JP2001156577A - 弾性表面波の反射器及び該反射器を用いた弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波の反射器及び該反射器を用いた弾性表面波フィルタ

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JP2001156577A
JP2001156577A JP33517299A JP33517299A JP2001156577A JP 2001156577 A JP2001156577 A JP 2001156577A JP 33517299 A JP33517299 A JP 33517299A JP 33517299 A JP33517299 A JP 33517299A JP 2001156577 A JP2001156577 A JP 2001156577A
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acoustic wave
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reflection
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Yoshihiro Yamada
義博 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計通りの重み付けを高い忠実度で実現し、
所望の特性を確実に得る。 【解決手段】 第1の反射要素231sと第2の反射要
素231t,231tとの長さの総和は一定であり、各
反射子231(331)において、第1の反射要素23
1sの長さと、両第2の反射要素231t,231tの
長さの和との差は、反射子231(331)の重み付け
係数に対応している。また、相隣る反射子231(33
1),231(331)同士の中心間距離はλ/2とさ
れ、第1の反射要素231sと第2の反射要素231t
と間の中心間距離は、λ/4とされている。ここで、第
1の反射要素231sにおいて反射した反射波と、第1
の反射要素231sを透過し第2の反射要素231tに
おいて反射した反射波とはλ/2だけずれて逆相とな
り、重ね合わされた反射波の大きさは、両反射波の大き
さの差となり、反射子231(331)の重み付け係数
に忠実に対応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、弾性表面波の反
射器及び該反射器を用いた弾性表面波フィルタに係り、
詳しくは、無線通信機器の高周波回路等に用いて好適な
反射器及び弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線通信機器等において、低損失
で機器の小型軽量化を実現できる弾性表面波(SAW
(Surface Acoustic Wave))を用いた各種の弾性表面
波フィルタが広く使用されている。これら弾性表面波フ
ィルタの1つとして、例えば、特開平6−334469
号公報や特開平8−321740号公報に開示されてい
るように、同一の圧電性基板上に、弾性表面波を励振す
る送信用のすだれ状電極変換器(以下、IDT(InterD
igital Transducer)という。)と、弾性表面波を受波
する受信用のIDTと、弾性表面波を反射する反射器と
が形成された構成のものが知られている。
【0003】上記構成においては、IDTを構成する各
電極指の位置に対応した重み付けがなされていて、フィ
ルタの周波数特性が設定されている。また、IDTと共
に反射器についても反射要素(電極指)の位置に対応し
た重み付けを行って所望の周波数特性が得られるように
したものも知られている。例えば、従来の反射器101
においては、図9に示すように、反射要素102の長さ
を配置位置に対応した値に設定することで重み付けを行
っている。しかしながら、重み付け係数の小さい反射要
素の短い部分における反射波の回折によって誤差が生じ
てフィルタとしての特性が劣化する。また、図10に示
すように、弾性表面波の伝播方向に垂直な方向(反射要
素の長さ方向)Yに沿った反射波のエネルギEの分布が
一定でないために、重み付け損失が生じてしまってい
た。
【0004】このために、図11に示すように、反射要
素104を列105毎に分割して配置して反射要素10
4の長さで重み付けして反射器106を構成する方法
や、また、図13に示すように、各列の反射要素107
の幅で重み付けをして反射器108を構成する方法も提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各反射
要素104を分割して配置する上記従来の方法では、図
12に示すように、上記エネルギ分布については若干改
善されるものの一定とはならず、反射波の回折による誤
差の問題が依然として残る。また、反射要素107の幅
で重み付けをする上記従来の別の方法では、図14に示
すように、上記エネルギ分布については一定とできるも
のの、反射要素107の幅方向に量子化誤差が生じてし
まって所望のフィルタ特性を得るのが困難であるという
問題がある。
【0006】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、設計通りの重み付けを高い忠実度で実現でき、
所望の特性を確実に得ることができる弾性表面波の反射
器及び該反射器を用いた弾性表面波フィルタを提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、圧電基板上に、電気信号に
基づいて弾性表面波を発生させる第1の圧電変換器又は
/及び受波した弾性表面波を電気信号に変換する第2の
圧電変換器を備える弾性表面波デバイスに用いられ、前
記第1及び第2の圧電変換器のうち、少なくとも一方の
ために、前記圧電基板上に設けられた弾性表面波の反射
器であって、該反射器は、前記弾性表面波の伝播方向に
沿って配列された複数段の反射子からなると共に、各段
の前記反射子は、弾性表面波の伝播方向の中心間距離
が、略(2nλ+λ)/4(但し、λは前記弾性表面波
の波長、nは0又は自然数)で、互いに隣接する一方、
前記弾性表面波の伝播方向に対して互いに重合しない第
1の反射要素と第2の反射要素とからなり、かつ、前記
第1の反射要素の(前記弾性表面波の伝播方向に直交す
る方向)の長さと前記第2の反射要素のそれとの和が、
段によらず、略一定に設定されていることを特徴として
いる。なお、この発明において圧電基板とは、全部が圧
電性材料からなる基板ばかりではなく、非圧電性基板の
上に圧電層が積層されたものを含む広い概念である。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の弾性表面波の反射器であって、前記第1の反射要素
と前記第2の反射要素との幅(前記弾性表面波の伝播方
向の長さ)は、段によらず、略一定に設定されているこ
とを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の弾性表面波の反射器であって、任意の前記第
1及び第2の反射要素の長さは、これらの要素によって
構成される前記反射子に割り当てられる、反射振幅に寄
与する重み付け係数に基づいて設定され、かつ、前記重
み付け係数は、前記弾性表面波の伝播方向上の前記反射
子の位置の関数として定義されることを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の弾性表面波の反射器であって、前記第1の反射要素
の長さと、前記第2の反射要素の長さとの差が、前記重
み付け係数に基づいて設定されることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3,又は4記載の弾性表面波の反射器であって、相
隣る前記反射子同士の前記弾性表面波の伝播方向の中心
間距離は、λ/2とされ、各段の前記第1の反射要素と
前記第2の反射要素との前記弾性表面波の伝播方向の中
心間距離は、λ/4とされることを特徴としている。
【0012】また、請求項6記載の発明は、請求項2,
3,4又は5記載の弾性表面波の反射器であって、各段
の前記第1及び第2の反射要素の幅はλ/4であること
を特徴としている。
【0013】また、請求項7記載の発明は、請求項1,
2,3,4,5又は6記載の弾性表面波の反射器であっ
て、前記第1及び第2の反射要素は前記基板上に形成さ
れた導電層からなることを特徴としている。
【0014】また、請求項8記載の発明は、請求項1,
2,3,4,5又は6記載の弾性表面波の反射器であっ
て、前記第1及び第2の反射要素は前記基板上に形成さ
れた溝部からなることを特徴としている。
【0015】また、請求項9記載の発明は、請求項4,
5,6,7又は8記載の弾性表面波の反射器であって、
各段の前記反射子は、単数又は複数の前記第1の反射要
素と、単数又は複数の前記第2の反射要素とからなり、
各前記第1の反射要素の長さの和と各前記第2の反射要
素の長さの和との総和は、段によらず、略一定に設定さ
れ、かつ、各前記第1の反射要素の長さの和と各前記第
2の反射要素の和との差が、前記重み付け係数に基づい
て設定されることを特徴としている。
【0016】また、請求項10記載の発明は、請求項1
乃至9のいずれか1に記載の弾性表面波の反射器を用い
た弾性表面波フィルタであって、前記圧電基板上に、前
記第1の圧電変換器と、前記第2の圧電変換器と、前記
弾性表面波の反射器とが設けられたことを特徴としてい
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図、図2は、弾性
表面波の伝播方向に垂直な方向の位置と反射波のエネル
ギとの関係(エネルギ分布)を示す特性図、図3は、同
弾性表面波フィルタの構成を模式的に示す図、また、図
4は、同弾性表面波フィルタの構成を示す平面図であ
る。この例の弾性表面波フィルタは、図3及び図4に示
すように、例えば、水晶、タンタル酸リチウム(LiT
aO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等の単結晶
の圧電基板1上に、第1フィルタトラック2と第2フィ
ルタトラック3とが並列的に形成されてなり、所定の周
波数特性を有したバンドパスフィルタとして用いられ
る。
【0018】第1フィルタトラック2は、櫛の歯が互い
に入り組んだ形状の電極を有し弾性表面波を励振する送
信用IDT(第1の変換器)21と、送信用IDT21
に対置され弾性表面波を受波する受信用IDT22(第
2の変換器)と、受信用IDT22の外側に受信用ID
T22から所定の距離W1離隔して配置され弾性表面波
を反射する反射器23とを有している。同様に、第2フ
ィルタトラック3は、送信用IDT31(第1の変換
器)と、送信用IDT31に対置された受信用IDT3
2(第2の変換器)と、受信用IDT32の外側に受信
用IDT32から所定の距離W2離隔して配置された反
射器33とを有している。これら送信用IDT21,3
1、受信用IDT22,32、反射器23,33は、圧
電基板1上に例えばAl等の金属を蒸着し、フォトリソ
グラフィによりマスクパターンを転写した後、エッチン
グすることによって一度に形成される。
【0019】ここで、受信用IDT32と反射器33と
の間の距離W2と、受信用IDT22と反射器23との
間の距離W1との差ΔWは、(ΔW=nλ+λ/4
(λ:弾性表面波の波長、n:0又は自然数))に設定
されている。また、この例では、送信用IDT21と受
信用IDT22との間の距離W3と、送信用IDT31
と受信用IDT32との間の距離W4とは、同一とされ
ている。また、送信用IDT21と送信用IDT31と
は、電気的に同位相に接続されており、受信用IDT2
2と受信用IDT32とは電気的に逆位相に接続されて
いる。
【0020】また、この例では、送信用IDT21及び
送信用IDT31は、共に複数対の電極指対を有する交
差幅が一定とされた正規形IDTとされ、受信用IDT
22及び受信用IDT32は、例えば電極指対の交差幅
を場所によって変えて重み付けを行うアポダイズ法によ
り、所定の周波数特性を得ている。また、反射器23,
33は、以下に詳述するように、反射子の場所に応じた
重み付け係数を与えて所定の幾何学的形状とすることに
よって、所定の周波数特性を得ている。上記IDTや、
反射器23,33において、それぞれ、例えば所定の重
み付け関数が設定されることによって、弾性表面波フィ
ルタとしての所望の周波数特性が得られることとなる。
【0021】反射器23,33は、同一構成とされ、共
に、図1に示すように、弾性表面波の伝播方向Xに沿っ
て配列された第1段から第7段までの複数段の反射子2
31(331),231(331),…を有している。
また、各反射子231(331)は、同一サイズの矩形
状領域S内に、弾性表面波の伝播方向Xに対して長さ方
向が直交するように配設されている。矩形状領域Sは、
中央側(受信用IDT22(32)側)の第1帯状領域
1と、端部側の第2帯状領域S2との2列に等分に分割
され、第4段目の反射子231(331)を除く各反射
子231(331)は、第1帯状領域S1内の中央部に
比較的長尺の第1の反射要素231s(331s)が配
置された前部231a(331a)と、第2帯状領域S
2内の両端部に比較的短尺の一対の第2の反射要素23
1t(331t),231t(331t)が配設された
後部231b(331b)とからなっている。また、第
4段目の反射子231(331)については、第1帯状
領域S1全域に第1の反射要素231s(331s)が
配設されて前部231a(331a)を構成し、第2帯
状領域S2は、全体が反射要素が配設されない空白領域
とされている。
【0022】また、第4段目の反射子231(331)
を除く各反射子231(331)について、第1帯状領
域S1内の第1の反射要素231s(331s)の両端
側の反射要素が配設されない空白領域は、共に第2の反
射要素231t(331t),231t(331t)と
同一サイズであり、第2帯状領域S2内の一対の第2の
反射要素231t(331t),231t(331t)
によって挟まれた反射要素が配設されない空白領域は、
第1の反射要素231s(331s)と同一サイズとさ
れている。したがって、第1の反射要素231s(33
1s)と第2の反射要素231t(331t),231
t(331t)との長さの総和は一定であり、矩形状領
域Sの長さと一致している。
【0023】ここで、第4段目の反射子231(33
1)を除く各反射子231(331)について、第1の
反射要素231s(331s)の長さと、両第2の反射
要素231t(331t),231t(331t)の長
さの和との差は、反射子231(331)の弾性表面波
の伝播方向Xの位置の関数である重み付け係数に対応し
ており、後述するように、各反射子231(331)か
らの重ね合わされた反射波の大きさが、反射子231
(331)に与えられた重み付け係数に忠実に対応する
ようにされている。なお、第4段目の反射子231(3
31)については、第1の反射要素231s(331
s)の長さが、反射子231(331)の重み付け係数
に対応している。また、相隣る反射子231(33
1),231(331)同士(すなわち、矩形状領域
S,S同士)の弾性表面波の伝播方向Xに沿った中心間
距離は、λ/2とされ、各反射子231(331)にお
いて、第1帯状領域S1と第2帯状領域S2との間(第4
段目の反射子231(331)を除く各反射子231
(331)においては、前部231a(331a)と後
部231b(331b)との間)の弾性表面波の伝播方
向Xの中心間距離は、λ/4とされている。また、各第
1の反射要素231s、第2の反射要素231tの幅
は、λ/4とされている。
【0024】次に、この例の弾性表面波フィルタの動作
について説明する。送信用IDT21,31で励起され
た弾性表面波は、まず、受信用IDT22,32に到達
する。しかし、この弾性表面波は、第1フィルタトラッ
ク2の受信用IDT22と第2フィルタトラック3の受
信用IDT32とでは電気的に逆位相であるので、電気
信号としては取り出すことができない。受信用IDT2
2,32を透過し、反射器23、33で反射され、受信
用IDT22,32に到達する弾性表面波は、第1フィ
ルタトラック2の受信用IDT22と第2フィルタトラ
ック3の受信用IDT32とでは電気的に同相であるの
で、電気信号として取り出すことができる。
【0025】ここで、全ての反射子231(331)
で、第1の反射要素231s(331s)と一対の第2
の反射要素231t(331t),231t(331
t)との長さの総計(L1+L21+L22)(但し、第4
段目の反射子231(331)では第1の反射要素23
1s(331s)の長さ)は、同一の値(L0)である
ので、図2に示すように、弾性表面波の伝播方向に垂直
な方向Yに沿った反射器23(33)から戻ってくる反
射波のエネルギEの分布は一定となる。また、受信用I
DT22(32)側から反射器23(33)に入射波が
到来したとすると、第1の反射要素231s(331
s)において反射した反射波と、第1の反射要素231
sを透過し第2の反射要素231t(331t)におい
て反射した反射波とは、第1の反射要素231s(33
1s)と第2の反射要素231t(331t)との間の
往復分、すなわち、λ/2だけずれて逆相となるので、
重ね合わされた反射波の大きさは、両反射波の大きさの
差となる。一方、第1の反射要素231s(331
s)、第2の反射要素231t(331t)における反
射波の大きさは、第1の反射要素231s(331
s)、第2の反射要素231t(331t)の長さに比
例する。したがって、各反射子231(331)からの
重ね合わされた反射波の大きさは、第1の反射要素23
1s(331s)の長さと一対の第2の反射要素231
t(331t),231t(331t)の長さの和との
差に比例し、反射子231(331)に与えられた重み
付け係数に忠実に対応していることとなる。
【0026】このように、この例の構成によれば、各反
射子231(331)からの重ね合わされた反射波の大
きさは、第1の反射要素231s(331s)の長さと
一対の第2の反射要素231t(331t),231t
(331t)の長さの和との差(但し、第4段目の反射
子231(331)では第1の反射要素231s(33
1s)の長さ)に比例するので、各反射子231(33
1)において、第1の反射要素231s(331s)の
長さと、両第2の反射要素231t(331t),23
1t(331t)の長さの和との差を、反射子231
(331)の弾性表面波の伝播方向Xに沿った位置の関
数である重み付け係数に対応させて設定することによっ
て、所望の特性を確実に得ることができる。また、反射
器23,33において、弾性表面波の伝播方向Xに垂直
な方向に沿ったエネルギ分布は一定となるので、重み付
け損失を低減することができる。また、反射波の回折に
よる誤差や量子化誤差も生じさせることがない。
【0027】◇第2実施例 図5は、この発明の第2実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図である。この第
2実施例が上述した第1実施例と異なるところは、第1
実施例においては、第1帯状領域S1内の中央部に比較
的長尺の第1の反射要素231s(331s)を配置
し、第2帯状領域S2内の両端部に比較的短尺の一対の
第2の反射要素231t(331t),231t(33
1t)を配置したのに対して、図5に示したように、反
射器23A(33A)の第1帯状領域S1内の両端部に
比較的長尺の一対の第1の反射要素231u(331
u),231u(331u)を配置し、第2帯状領域S
2内の中央部に比較的短尺の第2の反射要素231d
(331d)を配置した点である。これ以外の構成は、
第1実施例と略同一であるので、その説明を省略する。
この例でも、全ての反射子231A(331)Aで、一
対の第1の反射要素231u(331u),231u
(331u)と第2の反射要素231d(331d)と
の長さの総和は同一の値であるので、図2に示したのと
同様に、弾性表面波の伝播方向に垂直な方向Yに沿った
反射器23A(33A)から戻ってくる反射波のエネル
ギ分布は一定となる。この例の構成によれば、第1実施
例で述べたのと略同一の効果を得ることができる。
【0028】◇第3実施例 図6は、この発明の第3実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図である。この第
3実施例が上述した第1実施例と異なるところは、第1
実施例においては、第1帯状領域S1内の中央部に比較
的長尺の第1の反射要素231s(331s)を配置
し、第2帯状領域S2内の両端部に比較的短尺の一対の
第2の反射要素231t(331t),231t(33
1t)を対称に配置したのに対して、図6に示すよう
に、第1帯状領域S1内の一方の片端部に比較的長尺の
第1の反射要素231e(331e)を配置し、第2帯
状領域S2内の他方の片端部に比較的短尺の第2の反射
要素231f(331f)を配置して非対称とした点で
ある。これ以外の構成は、第1実施例と略同一であるの
で、その説明を省略する。この例でも、全ての反射子2
31B(331B)で、第1の反射要素231e(33
1e)と第2の反射要素231f(331f)との長さ
の総和は同一の値であるので、図2に示したのと同様
に、弾性表面波の伝播方向に垂直な方向Yに沿った反射
器23B(33B)から戻ってくる反射波のエネルギ分
布は一定となる。この例の構成によれば、第1実施例で
述べたと略同一の効果を得ることができる。
【0029】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述
の実施例では、基板を構成する圧電材料として単結晶を
用いる場合について述べたが、圧電セラミックスを用い
ても良いし、非圧電基板上にZnO等の圧電膜を形成す
るようにしても良い。また、反射器23,33を圧電基
板1上にAl等の金属を蒸着して形成するストリップ形
について述べたが、この場合でも金属に限らず絶縁体で
も良いし、圧電基板1表面部に溝を設けるグルーブ形と
しても良いし、イオン打込み形や金属拡散形としても良
い。
【0030】また、図7に示すように、送信用IDT2
1,31の外側にも反射器24,34を設けるようにし
ても良い。ここで、送信用IDT31と反射器34との
間の距離W6と、送信用IDT21と反射器24との間
の距離W5との差ΔWを、(ΔW=nλ+λ/4(n:
0又は自然数))とする。また、送信用IDT21,3
1にも重み付けを行うようにしても良いし、受信用ID
T22,32を正規形としても良い。また、重み付け
は、アポダイズ法以外にも、例えば電極間引き法等によ
っても良い。また、送信用IDT21と送信用IDT3
1とを、電気的に逆位相に接続し、受信用IDT22と
受信用IDT32とを電気的に同位相に接続するように
しても良い。また、反射要素の幅は同一であれば必ずし
もλ/4としなくても良い。また、第1実施例、第2実
施例では、各反射子で一方の列の反射要素を2つの領域
に分けて配置したが、例えば3つ以上の領域に分けて配
置し、両列の反射要素の長さの和を一定とし、長さの差
に重み付けをするようにしても良い。例えば、図8に示
すように、第2帯状領域S2内には、両端部と中央部に
比較的短尺の第2の反射要素231q(331q),2
31q(331q),231q(331q)を配置し、
第1帯状領域S1内には、中間部の2箇所に比較的長尺
の第1の反射要素231p(331p),231p(3
31p)を配置するようにしても良い。また、上述の実
施例では、反射器23,33をフィルタに用いる場合に
ついて述べたが、これに限らず、他の弾性表面波デバイ
スにも用いることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、反射器において、弾性表面波の伝播方向に垂直
な方向に沿ったエネルギ分布が一定となると共に、反射
波の回折による誤差や量子化誤差も生じさせることな
く、設計通りの重み付けを高い忠実度で実現でき、所望
の特性を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図である。
【図2】弾性表面波の伝播方向に垂直な方向の位置と反
射波のエネルギとの関係(エネルギ分布)を示す特性図
である。
【図3】同弾性表面波フィルタの構成を模式的に示す図
である。
【図4】同弾性表面波フィルタの構成を示す平面図であ
る。
【図5】この発明の第2実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図である。
【図6】この発明の第3実施例である弾性表面波フィル
タを構成する反射器の構成を示す平面図である。
【図7】この発明の第1実施例の変形例による弾性表面
波フィルタの構成を模式的に示す図である。
【図8】この発明の第1実施例の別の変形例による弾性
表面波フィルタを構成する反射器の反射子の構成を示す
平面図である。
【図9】従来技術を説明するための説明図である。
【図10】従来技術を説明するための説明図である。
【図11】従来技術を説明するための説明図である。
【図12】従来技術を説明するための説明図である。
【図13】従来技術を説明するための説明図である。
【図14】従来技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 圧電基板 2 第1フィルタトラック 21 送信用IDT(第1の変換器) 22 受信用IDT(第2の変換器) 23,23A,23B 反射器 231,231A,231B 反射子 231a 前部 231s,231u,231e 第1の反射要素 231b 後部 231t,231d,231f 第2の反射要素 3 第2フィルタトラック 31 送信用IDT(第1の変換器) 32 受信用IDT(第2の変換器) 33,33A,33B 反射器 331,331A,331B 反射子 331b 前部 331s,331u,331e 第1の反射要素 331b 後部 331t,331d,331f 第2の反射要素

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に、電気信号に基づいて弾性
    表面波を発生させる第1の圧電変換器又は/及び受波し
    た弾性表面波を電気信号に変換する第2の圧電変換器を
    備える弾性表面波デバイスに用いられ、前記第1及び第
    2の圧電変換器のうち、少なくとも一方のために、前記
    圧電基板上に設けられた弾性表面波の反射器であって、 該反射器は、前記弾性表面波の伝播方向に沿って配列さ
    れた複数段の反射子からなると共に、 各段の前記反射子は、弾性表面波の伝播方向の中心間距
    離が、略(2nλ+λ)/4(但し、λは前記弾性表面
    波の波長、nは0又は自然数)で、互いに隣接する一
    方、前記弾性表面波の伝播方向に対して互いに重合しな
    い第1の反射要素と第2の反射要素とからなり、かつ、
    前記第1の反射要素の(前記弾性表面波の伝播方向に直
    交する方向)の長さと前記第2の反射要素のそれとの和
    が、段によらず、略一定に設定されていることを特徴と
    する弾性表面波の反射器。
  2. 【請求項2】 前記第1の反射要素と前記第2の反射要
    素との幅(前記弾性表面波の伝播方向の長さ)は、段に
    よらず、略一定に設定されていることを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波の反射器。
  3. 【請求項3】 任意の前記第1及び第2の反射要素の長
    さは、これらの要素によって構成される前記反射子に割
    り当てられる、反射振幅に寄与する重み付け係数に基づ
    いて設定され、かつ、前記重み付け係数は、前記弾性表
    面波の伝播方向上の前記反射子の位置の関数として定義
    されることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面
    波の反射器。
  4. 【請求項4】 前記第1の反射要素の長さと、前記第2
    の反射要素の長さとの差が、前記重み付け係数に基づい
    て設定されることを特徴とする請求項3記載の弾性表面
    波の反射器。
  5. 【請求項5】 相隣る前記反射子同士の前記弾性表面波
    の伝播方向の中心間距離は、λ/2とされ、各段の前記
    第1の反射要素と前記第2の反射要素との前記弾性表面
    波の伝播方向の中心間距離は、λ/4とされることを特
    徴とする請求項1,2,3,又は4記載の弾性表面波の
    反射器。
  6. 【請求項6】 各段の前記第1及び第2の反射要素の幅
    はλ/4であることを特徴とする請求項2,3,4又は
    5記載の弾性表面波の反射器。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の反射要素は前記基板
    上に形成された導電層からなることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5又は6記載の弾性表面波の反射器。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の反射要素は前記基板
    上に形成された溝部からなることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5又は6記載の弾性表面波の反射器。
  9. 【請求項9】 各段の前記反射子は、単数又は複数の前
    記第1の反射要素と、単数又は複数の前記第2の反射要
    素とからなり、各前記第1の反射要素の長さの和と各前
    記第2の反射要素の長さの和との総和は、段によらず、
    略一定に設定され、 かつ、各前記第1の反射要素の長さの和と各前記第2の
    反射要素の和との差が、前記重み付け係数に基づいて設
    定されることを特徴とする請求項4,5,6,7又は8
    記載の弾性表面波の反射器。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1に記載の
    弾性表面波の反射器を用いた弾性表面波フィルタであっ
    て、 前記圧電基板上に、前記第1の圧電変換器と、前記第2
    の圧電変換器と、前記弾性表面波の反射器とが設けられ
    たことを特徴とする反射器を用いた弾性表面波フィル
    タ。
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