JP2001157503A - 播種機 - Google Patents

播種機

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JP2001157503A
JP2001157503A JP34143999A JP34143999A JP2001157503A JP 2001157503 A JP2001157503 A JP 2001157503A JP 34143999 A JP34143999 A JP 34143999A JP 34143999 A JP34143999 A JP 34143999A JP 2001157503 A JP2001157503 A JP 2001157503A
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seed
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seeding
upper plate
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JP34143999A
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Michihiro Nakayama
道広 中山
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Sumika Agrotech Co Ltd
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Sumika Agrotech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒径にばらつきがあっても所定箇所に所定数
の種子を正確かつ効率的に播種することができると共
に、作業性に優れた播種機を提供する。 【解決手段】 播種機は、播種すべき種子の大きさに応
じた大きさに形成された複数の種子収容孔6を有するス
ライド板5と、上記種子収容孔6を開閉する固定板とを
備え、上記スライド板5に、上記スライド板5上に供給
された過剰な種子を上記種子収容孔6から離れた位置で
せき止める種子せき止め部21が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一定間隔で複数個
の種子を同時に播種する播種機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、背丈が高くなる作物や茎葉が広
く繁茂する作物を栽培する場合には、隣接する作物同士
が成育中に重なり合わない程度の成育領域を確保する必
要があり、予め成育領域に応じた間隔で播種されている
ことが望ましい。しかしながら、種子を所定数、所定間
隔にて一粒ずつ正確に、その上、大幅に時間を短縮して
播種することは相当に手間がかかる作業である。
【0003】そこで、上記の播種を能率的に且つ正確に
行えるように、所定間隔で播種可能な播種機として、貫
通孔を有すると共に一方の板がスライド可能に設けられ
た一対の板を備え、上板に設けられた貫通孔の底面を下
板で閉塞した状態で上板上に種子を供給し、播種機全体
を前後左右にゆり動かして上板に設けられた貫通孔に種
子を収容し、次いで、上記一対の板のうちスライド可能
に設けられた板をスライドさせて両板の貫通孔同士を合
わせて連通させることにより、上記底面を塞いだ貫通孔
に収容した種子を下板に設けられた貫通孔を介して落下
させるスライド方式を用いた播種機が農業用ハウスや小
規模な圃場を中心に多く用いられている。
【0004】この種の播種機としては、例えば、図11
(a)・(b)に示すように、播種する種子(図示せ
ず)が入る程度の大きさの貫通孔51…が設けられた長
方形状の平板52の短手方向両端に種子の脱出防止壁5
3・53を設けると共に、該平板52の長手方向両端
に、上向きに開口させた種子タンク54・54の一端側
を固定し、その種子タンク54・54の下側を下方に突
出させ、上記平板52の下側に、平板52の各貫通孔5
1と合致するやや大きい貫通孔55…を有するスライド
式の開閉鈑56を配してなる播種機(実公昭35−16
643号公報)や、図12(a)・(b)に示すよう
に、播種する種子(図示せず)が一粒ずつ入る貫通孔6
1…が設けられたスライド板62の下に、各貫通孔61
を塞ぐと共に、上記スライド板62をスライドさせたと
きに各貫通孔61と連通する貫通孔63…を設けた固定
板64を備え、該固定板64の長手方向の一方の端部
に、余分な種子を抜き採るための排出口65と、該排出
口65を開閉するシャッタ66とが設けられた播種機
(実開昭57−100814号公報)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公昭35−16643号公報に記載の播種機は、上記平
板52の長手方向両端部に固定され、播種時に該播種機
を地面の上に架支するための架支脚として、平板52お
よび開閉鈑56を組み合わせたときに、平板52下面に
設けられた開閉鈑56の下側にまで突出する種子タンク
54・54の一方に種子を収容し、該種子を収容した側
の種子タンク54を持ち上げることにより種子タンク5
4内の種子を平板52上に設けられた貫通孔51に嵌合
させるようになっているため、種子タンク54内の種子
を種子タンク54から平板52上に移動させるために
は、上記種子タンク54を大きく傾けなければならな
い。
【0006】このため、種子タンク54内の種子を種子
タンク54から平板52上に移動させる際に、種子タン
ク54から飛び出した種子が平板52に跳ねあたって外
部に飛散したり、一旦、貫通孔51内に勘合させた種子
が、平板52の傾斜方向に沿って貫通孔51から抜け出
るという問題点を有している。該問題は、種子タンク5
4内に収容されている種子の量が少ない場合により顕著
である。
【0007】一方、種子タンク54内に収容されている
種子の量が多い場合には、種子タンク54を大きく傾け
る必要はないが、貫通孔51内に種子を勘合した後、播
種機を地面の上に架支する際や播種動作時に貫通孔51
・55を連通させる際に播種機に加わる僅かな振動や播
種機の保持角度等によって種子タンク54内に収容され
た種子が平板52上に移動することで、平板52に設け
られた貫通孔51と開閉鈑56に設けられた貫通孔55
とを合致させて両貫通孔51・55を連通させたとき
に、これら貫通孔51・55の近傍に存在する種子がこ
れら貫通孔51・55から次々と落下し、同一箇所に1
粒以上の種子が播種されるという問題点を有している。
【0008】このため、所定数以上の誤った播種が行わ
れることによる播種後における地面や育苗器内の播種数
の確認や育苗時の間引き等の手間を回避するために、播
種機にできるだけ振動を与えることなく、播種機の位置
合わせや開閉鈑56のスライド操作を行ったり、播種機
の保持角度を維持するといった操作が必要なことから、
播種操作に手間どるという問題を生じる。
【0009】また、播種により種子タンク54内の種子
が減少すると前述した問題点を招来し易く、これを回避
するためには、播種により減少した種子をその都度、種
子タンク54内に補充する必要がある。このため、複数
回、連続的に播種作業を行う場合、作業性に支障を来し
たり、厳密で効率的な播種作業を行うことができないと
いう問題がある。
【0010】また、上記実開昭57−100814号公
報に記載の播種機は、スライド板62に設けられた貫通
孔61…内に種子を配種した後、余分な種子を排出口6
5から抜き取ることで、播種時にスライド板62上に余
分な種子が存在せず、貫通孔61を介して余分な種子が
落下することがないので、同一箇所に1粒以上の種子が
播種されることはない。
【0011】しかしながら、連続的に播種作業を行う場
合、播種すべき種子を播種作業の度に上記スライド板6
2上に供給する必要があり、作業性に支障を来すという
問題点を有している。この種の播種機は、その操作性や
播種作業者が保持することができる播種機の大きさが限
られることから、一度に播種できる種子の量には制限が
あり、通常、複数回の播種作業が行われる。従って、播
種すべき種子を播種作業の度にスライド板62上に供給
することは、作業性に大きく影響する。
【0012】しかも、上記実開昭57−100814号
公報に記載の播種機は、余分な種子を排出口65から抜
き取る際に、播種機を保持した状態で上記排出口65を
シャッタ66により開閉する必要があり、排出口65が
大きければ、その開閉作業は容易ではない。逆に、排出
口65が小さければ、余分な種子を抜き取る際の作業に
時間を要すると共に、余分な種子を一粒残らず除去する
ために、スライド板62を排出口65側に傾ける際に、
一旦、貫通孔61内に配種された種子が貫通孔61から
抜け落ちる可能性がある。
【0013】そこで、これらの欠点を解消するスライド
式の播種機として、図13に示すように、種子落下孔7
2を有する下板73と、種子通過孔74を有するスライ
ド板75と、種子収納孔76を有する上板77とを有
し、上板77と下板73との間に摺動自在にスライド板
75が配設された播種機(実開平6−50410号公
報)が提案されている。
【0014】上記実開平6−50410号公報に記載の
播種機は、上記上板77の種子収納孔76に収納された
種子71が、スライド板75をスライドさせることで種
子収納孔76からスライド板75に設けられた種子通過
孔74に移動し、再度、スライド板75をスライドさせ
ることで、スライド板75下面に設けられた下板73の
種子落下孔72を介して育苗器あるいは地面等に落下す
るように構成されている。このような播種機では、スラ
イド板75の種子通過孔74と種子落下孔72とが連通
状態にあるとき、スライド板75の種子通過孔74は上
板77で閉塞されることから、種子通過孔74と種子落
下孔72とが連通した状態で、上板77上に供給された
過剰な種子71が種子通過孔74と種子落下孔72とを
通過して育苗器や地面等に落下することを防止すること
ができ、所定箇所に所定数の種子71を正確かつ効率的
に播種することができる。
【0015】しかも、上記実開平6−50410号公報
に記載の播種機は、上記実公昭35−16643号公報
および実開昭57−100814号公報に記載の播種機
とは異なり、播種時に上板77上から余分な種子71を
除去しないので、播種作業の度に種子71を供給する必
要がなく、連続的に播種作業を行う際の作業性にも優れ
ている。
【0016】しかしながら、上記実開平6−50410
号公報に記載の播種機は、上板77に設けられた種子収
納孔76からスライド板75に設けられた種子通過孔7
4に余分な種子71が落下せず、しかも、収容した種子
71を破損することなくスライド板75が上板77と下
板73との間で摺動可能となるように、各板に設けられ
た貫通孔の孔径を、種子71が貫通孔内に一粒だけ収納
されると共に各貫通孔からその一部が突出することがな
いように、種子71の大きさに合わせて厳密に設定する
必要がある。
【0017】しかしながら、播種する種子71の大きさ
や形状には、通常、多少のばらつきがある。このため、
上記実開平6−50410号公報に記載の播種機を用い
た場合、粒径が大きかったり、形状が歪な種子71が存
在していた場合、これらの種子71が、スライド板75
のスライド時に例えば上板77とスライド板75との隙
間に挟まって破損するといった問題を引き起こす。
【0018】このため、上記実開平6−50410号公
報に記載の播種機を用いる場合には、予め選別等を行
い、播種できる種子71の大きさや形状を揃える必要が
あり、播種することができる種子71の大きさや形状に
制限を受けるという問題点を有している。
【0019】しかも、上記実開平6−50410号公報
に記載の播種機は、上板77、スライド板75、および
下板73の3枚の板を備えていることから、2枚の板か
らなる構成の播種機と比較して重量が増し、播種作業者
が長時間播種作業を行う上で、負担になるという問題点
をも有している。
【0020】本発明は上記従来の問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的は、粒径にばらつきがあっても所
定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的に播種すること
ができると共に、作業性に優れた播種機を提供すること
にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記の
目的を達成するために鋭意検討した結果、播種すべき種
子に応じた大きさ(例えば容積、孔径、深さ)に形成さ
れた複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉す
る下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方
の板に対してスライドするように組み合わされてなる播
種機において、上記上板に、上記上板に供給された過剰
な種子をせき止めるせき止め部が形成されていること
で、粒径にばらつきがあっても所定箇所に所定数の種子
を正確かつ効率的に播種することができると共に、該播
種機が作業性にも優れていることを見い出して本発明を
完成させるに至った。
【0022】すなわち、本発明にかかる播種機は、上記
の課題を解決するために、播種すべき種子に応じた大き
さに形成された複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通
孔を開閉する下板とを備え、上記上板と下板とが、一方
の板が他方の板に対してスライドするように組み合わさ
れてなる播種機において、上記上板上に、上記上板上に
供給された過剰な種子を上記貫通孔から離れた位置でせ
き止めるせき止め部が形成されていることを特徴として
いる。
【0023】上記の構成によれば、上記上記播種機は、
上記のせき止め部を備えることで、上記上板上に供給さ
れた過剰の種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔か
ら隔離することができ、播種時に上記貫通孔を介して余
剰の種子が落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種
されることを防止することができる。また、上記播種機
は、上記せき止め部を備えることで、余剰の種子が上記
貫通孔近傍に転動することを規制するために播種機の保
持角度を従来ほど厳しく規制する必要がないので、操作
性、作業性に優れている。さらに、上記せき止め部は、
上板上に設けられ、該上板上での種子の移動を規制する
ため、上記播種機は、上記上板上に余剰の種子を載置し
たままで播種操作を行うことができ、連続的な播種を行
う際の作業性にも優れている。
【0024】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0025】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができる。
【0026】また、本発明にかかる播種機は、上記の課
題を解決するために、播種すべき種子に応じた大きさに
形成された複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を
開閉する下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の板
が他方の板に対してスライドするように組み合わされて
なる播種機において、上記上板上に、上記上板を、上記
貫通孔群が設けられた播種領域と、上記上板上に供給さ
れた過剰な種子を溜める種子溜め部とに区分すると共
に、上記上板上に供給された過剰な種子の上記播種領域
への移動を規制する窪み部が形成されていることを特徴
としている。
【0027】上記の構成によれば、上記播種機は、上記
窪み部を備えることで、上記上板上に供給された過剰の
種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔から隔離する
ことができ、播種時に上記貫通孔を介して余剰の種子が
落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種されること
を防止することができる。また、上記播種機は、上記窪
み部を有することで、余剰の種子が上記種子溜め部から
播種領域に転動して流出することを規制するために播種
機の保持角度を従来ほど厳しく規制する必要がないの
で、操作性、作業性に優れている。さらに、上記窪み部
は、上板上に設けられ、該上板上での種子の移動を規制
するため、上記播種機は、上記上板上に余剰の種子を載
置したままで播種操作を行うことができ、連続的な播種
を行う際の作業性にも優れている。
【0028】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0029】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができる。
【0030】また、上記の播種機は、上記の課題を解決
するために、上記窪み部が、該窪み部に、上記上板上に
供給された過剰な種子を該窪み部から一部突出して保持
する大きさに形成されていることが好ましい。
【0031】上記の構成によれば、上記窪み部に保持さ
れた種子が当接部材としての役割を果たし、上記窪み部
に保持された種子に上記種子溜め部に溜められている余
剰の種子が当接して該種子溜め部に溜められている余剰
の種子の上記播種領域への移動が規制されることで、上
記種子溜め部の余剰の種子は、上記窪み部内に収容さ
れ、保持された種子により、上記播種領域に流出しない
ようにせき止められる。このように、上記の構成によれ
ば、上記種子溜め部の余剰の種子は、固定部材ではな
く、上記窪み部内に保持された種子によりその移動が規
制されていることで、連続播種を行う際に上記播種機を
揺動させるだけで種子の移動の規制を容易に解除するこ
とができる。従って、上記の構成によれば、上記種子溜
め部に保持している種子を、上記播種機を大きく傾斜さ
せることなく、容易かつ速やかに播種領域に移動させる
ことができる。
【0032】また、上記窪み部は、上記上板上に供給さ
れた過剰な種子を遊動可能に保持する幅を有しているこ
とが好ましい。
【0033】上記の構成によれば、連続播種を行う際
に、上記播種機を揺動させることで、上記窪み部内に保
持された種子が上記窪み部内で動くことができ、上記窪
み部に保持された種子間の間隔が広がることで、該窪み
部に保持された種子によりせき止められていた種子が該
窪み部に保持された種子を乗り越えて、播種領域に移動
し易くなる。
【0034】従って、上記の構成によれば、上記種子溜
め部に保持している種子を、上記播種機を大きく傾斜さ
せることなく、容易かつ速やかに播種領域に移動させる
ことができる。
【0035】さらに、本発明にかかる播種機は、上記の
課題を解決するために、播種すべき種子に応じた大きさ
に形成された複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔
を開閉する下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の
板が他方の板に対してスライドするように組み合わされ
てなる播種機において、上記上板上に、上記上板を、上
記貫通孔群が設けられた播種用領域と、上記上板上に供
給された過剰な種子を溜める種子溜め部とに区分すると
共に、上記上板上に供給された過剰な種子の上記播種用
領域への移動を規制する突起部が形成されていることを
特徴としている。
【0036】上記の構成によれば、上記播種機は、上記
突起部を備えることで、上記上板上に供給された過剰の
種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔から隔離する
ことができ、播種時に上記貫通孔を介して余剰の種子が
落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種されること
を防止することができる。また、上記播種機は、上記突
起部を有することで、余剰の種子が上記種子溜め部から
播種用領域に転動して流出することを規制するために播
種機の保持角度を従来ほど厳しく規制する必要がないの
で、操作性、作業性に優れている。さらに、上記突起部
は、上板上に設けられ、該上板上での種子の移動を規制
するため、上記播種機は、上記上板上に余剰の種子を載
置したままで播種操作を行うことができ、連続的な播種
を行う際の作業性にも優れている。
【0037】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0038】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0040】本実施の形態に係る播種機は、図1および
図2に示すように、播種すべき種子22(図7(a)・
(b)および図8参照)を収容する、上部が開口された
略直方体箱状の筐体からなる容器本体1を有している。
該容器本体1は、種子22が外部に飛散することを防止
する側壁2が周囲に立設され、上記容器本体1の略矩形
状の外底面を形成する下板としての固定板3と、上記固
定板3の長手方向端部の一方の側壁2aに設けられたス
リット部11より筐体内部に嵌入され、上記容器本体1
の内底面を形成すると共に上記固定板3の上面において
その長手方向に摺動(スライド)自在に設けられたスラ
イド板5とを備えている。
【0041】上記スライド板5には、その短手方向の一
方の端部5a(すなわち、スライド板5の一方の長辺)
を一辺とし、該端部5aから上記スライド板5の短手方
向における所定の長さまでの範囲、例えば、上記スライ
ド板5の短辺の長さの2/3〜3/4の範囲に渡って、
播種すべき種子22を所定数、例えば一粒収容できる容
積(孔径、深さ)の断面略円形状の種子収容孔6(貫通
孔)が、育苗器における育苗ポットの数およびその配列
等の播種条件に応じて縦横一定の間隔で所定の配列、例
えば格子状等に複数貫設(穿設)されている。
【0042】尚、図1および図2に示す播種機では、上
記種子収容孔6…を、縦横一定の間隔を有する格子状に
配列しているが、その配列方法は特に限定されるもので
はなく、播種すべき種子22、育苗ポット、播種床等の
播種対象物(播種場所)の種類や大きさ、播種位置等に
応じて適宜設定すればよく、例えば育苗ポット等の配列
に合わせて千鳥格子状としてもよい。
【0043】また、上記のスライド板5は、播種すべき
種子22の種類に応じた種子収容孔6の径や数、種子収
容孔6・6間の間隔等を任意に設定できるように複数用
意され、播種条件に応じて使用される構成としてもよ
い。
【0044】また、図1および図2に示す播種機では、
上記種子収容孔6の形状を、平面視で正円状としている
が、上記種子収容孔6の形状は特に限定されるものでは
なく、播種すべき種子22の形状や、該種子収容孔6へ
の種子22の導入の容易さ等を考慮して種々設定するこ
とができ、播種すべき種子22が所定数、例えば一粒入
るものでありさえすればよい。
【0045】また、上記種子収容孔6の大きさ、すなわ
ち、上記種子収容孔6の孔径およびスライド板5の厚さ
である種子収容孔6の深さは、播種すべき種子22を所
定数、例えば一粒単位で保持できる程度(容積)に設定
されている。
【0046】一方、上記スライド板5における残りの領
域、すなわち、上記の場合であれば上記スライド板5の
短手方向の他方の端部5b(すなわち、スライド板5の
他方の長辺)を一辺とする、該端部5bから上記スライ
ド板5の短手方向の長さ(短辺の長さ)の1/3〜1/
4の範囲には、播種時に、上記スライド板5上に供給さ
れた過剰な種子22、つまり、種子収容孔6…に収容さ
れない余分な種子22を集めて保持する種子溜め部(種
子寄せ部)としての無孔領域8(図中、二点鎖線にて示
す)が形成されている。
【0047】上記スライド板5における種子収容孔6…
が設けられた有孔領域7(播種領域)および無孔領域8
の広さ(面積)、つまり、上記容器本体1の大きさ、よ
り厳密には、上記スライド板5の上記側壁2により囲ま
れた領域の大きさは、特に限定されるものではないが、
上記有孔領域7(図中、二点鎖線にて示す)が、一回に
播種される育苗器の育苗ポット群や播種床等の播種対象
となる播種場所と同じ大きさを有していることが、種子
22が直下に播種でき、播種が完了したか否かの確認が
行い易いことから好適である。
【0048】また、上記無孔領域8は、上記スライド板
5上に供給された過剰な種子22を溜めることができる
大きさ(面積)を有していればよいが、該過剰な種子2
2が、上下に重なることなく、面一、つまり一段で保持
することができる大きさを有していることが好ましい。
【0049】本実施の形態に係る播種機では、上記有孔
領域7と上記無孔領域8とは、上記スライド板5上面に
設けられ、上記スライド板5上に供給された過剰な種子
22が播種時に上記無孔領域8から有孔領域7に流出し
ないように上記有孔領域7と無孔領域8との境界で上記
スライド板5上に供給された過剰な種子22をせき止め
る種子せき止め部21により区分されている。これによ
り、上記種子せき止め部21は、上記スライド板5上に
供給された過剰な種子22を上記種子収容孔6から隔離
するようになっている。上記種子せき止め部21につい
ては後で詳述するものとする。
【0050】また、上記スライド板5における上記スリ
ット部11への嵌入方向末端は上記固定板3の長手方向
端部の一方の側壁2aより突出するように配設されてお
り、その突出する一端辺には、該一端辺から上方に延び
る立ち上げ部9が形成されている。
【0051】また、上記立ち上げ部9とこれと対向する
容器本体1の側壁2aとの間には、通常状態において上
記スライド板5を所定の位置(保持位置)で静止させ、
播種作業後、播種時にスライドさせたスライド板5を迅
速に保持位置(通常状態)に戻すためのスプリング10
・10が設けられている。
【0052】上記スライド板5を保持位置から播種位置
にスライドさせる際に、上記スライド板5を引手方向
(引き出し方向)に作動させるか押手方向(押し込み方
向)に作動させるかは特に限定されるものではないが、
押手方向に作動させる方が、空中で水平に保持した播種
機の手振れを少なくし、容易に安定した位置に播種する
ことができることから好ましい。
【0053】このため、本実施の形態では、上記スプリ
ング10・10により、立ち上げ部9を側壁2aから離
れる方向に付勢している。また、これらスプリング10
・10は、上記側壁2aと立ち上げ部9との間に設けら
れたボルト12aに装着されており、上記スプリング1
0・10に、該ボルト12aを、容器本体1内側から、
上記側壁2aを介して立ち上げ部9を貫通させ、立ち上
げ部9より突出した先端部と上記側壁2aより突出した
先端部とを各々ナット12bで固定してなる係止部12
が設けられていることで、上記立ち上げ部9は、側壁2
aから所定距離以上に離れないように係止されている。
これにより、播種作業者が作業時に、上記立ち上げ部9
と容器本体1の側壁2aとをあわせ持つことができるよ
うになっている。
【0054】上記スライド板5は、上記ナット12b…
を取り外してスライド板5を上記容器本体1から着脱自
在とすることができ、また、ナット12bのねじ込み具
合を調整することにより、上記側壁2aと立ち上げ部9
との間の距離、つまり、スライド板5と固定板3との位
置関係を微調整できるようになっている。
【0055】また、上記容器本体1の長手方向の側壁2
(側壁2aおよび後述する側壁2b)は、該播種機を作
業中、保持し易いように、各々一定の厚みをもって形成
され、これにより、把持部として用いられるようになっ
ている。
【0056】さらに、上記容器本体1における上記スラ
イド板5の嵌入方向の側壁2b、すなわち、上記側壁2
aと対向して設けられた側壁2bには、該側壁2bの内
壁と上記スライド板5の嵌入方向端面5c(嵌入方向先
端)との間に種子22が挟まらないように上記スライド
板5の嵌入方向端部5dをその上面から覆うかぶさり部
13が設けられている。
【0057】このかぶさり部13のかぶさりの大きさ
は、上記スライド板5の移動距離と同等、もしくはそれ
以上であり、上記スライド板5の嵌入方向端面5cとス
ライド板5上の種子22とを隔離することができればよ
く、図2に示す形状に限定されるものではない。
【0058】また、上記スライド板5を正確に保持位置
に保持すると共に、スライド板5のスライド操作ミスに
よる種子22の播種ミスを防止するために、図1〜図3
(a)・(b)に示すように、スライド板5をロック
し、スライド板5の播種位置への動きを規制するストッ
パー14が、上記かぶさり部13における播種作業者が
播種機を把持した状態で操作できる位置、例えば、把持
した手の親指が届き易い位置に設けられている。
【0059】上記ストッパー14は、略台形板状に成形
されており、その短辺側を上部として、その上部を上記
かぶさり部13の上端面から突出した状態で上記側壁2
bに軸支されている。これにより、上記ストッパー14
は、該ストッパー14の中央部が、左右、すなわち、上
記容器本体1における短手方向の側壁2に対向する方向
に回動自在に、かつ、上記容器本体1における長手方向
の側壁2bに対してほぼ平行に、つまり、スライド板5
に対してほぼ正対して取り付けられている。
【0060】また、上記ストッパー14は、非規制時に
は固定板3上を摺動するスライド板5と当接しない位置
に設けられ、規制時には、図1のB−B線矢視断面、す
なわち、図3(a)のB−B線矢視断面の要部拡大図で
あり、上記ストッパー14の概略構成を示す図3(b)
に示すようにストッパー14が回動して、その下部の一
端辺14aが、スライド板5の嵌入方向端面5cと当接
することによりスライド板5の動きを規制する。
【0061】上記ストッパー14の下部の一端辺14a
は、テーパ状を有し、ストッパー14の取り付け位置や
スライド板5の大きさ等のずれから、種子22の充填
(配種)時、すなわち、種子収容位置(種子充填位置)
にある時のスライド板5のストッパー14側の一端であ
るストッパー14の嵌入方向端面5cが所定位置より側
壁2b側(把持部側)に出ていても、そのテーパ部によ
りある程度は許容できるようになっている。
【0062】上記ストッパー14は、播種機を持ち上げ
て使用するときに丁度親指の位置に形成されていること
が、上記スライド板5の可動および固定が簡単にできる
ことから好ましい。尚、図1〜図3(a)・(b)に示
す播種機では、上記ストッパー14を、上記かぶさり部
13に設けた構成としたが、上記ストッパー14は、ス
ライド板5を固定係止可能な強度を有し、片手で操作し
易い場所であれば、何処の場所に設けられていてもよ
い。
【0063】また、上記スライド板5の下面に設けられ
た下板としての上記固定板3には、上記種子収容孔6と
連通可能に設けられた断面略円形状の播種孔4(貫通
孔)が、育苗器における育苗ポットの数およびその配列
等の播種条件に応じて、例えば育苗ポットのほぼ中心位
置に播種すべき種子22が播種されるように、縦横一定
の間隔で、上記種子収容孔6に対応した所定の配列、例
えば種子収容孔6と同様の格子状等に複数貫設(穿設)
されている。
【0064】上記播種孔4は、播種すべき種子22が通
過可能な大きさ(孔径)を有していればよいが、上記種
子収容孔6と播種孔4とを連通させたときに、上記種子
収容孔6に収容した種子22の落下をスムーズに行うと
共に、上記種子収容孔6と播種孔4との位置合わせを容
易に行うことができることから、上記種子収容孔6と同
等以上の孔径を有していることが望ましい。
【0065】このように、上記固定板3に上記種子収容
孔6と連通可能に設けられた播種孔4が形成されている
ことにより、上記スライド板5を、該スライド板5の立
ち上げ部9を把持部である側壁2aに近づけるようにス
プリング10・10の付勢力に抗して例えばスライド板
5の嵌入方向端面5cがかぶさり部13内にて上記容器
本体1における上記スライド板5の嵌入方向の側壁2b
に当接する位置まで押し込んで上記固定板3の上面上を
長手方向に移動させることにより、上記種子収容孔6が
上記播種孔4と重なり合う播種位置と、上記種子収容孔
6が上記固定板3の播種孔4のない部分で閉塞される種
子収容位置(種子充填位置)との両方の位置を取ること
ができる。
【0066】これにより、上記播種機は、所望の播種位
置に合わせて配置した後、上記スライド板5を播種位置
に移動させたときに各播種孔4の上方に各種子収容孔6
が位置し、播種孔4と種子収容孔6とが種子落下方向に
おいて重なり合うので、各種子収容孔6に収容した種子
を、各種子収容孔6と連通し、各種子収容孔6底面を開
放する各播種孔4を介して播種機下方に落下させること
により播種することができる。
【0067】尚、図1〜図3(a)・(b)に示す播種
機では、上記スライド板5が、スプリング10・10の
付勢力により側壁2aと立ち上げ部9とが所定距離離れ
ている通常時の位置である種子収容位置において、各種
子収容孔6が、各播種孔4とはそれぞれ重なり合わない
で固定板3の播種孔4のない部分で閉塞される構成とし
たが、この閉塞状態は、完全に密閉された状態であって
もよいが、播種すべき種子22が通らない程度の隙間を
有する状態、すなわち、播種すべき種子22が通らない
程度に閉塞された状態であってもよい。つまり、上記種
子収容孔6内に配種された種子22は、スライド板5の
下面に当接あるいは近接する固定板3の板面が底蓋の役
割を果たし、種子収容孔6の底面を、播種すべき種子2
2が落下しないように閉塞することで、上記種子収容孔
6内に保持される。
【0068】上記種子収容孔6内への種子22の配種
は、上記スライド板5を種子収容位置に設定した状態
で、容器本体1内のスライド板5上に播種すべき種子2
2を投入し、容器本体1の長手方向両端部、すなわち、
側壁2a・2bを把持して容器本体1を種々の方向に傾
けて揺り動かすことにより行われる。
【0069】そして、このように容器本体1を種々の方
向に傾けて揺り動かすことで、上記スライド板5上に供
給された種子22は、傾斜したスライド板5の板面に沿
って転がりながら移動し、移動途中でスライド板5の各
種子収容孔6内に落下し、この種子収容孔6と固定板3
の上面とで保持される。
【0070】ところで、このように一方の板が他方の板
に対してスライド可能に設けられた上板と下板とを備
え、両板に設けられた貫通孔を介して播種を行うスライ
ド式の播種機は、きわめて簡素な機構を有していること
から、播種機の上板に設けられた多数の貫通孔、すなわ
ち、本実施の形態では、上記スライド板5に設けられた
各種子収容孔6内に、短時間で種子22を所定数、例え
ば一粒ずつ配種するために、種子収容孔6の数よりも過
剰の種子22が供給される。
【0071】ところが、従来の播種機は、このように過
剰な種子を上板上に供給すると、上板上に供給された余
分な種子が播種時に貫通孔を介して落下し、同一箇所に
所定数以上の種子が播種される場合があり、これを回避
すべく余剰の種子を上板上から除去すると、播種操作の
度に種子を供給する必要があるという問題点や、一旦、
貫通孔内に配種された種子が貫通孔から抜け落ちるとい
う問題があった。また、余剰の種子を上板に固定された
種子タンクに収容する前記従来の播種機では、種子タン
クに収容されている種子が少なければ、種子タンクを傾
斜させて種子タンクから上板に種子を供給する際に、種
子タンクから飛び出した種子が外部に飛散したり、一
旦、貫通孔内に収容した種子が上板の傾斜面に沿って貫
通孔から抜け出るという問題があり、種子タンクに収容
されている種子が多ければ、播種機の保持角度や播種時
に該播種機に加わる僅かな振動が問題となると共に、上
板上に余分な種子が流出し、該流出した種子が播種時に
貫通孔を介して落下し、同一箇所に所定数以上の種子が
播種されるという問題があり、播種操作に手間どるとい
う問題があった。また、該播種機は、播種により種子が
減少することで、前述した問題を引き起こすという問題
点を有し、これを回避するためには、播種の度に種子を
種子タンク内に補充する必要があるという問題点を有し
ており、これら従来の播種機を用いた場合、何れの場合
にも、作業性に支障を来したり、厳密で効率的な播種作
業を行うことができないという問題点があった。
【0072】また、固定板間にスライド板をスライド可
能に挟持する3枚板を用いた播種機では、播種する種子
の大きさや形状のばらつきに対応することができず、播
種することができる種子の大きさや形状に制限を受けた
り、2枚板からなる構成の播種機と比較して重量が増
し、播種作業者が長時間播種作業を行う上で、負担にな
るという問題点があった。
【0073】しかしながら、本実施の形態に係る播種機
では、上記スライド板5に無孔領域8を設け、この無孔
領域8から有孔領域7に余剰の種子22が流出しないよ
うに該余剰の種子22をせき止める種子せき止め部21
を上記スライド板5上面に設けることで、余剰の種子2
2を種子収容孔6から隔離することができ、粒径にばら
つきがあっても所定箇所に所定数の種子22を正確かつ
効率的に播種することができると共に、作業性を改善す
ることができる。
【0074】上記種子せき止め部21は、無孔領域8か
ら有孔領域7に余剰の種子22が流出しないように該余
剰の種子22をせき止め、その移動を規制(抑制)する
ことができるものであればその形状や大きさは特に限定
されないが、例えば、播種すべき種子22の大きさ(孔
径)に応じた大きさ、つまり、種子収容孔6の大きさに
応じた大きさ(幅、高さ(あるいは深さ))を有する窪
み部(凹部)あるいは突起部(凸部)からなるものが、
簡素でかつ軽量化を実現できると共に、形成が容易で製
造コストを抑えることができ、また、操作性、作業性に
優れることから好適である。
【0075】これら窪み部あるいは突起部は、上記スラ
イド板5における種子収容孔6群が設けられた有孔領域
7と種子収容孔6群形成領域以外の領域である無孔領域
8とを区分し、上記スライド板5上に供給された過剰な
種子22を、上記無孔領域8に溜めて保持し、該無孔領
域8から上記有孔領域7への移動を規制すべく、上記ス
ライド板5における有孔領域7と無孔領域8との境界部
分に上記無孔領域8に沿って上記スライド板5の長手方
向両端部2a・2b間に、例えば一直線上に設けられて
いる。
【0076】上記種子せき止め部21が窪み部あるいは
突起部からなる場合、これら窪み部および突起部におけ
る窪みあるいは突起の形状は特に限定されるものではな
く、図4(a)〜(c)および図5(a)〜(c)に示
すように、丸型、V字型、角型等、種々の形状とするこ
とができる。すなわち、上記窪み部としては、例えば、
その断面形状が半円形、弧の字型(アーチ状)等の丸溝
やその断面形状がV字型のV字溝、あるいは、その断面
形状が凹型の角溝等により形成することができる。ま
た、上記突起部としては、その断面が三角形、半円形、
略四角形等、種々の形状の突起により形成することがで
きる。
【0077】また、上記窪み部および突起部(種子せき
止め部21)は、図1に示すように連続した溝あるいは
突起に限定されるものではなく、ドット状等の断続的な
窪み(溝)あるいは突起等により形成することもでき
る。さらに、上記窪み部および突起部は一列のみなら
ず、複数列設けることもできる。上記窪み部および突起
部をドット部からなる列により形成する場合、該ドット
部は、図6(a)・(b)に示すように、直線状、千鳥
状(千鳥格子状)等、種々の配列で配置することができ
る。また、各ドット部は、例えばすり鉢状、半円状、凹
状、円盤状、円錐状、等、種々の形状に形成することが
できる。
【0078】上記窪み部および突起部をドット部により
形成する場合、これら各ドット部間の間隔は、上記無孔
領域8の余剰の種子22が上記窪み部内に収容される種
子22あるいは突起部に当接し、せき止めることができ
る間隔、すなわち、種子22の粒径よりも小さければよ
く、その間隔は、種子せき止め部21が窪み部であるか
突起部であるかによって、また、上記種子せき止め部2
1が窪み部である場合はその深さ、突起部である場合は
その高さ等に応じて種々設定すればよい。
【0079】上記種子せき止め部21が窪み部からなる
場合、該窪み部の深さは、該窪み部内に収容され、該窪
み部に内接する種子22が該窪み部からその一部が突出
する深さ、つまり、上記スライド板5上に供給された種
子22の粒径よりも該窪み部の深さが小さい値となるよ
うに設定される。これにより、上記無孔領域8に余剰の
種子22を寄せ集めたときに、上記無孔領域8に余剰の
種子22を寄せ集める際あるいは上記無孔領域8に余剰
の種子22を寄せ集めた後、容器本体1を水平に保持す
る際に上記窪み部に嵌入された種子22がつっかえ棒
(当接部材)としての役割を果たし、上記窪み部に嵌入
された種子22に上記無孔領域8に寄せ集められた余剰
の種子22が当接して該無孔領域8に寄せ集められた余
剰の種子22の有孔領域7への移動が規制(制限)され
ることで、上記無孔領域8に寄せ集められた余剰の種子
22は、上記窪み部に嵌入された種子22からなる列に
より、有孔領域7に転がり出ない(流出しない)ように
せき止められる。言い換えれば、上記無孔領域8に寄せ
集められた余剰の種子22は、上記窪み部により、有孔
領域7に転がり出ない(流出しない)ようにせき止めら
れる。
【0080】また、上記種子せき止め部21が窪み部か
らなる場合、有孔領域7と無孔領域8とを区分する窪み
部の幅(つまり、有孔領域7と無孔領域8との間の窪み
の間隔であり、図1に示す播種機では、スライド板5の
短手(短辺)方向の長さ)は、該窪み部に内接する種子
22が該窪み部からその一部が突出する高さに収容(保
持)される幅を有していればよく、該窪み部に収容(保
持)された種子22が振動により該窪み部から容易に流
出しない程度に上記種子22を該窪み部にて保持するこ
とができれば、該種子22の粒径より大きくても小さく
ても構わないが、該窪み部に種子22を確実に保持する
ためには、上記窪み部が種子22の粒径と同等以上の幅
を有していることが望ましく、種子22を窪み部内に容
易に収容することができること、並びに、連続播種を行
う際に、上記無孔領域8に保持している種子22を上記
容器本体1を大きく傾斜させることなく、揺動により容
易に有孔領域7に移動(転動)させることができること
から、余剰の種子22を遊嵌可能な幅、具体的には、種
子22の粒径の1倍を超える幅を有していることが望ま
しい。
【0081】つまり、上記窪み部の幅が種子22の粒径
に等しい場合、上記窪み部の幅が種子22の粒径よりも
大きい場合と比較して種子22が窪み部を通過する際
に、該窪み部に種子22が落下して収容(嵌入)され難
い傾向にあり、また、上記窪み部の幅が種子22の粒径
と同等以下であれば、種子22は窪み部内に一列に整列
した状態で収容(保持)される。
【0082】これに対し、上記窪み部の幅が種子22の
粒径よりも大きければ上記窪み部内にて種子22は互い
にずれた状態で配列され、少なくとも上記窪み部の幅方
向、すなわち、本実施の形態ではスライド板5の短手
(短辺)方向に僅かに隙間を有する。
【0083】これにより、上記窪み部に収容(遊嵌)さ
れた種子22は、上記窪み部内において遊動可能であ
り、上記容器本体1を揺り動かすことで、上記窪み部に
収容(遊嵌)された種子22が動き易くなる。この結
果、上記窪み部に収容(遊嵌)された種子22自身も上
記窪み部から流出し、障害となっていた種子22による
種子列による壁が実質崩れることで無孔領域8に保持さ
れていた種子22が有孔領域7に移動し易くなるが、そ
れ以上に、上記窪み部に収容(遊嵌)された種子22・
22間の間隔が広がることで、図7(a)に示すよう
に、障害となる種子22の高さh1 が図7(b)に示す
ように高さh2 に実質低下し、これにより、窪み部に嵌
入された種子22によりせき止められていた種子22が
窪み部に収容(保持)された種子22を乗り越えて、有
孔領域7に移動し易くなる。この現象は、図8に示すよ
うに、上記窪み部が、該窪み部に嵌入(遊嵌)された種
子22が、左右互い違いに(斜めに違えて)配列された
千鳥状(千鳥格子状)に配列するような幅を有している
場合に顕著である。
【0084】上記窪み部は、連続播種を行う際に、上記
無孔領域8に保持している種子22を、上記容器本体1
を大きく傾斜させることなく、揺動により容易に有孔領
域7に移動(転動)させるために、傾斜のなだらかな窪
み(例えば丸溝等)からなることがより好ましい。
【0085】上記窪み部の幅並びに深さは、上記窪み部
の形状にもよるが、例えば上記窪み部が丸溝からなる場
合、上記窪み部の幅は上記種子22の粒径の1倍を超
え、3倍以下であることが好ましく、1.5〜3倍であ
ることがより好ましい。また、上記窪み部の深さは、該
窪み部の内壁の傾斜角度等にもよるが、種子22の粒径
の0.3〜0.7倍であることが好ましい。
【0086】上記窪み部が丸溝である場合、該窪み部の
幅が種子22の粒径の3倍を超えると、該窪み部内に大
量の種子22が収容されることで、窪み部の深さにもよ
るが、連続播種時に容器本体1を揺動させたときに、窪
み部内の種子22あるいは該種子22によりせき止めら
れていた無孔領域8の種子22が窪み部を通って有孔領
域7に流出し難くなる傾向にある。
【0087】また、上記窪み部の深さが深過ぎると、窪
み部内に収容された種子22の窪み部から突出する部
分、すなわち、障壁の高さが低くなり、せき止め効果が
小さくなる傾向にあると共に、窪み部内の種子22が窪
み部から脱出し難くなる傾向にある。
【0088】一方、窪み部の深さが浅過ぎると、窪み部
内に種子22が十分に保持されず、余剰の種子22が当
接することにより窪み部内の種子22に加えられる衝撃
により、該窪み部内の種子22が窪み部より脱出する虞
れがあり、せき止め部としてのせき止め効果を十分に発
揮することができなくなる虞れがある。それゆえ、揺動
による窪み部からの種子22の脱出(流出)を可能にす
る一方、手振れやスライド板5のスライド等による衝撃
による微振動に耐え得るせき止め効果を発揮させるため
には、窪み部の深さが種子22の粒径の0.3〜0.7
倍、すなわち、窪み部から突出する種子22の高さが種
子22の粒径の0.7〜0.3倍であることが好まし
い。
【0089】具体的には、例えば、粒径が3mmの種子
22を用いる場合、上記スライド板5の厚みは3mm、
上記窪み部の深さは1〜2mm、つまり、上記窪み部に
嵌入された種子22が、該窪み部から1〜2mm突出す
る深さに設定される。この場合、上記無孔領域8に寄せ
集められた余剰の種子22は、上記窪み部に嵌入された
種子列から1〜2mm突出した状態で、上記無孔領域8
に保持されている。
【0090】但し、上記窪み部の深さが比較的浅い場合
は、図9(a)に示すように、窪み部と接する有孔領域
7の端部に有孔領域7側の窪み部端部の壁面の高さを高
くし、窪み部内の種子22の移動を規制(制限)する突
起23(張り)を設けたり、図9(b)・(c)に示す
ように、例えば窪み部の角部(上端部)を鋭利に形成す
る等して、窪み部内における種子22の流出方向、すな
わち、有孔領域7側の端面(内壁)に、窪み部内面側に
突出する突起23(張り)を設けることにより、窪み部
内の種子22の有孔領域7への流出(移動)を規制(制
限)すると共に、該窪み部内の種子22により無孔領域
8の種子22をせき止めることができる。
【0091】上述した突起23としては、図9(a)に
示す突起23を設けることがより好ましい。この場合、
上記窪み部の深さは、上記突起23(すなわち、窪み部
の縁)を含めて種子22の粒径の0.3〜0.7倍であ
ることが好ましい。つまり、例えば、種子22の粒径が
3mm、窪み部の深さが1mmの場合、該窪み部の深さ
と突起23の高さを合わせた高さが種子22の粒径の
0.3〜0.7倍となるように、上記突起23の高さを
設定することが望ましい。
【0092】容器本体1、つまり、スライド板5を保持
する際に該スライド板5を該スライド板5の短手方向
(有孔領域7側)に傾けることにより無孔領域8から有
孔領域7に移動する種子22のせき止め効果を、無孔領
域8に寄せ集められた種子22が無孔領域8から有孔領
域7に移動するスライド板5の傾斜角度によって評価し
たところ、3mmの種子22に対し、種子せき止め部2
1を設けない場合は、無孔領域8の種子22が有孔領域
7に移動し始めるスライド板5の傾斜角度は3.56°
であり、図1に示すように、種子せき止め部21とし
て、スライド板5の長手方向の側壁2a・2b間に、ス
ライド板5の長手方向に沿って一直線に、無孔領域8と
有孔領域7との境界を分かつ溝(窪み部)を、深さ2m
m、幅4mmの大きさで設けたときの上記スライド板5
の傾斜角度は9.13°であり、上記の溝を深さ2m
m、幅6mmの大きさで設けたときの上記スライド板5
の傾斜角度は11.3°であった。このことから、上記
の溝を設けることにより、容器本体1の保持角度が上述
した溝(窪み部)を設けない場合と比較してフレキシブ
ルになることが判る。
【0093】上記種子せき止め部21として窪み部を形
成する方法としては、特に限定されるものではなく、例
えばエッチングやレーザ光線、研磨等の種々の削掘方法
を用いることができる。また、上記スライド板5を例え
ばブロー成形、熱成形、射出成形、金型成形等により形
成することで、上記スライド板5の形成時に、上記窪み
部が予め形成されたスライド板5を形成してもよい。
【0094】また、上記種子せき止め部21が突起部か
らなる場合、該突起部の高さは、該突起部に当接する種
子22が突起部からその一部が突出する高さ、つまり、
上記スライド板5上に供給された種子22の粒径よりも
該突起部の高さが小さい値となるように設定される。こ
れにより、上記無孔領域8に余剰の種子22を寄せ集め
た後、容器本体1を水平に保持する際に上記突起部に上
記無孔領域8に寄せ集められた余剰の種子22が当接し
てその有孔領域7への移動が規制(制限)されること
で、上記無孔領域8に寄せ集められた余剰の種子22
は、上記突起部により有孔領域7に転がり出ない(流出
しない)ようにせき止められる。
【0095】この場合、上記突起部の高さが高くなる
と、無孔領域8に余剰の種子22を寄せ集める際や、連
続播種を行う際に、上記突起部を種子22が乗り越える
ために必要とする容器本体1、すなわち、スライド板5
の傾斜角度が大きくなり、また、上記突起部の高さが低
くなると、せき止め効果が小さくなる傾向にある。この
ため、上記突起部の高さは、種子22の粒径の0.3〜
0.7倍の高さを有していることが好ましく、具体的に
は、例えば、粒径が3mmの種子22を用いる場合、上
記スライド板5の厚みは3mm、上記突起部の高さは1
〜2mm、つまり、上記突起部に当接した種子22が、
該突起部から1〜2mm突出する高さに設定される。
【0096】このような突起部は、例えば、スライド板
5形成時に、ブロー成形、熱成形、射出成形、金型成形
等により、スライド板5と一体的に形成することができ
る。
【0097】また、上記種子せき止め部21が突起部か
らなる場合、該突起部の幅は特に限定されるものではな
いが、連続播種を行う際に、上記無孔領域8に保持して
いる種子22を、上記容器本体1を大きく傾斜させるこ
となく、揺動により容易に有孔領域7に移動(転動)さ
せるために、なだらかな傾斜に形成されていることが好
ましい。
【0098】そして、上記連続播種を行う際に、上記無
孔領域8に保持している種子22の移動の容易さを考慮
すれば、上記種子せき止め部21は、突起部のように固
定部材ではなく、播種機の揺動により種子22の移動の
規制を容易に解除することができることから窪み部であ
ることがより望ましく、前述した理由により、上記窪み
部が、余剰の種子22が遊嵌される幅あるいは形状を有
していることがさらに一層望ましい。
【0099】また、本実施の形態において、上記播種機
における上記固定板3の下面には、軽量とするために固
定板2を薄く形成することで歪みが生じ、スライド板3
が移動し難くなることを防止するために、歪みを防止す
ると共に、該播種機を地面等に載置する際に該播種機を
支持する脚部(支持部)として用いられる補強リブ15
…が設けられている。
【0100】これにより、上記播種機は、上記固定板3
を薄く形成した場合であっても、その歪みを防止するこ
とができる。また、上記の構成によれば、播種機の固定
板3が土と接触して播種孔4に土が付着することを防止
することができ、播種時に、播種孔4が土が付着して汚
れていることで、種子22が播種孔4から落下せずに止
まることを防止することができる。
【0101】上記容器本体1の素材、すなわち、上記固
定板2およびスライド板5の素材としては、成形性、軽
量性および耐久性に優れた物であればよいが、育苗器の
育苗ポット等に設けられた播種穴に、上記播種孔4を合
わせることで播種位置を決定するために、上記固定板2
およびスライド板5は透明な物が望ましく、樹脂製の材
料、例えば、塩化ビニル、ナイロン、ポリプロピレン、
ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹
脂、アクリル樹脂等が使用され、その中でも、アクリル
樹脂、特に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が
好適に使用される。
【0102】次に、上記播種機の使用方法(動作)につ
いて説明する。上記播種機を用いて播種を行う際には、
まず、ストッパー14によりスライド板5の動きを規制
し、スライド板5を種子収容位置に設定した状態で、容
器本体1内のスライド板5上に播種すべき種子22を所
定数投入し、容器本体1の長手方向両端部、すなわち、
側壁2a・2bを把持して容器本体1を種々の方向に傾
けて揺り動かすことで、容器本体1内の種子22をスラ
イド板5上で転がし、上記スライド板5に設けられた各
種子収容孔6に所定数、例えば各種子収容孔6毎に一粒
ずつ種子22を配種する。このとき各種子収容孔6はそ
の底面が塞がれていることで、配種された種子22は、
各種子収容孔6から落下することなく各種子収容孔6内
に保持されている。
【0103】尚、上記種子収容孔6は、播種すべき種子
22に応じて、所定数の種子22が充填(導入)される
大きさに設定されているが、播種すべき種子22の形状
や大きさによっては既に種子22が所定数配された種子
収容孔6上に余分な種子22が乗ることがあるため、上
記種子収容孔6上に所定数以上の種子22が乗っていな
いか確認し、乗っているときはその種子22を上記容器
本体1を傾ける等して移動させる。
【0104】続いて、各種子収容孔6…に種子22が所
定数ずつ入ったことを確認した後、上記容器本体1を傾
けて余分な種子22を上記スライド板5における無孔領
域8に集める。一旦、無孔領域8に集められた種子22
は、該無孔領域8と有孔領域7との境界に設けられた種
子せき止め部21により余分な種子22がせき止められ
ていることで、種子収容孔6…から隔離される。
【0105】次いで、この状態で、上記容器本体1を、
上記の種子22を播種する播種場所、例えば格子状に密
着して配列された育苗ポットを備える育苗器に播種する
場合であれば、各育苗ポットに上記容器本体1の固定板
3に設けられた各播種孔4が対応するように上記育苗ポ
ットと上記容器本体1とを位置合わせする。
【0106】そして、ストッパー14によるスライド板
5の規制を解除した後、スライド板5をスプリング10
・10の付勢力に抗して手で押し込み、スライド板5を
播種位置に移動させて各種子収容孔6を各播種孔4に各
々上下に重ね合わせ、各種子収容孔6内の種子22を各
播種孔4を通してそれぞれ所望する播種場所、この場合
は育苗ポット上に落下させる。
【0107】これにより、多数の育苗ポット等に種子2
2を所定数、例えば一粒ずつ一括して播種することがで
きる。尚、このような操作を繰り返すことにより、同様
に所定の配列で並べられた複数の育苗器にそれぞれ播種
することができる。
【0108】上記の操作を連続して行う場合、余剰の種
子22は、種子せき止め部21によりせき止められた状
態で上記スライド板5上の無孔領域8に寄せ集められて
いる。従って、上記の操作を連続して行う場合には、前
記側壁2a・2bを把持して容器本体1を揺動(傾斜振
動)させて無孔領域8に寄せ集められていた余剰の種子
22をスライド板5上で転がして有孔領域7に移動させ
ることにより、再度上記種子収容孔6に種子22を配種
することができる。
【0109】以上のように、上記播種機は、上記の種子
せき止め部21を有することで、余剰の種子22を上記
スライド板5の種子収容孔6から隔離することができ、
播種時に種子収容孔6…および播種孔4…を介して余剰
の種子22が落下し、同一箇所に所定数以上の種子22
が播種されることを防止することができる。また、上記
構成の種子せき止め部21を有することで、上記播種機
は、僅かな傾斜あるいは手振れ等の振動程度では余剰の
種子22が無孔領域8から有孔領域7に移動せず、ま
た、余剰の種子22がスライド板5、すなわち、上板上
で転動することを規制するために播種機の保持角度を従
来ほど厳しく規制する必要がないので、操作性、作業性
に優れている。さらに、上記種子せき止め部21は、上
板であるスライド板5上面に設けられ、該スライド板5
上での種子22の移動を規制するため、上記播種機は、
上記スライド板5上に余剰の種子22を載置したままで
播種操作を行うことができ、連続的な播種を行う際の作
業性にも優れている。
【0110】さらに、上記播種機は、連続播種を行う際
に、上記無孔領域8に保持している種子22を、上記容
器本体1を大きく傾斜させることなく、揺動により容易
に有孔領域7に移動(転動)させることができるため、
例えば上板に種子タンクを固定させ、該種子タンクから
上板上に種子22を移動させる場合のように種子タンク
から飛び出した種子22が外部に飛散するといった問題
点を招来することがなく、また、上記容器本体1を傾け
ることにより、一旦、種子収容孔6内に収容した種子2
2が容器本体1のスライド板5の傾斜に沿って種子収容
孔6から抜け出ることがない。
【0111】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子22
の大きさや形状のばらつきによる制限を受けることがな
い。従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のば
らつきがあっても所定箇所に所定数の種子22を正確か
つ効率的に播種することができると共に、作業性を改善
することができる。これにより、播種作業に要する時間
を大幅に短縮することができる。
【0112】上記播種機において播種される種子22と
しては、白菜、キャベツ、レタス、大根、人参、カブ、
ホウレン草、トマト、玉葱、葱、籾、煙草等が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。上記種子22は、
必要により、従来公知のコート処理法によりコートされ
ていてもよく、これら種子22(コート種子)の形状と
しては、球状、楕円状等、種々の形状のものを用いるこ
とができる。尚、一回に播種される種子22には、同種
の種子が用いられる。
【0113】ところで、上記の説明では、スライド板5
下面に固定板3が設けられた播種機を例に挙げて説明し
たが、本発明にかかる播種機は、これに限定されるもの
ではなく、例えば固定板にスライド板支持部材を設ける
ことにより、固定板の下面にスライド板が設けられた構
成を有していてもよい。
【0114】また、上記の説明では、図1〜図3に示す
ように、スライド板5に設けられた種子収容孔6と固定
板3に設けられた播種孔4とが1対1で対応する構成を
有する播種機を例に挙げて説明したが、上記種子収容孔
6と播種孔4とは、必ずしも1対1に対応する必要はな
い。例えば、図10に示すように、一つの播種孔4に対
し、複数の種子収容孔6がスライドにより連通可能とな
るように各板の貫通孔を形成すると共に、一つに播種孔
4に対応する種子収容孔6・6間の間隔に応じてスライ
ド板5のスライドを規制することができるように、種子
収容孔6・6間の間隔に応じて複数のストッパー14を
設け、一回の播種操作に相当する種子収容孔6の1ピッ
チ分毎にスライド板5の移動を止めることで、一回の配
種動作で複数回の播種が可能な構成とすることもでき
る。
【0115】以上のように、本発明にかかる播種機は、
播種すべき種子の大きさに応じた大きさに形成された複
数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する下板
とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の板に
対してスライドして上記上板に形成された貫通孔を開閉
するように組み合わされてなり、その上板上に、上記上
板上に供給された過剰な種子を上記貫通孔から離れた位
置でせき止めるせき止め部が形成された構成を有してい
る。
【0116】上記せき止め部としては、上記上板上に、
例えば、播種すべき種子の大きさに応じた大きさに形成
された窪み部あるいは突起部が挙げられ、該構成を有す
ることで、上記窪み部および突起部は、上記上板を、上
記貫通孔群が設けられた播種用領域と、該播種容器に供
給された過剰な種子を溜める種子溜め部とに区分すると
共に、上記上板上に供給された過剰な種子の上記播種用
領域への移動を規制するようになっている。
【0117】本発明による播種機は、上記の構成を有す
ることで、上述したように、播種される種子の粒径に多
少のばらつきがあっても所定箇所に所定数の種子を正確
かつ効率的に播種することができると共に、作業性を改
善することができるという利点を有し、これにより、播
種作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0118】
【発明の効果】本発明にかかる播種機は、以上のよう
に、播種すべき種子に応じた大きさに形成された複数の
貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する下板とを
備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の板に対し
てスライドするように組み合わされてなる播種機におい
て、上記上板上に、上記上板上に供給された過剰な種子
を上記貫通孔から離れた位置でせき止めるせき止め部が
形成されている構成である。
【0119】それゆえ、上記上板上に供給された過剰の
種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔から隔離する
ことができ、播種時に上記貫通孔を介して余剰の種子が
落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種されること
を防止することができる。また、上記播種機は、上記せ
き止め部を備えることで、余剰の種子が上記貫通孔近傍
に転動することを規制するために播種機の保持角度を従
来ほど厳しく規制する必要がないので、操作性、作業性
に優れている。さらに、上記せき止め部は、上板上に設
けられ、該上板上での種子の移動を規制するため、上記
播種機は、上記上板上に余剰の種子を載置したままで播
種操作を行うことができ、連続的な播種を行う際の作業
性にも優れている。
【0120】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0121】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができるという効果を奏する。
【0122】また、本発明にかかる播種機は、以上のよ
うに、播種すべき種子に応じた大きさに形成された複数
の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する下板と
を備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の板に対
してスライドするように組み合わされてなる播種機にお
いて、上記上板上に、上記上板を、上記貫通孔群が設け
られた播種領域と、上記上板上に供給された過剰な種子
を溜める種子溜め部とに区分すると共に、上記上板上に
供給された過剰な種子の上記播種領域への移動を規制す
る窪み部が形成されている構成である。
【0123】それゆえ、上記上板上に供給された過剰の
種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔から隔離する
ことができ、播種時に上記貫通孔を介して余剰の種子が
落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種されること
を防止することができる。また、上記播種機は、上記窪
み部を有することで、余剰の種子が上記種子溜め部から
播種領域に転動して流出することを規制するために播種
機の保持角度を従来ほど厳しく規制する必要がないの
で、操作性、作業性に優れている。さらに、上記窪み部
は、上板上に設けられ、該上板上での種子の移動を規制
するため、上記播種機は、上記上板上に余剰の種子を載
置したままで播種操作を行うことができ、連続的な播種
を行う際の作業性にも優れている。
【0124】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0125】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができるという効果を奏する。
【0126】また、本発明にかかる播種機は、以上のよ
うに、上記窪み部が、該窪み部に、上記上板上に供給さ
れた過剰な種子を該窪み部から一部突出して保持する大
きさに形成されている構成を有している。
【0127】それゆえ、上記種子溜め部の余剰の種子
は、固定部材ではなく、上記窪み部内に保持された種子
によりその移動が規制されていることで、連続播種を行
う際に上記播種機を揺動させるだけで種子の移動の規制
を容易に解除することができる。従って、上記の構成に
よれば、上記種子溜め部に保持している種子を、上記播
種機を大きく傾斜させることなく、容易かつ速やかに播
種領域に移動させることができるという効果を奏する。
【0128】また、本発明にかかる播種機は、以上のよ
うに、上記窪み部が、上記上板上に供給された過剰な種
子を遊動可能に保持する幅を有している構成である。
【0129】それゆえ、連続播種を行う際に、上記播種
機を揺動させることで、上記窪み部内に保持された種子
が上記窪み部内で動くことができ、上記窪み部に保持さ
れた種子間の間隔が広がることで、該窪み部に保持され
た種子によりせき止められていた種子が該窪み部に保持
された種子を乗り越えて、播種領域に移動し易くなる。
【0130】従って、上記の構成によれば、上記種子溜
め部に保持している種子を、上記播種機を大きく傾斜さ
せることなく、容易かつ速やかに播種領域に移動させる
ことができるという効果を奏する。
【0131】さらに、本発明にかかる播種機は、以上の
ように、播種すべき種子に応じた大きさに形成された複
数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する下板
とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の板に
対してスライドするように組み合わされてなる播種機に
おいて、上記上板上に、上記上板を、上記貫通孔群が設
けられた播種用領域と、上記上板上に供給された過剰な
種子を溜める種子溜め部とに区分すると共に、上記上板
上に供給された過剰な種子の上記播種用領域への移動を
規制する突起部が形成されている構成である。
【0132】それゆえ、上記上板上に供給された過剰の
種子、すなわち、余剰の種子を上記貫通孔から隔離する
ことができ、播種時に上記貫通孔を介して余剰の種子が
落下し、同一箇所に所定数以上の種子が播種されること
を防止することができる。また、上記播種機は、上記突
起部を有することで、余剰の種子が上記種子溜め部から
播種用領域に転動して流出することを規制するために播
種機の保持角度を従来ほど厳しく規制する必要がないの
で、操作性、作業性に優れている。さらに、上記突起部
は、上板上に設けられ、該上板上での種子の移動を規制
するため、上記播種機は、上記上板上に余剰の種子を載
置したままで播種操作を行うことができ、連続的な播種
を行う際の作業性にも優れている。
【0133】さらに、上記播種機は、例えば上板に種子
タンクを固定させ、該種子タンクから上板上に種子を移
動させる場合のように種子タンクから飛び出した種子が
外部に飛散するといった問題点を招来することがなく、
また、播種機を傾けることにより、一旦、貫通孔内に収
容した種子が上板の傾斜面に沿って貫通孔から抜け出る
こともない。
【0134】しかも、上記の播種機は、3枚板を用いた
播種機と比較して軽量であり、また、播種する種子の大
きさや形状のばらつきによる制限を受けることがない。
従って、上記の播種機を用いれば、粒径に多少のばらつ
きがあっても所定箇所に所定数の種子を正確かつ効率的
に播種することができると共に、作業性を改善すること
ができる。これにより、播種作業に要する時間を大幅に
短縮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る播種機の概略構成
を示す平面図である。
【図2】図1に示す播種機の正面図である。
【図3】(a)は図1示す播種機のA−A線矢視断面の
要部拡大図であり、(b)は上記播種機のストッパーの
概略構成図である。
【図4】(a)〜(c)は、上記播種機の種子せき止め
部としての窪み部の断面の一例を示す図である。
【図5】(a)〜(c)は、上記播種機の種子せき止め
部としての突起部の断面の一例を示す図である。
【図6】(a)および(b)は、上記播種機の種子せき
止め部がドット部からなる列である場合のドット部の配
列の一例を示す図である。
【図7】(a)および(b)は、上記窪み部に嵌入され
ている種子による障害の高さを示す説明図である。
【図8】上記窪み部が該窪み部に嵌入された種子が千鳥
状に配列するような幅を有しているときに、揺動により
該窪み部に嵌入された種子によりせき止められていた種
子が移動する様子を模式的に示す図である。
【図9】上記窪み部内またはその近傍に上記窪み部内の
種子の移動を規制する突起が設けられた例を示す図であ
り、(a)は窪み部と接する有孔領域端部に突起が設け
られた例を示す図であり、(b)および(c)は窪み部
内の有孔領域側端面に突起が設けられた例を示す図であ
る。
【図10】上記播種機の種子収容孔間の間隔に応じて複
数のストッパーを設けた構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図11】(a)は従来の播種機の正面図であり、
(b)は(a)に示す播種機の平面図である。
【図12】(a)は従来の他の播種機の平面図であり、
(b)は(a)に示す播種機のX−X線矢視断面図であ
る。
【図13】従来のさらに他の播種機の断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 側壁 3 固定板(下板) 4 播種孔 5 スライド板(下板) 6 種子収容孔(貫通孔) 7 有孔領域(播種領域) 8 無孔領域(種子溜め部) 21 種子せき止め部(せき止め部) 22 種子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】播種すべき種子に応じた大きさに形成され
    た複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する
    下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の
    板に対してスライドするように組み合わされてなる播種
    機において、 上記上板上に、上記上板上に供給された過剰な種子を上
    記貫通孔から離れた位置でせき止めるせき止め部が形成
    されていることを特徴とする播種機。
  2. 【請求項2】播種すべき種子に応じた大きさに形成され
    た複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する
    下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の
    板に対してスライドするように組み合わされてなる播種
    機において、 上記上板上に、上記上板を、上記貫通孔群が設けられた
    播種領域と、上記上板上に供給された過剰な種子を溜め
    る種子溜め部とに区分すると共に、上記上板上に供給さ
    れた過剰な種子の上記播種領域への移動を規制する窪み
    部が形成されていることを特徴とする播種機。
  3. 【請求項3】上記窪み部が、該窪み部に、上記上板上に
    供給された過剰な種子を該窪み部から一部突出して保持
    する大きさに形成されていることを特徴とする請求項2
    記載の播種機。
  4. 【請求項4】上記窪み部が、上記上板上に供給された過
    剰な種子を遊動可能に保持する幅を有していることを特
    徴とする請求項2または3記載の播種機。
  5. 【請求項5】播種すべき種子に応じた大きさに形成され
    た複数の貫通孔を有する上板と、上記貫通孔を開閉する
    下板とを備え、上記上板と下板とが、一方の板が他方の
    板に対してスライドするように組み合わされてなる播種
    機において、 上記上板上に、上記上板を、上記貫通孔群が設けられた
    播種領域と、上記上板上に供給された過剰な種子を溜め
    る種子溜め部とに区分すると共に、上記上板上に供給さ
    れた過剰な種子の上記播種領域への移動を規制する突起
    部が形成されていることを特徴とする播種機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100724810B1 (ko) 2005-11-22 2007-06-04 주식회사 그린플러스 반자동 육묘 파종기
CN103858567A (zh) * 2014-03-26 2014-06-18 冒伟 板式播种器
KR20150128173A (ko) * 2014-05-08 2015-11-18 이경호 파종용 씨앗 배출장치
KR20190129568A (ko) * 2018-05-11 2019-11-20 농업회사법인주식회사알가팜텍 휴대용 파종기

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