JP2001155925A - ノイズ対策部品 - Google Patents

ノイズ対策部品

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JP2001155925A
JP2001155925A JP33439899A JP33439899A JP2001155925A JP 2001155925 A JP2001155925 A JP 2001155925A JP 33439899 A JP33439899 A JP 33439899A JP 33439899 A JP33439899 A JP 33439899A JP 2001155925 A JP2001155925 A JP 2001155925A
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JP
Japan
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cylindrical
core
molded product
magnetic
sintered ferrite
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JP33439899A
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Tetsuya Umemura
哲也 梅村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波領域まで所要の磁気特性を保つことが
可能で、高周波ノイズの除去効果の優れたノイズ対策部
品を提供する。 【解決手段】 磁性材料粉としての焼結フェライト破砕
粉を樹脂に混合し、筒状、例えば円筒状に成形した筒状
磁性成形品コア3の内周貫通孔に被覆絶縁されたケーブ
ル1を通過させた構成とする。前記筒状磁性成形品コア
3の内周貫通孔は、ケーブル1の外径よりも僅かに大き
な内径であることが好ましく、必要に応じて、粘着テー
プ、接着剤、紐等の固定手段で前記筒状磁性成形品コア
3をケーブル1に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆絶縁されたケ
ーブルに装着されて高周波ノイズを除去するノイズ対策
部品に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器のデジタル化及び高周波化に伴
い、電子機器から輻射されるノイズ及びノイズによる各
電子機器の誤動作等が問題になっている。
【0003】そのようなノイズを除去するために多種多
様の対策が施されており、本発明はそのノイズを除去す
ることができる部品を提供するものである。
【0004】従来からのノイズ対策部品として、被覆絶
縁されたケーブルを焼結フェライト等の磁気コアのなか
に通し、高周波インピーダンスを上げてノイズを除去す
る方法がとられている。これらのノイズ部品は手軽にし
かも確実に高周波ノイズを除去できる方法として広く採
用されている。
【0005】図15はそのようなノイズ対策部品の従来
例であり、1は被覆絶縁されたケーブル、2は円筒状の
焼結フェライトコアである。焼結フェライトコア2の貫
通孔にケーブル1を通過させて閉磁路を構成し、ケーブ
ル1の中に埋設されている導体の高周波インピーダンス
を上げて、焼結フェライトコア2の磁気抵抗特性を利用
して、高周波信号を熱に変えてしまうものである。これ
らフェライトコア2は手軽にケーブル1に通すだけなの
で、広く採用されている。しかし、フェライトコア2は
比較的低い周波数領域では磁気特性を大幅に向上させる
ことはできるが、材料の周波数特性は50MHz以上で
は低下してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記手法は広く用いら
れているが、前記したように焼結フェライトコアは50
MHz以上の周波数になると磁気特性が低下し、100
MHz以上の周波数帯域では高周波インピーダンスが大
きくならなくなってくる。昨今の電子機器の高周波化に
伴いこれら焼結フェライトコアの磁気特性ではこれら電
子機器の高周波化に対応できなくなってきている。
【0007】また、従来電子機器内部で発生するノイズ
を除去する方法として、電子機器内にインピーダンス素
子やローパスフィルタ等を設ける手段が取られている。
しかしながら、これらノイズ対策部品を搭載することに
より実装面積の確保による基板の拡大やコストアップの
原因になっている。
【0008】また、特開昭56−107480号公報で
は、コネクタ付近にノイズ対策部品を配置する構成が開
示されているが、このような構成であっても同様にノイ
ズ対策部品を基板上に実装するためのスペースが必要で
あり、またコストアップにつながるといった問題があ
る。
【0009】本発明は、上記の点に鑑み、焼結フェライ
ト等の磁性材料粉を樹脂に混合して筒状又は半筒状に成
形した磁性成形品コアを用いることで、コア自体の比透
磁率は低下するが、より高周波領域まで所要の磁気特性
を保つことを可能とし、高周波ノイズの除去効果の優れ
たノイズ対策部品を提供することを目的とする。
【0010】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明に係るノイズ対策部品は、磁性
材料粉を樹脂に混合し、筒状に成形した筒状磁性成形品
コアを備えることを特徴としている。
【0012】本願請求項2の発明に係るノイズ対策部品
は、請求項1において、前記筒状磁性成形品コアをカバ
ー内に設けたことを特徴としている。
【0013】本願請求項3の発明に係るノイズ対策部品
は、磁性材料粉を樹脂に混合し、筒状に成形した筒状磁
性成形品コアと、筒状焼結フェライトコアとを備えるこ
とを特徴としている。
【0014】本願請求項4の発明に係るノイズ対策部品
は、請求項3において、前記筒状磁性成形品コア及び前
記筒状焼結フェライトコアをカバー内に設けたことを特
徴としている。
【0015】本願請求項5の発明に係るノイズ対策部品
は、磁性材料粉を樹脂に混合し、半筒状に成形した半筒
状磁性成形品コアを備えることを特徴としている。
【0016】本願請求項6の発明に係るノイズ対策部品
は、請求項5において、前記半筒状磁性成形品コアの対
をカバー内に設けたことを特徴としている。
【0017】本願請求項7の発明に係るノイズ対策部品
は、磁性材料粉を樹脂に混合し、半筒状に成形した半筒
状磁性成形品コアと、半筒状焼結フェライトコアとを備
えることを特徴としている。
【0018】本願請求項8の発明に係るノイズ対策部品
は、請求項7において、前記半筒状磁性成形品コアの対
及び前記半筒状焼結フェライトコアの対をカバー内に設
けたことを特徴としている。
【0019】本願請求項9の発明に係るノイズ対策部品
は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記磁性成形
品コアは、比透磁率が100以上の焼結フェライト破砕
粉を50〜90wt%の混合比で樹脂に混合したもので
あることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るノイズ対策部
品の実施の形態を図面に従って説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施の形態を示す。
このノイズ対策部品は、磁性材料粉としての焼結フェラ
イト破砕粉を樹脂に混合し、筒状(例えば円筒状)に成
形した筒状磁性成形品コア(複合フェライトコア)3の
内周貫通孔に被覆絶縁されたケーブル1を通過させたも
のである。コア3の内周貫通孔は、ケーブル1の外径よ
りも僅かに大きな内径であることが好ましい。なお、必
要に応じて、粘着テープ、接着剤、紐等の固定手段でコ
ア3をケーブル1に固定する。
【0022】前記筒状磁性成形品コア3は比透磁率80
0のNi−Zn系焼結フェライトを粉砕し、これら破砕
粉をPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂に80
wt%(重量%)の混合比で混合させ、筒状に成形した
ものである。この磁性成形品コア3の比透磁率は15で
ある。
【0023】この場合のケーブル1の両端のインピーダ
ンス特性を、同形状の焼結フェライトコアを用いたとき
と対比して図2に示す。図2(A)は比透磁率800の
Mn−Zn系焼結フェライトコアを用いたときであり、
100MHz以上の周波数帯域では高周波インピーダン
スの増加が鈍っている。図2(B)は比透磁率800の
Ni−Zn系焼結フェライト破砕粉を樹脂に80wt%
で混合した筒状磁性成形品コア3(比透磁率=15)を
用いた本実施の形態の場合であり、100MHz以上の
周波数帯域でも高周波インピーダンスは大きく増加して
いる。
【0024】本実施の形態のノイズ対策部品は、図2か
らわかるように焼結フェライトコアと比較して、低周波
領域では低いインピーダンスを示すが、高周波領域とく
に500MHz以上では高いインピーダンスを示してい
る。
【0025】このようにケーブル1を筒状磁性成形品コ
ア3の中に通過させることにより、コア自体の比透磁率
は焼結フェライトコアよりも低下するが、高周波領域ま
で磁気特性が伸びるため、特に500MHz以上のイン
ピーダンスを高くしたい場合には非常に有効な手段であ
ることがわかる。
【0026】図3は焼結フェライト破砕粉(前記比透磁
率800のNi−Zn系焼結フェライトの破砕粉)の混
合比を変えたときの複素比透磁率の周波数特性をそれぞ
れ示す。但し、図3(A)は複素比透磁率の実数部
μ′、同図(B)は虚数部μ″である。この図3から、
焼結フェライト破砕粉の混合比50wt%未満では著し
く磁気特性が低下するため、所望の特性が得られないこ
とが判る。また、焼結フェライト破砕粉の混合比90w
t%を越える領域では著しく樹脂の流動性が悪くなるた
め、インジェクション成形の際の寸法精度が悪くなり、
取り扱いが困難となる。これらの点に配慮すると、焼結
フェライト破砕粉の混合比は50〜90wt%の範囲が
好ましいといえる。
【0027】図4はNi−Zn系焼結フェライト破砕粉
の比透磁率を変えたときの複素比透磁率の周波数特性を
それぞれ示す(焼結フェライト破砕粉の混合比は80w
t%で一定)。但し、図4(A)は複素比透磁率の実数
部μ′、同図(B)は虚数部μ″である。この図4か
ら、比透磁率が100未満のNi−Zn系焼結フェライ
トでは磁気特性が低下するため所望の特性が得られない
ことが判る。このことから、焼結フェライト破砕粉の比
透磁率は100以上であることが好ましい。
【0028】この第1の実施の形態によれば、次の通り
の効果を得ることができる。
【0029】(1) 磁性材料粉としての焼結フェライト
破砕粉を樹脂に混合し、筒状に成形した筒状磁性成形品
コア3を用いているため、焼結フェライトコアでは特性
の低下していた高周波領域でも高周波インピーダンスを
上げて効果的に高周波ノイズを除去できる。
【0030】(2) 磁性成形品コア3として、比透磁率
が100以上の焼結フェライト破砕粉を50〜90wt
%の混合比で樹脂に混合して成形したものを用いれば、
磁気特性が良好で、製造時の成形性もよい。
【0031】(3) 電子機器内の基板上にインピーダン
ス素子やローパスフィルタ等を設ける場合は、実装面積
の確保による基板の拡大やコストアップを招くが、本実
施の形態ではそのような不都合は生じない。
【0032】図5及び図6は本発明の第2の実施の形態
を示す。この場合、筒状磁性成形品コア3に対し、プラ
スチックで成形した半筒状プラスチックカバー4a,4
bが上下から覆うように被せられ、両カバー4a,4b
は少なくとも一方のカバーに一体に形成された係止手段
としての係止爪5によって接合されている。各カバー4
a,4bには被覆絶縁されたケーブル1を通過させるた
めの半円形切欠溝6がそれぞれ形成されている。
【0033】なお、筒状磁性成形品コア3の材質等は前
述した第1の実施の形態と同様である。
【0034】この第2の実施の形態によれば、筒状磁性
成形品コア3の周囲からの衝撃による破損等を防ぐこと
ができる。その他の作用効果は前述した第1の実施の形
態と同様である。
【0035】図7は本発明の第3の実施の形態を示す。
この図において、磁性材料粉としての焼結フェライト破
砕粉を樹脂に混合し、筒状(例えば円筒状)に成形した
筒状磁性成形品コア(複合フェライトコア)3と、筒状
(例えば円筒状)焼結フェライトコア10とを用い、両
者を直列に配置してそれぞれの内周貫通孔に被覆絶縁さ
れたケーブル1を通過させたものである。コア3,10
の内周貫通孔は、ケーブル1の外径よりも僅かに大きな
内径であることが好ましい。なお、必要に応じて、粘着
テープ、接着剤、紐等の固定手段でコア3,10をケー
ブル1に固定する。
【0036】この場合のケーブル1の両端のインピーダ
ンス特性を図8に示す。但し、筒状磁性成形品コア3は
比透磁率800のNi−Zn系焼結フェライト破砕粉を
樹脂に80wt%で混合した比透磁率が15のコアであ
り、筒状焼結フェライトコア10は比透磁率が800の
Ni−Zn系焼結フェライトコアであり、両コア3,1
0を合わせて図2の場合と同一外形寸法となるようにし
ている。
【0037】図8の第3の実施の形態に係るインピーダ
ンス特性からわかるように、図2(A)の焼結フェライ
トコア及び図2(B)の第1の実施の形態に係る筒状磁
性成形品コアのインピーダンス特性と比較して、低周波
領域では筒状焼結フェライトコア10の特性が効いてお
り高インピーダンスを実現している。また、500MH
z以上の領域では筒状磁性成形品コア3の特性の効果か
ら高インピーダンスを示している。
【0038】従って、この第3の実施の形態によれば、
低周波領域では筒状焼結フェライトコア10でインピー
ダンスを大きくし、高周波領域では筒状磁性成形品コア
3でインピーダンスを大きくすることができ、低周波領
域から高周波領域まで広帯域で高インピーダンスを実現
することができ、広帯域のノイズ成分を含んだ信号線に
非常に有効なノイズ対策部品を実現できる。
【0039】図9及び図10は本発明の第4の実施の形
態を示す。この場合、筒状磁性成形品コア3及び筒状焼
結フェライトコア10に対し、半筒状プラスチックカバ
ー11a,11bが上下から覆うように被せられ、両カ
バー11a,11bは一方のカバーに一体に形成された
係止手段としての係止爪12によって接合されている。
各カバー11a,11bには被覆絶縁されたケーブル1
を通過させるための半円形切欠溝13がそれぞれ形成さ
れている。
【0040】なお、筒状磁性成形品コア3、筒状焼結フ
ェライトコア10の材質等は前述した第3の実施の形態
と同様である。
【0041】この第4の実施の形態によれば、筒状磁性
成形品コア3や筒状焼結フェライトコア10の周囲から
の衝撃による破損等を防ぐことができる。その他の作用
効果は前述した第3の実施の形態と同様である。
【0042】図11及び図12は本発明の第5の実施の
形態を示す。このノイズ対策部品は、磁性材料粉として
の焼結フェライト破砕粉を樹脂に混合し、半筒状(例え
ば半円筒状)に成形した半筒状磁性成形品コア(複合フ
ェライトコア)16の一対を、半筒状凹部を一対有する
プラスチックカバー21内に収納、保持して、被覆絶縁
されたケーブル1の周囲に装着可能な構造としたもので
ある。
【0043】前記半筒状磁性成形品コア16は比透磁率
800のNi−Zn系焼結フェライトを粉砕し、これら
破砕粉をPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂に
80wt%(重量%)の混合比で混合させ、半筒状に成
形したものである。この磁性成形品コア16の比透磁率
は15である。
【0044】前記プラスチックカバー21は、一対の半
筒状凹部23a,23bをそれぞれ有する半筒状カバー
部22a,22bをヒンジとしての連結部24で連結し
たものである。各半筒状凹部23a,23bには半筒状
磁性成形品コア16の突き合わせ端面両縁部に形成され
た凹部17と係合してコア16を押さえるための係止凸
部25が形成されている。各半筒状カバー部22a,2
2bには被覆絶縁されたケーブル1を通過させるための
半円形切欠溝26がそれぞれ形成されている。さらに、
半筒状カバー部22a,22bを互いに突き合わせて閉
じた状態に保持する係止手段としての係止片27が半筒
状カバー部22a,22bの一方に形成されている。
【0045】そして、プラスチックカバー21の各半筒
状凹部23a,23b内に半筒状磁性成形品コア16を
それぞれ配置して係止凸部25で半筒状磁性成形品コア
16の両端を上から押さえて保持する。
【0046】被覆絶縁されたケーブル1に対する装着
は、半筒状磁性成形品コア16の中心溝18にケーブル
1を配置し、プラスチックカバー21の一対の半筒状カ
バー部22a,22bを互いに突き合わせて閉じること
で実行でき、この状態では一対の半筒状磁性成形品コア
16はケーブル1の周囲に筒状に突き合わされる。半筒
状コア16を突き合わせたときに形成される内周貫通孔
は、ケーブル1の外径よりも僅かに大きな内径であるこ
とが好ましい。
【0047】この第5の実施の形態によれば、あらかじ
めコア内周にケーブル1を挿通させなくても、あとから
ケーブル1を挟み込んで係止片27によりカバー21を
閉じて固定することができる。なお、ケーブル1への周
囲に装着時は半筒状磁性成形品コア16は筒状に突き合
わされているから、高周波ノイズ除去効果は前述した第
1の実施の形態と実質同様である。
【0048】図13及び図14は本発明の第6の実施の
形態を示す。このノイズ対策部品は、磁性材料粉として
の焼結フェライト破砕粉を樹脂に混合し、半筒状(例え
ば半円筒状)に成形した半筒状磁性成形品コア(複合フ
ェライトコア)36の一対と、半筒状(例えば半円筒
状)焼結フェライトコア20の一対とを、半筒状凹部を
二対有するプラスチックカバー41内に収納、保持し
て、被覆絶縁されたケーブル1の周囲に装着可能な構造
としたものである。
【0049】前記半筒状磁性成形品コア36は比透磁率
800のNi−Zn系焼結フェライトを粉砕し、これら
破砕粉をPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂に
80wt%(重量%)の混合比で混合させ、半筒状に成
形したものである。この磁性成形品コア36の比透磁率
は15である。半筒状焼結フェライトコア20は比透磁
率が800のNi−Zn系焼結フェライトコアである。
【0050】前記プラスチックカバー41は、仕切り5
0で2個に仕切った半筒状凹部43−1a,43−2a
を有する半筒状カバー部42aと、同様に仕切り50で
仕切った半筒状凹部43−1b,43−2bを有する半
筒状カバー部42bとをヒンジとしての連結部44で連
結したものである。各半筒状凹部43−1a,43−2
a,43−1b,43−2bには半筒状磁性成形品コア
36、半筒状焼結フェライトコア20の突き合わせ端面
両縁部に形成された凹部37と係合してコア36,20
を押さえるための係止凸部45が一体に形成されてい
る。各半筒状カバー部42a,42b及び仕切り50に
は被覆絶縁されたケーブル1を通過させるための半円形
切欠溝46がそれぞれ形成されている。さらに、半筒状
カバー部42a,42bを互いに突き合わせて閉じた状
態に保持する係止手段としての係止片47が半筒状カバ
ー部42a,42bの一方に形成されている。
【0051】そして、プラスチックカバー41の対をな
す半筒状凹部43−1a,43−1b内に半筒状磁性成
形品コア36をそれぞれ配置して係止凸部45で半筒状
磁性成形品コア36の両端を上から押さえて保持する。
同様に、対をなす半筒状凹部43−2a,43−2b内
に半筒状焼結フェライトコア20をそれぞれ配置して係
止凸部45で半筒状焼結フェライトコア20の両端を上
から押さえて保持する。
【0052】被覆絶縁されたケーブル1に対する装着
は、半筒状磁性成形品コア36及び半筒状焼結フェライ
トコア20の中心溝38にケーブル1を配置し、プラス
チックカバー41の一対の半筒状カバー部42a,42
bを互いに突き合わせて閉じることで実行でき、この状
態では一対の半筒状磁性成形品コア36及び半筒状焼結
フェライトコア20はケーブル1の周囲に筒状に突き合
わされる。半筒状コア20,36を突き合わせたときに
形成される内周貫通孔は、ケーブル1の外径よりも僅か
に大きな内径であることが好ましい。
【0053】この第6の実施の形態によれば、あらかじ
めコア内周にケーブル1を挿通させなくても、あとから
ケーブル1を挟み込んで係止片47によりカバー41を
固定することができる。なお、ケーブル1への周囲に装
着時は半筒状磁性成形品コア36及び半筒状焼結フェラ
イトコア20は筒状に突き合わされているから、高周波
ノイズ除去効果は前述した第3の実施の形態と実質同様
である。
【0054】なお、各実施の形態において、焼結フェラ
イト破砕粉を混合して筒状又は半筒状磁性成形品コアを
成形する樹脂としては、PPSのほかに、エンジニアリ
ングプラスチックと呼ばれる樹脂等も使用可能である。
【0055】また、半筒状構造のカバーを相互に一体化
するための係止手段は係止爪、係止片に限らず、凹凸の
嵌合構造等が採用可能である。
【0056】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るノイ
ズ対策部品によれば、磁性材料粉を樹脂に混合し、筒状
に成形した筒状磁性成形品コア(又は半筒状磁性成形品
を2個組み合わせたもの)の内周貫通孔にケーブルを通
すことにより、ケーブル内の信号ラインの高周波インピ
ーダンスを上げ、従来の焼結フェライトコア使用のもの
よりも高周波領域でのノイズ除去効果を高めることがで
きる。
【0058】また、前記磁性材料粉を樹脂成形した筒状
磁性成形品コアと焼結フェライトコアとを組み合わせて
使う場合には、低周波領域から高周波領域まで広帯域で
良好なインピーダンス特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズ対策部品の第1の実施の形
態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の場合のインピーダ
ンス特性を従来の筒状焼結フェライトコアを用いた場合
と対比して示すグラフである。
【図3】第1の実施の形態で用いる筒状磁性成形品コア
における焼結フェライト破砕粉の混合比(wt%)と複
素比透磁率との関係を示すグラフである。
【図4】第1の実施の形態で用いる筒状磁性成形品コア
における焼結フェライト破砕粉の複素比透磁率を変えた
ときの筒状磁性成形品コアの複素比透磁率の周波数特性
を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
【図6】同斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施の形態の場合のインピーダ
ンス特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
【図10】同斜視図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態を示す分解斜視図
である。
【図12】同斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態を示す分解斜視図
である。
【図14】同斜視図である。
【図15】従来のノイズ対策部品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 焼結フェライトコア 3 筒状磁性成形品コア 4a,4b,11a,11b,21,41 カバー 5,12 係止爪 6 半円形切欠溝 10 筒状焼結フェライトコア 16,36 半筒状磁性成形品コア 20 半筒状焼結フェライトコア 27,47 係止片

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料粉を樹脂に混合し、筒状に成形
    した筒状磁性成形品コアを備えることを特徴とするノイ
    ズ対策部品。
  2. 【請求項2】 前記筒状磁性成形品コアをカバー内に設
    けてなる請求項1記載のノイズ対策部品。
  3. 【請求項3】 磁性材料粉を樹脂に混合し、筒状に成形
    した筒状磁性成形品コアと、筒状焼結フェライトコアと
    を備えることを特徴とするノイズ対策部品。
  4. 【請求項4】 前記筒状磁性成形品コア及び前記筒状焼
    結フェライトコアをカバー内に設けてなる請求項3記載
    のノイズ対策部品。
  5. 【請求項5】 磁性材料粉を樹脂に混合し、半筒状に成
    形した半筒状磁性成形品コアを備えることを特徴とする
    ノイズ対策部品。
  6. 【請求項6】 前記半筒状磁性成形品コアの対をカバー
    内に設けてなる請求項5記載のノイズ対策部品。
  7. 【請求項7】 磁性材料粉を樹脂に混合し、半筒状に成
    形した半筒状磁性成形品コアと、半筒状焼結フェライト
    コアとを備えることを特徴とするノイズ対策部品。
  8. 【請求項8】 前記半筒状磁性成形品コアの対及び前記
    半筒状焼結フェライトコアの対をカバー内に設けてなる
    請求項7記載のノイズ対策部品。
  9. 【請求項9】 前記磁性成形品コアは、比透磁率が10
    0以上の焼結フェライト破砕粉を50〜90wt%の混
    合比で樹脂に混合したものである請求項1,2,3,
    4,5,6,7又は8記載のノイズ対策部品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011192825A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Fuji Electric Co Ltd Emcフィルターユニットおよびインバータ装置の筐体構造

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