JP2001150179A - クリームはんだおよびそれを用いた接着方法 - Google Patents

クリームはんだおよびそれを用いた接着方法

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JP2001150179A
JP2001150179A JP33552199A JP33552199A JP2001150179A JP 2001150179 A JP2001150179 A JP 2001150179A JP 33552199 A JP33552199 A JP 33552199A JP 33552199 A JP33552199 A JP 33552199A JP 2001150179 A JP2001150179 A JP 2001150179A
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weight
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cream solder
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JP33552199A
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Makoto Asami
真 浅見
Toru Murata
透 村田
Motoaki Sumino
元昭 角野
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Nihon Handa Co Ltd
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Nihon Handa Co Ltd
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着強度、電気特性に優れた、しかもツーム
ストン現象を生じないクリームはんだを提供する。 【解決手段】 Sn81〜92%−Sb5〜10%−C
u3〜9%の合金粉末を2〜10重量部、Sn60〜6
4%−Ag1〜3%−Pb33〜39%の合金粉末を1
5〜25重量部と、Sn60〜65%−Pb35〜40
%の合金粉末65〜83重量部の混合粉末80〜95重
量部とクリームはんだ用フラックス5〜20重量部、ま
たはa)Sn−Sb、Sn−Ag−Pb、Sn−Pbの
各合金粉末、b)Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Bi
の各合金粉末、c)Sn−Zn、Zn−Al、Sn−B
iの各合金粉末、d)Sn−Zn、Zn−Al、Sn−
Cuの各合金粉末、およびe)Sn粉末、Sn−Ag合
金粉末、Sn−Cu合金粉末、の各3種を混合してなる
混合粉末90重量部とクリームはんだ用フラックス10
重量部、を混練してなるクリームはんだおよびそれを用
いた接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として電子機器
用基板の製造に用いるクリームはんだ及びそれを用いた
接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の多機能化、軽薄短小化の趨勢
は、電子部品の微少化、実装基板の高密度化、微細化を
もたらしている。このような電子機器の基板表面実装に
おいては、従来から多用されているSn−Pb共晶はん
だ(Sn63/Pb37合金)によるクリームはんだの
使用に対して、リフローはんだ付けされたはんだ接合部
の機械的性質の更なる改善、即ち、接合部の耐クリープ
性や耐熱疲労性等の性質を更に改善して接合信頼性の向
上を図ることが強く要求されている。またSn、Pb共
晶はんだの場合、リフローはんだ付け作業の工程中にお
いて微少チップ部品のツムストーン現象(チップ部品が
一方の電極に吸引されて他方の電極から離れて起立し回
路が断線する現象)を発生し易く、密集した回路上での
その補修は大変困難であると共に、接合部の微細化は、
接合部の強度信頼性の低下をもたらす等、様々な問題点
を引き起こしている。
【0003】また、熱疲労破壊を低減させるため、従来
のSn−Pb系はんだに対して第2、第3の金属元素を
加え、耐熱疲労特性を向上させたはんだ合金が報告され
ている。例えば、特開平6−71480ではSb0.0
5〜1重量%、Te0.01〜0.2重量%を添加した
はんだや、特開平7−116887ではNi0.002
〜0.02重量%を添加したはんだなどが知られてい
る。しかしながら、これらも必ずしも十分とは言えない
ものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこでこのような高密
度の表面実装においては、機械的性質をより改善して接
合信頼性の向上を図ると共に、リフローはんだ付け工程
中におけるツムストーン現象などの不具合発生をも低減
するはんだ合金が強く求められてきている。即ち、実装
基板の高密度化による接合部の微細化は、接合部の故障
と直接的に関係しており、接合部の機械的性質の向上を
必須とし、その他の条件、例えばツムストーン現象など
を生じさせない条件も満足させつつこれを実行する必要
がある。
【0005】更に、近年国際的な地球環境保全の見知か
ら、はんだ中の鉛による環境汚染を回避するために、電
子機器のはんだ付けに鉛を含有しないはんだの採用が強
く求められ、このための新しいはんだの開発が求められ
ている。しかしながら、この要求を満たす鉛フリーはん
だの実現はなかなか難しく、次善の策として鉛の量を極
力少なくしたはんだにより対応し、漸次鉛量を削減する
方向で進む案が提唱されている。このような方向で運動
を進めている企業やグループは例え1%でも鉛の含有量
の少ないはんだの開発を要望している。
【0006】上述のごとく、実装基板の高密度化、微細
化に基づく機械的強度の向上、リフローはんだ付け作業
におけるツムストーン現象の回避、地球環境保全の見知
からの鉛量の削減、およびこれらの条件をバランスのと
れた形で、しかも生産的に安定した安価なものとして供
給されることが必要である。また、実装工程における微
少チップ部品のツムストーン現象の防止対策であるが、
クリームはんだによるリフローはんだ付け工程中のツム
ストーン現象発生の要因は、現在時点における研究で
は、クリームはんだ自体に内在する要因はほぼ捕捉され
ている。
【0007】一般的にSn−Pb共晶はんだ(Sn6
1.9%/Pb38.1の合金)は、はんだが溶け始め
る温度:固相温度と、はんだが完全に溶けきる温度:液
相温度が同一であるため融点が一つで示差熱分析を行っ
た場合、グラフ上に合金の吸熱ピークが一つだけ表れて
その他のは屈折点は存在しない。このように融点が1点
しか存在しない合金でつくられたクリームはんだでは、
リフロー工程において、2つのランドに部品の電極(チ
ップ部品の両端の電極)がはんだ付けされて回路が形成
される時、基板の昇温中に両ランド間に温度差が生じ一
方のランドのはんだが他方より先に融点に達したとき、
例えそれがわずかな時間差であっても、そのランドのは
んだが先に全体的に瞬間的に融解し、そのランド上のチ
ップ部品の電極(チップ部品の両端の電極の片方の電極
だけ)に先にはんだが濡れて広がることによってチップ
部品全体がそのランド上に吸引され、そのチップ部品の
他方の電極を接合されるべきランドから引き離して、チ
ップ部品が起立してしまう。即ちツムストーン現象がそ
こに容易に発生してしまうのである。
【0008】この防止策としては合金配合比が異なり液
相温度が異なる2つの合金粉末を作り、それを混ぜ合わ
せた2種類の合金粉末はんだによるクリームはんだが提
案されている。即ち、このはんだの示差熱分析をすれば
2種類の合金の混合であるから吸収熱ピークが2つ表れ
ることになる。特願平6−327555号はその1例で
あり、昇温中に両ランド間で温度差が発生し、一方のラ
ンドのはんだが溶融を開始したとしてもそれははんだの
一部でありチップ部品を一方のランドに引きよせて他方
のランドから引き離すまでの濡れ力(表面張力)を持た
ない。そこで若干の時間差を経ると他方のランドも昇温
して同じはんだの一部が溶融を開始するので、そこで両
ランド上でのはんだの濡れ力はバランスしてツムストー
ン現象は発生せず、やがて両ランドのはんだが全て溶け
終わり、はんだ付けが完了する。
【0009】しかしながら、2種類の合金粉末の混合に
よるクリームはんだの場合、それにより生じる第1の熱
吸収ピークとその後に生じる第2の熱吸収ピークにおい
て、第1の熱吸収ピークの出方(温度、DSC値など)
及び第2の熱吸収ピークの条件との相関的な条件は、直
接ツムストーン現象と関係する。しかしながら2種の合
金粉末の場合は第1の熱吸収ピークの発生に対する選択
性が乏しく、ツムストーン現象に対する最適な条件が必
ずしも得ることができないきらいがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は上述の課題を
解決するために、少なくとも3種類の、金属粉末及び/
又は合金粉末よりなる混合粉末とフラックスを混練して
なるクリームはんだ、特に、混合粉末がSn−Sb−C
u合金、Sn−Ag−Pb合金、Sn−Pb合金の粉末
よりなること、またはSn−Sb、Sn−Ag−Pb、
Sn−Pbの各合金粉末よりなること、更にSn−A
g、Sn−Cu、Sn−Biの各合金粉末よりなるこ
と、またはSn−Zn、Sn−Biの各合金、Zn−A
lの共晶合金粉末よりなること、更にまたSn−Zn、
Sn−Cuの各合金粉末、Zn−Alの共晶合金粉末よ
りなること、またSn粉末、Sn−Ag合金粉末、Sn
−Cu合金粉末よりなることを特徴とするクリームはん
だにより解決しようとするものである。また、前記のク
リームはんだを使用することを特徴とするはんだ付け接
着方法を提案するものである。
【0011】即ち、基本的に3種の合金粉末を混合せる
本願発明のクリームはんだにより第1の熱吸収ピークの
発生条件に対する自由度が増しツムストーン現象に対す
る最適な条件を得ることができる。即ち、はんだの溶融
開始時点でのチップ電極に対する溶融、流動、濡れ、吸
引力の平準化が十分となり、種々のバラツキに対する許
容度を増すことができる。
【0012】また、3種類の合金の組み合わせによって
は、更に第1に相当する熱吸収ピークを増やすことが可
能である。はんだの溶融開始時点での濡れによるチップ
部品吸引力を更に和らげ、各ランドにおけるはんだの溶
融流動性を更に平準化することができる。熱吸収ピーク
が3個以上発生することによる効果については、未だ十
分な理論的な解明は得られてはいないが、各ピーク間の
相関的関係によりツムストーン現象に及ぼす影響は大き
い。この場合3種の合金の混合率が同じでないので3つ
の熱吸収ピークが現れる毎に、はんだが1/3ずつ順次
溶けて行く訳では必ずしもないが、ほぼ2種の場合と同
様の原理に基づき溶融して行くと考えられる。これによ
り多少合金の組み合わせとフラックスの選択が不適な場
合でもツムストーン現象(チップ立ち)防止効果を更に
高めることが可能となる。
【0013】また、はんだ付け後のはんだの機械的性能
の向上に重点をおいた場合、ツムストーン現象の防止に
対しては3種混合粉末はんだ合金に比べて選択自由度は
かなり制限されるが、Sn70/Pb29/Sb1合金
のはんだ粉末を45〜55重量部、Sn60/Pb39
/Ag1合金のはんだ粉末を45〜55重量部を混合し
た2種混合粉末はんだ合金も同様に効果があることがわ
かった。
【0014】
【発明の実施の形態】本願発明のクリームはんだ(ソル
ダペースト)は、はんだ継手の強度アップに関しても優
れた特徴を有している。即ち、一般的な錫鉛共晶はんだ
や従来のクリームはんだに比較してより高い抗張力、よ
り良好な耐クリープ性や耐熱疲労性を有し、しかも良好
な導電性を有する継手を提供し信頼性の向上を図ったも
のである。即ち、本願発明の各粉末間の条件は、はんだ
付け後のはんだの機械的性能、導電性と併せてツムスト
ーン現象などの防止とをバランス良く得んとするところ
に特徴がある。
【0015】本発明における各Sn−Sb−Cu合金粉
末(以下A粉末という)、Sn−Ag−Pb共晶合金粉
末(以下B粉末という)及びSn−Pb共晶合金粉末
(以下C粉末という)そのものは、該合金の種類の例と
して、JIS H5401「ホワイトメタル」、JIS
Z3284「ソルダペースト」に記載されている。本
出願人は、これら従来の粉末合金の中で、この3種類の
粉末をA粉末2〜10重量部、B粉末15〜25重量部
及びC粉末残量重量部の割合で混合することにより従来
にない優れた効果が期待できることを発見したものであ
る。
【0016】また、出願人は3種の合金粉末として、あ
る材料の組み合わせにおいて同様な効果が期待出来るこ
とを発見した。即ち、各種の組み合わせによる多くの実
験から、Sn−Sb、Sn−Ag−Pb、Sn−Pbの
各合金粉末による混合粉末の場合、Sn−Ag、Sn−
Cu、Sn−Biの各合金粉末による混合粉末の場合、
Sn−Zn、Zn−Al、Sn−Biの各合金粉末によ
る混合粉末の場合、Sn−Zn、Zn−Al、Sn−C
uの各合金粉末による混合粉末の場合、Sn粉末、Sn
−Ag、Sn−Cuの各合金粉末による混合粉末の場
合、上記A粉末、B粉末、C粉末の組み合わせに匹敵す
る効果が得られることの知見を得たものである。
【0017】実施例1 出願人は、試験1としてA、B、C粉末を各単体でロジ
ン系フラックスに混練りしソルダペースト化したもの、
及びこれらの粉末の2種類を組み合わせた粉末により同
様ソルダペースト化したもの、更に本発明のA、B、C
粉末3種を混合し同様ソルダペースト化した試料、試料
番号1−1〜1−7を作成した。Sn−Sb−Cu合金
粉末(A粉末)の組成はSb5−Cu5−Sn90であ
り、Sn−Ag−Pb合金粉末(B粉末)の組成はAg
2−Pb35−Sn残部、Sn−Pb合金粉末(C粉
末)の組成はSn63−Pb37とし、平均粒度は、全
て22μm(アスペクト比1:1.2以内)とした。
【0018】固着強度は、100mm×40mmのガラ
スエポキシ基板の片側に150μm厚のメタルマスクを
用いて塗布し、チップマウンタにより2125チップコ
ンデンサを標準搭載したものを、250℃熱風式オーブ
ン中にて15min.加熱硬化したものを試験試料とし
た。測定は固着強度試験機により押圧速度23mm/m
in.で加圧し、剪断破壊したときの荷重をもって固着
強度とした。測定試験回数は10回とし、その平均値を
もって数値とした。
【0019】また、接触抵抗値は、前記と同様のガラス
エポキシ基板を用い、基板中央部のランドに跨るように
4mmΦ×150μm厚の試料を塗布し、250℃熱風
式オーブン中にて15min.加熱硬化したものを試験
試料とした。これをデジタルマルチメータ(アドバンテ
スト社製)を用いて、電極間50mmにおける接触抵抗
値(mΩ)を測定した。測定試験回数は5回とし、その
平均値をもって接触抵抗値とした。
【0020】電気比抵抗の測定は下記の要領で行った。
予め準備した金型10(中央部に110×70×0.3
mmのくり抜き型)によりプレス成形により試験片を作
製した。該金型に試料を充填し。プレス温度250℃×
15min.ゲージ圧力100kg/cm2 の条件にて
プレス成形して試験片を作成した。金型より取り出し後
25℃×1hr放冷し試料とした。電気比抵抗の測定は
デジタルマルチメータにより電極間50mmにおける抵
抗値R(Ω)より、ρ=R×t×W/L但し、R:抵抗
値(Ω)、t:試料厚み(cm)、W:試料幅(c
m)、L:測定電極間距離:50mmの算式より求め
た。試験回数は5回、その平均値をもって値とした。
【0021】何れの場合も粉末平均粒子径は22μm
(アスペクト比1:1.2以内)に揃え、バインダはエ
ポキシ系樹脂でバインダ混合割合は全量に対し20重量
部とした。表1は前記3種類の粉末A、B及びCによる
各配合割合を示すものであり、以下の試験結果の試料番
号と対応する。
【0022】
【表1】
【0023】図1は試料番号1−1より試料番号1−7
の試験結果を示す。各単体粉末の場合は、粉末の種類に
より若干の差があり、B粉末が比較的良好な値を示して
いる。2種類の粉末を混合した場合、その差は平均化さ
れており、粉末単体の場合に比し、若干良好な結果とな
っている。また3種混合の場合は、1種、2種のものに
比較して、大きく性能が改善されている。この3種の粉
末は粉末間の相互作用により、各分子間を補完的に補い
導電性及び接着強度を改善したものと思われる。
【0024】実施例2 3種粉末混合の効果を更に改善すべく、試験2として
A、B、Cの各粉末の配分を変えた試料、試料番号2−
1〜2−9を作成し性能を比較した。(表1参照)平均
粒子径及びバインダ、並びにバインダ混合割合は前記試
料と同一とした。図2はその試験結果を示すものであ
る。
【0025】A粉末を多量に混合したグループ2−5、
2−2、2−4は、B粉末、C粉末の量に拘わらず性能
的には基準とした均等に配合した試料2−1の性能を越
えていない。また、B粉末の量が多いものはむしろ性能
が低下する。しかしながら、少量のB粉末を多量のC粉
末と組み合わせたグループは何れも良好な結果を得てい
る。
【0026】即ち、B粉末は主役とはなり得ないが、脇
役として少量挿入されることにより、全体の性能を押し
上げる作用が生じるものと考えられる。B粉末は3元共
晶点に近く溶融点は178℃と低く、3元合金として、
他の粉末合金との分子的結合がより強固となるためと考
えられる。低融点材料B粉末が多すぎるとその溶融にタ
イムラグが生じ、C粉末(溶融点183℃)、A粉末
(溶融点240℃)との総合的な溶融が必ずしも良好な
状態とならないと考えられる。
【0027】実施例3 次に、試験3として試験2における良好な性能が得られ
た試料2−8の配合割合を固定し、B粉末の粒度を変化
し性能を比較した。即ち、A粉末及びC粉末の粉末平均
粒子径を22μm(アスペクト比1:1.2以内)と固
定して、B粉末の粒度径を粒度比約0.1、0.3、
0.6、1.0及び1.3と調整し、同一試験を行っ
た。
【0028】この場合、粒度比0.1は粉末混合に難が
あり実用的ではない。性能は0.3をピークとして粒度
比が大きくなると低下して行くことがわかった。適正な
粒度比としては0.3程度が良いと思われる。溶融点の
より高い粉末の集合におけるボイドの大きさがほぼその
粒径の30%程度であるところから、B粉末の溶融液が
A、C粉末の最大充填度状態におけるA、C粉末粒子間
に存在し得るボイドの最大直径にほぼ該当しているもの
と考えられる。粒度比は0.2乃至0.6程度が好まし
い。粉末の粒度を適当に選択することにより、クリーム
はんだとしての総合的な熱伝達、熔解条件、濡れ易さな
どの条件を更にある程度改善することが可能である。
【0029】なお、粒度は通常(イ)10〜20μm、
(ロ)20〜40μm、(ハ)40〜60μmの3グレ
ードのものが使用されているが、余り細か過ぎる場合は
粉末同士の凝着が生じ易く、又、大き過ぎる粒径では溶
解速度に難があり好ましくない。(ロ)グレードが好ま
しく、また同一の粒径粒子を混合する場合より、溶融点
の低い、混合割合の少ない粒子を他の粒子直径に比し小
さくすることによる効果を期待することができる。
【0030】実施例4 試験4〜8として、各種の合金粉末による多くの実験に
より選ばれた組み合わせ、即ち、a)Sn−Sb、Sn
−Ag−Pb、Sn−Pbの各合金粉末の組み合わせ、
b)Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Biの各合金粉末
の組み合わせ、c)Sn−Zn、Zn−Al、Sn−B
iの各合金粉末の組み合わせ、d)Sn−Zn、Zn−
Al、Sn−Cuの各合金粉末の組み合わせ、および
e)Sn粉末、Sn−Ag合金粉末、Sn−Cu合金粉
末の組み合わせ、により性能を比較し確認した。表2に
試験番号3−1乃至3−5と合金粉末の組み合わせ内容
を示す。なお各測定アイテム、測定方法は前述と同様で
ある。
【0031】
【表2】
【0032】試験4は、a)の組み合わせによるクリー
ムはんだに関する試験であり、Sn95−Sb5合金8
重量部、Sn62−Ag2−Pb36合金粉末20重量
部、Sn63−Pb37合金粉末72重量部の混合粉末
90重量部と、ロジン系フラックス10重量部とを均一
に混練りしたクリームはんだ(試料番号3−1)を作成
した。固着強度及び電気比抵抗の値を試験1〜2と同様
な試験方法により求めた。
【0033】試験5は、b)の組み合わせによるクリー
ムはんだに関する試験であり、Sn97−Ag3合金粉
末82重量部、Sn95−Cu5合金粉末7重量部、S
n60−Bi40合金粉末12重量部の混合粉末90重
量部を、ロジン系フラックス10重量部に均一に混練り
しクリームはんだ(試料番号3−2)を作成した。固着
強度及び電気比抵抗の値を試験1〜2と同様な試験方法
によりこれを求めた。
【0034】試験6は、c)の組み合わせによるクリー
ムはんだに関する試験であり、Sn90−Zn10合金
粉末92重量部と、Zn95−Al5合金粉末を2重量
部と、Sn60−Bi40合金粉末6重量部との混合粉
末90重量部を、ロジン系フラックス10重量部に均一
に混練りしクリームはんだ(試料番号3−3)を作成し
た。固着強度及び電気比抵抗の値を試験1〜2と同様な
試験方法によりこれを求めた。
【0035】試験7は、d)の組み合わせによるクリー
ムはんだに関する試験であり、Sn90−Zn10合金
粉末90重量部と、Zn95−Al5合金粉末7重量部
と、Sn95−Cu5合金粉末3重量部との混合粉末9
0重量部を、ロジン系フラックス10重量部に均一に混
練りしクリームはんだ(試料番号3−4)を作成し、固
着強度及び電気比抵抗の値を試験1〜2と同様な試験方
法により求めた。
【0036】試験8は、e)の組み合わせによるクリー
ムはんだに関する試験であり、Sn粉末70重量部と、
Sn96−Ag4の合金粉末20重量部と、Sn95−
Cu5の合金粉末10重量部との混合粉末90重量部
を、ロジン系フラックス10重量部に均一に混練りしク
リームはんだ(試料番号3−5)を作成した。固着強度
及び電気比抵抗の値を試験1〜2と同様な試験方法によ
りこれを求めた。
【0037】図3は、試験4〜8における固着強度及び
電気比抵抗の測定結果を示したものである。図から前記
a)、b)、c)及びd)の各組み合わせによるクリー
ムはんだはほぼ試験番号2−8と同レベルの性能を示し
ている。しかし、e)については、固着強度及び電気比
抵抗共若干これらより低下している。単体粉末の存在は
若干性能低下をもたらすと考えられる。
【0038】
【発明の効果】上述の如く本願発明のはんだ合金によ
り、従来問題のあった実装基板の高密度化、微細化に対
する機械的強度の向上を図ると共に、チップ立ちを初め
とするトラブルを解消することができ、また地球環境保
全の見知からの鉛量の削減に対する安定した、且つ経済
的なはんだ合金を供給することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3種粉末の単体、および本発明の組み合わせ
による試験結果を示す図である。
【図2】 本発明の3種混合粉末による試験結果を示す
図である。
【図3】 本発明の他の実施例による試験結果を示す図
である。
フロントページの続き (72)発明者 角野 元昭 東京都墨田区太平1丁目29番4号 ニホン ハンダ株式会社内 Fターム(参考) 5E319 BB05 CC33 GG09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3種類の、金属粉末及び/又
    は合金粉末よりなる混合粉末とフラックスを混練してな
    るクリームはんだ。
  2. 【請求項2】 前記混合粉末がSn−Sb−Cu合金、
    Sn−Ag−Pb共晶合金、Sn−Pb共晶合金の粉末
    よりなることを特徴とする請求項1に記載のクリームは
    んだ。
  3. 【請求項3】 Sn81〜92%−Sb5〜10%−C
    u3〜9%の合金粉末2〜10重量部と、Sn60〜6
    4%−Ag1〜3%−Pb33〜39%の合金粉末15
    〜25重量部と、Sn60〜65%−Pb35〜40合
    金粉末65〜83重量部の混合粉末80〜95重量部
    と、フラックス5〜20重量部を混練してなる請求項1
    又は2に記載のクリームはんだ。
  4. 【請求項4】 前記混合粉末が、Sn−Sb、Sn−A
    g−Pb、Sn−Pbの各共晶合金粉末よりなることを
    特徴とする請求項1に記載のクリームはんだ。
  5. 【請求項5】 Sn93〜97%−Sb3〜7%の合金
    粉末5〜12重量部、Sn60〜64%−Ag1〜3%
    −Pb33〜39%の合金粉末15〜25重量部、Sn
    60〜65%−Pb35〜40%の合金粉末63〜80
    重量部とからなる混合粉末80〜95重量部とフラック
    ス5〜20重量部を混練してなる請求項1又は4に記載
    のクリームはんだ。
  6. 【請求項6】 前記混合粉末が、Sn−Ag、Sn−C
    u、Sn−Biの各合金粉末よりなることを特徴とする
    請求項1に記載のクリームはんだ。
  7. 【請求項7】 Sn95〜98%−Ag2〜5%の合金
    粉末70〜95重量部と、Sn90〜99%−Cu1〜
    10%の合金粉末4〜10重量部と、Sn40〜80%
    −Bi20〜60%の合金粉末1〜20重量部の混合粉
    末80〜95重量部とフラックス5〜20重量部を混練
    してなる請求項1又は6に記載のクリームはんだ。
  8. 【請求項8】 前記混合粉末が、Sn−Zn、Zn−A
    l、Sn−Biの各合金粉末よりなることを特徴とする
    請求項1に記載のクリームはんだ。
  9. 【請求項9】 Sn85〜95%−Zn5〜15%の合
    金粉末90〜95重量部と、Zn95%−Al5%の共
    晶合金粉末1〜3重量部と、Sn40〜80%−Bi2
    0〜60%の合金粉末2〜8重量部よりなる合金粉末8
    0〜95重量部とフラックス5〜20重量部を混練して
    なる請求項1又は8に記載のクリームはんだ。
  10. 【請求項10】 前記混合粉末が、Sn−Zn、Zn−
    Al、Sn−Cuの各合金粉末よりなることを特徴とす
    る請求項1に記載のクリームはんだ。
  11. 【請求項11】 Sn85〜95%−Zn5〜15%の
    合金粉末90〜95重量部と、Zn95%−Al5%の
    共晶合金粉末1〜3重量部と、Sn90〜99%−Cu
    1〜10%の合金粉末2〜9重量部よりなる混合粉末8
    0〜95重量部とフラックス5〜20重量部を混練して
    なる請求項1又は10に記載のクリームはんだ。
  12. 【請求項12】 前記混合粉末が、Sn粉末、SnーA
    g合金粉末、Sn−Cu合金粉末よりなることを特徴と
    する請求項1に記載のクリームはんだ。
  13. 【請求項13】 Sn粉末20〜75%と、Sn95〜
    98%−Ag2〜5%の合金粉末20〜40重量部と、
    Sn90〜99%−Cu1〜10%の合金粉末5〜40
    重量部よりなる混合粉末80〜95重量部とフラックス
    5〜20重量部を混練してなる請求項1又は12に記載
    のクリームはんだ。
  14. 【請求項14】 前記請求項1乃至13のいずれか1項
    記載のクリームはんだを使用することを特徴とするはん
    だ付け接着方法。
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