JP2001153870A - ハイブリダイゼーション装置、ケース、支持体、及び、標識試薬 - Google Patents
ハイブリダイゼーション装置、ケース、支持体、及び、標識試薬Info
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- JP2001153870A JP2001153870A JP33412099A JP33412099A JP2001153870A JP 2001153870 A JP2001153870 A JP 2001153870A JP 33412099 A JP33412099 A JP 33412099A JP 33412099 A JP33412099 A JP 33412099A JP 2001153870 A JP2001153870 A JP 2001153870A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
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- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/75—Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
- G01N21/76—Chemiluminescence; Bioluminescence
-
- G—PHYSICS
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- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
- G01N21/66—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence
- G01N21/67—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence using electric arcs or discharges
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- G01N21/69—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence specially adapted for fluids, e.g. molten metal
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハイブリダイゼーション反応の効率を高め、
反応時間を短縮することができ、さらに、検出感度を高
めることができるハイブリダイゼーション装置、ケー
ス、支持体、及び、標識試薬を提供すること。 【解決手段】 ケース1は、白金被膜チタンから成りそ
の上にプローブDNAを固定化した金属支持体2と、金
属支持体2との間に電圧を印加するための対向電極2a
及び対向電極2bと、キャップ3と、注入口23とで構
成されている。これによりハイブリダイゼーション反応
を短時間で効率的に行うことができる。また検出に電気
化学発光物質を使うことができる。
反応時間を短縮することができ、さらに、検出感度を高
めることができるハイブリダイゼーション装置、ケー
ス、支持体、及び、標識試薬を提供すること。 【解決手段】 ケース1は、白金被膜チタンから成りそ
の上にプローブDNAを固定化した金属支持体2と、金
属支持体2との間に電圧を印加するための対向電極2a
及び対向電極2bと、キャップ3と、注入口23とで構
成されている。これによりハイブリダイゼーション反応
を短時間で効率的に行うことができる。また検出に電気
化学発光物質を使うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリダイゼー
ション装置、該装置内でハイブリダイゼーション反応を
行うためのケース、該ケース内でハイブリダイゼーショ
ン反応を行うための支持体、及び、ハイブリダイゼーシ
ョンのために生体物質に標識する標識試薬に関する。
ション装置、該装置内でハイブリダイゼーション反応を
行うためのケース、該ケース内でハイブリダイゼーショ
ン反応を行うための支持体、及び、ハイブリダイゼーシ
ョンのために生体物質に標識する標識試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハイブリダイゼーション反応は、
絶縁体であるガラスプレートから成る支持体上にプロー
ブを固定し、その上から蛍光標識したサンプルを含むハ
イブリダイゼーション反応溶液を滴下しカバーガラスを
のせ、一定時間恒温槽に放置する方法で行っていた。そ
の後,恒温槽から支持体を取り出して洗浄液で支持体を
洗浄し、検出器によって標識に用いた蛍光物質を励起さ
せその蛍光を読み取ることで、プローブとハイブリダイ
ズを形成するサンプルを同定することができる。なお、
上記プローブ及びサンプルはいずれも生体物質であり、
具体的にはDNA又はRNAである。DNAとRNAと
のハイブリダイゼーションの場合もある。また、支持体
上にサンプルを固定し、ハイブリダイゼーション反応溶
液中の蛍光標識したプローブとハイブリダイゼーション
反応をさせる場合もある。ここでは支持体上に固定した
DNAプローブと、標識したDNAサンプルとをハイブ
リダイゼーション反応させる場合を例にして説明する
が、本発明はこれに限られない。
絶縁体であるガラスプレートから成る支持体上にプロー
ブを固定し、その上から蛍光標識したサンプルを含むハ
イブリダイゼーション反応溶液を滴下しカバーガラスを
のせ、一定時間恒温槽に放置する方法で行っていた。そ
の後,恒温槽から支持体を取り出して洗浄液で支持体を
洗浄し、検出器によって標識に用いた蛍光物質を励起さ
せその蛍光を読み取ることで、プローブとハイブリダイ
ズを形成するサンプルを同定することができる。なお、
上記プローブ及びサンプルはいずれも生体物質であり、
具体的にはDNA又はRNAである。DNAとRNAと
のハイブリダイゼーションの場合もある。また、支持体
上にサンプルを固定し、ハイブリダイゼーション反応溶
液中の蛍光標識したプローブとハイブリダイゼーション
反応をさせる場合もある。ここでは支持体上に固定した
DNAプローブと、標識したDNAサンプルとをハイブ
リダイゼーション反応させる場合を例にして説明する
が、本発明はこれに限られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法で
ハイブリダイゼーション反応を行うと、反応時間が6〜
7時間にわたる等、長時間を要していた。このため、高
価な多数のハイブリダイゼーション装置を並べて置い
て、多数のハイブリダイゼーション反応を同時併行して
行うのが普通であり、そのための広い設置スペースを確
保しなければならなかった。本発明の目的は、ハイブリ
ダイゼーション反応の効率を高め、反応時間を短縮する
ことができ、さらに、検出感度を高めることができるハ
イブリダイゼーション装置、ケース、支持体、及び、標
識試薬を提供することにある。
ハイブリダイゼーション反応を行うと、反応時間が6〜
7時間にわたる等、長時間を要していた。このため、高
価な多数のハイブリダイゼーション装置を並べて置い
て、多数のハイブリダイゼーション反応を同時併行して
行うのが普通であり、そのための広い設置スペースを確
保しなければならなかった。本発明の目的は、ハイブリ
ダイゼーション反応の効率を高め、反応時間を短縮する
ことができ、さらに、検出感度を高めることができるハ
イブリダイゼーション装置、ケース、支持体、及び、標
識試薬を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の支持体は、ハイ
ブリダイゼーション反応溶液に電荷を供給する金属を有
するものである。これにより、反応溶液に電荷を供給す
ることができ、ハイブリダイゼーション反応溶液中の生
体物質を支持体側に引き寄せることができる。また、電
気化学発光物質を標識試薬として用いることができる。
ブリダイゼーション反応溶液に電荷を供給する金属を有
するものである。これにより、反応溶液に電荷を供給す
ることができ、ハイブリダイゼーション反応溶液中の生
体物質を支持体側に引き寄せることができる。また、電
気化学発光物質を標識試薬として用いることができる。
【0005】また、該支持体に生体物質が固定されてい
ることで、例えば特定の病気の診断等に直接用いること
ができる。さらに、本発明のケースは、ハイブリダイゼ
ーション反応溶液に電荷を供給する電極を有するもので
ある。
ることで、例えば特定の病気の診断等に直接用いること
ができる。さらに、本発明のケースは、ハイブリダイゼ
ーション反応溶液に電荷を供給する電極を有するもので
ある。
【0006】また、該ケースは、上記支持体を収容して
いることで、上記同様にそのケースを特定の病気の診断
等に直接用いることができる。また、本発明のハイブリ
ダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション反応用
のケースに、反応溶液に電荷を供給する電気を供給する
ものである。また、本発明の標識試薬は、生体物質に標
識する電気化学発光物質を有するものである。
いることで、上記同様にそのケースを特定の病気の診断
等に直接用いることができる。また、本発明のハイブリ
ダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション反応用
のケースに、反応溶液に電荷を供給する電気を供給する
ものである。また、本発明の標識試薬は、生体物質に標
識する電気化学発光物質を有するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施の形態によるハイブリダイゼーショ
ン反応に用いるケースの構成を示す斜視図である。ケー
ス1は金属支持体2と対向電極2aと対向電極2bとキ
ャップ3と注入口23で構成されている。
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施の形態によるハイブリダイゼーショ
ン反応に用いるケースの構成を示す斜視図である。ケー
ス1は金属支持体2と対向電極2aと対向電極2bとキ
ャップ3と注入口23で構成されている。
【0008】ケース1は、反応結果を光学的に検出でき
るようにするために透明であって、かつ耐薬品性が求め
られるのでアクリル樹脂で構成するのが好適である。そ
の内側下部中央に金属支持体2を固設し、金属支持体2
の両側上部の位置に対向電極2a及び対向電極2bを固
設し、上から観察する際に対向電極2a及び対向電極2
bが妨げにならないようにする。
るようにするために透明であって、かつ耐薬品性が求め
られるのでアクリル樹脂で構成するのが好適である。そ
の内側下部中央に金属支持体2を固設し、金属支持体2
の両側上部の位置に対向電極2a及び対向電極2bを固
設し、上から観察する際に対向電極2a及び対向電極2
bが妨げにならないようにする。
【0009】金属支持体2は例えば25×75×2mm3
とし、その上にプローブDNAを固定化する。このため
金属支持体2には表面の均一性が求められ、更に電極と
しての安定性が求められるので、本実施の形態では白金
被膜チタンを用いた。この場合対向電極2a及び対向電
極2bは、透明でないので、冷却CCDでの検出の邪魔
にならない位置に付けなければならない。対向電極2a
及び対向電極2bを透明の電極で形成するのであれば、
金属支持体2の上の位置に金属支持体2と同じ大きさの
電極を1つ固設するようにしてもよい。
とし、その上にプローブDNAを固定化する。このため
金属支持体2には表面の均一性が求められ、更に電極と
しての安定性が求められるので、本実施の形態では白金
被膜チタンを用いた。この場合対向電極2a及び対向電
極2bは、透明でないので、冷却CCDでの検出の邪魔
にならない位置に付けなければならない。対向電極2a
及び対向電極2bを透明の電極で形成するのであれば、
金属支持体2の上の位置に金属支持体2と同じ大きさの
電極を1つ固設するようにしてもよい。
【0010】図2は、本発明の実施の形態によるハイブ
リダイゼーション装置の構成を示す図である。ケース1
の中に金属支持体2を載置し、ハイブリダイゼーション
反応溶液を注入してキャップ3でふたをしてケース1を
密閉する。そのケース1を加熱するためにペルチェ4の
上に乗せる。ペルチェ4もコンピュータ13につなっが
ており、反応温度も調節可能にする。さらに、電源スイ
ッチ5によって、金属支持体2をプラス側にして金属支
持体2と対向電極2a及び2bとの間に電圧を印加する
ことにより反応溶液に電界を印加しておいてハイブリダ
イゼーション反応をさせる。電源スイッチ5はコンピュ
ータ13につなっがていて、コンピュータ13で制御で
きる。このハイブリダイゼーション反応のために印加す
る電圧は約100V程度である。反応終了後は、ポンプ
14によりケース1内のハイブリダイゼーション反応溶
液を排出チューブ6を経て、排液だめ8に排出する。こ
の際、未反応のサンプルDNA16(図3参照)はハイ
ブリダイゼーション反応溶液と一緒に排出される。その
後、洗浄溶液だめ9より注入チューブ7を経て洗浄溶液
をケース1内に注入し、同様に排液だめ8に排出する。
本実施の形態では洗浄溶液として、0.2XSSC/0.1%SDS 溶
液を用いた。さらに、TPA溶液だめ9より後述する電
気化学発光に必要なTPA(Tripropylamine)溶液をケ
ース1内に注入する。この際,注入する溶液の選択は切
替スイッチ15によって行う。TPA溶液注入後、再
度、電源スイッチ5をONにし、金属支持体2に電圧を
印加して電気化学発光させる。この電気化学発光のため
に流す電流は約100μA程度である。ただし、これは
後述するRu2+をRu3+に酸化するのに必要な電流であ
るので装置としては50〜150μA(可変)で最適な
発光量を調節する。この発光をケース1上の冷却型CC
Dカメラ11で検出する。検出終了後、ケース1内のT
PA溶液はポンプ14により排出される。検出したデー
タはA/Dコンバータ12を介してコンピュータ13に
送られる。
リダイゼーション装置の構成を示す図である。ケース1
の中に金属支持体2を載置し、ハイブリダイゼーション
反応溶液を注入してキャップ3でふたをしてケース1を
密閉する。そのケース1を加熱するためにペルチェ4の
上に乗せる。ペルチェ4もコンピュータ13につなっが
ており、反応温度も調節可能にする。さらに、電源スイ
ッチ5によって、金属支持体2をプラス側にして金属支
持体2と対向電極2a及び2bとの間に電圧を印加する
ことにより反応溶液に電界を印加しておいてハイブリダ
イゼーション反応をさせる。電源スイッチ5はコンピュ
ータ13につなっがていて、コンピュータ13で制御で
きる。このハイブリダイゼーション反応のために印加す
る電圧は約100V程度である。反応終了後は、ポンプ
14によりケース1内のハイブリダイゼーション反応溶
液を排出チューブ6を経て、排液だめ8に排出する。こ
の際、未反応のサンプルDNA16(図3参照)はハイ
ブリダイゼーション反応溶液と一緒に排出される。その
後、洗浄溶液だめ9より注入チューブ7を経て洗浄溶液
をケース1内に注入し、同様に排液だめ8に排出する。
本実施の形態では洗浄溶液として、0.2XSSC/0.1%SDS 溶
液を用いた。さらに、TPA溶液だめ9より後述する電
気化学発光に必要なTPA(Tripropylamine)溶液をケ
ース1内に注入する。この際,注入する溶液の選択は切
替スイッチ15によって行う。TPA溶液注入後、再
度、電源スイッチ5をONにし、金属支持体2に電圧を
印加して電気化学発光させる。この電気化学発光のため
に流す電流は約100μA程度である。ただし、これは
後述するRu2+をRu3+に酸化するのに必要な電流であ
るので装置としては50〜150μA(可変)で最適な
発光量を調節する。この発光をケース1上の冷却型CC
Dカメラ11で検出する。検出終了後、ケース1内のT
PA溶液はポンプ14により排出される。検出したデー
タはA/Dコンバータ12を介してコンピュータ13に
送られる。
【0011】図3は、本発明の実施の形態におけるハイ
ブリダイゼーション反応を説明する図である。ハイブリ
ダイゼーション反応のとき、電源スイッチ5をONにし
電圧を印加することにより、−(マイナス)に帯電する
サンプルDNA16はケース1内で、+(プラス)に帯
電する金属支持体2に引き寄せられ、金属支持体2上の
プローブDNAとの反応機会が増え、反応効率が高くな
る。これによりハイブリダイゼーション反応の短時間化
を可能にする。反応中はペルチェ4によりケース1を下
部より加熱し、反応温度を一定に保つ。
ブリダイゼーション反応を説明する図である。ハイブリ
ダイゼーション反応のとき、電源スイッチ5をONにし
電圧を印加することにより、−(マイナス)に帯電する
サンプルDNA16はケース1内で、+(プラス)に帯
電する金属支持体2に引き寄せられ、金属支持体2上の
プローブDNAとの反応機会が増え、反応効率が高くな
る。これによりハイブリダイゼーション反応の短時間化
を可能にする。反応中はペルチェ4によりケース1を下
部より加熱し、反応温度を一定に保つ。
【0012】図4は、本発明の実施の形態におけるルテ
ニウム錯体18を導入したサンプルDNA16の構造を
説明する図である。ハイブリダイゼーション反応溶液の
サンプルDNA16には、電気化学発光物質を修飾させ
る。本装置では発光物質にルテニウム錯体18を用い、
電子供与物質にTripropylamine(TPA)17を用いる
ことで、電気化学発光による検出を可能にする。本実施
の形態では架橋剤としてN-ヒドロキシスクシンイミド活
性化エステル(NHSエステル)19を用い、NHSエ
ステル19にストレプトアビジン20を結合させる。一
方、サンプルDNA22をビオチン21によりビオチン
化させる。これにより、ストレプトアビジン・ビオチン
結合により、サンプルDNA22にルテニウム錯体18
を導入することができる。サンプルDNA22のビオチ
ン化については、ビアス社他数社から市販のビオチン化
キットを用いて行える。
ニウム錯体18を導入したサンプルDNA16の構造を
説明する図である。ハイブリダイゼーション反応溶液の
サンプルDNA16には、電気化学発光物質を修飾させ
る。本装置では発光物質にルテニウム錯体18を用い、
電子供与物質にTripropylamine(TPA)17を用いる
ことで、電気化学発光による検出を可能にする。本実施
の形態では架橋剤としてN-ヒドロキシスクシンイミド活
性化エステル(NHSエステル)19を用い、NHSエ
ステル19にストレプトアビジン20を結合させる。一
方、サンプルDNA22をビオチン21によりビオチン
化させる。これにより、ストレプトアビジン・ビオチン
結合により、サンプルDNA22にルテニウム錯体18
を導入することができる。サンプルDNA22のビオチ
ン化については、ビアス社他数社から市販のビオチン化
キットを用いて行える。
【0013】図5は、本発明の実施の形態における電気
化学発光を説明する図である。このように、あらかじめ
サンプルDNA22に修飾させたルテニウム錯体18
は、金属支持体2に電圧を印加するとTPA17と反応
し、発光する。図6及び図7は、金属支持体2上でのル
テニウム錯体18とTPA17の反応を説明する図であ
る。TPA17はまず電極板上で電子を1個放出した
後、陽イオンラジカル(TPA+*)になる。陽イオンラ
ジカルは非常に不安定で、陽子(H+)を放出してラジ
カルになるがこれもまだ不安定なため、Ru3+と反応し
て電子を1個放出する。一方、Ru2+は、電極板上で電
子を1個放出してRu3+になり、TPAラジカルと反応
して電子を1個もらうが、そのままでは不安定な状態
(励起状態;Ru2+* )にあり、photon(光子)を放出
して安定なRu2+に戻る。
化学発光を説明する図である。このように、あらかじめ
サンプルDNA22に修飾させたルテニウム錯体18
は、金属支持体2に電圧を印加するとTPA17と反応
し、発光する。図6及び図7は、金属支持体2上でのル
テニウム錯体18とTPA17の反応を説明する図であ
る。TPA17はまず電極板上で電子を1個放出した
後、陽イオンラジカル(TPA+*)になる。陽イオンラ
ジカルは非常に不安定で、陽子(H+)を放出してラジ
カルになるがこれもまだ不安定なため、Ru3+と反応し
て電子を1個放出する。一方、Ru2+は、電極板上で電
子を1個放出してRu3+になり、TPAラジカルと反応
して電子を1個もらうが、そのままでは不安定な状態
(励起状態;Ru2+* )にあり、photon(光子)を放出
して安定なRu2+に戻る。
【0014】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。金属支持体としては、白金被膜チタン
の他に、白金板、ステンレス板、及び、チタン/白金ク
ラッド等でもよい。チタン/白金クラッドはチタン薄板
の上に白金薄板を乗せてボルトで止めたものである。白
金被膜チタンはチタンの基板に白金をメッキしたもので
あるので、メッキの一般的な特徴として表面に分子レベ
ルの凹凸があり、その分、他に例示した白金板、ステン
レス板、及び、チタン/白金クラッドよりも電極として
の効率がよい。また、金属支持体は金属によって良導電
体となっているものであればよく、例えば、ガラスのよ
うな絶縁体の基板に金属を被覆したものでもよい。さら
に、表面に金属が露出している必要はなく、金属を溶液
から守るため金属の表面に薄い誘電体を被覆する等して
いても、金属支持体から溶液に電荷を供給することがで
きる程度、且つ、ルテニウム錯体及びTPAが反応する
ことができる程度に金属によって良導電体となっている
ものであればよい。
るものではない。金属支持体としては、白金被膜チタン
の他に、白金板、ステンレス板、及び、チタン/白金ク
ラッド等でもよい。チタン/白金クラッドはチタン薄板
の上に白金薄板を乗せてボルトで止めたものである。白
金被膜チタンはチタンの基板に白金をメッキしたもので
あるので、メッキの一般的な特徴として表面に分子レベ
ルの凹凸があり、その分、他に例示した白金板、ステン
レス板、及び、チタン/白金クラッドよりも電極として
の効率がよい。また、金属支持体は金属によって良導電
体となっているものであればよく、例えば、ガラスのよ
うな絶縁体の基板に金属を被覆したものでもよい。さら
に、表面に金属が露出している必要はなく、金属を溶液
から守るため金属の表面に薄い誘電体を被覆する等して
いても、金属支持体から溶液に電荷を供給することがで
きる程度、且つ、ルテニウム錯体及びTPAが反応する
ことができる程度に金属によって良導電体となっている
ものであればよい。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ハイブ
リダイゼーション反応を短時間で効率的に行うことがで
きる。また、検出に電気化学発光物質を用いることで繰
り返し検出が行え、電極から供給する電荷の量・時間を
調節することにより、試料に応じた適正な発光量を得る
ことができる。
リダイゼーション反応を短時間で効率的に行うことがで
きる。また、検出に電気化学発光物質を用いることで繰
り返し検出が行え、電極から供給する電荷の量・時間を
調節することにより、試料に応じた適正な発光量を得る
ことができる。
【図1】本発明の一実施の形態によるハイブリダイゼー
ション反応に用いるケースの構成を示す斜視図である。
ション反応に用いるケースの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態によるハイブリダイゼーシ
ョン装置の構成を示す図である。
ョン装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるハイブリダイゼー
ション反応を説明する図である。
ション反応を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるルテニウム錯体を
導入したサンプルDNAの構造を説明する図である。
導入したサンプルDNAの構造を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態における電気化学発光を説
明する図である。
明する図である。
【図6】金属支持体上でのルテニウム錯体とTPAの反
応を説明する図である(その1)。
応を説明する図である(その1)。
【図7】金属支持体上でのルテニウム錯体とTPAの反
応を説明する図である(その2)。
応を説明する図である(その2)。
1 ケース 2 金属支持体 2a 対向電極 2b 対向電極 3 キャップ 4 ペルチェ 5 電源スイッチ 6 排出チューブ 7 注入チューブ 8 排液だめ 9 洗浄溶液だめ 10 TPA溶液だめ 11 冷却型CCDカメラ 12 A/Dコンバータ 13 コンピュータ 14 ポンプ 15 切替スイッチ 16 サンプルDNA 17 TPA 18 ルテニウム錯体 19 エステル 20 ストレプトアビジン 21 ビオチン 22 サンプルDNA 23 注入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 顕次 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 (72)発明者 畑野 浩一朗 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 (72)発明者 水野 克也 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA35 BB50 DA12 DA13 DA14 FA34 FB02 FB05 FB07 FB12 4B024 AA11 AA19 CA01 CA09 CA11 HA13 4B029 AA07 AA23 CC02 CC03 FA15 4B063 QA01 QQ03 QQ42 QQ52 QR32 QR51 QR56 QR66 QR82 QS34 QS39 QX02 QX04
Claims (6)
- 【請求項1】 ハイブリダイゼーション反応溶液に電荷
を供給する金属を有することを特徴とするハイブリダイ
ゼーション反応用の支持体。 - 【請求項2】 生体物質が固定されている請求項1記載
の支持体。 - 【請求項3】 ハイブリダイゼーション反応溶液に電荷
を供給する電極を有することを特徴とするハイブリダイ
ゼーション反応用のケース。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の支持体を収容して
いることを特徴とする請求項3記載のケース。 - 【請求項5】 ハイブリダイゼーション反応用のケース
に、反応溶液に電荷を供給する電気を供給することを特
徴とするハイブリダイゼーション装置。 - 【請求項6】 生体物質に標識する電気化学発光物質を
有することを特徴とする標識試薬。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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