JP2001150694A - 液体保持体 - Google Patents

液体保持体

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JP2001150694A
JP2001150694A JP33846999A JP33846999A JP2001150694A JP 2001150694 A JP2001150694 A JP 2001150694A JP 33846999 A JP33846999 A JP 33846999A JP 33846999 A JP33846999 A JP 33846999A JP 2001150694 A JP2001150694 A JP 2001150694A
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JP
Japan
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liquid
ink
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nonwoven fabric
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JP33846999A
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Takuya Morooka
琢哉 諸岡
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した圧損失を有し、耐熱性、耐薬品性に
も優れ、かつ、保持液体の成分を変化させることがない
液体保持体を提供する。 【解決手段】 低粘度液体を収納しておくための液体収
納容器内に充填されてなり、該低粘度液体を均一に保持
する液体保持体において、金属繊維不織布焼結体からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水、染料、インク
等の低粘度液体を保持するための液体保持体に関し、特
には、安定した圧損失を有し、かつ、保持液体の成分を
変化させることがない液体保持体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水、染料、インク等の低粘度液体
を収納しておくために用いられる液体収納容器内におい
て、かかる低粘度液体を保持するための液体保持体とし
ては、一般に有機繊維としてのウレタン発泡体の圧縮体
が使用されている。例えばインク保持体に関しては、特
許第2863655号公報にポリエーテル系ポリオール
とポリイソシアネートとから得られるポリウレタンフォ
ームを用いたインク保持体、特開平8−27297号公
報にポリエーテル系ポリオールと有機ジイソシアネート
とから得られるポリウレタンフォームを用いたインク保
持体が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ウ
レタン発泡体を用いた保持体においては、液体保持性は
良好であるものの、保持液体の成分によっては保持体自
体が劣化してしまい、液体中に不純物が溶出してしまう
ことがあった。保持体から溶出した不純物により保持液
体が汚染されて組成変化を生ずると、例えばプリンタに
おいては印字のにじみ等の不良が引き起こされる。これ
は保持体としては重大な欠陥と言えるため、上述のよう
に様々に改良が試みられてきてはいるが、これまで提案
されてきたものはいずれもウレタン発泡体の含有有機成
分の改良に係るものであり、本質的な改善はなされてい
なかった。
【0004】また一方、保持体をインクジェット方式の
プリンタ等に用いる場合には、単に液体を保持するだけ
でなく、その液体を一定流量で安定して供給することが
必要となる。即ち、保持体に対しては、液体吸引に対す
る安定した圧損失、即ち負圧の発生が要求され、このた
めには保持体内部の空隙間を均一化する必要がある。こ
れまでに提案されている液体保持体においては、これら
要求を共に満足するものは得られていなかった。
【0005】そこで本発明の目的は、上記課題を解決し
て、安定した圧損失を有し、耐熱性、耐薬品性にも優
れ、かつ、保持液体の成分を変化させることがない液体
保持体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は鋭意検討の結果、保持体の材質として金
属繊維不織布焼結体を用いることにより良好な液体保持
体が得られることを見出して、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明の液体保持体は、以下の通りである。
【0007】(1)低粘度液体を収納、供給するために
用いられる液体収納容器内に充填されてなり、該低粘度
液体を均一に保持する液体保持体において、金属繊維不
織布焼結体からなることを特徴とする液体保持体であ
る。液体保持体として金属繊維不織布焼結体を用いるこ
とにより、有機繊維を用いた場合のように不純物成分が
溶出して保持液体が汚染されるおそれがなく、かつ、良
好な液体保持性と安定した圧損失特性とを併せ持つ液体
保持体を実現することが可能となった。
【0008】(2)前記(1)の液体保持体において、
前記金属繊維不織布焼結体が耐食性金属材料耐食性金属
材料からなる液体保持体である。
【0009】(3)前記(2)の液体保持体において、
前記耐食性金属材料がステンレス鋼である液体保持体で
ある。前記(2)、特には(3)により、長期にわたる
使用においても本発明の効果を良好に維持することがで
きる。
【0010】(4)前記(1)〜(3)のうちいずれか
の液体保持体において、前記金属繊維不織布焼結体が繊
維径10〜30μmの金属繊維からなる液体保持体であ
る。
【0011】(5)前記(1)〜(4)のうちいずれか
の液体保持体において、前記金属繊維不織布焼結体が6
0〜90%の空隙率を有する液体保持体である。前記
(4)、または(5)により、低粘度液体の保持力をよ
り良好にすることができる。
【0012】(6)前記(1)〜(5)のうちいずれか
の液体保持体において、前記低粘度液体がインクである
液体保持体である。本発明の液体保持体は、特には、イ
ンクジェット方式のプリンタ等に用いられるインクの保
持体として、好適に使用することができる。本発明によ
り、保持体からインクを終始安定して供給することが可
能となり、安定した印字性能を提供することができる。
また、インクに不純物の混入が生じないため、印字品質
を良好に維持することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の液体保持体は、液体収納
容器内に充填して用いるものであり、金属繊維不織布焼
結体からなる。かかる金属繊維不織布焼結体は、一般
に、所定長さの金属繊維を集積したウェブを加熱焼結す
ることにより形成される。本発明の金属繊維不織布焼結
体においては、低粘度液体の保持体として機能し得るも
のであれば、構成要素としての金属繊維の種類および繊
維径、全体の空隙率等は制限されないが、好適には、以
下に述べるようなものである。
【0014】上記金属繊維の種類としては、ステンレス
鋼、チタン合金、ニッケル合金、銅合金等の耐食性金属
材料を用いることが好ましく、より好適にはステンレス
鋼、例えばSUS304、SUS316等を用いる。S
US304、SUS316等のオーステナイト系ステン
レス鋼においては、集束伸線法により均一な金属繊維束
を容易に得ることができるため、不織布とするための加
工や焼結処理等も容易に行うことができる。
【0015】また、金属繊維の繊維径は、好適には10
〜30μmの範囲内とすることが好ましい。金属繊維の
繊維径が大きすぎると、所望の空隙率に対し、金属繊維
間の空隙が大きくなるために負圧による低粘度液体保持
力が低下し、一方、小さすぎると、金属繊維間の空隙が
小さくなるために保持力が過大となり、いずれも適正な
保持力を得ることができない。
【0016】金属繊維不織布焼結体の空隙率は、60〜
90%とすることが好ましい。空隙率が小さすぎると、
金属繊維間の空隙が小さくなるために負圧による低粘度
液体保持力が過大となり、一方、大きすぎると、金属繊
維間の空隙が大きくなるために保持力が低下し、いずれ
も適正な保持力を得ることができない。上記繊維径の金
属繊維を用い、空隙率を上記範囲内とすることにより、
良好な保持力を備えた金属繊維不織布焼結体を得ること
ができる。
【0017】本発明の液体保持体は、水、染料、インク
等の低粘度液体の保持に適用されるものであり、保持体
自体の用途については特に限定されないが、金属繊維か
らなるために、従来の有機繊維の液体保持体を用いた場
合と比較して耐薬品性や耐熱性にも優れ、広範な用途に
使用可能であると同時に、長期にわたり安定した性能を
維持することができる。
【0018】また、本発明の液体保持体は、特には、イ
ンクジェット方式のプリンタ等におけるインクの保持体
として、好適に使用することができる。本発明の液体保
持体をプリンタのインク収納容器に充填することによ
り、インクを安定に保持、供給することが可能となり、
インクの使用効率および印字性能を向上することができ
る。また、有機繊維を用いた場合のように、インクに不
純物が混入することがないため、インクの変質による印
字不良を生ずることがなく、印字品質を良好に維持する
ことが可能である。
【0019】
【実施例】以下、本発明を、実施例により、さらに詳し
く説明する。本発明の液体保持体の実施例として、金属
繊維としてSUS繊維を用い、下記表1に示す繊維径、
密度および空隙率に従って、インクジェットプリンタ用
のインク吸収体(保持体)を作製した。また、従来例1
および2として、夫々ウレタン発泡体およびPP繊維を
用いた吸収体を下記表1に従って作製し、これら実施例
および従来例について、インク吸収体性能の試験を行っ
た。
【0020】
【表1】
【0021】(1)インク負圧測定 吸収体としての性能を試験するものである。インクを保
持するためにはインク吸収時の負圧が必要であり、プリ
ンタの機種(インク流量やインク種)等により適正値が
あるため、今回は、従来例のウレタン発泡体の3倍熱プ
レス品との比較を行った。適正な負圧が発生しないと、
インクがたれてしまい、また、その値が変化すると、イ
ンク一滴の大きさが変化して、印字枚数や画質に影響が
生ずる。尚、測定は、インクとしてBC−05Mを用
い、流量を1.5cc/分として行った。
【0022】(2)エタノール抽出(ポリオール溶出)
試験 エタノールを用いての赤外線吸収スペクトル測定によ
り、ポリオール溶出量の測定を行った。インクの含有成
分であるエタノールにより保持体が変質してインク中に
ポリオールが溶出すると、印字がにじむなど印字性能に
不良が生ずるため、好ましくない。そこで実施例および
従来例について、溶出ポリオールのスペクトルを観察
し、溶出量を測定した。
【0023】(3)防錆性 実施例のSUS繊維を硫酸に浸し、変化を観た。上記試
験の結果を、下記表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】上記表2に示すように、実施例のSUS繊
維は、負圧測定においては従来例に比して値が小さい
が、上記測定においては実施例の空隙率を従来例のPP
繊維に合わせてウエブを圧縮して作製したものにつき試
験を行っているため、空隙率の調整により、従来例の値
と同程度の負圧を得ることは可能である。また、負圧値
のバラツキはPP繊維に比べると十分小さく、安定なイ
ンク供給が可能であると考えられる。
【0026】また、インクの組成に影響を与えるポリオ
ールの溶出は、従来例1のウレタン発泡体のみに見ら
れ、実施例の場合には見られなかった。さらに、防錆性
についての試験でも、良好な結果が得られた。
【0027】上記測定結果から、実施例のインク保持体
においては、従来例の有機繊維製のインク保持体の欠点
がなく、かつ、十分実用に供し得る性能が得られること
が明らかとなった。
【0028】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、安定した圧損失を有し、かつ、保持液体の成分を変
化させることがない、良好な液体保持体を提供すること
ができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低粘度液体を収納しておくための液体収
    納容器内に充填されてなり、該低粘度液体を均一に保持
    する液体保持体において、金属繊維不織布焼結体からな
    ることを特徴とする液体保持体。
  2. 【請求項2】 前記金属繊維不織布焼結体が耐食性金属
    材料からなる請求項1記載の液体保持体。
  3. 【請求項3】 前記耐食性金属材料がステンレス鋼であ
    る請求項2記載の液体保持体。
  4. 【請求項4】 前記金属繊維不織布焼結体が繊維径10
    〜30μmの金属繊維からなる請求項1〜3のうちいず
    れか一項記載の液体保持体。
  5. 【請求項5】 前記金属繊維不織布焼結体が60〜90
    %の空隙率を有する請求項1〜4のうちいずれか一項記
    載の液体保持体。
  6. 【請求項6】 前記低粘度液体がインクである請求項1
    〜5のうちいずれか一項記載の液体保持体。
JP33846999A 1999-11-29 1999-11-29 液体保持体 Pending JP2001150694A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016026920A (ja) * 2014-06-23 2016-02-18 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器
JP2019055600A (ja) * 2014-06-23 2019-04-11 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016026920A (ja) * 2014-06-23 2016-02-18 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器
JP2019055600A (ja) * 2014-06-23 2019-04-11 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器

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