JP6753533B2 - 液体試料導入方法及び液体試料導入装置 - Google Patents

液体試料導入方法及び液体試料導入装置 Download PDF

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Description

本発明は、質量分析装置やイオン移動度分析装置等のイオン分析装置において試料中の成分をイオン化する大気圧イオン源に液体試料を導入する方法、及びそれに用いられる液体試料導入装置に関する。
液体クロマトグラフ質量分析装置(LC−MS)では、液体クロマトグラフ(LC)のカラムで時間方向に分離された成分を含む液体試料が質量分析装置に導入される。質量分析装置は、液体試料中の成分(化合物)をイオン化するために、例えばエレクトロスプレーイオン化(ESI)法や大気圧化学イオン化(APCI)法などによるイオン化を行うイオン源を備える。例えばESIイオン源では、液体試料を細管の先端部に導いて大きな電場に晒しながら、ネブライズガスの助けにより略大気圧雰囲気中に噴霧する。電場の作用で片寄った電荷を有する微小な帯電液滴が形成され、この帯電液滴が大気に衝突して微細化されるとともに該液滴中の溶媒が蒸発する過程で、液滴中の成分が気体イオンとなる。
上記LC−MSでは、質量較正や装置パラメータの調整などのために、LCから供給される液体試料に代えて、標準試料をイオン源に導入して分析を行う必要がある。例えば特許文献1に記載の装置では、LCから供給される液体試料と空気圧で加圧された標準試料とが、切替バルブよる流路の切り替えによって、選択的にイオン化プローブに供給される構成が採られている。特許文献1に記載の装置では、標準試料を送液するため、及び、イオン化プローブで液体試料を噴霧するために、それぞれ別の系統のガスを用意する必要があり、コスト的に問題があった。
これに対し、本願出願人が特許文献2において提案した液体試料導入装置では、一つのガス源からイオン化プローブと標準試料が貯留された液体試料容器との両方に分岐させたガスをそれぞれ供給することで、特許文献1に記載の装置における上記問題を解決している。
米国特許第5703360号明細書 国際公開第2017/056173号パンフレット
特許文献2に記載の液体試料導入装置では、複数の液体試料容器に一つのガス源によるガスを分岐させてそれぞれ供給し、その複数の液体試料容器中にそれぞれ収容されている異なる種類の液体試料を一つの流路切替バルブ(Nポジション(N+1)ポートバルブ)で選択し、1本の送液流路を通してイオン化プローブに供給する構成が採られている。これにより、一つの流路切替バルブを用いて異なる種類の複数の液体試料のいずれかを択一的にイオン源に導入することができる。
この特許文献2に記載の液体試料導入装置では、分析の終了時等にガス源からイオン化プローブへのネブライズガスの供給が停止されるとき、流路切替バルブとイオン化プローブとの間の送液流路中に液体試料(又は液体クロマトグラフから供給された移動相)が残留する。そのため、次の分析実行時に、液体試料容器へのガスの供給が開始され、それによって該液体試料容器中の液体試料の送出が開始されても、暫くの間、送液流路中に残留していた前の分析の液体試料や移動相がイオン源に導入されることになる。その間は、実質的に分析が行えないため、分析のデッドタイムが生じてしまう。こうしたデッドタイムは分析の効率の低下に繋がる。
本発明はこうした課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、分析の開始時等に大気圧イオン源に分析対象である液体試料が導入されるまでの待ち時間(つまりは上記デッドタイム)を短縮することで分析効率を改善することができる液体試料導入方法及び液体試料導入装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る液体試料導入方法の第1の態様は、イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であり、液体試料が収容される密閉容器である複数の液体試料容器と、前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記複数の液体試料容器の内部の液体試料の液面よりも上方にそれぞれ接続されるように分岐された送液ガス流路と、一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、一端がそれぞれ前記複数の液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートにそれぞれ接続された複数の個別試料送液流路と、を備えた液体試料導入装置を用いた液体試料導入方法であって、
前記複数の液体試料容器の一つを空の状態にしておき、
前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記複数の個別試料送液流路の一つを介して前記空の状態である液体試料容器に接続されている入口側ポートと前記出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える工程を実施することを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明に係る液体試料導入方法の第の態様は、上記第の態様と同様に、イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であり、液体試料が収容される密閉容器である複数の液体試料容器と、前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記複数の液体試料容器の内部の液体試料の液面よりも上方にそれぞれ接続されるように分岐された送液ガス流路と、一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、一端がそれぞれ前記複数の液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートにそれぞれ接続された複数の個別試料送液流路と、を備えた液体試料導入装置を用いた液体試料導入方法であって、
前記複数の液体試料容器の一つを他の液体試料容器に収容される液体試料に比べて粘性の低い液体が収容される低粘性液体試料容器としておき、
前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記複数の個別試料送液流路の一つを介して前記低粘性液体試料容器に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える工程を実施することを特徴としている。
本発明に係る液体試料導入方法及び液体試料導入装置において、「イオン分析装置」とは典型的には質量分析装置、イオン移動度分析装置、又はそれらを組み合わせたイオン移動度−質量分析装置である。また、これら装置における「イオン源」とは、上述したESI法やAPCI法のほか、大気圧光イオン化(APPI)法を含む大気圧イオン化法によるイオン源である。
本発明に係る液体試料導入方法で用いられる液体試料導入装置では、液体試料容器に収容されている液体試料を分析する際に、その液体試料容器に一端が接続されている個別試料送液流路の他端が接続されている入口側ポートと出口側ポートとが連通するように、流路切替部の接続が切り替えられる。送液ガス流路を通して上記液体試料容器内の空間にはガスが送られ、該空間の圧力は容器外よりも高くなっている。そのため、その圧力に押されて該容器内の液体試料は、個別試料送液流路を通り、流路切替部の内部流路、共通試料送液流路を経てイオン化プローブに導入される。そして、ネブライズガスの助けを受けて液体試料はイオン化プローブから噴霧され、イオン化法に応じたメカニズムにより、液体試料中の成分はイオン化される。
分析の終了時にネブライズガスの供給が停止されると液体試料の送給も停止するため、共通試料送液流路中に液体試料が残る。これに対し、本発明に係る液体試料分析方法の第1の態様では、分析の終了時に、空の状態である液体試料容器に一端が接続されている個別試料送液流路の他端に接続されている入口側ポートと出口側ポートとが連通するように、流路切替部の接続が切り替えられる。その空の状態である液体試料容器の内部の圧力は高くなっているため、流路切替部の接続が上記のように切り替えられると、流路切替部の内部流路を通して共通試料送液流路にガス(空気)が流れ込み、その直前まで該流路中に残っていた液体を押し出す。それにより、共通試料送液流路中にはガスが満たされることになる。
ガス(空気)の粘性は液体に比べて格段に小さい。共通試料送液流路中にガスに比べて粘性が大きな液体が充満している場合には、その液体を排出して新たな液体試料に置き換わるのに時間が掛かる。これに対し、共通試料送液流路中にガスが充満している場合には、共通試料送液流路中に液体試料が送給されると、該流路中のガスは速やかに排出され液体試料が入り込む。つまり、より短い時間で以て新たな液体試料が共通試料送液流路に満ち、イオン化プローブに導入される。それにより、分析開始時点から、目的とする液体試料がイオン化プローブから噴霧され始めるまでの所要時間、つまりは上記のデッドタイムを短縮することができる。
一方、本発明に係る液体試料分析方法の第2の態様では、分析終了時に流路切替部の接続が上記のように切り替えられることによって、共通試料送液流路中の液体が液体試料や移動相に比べて低粘性の液体に置き換えられる。一般に、液体クロマトグラフ、質量分析装置等で使用される液体試料の溶媒は有機溶媒又は有機溶媒と水とが混合されたものである。したがって、これらに比べて低粘性である液体とは典型的には水である。共通試料送液流路中の液体が低粘性の液体であることによって、より粘性の高い液体試料や移動相が共通試料送液流路中に残留している場合に比べれば、次の分析のための液体試料が共通試料送液流路中に送給されたときに液体の置換がより短時間で済む。それにより、分析開始時点から、目的とする液体試料がイオン化プローブから噴霧され始めるまでの所要時間、つまりは上記のデッドタイムを短縮することができる。
なお、本発明に係る液体試料導入方法の第1、第2の態様のいずれにおいても、流路切替部における流路の接続の切替えは自動的に行われるようにしてもよいし、オペレータが手動操作によって行われるようにしてもよい。
また上記課題を解決するためになされた本発明に係る液体試料導入装置の第1の態様は、イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であって、
a)液体試料が収容される密閉容器である液体試料容器と、
b)密閉状態であるガス緩衝容器と、
c)前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方及び前記ガス緩衝容器の内部にそれぞれ接続されるように分岐されたガス送給補助流路と、
d)一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、
e)一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、
f)一端が前記液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に位置するように接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された個別試料送液流路と、
g)一端が前記ガス緩衝容器の内部に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された置換ガス流路と、
h)前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記置換ガス流路に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える制御部と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明に係る液体試料導入装置の第2の態様は、イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であって、
a)液体試料が収容される密閉容器である液体試料容器と、
b)前記イオン源へのネブライズガスの流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方及び後記流路切替部の複数の入口側ポートの一つにそれぞれ接続されるように分岐されたガス送給補助流路と、
c)一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、
d)一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、
e)一端が前記液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に位置するように接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された個別試料送液流路と、
f)前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記ガス送給補助流路に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える制御部と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係る液体試料導入装置の第1の態様は、上記第1の態様による液体試料導入方法における空の状態の液体試料容器としてガス緩衝容器を用い、制御部により、分析終了時における流路切替部の接続の切り替えを自動的に、つまりは予め決められたシーケンス又はプログラムに従って行うようにしたものである。これにより、液体試料についての次の分析を実行する際に、共通試料送液流路中にガス(空気)が充満している。そのため、共通試料送液流路中に分析対象の液体試料が送給されると、より短い時間で以て新たな液体試料が共通試料送液流路に満ち、イオン化プローブに導入される。その結果、分析開始時点から、目的とする液体試料がイオン化プローブから噴霧され始めるまでの所要時間、つまりは上記のデッドタイムを短縮することができる。
本発明に係る液体試料導入装置の第2の態様では、分析終了時に制御部が流路切替部の接続を切り替えると、ガス送給補助流路を通して直接的に共通試料送液流路にガスが供給され、共通試料送液流路中の液体はガスに置換される。それによって第1の態様の液体試料導入装置と同様に、共通試料送液流路中に次の分析対象の液体試料が送給されると、より短い時間で以て新たな液体試料が共通試料送液流路に満ち、イオン化プローブに導入される。その結果、分析開始時点から、目的とする液体試料がイオン化プローブから噴霧され始めるまでの所要時間、つまりは上記のデッドタイムを短縮することができる。
本発明に係る液体試料導入方法及び液体試料導入装置によれば、分析開始時点から、目的とする液体試料がイオン化プローブから噴霧され始めるまでの所要時間、つまり分析のデッドタイムを短縮することができる。それにより、分析効率を向上させることができる。また、分析の実行毎に共通試料送液流路中に残った液体をガス(空気)やその残留している液体よりも低粘性である液体(例えば水)に置換することで、不所望の成分の混入によるコンタミネーションを軽減することができるという利点もある。
本発明に係る液体試料導入装置を用いた質量分析装置の一例の要部の構成図。 図1に示した質量分析装置における液体試料導入部の一実施例(第1実施例)を示す流路構成図。 図2に示した液体試料導入部における残留溶液排出時の状態を示す図。 液体試料導入部の他の実施例(第2実施例)を示す流路構成図。 液体試料導入部の他の実施例(第3実施例)を示す流路構成図。 液体試料導入部の他の実施例(第4実施例)を示す流路構成図。 本発明に係る液体試料導入装置と従来の装置との効果の差異を説明するための実測によるクロマトグラムを示す図。
以下、本発明に係る液体試料導入装置の実施例について、添付図面を参照して説明する。
本発明に係る液体試料導入装置は、例えば図1に示す四重極−飛行時間型質量分析装置(いわゆる「Q−TOFMS」)において液体クロマトグラフ(LC)のカラム(図示せず)から溶出する液体試料中の各種成分を質量分析するのと同時に、又はその分析の直前若しくは直後に、質量較正用の標準試料をイオン源に導入するために用いられる。もちろん、Q−TOFMSに限らず、大気圧イオン源を備えていれば、他の構成の質量分析装置やイオン移動度分析装置においても、以下の各種実施例による及びこれらと同様の構成を有する液体試料導入装置を用いることができることは明らかである。
[質量分析装置全体の構成]
図1において、測定部1は、質量分析部2、LC部3、及び、液体試料導入部4を含む。質量分析部2は、チャンバ200内に、略大気圧雰囲気であるイオン化室201と、図示しない真空ポンプにより排気され高真空雰囲気に維持される主分析室205と、を有し、その2室の間には段階的に真空度が高くされた第1中間真空室202、第2中間真空室203、及び前段分析室204が配設されている。イオン化室201と第1中間真空室202とは細径の脱溶媒管208を介して連通しており、第1中間真空室202と第2中間真空室203とは円錐形状のスキマー210の頂部に穿設された小径のオリフィスを介して連通している。
イオン化室201には、LC部3に接続された第1ESIプローブ206と、液体試料導入部4に接続された第2ESIプローブ207が配設されている。第1中間真空室202内にはイオン光軸Cを取り囲むように配置された、それぞれ複数の電極板から成るイオンガイド209が配設されている。第2中間真空室203内にはイオン光軸Cを取り囲むように配置された複数のロッド電極から成るイオンガイド211が配設されている。前段分析室204内には、四重極マスフィルタ212と、内部にイオンガイド214が配置されたコリジョンセル213とが配設されており、前段分析室204と主分析室205とに跨って複数の円環状電極から成るイオン輸送光学系215が配設されている。さらに、主分析室205内には、直交加速部216と、反射器218を含む飛行空間217と、イオン検出器219とが配設されている。
制御部5は、記憶部51、分析条件設定部52、及び分析制御部53を含み、測定部1に含まれる各部の動作を制御する。この制御部5には、ユーザインターフェイスとして入力部6と表示部7とが接続されている。また、ここでは図示しないが、イオン検出器219で得られた検出データを処理するデータ処理部が備えられている。通常、制御部5及び図示しないデータ処理部の実体はパーソナルコンピュータであり、該コンピュータにインストールされた所のソフトウェアが該コンピュータ上で動作することにより、制御部5及びデータ処理部としての機能が発揮されるようになっている。
[質量分析装置の分析動作の説明]
この質量分析装置における分析動作の一例を概略的に説明する。
記憶部51には分析条件を格納した複数のメソッドファイルが予め格納されている。分析条件設定部52は入力部6を通した指示に応じて適宜のメソッドファイルを記憶部51から読み出し、分析制御部53は読み出されたメソッドファイルに従って測定部1の各部を制御する。この制御の下で、LC部3のカラムで時間的に分離された各種成分を含む液体試料が、第1ESIプローブ206に連続的に供給される。第1ESIプローブ206は、液体試料を微小な帯電液滴としてイオン化室201内に噴霧する。また、後述するように、液体試料導入部4から送液される質量較正用の標準試料も同様に、第2ESIプローブ207からイオン化室201内に微小な帯電液滴として噴霧される。
これらの帯電液滴はイオン化室201内の大気と衝突して微細化され、溶媒が気化する際に液滴中の成分がイオン化する。生成されたイオンはイオン化室201と第1中間真空室202との差圧によって脱溶媒管208に引き込まれ、イオンガイド209、211で収束されつつ二つの中間真空室202、203を通過して前段分析室204内の四重極マスフィルタ212に導入される。
四重極マスフィルタ212を構成する各ロッド電極には高周波電圧と直流電圧とを合成した電圧が印加され、その電圧に応じた特定の質量電荷比m/zを有するイオン(通常、プリカーサイオンと呼ばれる)が選択的に該マスフィルタ212を通過してコリジョンセル213に導入される。コリジョンセル213内にはAr等のコリジョンガスが導入され、上記プリカーサイオンはコリジョンガスに接触して解離し、各種のプロダクトイオンが生成される。生成されたプロダクトイオンはイオン輸送光学系215で収束されつつ主分析室205内の直交加速部216に導入される。
図1においてX軸方向に直交加速部216に導入されたイオン(プロダクトイオン)は所定のタイミングでY軸方向にパルス的に加速される。加速されたイオンは飛行空間217に入射して飛行し、反射器218により形成されている反射電場によって折り返されて最終的にイオン検出器219に到達する。直交加速部216からほぼ同時に射出されたイオンの中で質量電荷比が小さいイオンほど速く飛行し、質量電荷比に応じた時間差でイオン検出器219に到達する。イオン検出器219は到達したイオンの量に応じた電流を検出信号として出力する。直交加速部216からイオンが射出された時点を起点としてイオンが到達した時間(つまり飛行時間)をプロットすることで飛行時間スペクトルを作成することができ、飛行時間を質量電荷比に換算することでマススペクトルを取得することができる。
[液体試料導入部の構成及び動作]
次に、主として質量較正用標準試料に由来するイオンを生成するための第2ESIプローブ207に送液を行う、この第1実施例による液体試料導入部4の詳細な構成と動作を説明する。図2は上記質量分析装置における液体試料導入部4の構成図、図3はこの液体試料導入部4における残留溶液排出時の状態を示す図である。
イオン化室201に配設された第2ESIプローブ207のネブライズガス管路(図示せず)には、窒素ガスボンベ(霧化ガス源)400に繋がるネブライズガス流路401の一端が接続されている。このネブライズガス流路401には、窒素ガスボンベ400に近い方から順にバルブ402及び分岐部403が設けられており、分岐部403には送液ガス主流路404の一端が接続されている。送液ガス主流路404には、レギュレータ405及び分岐部406が設けられており、分岐部406にはリリーフバルブ407に繋がるリリーフ流路408が接続されている。送液ガス主流路404の他端は6本の送液ガス分岐流路410a〜410fに枝分かれしている。5本の送液ガス分岐流路410a〜410eの端部はそれぞれ、標準試料溶液が収容された容器(液体試料容器)420a〜420e内の溶液の液面よりも上部の空間に接続されている。また、1本の送液ガス分岐流路410fの端部は、略密閉状態の空き瓶であるガス緩衝容器421内に接続されている。さらにまた、各送液ガス分岐流路410a〜410fと並列に、大気開放バルブ411に繋がる大気開放流路412が設けられている。液体試料容器420a〜420eはいずれも略密閉されている。
第2ESIプローブ207において液体試料が流通するキャピラリ(図示せず)には、共通試料送液流路60の一端が接続され、その他端は6ポジション7ポートバルブ415のメインポート(出口側ポート)gに接続されている。6ポジション7ポートバルブ415のサブポート(入口側ポート)a〜eにはそれぞれ個別試料送液流路414a〜414eの一端が接続され、それら流路414a〜414eの他端は液体試料容器420a〜420e内の溶液の液面よりも下方(即ち液中)に接続されている。また、6ポジション7ポートバルブ415のサブポートfには置換ガス流路413の一端が接続され、その他端はガス緩衝容器421内に接続されている。なお、5個の液体試料容器420a〜420eに収容されている標準試料は、それぞれ異なる既知の質量電荷比を有するイオンを複数生成する成分が溶解している溶液である。また、置換ガス流路413と個別試料送液流路414a〜414eとは実質的に同じものであり、後述するような分析終了時におけるガス置換を行わない場合には、ガス緩衝容器421の代わりに別の標準試料を収容した液体試料容器を配置することもできる。
上述した質量分析時におけるこの実施例の液体試料導入部4の動作について説明する。
分析制御部53は、上述したようにLC部3から第1ESIプローブ206に導入される液体試料中の成分由来のイオンについての質量分析を実行する際に、予め作成され記憶部51に格納されている分析メソッドに従って、所定の測定時間範囲に6ポジション7ポートバルブ415のサブポート(入口側ポート)a〜eのいずれかとメインポートgとが連通するように該バルブ415の接続を制御する。
分析中、窒素ガスボンベ400からネブライズガス流路401に所定流量、所定圧力で窒素ガスが送給される。その窒素ガスの一部は分岐部403を経て送液ガス主流路404に流れ込み、レギュレータ405により所定圧力に減圧され、各送液ガス分岐流路410a〜410fを通って液体試料容器420a〜420e及びガス緩衝容器421に送られる。これにより、各液体試料容器420a〜420e及びガス緩衝容器421の内部が同時に加圧され、各液体試料容器420a〜420eに収容されている標準試料がそれぞれ個別試料送液流路414a〜414eに送出される。なお、レギュレータ405に異常が発生して送液ガス主流路404内でのガス圧が所定値以上になると、リリーフバルブ407が開放され窒素ガスが外部に放出される。
窒素ガスボンベ400から供給するネブライズガスの流量や圧力は使用するイオン化プローブ(本実施例では第2ESIプローブ207)の仕様等に応じて決めればよく、送液ガス主流路404へ流す送液ガスの圧力は標準試料の目的送出量に応じて決めればよい。ただし、ネブライズガス及び送液ガスの圧力は、いずれもイオン化室201内の圧力よりも高くしておくことは当然である。
個別試料送液流路414a〜414eに送出された各標準試料は、6ポジション7ポートバルブ415の5つのサブポートa〜eに到達する。上述したように、分析時に、6ポジション7ポートバルブ415ではサブポートa〜eのうちの1つのみがメインポートgに接続される。その接続は分析時間の経過に伴って切り替えられるが、メインポートgと連通しているサブポートa〜eのいずれかに送出されている標準試料(液体試料容器420a〜420eのいずれかに収容されている標準試料)がメインポートgを通って試料送液主流路416に流れ込み、第2ESIプローブ207に導入される。したがって、6ポジション7ポートバルブ415において接続が切り替えられるのに伴い、試料送液主流路416を経て第2ESIプローブ207に導入される標準試料の種類も変化する。
一連の分析が終了すると、分析制御部53は6ポジション7ポートバルブ415においてサブポートfとメインポートgとが接続するように該バルブ415を制御する(図3参照)。置換ガス流路413を介してサブポートfと連通しているガス緩衝容器421には標準試料等の液体は収容されておらず、サブポートfには加圧された窒素ガスが供給されている。そのため、上述したようにサブポートfとメインポートgとが連通すると、窒素ガスがメインポートgを通って試料送液主流路416に流れ込み、その直前まで試料送液主流路416中に残っていた標準試料を押し出し、第2ESIプローブ207から排出させる。それにより、試料送液主流路416中の標準試料は窒素ガスに置換される。そして、所定時間経過後に、ネブライズガス流路401のバルブ402を閉鎖し、続いて大気開放バルブ411を開放して液体試料容器420a〜420e及びガス緩衝容器421内の加圧を解除する。
なお、分析終了時のみならず、例えばユーザの指示等により分析が途中で中断された場合などにも、同様に、試料送液主流路416中に窒素ガスを流し込む工程を実施するとよい。
上述したように本実施例の液体試料導入部4では分析終了時に、試料送液主流路416中及び6ポジション7ポートバルブ415のメインポートとサブポートとを接続する内部流路中に残る液体試料が窒素ガスに置換される。そのため、次の分析時或いは中断した分析の再開時に、6ポジション7ポートバルブ415のサブポートa〜eのいずれかからメインポートgを経て試料送液主流路416に標準試料が送り込まれたとき、該標準試料は速やかに第2ESIプローブ207に到達し、第2ESIプローブ207から帯電液滴が噴霧される。
図7は、試料送液主流路416内に空気がある状態から6ポジション7ポートバルブ415を切り替えて送液を開始した場合(a)と、試料送液主流路416内に溶媒が充満している状態から6ポジション7ポートバルブ415を切り替えて送液を開始した場合(b)との、標準試料中の成分についての信号強度の時間変化を実測したクロマトグラムである。図7において、送液開始時点から信号強度が立ち上がるまでの時間ta、tbが送液開始時の遅れ時間であり、この遅れ時間は短いことが望ましい。図7から明らかであるように、(a)では(b)に比べて10秒程度立ち上がりが速い。これは、空気のほうが液体(ここでは溶媒)に比べて粘性が格段に低いため、送液開始後における試料送液主流路416内の流路抵抗が小さく、送液速度が大きいことによる。この実測結果からも、上記実施例の液体試料導入部4では、次の分析時や中断した分析の再開時において迅速に第2ESIプローブ207から液体試料を噴霧できることが確認できる。
[他の実施例による液体試料導入部の構成及び動作]
図4〜図6はそれぞれ第2〜第4実施例による液体試料導入部の流路構成図である。
図4に示す液体試料導入部では、上記第1実施例においてガス緩衝容器を設ける代わりに、6ポジション7ポートバルブ415のサブポートfに接続されている置換ガス流路413と送液ガス分岐流路410fとを継手430で直接接続している。これにより、一連の分析終了時等において、分岐した窒素ガスを置換ガス流路413及び6ポジション7ポートバルブ415の内部流路を通して試料送液主流路416内へと送り込み、その試料送液主流路416内に残っていた標準試料や溶媒などを迅速に除去することができる。
図5に示す液体試料導入部では、6ポジション7ポートバルブ415のサブポートfに一端が接続されている置換ガス流路441の他端はドレン442に接続されている。このドレン442に接続された置換ガス流路441の端部は実質的に大気に開放されており、その端部のガス圧は略大気圧である。一連の分析終了時等において、6ポジション7ポートバルブ415においてメインポートgとサブポートfとが接続されると、該バルブ415の内部流路を通して置換ガス流路441と試料送液主流路416とが連通する。このとき、窒素ガスボンベ400からネブライズガス流路401には連続的に窒素ガスが送給され、該ガスはネブライズガスとして第2ESIプローブ207からイオン化室201内に噴出する。
このガス流のために、第2ESIプローブ207に接続されている試料送液主流路416の端部は負圧(大気圧よりも低い圧力)になる。そのため、バルブ415の内部流路を介した試料送液主流路416及び置換ガス流路441の両端には圧力差が生じ、ドレン442側の端部から置換ガス流路441中に吸引された空気が試料送液主流路416に流れ、それまで試料送液主流路416に残っていた標準試料や溶媒を押し出して除去する。窒素ガスボンベ400からネブライズガス流路401への窒素ガスの供給は所定時間だけ実行すればよい。
上記実施例ではいずれも、窒素ガスや空気により試料送液主流路416中の液体を除去していたが、図6に示す液体試料導入部では、図2に示した液体試料導入部4におけるガス緩衝容器421に代えて、低粘性の液体が収容されている低粘性液体試料容器420fが配置されている。ここでいう低粘性の液体とは、標準試料、LC部3からの溶出液、LC部3で使用されている移動相など、試料送液主流路416に残る可能性がある液体よりも粘性が低い液体である。一般に、標準試料の溶媒やLC部3で使用される移動相などは有機溶媒か又は水と有機溶媒との混合物である。有機溶媒は水に比べて粘性が高いので、有機溶媒単独又は水と有機溶媒との混合物に比べて水のほうが粘性が低い。したがって、一般的には、上記低粘性の液体として水を用いればよい。
一連の分析終了時等において、6ポジション7ポートバルブ415においてメインポートgとサブポートfとが接続されると、該バルブ415の内部流路を通して試料送液主流路416には上記低粘性の液体が流れ、それ以前に残っていた、より粘性の高い液体を押し出して除去する。したがって、次の分析時や一時停止された分析の再開時には、試料送液主流路416に低粘性の液体が満たされており、空気や窒素ガスほどではないものの、一般的な標準試料に比べて迅速に排出される。それによって、次の分析時や中断した分析の再開時において迅速に第2ESIプローブ207へ液体試料を導入することができ、上記各実施例に近い効果を達成することができる。
なお、上記実施例の質量分析装置では、複数種類の標準試料を選択的に第2ESIプローブ207に導入するようにしていたが、第2ESIプローブ207に送液する液体試料は質量較正用の標準試料のみに限定されない。例えば、分析対象である液体試料を導入することもできる。また、試料送液主流路416及び個別試料送液流路414a〜414fを洗浄するための洗浄液を送液することもできる。また、LC部3からの溶出液を液体試料導入部4における6ポジション7ポートバルブ415のサブポートの一つに送給し、該バルブ415の接続の切替えにより溶出液又は標準試料を選択的にイオン化できるようにしてもよい。この場合、LC部3から送られて来た溶出液と標準試料とを同時にイオン化する必要がなければ、第1ESIプローブ206は不要である。
また、上記実施例の質量分析装置では、イオン化法としてESIを用いていたが、ACPIやAPPIでも、そのイオン化法に合わせたイオン化プローブを用いれば本発明を適用することが可能である。
また、上記実施例はあくまでも本発明の一例であり、上記記載以外の点について、本発明の趣旨の範囲で適宜変更、修正、追加などを行っても本願請求の範囲に包含されることは明らかである。
1…測定部
2…質量分析部
200…チャンバ
201…イオン化室
202…第1中間真空室
203…第2中間真空室
204…前段分析室
205…主分析室
206…第1ESIプローブ
207…第2ESIプローブ
208…脱溶媒管
209、211、214…イオンガイド
210…スキマー
212…四重極マスフィルタ
213…コリジョンセル
215…イオン輸送光学系
216…直交加速部
217…飛行空間
218…反射器
219…イオン検出器
3…LC部
4…液体試料導入部
400…窒素ガスボンベ
401…ネブライズガス流路
402…バルブ
403、406…分岐部
404…送液ガス主流路
405…レギュレータ
407…リリーフバルブ
408…リリーフ流路
410a〜410f…送液ガス分岐流路
411…大気開放バルブ
412…大気開放流路
413、441…置換ガス流路
414a〜414e…個別試料送液流路
415…6ポジション7ポートバルブ
a〜f…サブポート
g…メインポート
416…試料送液主流路
420a〜420e…液体試料容器
420f…低粘性液体試料容器
421…ガス緩衝容器
430…継手
442…ドレン
5…制御部
51…記憶部
52…分析条件設定部
53…分析制御部
6…入力部
60…共通試料送液流路
7…表示部
C…イオン光軸

Claims (4)

  1. イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であり、液体試料が収容される密閉容器である複数の液体試料容器と、前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記複数の液体試料容器の内部の液体試料の液面よりも上方にそれぞれ接続されるように分岐された送液ガス流路と、一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、一端がそれぞれ前記複数の液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートにそれぞれ接続された複数の個別試料送液流路と、を備えた液体試料導入装置を用いた液体試料導入方法であって、
    前記複数の液体試料容器の一つを空の状態にしておき、
    前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記複数の個別試料送液流路の一つを介して前記空の状態である液体試料容器に接続されている入口側ポートと前記出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える工程を実施することを特徴とする液体試料導入方法。
  2. イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であり、液体試料が収容される密閉容器である複数の液体試料容器と、前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記複数の液体試料容器の内部の液体試料の液面よりも上方にそれぞれ接続されるように分岐された送液ガス流路と、一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、一端がそれぞれ前記複数の液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートにそれぞれ接続された複数の個別試料送液流路と、を備えた液体試料導入装置を用いた液体試料導入方法であって、
    前記複数の液体試料容器の一つを他の液体試料容器に収容される液体試料に比べて粘性の低い液体が収容される低粘性液体試料容器としておき、
    前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記複数の個別試料送液流路の一つを介して前記低粘性液体試料容器に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える工程を実施することを特徴とする液体試料導入方法。
  3. イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であって、
    a)液体試料が収容される密閉容器である液体試料容器と、
    b)密閉状態であるガス緩衝容器と、
    c)前記イオン化プローブへネブライズガスを送給する流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方及び前記ガス緩衝容器の内部にそれぞれ接続されるように分岐されたガス送給補助流路と、
    d)一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、
    e)一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、
    f)一端が前記液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に位置するように接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された個別試料送液流路と、
    g)一端が前記ガス緩衝容器の内部に接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された置換ガス流路と、
    h)前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記置換ガス流路に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える制御部と、
    を備えることを特徴とする液体試料導入装置。
  4. イオン分析装置におけるイオン源のイオン化プローブに液体試料とネブライズガスとを送出し、該ネブライズガスの助けにより前記イオン化プローブの先端から前記液体試料を噴霧させる液体試料導入装置であって、
    a)液体試料が収容される密閉容器である液体試料容器と、
    b)前記イオン源へのネブライズガスの流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方及び後記流路切替部の複数の入口側ポートの一つにそれぞれ接続されるように分岐されたガス送給補助流路と、
    c)一つの出口側ポートと複数の入口側ポートの一つとを択一的に接続する流路切替部と、
    d)一端が前記イオン化プローブに接続され、他端が前記流路切替部の出口側ポートに接続された共通試料送液流路と、
    e)一端が前記液体試料容器の内部に収容された液体試料の液面よりも下方に位置するように接続され、他端が前記流路切替部の複数の入口側ポートの一つに接続された個別試料送液流路と、
    f)前記イオン分析装置における分析の終了時に、前記ガス送給補助流路に接続されている入口側ポートと出口側ポートが接続されるように前記流路切替部の接続を切り替える制御部と、
    を備えることを特徴とする液体試料導入装置。
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