JP2001155677A - メンブレンインレット質量分析計 - Google Patents

メンブレンインレット質量分析計

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JP2001155677A
JP2001155677A JP33330299A JP33330299A JP2001155677A JP 2001155677 A JP2001155677 A JP 2001155677A JP 33330299 A JP33330299 A JP 33330299A JP 33330299 A JP33330299 A JP 33330299A JP 2001155677 A JP2001155677 A JP 2001155677A
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mass spectrometer
flow path
gas
membrane inlet
switching valve
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Yoshihiko Arita
佳彦 有田
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Horiba Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0422Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for gaseous samples
    • H01J49/0427Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for gaseous samples using a membrane permeable to gases
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/0009Calibration of the apparatus

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な校正を行うことが可能であり、さら
に、キャリアガスを不要とすることにより小型化・軽量
化を図ることができるメンブレンインレット質量分析計
を提供する。 【解決手段】 校正用の試薬を気化させるためのガス生
成セル1と、試料の分析を行うためのメンブレンインレ
ット質量分析部2と、前記ガス生成セル1からメンブレ
ンインレット質量分析部2にかけて形成された第一流路
3と、この第一流路3に第一切換弁4を介して接続され
るサンプル流路5と、前記メンブレンインレット質量分
析部2から前記ガス生成セル1にかけて形成された第二
流路6と、この第二流路6に第二切換弁7を介して接続
される排出流路8と、前記第一流路3の第一切換弁4か
らメンブレンインレット質量分析部2までの間か、また
は前記第二流路6のメンブレンインレット質量分析部2
から第二切換弁7までの間に設けられるサンプリングポ
ンプ9とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メンブレンイン
レット(Membrane inlet)質量分析計に
関する。
【0002】
【従来の技術】メンブレンインレット質量分析計の校正
は、図3に示すように、従来、1μL程度の校正液(た
とえばベンゼンやトリクロロエチレン)を、気化室27
のセプタム(いわゆるゴム栓など)28を通して気化室
27内にシリンジ注入して気化させた後、気化した校正
液の一部をキャリアガスKを用いて前記気化室27の下
流にあるガスクロカラム29に導入し、さらにその下流
にある分析計30に送ることで行っていた。なお、ガス
クロカラム29に導入しない校正液は、排出流路31か
ら排出されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
校正方法では、前記ガスクロカラム29に導入されず、
排出流路31から排出される校正液の排出量を一定にす
ることが困難であったため、ガスクロカラム29を経て
分析計30に送られる校正液の量を把握することができ
ず、精度の良い校正を行うことができなかった。また、
試料の分析を、試料を採取した現場から研究室などに持
ちかえって行わずに、その現場で行う場合、上述のよう
な校正方法にはキャリアガスKが必要であり、質量分析
計とともにキャリアガス源となるガスボンベ(たとえば
ヘリウムガスボンベ)を携帯しなければならないという
不都合が生じていた。さらに、質量分析計に校正手段を
具備しようとすれば、質量分析計が大型化・重量化する
ことになり、やはり携帯に不向きなものとなっていた。
【0004】この発明は上述の事柄に留意してなされた
もので、その目的は、正確な校正を行うことが可能であ
り、さらに、キャリアガスを不要とすることにより小型
化・軽量化を図ることができるメンブレンインレット質
量分析計を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のメンブレンインレット質量分析計は、校
正用の試薬を気化させるためのガス生成セルと、試料の
分析を行うためのメンブレンインレット質量分析部と、
前記ガス生成セルからメンブレンインレット質量分析部
にかけて形成された第一流路と、この第一流路に第一切
換弁を介して接続されるサンプル流路と、前記メンブレ
ンインレット質量分析部から前記ガス生成セルにかけて
形成された第二流路と、この第二流路に第二切換弁を介
して接続される排出流路と、前記第一流路の第一切換弁
からメンブレンインレット質量分析部までの間か、また
は前記第二流路のメンブレンインレット質量分析部から
第二切換弁までの間に設けられるサンプリングポンプと
から構成した。
【0006】上記の構成により、正確な校正を行うこと
が可能であり、さらに、キャリアガスを不要とすること
により、小型化・軽量化を図ることができるメンブレン
インレット質量分析計の提供が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を、図を
参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施例に係
るメンブレンインレット質量分析計D(以下、質量分析
計Dという)の構成を概略的に示す構成図である。質量
分析計Dは、校正用の試薬を気化させるためのガス生成
セル1と、試料の分析を行うためのメンブレンインレッ
ト質量分析部2と、前記ガス生成セル1からメンブレン
インレット質量分析部2にかけて形成された第一流路3
と、この第一流路3に第一切換弁4を介して接続される
サンプル流路5と、前記メンブレンインレット質量分析
部2から前記ガス生成セル1にかけて形成された第二流
路6と、この第二流路6に第二切換弁7を介して接続さ
れる排出流路8と、前記第二流路6のメンブレンインレ
ット質量分析部2から第二切換弁7までの間に設けられ
るサンプリングポンプ9とからなる。
【0008】前記ガス生成セル1は、外形がほぼ直方体
形状で中空の部材であり、内部の温度を調整するための
ヒータ10を有している。また、ガス生成セル1には、
一側に前記第一流路3が、他側に前記第二流路6がそれ
ぞれ内部と連通する状態で接続されている。なお、11
は、校正液を内部に注入するために設けられた注入口で
あり、ゴム栓状のセプタム12によって閉栓することが
可能である。
【0009】前記メンブレンインレット質量分析部2
は、たとえば飛行時間型のものであり、試料ガスS(お
よび校正ガス)をイオン化するイオン源13と、飛行部
14とからなる。なお、前記イオン源13および飛行部
14は、真空ポンプ13P、14Pによって、それぞれ
高真空状態にされている。
【0010】15および16は、それぞれイオン源13
内で電子ビーム17を発生するためのフィラメントおよ
びエレクトロンコレクタであり、イオン源13内に供給
された試料ガスSの原子や分子に電子ビーム17が当た
ることによってこれがイオン化するように形成されてい
る。
【0011】18および19は、それぞれイオン化した
試料ガスSを移動させる電界を形成するイオン加速電極
および電極である。前記イオン加速電極18は電子ビー
ム17の透過窓18a、18bを有しており、図示しな
い絶縁物を介して電極19に固定されている。また、前
記電極19は、その中心位置にピンホール孔19aを有
している。
【0012】すなわち、イオン加速電極18および電極
19は、透過窓18a、18b、ピンホール孔19aを
除いて閉ざされた空間Aを作ることができ、その内圧を
高くすることができる。また、イオン加速電極18は凹
部を形成するように湾曲した3次曲面を形成するので、
両電極18、19間に電圧をかけることにより、前記空
間A内に、湾曲した等電位面を有する電界を形成するこ
とができる。そして、この電界は各部で発生したイオン
を前記ピンホール孔19aに収束させるような形状であ
る。
【0013】20は、前記ピンホール孔19aから出射
されたイオンに作用する電界を加えるイオンビーム収束
用の電極であり、この電極20に電圧をかけることによ
り、飛行部14内のイオンビームを検出器(電子倍増
管)21に収束させることができる。
【0014】前記メンブレンインレット質量分析部2
は、イオン源13内で生成したイオンがピンホール孔1
9aに収束するので、電極19に開設された小さなピン
ホール孔19aを除いて、イオン源13と飛行部14を
完全に分離でき、イオン源13の気密性を高めることが
できる。すなわち、飛行部14を高真空にした状態で、
イオン源13に多くの試料ガスSを流入することができ
る。
【0015】また、イオン源13に多くの試料ガスSを
挿入できるので、イオン源13内において、試料ガスS
の原子または分子に電子ビーム17が衝突する確率を上
げることができ、イオン化効率を引き上げることができ
る。そして、飛行部14が高真空であるので、飛行部1
4に出射したイオンが他の原子や分子に衝突することで
生じる感度低下を抑えることができる。
【0016】なお、前記イオン加速電極18の形状を、
イオン源13内の空間Aで生成したイオンを一点に収束
させるような電界を形成できる3次曲面であるとしてい
るが、このような構成に限るものではなく、イオン加速
電極18の形状を、たとえば2次曲面を有するものであ
り、その電極19にスリット状の孔を形成し、このスリ
ット状の孔にイオンを収束させるようにしてもよい。
【0017】上記のように、イオン加速電極18を2次
曲面とすることにより、その製造時に導電体からなる平
板を湾曲させるだけでよいので容易に形成でき、製造コ
ストを引き下げることができる。
【0018】上記メンブレンインレット質量分析部2の
種類は、飛行時間型に限るものではなく、磁場型、四重
極型など各種のガス分析用の質量分析部としてもよい。
【0019】また、メンブレンインレット質量分析部2
の入口部22に設けられたメンブレン23は、たとえば
シリコンからなり、大量の試料ガスSや校正ガス(後述
する)がメンブレンインレット質量分析部2内に一気に
導入されることを防止するためのものである。
【0020】一端が前記ガス生成セル1に接続される前
記第一流路3の他端は、前記メンブレンインレット質量
分析部2の入口部22に接続されている。
【0021】前記第一切換弁4は、たとえば三方電磁弁
であり、前記ガス生成セル1からメンブレンインレット
質量分析部2への流路が開状態となるとともに、前記サ
ンプル流路5から第一流路3への流路が閉状態となる場
合(以下、循環状態という)と、前記サンプル流路5か
らメンブレンインレット質量分析部2への流路が開状態
となるとともに、前記ガス生成セル1からメンブレンイ
ンレット質量分析部2およびサンプル流路5への流路が
閉状態となる場合(以下、導入状態という)とに切り換
えることができる。
【0022】前記サンプル流路5は、その上流部にサン
プル導入口5’を有しており、このサンプル導入口5’
から、試料ガスSを質量分析計D内へ導入することがで
きる。
【0023】一端が前記ガス生成セル1に接続される前
記第二流路6の他端は、前記メンブレンインレット質量
分析部2の入口部22に接続されている。
【0024】前記第二切換弁7は、たとえば三方電磁弁
であり、前記メンブレンインレット質量分析部2からガ
ス生成セル1への流路が開状態となるとともに、前記第
二流路6から排出流路8への流路が閉状態となる場合
(以下、循環状態という)と、前記メンブレンインレッ
ト質量分析部2から排出流路8への流路が開状態となる
とともに、前記メンブレンインレット質量分析部2から
ガス生成セル1への流路が閉状態となる場合(以下、排
出状態という)とに切り換えることができる。
【0025】なお、前記第一切換弁4および第二切換弁
7は、三方電磁弁に限るものではなく、たとえば二方電
磁弁を二つ用いることでも同様の機能を具備することが
できる。すなわち、第一切換弁4を二つの二方電磁弁で
構成する場合、一方の二方電磁弁を前記サンプル流路5
に設け、他方の二方電磁弁を前記第一流路3におけるサ
ンプル流路5と第一流路3との接続点よりもガス生成セ
ル1に近い側に設ければよい。また、前記第二切換弁7
を二つの二方電磁弁で構成する場合、一方の二方電磁弁
を前記排出流路8に設け、他方の二方電磁弁を前記第二
流路6における排出流路8と第二流路6との接続点より
もメンブレンインレット質量分析部2に近い側に設けれ
ばよい。
【0026】前記排出流路8は、その下流部にサンプル
排出口8’を有しており、このサンプル排出口5’か
ら、試料ガスSを質量分析計D外へ排出することができ
る。
【0027】前記サンプリングポンプ9は、毎分200
mLの気体を送ることが可能である。なお、サンプリン
グポンプ9が設けられる位置は、前記第二流路6のメン
ブレンインレット質量分析部2から第二切換弁7までの
間に限るものではなく、前記第一流路3の第一切換弁4
からメンブレンインレット質量分析部2までの間として
もよい。
【0028】次に、上記の構成からなる質量分析計Dの
校正方法および分析方法について説明する。まず、校正
の前処理として、ガス生成セル1の内部を、前記ヒータ
10を用いて温度調整し、同時に、図示しない断熱材が
巻かれた第一流路3、第二流路6およびメンブレンイン
レット質量分析部2の入口部22を、適宜の手段を用い
て温度調整する。
【0029】また、前記第一切換弁4および第二切換弁
7を、それぞれ導入状態および排出状態とし、サンプリ
ングポンプ9をONにして、質量分析計D内における前
記第二切換弁7からガス生成セル1を経て第一切換弁4
までを除く部分のパージを行う。これは、循環流路にゼ
ロガスや空気が残留していると、後述する校正ガス濃度
がこれらのガスで希釈され、濃度の定義付けができなく
なるためである。
【0030】上記前処理終了後、サンプリングポンプ9
をOFFにするとともに、第一切換弁4、第二切換弁7
をそれぞれ循環状態とし、あらかじめ校正液(たとえば
濃度が0.1%のベンゼン1μL)を定量採取したマイ
クロシリンジ(図示せず)の先端部をセプタム12の奥
まで刺しこみ、校正液を注入口11からガス生成セル1
内部に注入する。このとき、あらかじめ温度調整された
ガス生成セル1内に注入された校正液は、ほぼ瞬間的に
気化して校正ガスとなる。
【0031】そして、再びサンプリングポンプ9をON
にして、気化した校正液(校正ガス)を、第一流路3、
メンブレンインレット質量分析部2の入口部22、第二
流路6、ガス生成セル1(以下、循環流路Cという)に
わたって循環させる。このように循環した状態の校正ガ
スは、メンブレンインレット質量部2の入口部22から
メンブレン23を経て、メンブレンインレット質量部2
の内部に、たとえば毎分数μLだけ導入されることにな
る。
【0032】ここで、前記校正ガス濃度は、校正液の量
と、前記ガス生成セル1の容積と、循環流路C内の圧力
とから厳密に求めることができる。たとえば、校正液と
して、C6 6 (純度100%)の試薬をマイクロシリ
ンジにて1μLサンプルし、250mLのガスセルに注
入した場合の校正ガス濃度を求める場合について詳細に
説明する。
【0033】ベンゼンの比重d=0.87865(20
°C下)から、1μLのベンゼンは8.787×10-4
gとなり、この液体ベンゼンがすべて気化したと仮定す
れば、1[atm],300[K]におけるベンゼンガ
スは1[mol](78g)あたり22.4Lの体積で
あるから、1μLのベンゼンは、 8.787×10-4×22.4/78=2.52×10
-4[L] の体積を占めている。ゆえに、このベンゼンガスのガス
生成セル内の濃度は、 2.52×10-4/0.25=1.008×10-3=1
008[ppm] と求められる。
【0034】ガス生成セル1の容積が既知であり、循環
流路C内の圧力が一定となるように操作しておくことに
よって、上記のようにガス生成セル1内に発生した校正
ガス濃度を厳密に求めることができ、このガス濃度の値
を用いることにより、質量分析計Dの校正を精度よく行
うことが可能となる。
【0035】また、上記の例に加えて、さらなる低濃度
の校正ガスを発生させる方法として、校正液(例えばベ
ンゼン)を他の溶媒(メタノール、エタノール等)で希
釈する方法が挙げられる。たとえば、ベンゼンをメタノ
ールで1/1000に希釈したものを1μL採取し、2
50mLのガス生成セル1に注入すれば、約1ppmの
ベンゼンガスを生成することが可能となる。また、これ
らの校正液を混合することにより、他成分を同時に校正
することも可能となる。
【0036】上記のように質量分析計Dの校正が終われ
ば、前記第一切換弁4、第二切換弁7をそれぞれ導入状
態および排出状態とし、エアーをサンプル導入口5’か
ら送ることにより質量分析計D内をパージする。エアー
の導入方法として、たとえば、導入口5’の前段にゼロ
ガス精製器を接続しておき(図示しない)、質量分析計
D本体に内蔵されたサンプリングポンプ9を用いてエア
ーを吸引することで、質量分析計D内部をパージするこ
とが可能となる。また、前記ゼロガス精製器はたとえば
携帯型かつ筒状のユニットであり、内にダストフィル
タ、活性炭、モレキュラシーブなどを充填したものであ
る。これによってエアー中の塵や埃、炭化水素系の有機
化合物、水分を強力に除去することが可能となると同時
に、窒素ボンベ等のゼロガス用のガスシリンダを測定現
場に持ち込む必要がなくなる。
【0037】なお、上記パージ後にも、前記校正ガス
は、前記第二切換弁7からガス生成セル1を経て第一切
換弁4までの間に残留することになる。そして、このよ
うに残留した校正ガスは、以下に示す試料ガスSの分析
終了後、質量分析計Dの校正のために再利用することが
可能である。
【0038】上記の操作後、サンプル導入口5’から試
料ガスSを送ることで、試料ガスSの分析を行うことが
できる。このとき、前記メンブレン23を経てメンブレ
ンインレット質量分析部2内に導入される試料ガスSの
量は、毎分数μLであるため、導入されなかった試料ガ
スSは、前記サンプル排出口8’から排出されることに
なる。
【0039】上記の構成からなる質量分析計Dは、校正
ガスや試料ガスSの循環をポンプを用いて行うことか
ら、小型化、軽量化を容易に図ることが可能であるとと
もに、キャリアガスを必要とせず、そのため携帯する場
合にも、質量分析計Dの他に携帯型の前記ゼロガス精製
器のみを用意すればよく、ボンベなどを運ぶ必要がな
い。
【0040】また、上記の構成からなる質量分析計D
は、前記第一電磁弁4および第二電磁弁7を操作するこ
とによって、校正を行うための回路と分析を行うための
回路に切り換えることができるという利点を有してい
る。
【0041】さらに、上記の構成からなる質量分析計D
は、上記校正の後、分析のための回路に切り換えてパー
ジを行うだけで分析が可能な状態となるため、校正から
分析までの時間を短縮することができ、質量分析計Dの
温度影響や感度ドリフトなどによって分析精度が落ちる
ことを極力防止することが可能となる。
【0042】図2は、本発明の第二実施例に係る質量分
析計D2 の構成を概略的に示す説明図である。質量分析
計D2 の構成は、第一実施例の構成に比して、前記第二
流路6のメンブレンインレット質量分析部2からサンプ
リングポンプ9までの間に、第三切換弁24を介して排
出ポンプ25を有する第二排出流路26が形成されてお
り、また、前記サンプル流路5中に切換弁5aが、そし
て、前記排出流路8中に切換弁8aがそれぞれ設けられ
ている点で異なっている。
【0043】前記第三切換弁24は、たとえば三方電磁
弁であり、前記メンブレンインレット質量分析部2から
ガス生成セル1への流路が開状態となるとともに、前記
第二排出流路26から第二流路6への流路が閉状態とな
る場合(以下、循環状態という)と、前記第二排出流路
26からガス生成セル1への流路が開状態となるととも
に、前記メンブレンインレット質量分析部2からガス生
成セル1への流路が閉状態となる場合(以下、排出状態
という)とに切り換えることができる。
【0044】前記第三切換弁24および第二排出流路2
6を設ける位置は、前記第二流路6のメンブレンインレ
ット質量分析部2からサンプリングポンプ9までの間に
限るものではなく、前記第一流路3の第一切換弁4から
メンブレンインレット質量分析部2までの間に設けても
よい。
【0045】前記切換弁5aは、たとえば二方電磁弁で
ある。なお、前記第一切換弁4を二つの二方電磁弁によ
って構成する場合には、この二つの二方電磁弁の内、一
方を切換弁5aとして兼用することが可能である。
【0046】前記切換弁8aは、たとえば二方電磁弁で
ある。なお、前記第二切換弁7を二つの二方電磁弁によ
って構成する場合には、この二つの二方電磁弁の内、一
方を切換弁8aとして兼用することが可能である。
【0047】次に、上記の構成からなる質量分析計D2
の校正方法について説明する。まず、校正の前処理とし
て、ガス生成セル1の内部を、前記ヒータ10を用いて
温度調整し、同時に、図示しない断熱材が巻かれた第一
流路3、第二流路6およびメンブレンインレット質量分
析部2の入口部22を、適宜の手段を用いて温度調整す
る。
【0048】また、前記第一切換弁4、第二切換弁7を
それぞれ導入状態および排出状態とし、さらに、前記切
換弁5aおよび8aを閉状態とする。そして、前記排出
ポンプ25をONにすることにより、前記循環流路C内
における第一切換弁4からメンブレンインレット質量分
析部2を経て第二切換弁7に至るまでの部分(以下、デ
ッドボリューム部という)に残留しているガスを、前記
排出流路26から排出することができ、前記デッドボリ
ューム部内をほぼ真空状態とすることができる。
【0049】上記のようにデッドボリューム部内を真空
状態とすることにより、校正ガス濃度に対するデッドボ
リューム部内のガスの影響を取り除くことが可能とな
る。
【0050】上記前処理後、第一切換弁4、第二切換弁
7をそれぞれ循環状態とし、あらかじめ校正液(たとえ
ば濃度が0.1%のベンゼン1μL)を定量採取したマ
イクロシリンジ(図示せず)の先端部をセプタム12の
奥まで刺しこみ、注入口11からガス生成セル1内部に
注入する。このとき、あらかじめ温度調整されたガス生
成セル1内に注入された校正液は、ほぼ瞬間的に気化し
て校正ガスとなる。
【0051】そして、サンプリングポンプ9をONにし
て、気化した校正液(校正ガス)を、循環流路Cにわた
って循環させる。このように循環した状態の校正ガス
は、メンブレンインレット質量部2の入口部22からメ
ンブレン23を経て、メンブレンインレット質量部2の
内部に、たとえば毎分数μLだけ導入されることにな
る。
【0052】ここで、前記校正ガス濃度は、校正液の量
と、前記ガス生成セル1の容積と、循環流路C内の圧力
とから厳密に求めることができる。なお、ガス生成セル
1の容積はあらかじめ調べておけばよく、循環流路C内
の圧力は一定となるように操作しておけばよい。上記の
ように校正ガス濃度の厳密な値を用いることにより、こ
の校正ガスを用いた質量分析計D2 の校正を精度よく行
うことが可能である。
【0053】上記のように質量分析計D2 の校正が終わ
れば、前記切換弁5aおよび8aを開状態とするととも
に第一切換弁4、第二切換弁7をそれぞれ導入状態およ
び排出状態とし、エアーをサンプル導入口5’から送る
ことにより質量分析計D2 内をパージする。なお、この
とき、前記校正ガスは、前記第二切換弁7からガス生成
セル1を経て第一切換弁4までの間に残留することにな
る。そして、このように残留した校正ガスは、以下に示
す試料ガスSの分析終了後、質量分析計D2 の校正のた
めに再利用することが可能である。
【0054】上記の操作後、サンプル導入口5’から試
料ガスSを送ることで、試料ガスSの分析を行うことが
できる。このとき、前記メンブレン23を経てメンブレ
ンインレット質量分析部2内に導入される試料ガスSの
量は、毎分数μLであるため、導入されなかった試料ガ
スSは、前記サンプル排出口8’から排出されることに
なる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、上記の構成からな
る本発明によれば、正確な校正が可能であり、かつキャ
リアガスが不要となり、小型化・軽量化を図ることがで
きるメンブレンインレット質量分析計の提供が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るメンブレンインレッ
ト質量分析計の構成を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明の第二実施例に係るメンブレンインレッ
ト質量分析計の構成を概略的に示す説明図である。
【図3】従来の質量分析計の構成を概略的に示す説明図
である。
【符号の説明】
1…ガス生成セル、2…メンブレンインレット質量分析
部、3…第一流路、4…第一切換弁、5…サンプル流
路、6…第二流路、7…第二切換弁、8…排出流路、9
…サンプリングポンプ、D…メンブレンインレット質量
分析計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 校正用の試薬を気化させるためのガス生
    成セルと、試料の分析を行うためのメンブレンインレッ
    ト質量分析部と、前記ガス生成セルからメンブレンイン
    レット質量分析部にかけて形成された第一流路と、この
    第一流路に第一切換弁を介して接続されるサンプル流路
    と、前記メンブレンインレット質量分析部から前記ガス
    生成セルにかけて形成された第二流路と、この第二流路
    に第二切換弁を介して接続される排出流路と、前記第一
    流路の第一切換弁からメンブレンインレット質量分析部
    までの間か、または前記第二流路のメンブレンインレッ
    ト質量分析部から第二切換弁までの間に設けられるサン
    プリングポンプとからなるメンブレンインレット質量分
    析計。
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