JP2001155750A - 水素充填装置および冷却媒体の再生方法 - Google Patents

水素充填装置および冷却媒体の再生方法

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JP2001155750A
JP2001155750A JP33978899A JP33978899A JP2001155750A JP 2001155750 A JP2001155750 A JP 2001155750A JP 33978899 A JP33978899 A JP 33978899A JP 33978899 A JP33978899 A JP 33978899A JP 2001155750 A JP2001155750 A JP 2001155750A
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hydrogen
cooling
cooling medium
storage alloy
filling
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JP33978899A
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Mikito Nishii
幹人 西井
Kazuto Yaeda
一人 八重田
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Toyota Motor Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池システムに用いられる冷却媒体の再
生を効率よく行なう。 【解決手段】 燃料電池12と水素吸蔵合金タンク14
とを有する燃料電池システムの水素吸蔵合金タンク14
に水素を充填する際にシステムの冷却液を再生する。シ
ステムの冷却用の循環流路16の水素吸蔵合金タンク1
4側を用いて水素充填装置30と水素吸蔵合金タンク1
4とに循環流路を形成すると共にその循環流路の水素充
填装置30側に冷却媒体の劣化物を除去する浄化系70
が併設された冷却系50を設ける。水素充填の際の水素
吸蔵合金タンク14の冷却は、浄化系70で浄化され冷
却系50で冷却された冷却液を循環流路に循環させるこ
とにより行なう。水素充填後は燃料電池システムの冷却
液の約半分が浄化された冷却液に入れ替えられ、これに
より冷却液の再生が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素充填装置およ
び冷却媒体の再生方法に関し、詳しくは、燃料電池に水
素を供給する水素吸蔵合金が充填された水素吸蔵合金貯
蔵タンクに水素を充填する水素充填装置および燃料電池
に水素を供給する水素吸蔵合金を充填した水素吸蔵合金
タンクとこの燃料電池とに設けられた冷却用の循環流路
に流れる冷却媒体を再生する冷却媒体の再生方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料電池を冷却する冷却媒体を浄
化する浄化装置を備える燃料電池システムが提案されて
いる(例えば、特開平5−315002号公報など)。
この燃料電池システムが備える浄化装置は、燃料電池か
ら排出されるオフガス中の水蒸気を復水したものと水道
水との混合水をイオン交換樹脂を用いて浄化して燃料電
池の冷却用の循環流路に供給している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た燃料電池システムは大型化するという問題があった。
車両のように限られたスペースにシステムを設置する場
合には、システムが小型化されていることは重要なファ
クターとして考慮される。
【0004】本発明の水素充填装置は、燃料電池に水素
を供給する水素吸蔵合金タンクに水素を充填する際に燃
料電池の冷却系に用いられる冷却媒体の浄化および再生
を行なうことを目的の一つとし、この冷却媒体の浄化お
よび再生を水素の充填する際に行なうことにより燃料電
池システムの小型化を図ることを目的の一つとする。ま
た、本発明の冷却媒体の再生方法は、燃料電池に水素を
供給する水素吸蔵合金タンクに水素を充填する際に燃料
電池の冷却系に用いられる冷却媒体の浄化および再生を
行なうことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の水素充填装置および冷却媒体の再生方法は、上述
の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を
採った。
【0006】本発明の水素充填装置は、 燃料電池に水素を供給する水素吸蔵合金が充填された水
素吸蔵合金貯蔵タンクに水素を充填する水素充填装置で
あって、 前記水素吸蔵合金タンクに水素を充填する水素充填手段
と、 該水素の充填の際に、前記水素吸蔵合金タンクと前記燃
料電池とに設けられた冷却媒体の循環流路に接続して該
水素吸蔵合金タンクとの間に冷却循環流路を形成すると
共に該冷却循環流路に冷却した前記冷却媒体を循環させ
て該水素吸蔵合金タンクを冷却する冷却手段と、 前記冷却循環流路に接続され、前記水素吸蔵合金タンク
から流出する冷却媒体の少なくとも一部の供給を受け、
該供給された冷却媒体を浄化して前記冷却手段に返送す
る浄化手段とを備えることを要旨とする。
【0007】この本発明の水素充填装置では、冷却手段
が、水素充填手段によって水素吸蔵合金タンクに水素を
充填する際に、水素吸蔵合金タンクと燃料電池とに設け
られた冷却媒体の循環流路に接続して水素吸蔵合金タン
クとの間に冷却循環流路を形成すると共にこの冷却循環
流路に冷却した冷却媒体を循環させて水素吸蔵合金タン
クを冷却し、冷却循環流路に接続された浄化手段が、水
素吸蔵合金タンクから流出する冷却媒体の少なくとも一
部の供給を受け、この供給された冷却媒体を浄化して冷
却手段に返送する。
【0008】こうした本発明の水素充填装置によれば、
水素吸蔵合金タンクに水素を充填する際に燃料電池と水
素吸蔵合金タンクとを備える燃料電池システムの冷却系
の冷却媒体を浄化することにより冷却媒体を再生するこ
とができる。この結果、冷却媒体を交換する必要がな
い。また、燃料電池システムは冷却媒体の再生装置(浄
化装置)を備える必要がないから、燃料電池システムの
小型化を図ることができる。
【0009】本発明の水素充填装置において、前記浄化
手段は、前記供給された冷却媒体を一時的に貯蔵する一
時貯蔵手段を備え、該一時貯蔵された冷却媒体を順次浄
化して返送する手段であるものとすることもできる。こ
うすれば、装置の冷却媒体の浄化能力を水素吸蔵合金タ
ンクの冷却能力から独立なものにすることができる。こ
の結果、浄化手段を小型のものを用いることができる。
【0010】また、本発明の水素充填装置において、前
記浄化手段は、イオン交換樹脂または逆浸透膜を用いて
前記冷却媒体を浄化する手段であるものとすることもで
きる。この態様の本発明の水素充填装置において、前記
冷却媒体は、グリコール類またはアルコール類の水溶液
であるものとすることもできる。
【0011】さらに、本発明の水素充填装置において、
前記浄化手段は、前記冷却手段に返送される冷却媒体の
浄化の程度を検出する浄化程度検出手段を備えるものと
することもできる。こうすれば、冷却媒体の浄化の程度
を知ることができる。この態様の本発明の水素充填装置
において、前記浄化程度検出手段は、前記冷却媒体の導
電率を検出する導電率計であるものとすることもでき
る。
【0012】あるいは、本発明の水素充填装置におい
て、前記冷却手段は、前記冷却媒体を冷却する冷却媒体
冷却手段と、該冷却された冷却媒体を貯蔵する冷却貯蔵
手段と、該貯蔵された冷却媒体を前記冷却循環流路を用
いて前記水素吸蔵合金タンクに圧送する圧送手段とを備
えるものとすることもできる。
【0013】この冷却手段が冷却媒体冷却手段と冷却貯
蔵手段と圧送手段とを備える態様の本発明の水素充填装
置において、前記冷却貯蔵手段は、前記貯蔵している冷
却媒体に混入している酸素を除去する脱気手段を備える
ものとすることもできる。こうすれば、酸素の混入に起
因する冷却媒体の劣化の促進を抑制することができる。
【0014】また、冷却手段が冷却媒体冷却手段と冷却
貯蔵手段と圧送手段とを備える態様の本発明の水素充填
装置において、前記圧送手段は、前記冷却循環流路を真
空吸引可能な真空吸引手段を備えるものとすることもで
きる。こうすれば、冷却循環流路を真空吸引してから冷
却媒体を圧送することができるから、冷却循環流路で冷
却媒体に酸素が混入するのを抑制することができる。こ
の結果、酸素の混入に起因する冷却媒体の劣化を抑制す
ることができる。
【0015】本発明の冷却媒体の再生方法は、燃料電池
に水素を供給する水素吸蔵合金を充填した水素吸蔵合金
タンクと該燃料電池とに設けられた冷却用の循環流路に
流れる冷却媒体を再生する冷却媒体の再生方法であっ
て、前記水素吸蔵合金タンクへの水素の充填する際の該
水素吸蔵合金タンクの冷却を前記循環流路のうちの少な
くとも前記水素吸蔵合金タンクに形成された流路に前記
冷却媒体と同一の冷却媒体を流通させることによって行
ない、該冷却の際に前記水素吸蔵合金タンクに形成され
た流路から流出する冷却媒体の少なくとも一部を前記循
環流路から取り出して浄化し、該浄化した冷却媒体の少
なくとも一部を該循環流路に返送することにより、該冷
却媒体を再生することを要旨とする。
【0016】この本発明の冷却媒体の再生方法によれ
ば、水素吸蔵合金タンクへ水素を充填する際の水素吸蔵
合金タンクの冷却に伴って冷却媒体を再生することがで
きる。この結果、燃料電池システムの冷却系の冷却媒体
を交換する必要がない。また、燃料電池システムは冷却
媒体の再生装置(浄化装置)を備える必要がないから、
燃料電池システムの小型化を図ることができる。
【0017】こうした本発明の冷却媒体の再生方法にお
いて、前記循環流路のうちの少なくとも前記水素吸蔵合
金タンクに形成された流路を用いて該水素吸蔵合金タン
クへ水素を充填する際の該水素吸蔵合金タンクの冷却用
の循環流路としての水素充填時循環流路を形成する水素
充填時循環管路形成工程と、該形成された水素充填時循
環流路から前記冷却媒体を取り出して浄化する取出浄化
工程と、該冷却媒体が取り出された前記水素充填時循環
流路を真空吸引する真空吸引工程と、前記取り出され浄
化された冷却媒体の少なくとも一部と共に冷却貯蔵され
た冷却媒体を前記真空吸引された水素充填時循環流路に
充填する充填工程とを備えるものとすることもできる。
こうすれば、浄化された冷却媒体を水素充填時循環流路
に充填することにより冷却媒体を再生することができ
る。また、真空吸引された水素充填時循環流路に浄化さ
れた冷却媒体を充填することにより充填された冷却媒体
に酸素を混入させるのを抑制し、酸素の混入に起因する
冷却媒体の劣化を抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は本発明の一実施例である水
素充填装置30の構成の概略を示す構成図であり、図2
は車両10に搭載された水素吸蔵合金タンク14に実施
例の水素充填装置30を接続した際の構成の概略を示す
構成図ある。説明の都合上、まず、図2を用いて車両1
0に搭載された燃料電池システムの概要について説明す
る。
【0019】図2に示すように、車両10には、水素と
酸素との供給を受けて発電する燃料電池12と、水素吸
蔵合金が充填され燃料電池12に水素供給管24を介し
て水素を供給する水素吸蔵合金タンク14とを備える燃
料電池システムが搭載されている。この燃料電池システ
ムには、燃料電池12および水素吸蔵合金タンク14を
冷却するための冷却液(例えば、グリコール類やアルコ
ール類の水溶液)の循環流路16が設けられている。こ
の循環流路16には、燃料電池12を切り離すためのバ
ルブ17,18が設けられている。循環流路16は水素
吸蔵合金タンク14内部で接続管20,22と接続して
おり、この接続管20,22は車両10の外部に取り付
けられた接続部材28と水素充填装置30側の接続部材
32とを介して水素充填装置30の冷却液回収口36と
冷却液充填口38とに接続されるようになっている。水
素供給管24は接続管26と接続しており、接続管26
は車両10側の接続部材28と水素充填装置30側の接
続部材32とを介して水素充填装置30の水素充填口3
4に接続されるようになっている。なお、水素供給管2
4には燃料電池12を切り離すためのバルブ25が設け
られており、各接続管20,22,26には冷却液の流
出や水素の流出を防止するためのバルブ21,23,2
7がそれぞれ設けられている。
【0020】実施例の水素充填装置30は、図1に示す
ように、水素を貯蔵する水素タンク42とこの水素タン
ク42に貯蔵された水素を水素吸蔵合金タンク14に充
填するための水素充填機44とからなる水素充填系40
と、冷却液を冷却して貯蔵する冷却貯蔵器52とこの冷
却貯蔵器52に冷却貯蔵された冷却液を冷却液充填口3
8を介して水素吸蔵合金タンク14側に充填する冷却液
充填機60とからなる冷却系50と、冷却液回収タンク
72と冷却液を浄化するイオン交換樹脂が充填された浄
化槽74とからなる浄化系70とを備える。
【0021】冷却系50は、冷却液回収口36に接続さ
れた回収管64と、冷却貯蔵器52と、冷却液充填機6
0と、冷却液充填口38に接続された充填管68とを備
え、接続部材32が車両10側の接続部材28に接続さ
れることにより、循環流路16の一部と接続管20,2
2と共に水素吸蔵合金タンク14を冷却する循環流路を
形成する。なお、回収管64の冷却貯蔵器52への入口
近傍にはバルブ66が設けられている。
【0022】冷却貯蔵器52は、貯蔵タンク54とこの
貯蔵タンク54に貯蔵された冷却液を冷却する冷却機5
6とから構成されており、貯蔵タンク54には冷却貯蔵
されている冷却液に混入している酸素を除去するための
脱気装置58が取り付けられている。冷却液を脱気する
のは、冷却液に混入している酸素が冷却液を酸化して劣
化させるからである。なお、脱気装置58としては、例
えば貯蔵タンク54の気相部分から空気を吸引する真空
吸引機や貯蔵タンク54の気相部に不活性ガス(例えば
窒素など)を供給して酸素の分圧を低く抑える不活性ガ
ス供給機などを用いることができる。
【0023】冷却液充填機60には、充填管68側を真
空吸引する真空吸引機62が取り付けられており、冷却
系50が接続部材32を介して車両10側に接続された
ときに形成される水素吸蔵合金タンク14の冷却用の循
環流路に冷却液を充填する前にこの循環流路を真空吸引
できるようになっている。
【0024】浄化系70は、吸引ポンプ71により回収
管64から分岐する分岐管78を介して冷却液回収タン
ク72に回収された冷却液を浄化槽74に充填されてい
るイオン交換樹脂で浄化し、浄化した冷却液を返送管8
0を介して冷却貯蔵器52に返送する。冷却液回収タン
ク72は、循環流路16のバルブ17,18から水素吸
蔵合金タンク14側の冷却液を回収可能な容量以上のも
のとして形成されており、水素吸蔵合金タンク14側の
冷却液を一度に回収可能としている。浄化槽74に充填
されているイオン交換樹脂は、例えばポリスチレン母体
合成樹脂にカルボキシル基やスルホン基を結合した高分
子酸(陽イオン交換樹脂)やアミノ基やイシノ基,アン
モニウム基を結合させた高分子塩基(陰イオン交換樹
脂)などであり、冷却液の劣化物、例えば金属イオンや
他の溶出物などを除去する。返送管80には浄化された
冷却液の導電率を検出する導電率計76が取り付けられ
ており、冷却液の浄化の程度を導電率として検出するこ
とができるようになっている。なお、この導電率計76
により検出された導電率は、浄化槽74に充填されてい
るイオン交換樹脂の性能の判定、即ちイオン交換樹脂の
交換の判定に用いられる。
【0025】次に、こうして構成された水素充填装置3
0により水素吸蔵合金タンク14に水素を充填する際の
動作、特に水素の充填の際に燃料電池システムの冷却用
の冷却液の再生の様子について説明する。図3は、水素
の充填と共に冷却液を再生する際の処理を例示するフロ
ーチャートである。
【0026】水素の充填および冷却液の再生処理は、ま
ず、水素充填装置30の接続部材32を車両10側の接
続部材28に接続し(処理S10)、車両10側の循環
流路16のバルブ17,18を閉成すると共にバルブ2
1,23を開成して水素充填装置30の冷却系50と水
素吸蔵合金タンク14と冷却液の循環流路を形成する処
理を行なう(処理S12)。このとき、水素を充填する
ために水素供給管24に接続された接続管26のバルブ
27も開成される。
【0027】次に、バルブ66を閉成すると共に分岐管
78のバルブ79を開成し、吸引ポンプ71を駆動して
循環流路16の水素吸蔵合金タンク14側に滞留してい
る冷却液のすべてを冷却液回収タンク72に回収し(処
理S14)、浄化槽74に充填されたイオン交換樹脂に
よる冷却液の浄化を開始する(処理S16)。浄化槽7
4で浄化された冷却液は、返送管80を介して貯蔵タン
ク54に送られる。冷却液の冷却液回収タンク72への
回収が終了すると、吸引ポンプ71の運転を停止してバ
ルブ79を閉成すると共にバルブ66を開成し、冷却液
充填機60の取り付けられた真空吸引機62を駆動して
水素充填装置30と水素吸蔵合金タンク14とに形成さ
れた循環流路を真空吸引する(処理S18)。ここで、
循環流路を真空吸引するのは、引き続いて行なわれる冷
却液の充填の際に脱気処理されている冷却液に酸素を混
入させないようにするためである。冷却液の脱気処理の
必要性については前述した。
【0028】循環流路の真空吸引が終了すると、冷却液
充填機60により貯蔵タンク54に脱気されて冷却貯蔵
された冷却液を真空吸引された循環流路に充填し、冷却
液の循環流路への循環を開始して(処理S20)、水素
タンク42に貯蔵された水素の水素充填機44による水
素吸蔵合金タンク14への充填を開始する(処理S2
2)。貯蔵タンク54には浄化された冷却液が冷却貯蔵
されているから、循環流路に充填され循環される冷却液
は劣化物が除去されたものである。なお、貯蔵タンク5
4に冷却貯蔵される冷却液の温度管理は、水素吸蔵合金
が水素を効率よく吸蔵する温度となるのに妥当な温度と
なるよう管理されている。
【0029】こうして水素吸蔵合金タンク14への水素
の充填が水素吸蔵合金タンク14の冷却と共に行なわれ
る。水素吸蔵合金タンク14への水素の充填が終了する
と(処理S24)、冷却液充填機60の運転を停止して
冷却液の循環流路における循環を停止し(処理S2
6)、車両10の接続管20,22に設けられたバルブ
21,23を閉成して水素充填装置30と水素吸蔵合金
タンク14との冷却用の循環路を解除する(処理S2
8)。このとき水素充填用の接続管26のバルブ27も
閉成されると共に循環流路16のバルブ17,18は開
成される。こうして、水素充填装置30と水素吸蔵合金
タンク14との循環流路が解除されたときには、循環流
路16に滞留する冷却液のうちバルブ17,18より水
素吸蔵合金タンク14側の冷却液は劣化物が除去された
ものであるから、燃料電池12側の冷却液の劣化物が除
去されていないものの冷却液全体としては再生されるこ
とになる。なお、実施例では循環流路16のバルブ1
7,18より水素吸蔵合金タンク14側の冷却液は全冷
却液の50%程度としているから、水素吸蔵合金タンク
14への水素の充填が行なわれる毎に約50%の冷却液
が劣化物を含まないものに入れ替えられて再生される。
この結果、全冷却液の入れ替えを行なう必要がない。
【0030】こうして水素充填装置30と水素吸蔵合金
タンク14との冷却用の循環流路が解除されると、車両
10側の接続部材28から接続部材32を外して水素充
填装置30の車両10側との接続を解除して(処理S3
0)、水素の充填および冷却液の再生処理を終了する。
【0031】以上説明した実施例の水素充填装置30に
よれば、水素吸蔵合金タンク14へ水素を充填する際に
車両10の燃料電池システムにおける冷却液を再生する
冷却液の再生方法を採用することができる。水素吸蔵合
金タンク14への水素の充填は、車両10に搭載される
水素吸蔵合金タンク14の容量にもよるが、冷却液の劣
化速度に比して十分に短いスパンで行なわれるから、車
両10の燃料電池システムの冷却液を劣化を原因として
入れ替える必要がない。したがって、冷却液の交換に必
要なユーザの負担を軽減することができると共に冷却液
の廃棄に伴う環境への負荷を低減することができる。し
かも、冷却液は常に適正な状態に保たれるから、劣化防
止剤や防食添加剤などの添加剤を添加する必要もない。
また、水素充填装置30の浄化槽74に充填されている
イオン交換樹脂だけを取り替えればよいから、冷却液を
有効に利用することができ、資源の有効利用に資するこ
とができる。さらに、車両10の燃料電池システムが冷
却液を再生するための浄化装置を備える必要がなく、燃
料電池システムを車両の限られたスペースに設置するも
のとして適したものとすることができる。
【0032】また、実施例の水素充填装置30によれ
ば、浄化系70の冷却液回収タンク72を循環流路16
のバルブ17,18より水素吸蔵合金タンク14側に滞
留する冷却液の容量以上としたから、水素充填装置30
と水素吸蔵合金タンク14との冷却用の循環流路から完
全に冷却液を取り出すことができる。この結果、劣化物
が除去された冷却液だけを用いて水素吸蔵合金タンク1
4への水素の充填時の冷却を行なうことができる。
【0033】さらに、実施例の水素充填装置30によれ
ば、導電率計76により浄化された冷却液の導電率を検
出することにより浄化槽74に充填されたイオン交換樹
脂の適切な交換時期を検出することができる。この結
果、貯蔵タンク54には常に劣化物が除去された冷却液
のみを貯蔵することができる。
【0034】あるいは、実施例の水素充填装置30によ
れば、貯蔵タンク54に脱気装置58を取り付けたか
ら、充填される冷却液に酸素を混入させることがない。
この結果、冷却液の酸素の混入に起因する劣化を抑制す
ることができる。また、実施例の水素充填装置30によ
れば、冷却液充填機60に真空吸引機62を取り付け、
冷却液を充填する前に循環流路を真空吸引するから、充
填される冷却液に酸素が混入するのを抑制することがで
き、その結果として酸素の混入に起因する冷却液の劣化
を抑制することができる。
【0035】実施例の水素充填装置30では、浄化槽7
4にイオン交換樹脂を充填するものとしたが、冷却液の
劣化物を除去できればよいから、例えば酸化セルロース
やポリアミド系などの非対称膜や複合膜などの逆浸透膜
を用いるものとしてもよい。
【0036】実施例の水素充填装置30では、浄化系7
0の冷却液回収タンク72を循環流路16のバルブ1
7,18より水素吸蔵合金タンク14側に滞留する冷却
液の容量以上としたが、冷却液の再生を行なえる程度に
劣化物を除去できればよいから、この容量未満のものと
しても差し支えない。
【0037】また、実施例の水素充填装置30では、循
環流路16のバルブ17,18より水素吸蔵合金タンク
14側に滞留する冷却液を冷却液回収タンク72で回収
し、貯蔵タンク54に浄化され冷却貯蔵された冷却液を
用いて浄化系70を含まない循環系で水素吸蔵合金タン
ク14を冷却するものとしたが、浄化槽74の処理能力
を冷却液の循環流量以上のものとすれば、循環する冷却
液の全量を浄化槽74で浄化して貯蔵タンク54に冷却
貯蔵するものとしてもよい。この場合、浄化系70に冷
却液回収タンク72は不要となる。
【0038】更に、実施例の水素充填装置30では、冷
却液回収タンク72で冷却液を回収したら直ちに浄化槽
74で冷却液を浄化するものとしたが、浄化槽74によ
る冷却液の浄化の開始は冷却液回収タンク72で回収さ
れた後であれば何時でもよい。したがって、水素充填装
置30で冷却液を浄化しなくてもよい。この場合水素充
填装置30には冷却液回収タンク72だけを備え、浄化
槽74を備えないものとしてもかまわない。
【0039】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である水素充填装置30の
構成の概略を示す構成図である。
【図2】 車両10に搭載された水素吸蔵合金タンク1
4に実施例の水素充填装置30を接続した際の構成の概
略を示す構成図である。
【図3】 水素の充填と共に冷却液を再生する際の処理
を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
10 車両、12 燃料電池、14 水素吸蔵合金タン
ク、16 循環流路、17,18,21,23,25,
27 バルブ、20,22,26 接続管、28 接続
部材、30 水素充填装置、32 接続部材、34 水
素充填口、36冷却液回収口、38 冷却液充填口、4
0 水素充填系、42 水素タンク、44 水素充填
機、50 冷却系、52 冷却貯蔵器、56 冷却機、
58 脱気装置、60 冷却液充填機、62 真空吸引
機、64 回収管、66 バルブ、68 充填管、70
浄化系、71 吸引ポンプ、72 冷却液回収タン
ク、74 浄化槽、76 導電率計、78 分岐管、7
9 バルブ、80 返送管、81 バルブ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池に水素を供給する水素吸蔵合金
    が充填された水素吸蔵合金貯蔵タンクに水素を充填する
    水素充填装置であって、 前記水素吸蔵合金タンクに水素を充填する水素充填手段
    と、 該水素の充填の際に、前記水素吸蔵合金タンクと前記燃
    料電池とに設けられた冷却媒体の循環流路に接続して該
    水素吸蔵合金タンクとの間に冷却循環流路を形成すると
    共に該冷却循環流路に冷却した前記冷却媒体を循環させ
    て該水素吸蔵合金タンクを冷却する冷却手段と、 前記冷却循環流路に接続され、前記水素吸蔵合金タンク
    から流出する冷却媒体の少なくとも一部の供給を受け、
    該供給された冷却媒体を浄化して前記冷却手段に返送す
    る浄化手段とを備える水素充填装置。
  2. 【請求項2】 前記浄化手段は、前記供給された冷却媒
    体を一時的に貯蔵する一時貯蔵手段を備え、該一時貯蔵
    された冷却媒体を順次浄化して返送する手段である請求
    項1記載の水素充填装置。
  3. 【請求項3】 前記浄化手段は、イオン交換樹脂または
    逆浸透膜を用いて前記冷却媒体を浄化する手段である請
    求項1または2記載の水素充填装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却媒体は、グリコール類またはア
    ルコール類の水溶液である請求項3記載の水素充填装
    置。
  5. 【請求項5】 前記浄化手段は、前記冷却手段に返送さ
    れる冷却媒体の浄化の程度を検出する浄化程度検出手段
    を備える請求項1ないし4いずれか記載の水素充填装
    置。
  6. 【請求項6】 前記浄化程度検出手段は、前記冷却媒体
    の導電率を検出する導電率計である請求項5記載の水素
    充填装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか記載の水素充
    填装置であって、前記冷却手段は、 前記冷却媒体を冷却する冷却媒体冷却手段と、 該冷却された冷却媒体を貯蔵する冷却貯蔵手段と、 該貯蔵された冷却媒体を前記冷却循環流路を用いて前記
    水素吸蔵合金タンクに圧送する圧送手段とを備える水素
    充填装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却貯蔵手段は、前記貯蔵している
    冷却媒体に混入している酸素を除去する脱気手段を備え
    る請求項7記載の水素充填装置。
  9. 【請求項9】 前記圧送手段は、前記冷却循環流路を真
    空吸引可能な真空吸引手段を備える請求項7または8記
    載の水素充填装置。
  10. 【請求項10】 燃料電池に水素を供給する水素吸蔵合
    金を充填した水素吸蔵合金タンクと該燃料電池とに設け
    られた冷却用の循環流路に流れる冷却媒体を再生する冷
    却媒体の再生方法であって、 前記水素吸蔵合金タンクへ水素を充填する際の該水素吸
    蔵合金タンクの冷却を前記循環流路のうちの少なくとも
    前記水素吸蔵合金タンクに形成された流路に前記冷却媒
    体と同一の冷却媒体を流通させることによって行ない、
    該冷却の際に前記水素吸蔵合金タンクに形成された流路
    から流出する冷却媒体の少なくとも一部を前記循環流路
    から取り出して浄化し、該浄化した冷却媒体の少なくと
    も一部を該循環流路に返送することにより、該冷却媒体
    を再生する冷却媒体の再生方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の冷却媒体の再生方法
    であって、 前記循環流路のうちの少なくとも前記水素吸蔵合金タン
    クに形成された流路を用いて該水素吸蔵合金タンクへ水
    素を充填する際の該水素吸蔵合金タンクの冷却用の循環
    流路としての水素充填時循環流路を形成する水素充填時
    循環管路形成工程と、 該形成された水素充填時循環流路から前記冷却媒体を取
    り出して浄化する取出浄化工程と、 該冷却媒体が取り出された前記水素充填時循環流路を真
    空吸引する真空吸引工程と、 前記取り出され浄化された冷却媒体の少なくとも一部と
    共に冷却貯蔵された冷却媒体を前記真空吸引された水素
    充填時循環流路に充填する充填工程とを備える冷却媒体
    の再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100980996B1 (ko) * 2007-07-26 2010-09-07 현대자동차주식회사 연료전지용 수소공급장치

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