JP2001156564A - 可変利得増幅回路 - Google Patents

可変利得増幅回路

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JP2001156564A
JP2001156564A JP34104499A JP34104499A JP2001156564A JP 2001156564 A JP2001156564 A JP 2001156564A JP 34104499 A JP34104499 A JP 34104499A JP 34104499 A JP34104499 A JP 34104499A JP 2001156564 A JP2001156564 A JP 2001156564A
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Satoshi Arai
智 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧で動作可能で、移動通信端末などの回
路への応用に好適する可変利得増幅回路を提供する。 【解決手段】 差動回路133,134の電流源として
それぞれ可変電流源135,136を設け、これら可変
電流源135,136の制御電流を、差動増幅回路14
0とは縦列接続されない利得制御回路141にて生成し
た電流で制御する。そして、可変電圧源143の電圧V
を可変して、この電圧Vと電圧源144の出力電圧
REFとの大小関係を制御することにより、カレント
ミラー回路138,139より差動回路137にそれぞ
れ流れる電流の比を可変する。これにより、カレントミ
ラー回路138,139から、それぞれ制御電流とし
て、可変電流源135,136に流れる電流の比を可変
制御するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続的な利得変
化が可能な増幅回路に関し、特に低電圧動作が求められ
るミキサ回路に好適する可変利得増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可変利得増幅回路としては、例え
ば特公平6−11093(名称:広帯域可変利得増幅
器、出願人:スズキ株式会社)で述べられているような
構成が用いられている。第4図を参照して、従来の可変
利得増幅回路について説明する。
【0003】従来の可変利得増幅回路は、トランジスタ
401,402、抵抗407,408,409で構成さ
れる差動回路417と、トランジスタ403,404、
抵抗410,411,412で構成される差動回路41
8とが共通の信号入力端子対423と信号出力端子対4
24に並列接続される構成になっている。
【0004】さらに、差動回路417を構成する抵抗4
08,409は、トランジスタ405のコレクタに接続
され、差動回路418を構成する抵抗411,412は
トランジスタ406のコレクタに接続される。
【0005】トランジスタ405のエミッタは、抵抗4
13を介して、またトランジスタ406のエミッタは抵
抗414を介して、定電流源420に接続され、差動回
路419を構成している。
【0006】差動回路417と差動回路418に流れる
電流の和は、定電流源420によって定められ、その値
はほぼ一定であるが、差動回路417を流れる電流と差
動回路418を流れる電流の割合は、例えば、“Analys
is and Design of ANALOG INTEGRATED CIRCUITS”(P.R
Gray,R.G. Meyer共著、John Wiley & Sons,Inc.、1
993年)の227ぺージから231ぺージに説明され
ているように、差動回路419に加えられる利得制御電
圧電源421とリファレンス電圧電源422の出力電圧
の大小関係によって変化する。
【0007】すなわち、可変電圧電源421を制御し、
その出力電圧が定電圧源422の出力電圧が等しい場合
は、トランジスタ405のコレクタ電流Ic1、とトラ
ンジスタ406のコレクタ電流はIc2はほぼ等しくな
り、それぞれ定電流源420を流れる電流の1/2の電
流が流れる。
【0008】しかし、可変電圧電源421の出力電圧が
定電圧源422の出力電圧より大きくなると、トランジ
スタ405のコレクタ電流が増加する。しかし、定電流
源420が流せる電流量は固定されているため、トラン
ジスタ406のコレクタ電流が減少することになる。
【0009】逆に可変電圧電源421の出力電圧が定電
圧源422の出力電圧より小さくなると、トランジスタ
405のコレクタ電流が減少し、トランジスタ406の
コレクタ電流が増加する。以上のように、これまで述べ
た操作を行うことで、差動回路417,418を流れる
電流の大きさを制御することができる。
【0010】ところで、差動回路417は、抵抗40
7,408,409で構成された負帰還回路を持つ差動
増幅回路であり、差動回路418は、抵抗410,41
1,412で構成された負帰還回路を持つ差動増幅回路
である。
【0011】このため、差動回路417の利得は、負帰
還の大きさ、すなわち抵抗407,408,409の値
によってほぼ決定される。同様に、差動回路418で
は、抵抗410,411,412の値により利得が決定
される。
【0012】また、トランジスタ401,402,40
3,404のバイアス電圧を等しくするためには、抵抗
408,409,411,412を等しくすればよい。
さらに、抵抗408,409を407より十分大きくす
れば、差動回路417の利得は抵抗407の値でほぼ決
定できる。同様に抵抗411,412を410より十分
大きくすれば、差動回路418の利得は抵抗410の値
で決定できる。
【0013】そして、差動回路417,418がそれぞ
れ増幅した信号電流がトランジスタ401と403のコ
レクタ、またトランジスタ402と404のコレクタで
加算され、出力端子対424から出力されることにな
る。
【0014】ここで、差動回路417の利得がGmax
となるように負帰還抵抗407を設定し、差動回路41
8の利得がGmin(<Gmax)となるように負帰還
抵抗410を設定する場合について考える。
【0015】この場合、可変電圧電源421の出力電圧
を定電圧源422の出力電圧より、十分大きくすれば、
電流のほとんどが差動回路417の方に流れ、差動回路
418には流れなくなり、図4に示した可変利得増幅回
路の利得はほぼGminとなる。
【0016】逆に可変電圧電源422の出力電圧を小さ
くし、差動回路418の方にのみ電流が流れるように設
定すれば、図4に示した可変利得増幅回路の利得はほぼ
Gminとなる。
【0017】さらに、可変電圧電源422の出力電圧は
連続的に変化させることができれば、差動回路417と
418に適当な比率で電流が流れるように可変電圧電源
422を設定し、電流比に応じて利得GをGmin<G
<Gmaxの範囲で、連続的に変化させることができ
る。
【0018】また、“Analysis and Design of ANALOG
INTEGRATED CIRCUITS”の230ぺージから231ぺー
ジに説明されているようにトランジスタ405,406
のエミッタに接続された抵抗413,414の大きさに
よって、利得制御電圧とトランジスタ405,406の
コレクタ電流の関係が変化するため、利得制御電圧の変
化量に対する利得の変化量を変化させることができる。
【0019】ところで、図4に示した従来の可変利得増
幅回路では、実際の信号処理を行う差動回路417,4
18が利得制御を行う差動回路419および定電流源4
20に縦列接続される。
【0020】このため、電源電圧端子425に加える電
源電圧は、定電流源420の動作に必要な電圧、差動回
路419のトランジスタ405,406の動作に必要な
電圧および抵抗413,414によって生じる電圧降下
分、さらに差動回路417,418においても利得設定
のために設けた抵抗408,409,411,412で
の電圧降下分、これらの電圧降下を考慮してを高く設定
する必要がある。
【0021】しかしながら、近時、携帯電話システムを
はじめとする移動通信システムが広く普及するようにな
ったが、これに伴い上記システムの移動端末に小型軽量
化が求められるようになり、上記端末の動作電圧が低く
なる傾向がある。
【0022】上述したように、従来の可変利得増幅回路
では、ある程度、電源電圧を高く設定する必要があるた
め、低電圧で動作する移動通信システムの端末に適用す
る場合、その小型軽量化の障害となるという問題があっ
た。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の可変利得増幅回
路では、電流制御を行う差動回路の動作を保証する電圧
の分と差動増幅器の帰還抵抗での電圧降下を考慮した上
で、電源電圧を高く設定する必要があり、低電圧動作が
求められる移動通信端末などの回路に応用しにくいとい
う問題点があった。
【0024】この発明は上記の問題を解決すべくなされ
たもので、従来の可変利得増幅回路よりも低電圧で動作
可能で、移動通信端末などの回路への応用に好適する可
変利得増幅回路を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、2系統の電流を出力し、この電流量
が第1の制御信号によって制御される第1の可変電流源
と、2系統の電流を出力し、この電流量が第2の制御信
号によって制御される第2の可変電流源と、第1のトラ
ンジスタと第2のトランジスタとからなる第1の差動対
を備え、第1のトランジスタのエミッタは第1の可変電
流源の一方の出力系統を介して接地され、第2のトラン
ジスタのエミッタは第1の可変電流源の残る一方の出力
系統を介して接地され、第1のトランジスタと第2のト
ランジスタのエミッタ間には第1のインピーダンス素子
が設けられる第1の差動回路と、第3のトランジスタと
第4のトランジスタとからなる第2の差動対を備え、第
3のトランジスタのエミッタは前第2の可変電流源の一
方の出力系統を介して接地され、第4のトランジスタの
エミッタは第2の可変電流源の残る一方の出力系統を介
して接地され、第3のトランジスタと第4のトランジス
タのエミッタ間には第2のインピーダンス素子が設けら
れる第2の差動回路とを少なくとも有し、第1のトラン
ジスタのべースと第3のトランジスタのべースが接続さ
れて入力端子対の一方を形成するとともに、第2のトラ
ンジスタのべースと第4のトランジスタのべースが接続
されて入力端子対の残る一方を形成し、第1のトランジ
スタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタが接続
されて出力端子対の一方を形成するとともに、第2のト
ランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタ
が接続されて出力端子対の残る一方を形成する差動増幅
回路とを具備して構成するようにした。
【0026】上記構成の可変利得増幅回路では、差動増
幅回路の第1の差動回路に第1の可変電流源が縦列接続
されるとともに、差動増幅回路の第2の差動回路に第2
の可変電流源が縦列接続され、第1の制御信号と第2の
制御信号を通じて、上記第1および第2の可変電流源の
出力電流を制御して、第1および第2の差動回路の利得
を制御するようにしている。
【0027】したがって、上記構成の可変利得増幅回路
によれば、第1の差動回路と第2の差動回路にそれぞれ
縦列接続される可変電流源により、両差動回路の利得を
制御することができるので、従来のように電流源の出力
電流を分流する分流回路を縦列接続する必要がないの
で、その分、回路全体の動作電圧を下げられ、低電圧で
動作することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。図1は、この発明の第1
の実施形態に係わる可変利得増幅回路の構成を示すもの
である。この図に示す可変利得増幅回路は、差動増幅回
路140と利得制御回路141とから構成されている。
【0029】まず、差動増幅回路140について説明す
る。トランジスタ101,102とインピーダンス素子
117は、差動回路133を構成し、トランジスタ10
3,104とインピーダンス素子118は差動回路13
4を構成する。
【0030】トランジスタ101,103のべース、ま
たトランジスタ102,104のべースはそれぞれ共通
に接続され、信号入力端子対145を構成する。トラン
ジスタ101,103のコレクタは、共通の負荷素子1
19を介して、電源端子147に接続される。
【0031】同様にトランジスタ102,104のコレ
クタは共通の負荷素子120を介して電源端子147に
接続される。トランジスタ101,103のコレクタと
負荷素子119の接続点と、トランジスタ102,10
4のコレクタと負荷素子120の接続点は、信号出力端
子対146となる。
【0032】トランジスタ101のエミッタは、可変電
流源135を構成するトランジスタ106のコレクタに
接続され、トランジスタ102のエミッタはトランジス
タ107のコレクタに接続される。また、トランジスタ
101,102のエミッタ間にはインピーダンス素子1
17が設けられる。
【0033】同様に、トランジスタ103のエミッタは
可変電流源136を構成するトランジスタ109のコレ
クタに接続され、トランジスタ104のエミッタはトラ
ンジスタ110のコレクタに接続される。また、トラン
ジスタ103,104のエミッタ間にはインピーダンス
素子118が設けられる。
【0034】可変電流源135は、カレントミラー回路
で構成されており、トランジスタ105のコレクタに流
れる電流の大きさに応じて、トランジスタ106,10
7のコレクタ電流、すなわちトランジスタ101,10
2のエミッタ電流が定まる。
【0035】特にトランジスタ106,107および抵
抗122,123の構造を等しくすれば、トランジスタ
105に供給される電流によって、トランジスタ10
6,107には、ほぼ等しい電流を流すことができる。
【0036】また、特に集積回路上において、この可変
利得増幅回路を構成する場合、製造精度などが原因で構
成される素子の性能には差が生じることは避けられない
が、トランジスタ106,107および抵抗122,1
23を可能な限り近づけ、素子の向きを同じくして配置
することで、性能差を減少することができる。
【0037】可変電流源136についても、トランジス
タ108のコレクタ電流に応じて、トランジスタ10
9,110のコレクタ電流すなわち、トランジスタ10
3,104のエミッタ電流をほぼ等しく定めることがで
きる。
【0038】ここで、上記構成の差動増幅回路140の
動作について説明する。まず、インピーダンス素子11
7を差動回路133が利得GAとなるように設定し、イ
ンピーダンス素子118を差動回路134が利得GB
(<GA)となるように設定するものとする。
【0039】可変電流源135のみが電流を流すように
設定し、可変電流源136は電流を流さないように設定
された状態では、差動増幅回路140は差動回路133
のみが動作する回路と同等になり、その利得はGAとな
る。
【0040】逆に可変電流源136のみが電流を流すよ
うに設定し、可変電流源135は電流を流さないように
設定された状態では、差動増幅回路140は差動回路1
34のみが動作する回路と同等になり、その利得はGB
となる。さらに可変電流源135,136に一定の比率
で電流が流れる場合は、その電流比に応じて、利得はG
(GB<G<GA)となる。
【0041】ここで、トランジスタ101,102のコ
レクタを流れる電流をIC1、トランジスタ103,1
04のコレクタを流れる電流をIC2とする。なお、I
C1+IC2=I(一定)とする。
【0042】また、トランジスタ101,102の電流
増幅率をβ、トランジスタ103,104の電流増幅
率をβとする。さらにインピーダンス素子117の抵
抗値をR、インピーダンス素子118の抵抗値をR
とし、負荷素子119,120の抵抗値をRとする。
このとき電圧増幅率Gは、下式(1)で表わされる。
【0043】
【数1】
【0044】ここでβ,βは、「1」より十分大き
いので、電圧増幅率Gは、下式(2)で表わされる。
なお、Vは、ボルツマン定数をk、絶対温度をT、電
子電荷をqと表わしたときに、下式(3)で表される値
である。
【0045】
【数2】
【0046】したがって、電圧利得Gは、IC1とI
C2の比と、抵抗RとRの値でほぼ決めることがで
きる。以上のように、互いに異なる利得を持つ差動回路
133,134に流れる電流の比を変化させることによ
って、差動増幅回路140の利得を変化させることがで
きる。また、差動回路133,134に流れる電流の総
和を一定にすることにより、負荷素子119および12
0を流れる電流は常に一定になるため、信号出力端子対
146では、バイアス電圧変動が生じず、信号出力を安
定した状態で行うことができる。
【0047】次に、利得制御回路141について説明す
る。利得制御回路141は、差動回路137、カレント
ミラー回路138,139、定電流源142で構成され
ている。
【0048】差動回路137はトランジスタ111,1
12で構成され、トランジスタ111のエミッタは抵抗
127を介して定電流源142に、一方、トランジスタ
112のエミッタは抵抗128を介して定電流源142
に接続される。
【0049】また、トランジスタ111のコレクタは、
カレントミラー回路138を構成するトランジスタ11
3のコレクタとベースに、一方、トランジスタ112の
コレクタは、カレントミラー回路139を構成するトラ
ンジスタ115のコレクタとベースに接続されている。
【0050】さらに、トランジスタ111のべースに
は、利得制御ためのリファレンス電圧を出力する固定電
圧源144が接続され、一方、トランジスタ112のべ
ースには、利得制御のための制御信号電圧を出力する可
変電圧源143が接続される。
【0051】次に、上記構成の利得制御回路141によ
る利得制御動作について説明する。なお、ここでは説明
を簡単にするために抵抗127、抵抗128を共に0
[Ω]、定電流源の電流をIEEとし、トランジスタ1
11のコレクタに流れる電流をICA、トランジスタ1
12のコレクタに流れる電流をICBとする。
【0052】また、利得制御を行う可変電圧源143の
電圧をV、固定のリファレンス電圧を出力する電圧源
144の出力電圧をVREFとすると、電圧V、V
REFと、電流I,Iとの関係は、“Analysis and
Design of ANALOG INTEGRATEDCIRCUITS”の229ぺー
ジから231ぺージで説明されるように、以下のような
式(4)、(5)で表わすことができる。
【0053】
【数3】
【0054】なお、αEE=ICA+ICBとなる
値である。したがってV<VREFの時には、トラン
ジスタ111のコレクタ電流が増加し、トランジスタ1
12のコレクタ電流は減少し、トランジスタ111のコ
レクタ電流の方がトランジスタ112のコレクタ電流よ
りも大きくなる。
【0055】逆に、V>VREFの時には、トランジ
スタ112のコレクタ電流が増加し、トランジスタ11
1のコレクタ電流は減少し、トランジスタ112のコレ
クタ電流の方がトランジスタ111のコレクタ電流より
も大きくなる。
【0056】トランジスタ111とトランジスタ112
のコレクタ電流の上限は、共にαEEであり、下限
は共に0である。また、両トランジスタ111,112
のコレクタ電流の和は、どの状態でもαEEとなり
常に一定である。
【0057】また、トランジスタ113のコレクタ電流
は、トランジスタ111のコレクタ電流ICAとほぼ等
しく、トランジスタ115のコレクタ電流は、トランジ
スタ112のコレクタ電流ICBとほぼ等しい。
【0058】ここで、カレントミラー回路138を構成
するトランジスタ113,114および抵抗129,1
30をそれぞれ同等の素子で構成した場合には、トラン
ジスタ113(111)とほぼ等しいコレクタ電流がト
ランジスタ114から、差動増幅回路140の可変電流
源135を制御する制御電流として出力される。
【0059】また、トランジスタ113,114のサイ
ズや抵抗129,130の値を変えることにより、トラ
ンジスタ113のコレクタ電流のN倍(Nは任意の実
数)の電流をトランジスタ114から出力するようにし
てもよい。この場合は、利得制御回路141の消費電流
が小さくできるので、回路全体の低消費電力化に効果を
持つ。
【0060】同様に、カレントミラー回路139を構成
するトランジスタ115,116および抵抗131,1
32をそれぞれ同等の素子を用いて構成すれば、トラン
ジスタ115(112)のコレクタ電流と同じ大きさの
電流を差動増幅回路140の可変電流源136の制御電
流として出力できる。なお、この制御電流は、カレント
ミラー回路139で電流増幅を行うようにしてもよい。
【0061】以上述べたように、上記構成の可変利得増
幅回路では、差動回路133,134の電流源としてそ
れぞれ可変電流源135,136を設け、これら可変電
流源135,136の制御電流を、差動増幅回路140
とは縦列接続されない利得制御回路141にて生成した
電流で制御するようにしている。
【0062】すなわち、可変電圧源143の電圧V
可変して、この電圧Vと電圧源144の出力電圧V
REFとの大小関係を制御することにより、カレントミ
ラー回路138,139より差動回路137にそれぞれ
流れる電流の比を可変する。これにより、カレントミラ
ー回路138,139から、それぞれ制御電流として、
可変電流源135,136に流れる電流の比を可変制御
する。
【0063】したがって、上記構成の可変利得増幅回路
によれば、従来のように分流回路を差動回路133,1
34に縦列接続することなく、差動回路133,134
の電流源を制御することができるので、回路全体の動作
電圧を下げることができる。
【0064】なお、これまでの説明では、抵抗127,
128を0[Ω]としたが、“Analysis and Design of
ANALOG INTEGRATED CIRCUITS”の229ぺージから2
31ぺージで説明されるように抵抗127と抵抗128
の抵抗値を大きくすれば、可変電圧源143の変化幅に
対するICAとICBの変化の度合いを小さくすること
ができる。ただし、差動増幅回路140の利得の上限と
下限は、インピーダンス素子117と118で決まるの
で、抵抗127,128の値を変えても変化しない。
【0065】次に、図2を参照して、この発明の第2の
実施形態に係わる可変利得増幅回路について説明する。
この図に示す可変利得増幅回路は、図1に示した差動増
幅回路140と利得制御回路231とから構成されてい
る。
【0066】利得制御回路231は、差動回路229と
電流源232とからなる。差動回路229は、PNP型
トランジスタ211,212で構成され、トランジスタ
211,212の各エミッタに接続される抵抗223,
224の他端には電流源232が接続される。電流源2
32の他端は、電源端子147に接続される。
【0067】また、トランジスタ211のベースには、
固定電圧源144が接続され、一方、トランジスタ21
2のベースには、可変電圧源143が接続される。そし
て、トランジスタ211,212のコレクタ電流をそれ
ぞれ可変電流源227,228の制御電流としている。
【0068】以上のように、利得制御回路231を構成
した場合でも、従来のように分流回路を差動回路13
3,134に縦列接続することなく、差動回路133,
134の電流源を制御することができるので、回路全体
の動作電圧を下げることができる。また、第1の実施例
のカレントミラー回路138,139を省略することが
でき、回路規模を小さくすることができる。
【0069】次に、図3を参照して、この発明の第3の
実施形態に係わる可変利得増幅回路について説明する。
この図に示す可変利得増幅回路は、差動増幅回路345
と図1に示した利得制御回路141とから構成されてい
る。
【0070】差動増幅回路345は、図1に示した差動
増幅回路140において、負荷素子119,120と、
差動回路133,134との間に、ミキサ回路337を
追加したものである。
【0071】ミキサ回路337は、トランジスタ30
1,302,303,304からなる。トランジスタ3
01,304のべース、またトランジスタ302,30
3のべースはそれぞれ共通に接続され、信号入力端子対
351を構成する。
【0072】トランジスタ301,303のコレクタ
は、共通の負荷素子119を介して、電源端子147に
接続される。同様にトランジスタ302,304のコレ
クタは、共通の負荷素子120を介して電源端子147
に接続される。トランジスタ301,303のコレクタ
と負荷素子119の接続点と、トランジスタ302,3
04のコレクタと負荷素子120の接続点は、信号出力
端子対146となる。
【0073】トランジスタ301のエミッタとトランジ
スタ302のエミッタは、差動回路133を構成するト
ランジスタ101のコレクタと差動回路134を構成す
るトランジスタ103のコレクタに共通に接続される。
【0074】同様に、トランジスタ303のエミッタと
トランジスタ304のエミッタは、差動回路133を構
成するトランジスタ102のコレクタと差動回路134
を構成するトランジスタ104のコレクタに共通に接続
される。
【0075】以上のように、差動増幅回路140にミキ
サ回路337を追加した差動増幅回路345を構成する
ことができる。この構成では、単なる差動増幅回路よ
り、差動対であるミキサ回路が一段縦列接続されるた
め、さらに高い動作電圧が必要とされるが、上述の構成
によれば、従来のように分流回路を差動回路133,1
34に縦列接続することなく、差動回路133,134
の電流源を制御することができるので、従来のミキサ回
路を有する構成に比べ、回路全体の動作電圧を下げるこ
とができる。
【0076】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。その他、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であること
はいうまでもない。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、この発明では、差動
増幅回路の第1の差動回路に第1の可変電流源が縦列接
続されるとともに、差動増幅回路の第2の差動回路に第
2の可変電流源が縦列接続され、第1の制御信号と第2
の制御信号を通じて、上記第1および第2の可変電流源
の出力電流を制御して、第1および第2の差動回路の利
得を制御するようにしている。
【0078】したがって、この発明によれば、第1の差
動回路と第2の差動回路にそれぞれ縦列接続される可変
電流源により、両差動回路の利得を制御することができ
るので、従来のように電流源の出力電流を分流する分流
回路を縦列接続する必要がないので、その分、回路全体
の動作電圧を下げられ、低電圧で動作することが可能な
可変利得増幅回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる可変利得増幅回路の第1の実
施の形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】この発明に係わる可変利得増幅回路の第2の実
施の形態の構成を示す回路ブロック図。
【図3】この発明に係わる可変利得増幅回路の第3の実
施の形態の構成を示す回路ブロック図。
【図4】従来の可変利得増幅回路の構成を示す回路ブロ
ック図。
【符号の説明】
101〜116…トランジスタ 117,118…インピーダンス素子 119,120…負荷素子 121〜132…抵抗 133,134,137…差動回路 135,136…可変電流源 138,139…カレントミラー回路 140…差動増幅回路 141…利得制御回路 142…定電流源 143…可変電圧源 144…固定電圧源 145…信号入力端子対 146…信号出力端子対 147…電源端子 211,212…トランジスタ 223,224…抵抗 229…差動回路 231…利得制御回路 301〜304…トランジスタ 337…ミキサ回路 345…差動増幅回路 351…信号入力端子対

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2系統の電流を出力し、この電流量が第
    1の制御信号によって制御される第1の可変電流源と、 2系統の電流を出力し、この電流量が第2の制御信号に
    よって制御される第2の可変電流源と、 第1のトランジスタと第2のトランジスタとからなる第
    1の差動対を備え、前記第1のトランジスタのエミッタ
    は前記第1の可変電流源の一方の出力系統を介して接地
    され、前記第2のトランジスタのエミッタは前記第1の
    可変電流源の残る一方の出力系統を介して接地され、前
    記第1のトランジスタと第2のトランジスタのエミッタ
    間には第1のインピーダンス素子が設けられる第1の差
    動回路と、第3のトランジスタと第4のトランジスタと
    からなる第2の差動対を備え、前記第3のトランジスタ
    のエミッタは前記第2の可変電流源の一方の出力系統を
    介して接地され、前記第4のトランジスタのエミッタは
    前記第2の可変電流源の残る一方の出力系統を介して接
    地され、前記第3のトランジスタと第4のトランジスタ
    のエミッタ間には第2のインピーダンス素子が設けられ
    る第2の差動回路とを少なくとも有し、前記第1のトラ
    ンジスタのべースと前記第3のトランジスタのべースが
    接続されて入力端子対の一方を形成するとともに、前記
    第2のトランジスタのべースと前記第4のトランジスタ
    のべースが接続されて前記入力端子対の残る一方を形成
    し、前記第1のトランジスタのコレクタと前記第3のト
    ランジスタのコレクタが接続されて出力端子対の一方を
    形成するとともに、前記第2のトランジスタのコレクタ
    と前記第4のトランジスタのコレクタが接続されて前記
    出力端子対の残る一方を形成する差動増幅回路とを具備
    することを特徴とする可変利得増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の制御信号と前記第2の制御信
    号を通じて、前記第1の差動回路と第2の差動回路に供
    給される電流の総和が一定になるように、前記第1の可
    変電流源と前記第2の可変電流源を制御する利得制御回
    路を備えることを特徴とする請求項1に記載の可変利得
    増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記利得制御回路は、第1の電流出力端
    子と第2の電流出力端子とを有し、前記第1の電流出力
    端子の電流出力に応動して、前記第2の電流出力端子よ
    り前記第1の制御信号を出力する第1のカレントミラー
    回路と、 第1の電流出力端子と第2の電流出力端子とを有し、前
    記第1の電流出力端子の電流出力に応動して、前記第2
    の電流出力端子より前記第2の制御信号を出力する第2
    のカレントミラー回路と、 第5のトランジスタと第6のトランジスタとからなる第
    3の差動対を備え、前記第5のトランジスタのエミッタ
    と前記第6のトランジスタのエミッタは定電流源を介し
    て接地され、前記第5のトランジスタのべースには定電
    圧源が接続され、前記第6のトランジスタのべースには
    可変電圧源が接続され、前記第5のトランジスタのコレ
    クタには前記第1のカレントミラー回路の第1の電流出
    力端子が接続され、前記第6のトランジスタのコレクタ
    には前記第2のカレントミラー回路の第1の電流出力端
    子が接続されてなる差動回路と備えることを特徴とする
    請求項2に記載の可変利得増幅回路。
  4. 【請求項4】 前記第5のトランジスタのエミッタと前
    記定電流源の間には第1の抵抗素子が設けられ、前記第
    6のトランジスタのエミッタと前記定電流源の間には第
    2の抵抗素子が設けられることを特徴とする請求項3に
    記載の可変利得増幅回路。
  5. 【請求項5】 前記利得制御回路は、第7のトランジス
    タと第8のトランジスタからなる第4の差動対を備え、
    前記第7のトランジスタのエミッタと前記第8のトラン
    ジスタのエミッタは定電流源を介して電源端子に接続さ
    れ、前記第7のトランジスタのべースに定電圧源が接続
    され、前記第8のトランジスタのべースに可変電圧源が
    接続され、前記第7のトランジスタのコレクタ出力を前
    記第1の制御信号とし、前記第8のトランジスタのコレ
    クタ出力を前記第2の制御信号として出力することを特
    徴とする請求項2に記載の可変利得増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記第7のトランジスタのエミッタと前
    記定電流源の間には第3の抵抗素子が設けられ、前記第
    8のトランジスタのエミッタと前記定電流源の間には第
    4の抵抗素子が設けられることを特徴とする請求項5に
    記載の可変利得増幅回路。
  7. 【請求項7】 ミキシング用の信号入力端子対を有し、
    この入力端子対から入力される信号と前記出力端子対よ
    り出力される信号とをミキシングするミキサ回路を備え
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに
    記載の可変利得増幅回路。
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