直後に一時的に過大となるような不
都合を抑えることができる。
【0049】つまり、第1の膨張装置51と第1の蒸発
器52とによって構成される第1の直列要素の前後に設
けられた開閉弁を閉じることで、圧縮機2が停止しても
あたかも圧縮機2が作動して冷媒が流れている状態を第
1の蒸発器52の側で形成することが可能となり、この
第1の蒸発器52の温度が圧縮機2をオンにする温度に
至るまでの時間(圧縮機のOFF時間:t2)を従来の
t1よりも長くして圧縮機2の稼動率を小さくすること
が可能となる。また、圧縮機2の停止期間中、第1及び
第2の開閉弁55,56を閉じることで、圧縮機が再び
稼動する際の必要駆動トルクを抑えることができるの
で、モータの容量は従来のものに比べて小さなものです
むようになり、また、モータ自体の小型化を図ることが
できる。さらに、本構成のようにモータとエンジンとか
ら動力の伝達を可能とするハイブリッド圧縮機にあって
は、アイドルストップ時にはモータによる駆動トルクが
不足しない限りエンジンを駆動させなくて済むことか
ら、エンジンの稼動頻度を少なくすることもでき、燃費
を向上させることが可能となる。
【0050】上述の図5で示す構成にあっては、前席側
のサイクル動作に依存した構成とする場合を示したが、
後席側のサイクル動作に依存した構成とする場合には、
前記第1及び第2の開閉弁55,56の代りに、図7に
示されるように、第2の膨張装置53と第2の蒸発器5
4とによって構成される第2の直列要素の前後に第3及
び第4の開閉弁57,58を設け、圧縮機2の停止期間
中にこれら第3及び第4の開閉弁57、58を閉にする
構成とすれば良い。この場合には、エバ直後温度センサ
12は、第2の蒸発器54の温度、又は、第2の蒸発器
直後の通過空気温度を検出するようになっている。
【0051】また、前席側のサイクル動作と後席側のサ
イクル動作のいずれの動作にも関連付けた制御を行うた
めには、第1の蒸発器52と第2の蒸発器54のいずれ
かが速く所定の温度(例えば、10℃)に達した場合に
この所定温度に達した方の蒸発器の冷力を保つためにモ
ータ50を駆動させて圧縮機2を稼動させるようにすれ
ばよく、図8に示されるように、第1の膨張装置51と
第1の蒸発器52との直列要素(第1の直列要素)の前
後に第1及び第2の開閉弁55,56を設けると共に、
第2の膨張装置53と第2の蒸発器54との直列要素
(第2の直列要素)の前後に第3及び第4の開閉弁5
7,58を設け、これら第1乃至第4の開閉弁55〜5
8を圧縮機2が停止している期間中、閉じるようにして
もよい。この場合には、第1の蒸発器52の温度、又
は、第1の蒸発器直後の通過空気温度を検出するエバ直
後温度センサ13と、第2の蒸発器54の温度、又は、
第2の蒸発器直後の通過空気温度を検出するエバ直後温
度センサ14とからの信号を制御部に入力するようにな
っている。
【0052】図7及び図8で示すいずれの構成において
も、直列要素の前後に設けられた開閉弁を閉じること
で、膨張装置の上流側に液冷媒を確保すると共に、膨張
装置の前後での圧力差を保持することができるので、図
5で示した構成と同様の作用効果を得ることができる。
【0053】尚、図8の構成にあっては、第1の開閉弁
55と第3の開閉弁57をそれぞれの直列要素に設ける
ようにした構成を示したが、これに代えて、図9に示さ
れるように、凝縮器3と受益器4との間に開閉弁59を
設け、この開閉弁59を圧縮機2が停止している期間中
に閉となるよう制御するようにしてもよい。このような
構成によれば、開閉弁59と各膨張装置51,53との
間に液冷媒を豊富に閉じ込めることができるので、圧縮
機2のOFF時間をより長くすることができる。
【0054】ところで、膨張装置として感温筒を用いて
スーパーヒートを感知し、ダイヤフラムによって低圧側
の冷媒圧力及び冷媒温度に応じた開度を得るように構成
されている非電気制御式の膨張装置を用いた場合には、
圧縮機2がOFFになると、その直後から圧縮機2の吸
引がなくなり、低圧ラインの圧力が徐々に上がってくる
ことから、圧縮機2がON状態にあるときにダイヤフラ
ムに作用していた圧力バランスが崩れて膨張装置は閉じ
ようとする。このため、圧縮機2のOFFした直後から
蒸発器に冷媒が供給されなくなり、このため、蒸発器の
温度上昇が激しくなり、車室内に供給される空気温度が
高くなって乗員に不快感を与えることが懸念されてい
る。
【0055】そこで、図10に示される構成において
は、圧縮機2が停止した直後においても、蒸発器6へ冷
媒が確実に供給されるように、膨張装置5をバイパスす
るバイパス通路60を設け、このバイパス通路60にオ
リフィス61を設けると共にバイパス通路60を開閉す
る開閉弁62を設け、圧縮機2の停止と同時にこの開閉
弁62を所定の間だけ開き、バイパス通路60からオリ
フィス61を介して蒸発器6へ冷媒を供給するようにし
ている。ここで、開閉弁62を開く所定の間とは、圧縮
機2が停止して閉じてしまった膨張装置5が、冷媒条件
の変化によって開弁し始めるまでの間を意味しており、
その間だけ開閉弁62が開となるようにするために、圧
縮機2が停止してからの時間や、蒸発器6の温度又は蒸
発器6を通過した空気温度又は車室に吹き出す空気温度
が上昇して所定温度に達するまでの期間として表される
ものである。また、圧縮機2が停止してから膨張装置5
が開き始める間での期間は、圧縮機2が停止してから再
び圧縮機2がONとなるまでの期間よりも短くなるよう
調節されている。
【0056】このような構成の制御は、例えば、図11
に示されるように行われる。即ち、圧縮機2が稼動して
いる定常状態においては、開閉弁9及び開閉弁62を開
として通常の制御を行い(ステップ70)、次のステッ
プ72において、圧縮機2が停止したか否かを判定し、
停止していないと判定された場合にはステップ70の状
態を維持し、停止したと判定された場合には、いままで
開いていた開閉弁9を閉として冷媒の逆流を防ぎ(ステ
ップ74)、蒸発器6の冷力が十分であるか否かを判定
する(ステップ76)。ここで、蒸発器6の冷力が十分
であるか否かの判定方法としては、蒸発器温度、又は、
蒸発器直後の蒸発器を通過した空気温度、又は、車室内
へ吹き出す空気温度が所定のサーモ設定温度以上である
か否かによって判定し、所定のサーモ設定温度よりも低
ければ冷力が十分であり、所定のサーモ設定温度以上で
あれば冷力が不充分であると判定するとよい。或いは、
圧縮機2を停止してから所定のサーモ設定温度に至るま
でに要する時間を予め設定しておき、この時間が経過し
たか否かによって判定し、所定時間が経過するまでは冷
力が十分であり、所定時間が経過すれば冷力が不充分で
あると判定するようにしてもよい。
【0057】ステップ76で蒸発器6の冷力が十分でな
いと判定された場合には、ステップ78において圧縮機
2をONにし、蒸発器6の冷力が十分であると判定され
た場合には、圧縮機2が停止してから前述した所定の間
が経過したか否かを判定する(ステップ80)。所定の
間が経過するまでは、現状の状態、即ち、開閉弁9を
閉、開閉弁62を開とする状態を維持し、圧縮機が停止
してから所定の間が経過した場合には、開閉弁62を閉
じ、以後、膨張装置5の開度制御のみによって蒸発器6
への冷媒供給量が制御される(ステップ82)。
【0058】したがって、このような構成を開閉弁62
で開閉するオリフィス付きバイパス通路60が設けられ
ていない従来の構成と比較すると、従来の構成において
は、圧縮機2が停止すると膨張装置5が閉じる方向に動
作するため、蒸発器6へ冷媒が流れなくなり、このた
め、図12の破線で示されるように、蒸発器6の温度、
又は、蒸発器6を通過した吹出空気温度が急上昇し、サ
ーモ設定温度(例えば、10℃)に至るまでの時間、即
ち、圧縮機2のOFF時間が短くなる。これに対して、
本構成によれば、圧縮機2がOFFした後に膨張装置5
が閉塞した場合でも、開閉弁9の下流側に閉じ込められ
た冷媒がバイパス通路60のオリフィス61を介して少
量づつではあるが蒸発器6へ流れ続けることとなるの
で、蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通過した空気温
度の急上昇を避けることができ、図10の実線で示され
るように蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通過した空
気温度が緩やかに上昇することとなる。しばらくする
と、今まで閉じていた膨張装置5が開き始めて機能し始
めるので、この時点で開閉弁62は閉となり、膨張装置
5のみを介して冷媒を蒸発器6へ供給する制御へ移行す
る。すると、開閉弁9と膨張装置5との間に保持された
冷媒は膨張装置5を介して蒸発器6へ流れ始めるので、
蒸発器6の温度、又は、蒸発器6を通過した空気温度の
上昇はさらに緩やかとなり、サーモ設定温度に至るまで
の時間t2、即ち、圧縮機2のOFF時間は、従来のO
FF時間(t1)よりも長くなる。
【0059】よって、圧縮機2の稼動率を低減すること
ができるのでエンジン1の燃費を向上できると共に、圧
縮機2が停止したことによって車室内に吹き出す空気温
度が急上昇する不都合を避けることができ、乗員の不快
感を解消することができる。また、前記構成と同様、圧
縮機2を稼動させる際に必要となる駆動トルクも、圧縮
機2の稼動直前での吐出側と吸入側との圧力差が従来に
比べて大きくなることから、圧縮機2が稼動して定常時
の圧力差を得るために必要な駆動トルクは小さくて済
む。
【0060】上述の構成例では、膨張装置5をバイパス
するバイパス通路60にオリフィス61を設けた場合を
示したが、図13に示されるように、バイパス通路を設
けずに、膨張装置5にオリフィスを形成する構成として
もよい。即ち、図13に示される膨張装置5は、減圧機
構と感温機構とを一体にブロック状に形成したもので、
高圧ラインの配管が接続されて凝縮器側と連通する高圧
側通路部85と、蒸発器6の入口側に通じる配管が接続
されて蒸発器側と連通する低圧側通路部86と、一端が
蒸発器6の出口側に通じる配管に接続され、他端が圧縮
機2に通じる配管に接続される低圧冷媒通路部87とが
ハウジング88に形成されている。また、このハウジン
グ88には、高圧側通路部85と低圧側通路部86との
間に設けられると共に蓋体89にて閉塞されている中継
空間90と、高圧側通路部85と中継空間90とを連通
する第1の連通路91と、低圧側通路部86と中継空間
90とを連通する第2の連通路92とが形成されてい
る。
【0061】減圧機構は、低圧冷媒通路部87および高
圧側通路部85をよぎるように摺動自在に弁体93を設
け、この弁体93の先端部を第1の連通路91を通って
中継空間90に挿入し、弁体94の先端に中継空間90
に収納される弁頭部94を設け、第1の連通路91の中
継空間90に臨む開口部分周縁に、弁頭部94が着座す
る弁座95を形成し、中継空間90に弁頭部94に当接
する弁体受け部96を収納して、この弁体受け部96と
蓋体89との間に弾装されたスプリング97によって弁
頭部94を常時弁座95へ向かう方向へ付勢するように
構成されている。
【0062】これに対して感温機構は、ダイヤフラム9
8によって画成された密閉空間99と低圧冷媒通路部8
7に連通孔100を介して連通している連通空間101
とを有し、弁体93の低圧冷媒通路部87をよぎる部分
をここを流れる冷媒の温度を感知するための感温部10
2とし、この感温部102を、連通孔100を介して連
通空間101に挿入すると共にダイヤフラム98に連結
して一体に変位できるように構成されている。
【0063】したがって、ダイヤフラム98には低圧冷
媒通路部87を流れる冷媒の圧力が作用すると共に、低
圧冷媒通路部87を流れる冷媒の温度が弁体93の感温
部102を介して密閉空間99内の封入流体に伝達さ
れ、低圧冷媒通路部87の冷媒圧と密閉空間99に封入
された流体の圧力との差圧、及び、弁頭部94に付勢さ
れているスプリング97のバネ力とが釣り合った位置に
弁体93が移動することとなり、これによって第1の連
通路91の開度が調節されるようになっている。
【0064】また、この膨張装置5のハウジング88に
は、弁体93によって開度が調節される第1の連通孔9
1の脇の部分に、高圧通路部85と中継空間90とを連
通するオリフィス通路103が形成されている。
【0065】このような構成の膨張装置5においては、
蒸発器6から流出した冷媒が低圧冷媒通路部87を通過
すると、この冷媒の温度が弁体93の感温部102を介
して密閉空間99の封入気体に伝達され、密閉空間99
の容積が冷媒温度に見合うように変更され、これによっ
て、ダイヤフラム98が変位する。また、冷媒圧力が連
通空間101にも導かれることから、冷媒圧力の変動に
伴ってダイヤフラム98が変位するようにもなってお
り、これら冷媒の温度と圧力とによってダイヤフラム9
8の位置が調節され、蒸発器流出側の冷媒の過熱度を一
定に保つようになっている。
【0066】特に、このような膨張装置5においては、
圧縮機2が停止すると、圧縮機2による低圧冷媒の吸引
がなくなるため、低圧ラインの圧力は徐々に上昇し、こ
れに伴って低圧冷媒通路部87と連通している連通空間
101の圧力も上昇する。すると、いままでバランスし
ていたダイヤフラム98の位置が弁体94を弁座95に
着座させる方向へ変位することから膨張装置5は閉とな
る特性を有している。しかしながら、圧縮機2が停止直
後において弁体が閉じてしまった場合でも、オリフィス
通路103が形成されていることから、このオリフィス
通路103を介して蒸発器6へ冷媒を供給することが可
能となり、蒸発器6の温度上昇を鈍らせて圧縮機2が再
びオンとなるまでの時間を長くすることができ、前記構
成例と同様の作用効果を得ることができる。オリフィス
通路103は、弁体が開いて機能し始めた後においても
常時開口しているものであるが、オリフィス通路103
を流れる冷媒量が弁体93の変位によって変動し得る第
1の連通孔91を流れる冷媒量に対して大きく影響を与
えるものでなければ、膨張装置5の機能として特に支障
はなく、このように支障がない範囲でオリフィスの径は
設定されている。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、いずれの請求項に係
る発明においても、圧縮機の停止時間を長くして圧縮機
の稼動率を低くし、また、圧縮機が停止している間も高
圧ラインと低圧ラインの圧力差を大きく保つことで圧縮
機がオンとなった際の必要駆動トルクを小さく抑えるこ
とができ、もって、圧縮機の動力源の負担を低減するこ
とが可能となる。即ち、エンジンを圧縮機の動力源とす
る場合にあっては燃費の向上を図ることができ、モータ
を圧縮機の動力源とする場合にあっては消費電力の抑制
を図ることができる。
【0068】特に、冷媒の流れを阻止する手段として
は、開閉弁や逆止弁などを利用するのが有効であるが、
逆止弁を用いた場合には、開閉弁を用いた場合のように
開閉制御が不要となるので、全体の制御を簡素化するこ
とができ、また、逆止弁を受液器に組みつける構成とす
れば、サイクル部品点数の削減を図ることができる。こ
の場合に、配管を受液器に接続するための配管プレート
によって塞がれた装着孔に逆止弁を着脱自在に取り付け
るようにすれば、メンテナンスを容易に行うことができ
るし、受液器の装着孔に内側から逆止弁を固着するよう
にすれば、構造の簡素化が図れ、コスト面でも有利とな
る。
【0069】また、異なる2つの領域を空調するそれぞ
れの蒸発器及び膨張装置からなる直列要素を並列的に設
ける場合に、一方の直列要素の前後に圧縮機が停止して
いる期間中に冷媒の流れを阻止する手段を設けるように
すれば、この一方の側に重点を置いた省エネ制御が可能
となり、両方の直列要素の前後に冷媒の流れを阻止する
手段を設ければ、或いは、圧縮機が停止している期間中
に冷媒の流れを阻止する手段を第1の直列要素と第2の
直列要素との上流側の接続部位と凝縮器との間、及び、
第1の直列要素と第2の直列要素との下流側にそれぞれ
に設けるようにすれば、両方の空調領域に対する省エネ
制御が可能となる。
【0070】さらに、圧縮機が停止している期間中に冷
媒の流れを阻止する手段を凝縮器と膨張装置との間に設
け、さらに膨張装置をバイパスするバイパス通路を設け
てこのバイパス通路に絞りを設けると共にこのバイパス
通路を開閉する開閉手段を設け、この開閉手段によって
圧縮機が停止した時点よりも遅らせてバイパス通路を閉
じるようにすれば、圧縮機がオフになって膨張装置が閉
じようとする場合にあっても、膨張装置上流側の冷媒は
バイパス通路の絞りを介して蒸発器へ導かれるので、蒸
発器から吹き出る空気温度の急激な温度上昇を避けるこ
とができ、不快な空調状態を避けることができる。
【0071】また、バイパス通路及び絞りは、バイパス
通路自体を絞りを兼用したオリフィス通路とし、これを
膨張装置に一体に形成すれば、バイパス通路及び絞りを
形成するために別部品を用意する必要がなくなり、既存
のサイクル構成で対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る空調装置の構成例を示
し、凝縮器と受液器との間に開閉弁を設けた図である。
【図2】図2は、図1で示す構成例の圧力、エバ直後温
度、及び圧縮機の駆動トルクの経時変化(実線)を従来
の構成のもの(破線)と比較した線図である。
【図3】図3は、図1の開閉弁を逆止弁に置き換えた構
成例を示す図である。
【図4】図4は、図3の逆止弁を受液器に組付けた構成
例を示す取り付け部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る空調装置の他の構成例を
示し、前席側サイクルを構成する第1の膨張装置と第1
の蒸発器との直列要素の前後に開閉弁を設けた図であ
る。
【図6】図6は、図5で示す構成例の圧力、エバ直後温
度、及び圧縮機の駆動トルクの経時変化(実線)を従来
の構成のもの(破線)と比較した線図である。
【図7】図7は、本発明に係る空調装置の他の構成例を
示し、後席側サイクルを構成する第2の膨張装置と第2
の蒸発器との直列要素の前後に開閉弁を設けた図であ
る。
【図8】図8は、本発明に係る空調装置の他の構成例を
示し、前席側サイクルを構成する第1の膨張装置と第1
の蒸発器との直列要素の前後、及び、後席側サイクルを
構成する第2の膨張装置と第2の蒸発器との直列要素の
前後にそれぞれ開閉弁を設けた図である。
【図9】図9は、図8の構成において、第1及び第2の
膨張装置の上流側に設けられる開閉弁を凝縮器と受液器
との間に設けられる開閉弁によって代用した構成例を示
す図である。
【図10】図10は、本発明に係る空調装置の他の構成
例を示し、膨張装置をバイパスするバイパス通路を設
け、このバイパス通路にオリフィスと開閉弁を設けた場
合を示す。
【図11】図11は、図10で示す構成例の制御動作例
を示すフローチャートである。
【図12】図12は、図10で示す構成例の蒸発器を通
過した吹出空気温度の経時変化(実線)を従来の構成の
もの(破線)と比較した線図である。
【図13】図13は、オリフィス通路を一体に形成した
膨張装置を示す断面図であり、(a)は、膨張装置の全
体図を、(b)は、オリフィス通路付近の拡大図をそれ
ぞれ示す。
【符号の説明】
2 圧縮機 3 凝縮器 4 受液器 5 膨張装置 6 蒸発器 9 開閉弁 16 逆止弁 18 配管プレート 19 装着孔 51 第1の膨張装置 52 第1の蒸発器 53 第2の膨張装置 54 第2の蒸発器 55 第1の開閉弁 56 第2の開閉弁 57 第3の開閉弁 58 第4の開閉弁 60 バイパス通路 61 オリフィス 62 開閉弁 103 オリフィス通路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前記凝
    縮器によって放熱された冷媒を蓄積する受液器と、冷媒
    を減圧する膨張装置と、前記膨張装置で減圧された冷媒
    を蒸発気化する蒸発器とを順次配管接続して閉サイクル
    を構成し、前記圧縮機をオンオフ制御する空調装置にお
    いて、 前記圧縮機が停止している期間中に前記受液器から前記
    凝縮器への冷媒の流れを阻止する手段を設けたことを特
    徴とする空調装置。
  2. 【請求項2】 前記受液器から前記凝縮器への冷媒の流
    れを阻止する手段は前記凝縮器から前記受液器への流れ
    のみを許容する逆止弁であり、この逆止弁を、前記受液
    器に組付けるようにしたこと特徴とする請求項1記載の
    空調装置。
  3. 【請求項3】 前記受液器の表面に配管を取り付けるた
    めの配管プレートによって塞がれる装着孔を形成し、こ
    の装着孔に前記逆止弁を着脱自在に取り付けるようにし
    たことを特徴とする請求項2記載の空調装置。
  4. 【請求項4】 前記受液器の配管を接続する装着孔に前
    記逆止弁を内側から固着するようにしたことを特徴とす
    る請求項2記載の空調装置。
  5. 【請求項5】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前記凝
    縮器によって放熱された冷媒を減圧する第1の膨張装置
    と、この第1の膨張装置によって減圧された冷媒を蒸発
    気化する第1の蒸発器とを順次配管接続して閉サイクル
    を構成し、前記第1の膨張装置と前記第1の蒸発器とか
    らなる第1の直列要素に対して、冷媒を減圧する第2の
    膨張装置とこの第2の膨張装置によって減圧された冷媒
    を蒸発気化する第2の蒸発器とを直列に接続した第2の
    直列要素を並列に接続し、前記圧縮機をオンオフ制御す
    る空調装置において、 前記圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
    る手段を前記第1の直列要素の前後に設けたことを特徴
    とする空調装置。
  6. 【請求項6】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前記凝
    縮器によって放熱された冷媒を減圧する第1の膨張装置
    と、この第1の膨張装置によって減圧された冷媒を蒸発
    気化する第1の蒸発器とを順次配管接続して閉サイクル
    を構成し、前記第1の膨張装置と前記第1の蒸発器とか
    らなる第1の直列要素に対して、冷媒を減圧する第2の
    膨張装置とこの第2の膨張装置によって減圧された冷媒
    を蒸発気化する第2の蒸発器とを直列に接続した第2の
    直列要素を並列に接続し、前記圧縮機をオンオフ制御す
    る空調装置において、 前記圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
    る手段を前記第2の直列要素の前後に設けたことを特徴
    とする空調装置。
  7. 【請求項7】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前記凝
    縮器によって放熱された冷媒を減圧する第1の膨張装置
    と、この第1の膨張装置によって減圧された冷媒を蒸発
    気化する第1の蒸発器とを順次配管接続して閉サイクル
    を構成し、前記第1の膨張装置と前記第1の蒸発器とか
    らなる第1の直列要素に対して、冷媒を減圧する第2の
    膨張装置とこの第2の膨張装置によって減圧された冷媒
    を蒸発気化する第2の蒸発器とを直列に接続した第2の
    直列要素を並列に接続し、前記圧縮機をオンオフ制御す
    る空調装置において、 前記圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
    る手段を前記第1の直列要素の前後と前記第2の直列要
    素の前後とにそれぞれに設けたことを特徴とする空調装
    置。
  8. 【請求項8】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、冷媒を
    減圧する第1の膨張装置と、この第1の膨張装置によっ
    て減圧された冷媒を蒸発気化する第1の蒸発器とを順次
    配管接続して閉サイクルを構成し、前記第1の膨張装置
    と前記第1の蒸発器とからなる第1の直列要素に対し
    て、冷媒を減圧する第2の膨張装置とこの第2の膨張装
    置によって減圧された冷媒を蒸発気化する第2の蒸発器
    とを直列に接続した第2の直列要素を並列に接続し、前
    記圧縮機をオンオフ制御する空調装置において、 前記圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
    る手段を、前記第1の直列要素と前記第2の直列要素と
    の上流側の接続部位と前記凝縮器との間、及び、前記第
    1の直列要素と前記第2の直列要素との下流側にそれぞ
    れに設けたことを特徴とする空調装置。
  9. 【請求項9】 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に
    よって圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、前記凝
    縮器によって放熱された冷媒を減圧する膨張装置と、前
    記膨張装置で減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器とを
    有し、前記圧縮機をオンオフ制御する空調装置におい
    て、 前記圧縮機が停止している期間中に冷媒の流れを阻止す
    る手段を前記凝縮器と前記膨張装置との間に設け、 さらに前記膨張装置をバイパスするバイパス通路を設け
    てこのバイパス通路に絞りを設けると共にこのバイパス
    通路を開閉する開閉手段を設け、前記開閉手段によって
    前記圧縮機が停止した時点よりも遅らせて前記バイパス
    通路を閉じるようにしたことを特徴とする空調装置。
  10. 【請求項10】 前記バイパス通路は前記絞りを兼用し
    たオリフィス通路であり、このオリフィス通路を前記膨
    張装置に一体に形成するようにしたことを特徴とする請
    求項9記載の空調装置。
  11. 【請求項11】 前記冷媒の流れを阻止する手段は、前
    記圧縮機が停止している期間中に閉となる開閉弁である
    ことを特徴とする請求項1、5〜9のいずれかに記載の
    空調装置。
  12. 【請求項12】 前記冷媒の流れを阻止する手段は、前
    記圧縮機から吐出する冷媒の順方向のみの流れを許容す
    る逆止弁であることを特徴とする請求項1、5〜9のい
    ずれかに記載の空調装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016022778A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 マツダ株式会社 車両の制御装置
JP2016022777A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 マツダ株式会社 車両の制御装置
JP2016022779A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 マツダ株式会社 車両の制御装置

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JP2016022778A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 マツダ株式会社 車両の制御装置
JP2016022777A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 マツダ株式会社 車両の制御装置
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