JP2001157229A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 映像表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、特定の画素シフト順序により光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向にいずれかの順序で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を備えていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向に複数のシフト方式で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットのシフト方式を切り替える手段を備えていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セット有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、前記光学ブロックの各変調素子を同一の周波数でスイッチングするモードとに切り替える手段を備えていることを特徴とする映像表示装置
【請求項4】 表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セットと、
前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックにて光学的シフトさせるか、そのまま通過させるかを選択して、この選択の組み合わせで4点画素ずらしを行い、
前記表示素子の各画素から発せられる光線を2点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックのうち一方の光学ブロックではそのまま通過させ、他方の光学ブロックでは光学的シフトをするか、そのまま通過させるかを選択し、この選択の組み合わせで2点画素ずらしを行うように作用させる光学ブロック制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】 前記光学ブロック制御手段は、前記各光学ブロック中の前記各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御し、前記各光学ブロックは、前記駆動信号が前記各変調素子に供給されたときに前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点又は2点位置に画素ずらしできるように、前記各変調素子と前記各複屈折媒体を配置して構成されていることを特徴とする請求項4に係る映像表示装置。
【請求項6】 表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより四角形の頂点に対応する4点位置に画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上水平方向のみの解像度が高い画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素ずらし後の前記4点位置の各画素の情報のうち、略垂直方向に隣接する2点位置の画素の情報を同じ情報で構成すると共に、
4点画素ずらし操作における前記略垂直方向に隣接する2点の画素位置への画素ずらし順序は互いに連続するように構成されていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項7】 時間的前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号が連続して1フレームの映像信号期間に伝送されてくるステレオ映像信号を受信する受信手段と、
前記受信したステレオ映像信号に対してフレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によってサンプリングしたステレオ映像信号のうち左眼用映像を左眼用表示素子に表示し、右眼用映像を右眼用表示素子で表示する表示手段と、
前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子にそれぞれ配置され、且つ前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子の画素から出射した光を光学シフトするための光学ユニットとを有し、
この光学ユニットは、偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックのセットとからなり、少なくとも前記表示手段の水平方向に画素ずらしを行うように構成されていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項8】 前記表示手段は、
前記1フレームの期間中、左眼用映像信号が伝送されてくる期間には、左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックは伝送されてくる左眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは一つ前に伝送されてきた前フレームの右眼用映像信号を観察可能に保持するように作用し、
前記1フレームの期間中、右眼用映像信号が伝送されてくる期間には、右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは伝送されてくる右眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックはこのフレームの左眼用映像信号を観察可能に保持するように作用する如く構成されていることを特徴とする請求項7に係る映像表示装置。
【請求項9】 前記サンプリング手段は、前記時間軸上で隣り合う2つのフレームのサンプリングを、そのサンプリングポイントの位相を1/2周期ずらして行うように構成されていることを特徴とする請求項7に係る映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、NTSC方式などの標準TV映像信号や、ゲーム機映像信号、3次元(ステレオ)映像信号などの特殊映像信号に対応して光学的な画素ずらし操作を行うことにより、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示素子などを用いた画像表示装置において、液晶表示素子からの光の光軸を所定の方向に振動させるウォブリングと呼ばれる画素ずらし操作を行って、液晶表示素子の解像度を見掛け上向上させることが知られている。
【0003】
例えば、特開平4−63332号公報には、表示用液晶パネルに対して、偏光方向制御用液晶パネルと水晶板の組み合わせを2組用い、且つ4つのフレームメモリを用いて、1組の偏光方向制御用液晶パネルと水晶板により画像を水平方向に1/2画素ピッチシフトさせ、他の1組の偏光方向制御用液晶パネルと水晶板により画像を垂直方向に1/2画素ピッチシフトさせて4点画素ずらしを行い、解像度を向上させる手法が示されている。すなわち、1フレームを4フィールドで構成し、画像信号を4つの画像に分割して、それぞれの分割画像をフレームメモリに記憶させる。そして、第1のフィールドでは2組の液晶パネル中を直進させて表示し、第2のフィールドでは水平方向に1/2画素ピッチだけシフトして表示させ、第3のフィールドでは垂直方向に1/2画素ピッチだけシフトして表示させ、第4のフィールドでは水平方向、垂直方向共に1/2画素ピッチだけシフトした位置に表示させて、これらを合成することにより、4点画素ずらしによる高精細な画像が表示されるようになっている。
【0004】
また、特開平7−36054号公報においても、液晶位相変調素子と複屈折媒体とからなる1次元の2点画素ずらし素子を2組用意し、一方の素子に対して他方の素子を入射光軸の回りに90°回転させて組み合わせ積層して、1フレームあるいは1フィールド内で垂直及び水平方向の4回の画素ずらしを行い、2次元の4点画素ずらしの高解像度化された画像を得る光学装置について開示がなされている。
【0005】
上記先行技術は、いずれも水平方向の画素ピッチPX ,垂直方向の画素ピッチPY の正方配列の液晶表示素子の画素を、水平、垂直及び斜め方向に1/2画素ピッチずらして、4点画素ずらしを行い、4倍に解像度を上げるようにしたものに関するものである。
【0006】
ところで、上記4点画素ずらし方式を、一般に用いられている、画素をデルタ配列で配置した液晶表示素子に単に適用し、4点画素ずらしを行った場合、垂直及び斜め方向においては周波数帯域は増加するが、水平方向の周波数帯域は、4点画素ずらしを行っても全く増加せず、水平方向の解像度は向上しないという問題点がある。
【0007】
この問題点を解消するため、本件出願人は先に特開平10−336482号において、画素をデルタ配列で配置した表示素子と、該表示素子の各画素位置をそれぞれ4点の位置で繰り返し変移させる画素位置変移手段と、該画素位置変移手段に同期して、前記画素位置に対応した画像を前記表示素子に表示すべく画像信号を変移させる画像変移手段とを備え、前記4点の画素位置は、標準の第1の画素位置と、該標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約1/2だけずれた第2の画素位置と、前記標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約3/4又は約1/4,垂直方向に垂直画素ピッチPY の約1/2だけずれた第3の画素位置と、前記標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約1/4又は約3/4,垂直方向に垂直画素ピッチPY の約1/2だけずれた第4の画素位置の4点として構成した画像表示装置を提案した。
【0008】
この提案の画像表示装置によれば、周波数帯域は垂直及び水平方向において共に増大し、垂直方向ばかりでなく、水平方向にも解像度を2倍にすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報開示のもの、あるいは先に提案したものは、いずれもNTSC方式やPAL方式などの規格化された標準TV映像信号による画像を対象とし、それらの画像をウォブリング方式により高解像度の画像として表示させるようにするものであり、上記NTSC信号やPAL信号などの規格化された標準TV映像信号以外の、例えばプレイステーション(商品名)などにみられるゲーム機の映像信号や、3次元映像信号などの特殊映像信号による画像に対してウォブリングによる高精細化方式を適用することについて何も開示がなされていないし、更には、上記規格化された標準TV映像信号や特殊映像信号に対して共通に対応できるようにした高精細方式についても、未だ何も提案がなされていない。
【0010】
本発明は、従来の映像表示装置における上記問題点を解消するためになされたもので、請求項1に係る発明は、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項2に係る発明は、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項3に係る発明は、同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせて、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像化を図ることができるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項4に係る発明は、同一の光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることができるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項5に係る発明は、光学ブロック制御手段の構成を簡単化できると共に各光学ブロックの変調素子の応答特性を揃えることの可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項6に係る発明は、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、ブラックマトリクスを目立たないようにすることを目的とする。また、請求項7に係る発明は、より強い立体感が得られるステレオ画像を観察できるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項8に係る発明は、効率よくステレオ画像を観察できるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項9に係る発明は、ステレオ映像に対する水平方向画素ずらしによる高精細化を精度よく行うことが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、特定の画素シフト順序により光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向にいずれかの順序で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を備えていることを特徴とするものである。このように、入力映像信号の種類に応じて、ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を設けることにより、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向に複数のシフト方式で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットのシフト方式を切り替える手段を備えていることを特徴とするものである。このように、入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングのシフト方式を切り替える手段を備えることにより、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0013】
請求項3に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セット有し、前記入力映像信号の種類によって、前記光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、前記光学ブロックの各変調素子を同一の周波数でスイッチングするモードとに切り替える手段を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
このように、入力映像信号の種類に応じて、光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、同一周波数でスイッチングするモードとを切り替える手段を設けることにより、光学ブロック2セットからなる同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせることができ、したがって異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0015】
請求項4に係る発明は、表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セットと、前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックにて光学的シフトさせるか、そのまま通過させるかを選択して、この選択の組み合わせで4点画素ずらしを行い、前記表示素子の各画素から発せられる光線を2点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックのうち一方の光学ブロックではそのまま通過させ、他方の光学ブロックでは光学的シフトをするか、そのまま通過させるかを選択し、この選択の組み合わせで2点画素ずらしを行うように作用させる光学ブロック制御手段とを有することを特徴とするものである。
【0016】
このような光学ブロック制御手段を設けることにより、光学ブロック2セットからなる同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る映像表示装置において、前記光学ブロック制御手段は、前記各光学ブロック中の前記各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御し、前記各光学ブロックは、前記駆動信号が前記各変調素子に供給されたときに前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点又は2点位置に画素ずらしできるように、前記各変調素子と前記各複屈折媒体を配置して構成されていることを特徴とするものである。このように各光学ブロック中の各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御するようにしているので、光学ブロック制御手段の電気回路構成を簡易化することができ、また変調素子の応答特性も2つの光学ブロック間で揃えることが可能となる。
【0018】
請求項6に係る発明は、表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより四角形の頂点に対応する4点位置に画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上水平方向のみの解像度が高い画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素ずらし後の前記4点位置の各画素の情報のうち、略垂直方向に隣接する2点位置の画素の情報を同じ情報で構成すると共に、4点画素ずらし操作における前記略垂直方向に隣接する2点の画素位置への画素ずらし順序は互いに連続するように構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
このように構成することにより、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、通常1ラインおきに見える黒線部分にも略垂直方向に隣接する画素の画素情報を表示できるので、黒線のないブラックマトリクスが目立たないようにした映像を観察することができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、時間的前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号が連続して1フレームの映像信号期間に伝送されてくるステレオ映像信号を受信する受信手段と、前記受信したステレオ映像信号に対してフレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリング手段によってサンプリングしたステレオ映像信号のうち左眼用映像を左眼用表示素子に表示し、右眼用映像を右眼用表示素子で表示する表示手段と、前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子にそれぞれ配置され、且つ前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子の画素から出射した光を光学シフトするための光学ユニットとを有し、この光学ユニットは、偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックのセットとからなり、少なくとも前記表示手段の水平方向に画素ずらしを行うようにして映像表示装置を構成するものである。
【0021】
このように構成することにより、左眼用表示素子と右眼用表示素子の水平方向の解像度を上げることができ、これにより視差の分解能が向上し、より強い立体感が得られる画像を観察することが可能となる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項7に係る映像表示装置において、前記表示手段は、前記1フレームの期間中、左眼用映像信号が伝送されてくる期間には、左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックは伝送されてくる左眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは一つ前に伝送されてきた前フレームの右眼用映像信号を観察可能に保持するように作用し、前記1フレームの期間中、右眼用映像信号が伝送されてくる期間には、右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは伝送されてくる右眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックはこのフレームの左眼用映像信号を観察可能に保持するように作用する如く構成されていることを特徴とするものである。この発明は、図20〜図23に示した実施の形態が対応する。
【0023】
このように表示手段を構成することにより、左眼用及び右眼用映像信号の別個の制御手段を必要とすることなく、効率的にステレオ画像を観察することが可能となる。
【0024】
請求項9に係る発明は、請求項7に係る映像表示装置において、前記サンプリング手段は、前記時間軸上で隣り合う2つのフレームのサンプリングを、そのサンプリングポイントの位相を1/2周期ずらして行うように構成されていることを特徴とするものである。この発明は、図19及び図20に示した実施の形態が対応する。このようにサンプリングポイントの位置を1/2周期ずらすことにより、フレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングして得られる水平方向画素ずらし用の映像信号を精度よく得ることができ、ステレオ映像信号の精度のよい高精細化が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る映像表示装置の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。図1において、1はNTSC映像信号やゲーム機の映像信号などの入力映像信号を受信して、該映像信号をRGB信号に分離変換するためのデコーダ、2はメモリ、演算部、A/D変換器、D/A変換器などからなりサンプリング処理や画像処理などを行う信号処理部、3は表示素子たるLCDを駆動するための駆動信号を送出するLCDドライバ、4は入力映像信号に基づく画像を表示するLCD、5は信号処理回路2からのタイミング信号に基づいて、画素ずらし方法を選択するための、後述のウォブリングユニットの液晶シャッタをON/OFF制御する液晶シャッタ制御信号を選択的に生成する画素ずらし方法選択スイッチ部、6は前記LCD4の表示画像の2点画素ずらし又は4点画素ずらし操作を行わせるため前記LCD4の表示面に配置されるウォブリングユニットである。
【0026】
上記実施の形態における前記LCD4は、図2に示すように、例えばデルタ配列などの2次元状に規則的に配列した複数の画素4aを有して構成されている。このデルタ配列は、画素同士の水平方向のピッチをPX ,垂直方向のピッチをPY とすると、画素配列の奇数ラインと偶数ラインとで、水平方向にPX /2だけずらした配列となっている。また、図示しないバックライトにより照射されてLCD4から出射される光は、液晶を通過したものであるため、一方向に偏光しており、この実施の形態では左上から右下にかけての斜め45°の方向に偏光した光を出射するようになっている。
【0027】
次に、上記実施の形態におけるウォブリングユニット6の構成例を、図3に基づいて説明する。このウォブリングユニットの構成例は、図3に示すように、斜め45°の方向に偏光した光を出射するように構成したLCD4に対して、このLCD4からの光を、そのON/OFF状態に応じて互いに直交する2方向の偏光に切り換えるTN液晶セルからなる変調素子たる第1の液晶シャッタ11と、この第1の液晶シャッタ11を通過した光の内の一方向に偏光している光の光路をずらす複屈折媒体である第1の複屈折板12と、上記第1の液晶シャッタ11を通過した光の内の他方向に偏光している光の光路を同一水平面上の異なる位置にずらす複屈折媒体である第2の複屈折板13と、この第2の複屈折板13を通過した光を、そのON/OFF状態に応じて互いに直交する2方向の偏光に切り換えるTN液晶セルからなる変調素子たる第2の液晶シャッタ14と、この第2の液晶シャッタ14を通過した光の内の一方向に偏光している光の光路をずらす複屈折媒体である第3の複屈折板15とで構成されている。
【0028】
なお、上記ウォブリングユニット6において、上記第1の液晶シャッタ11と第1の複屈折板12と第2の複屈折板13とで第1の光学ブロックである水平画素ずらしユニットを構成しており、上記第2の液晶シャッタ14と第3の複屈折板15とで第2の光学ブロックである斜め画素ずらしユニットを構成している。
【0029】
また、上記各複屈折板の結晶軸は、上記図3に示すように、厚み方向(z軸方向)に対して45°の角度をなすように構成されており、更に、該結晶軸をxy平面に投射したときの方向が、第1の複屈折板12は右斜め下を向く結晶軸方向、第2の複屈折板13は左斜め下を向く結晶軸方向、第3の複屈折板15は右斜め上を向く結晶軸方向となっている。
【0030】
次に、このように構成されたウォブリングユニット6によりLCD4上の画素の見掛け上の位置を変化させるときの様子について説明する。上記LCD4からは、例えば図3に示すような左上から右下にかけての斜め45°の偏光方向の光が出射されるものとする。このような光が第1の液晶シャッタ11に入射すると、第1の液晶シャッタ11は、そのON/OFF状態に応じて光の偏光方向をスイッチングし、具体的には、ONすることにより光を左上から右下にかけての斜め45°の偏光(以下、第1の偏光という)のまま通過させ、OFFすることにより光を右上から左下にかけての斜め45°の偏光(以下、第2の偏光という)に変換して通過させる。
【0031】
続いて、光は第1の複屈折板12に入射する。この第1の複屈折板12は、左上から右下にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第1の偏光の光路を図3に示すように右斜め下方向にシフトさせ、第2の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0032】
次に、光は第2の複屈折板13に入射する。この第2の複屈折板13は、上記図3に示したように、右上から左下にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第2の偏光の光路を図3に示すように左斜め下方向にシフトさせ、第1の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0033】
更に、光は第2の液晶シャッタ14に入射する。この第2の液晶シャッタ14も、第1の液晶シャッタ11と同様に、そのON/OFF状態に応じて光の偏光方向をスイッチングするものであり、具体的にはONすることにより光の偏光を変化させることなくそのまま通過させ、OFFすることにより光の偏光を直交する方向に変換して通過させる。
【0034】
これにより、この第2の液晶シャッタ14を通過した時点での光の偏光方向及びシフト位置は図3に示すように、第1の液晶シャッタ11と第2の液晶シャッタ14のON/OFFの組み合わせが、
OFF・OFF である場合には第1の偏光で左斜め下向きにシフトあり
OFF・ON である場合には第2の偏光で左斜め下向きにシフトあり
ON・OFF である場合には第2の偏光で右斜め下向きにシフトあり
ON・ON である場合には第1の偏光で右斜め下向きにシフトあり
となる。
【0035】
その後に、光は第3の複屈折板15に入射する。この第3の複屈折板15は、左下から右上にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第2の偏光の光路を図3に示すように右斜め上方向にシフトさせ、第1の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0036】
以上のように、第1の液晶シャッタ11と第2の液晶シャッタ14のON/OFFの組み合わせを、図4の(A)に示すような順序で繰り返し行うことにより、画素位置が図4の(B)に示す符号A→B→C→D→Aのように平行四辺形の4つの頂点に対応する各位置を循環的に移動し、人間の眼が備える残像の作用等により、画素数が増加して観察されることになる。なお、図4の(B)において、Pは元の画素の位置を示している。
【0037】
上記のように構成したウォブリングユニット6を用いて高精細な映像を表示させるに際して、NTSC方式の映像信号を入力させた場合には、図4の(A)に示すように、第1の液晶シャッタ11を30Hzで偏光が切り替わるようにON/OFFし、第2の液晶シャッタ14を60Hzで偏光が切り替わるようにON/OFFすることによって、1フレーム30Hzの間に、画素位置がA,B,C,Dの順で4点に切り替えられる。そして、この4点の切り替わりに同期して、4点に対応した位置でサンプリングされた映像信号をLCD4に表示することにより、解像度を実効的に4倍とすることができる。なお、図4の(B)における画素位置A,B間のシフト量は水平方向PX /2であり、また画素位置A,D間のシフト量は垂直方向PY /2,水平方向PX /4となっている。また、A,C間のシフト量は垂直方向PY /2,水平方向PX ・3/4となっている。
【0038】
この際、LCD上の画素位置をウォブリング画素ずらし位置A,B,C,Dのどの画素ずらし位置シフトさせるか、またどのような順番でシフトさせるかは、第1及び第2の液晶シャッタ11,14への印加電圧のON/OFFの組み合わせによって制御することができる。
【0039】
図3に示したウォブリングユニットの構成例は、ウォブリングによって生成される画素配列が略デルタ配列になるような水平方向と斜め上方向へシフトさせる構成のものを示したが、本発明においては、水平方向と垂直方向へのシフトを行うように構成したウォブリングユニットでも同様に用いることができる。
【0040】
画素を水平方向と垂直方向へシフトさせるには、例えば、図3に示した構成のウォブリングユニットの前段に、斜めの偏光方向の光を出射するLCDからの光を水平方向に偏光した光に変換する偏光板を用いると共に、偏光を水平及び垂直方向へシフトさせる複屈折板を用いて構成すればよい。
【0041】
次に、ゲーム機の映像信号を入力映像信号とした場合の動作について説明する。ゲーム機の映像信号は、図5に示すように、NTSC方式の映像信号のフォーマットとは異なり、NTSC方式の映像信号におけるインターレース走査させるためのフィールド信号を有さず、フレーム信号のみで構成されており、水平方向のライン数はNTSC方式の映像信号の半分でフレーム信号が構成されている。したがって、垂直解像度がNTSC方式の映像の1/2である。フレームレートは図示例では60Hzで、各フレーム期間は1/60sec となっている。
【0042】
このように、ゲーム機の映像信号は、フィールド信号のない1/2のライン数のフレーム信号で構成されていて、垂直解像度が1/2となっているため、4点画素シフトのウォブリング方式を採用しても、垂直方向の解像度を向上させることはできない。このため、ゲーム機の映像信号に対しては、次のような処理を施してウォブリング方式を適用している。
【0043】
まず、信号処理部2において、画像処理を行って図6に示すようなフォーマットのウォブリング用のLCD入力映像信号を生成する。すなわち、このLCD入力映像信号は、ゲーム機の入力映像信号の各フレーム信号F1,F2,F3,・・・・・をそれぞれ水平方向に2分割し、分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・で構成している。そして、各分割フィールド信号のフィールド期間は1/120secで、倍速の画像処理で生成処理されている。
【0044】
2分割されて生成されるaフィールド信号とbフィールド信号は、図7に示すように、ゲーム機の映像信号の水平方向の画素信号を一つおきに間引いて生成されている。すなわち、図7において、Aはaフィールド信号を生成するために取り出されるゲーム機映像信号の1フレームにおけるサンプリング位置を示しており、Bはbフィールド信号を生成するために取り出される信号のサンプリング位置を示している。このように、aフィールド信号とbフィールド信号とでは、サンプリング位置が水平方向でずれており、このずれ量がPX /2に相当する。
【0045】
このような分割フィールド信号a,bを生成する際の、信号処理部2における実際の電気的な信号処理としては、まず入力映像信号の全てをサンプリングしてA/D変換しメモリに取り込み、aフィールド信号を生成するときは、Aの位置に対応する信号のみをメモリから読み出してaフィールド信号を生成し、Bの位置に対応する信号のみをメモリから読み出してbフィールド信号を生成するようにしている。
【0046】
次に、このように変換生成されたゲーム機映像信号のウォブリング用LCD入力映像信号に対するウォブリングユニット6の動作について説明する。ゲーム機のウォブリング用LCD入力映像信号は、上記のようにフレーム信号が2分割されaフィールド信号とbフィールド信号に変換されているものなので、それに対応して画素シフトを行うようにウォブリングユニット6を駆動することになる。すなわち、図8に示したaフィールド信号及びbフィールド信号のサンプリング位置A,Bに(1) ,(2) ,(1) ,(2) ,・・・・・の順序で交互に 120Hzで水平に画素シフトを行うようにすればよい。
【0047】
このようにウォブリングユニット6において画素位置を水平方向のみにシフトさせるには、図3に示した同じ構成のウォブリングユニット6において第1及び第2の液晶シャッタ11,14に対して、図9の(A)に示すように電圧を印加すればよく、これにより図9の(B)において画素位置A,Bに示すように画素シフトを行わせることができる。なお、図9の(B)において、Pは元の画素位置である。図10に、ウォブリングユニット6において、上記のような電圧印加を行った場合における水平画素ずらし態様を示す。
【0048】
図11は、ゲーム機の映像信号において変換した分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・に対して、ウォブリングユニットの水平2点画素ずらし駆動時の画素位置を対応させた態様を示すタイミングチャートで、aフィールド信号F1a,F2a,・・・・・がLCDから出力しているときには画素位置Aの部分から出射するように画素ずらしを行い、bフィールド信号F1b,F2b,・・・・・が出力しているときには画素位置Bの部分から出射するように画素ずらしを行っていることを示している。
【0049】
以上のようなゲーム機の映像信号の変換処理と、それに対応するウォブリングユニットの2点画素ずらし方式を適用することにより、ゲーム機映像の水平方向の解像度を2倍にすることができる。先に述べたように、ゲーム機の映像においては垂直方向のライン数がNTSC方式の映像の1/2なので、垂直方向へ画素シフトを行っても解像度を向上させることはできず、解像度向上の点においては、4点画素ずらしモードは意味がなく、水平2点画素ずらし方式を用いるだけで十分である。
【0050】
ところで、ウォブリングユニットの上記水平方向の2点画素ずらし方式を適用することにより、水平方向の解像度は2倍になるが、LCDにおいては1ラインおきに見える黒い線(ブラックマトリクス部分)が目立つので、この黒い線はない方が映像表示装置としては好ましい。そこで、垂直方向の解像度の向上はなくてもよいが、画面上の黒い線を消す効果をもたせるため、ウォブリングユニットに対して4点画素ずらし方式を採用する。
【0051】
このウォブリングユニットにおける4点画素ずらし方式を採用する場合、第1及び第2の液晶シャッタへの電圧は図12に示すように印加して、図13に示すように、画素位置を(1) ,(2) ,(3) ,(4) の順で画素位置A,D,B,Cへシフトするように、 240Hzでウォブリングユニットを駆動する。この場合、図12からわかるように、第1及び第2の液晶シャッタへの各駆動制御パルスは、位相は異なるが同じ周期となる。
【0052】
先に述べたNTSC方式の映像信号に対して適用する、画素位置をA,B,C,Dの順でシフトする4点画素ずらし方式の場合は、第1及び第2の液晶シャッタの駆動制御信号は、それぞれ周期を異にするものであるが、上記のようにゲーム機の映像におけるブラックマトリクス部分を目立たなくするために、画素位置をA,D,B,Cの順でシフトする4点画素ずらし方式を採用した場合は、液晶シャッタへの駆動制御信号の周期は同じでよく、したがって、この制御信号を生成する画素ずらし方法選択スイッチ部5の電気回路の構成を簡易なものとすることができる。また、各液晶シャッタの応答特性も揃えることが可能となる。
【0053】
図12及び図13に示すような駆動によるウォブリングユニットの4点画素ずらし方式においては、図13における (1)と(2) (画素位置AとD)、 (3)と(4) (画素位置BとC)においては同じ情報が表示される。すなわち、 (1)と(2) の画素位置A,Dにおいてはaフィールド信号の情報、 (3)と(4) の画素位置B,Cにおいてはbフィールド信号の情報が表示され、この(1) ,(2) 又は(3) ,(4) のほぼ垂直な方向には解像度は向上せず、ローパスフィルタ的な作用がなされる。すなわち、この4点画素ずらし方式を採用した場合には、2点画素水平ずらしよりもウォブリング駆動操作が複雑になるが、ゲーム機映像の水平方向のライン数(垂直解像度)がNTSC方式の映像の半分であることから、通常水平方向の1ラインおきに見える黒線部分にも、表示画素をずらして配置することができるので、黒線のない良好な画質の画像を提供することができる。
【0054】
図14は、ゲーム機映像に4点画素ずらし方式を適用した場合の各分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・に対するずらし画素位置との対応関係を示すタイミング図である。1/120sec毎の2分割のa,bフィールド信号に対して、aフィールド信号では画素位置A,Dに1/240sec毎にシフトさせ、bフィールド信号では画素位置B,Cに1/240sec毎にシフトさせる態様を示している。
【0055】
このウォブリングユニットの4点画素ずらし駆動は、図12に示すように、第1及び第2の液晶シャッタ11,14をそれぞれ 120Hzで偏光方向を切り替えるようにON/OFF制御するが、更に図15に示すように第2の液晶シャッタを第1の液晶シャッタに比して1/240sec位相を遅らせて駆動制御することによって行われる。但し、ON/OFFの周期は同じである。
【0056】
なお、4点画素ずらし方式において画素位置D,A,C,Bの順で 240Hzでシフトさせても同様な効果が得られる。この場合は、第2の液晶シャッタの位相を第1の液晶シャッタに対して1/240sec早くする。画素位置がD,A,B,Cの順、若しくはA,D,C,Bの順でも効果としては同じであるが、このシフト方法を行うには、液晶シャッタの 240Hz駆動が必要であり、液晶シャッタの応答性が要求されるため、上記画素位置A,D,B,Cの順か画素位置D,A,C,Bの順が好適である。
【0057】
次に、第2の実施の形態について説明する。図16は、第2の実施の形態を示す概略ブロック構成図で、図1に示した第1の実施の形態と同一又は対応する構成部材には同一の符号を付して示している。この実施の形態は、特に3次元(ステレオ、以下3Dと略称する)映像信号に対してウォブリング処理を行って、より強い立体感が得られる3D映像を観察者に提供できるように構成したものである。但し、第1の実施の形態と同様に2次元のNTSC方式の映像信号やゲーム機の映像信号のウォブリング処理による高解像度映像を得る場合にも、勿論用いることが可能である。
【0058】
この実施の形態が、第1の実施の形態と異なる点は、LCDとして左眼用LCD4−1と右眼用LCD4−2とを設け、それに対応するウォブリングユニットとして左眼用ウォブリングユニット6−1と、右眼用ウォブリングユニット6−2とを設けている点で、各ウォブリングユニットの構成を含め他の構成自体は第1の実施の形態と同じである。したがって、左眼用及び右眼用LCDのいずれか一方又は双方と、それに対応させてウォブリングユニットを用いることにより、第1の実施の形態と同様に、NTSC方式の映像やゲーム機の映像にも対応させることができる。
【0059】
一般に、3D映像の観察は、別個に表示させた2次元の左眼用映像と右眼用映像とを、立体映像眼鏡を用いて融合させ一つの立体映像として観察するものである。図17は、3D映像信号を示す図で、左眼用映像信号F1L,F2L,・・・・・と右眼用映像信号F1R,F2R,・・・・・とで構成され、時間的に前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号とが連続して1つのフレーム信号を構成しており、フレームレートは一例として60Hzである。
【0060】
このような構成の3D映像信号のフォーマットをわかりやすくPCモニタの出力映像などの3D映像画面として模式的に示すと、図18に示すように、この3D映像信号は映像画面の上半分の領域が3D左眼用映像信号となっており、下半分の領域が3D右眼用映像信号となっている。上下の左眼用映像信号と右眼用映像信号を合わせて、ライン数は一例として 480ライン(1/60Hz)となっている。
【0061】
本実施の形態においては、入力されるこのような構成の3D映像信号に対して、ウォブリング操作を行うものであるが、この3D映像信号におけるウォブリング操作においても、垂直方向の画素ずらしを行っても解像度を上げることはできないので、水平方向の2点画素ずらし方式を適用する。この水平2点画素ずらし方式を適用する場合のサンプリング位置を図19に示す。これは図7に示したゲーム機映像信号に対して水平2点画素ずらし方式を適用する場合におけるサンプリング位置と同じであり、モノクロ又はカラーにおける同一色(例えばGのみ)のLCDの画素位置をA,LCDの画素位置Aの水平方向のピッチの中間位置をBとしたとき、A及びBの位置を3D映像信号のウォブリング操作におけるサンプリング位置とする。
【0062】
上記のように設定したウォブリング用サンプリング位置に対応させるため、LCDへ送出する3D映像信号をウォブリング操作用に変換する必要があるが、次にそのウォブリング操作用に変換したLCD駆動映像信号を図20に基づいて説明する。まず、3D映像信号の第1のフレーム信号F1L,F1Rに対して、信号処理回路2において、サンプリング位置Aのみでサンプリングした信号F1L−A及びF1R−Aを生成し、変換駆動映像信号の第1のフレーム信号とする。次に、3D映像信号の第2のフレーム信号F2L,F2Rに対して、サンプリング位置Bのみでサンプリングした信号F2L−B,F2R−Bを生成し、変換駆動映像信号の第2のフレーム信号とする。以下同様にして、フレーム毎にサンプリング位置をA,B,A,B,・・・・・の順で換えて変換駆動映像信号を得る。これを3DのLCD駆動映像信号としてドライバ3より出力させる。
【0063】
次に、この3DのLCD駆動映像信号を左眼用及び右眼用LCD4−1,4−2に入力させ、各LCD4−1,4−2を駆動する。図21の(A)に示すように、左眼用LCD4−1においては、第1のフレームにおいては、その前半において左眼用駆動映像信号F1L−Aにより左眼用LCD4−1の映像の書き込みを行い、第1フレームの後半においては、右眼用駆動映像信号F1R−Aがドライバより伝送されてくるが、左眼用LCD4−1においては映像の書き換えを禁止して前半に入力された駆動映像信号F1L−Aの映像を保持する。次に、第2のフレームにおいては、その前半において駆動映像信号F2L−Bにより左眼用LCD4−1の書き換えを行い、後半においては同様に書き換えを禁止して、前半の駆動映像信号F2L−Bの映像を保持する。以下同様にして左眼用LCD4−1を駆動する。
【0064】
一方、右眼用LCD4−2においては、図21の(B)に示すように、第1のフレームの前半において、左眼用駆動映像信号より1/120sec時間的に遅れて右眼用駆動映像信号F1R−Aにより右眼用LCD4−2の映像の書き込みを行い、後半においては左眼用駆動映像信号F2L−Bが送られてくるが、同様に右眼用LCD4−2においては映像の書き換えを禁止して前半の駆動映像信号F1R−Aの映像を保持する。第2のフレームにおいては、その前半において駆動映像信号F2R−Bにより右眼用LCD4−2の書き換えを行い、後半においては同様に書き換えを禁止して、前半の駆動映像信号F2R−Bの映像を保持する。以下同様にして右眼用LCD4−2を駆動する。
【0065】
本実施の形態では、左眼用LCD4−1と右眼用LCD4−2とでは表示するタイミングが1/120secずれており、左眼用LCD4−1の方が時間的に早く書き込み書き換え表示するようにしたものを示したが、右眼用LCD4−2の方が早くなるようにしても、同じ結果が得られる。
【0066】
次に、このように変換生成された3D映像信号における左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号に対する左眼用及び右眼用ウォブリングユニット6−1,6−2の操作について説明する。3D映像信号のウォブリング用の各LCD駆動映像信号は、図20及び図21の(A),(B)に示すように、フレーム毎にサンプリング位置をA,Bに切り換えて変換生成されているので、それに対応して画素シフトを行うように各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動制御することになる。すなわち、左眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対して、図22に示すように、サンプリング位置A,Bに(1) ,(2) ,(1) ,(2) ,・・・・・の順序で交互に60Hzで水平に画素シフトを行うようにすればよい。
【0067】
このようにウォブリングユニット6−1,6−2において画素位置を水平方向にのみシフトさせるには、各ウォブリングユニットにおける第1及び第2の液晶シャッタ11−1,11−2,14−1,14−2に対して、それぞれ図9の(A)に示したと同様な電圧を印加すればよい。
【0068】
図23の(A),(B)は、3D映像信号において、左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・、F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対するウォブリング水平2点画素ずらしを行う場合の画素位置の関係を示すタイミングチャートで、画素位置Aでサンプリングして生成した奇数フレームF1L−A,F3L−A,・・・・・、F1R−A,F3R−A,・・・・・に対しては画素位置Aに対応する画素シフトを行い、画素位置Bでサンプリングして生成した偶数フレームF2L−B,F4L−B,・・・・・、F2R−B,F4R−B,・・・・・に対しては画素位置Bに対応する画素シフトを行う。なお、3D映像信号の場合、左眼用LCD駆動映像信号と右眼用LCD駆動映像信号とは、フレームレートは60Hzであるが、1/120secの時間的なずれがあるので、各ウォブリングユニット6−1,6−2に対して別個の液晶シャッタ制御信号を送出して、各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動制御する必要がある。
【0069】
以上のように3D映像信号の変換処理と、それに対応する各ウォブリングユニットの水平2点画素ずらし方式を適用することにより、3D映像信号の水平方向の解像度を2倍にすることができる。これにより視差の分解能を上げることができ、より強い立体感が得られる画像を観察することができる。先に述べたように、3D映像信号においては、垂直方向のライン数は左眼映像と右眼映像とでは、NTSC方式の映像の1/2なので、垂直方向へ画素シフトを行っても解像度を向上させることはできず、解像度向上の点においては、ゲーム機映像信号の場合と同様に、4点画素ずらし方式は意味がなく、水平2点画素ずらし方式を用いるだけで十分である。
【0070】
しかしながら、3D映像において用いるLCDにおいても、1ラインおきに見える黒い線は目立つので、垂直方向の解像度の向上はなくてもよいが、画面上の黒い線を消す効果をもたせたい場合には、ゲーム機映像信号の場合と同様に、4点画素ずらし方式を採用してもよい。
【0071】
この実施の形態のウォブリングユニットにおいて4点画素ずらし方式を採用する場合は、第1の実施の形態の場合と同様に、各ウォブリングユニット6−1,6−2の第1及び第2の液晶シャッタに、図12に示すように電圧を印加して、図24に示すように画素位置を(1) ,(2) ,(3) ,(4) の順で画素位置A,D,B,Cへシフトするように、 120Hzで各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動する。
【0072】
このような駆動による各ウォブリングユニット6−1,6−2の4点画素ずらし方式においては、図24における (1)と(2) (画素位置AとD)、 (3)と(4) (画素位置BとC)においてはそれぞれ同じ情報が表示される。すなわち、画素位置A,Dにおいては奇数フレーム信号の情報、 (3)と(4) の画素位置B,Cにおいては偶数フレーム信号の情報が表示され、この(1) ,(2) 又は(3) ,(4) の方向には解像度は向上せず、ローパスフィルタ的な作用がなされる。すなわち、この4点画素ずらし方式を採用した場合には、2点画素ずらし方式よりもウォブリング駆動操作が複雑になるが、水平方向の1ラインおきに見える黒い線部分にも表示画素をずらして配置できるので、3D映像の場合においても、黒線のない良好な画質の3D映像を観察することができる。
【0073】
図25の(A),(B)は、3D映像にウォブリングによる4点画素ずらし方式を適用した場合の、左眼用フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・及び右眼用フレーム信号F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対するずらし画素位置との対応関係を示すタイミング図である。左眼用フレーム信号及び右眼用フレーム信号のフレームレートは60Hzで、両フレーム信号は1/120secの時間的なずれがある。そして、奇数フレームのときは画素位置AとDを1/120secずつ表示し、偶数フレームのときは画素位置BとCを1/120secずつ表示していることを示している。
【0074】
なお、この3D映像信号における4点画素ずらし方式においても、画素位置をD,A,C,Bの順で 120Hzでシフトさせるようにしても同様な効果が得られる。
【0075】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、入力映像信号の種類に応じて、ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を設けることにより、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。また請求項2に係る発明によれば、入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングのシフト方式を切り替える手段を備えることにより、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。また請求項3に係る発明によれば、光学ブロック2セットからなる同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせることができるので、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図った映像表示装置を実現することができる。また請求項4に係る発明によれば、光学ブロック2セットからなる同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることができる。また請求項5に係る発明によれば、同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作を行えるようにした映像表示装置において、光学ブロック制御手段の電気回路構成を簡易化することができ、また変調素子の応答特性を2つの光学ブロック間で揃えることが可能となる。また請求項6に係る発明によれば、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、ブラックマトリクスが目立たないようにすることかできる。また請求項7に係る発明によれば、3D映像における左眼用及び右眼用の表示素子の水平方向の解像度を上げることができ、視差分解能を向上させて、より強い立体感が得られる画像を観察することができる。また請求項8に係る発明によれば、左眼用及び右眼用映像信号の個別の制御手段を必要とすることなく、効率的に高精細なステレオ画像を観察することができる。また請求項9に係る発明によれば、フレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングして得られるステレオ映像信号の水平方向画素ずらし用の映像信号を精度よく得ることができ、ステレオ映像の精度のよい高精細化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る映像表示装置の第1の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。
【図2】
図1に示した実施の形態におけるLCDの画素配列態様を示す図である。
【図3】
図1に示した実施の形態におけるウォブリングユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図4】
4点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットにおける液晶シャッタへの印加電圧と画素シフトの態様を示す図である。
【図5】
ゲーム機の映像信号を示す図である。
【図6】
ウォブリング用に電気的に処理されたゲーム機映像信号のLCD駆動映像信号を示す図である。
【図7】
図6に示したLCD駆動映像信号を生成するためのゲーム機映像信号のサンプリング位置を、LCD画素位置で表した図である。
【図8】
ゲーム機映像信号に対するウォブリングユニットによる画素シフト態様を示す図である。
【図9】
図8に示した水平2点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットに対する印加電圧と画素シフトの態様を示す図である。
【図10】
ウォブリングユニットにおける水平2点画素ずらし態様を示す図である。
【図11】
ゲーム機映像信号の電気的に変換して得られたフィールド信号に対する水平2点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図12】
ゲーム機映像信号に対して適用するウォブリングユニットによる4点画素ずらし方式における印加電圧の態様を示す図である。
【図13】
ゲーム機映像信号に対して適用する4点画素ずらし方式における画素シフト態様を示す図である。
【図14】
ゲーム機映像信号の変換フィールド信号に対する4点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図15】
図13に示した4点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットにおける第1及び第2の液晶シャッタの制御信号を示す。
【図16】
本発明の第2の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。
【図17】
3D映像信号を示す図である。
【図18】
3D映像信号をPCモニタの出力画像で模式的に示した図である。
【図19】
3D映像信号に対して水平の2点画素ずらし方式を適用する際に、LCD駆動映像信号を生成するための3D映像信号のサンプリング位置を、LCD画素位置で表した図である。
【図20】
ウォブリング用に電気的に処理された3D映像信号のLCD駆動映像信号を示す図である。
【図21】
左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の左眼用及び右眼用LCDに対する書き込み保持態様を示すタイミング図である。
【図22】
3D映像信号に対するウォブリングユニットによる画素シフト態様を示す図である。
【図23】
3D映像信号の左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号に対する水平2点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図24】
3D映像信号に対して適用する4点画素ずらし方式における画素シフト態様を示す図である。
【図25】
3D映像信号の左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号に対する4点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 デコーダ
2 信号処理部
3 LCDドライバ
4 LCD
4−1 左眼用LCD
4−2 右眼用LCD
5 画素ずらし方法選択スイッチ部
6 ウォブリングユニット
6−1 左眼用ウォブリングユニット
6−2 右眼用ウォブリングユニット
11−1,11−2 第1の液晶シャッタ
12 第1複屈折板
13 第2複屈折板
14,14−1,14−2 第2の液晶シャッタ
15 第3複屈折板
【発明の名称】 映像表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、特定の画素シフト順序により光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向にいずれかの順序で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を備えていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向に複数のシフト方式で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットのシフト方式を切り替える手段を備えていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】 入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セット有し、
前記入力映像信号の種類によって、前記光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、前記光学ブロックの各変調素子を同一の周波数でスイッチングするモードとに切り替える手段を備えていることを特徴とする映像表示装置
【請求項4】 表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セットと、
前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックにて光学的シフトさせるか、そのまま通過させるかを選択して、この選択の組み合わせで4点画素ずらしを行い、
前記表示素子の各画素から発せられる光線を2点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックのうち一方の光学ブロックではそのまま通過させ、他方の光学ブロックでは光学的シフトをするか、そのまま通過させるかを選択し、この選択の組み合わせで2点画素ずらしを行うように作用させる光学ブロック制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】 前記光学ブロック制御手段は、前記各光学ブロック中の前記各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御し、前記各光学ブロックは、前記駆動信号が前記各変調素子に供給されたときに前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点又は2点位置に画素ずらしできるように、前記各変調素子と前記各複屈折媒体を配置して構成されていることを特徴とする請求項4に係る映像表示装置。
【請求項6】 表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより四角形の頂点に対応する4点位置に画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上水平方向のみの解像度が高い画像を観察可能とする映像表示装置であって、
前記画素ずらし後の前記4点位置の各画素の情報のうち、略垂直方向に隣接する2点位置の画素の情報を同じ情報で構成すると共に、
4点画素ずらし操作における前記略垂直方向に隣接する2点の画素位置への画素ずらし順序は互いに連続するように構成されていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項7】 時間的前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号が連続して1フレームの映像信号期間に伝送されてくるステレオ映像信号を受信する受信手段と、
前記受信したステレオ映像信号に対してフレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によってサンプリングしたステレオ映像信号のうち左眼用映像を左眼用表示素子に表示し、右眼用映像を右眼用表示素子で表示する表示手段と、
前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子にそれぞれ配置され、且つ前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子の画素から出射した光を光学シフトするための光学ユニットとを有し、
この光学ユニットは、偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックのセットとからなり、少なくとも前記表示手段の水平方向に画素ずらしを行うように構成されていることを特徴とする映像表示装置。
【請求項8】 前記表示手段は、
前記1フレームの期間中、左眼用映像信号が伝送されてくる期間には、左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックは伝送されてくる左眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは一つ前に伝送されてきた前フレームの右眼用映像信号を観察可能に保持するように作用し、
前記1フレームの期間中、右眼用映像信号が伝送されてくる期間には、右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは伝送されてくる右眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックはこのフレームの左眼用映像信号を観察可能に保持するように作用する如く構成されていることを特徴とする請求項7に係る映像表示装置。
【請求項9】 前記サンプリング手段は、前記時間軸上で隣り合う2つのフレームのサンプリングを、そのサンプリングポイントの位相を1/2周期ずらして行うように構成されていることを特徴とする請求項7に係る映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、NTSC方式などの標準TV映像信号や、ゲーム機映像信号、3次元(ステレオ)映像信号などの特殊映像信号に対応して光学的な画素ずらし操作を行うことにより、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示素子などを用いた画像表示装置において、液晶表示素子からの光の光軸を所定の方向に振動させるウォブリングと呼ばれる画素ずらし操作を行って、液晶表示素子の解像度を見掛け上向上させることが知られている。
【0003】
例えば、特開平4−63332号公報には、表示用液晶パネルに対して、偏光方向制御用液晶パネルと水晶板の組み合わせを2組用い、且つ4つのフレームメモリを用いて、1組の偏光方向制御用液晶パネルと水晶板により画像を水平方向に1/2画素ピッチシフトさせ、他の1組の偏光方向制御用液晶パネルと水晶板により画像を垂直方向に1/2画素ピッチシフトさせて4点画素ずらしを行い、解像度を向上させる手法が示されている。すなわち、1フレームを4フィールドで構成し、画像信号を4つの画像に分割して、それぞれの分割画像をフレームメモリに記憶させる。そして、第1のフィールドでは2組の液晶パネル中を直進させて表示し、第2のフィールドでは水平方向に1/2画素ピッチだけシフトして表示させ、第3のフィールドでは垂直方向に1/2画素ピッチだけシフトして表示させ、第4のフィールドでは水平方向、垂直方向共に1/2画素ピッチだけシフトした位置に表示させて、これらを合成することにより、4点画素ずらしによる高精細な画像が表示されるようになっている。
【0004】
また、特開平7−36054号公報においても、液晶位相変調素子と複屈折媒体とからなる1次元の2点画素ずらし素子を2組用意し、一方の素子に対して他方の素子を入射光軸の回りに90°回転させて組み合わせ積層して、1フレームあるいは1フィールド内で垂直及び水平方向の4回の画素ずらしを行い、2次元の4点画素ずらしの高解像度化された画像を得る光学装置について開示がなされている。
【0005】
上記先行技術は、いずれも水平方向の画素ピッチPX ,垂直方向の画素ピッチPY の正方配列の液晶表示素子の画素を、水平、垂直及び斜め方向に1/2画素ピッチずらして、4点画素ずらしを行い、4倍に解像度を上げるようにしたものに関するものである。
【0006】
ところで、上記4点画素ずらし方式を、一般に用いられている、画素をデルタ配列で配置した液晶表示素子に単に適用し、4点画素ずらしを行った場合、垂直及び斜め方向においては周波数帯域は増加するが、水平方向の周波数帯域は、4点画素ずらしを行っても全く増加せず、水平方向の解像度は向上しないという問題点がある。
【0007】
この問題点を解消するため、本件出願人は先に特開平10−336482号において、画素をデルタ配列で配置した表示素子と、該表示素子の各画素位置をそれぞれ4点の位置で繰り返し変移させる画素位置変移手段と、該画素位置変移手段に同期して、前記画素位置に対応した画像を前記表示素子に表示すべく画像信号を変移させる画像変移手段とを備え、前記4点の画素位置は、標準の第1の画素位置と、該標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約1/2だけずれた第2の画素位置と、前記標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約3/4又は約1/4,垂直方向に垂直画素ピッチPY の約1/2だけずれた第3の画素位置と、前記標準の第1の画素位置に対し、水平方向に水平画素ピッチPX の約1/4又は約3/4,垂直方向に垂直画素ピッチPY の約1/2だけずれた第4の画素位置の4点として構成した画像表示装置を提案した。
【0008】
この提案の画像表示装置によれば、周波数帯域は垂直及び水平方向において共に増大し、垂直方向ばかりでなく、水平方向にも解像度を2倍にすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報開示のもの、あるいは先に提案したものは、いずれもNTSC方式やPAL方式などの規格化された標準TV映像信号による画像を対象とし、それらの画像をウォブリング方式により高解像度の画像として表示させるようにするものであり、上記NTSC信号やPAL信号などの規格化された標準TV映像信号以外の、例えばプレイステーション(商品名)などにみられるゲーム機の映像信号や、3次元映像信号などの特殊映像信号による画像に対してウォブリングによる高精細化方式を適用することについて何も開示がなされていないし、更には、上記規格化された標準TV映像信号や特殊映像信号に対して共通に対応できるようにした高精細方式についても、未だ何も提案がなされていない。
【0010】
本発明は、従来の映像表示装置における上記問題点を解消するためになされたもので、請求項1に係る発明は、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項2に係る発明は、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項3に係る発明は、同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせて、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像化を図ることができるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項4に係る発明は、同一の光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることができるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項5に係る発明は、光学ブロック制御手段の構成を簡単化できると共に各光学ブロックの変調素子の応答特性を揃えることの可能な映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項6に係る発明は、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、ブラックマトリクスを目立たないようにすることを目的とする。また、請求項7に係る発明は、より強い立体感が得られるステレオ画像を観察できるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項8に係る発明は、効率よくステレオ画像を観察できるようにした映像表示装置を提供することを目的とする。また、請求項9に係る発明は、ステレオ映像に対する水平方向画素ずらしによる高精細化を精度よく行うことが可能な映像表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、特定の画素シフト順序により光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向にいずれかの順序で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を備えていることを特徴とするものである。このように、入力映像信号の種類に応じて、ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を設けることにより、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して、光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素を水平、垂直、斜めのいずれかの方向に複数のシフト方式で画素シフトを行うウォブリングユニットを有し、前記入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングユニットのシフト方式を切り替える手段を備えていることを特徴とするものである。このように、入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングのシフト方式を切り替える手段を備えることにより、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0013】
請求項3に係る発明は、入力される映像信号に対応し表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セット有し、前記入力映像信号の種類によって、前記光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、前記光学ブロックの各変調素子を同一の周波数でスイッチングするモードとに切り替える手段を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
このように、入力映像信号の種類に応じて、光学ブロックの各変調素子を異なる周波数でスイッチングするモードと、同一周波数でスイッチングするモードとを切り替える手段を設けることにより、光学ブロック2セットからなる同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせることができ、したがって異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0015】
請求項4に係る発明は、表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上高い解像度の画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記表示素子から出射された偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックを2セットと、前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックにて光学的シフトさせるか、そのまま通過させるかを選択して、この選択の組み合わせで4点画素ずらしを行い、前記表示素子の各画素から発せられる光線を2点位置に画素ずらしする際には、前記光線を前記2つの光学ブロックのうち一方の光学ブロックではそのまま通過させ、他方の光学ブロックでは光学的シフトをするか、そのまま通過させるかを選択し、この選択の組み合わせで2点画素ずらしを行うように作用させる光学ブロック制御手段とを有することを特徴とするものである。
【0016】
このような光学ブロック制御手段を設けることにより、光学ブロック2セットからなる同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る映像表示装置において、前記光学ブロック制御手段は、前記各光学ブロック中の前記各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御し、前記各光学ブロックは、前記駆動信号が前記各変調素子に供給されたときに前記表示素子の各画素から発せられる光線を4点又は2点位置に画素ずらしできるように、前記各変調素子と前記各複屈折媒体を配置して構成されていることを特徴とするものである。このように各光学ブロック中の各変調素子を2つの同じ周期の駆動信号で制御するようにしているので、光学ブロック制御手段の電気回路構成を簡易化することができ、また変調素子の応答特性も2つの光学ブロック間で揃えることが可能となる。
【0018】
請求項6に係る発明は、表示素子の各画素から発せられる光線に対して光学的なシフトを行うことにより四角形の頂点に対応する4点位置に画素ずらしを行い、表示素子の解像度よりも見掛け上水平方向のみの解像度が高い画像を観察可能とする映像表示装置であって、前記画素ずらし後の前記4点位置の各画素の情報のうち、略垂直方向に隣接する2点位置の画素の情報を同じ情報で構成すると共に、4点画素ずらし操作における前記略垂直方向に隣接する2点の画素位置への画素ずらし順序は互いに連続するように構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
このように構成することにより、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、通常1ラインおきに見える黒線部分にも略垂直方向に隣接する画素の画素情報を表示できるので、黒線のないブラックマトリクスが目立たないようにした映像を観察することができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、時間的前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号が連続して1フレームの映像信号期間に伝送されてくるステレオ映像信号を受信する受信手段と、前記受信したステレオ映像信号に対してフレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリング手段によってサンプリングしたステレオ映像信号のうち左眼用映像を左眼用表示素子に表示し、右眼用映像を右眼用表示素子で表示する表示手段と、前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子にそれぞれ配置され、且つ前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子の画素から出射した光を光学シフトするための光学ユニットとを有し、この光学ユニットは、偏光を互いに直交する2つの偏光面の偏光にスイッチングして出射させる変調素子と、この変調素子から出射する偏光に係る2つの偏光面のうち一方の偏光面と略平行な結晶軸を有する少なくとも1枚の複屈折媒体とからなる光学ブロックのセットとからなり、少なくとも前記表示手段の水平方向に画素ずらしを行うようにして映像表示装置を構成するものである。
【0021】
このように構成することにより、左眼用表示素子と右眼用表示素子の水平方向の解像度を上げることができ、これにより視差の分解能が向上し、より強い立体感が得られる画像を観察することが可能となる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項7に係る映像表示装置において、前記表示手段は、前記1フレームの期間中、左眼用映像信号が伝送されてくる期間には、左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックは伝送されてくる左眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは一つ前に伝送されてきた前フレームの右眼用映像信号を観察可能に保持するように作用し、前記1フレームの期間中、右眼用映像信号が伝送されてくる期間には、右眼用表示素子及び右眼用光学ブロックは伝送されてくる右眼用映像信号を観察可能に作用し、且つ左眼用表示素子及び左眼用光学ブロックはこのフレームの左眼用映像信号を観察可能に保持するように作用する如く構成されていることを特徴とするものである。この発明は、図20〜図23に示した実施の形態が対応する。
【0023】
このように表示手段を構成することにより、左眼用及び右眼用映像信号の別個の制御手段を必要とすることなく、効率的にステレオ画像を観察することが可能となる。
【0024】
請求項9に係る発明は、請求項7に係る映像表示装置において、前記サンプリング手段は、前記時間軸上で隣り合う2つのフレームのサンプリングを、そのサンプリングポイントの位相を1/2周期ずらして行うように構成されていることを特徴とするものである。この発明は、図19及び図20に示した実施の形態が対応する。このようにサンプリングポイントの位置を1/2周期ずらすことにより、フレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングして得られる水平方向画素ずらし用の映像信号を精度よく得ることができ、ステレオ映像信号の精度のよい高精細化が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る映像表示装置の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。図1において、1はNTSC映像信号やゲーム機の映像信号などの入力映像信号を受信して、該映像信号をRGB信号に分離変換するためのデコーダ、2はメモリ、演算部、A/D変換器、D/A変換器などからなりサンプリング処理や画像処理などを行う信号処理部、3は表示素子たるLCDを駆動するための駆動信号を送出するLCDドライバ、4は入力映像信号に基づく画像を表示するLCD、5は信号処理回路2からのタイミング信号に基づいて、画素ずらし方法を選択するための、後述のウォブリングユニットの液晶シャッタをON/OFF制御する液晶シャッタ制御信号を選択的に生成する画素ずらし方法選択スイッチ部、6は前記LCD4の表示画像の2点画素ずらし又は4点画素ずらし操作を行わせるため前記LCD4の表示面に配置されるウォブリングユニットである。
【0026】
上記実施の形態における前記LCD4は、図2に示すように、例えばデルタ配列などの2次元状に規則的に配列した複数の画素4aを有して構成されている。このデルタ配列は、画素同士の水平方向のピッチをPX ,垂直方向のピッチをPY とすると、画素配列の奇数ラインと偶数ラインとで、水平方向にPX /2だけずらした配列となっている。また、図示しないバックライトにより照射されてLCD4から出射される光は、液晶を通過したものであるため、一方向に偏光しており、この実施の形態では左上から右下にかけての斜め45°の方向に偏光した光を出射するようになっている。
【0027】
次に、上記実施の形態におけるウォブリングユニット6の構成例を、図3に基づいて説明する。このウォブリングユニットの構成例は、図3に示すように、斜め45°の方向に偏光した光を出射するように構成したLCD4に対して、このLCD4からの光を、そのON/OFF状態に応じて互いに直交する2方向の偏光に切り換えるTN液晶セルからなる変調素子たる第1の液晶シャッタ11と、この第1の液晶シャッタ11を通過した光の内の一方向に偏光している光の光路をずらす複屈折媒体である第1の複屈折板12と、上記第1の液晶シャッタ11を通過した光の内の他方向に偏光している光の光路を同一水平面上の異なる位置にずらす複屈折媒体である第2の複屈折板13と、この第2の複屈折板13を通過した光を、そのON/OFF状態に応じて互いに直交する2方向の偏光に切り換えるTN液晶セルからなる変調素子たる第2の液晶シャッタ14と、この第2の液晶シャッタ14を通過した光の内の一方向に偏光している光の光路をずらす複屈折媒体である第3の複屈折板15とで構成されている。
【0028】
なお、上記ウォブリングユニット6において、上記第1の液晶シャッタ11と第1の複屈折板12と第2の複屈折板13とで第1の光学ブロックである水平画素ずらしユニットを構成しており、上記第2の液晶シャッタ14と第3の複屈折板15とで第2の光学ブロックである斜め画素ずらしユニットを構成している。
【0029】
また、上記各複屈折板の結晶軸は、上記図3に示すように、厚み方向(z軸方向)に対して45°の角度をなすように構成されており、更に、該結晶軸をxy平面に投射したときの方向が、第1の複屈折板12は右斜め下を向く結晶軸方向、第2の複屈折板13は左斜め下を向く結晶軸方向、第3の複屈折板15は右斜め上を向く結晶軸方向となっている。
【0030】
次に、このように構成されたウォブリングユニット6によりLCD4上の画素の見掛け上の位置を変化させるときの様子について説明する。上記LCD4からは、例えば図3に示すような左上から右下にかけての斜め45°の偏光方向の光が出射されるものとする。このような光が第1の液晶シャッタ11に入射すると、第1の液晶シャッタ11は、そのON/OFF状態に応じて光の偏光方向をスイッチングし、具体的には、ONすることにより光を左上から右下にかけての斜め45°の偏光(以下、第1の偏光という)のまま通過させ、OFFすることにより光を右上から左下にかけての斜め45°の偏光(以下、第2の偏光という)に変換して通過させる。
【0031】
続いて、光は第1の複屈折板12に入射する。この第1の複屈折板12は、左上から右下にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第1の偏光の光路を図3に示すように右斜め下方向にシフトさせ、第2の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0032】
次に、光は第2の複屈折板13に入射する。この第2の複屈折板13は、上記図3に示したように、右上から左下にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第2の偏光の光路を図3に示すように左斜め下方向にシフトさせ、第1の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0033】
更に、光は第2の液晶シャッタ14に入射する。この第2の液晶シャッタ14も、第1の液晶シャッタ11と同様に、そのON/OFF状態に応じて光の偏光方向をスイッチングするものであり、具体的にはONすることにより光の偏光を変化させることなくそのまま通過させ、OFFすることにより光の偏光を直交する方向に変換して通過させる。
【0034】
これにより、この第2の液晶シャッタ14を通過した時点での光の偏光方向及びシフト位置は図3に示すように、第1の液晶シャッタ11と第2の液晶シャッタ14のON/OFFの組み合わせが、
OFF・OFF である場合には第1の偏光で左斜め下向きにシフトあり
OFF・ON である場合には第2の偏光で左斜め下向きにシフトあり
ON・OFF である場合には第2の偏光で右斜め下向きにシフトあり
ON・ON である場合には第1の偏光で右斜め下向きにシフトあり
となる。
【0035】
その後に、光は第3の複屈折板15に入射する。この第3の複屈折板15は、左下から右上にかけての結晶軸方向を有しており、入射した光の内の上記第2の偏光の光路を図3に示すように右斜め上方向にシフトさせ、第1の偏光はほぼそのまま通過させる。
【0036】
以上のように、第1の液晶シャッタ11と第2の液晶シャッタ14のON/OFFの組み合わせを、図4の(A)に示すような順序で繰り返し行うことにより、画素位置が図4の(B)に示す符号A→B→C→D→Aのように平行四辺形の4つの頂点に対応する各位置を循環的に移動し、人間の眼が備える残像の作用等により、画素数が増加して観察されることになる。なお、図4の(B)において、Pは元の画素の位置を示している。
【0037】
上記のように構成したウォブリングユニット6を用いて高精細な映像を表示させるに際して、NTSC方式の映像信号を入力させた場合には、図4の(A)に示すように、第1の液晶シャッタ11を30Hzで偏光が切り替わるようにON/OFFし、第2の液晶シャッタ14を60Hzで偏光が切り替わるようにON/OFFすることによって、1フレーム30Hzの間に、画素位置がA,B,C,Dの順で4点に切り替えられる。そして、この4点の切り替わりに同期して、4点に対応した位置でサンプリングされた映像信号をLCD4に表示することにより、解像度を実効的に4倍とすることができる。なお、図4の(B)における画素位置A,B間のシフト量は水平方向PX /2であり、また画素位置A,D間のシフト量は垂直方向PY /2,水平方向PX /4となっている。また、A,C間のシフト量は垂直方向PY /2,水平方向PX ・3/4となっている。
【0038】
この際、LCD上の画素位置をウォブリング画素ずらし位置A,B,C,Dのどの画素ずらし位置シフトさせるか、またどのような順番でシフトさせるかは、第1及び第2の液晶シャッタ11,14への印加電圧のON/OFFの組み合わせによって制御することができる。
【0039】
図3に示したウォブリングユニットの構成例は、ウォブリングによって生成される画素配列が略デルタ配列になるような水平方向と斜め上方向へシフトさせる構成のものを示したが、本発明においては、水平方向と垂直方向へのシフトを行うように構成したウォブリングユニットでも同様に用いることができる。
【0040】
画素を水平方向と垂直方向へシフトさせるには、例えば、図3に示した構成のウォブリングユニットの前段に、斜めの偏光方向の光を出射するLCDからの光を水平方向に偏光した光に変換する偏光板を用いると共に、偏光を水平及び垂直方向へシフトさせる複屈折板を用いて構成すればよい。
【0041】
次に、ゲーム機の映像信号を入力映像信号とした場合の動作について説明する。ゲーム機の映像信号は、図5に示すように、NTSC方式の映像信号のフォーマットとは異なり、NTSC方式の映像信号におけるインターレース走査させるためのフィールド信号を有さず、フレーム信号のみで構成されており、水平方向のライン数はNTSC方式の映像信号の半分でフレーム信号が構成されている。したがって、垂直解像度がNTSC方式の映像の1/2である。フレームレートは図示例では60Hzで、各フレーム期間は1/60sec となっている。
【0042】
このように、ゲーム機の映像信号は、フィールド信号のない1/2のライン数のフレーム信号で構成されていて、垂直解像度が1/2となっているため、4点画素シフトのウォブリング方式を採用しても、垂直方向の解像度を向上させることはできない。このため、ゲーム機の映像信号に対しては、次のような処理を施してウォブリング方式を適用している。
【0043】
まず、信号処理部2において、画像処理を行って図6に示すようなフォーマットのウォブリング用のLCD入力映像信号を生成する。すなわち、このLCD入力映像信号は、ゲーム機の入力映像信号の各フレーム信号F1,F2,F3,・・・・・をそれぞれ水平方向に2分割し、分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・で構成している。そして、各分割フィールド信号のフィールド期間は1/120secで、倍速の画像処理で生成処理されている。
【0044】
2分割されて生成されるaフィールド信号とbフィールド信号は、図7に示すように、ゲーム機の映像信号の水平方向の画素信号を一つおきに間引いて生成されている。すなわち、図7において、Aはaフィールド信号を生成するために取り出されるゲーム機映像信号の1フレームにおけるサンプリング位置を示しており、Bはbフィールド信号を生成するために取り出される信号のサンプリング位置を示している。このように、aフィールド信号とbフィールド信号とでは、サンプリング位置が水平方向でずれており、このずれ量がPX /2に相当する。
【0045】
このような分割フィールド信号a,bを生成する際の、信号処理部2における実際の電気的な信号処理としては、まず入力映像信号の全てをサンプリングしてA/D変換しメモリに取り込み、aフィールド信号を生成するときは、Aの位置に対応する信号のみをメモリから読み出してaフィールド信号を生成し、Bの位置に対応する信号のみをメモリから読み出してbフィールド信号を生成するようにしている。
【0046】
次に、このように変換生成されたゲーム機映像信号のウォブリング用LCD入力映像信号に対するウォブリングユニット6の動作について説明する。ゲーム機のウォブリング用LCD入力映像信号は、上記のようにフレーム信号が2分割されaフィールド信号とbフィールド信号に変換されているものなので、それに対応して画素シフトを行うようにウォブリングユニット6を駆動することになる。すなわち、図8に示したaフィールド信号及びbフィールド信号のサンプリング位置A,Bに(1) ,(2) ,(1) ,(2) ,・・・・・の順序で交互に 120Hzで水平に画素シフトを行うようにすればよい。
【0047】
このようにウォブリングユニット6において画素位置を水平方向のみにシフトさせるには、図3に示した同じ構成のウォブリングユニット6において第1及び第2の液晶シャッタ11,14に対して、図9の(A)に示すように電圧を印加すればよく、これにより図9の(B)において画素位置A,Bに示すように画素シフトを行わせることができる。なお、図9の(B)において、Pは元の画素位置である。図10に、ウォブリングユニット6において、上記のような電圧印加を行った場合における水平画素ずらし態様を示す。
【0048】
図11は、ゲーム機の映像信号において変換した分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・に対して、ウォブリングユニットの水平2点画素ずらし駆動時の画素位置を対応させた態様を示すタイミングチャートで、aフィールド信号F1a,F2a,・・・・・がLCDから出力しているときには画素位置Aの部分から出射するように画素ずらしを行い、bフィールド信号F1b,F2b,・・・・・が出力しているときには画素位置Bの部分から出射するように画素ずらしを行っていることを示している。
【0049】
以上のようなゲーム機の映像信号の変換処理と、それに対応するウォブリングユニットの2点画素ずらし方式を適用することにより、ゲーム機映像の水平方向の解像度を2倍にすることができる。先に述べたように、ゲーム機の映像においては垂直方向のライン数がNTSC方式の映像の1/2なので、垂直方向へ画素シフトを行っても解像度を向上させることはできず、解像度向上の点においては、4点画素ずらしモードは意味がなく、水平2点画素ずらし方式を用いるだけで十分である。
【0050】
ところで、ウォブリングユニットの上記水平方向の2点画素ずらし方式を適用することにより、水平方向の解像度は2倍になるが、LCDにおいては1ラインおきに見える黒い線(ブラックマトリクス部分)が目立つので、この黒い線はない方が映像表示装置としては好ましい。そこで、垂直方向の解像度の向上はなくてもよいが、画面上の黒い線を消す効果をもたせるため、ウォブリングユニットに対して4点画素ずらし方式を採用する。
【0051】
このウォブリングユニットにおける4点画素ずらし方式を採用する場合、第1及び第2の液晶シャッタへの電圧は図12に示すように印加して、図13に示すように、画素位置を(1) ,(2) ,(3) ,(4) の順で画素位置A,D,B,Cへシフトするように、 240Hzでウォブリングユニットを駆動する。この場合、図12からわかるように、第1及び第2の液晶シャッタへの各駆動制御パルスは、位相は異なるが同じ周期となる。
【0052】
先に述べたNTSC方式の映像信号に対して適用する、画素位置をA,B,C,Dの順でシフトする4点画素ずらし方式の場合は、第1及び第2の液晶シャッタの駆動制御信号は、それぞれ周期を異にするものであるが、上記のようにゲーム機の映像におけるブラックマトリクス部分を目立たなくするために、画素位置をA,D,B,Cの順でシフトする4点画素ずらし方式を採用した場合は、液晶シャッタへの駆動制御信号の周期は同じでよく、したがって、この制御信号を生成する画素ずらし方法選択スイッチ部5の電気回路の構成を簡易なものとすることができる。また、各液晶シャッタの応答特性も揃えることが可能となる。
【0053】
図12及び図13に示すような駆動によるウォブリングユニットの4点画素ずらし方式においては、図13における (1)と(2) (画素位置AとD)、 (3)と(4) (画素位置BとC)においては同じ情報が表示される。すなわち、 (1)と(2) の画素位置A,Dにおいてはaフィールド信号の情報、 (3)と(4) の画素位置B,Cにおいてはbフィールド信号の情報が表示され、この(1) ,(2) 又は(3) ,(4) のほぼ垂直な方向には解像度は向上せず、ローパスフィルタ的な作用がなされる。すなわち、この4点画素ずらし方式を採用した場合には、2点画素水平ずらしよりもウォブリング駆動操作が複雑になるが、ゲーム機映像の水平方向のライン数(垂直解像度)がNTSC方式の映像の半分であることから、通常水平方向の1ラインおきに見える黒線部分にも、表示画素をずらして配置することができるので、黒線のない良好な画質の画像を提供することができる。
【0054】
図14は、ゲーム機映像に4点画素ずらし方式を適用した場合の各分割フィールド信号F1a,F1b,F2a,F2b,・・・・・に対するずらし画素位置との対応関係を示すタイミング図である。1/120sec毎の2分割のa,bフィールド信号に対して、aフィールド信号では画素位置A,Dに1/240sec毎にシフトさせ、bフィールド信号では画素位置B,Cに1/240sec毎にシフトさせる態様を示している。
【0055】
このウォブリングユニットの4点画素ずらし駆動は、図12に示すように、第1及び第2の液晶シャッタ11,14をそれぞれ 120Hzで偏光方向を切り替えるようにON/OFF制御するが、更に図15に示すように第2の液晶シャッタを第1の液晶シャッタに比して1/240sec位相を遅らせて駆動制御することによって行われる。但し、ON/OFFの周期は同じである。
【0056】
なお、4点画素ずらし方式において画素位置D,A,C,Bの順で 240Hzでシフトさせても同様な効果が得られる。この場合は、第2の液晶シャッタの位相を第1の液晶シャッタに対して1/240sec早くする。画素位置がD,A,B,Cの順、若しくはA,D,C,Bの順でも効果としては同じであるが、このシフト方法を行うには、液晶シャッタの 240Hz駆動が必要であり、液晶シャッタの応答性が要求されるため、上記画素位置A,D,B,Cの順か画素位置D,A,C,Bの順が好適である。
【0057】
次に、第2の実施の形態について説明する。図16は、第2の実施の形態を示す概略ブロック構成図で、図1に示した第1の実施の形態と同一又は対応する構成部材には同一の符号を付して示している。この実施の形態は、特に3次元(ステレオ、以下3Dと略称する)映像信号に対してウォブリング処理を行って、より強い立体感が得られる3D映像を観察者に提供できるように構成したものである。但し、第1の実施の形態と同様に2次元のNTSC方式の映像信号やゲーム機の映像信号のウォブリング処理による高解像度映像を得る場合にも、勿論用いることが可能である。
【0058】
この実施の形態が、第1の実施の形態と異なる点は、LCDとして左眼用LCD4−1と右眼用LCD4−2とを設け、それに対応するウォブリングユニットとして左眼用ウォブリングユニット6−1と、右眼用ウォブリングユニット6−2とを設けている点で、各ウォブリングユニットの構成を含め他の構成自体は第1の実施の形態と同じである。したがって、左眼用及び右眼用LCDのいずれか一方又は双方と、それに対応させてウォブリングユニットを用いることにより、第1の実施の形態と同様に、NTSC方式の映像やゲーム機の映像にも対応させることができる。
【0059】
一般に、3D映像の観察は、別個に表示させた2次元の左眼用映像と右眼用映像とを、立体映像眼鏡を用いて融合させ一つの立体映像として観察するものである。図17は、3D映像信号を示す図で、左眼用映像信号F1L,F2L,・・・・・と右眼用映像信号F1R,F2R,・・・・・とで構成され、時間的に前後位置に左眼用映像信号と右眼用映像信号とが連続して1つのフレーム信号を構成しており、フレームレートは一例として60Hzである。
【0060】
このような構成の3D映像信号のフォーマットをわかりやすくPCモニタの出力映像などの3D映像画面として模式的に示すと、図18に示すように、この3D映像信号は映像画面の上半分の領域が3D左眼用映像信号となっており、下半分の領域が3D右眼用映像信号となっている。上下の左眼用映像信号と右眼用映像信号を合わせて、ライン数は一例として 480ライン(1/60Hz)となっている。
【0061】
本実施の形態においては、入力されるこのような構成の3D映像信号に対して、ウォブリング操作を行うものであるが、この3D映像信号におけるウォブリング操作においても、垂直方向の画素ずらしを行っても解像度を上げることはできないので、水平方向の2点画素ずらし方式を適用する。この水平2点画素ずらし方式を適用する場合のサンプリング位置を図19に示す。これは図7に示したゲーム機映像信号に対して水平2点画素ずらし方式を適用する場合におけるサンプリング位置と同じであり、モノクロ又はカラーにおける同一色(例えばGのみ)のLCDの画素位置をA,LCDの画素位置Aの水平方向のピッチの中間位置をBとしたとき、A及びBの位置を3D映像信号のウォブリング操作におけるサンプリング位置とする。
【0062】
上記のように設定したウォブリング用サンプリング位置に対応させるため、LCDへ送出する3D映像信号をウォブリング操作用に変換する必要があるが、次にそのウォブリング操作用に変換したLCD駆動映像信号を図20に基づいて説明する。まず、3D映像信号の第1のフレーム信号F1L,F1Rに対して、信号処理回路2において、サンプリング位置Aのみでサンプリングした信号F1L−A及びF1R−Aを生成し、変換駆動映像信号の第1のフレーム信号とする。次に、3D映像信号の第2のフレーム信号F2L,F2Rに対して、サンプリング位置Bのみでサンプリングした信号F2L−B,F2R−Bを生成し、変換駆動映像信号の第2のフレーム信号とする。以下同様にして、フレーム毎にサンプリング位置をA,B,A,B,・・・・・の順で換えて変換駆動映像信号を得る。これを3DのLCD駆動映像信号としてドライバ3より出力させる。
【0063】
次に、この3DのLCD駆動映像信号を左眼用及び右眼用LCD4−1,4−2に入力させ、各LCD4−1,4−2を駆動する。図21の(A)に示すように、左眼用LCD4−1においては、第1のフレームにおいては、その前半において左眼用駆動映像信号F1L−Aにより左眼用LCD4−1の映像の書き込みを行い、第1フレームの後半においては、右眼用駆動映像信号F1R−Aがドライバより伝送されてくるが、左眼用LCD4−1においては映像の書き換えを禁止して前半に入力された駆動映像信号F1L−Aの映像を保持する。次に、第2のフレームにおいては、その前半において駆動映像信号F2L−Bにより左眼用LCD4−1の書き換えを行い、後半においては同様に書き換えを禁止して、前半の駆動映像信号F2L−Bの映像を保持する。以下同様にして左眼用LCD4−1を駆動する。
【0064】
一方、右眼用LCD4−2においては、図21の(B)に示すように、第1のフレームの前半において、左眼用駆動映像信号より1/120sec時間的に遅れて右眼用駆動映像信号F1R−Aにより右眼用LCD4−2の映像の書き込みを行い、後半においては左眼用駆動映像信号F2L−Bが送られてくるが、同様に右眼用LCD4−2においては映像の書き換えを禁止して前半の駆動映像信号F1R−Aの映像を保持する。第2のフレームにおいては、その前半において駆動映像信号F2R−Bにより右眼用LCD4−2の書き換えを行い、後半においては同様に書き換えを禁止して、前半の駆動映像信号F2R−Bの映像を保持する。以下同様にして右眼用LCD4−2を駆動する。
【0065】
本実施の形態では、左眼用LCD4−1と右眼用LCD4−2とでは表示するタイミングが1/120secずれており、左眼用LCD4−1の方が時間的に早く書き込み書き換え表示するようにしたものを示したが、右眼用LCD4−2の方が早くなるようにしても、同じ結果が得られる。
【0066】
次に、このように変換生成された3D映像信号における左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号に対する左眼用及び右眼用ウォブリングユニット6−1,6−2の操作について説明する。3D映像信号のウォブリング用の各LCD駆動映像信号は、図20及び図21の(A),(B)に示すように、フレーム毎にサンプリング位置をA,Bに切り換えて変換生成されているので、それに対応して画素シフトを行うように各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動制御することになる。すなわち、左眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対して、図22に示すように、サンプリング位置A,Bに(1) ,(2) ,(1) ,(2) ,・・・・・の順序で交互に60Hzで水平に画素シフトを行うようにすればよい。
【0067】
このようにウォブリングユニット6−1,6−2において画素位置を水平方向にのみシフトさせるには、各ウォブリングユニットにおける第1及び第2の液晶シャッタ11−1,11−2,14−1,14−2に対して、それぞれ図9の(A)に示したと同様な電圧を印加すればよい。
【0068】
図23の(A),(B)は、3D映像信号において、左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・、F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対するウォブリング水平2点画素ずらしを行う場合の画素位置の関係を示すタイミングチャートで、画素位置Aでサンプリングして生成した奇数フレームF1L−A,F3L−A,・・・・・、F1R−A,F3R−A,・・・・・に対しては画素位置Aに対応する画素シフトを行い、画素位置Bでサンプリングして生成した偶数フレームF2L−B,F4L−B,・・・・・、F2R−B,F4R−B,・・・・・に対しては画素位置Bに対応する画素シフトを行う。なお、3D映像信号の場合、左眼用LCD駆動映像信号と右眼用LCD駆動映像信号とは、フレームレートは60Hzであるが、1/120secの時間的なずれがあるので、各ウォブリングユニット6−1,6−2に対して別個の液晶シャッタ制御信号を送出して、各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動制御する必要がある。
【0069】
以上のように3D映像信号の変換処理と、それに対応する各ウォブリングユニットの水平2点画素ずらし方式を適用することにより、3D映像信号の水平方向の解像度を2倍にすることができる。これにより視差の分解能を上げることができ、より強い立体感が得られる画像を観察することができる。先に述べたように、3D映像信号においては、垂直方向のライン数は左眼映像と右眼映像とでは、NTSC方式の映像の1/2なので、垂直方向へ画素シフトを行っても解像度を向上させることはできず、解像度向上の点においては、ゲーム機映像信号の場合と同様に、4点画素ずらし方式は意味がなく、水平2点画素ずらし方式を用いるだけで十分である。
【0070】
しかしながら、3D映像において用いるLCDにおいても、1ラインおきに見える黒い線は目立つので、垂直方向の解像度の向上はなくてもよいが、画面上の黒い線を消す効果をもたせたい場合には、ゲーム機映像信号の場合と同様に、4点画素ずらし方式を採用してもよい。
【0071】
この実施の形態のウォブリングユニットにおいて4点画素ずらし方式を採用する場合は、第1の実施の形態の場合と同様に、各ウォブリングユニット6−1,6−2の第1及び第2の液晶シャッタに、図12に示すように電圧を印加して、図24に示すように画素位置を(1) ,(2) ,(3) ,(4) の順で画素位置A,D,B,Cへシフトするように、 120Hzで各ウォブリングユニット6−1,6−2を駆動する。
【0072】
このような駆動による各ウォブリングユニット6−1,6−2の4点画素ずらし方式においては、図24における (1)と(2) (画素位置AとD)、 (3)と(4) (画素位置BとC)においてはそれぞれ同じ情報が表示される。すなわち、画素位置A,Dにおいては奇数フレーム信号の情報、 (3)と(4) の画素位置B,Cにおいては偶数フレーム信号の情報が表示され、この(1) ,(2) 又は(3) ,(4) の方向には解像度は向上せず、ローパスフィルタ的な作用がなされる。すなわち、この4点画素ずらし方式を採用した場合には、2点画素ずらし方式よりもウォブリング駆動操作が複雑になるが、水平方向の1ラインおきに見える黒い線部分にも表示画素をずらして配置できるので、3D映像の場合においても、黒線のない良好な画質の3D映像を観察することができる。
【0073】
図25の(A),(B)は、3D映像にウォブリングによる4点画素ずらし方式を適用した場合の、左眼用フレーム信号F1L−A,F2L−B,F3L−A,・・・・・及び右眼用フレーム信号F1R−A,F2R−B,F3R−A,・・・・・に対するずらし画素位置との対応関係を示すタイミング図である。左眼用フレーム信号及び右眼用フレーム信号のフレームレートは60Hzで、両フレーム信号は1/120secの時間的なずれがある。そして、奇数フレームのときは画素位置AとDを1/120secずつ表示し、偶数フレームのときは画素位置BとCを1/120secずつ表示していることを示している。
【0074】
なお、この3D映像信号における4点画素ずらし方式においても、画素位置をD,A,C,Bの順で 120Hzでシフトさせるようにしても同様な効果が得られる。
【0075】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、入力映像信号の種類に応じて、ウォブリングユニットの画素シフト順序を変更する手段を設けることにより、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。また請求項2に係る発明によれば、入力映像信号の種類によって、前記ウォブリングのシフト方式を切り替える手段を備えることにより、異種の入力映像信号に対して適切なシフト方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることが可能となる。また請求項3に係る発明によれば、光学ブロック2セットからなる同一の光学系でシフト順の異なる4点画素ずらしウォブリングモードをもたせることができるので、異種の入力映像信号に対してウォブリング操作による高解像度化を図った映像表示装置を実現することができる。また請求項4に係る発明によれば、光学ブロック2セットからなる同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作による高解像度化を図ることができる。また請求項5に係る発明によれば、同じ光学系で4点画素ずらし方式と2点画素ずらし方式のウォブリング操作を行えるようにした映像表示装置において、光学ブロック制御手段の電気回路構成を簡易化することができ、また変調素子の応答特性を2つの光学ブロック間で揃えることが可能となる。また請求項6に係る発明によれば、水平方向のみの見掛け上の解像度が高い画像を観察できるようにした映像表示装置において、ブラックマトリクスが目立たないようにすることかできる。また請求項7に係る発明によれば、3D映像における左眼用及び右眼用の表示素子の水平方向の解像度を上げることができ、視差分解能を向上させて、より強い立体感が得られる画像を観察することができる。また請求項8に係る発明によれば、左眼用及び右眼用映像信号の個別の制御手段を必要とすることなく、効率的に高精細なステレオ画像を観察することができる。また請求項9に係る発明によれば、フレーム毎に異なるサンプリングタイミングでサンプリングして得られるステレオ映像信号の水平方向画素ずらし用の映像信号を精度よく得ることができ、ステレオ映像の精度のよい高精細化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る映像表示装置の第1の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。
【図2】
図1に示した実施の形態におけるLCDの画素配列態様を示す図である。
【図3】
図1に示した実施の形態におけるウォブリングユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図4】
4点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットにおける液晶シャッタへの印加電圧と画素シフトの態様を示す図である。
【図5】
ゲーム機の映像信号を示す図である。
【図6】
ウォブリング用に電気的に処理されたゲーム機映像信号のLCD駆動映像信号を示す図である。
【図7】
図6に示したLCD駆動映像信号を生成するためのゲーム機映像信号のサンプリング位置を、LCD画素位置で表した図である。
【図8】
ゲーム機映像信号に対するウォブリングユニットによる画素シフト態様を示す図である。
【図9】
図8に示した水平2点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットに対する印加電圧と画素シフトの態様を示す図である。
【図10】
ウォブリングユニットにおける水平2点画素ずらし態様を示す図である。
【図11】
ゲーム機映像信号の電気的に変換して得られたフィールド信号に対する水平2点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図12】
ゲーム機映像信号に対して適用するウォブリングユニットによる4点画素ずらし方式における印加電圧の態様を示す図である。
【図13】
ゲーム機映像信号に対して適用する4点画素ずらし方式における画素シフト態様を示す図である。
【図14】
ゲーム機映像信号の変換フィールド信号に対する4点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図15】
図13に示した4点画素ずらしを行う場合のウォブリングユニットにおける第1及び第2の液晶シャッタの制御信号を示す。
【図16】
本発明の第2の実施の形態を示す概略ブロック構成図である。
【図17】
3D映像信号を示す図である。
【図18】
3D映像信号をPCモニタの出力画像で模式的に示した図である。
【図19】
3D映像信号に対して水平の2点画素ずらし方式を適用する際に、LCD駆動映像信号を生成するための3D映像信号のサンプリング位置を、LCD画素位置で表した図である。
【図20】
ウォブリング用に電気的に処理された3D映像信号のLCD駆動映像信号を示す図である。
【図21】
左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の左眼用及び右眼用LCDに対する書き込み保持態様を示すタイミング図である。
【図22】
3D映像信号に対するウォブリングユニットによる画素シフト態様を示す図である。
【図23】
3D映像信号の左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号に対する水平2点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【図24】
3D映像信号に対して適用する4点画素ずらし方式における画素シフト態様を示す図である。
【図25】
3D映像信号の左眼用及び右眼用LCD駆動映像信号の各フレーム信号に対する4点画素ずらし方式における画素シフト位置の関係を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 デコーダ
2 信号処理部
3 LCDドライバ
4 LCD
4−1 左眼用LCD
4−2 右眼用LCD
5 画素ずらし方法選択スイッチ部
6 ウォブリングユニット
6−1 左眼用ウォブリングユニット
6−2 右眼用ウォブリングユニット
11−1,11−2 第1の液晶シャッタ
12 第1複屈折板
13 第2複屈折板
14,14−1,14−2 第2の液晶シャッタ
15 第3複屈折板
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