JP2001150005A - 圧延ロール用外層の製造方法 - Google Patents

圧延ロール用外層の製造方法

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JP2001150005A
JP2001150005A JP33943399A JP33943399A JP2001150005A JP 2001150005 A JP2001150005 A JP 2001150005A JP 33943399 A JP33943399 A JP 33943399A JP 33943399 A JP33943399 A JP 33943399A JP 2001150005 A JP2001150005 A JP 2001150005A
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rpm
rolling
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Takeru Morikawa
長 森川
Yutaka Tsujimoto
豊 辻本
Toshio Wada
俊雄 和田
Teruo Hamazuka
輝雄 濱塚
Shinichi Nakagawa
新市 中川
Toshio Tani
登志夫 谷
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 年輪状偏析及び粗大なデンドライトのない均
質な圧延ロール用外層を製造する方法を提供する。 【解決手段】 遠心力鋳造工程において、金型の回転数
を、鋳造外径寸法が250mm以上350mm未満のとき
は、1030rpm以上1500rpm以下、鋳造外径寸法が
350mm以上500mm未満のときは、870rpm以上1
250rpm以下、鋳造外径寸法が500mm以上700mm
未満のときは、710rpm以上1050rpm以下、鋳造外
径寸法が700mm以上900mm未満のときは、610rp
m以上900rpm以下、鋳造外径寸法が900mm以上のと
きは、550rpm以上800rpm以下とする条件で鋳込
む。又は、外周部分における重力倍数Gナンバーを15
0G以上450G以下とする条件で鋳込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間又は冷間圧延
用複合ロールにおける外層の遠心力鋳造方法の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間又は冷間圧延ロールは、外面側に耐
摩耗性、内部側に強靱性が要求されることから、耐摩耗
性にすぐれるハイス系鋳鉄材を遠心力鋳造により形成し
た外層と、強靱性にすぐれる鋳鉄若しくは鋳鋼又は合金
鋼の内層(又はコア)を、冶金的又は機械的に一体化した
複合構造のロールが従来より使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種ハイス系鋳鉄材
は、Cr、Mo、W、V等の炭化物形成元素を相当量含
んでおり、溶湯の凝固過程で炭化物を晶出する。この晶
出炭化物が耐摩耗性の向上に大きく寄与する。ところ
で、このハイス系材料を用いて、遠心力鋳造によりロー
ル外層を作製した場合、炭化物は、均一に分布して晶出
するのではなく、炭化物量の多い層と少ない層とが交互
に同心円状に形成されることが、横断面のミクロ組織観
察によって認められる。この炭化物の濃淡模様は、一般
に、年輪状偏析(又はバンド状偏析)と称されている。
【0004】この年輪状偏析は、同じハイス系鋳鉄材で
も、横型遠心力鋳造の場合に特に発生し易いことがわか
っている。この理由について検討したところ、横型遠心
力鋳造の場合、図1に示すように、溶湯に対して、上昇
時に重力による減速力、下降時に重力による加速力が働
いて、上部での流速は小さく、下部での流速は大きくな
るためである。この現象から、遠心力鋳造時における年
輪状偏析の発生原因の1つとして、凝固途中の溶湯の回
転速度が変化していることが考えられる。
【0005】ロールの外層に生ずる年輪状偏析は、完全
な同心円ではないため、ロールの外層表面には炭化物の
多い高硬度領域と炭化物の少ない低硬度領域が存在す
る。それゆえ、実際の圧延作業において、ロール外表面
は、炭化物の多い領域では摩耗が生じ難く、一方炭化物
の少ない領域では摩耗を生じ易いことから、ロールの外
表面に摩耗差が生じ、それが圧延製品に転写されて、品
質に影響を及ぼす。圧延製品の転写模様を回避するに
は、圧延に供されるロール表面の研磨をより頻繁に行わ
ねばならず、また、凹凸が大きいほど研磨1回当たりの
研磨量も多くなる。従って、ロールの表面研磨1回当た
りの圧延量が低下し、またロールの低寿命化を招く。
【0006】そこで、遠心力鋳造時の金型の回転速度を
速くすることにより、溶湯に作用する重力の影響を小さ
くすることを試みた。金型の回転速度を速くすることに
よって、重力による溶湯の回転速度への影響が小さくな
り、年輪状偏析の発生を抑えることができた。しかしな
がら、金型の回転速度があまり速くなりすぎると、溶湯
に作用する遠心力が過大となり、溶湯が金型にへばり付
いた状態で金型と一体に回転してしまい、静止鋳造の場
合と同様、初晶のデンドライトが成長して粗大化するこ
とがわかった。デンドライトは、炭化物等からなる共晶
組織に比べて、硬度が低く摩耗を生じ易い。このため、
粗大化したデンドライトは、年輪状偏析の場合と同じ様
に、ロールの外周面に摩耗差を生じ、それが圧延製品に
転写する不都合がある。
【0007】本発明の目的は、ロール外層の遠心力鋳造
に際し、金型の回転数等の鋳造条件を所定範囲に設定し
て鋳込むことにより、年輪状偏析、及び粗大なデンドラ
イトがなく、ほぼ均質な金属組織を有する圧延ロール用
外層を製造する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合ロールの外層を遠
心力鋳造により作製する方法において、鋳造後の外径寸
法が250mm以上350mm未満のときは、金型の回転数
を1030rpm以上1500rpm以下とする条件で、鋳造
後の外径寸法が350mm以上500mm未満のときは金型
の回転数を870rpm以上1250rpm以下とする条件
で、鋳造後の外径寸法が500mm以上700mm未満のと
きは、金型の回転数を710rpm以上1050rpm以下と
する条件で、鋳造後の外径寸法が700mm以上900mm
未満のときは、金型の回転数を610rpm以上900rpm
以下とする条件で、鋳造後の外径寸法が900mm以上の
ときは、金型の回転数を550rpm以上800rpm以下と
する条件で鋳込むようにしたものである。外層の鋳造外
径寸法は、厳密には凝固による収縮のため、金型の内径
寸法よりも若干小さくなるが、本願明細書では、この凝
固収縮分は考慮しておらず、鋳造外形寸法と金型の内径
寸法を同じとみなしている。
【0009】なお、圧延に供される面を形成するため
に、通常は、鋳造欠陥等を含む外周面を機械加工により
削り取るが、削り取られた後の外径仕上がり寸法が、2
30mm以上330mm未満のときは金型の回転数を103
0rpm以上1500rpm以下とする条件で、外径仕上がり
寸法が330mm以上480mm未満のときは金型の回転数
を870rpm以上1250rpm以下とする条件で、外径仕
上がり寸法が480mm以上680mm未満のときは、金型
の回転数を710rpm以上1050rpm以下とする条件
で、外径仕上がり寸法が680mm以上880mm未満のと
きは、金型の回転数を610rpm以上900rpm以下とす
る条件で、外径仕上がり寸法が880mm以上のときは、
金型の回転数を550rpm以上800rpm以下とする条件
で鋳込むようにすることが望ましい。「外径仕上がり寸
法」とは、圧延用複合ロールとして圧延に使用されると
きの最初の外径寸法を意味する。
【0010】本発明はまた、重量%にて、少なくとも、
Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.
0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合ロー
ルの外層を遠心力鋳造により作製する方法において、遠
心力鋳造工程は、外周部分における重力倍数Gナンバー
を150G以上450G以下とする条件で鋳込むように
したものである。なお、重力倍数Gナンバーは、外層の
仕上がり径における位置で150G以上450G以下と
することが望ましい。
【0011】
【作用及び効果】外層の鋳造外形寸法に応じて金型の回
転数の下限を上述のように設定し、又は重力倍数の下限
を上述のように設定することにより、重力作用による減
速力と加速力に起因する溶湯の速度差を小さくできるの
で、年輪状偏析の生成を抑制できる。また、外層の鋳造
外形寸法に応じて金型の回転数の上限を上述のように設
定し、又は重力倍数の上限を上述のように設定すること
により、溶湯が金型に対して静止した状態で一体に回転
するのを防ぐことができるから、デンドライトが成長し
て粗大化するのを抑制できる。このように、本発明によ
り作製されたロール外層は、年輪状偏析や粗大なデンド
ライトを殆んど有しないので、円周方向全体に亘ってほ
ぼ均一な硬度を有しており、圧延の際、外周の周面に摩
耗差を生ずることはなく、圧延製品の品質が確保され
る。外層の摩耗が一定であるため、ロール表面の研磨頻
度及び研磨量を少なくすることができる。その結果、表
面研磨1回当たりの圧延量を多くすることができ、生産
効率を向上できる。本発明における圧延ロール用外層の
製造方法は、重力作用によって溶湯の回転速度が影響を
受ける全ての遠心力鋳造法に対して好適に適用される
が、金型の回転軸が水平方向の横型の遠心力鋳造装置、
或いは斜め方向の傾斜型の遠心鋳造装置(特に金型の回
転軸の傾斜が35°以下のもの)を用いた鋳造に対して
より適している。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る圧延ロール用外層の
製造方法にあっては、遠心力鋳造に際して、例えば横型
の遠心力鋳造装置を使用し、外層の鋳造外径寸法に応じ
て、年輪状偏析の発生、及びデンドライトの成長による
粗大化を抑えるために、金型の回転数条件を次のように
規定する。鋳造後の外径寸法が250mm以上350mm未
満のときは、金型の回転数を1030rpm以上1500r
pm以下とする条件で、鋳造後の外径寸法が350mm以上
500mm未満のときは金型の回転数を870rpm以上1
250rpm以下とする条件で、鋳造後の外径寸法が50
0mm以上700mm未満のときは、金型の回転数を710
rpm以上1050rpm以下とする条件で、鋳造後の外径寸
法が700mm以上900mm未満のときは、金型の回転数
を610rpm以上900rpm以下とする条件で、鋳造後の
外径寸法が900mm以上のときは、金型の回転数を55
0rpm以上800rpm以下とする条件で鋳込むようにす
る。年輪状偏析の発生と、デンドライトの粗大化という
2つの問題をより確実に抑制するために、上記の金型の
回転数の条件は、鋳造後の外径寸法が250mm以上35
0mm未満のときは、1040rpm以上1400rpm以下が
より望ましく、1060rpm以上1190rpm以下がさら
に望ましく、鋳造後の外径寸法が350mm以上500mm
未満のときは、880rpm以上2100rpm以下がより望
ましく、900rpm以上1030rpm以下がさらに望まし
く、鋳造後の外径寸法が500mm以上700mm未満のと
きは、720rpm以上1000rpm以下がより望ましく、
740rpm以上870rpm以下がさらに望ましく、鋳造後
の外径寸法が700mm以上900mm未満のときは、62
0rpm以上850rpm以下がより望ましく、640rpm以
上770rpm以下がさらに望ましく、鋳造後の外径寸法
が900mm以上のときは、560rpm以上750rpm以下
がより望ましく、580rpm以上700rpm以下がさらに
望ましい
【0013】また、圧延に供される面を形成するため
に、鋳造欠陥等の外周面を機械加工により削り取る場
合、削り取られた後の外径仕上がり寸法が、230mm以
上330mm未満のときは金型の回転数を1030rpm以
上1500rpm以下とする条件で、外径仕上がり寸法が
330mm以上480mm未満のときは金型の回転数を87
0rpm以上1250rpm以下とする条件で、外径仕上がり
寸法が480mm以上680mm未満のときは、金型の回転
数を710rpm以上1050rpm以下とする条件で、外径
仕上がり寸法が680mm以上880mm未満のときは、金
型の回転数を610rpm以上900rpm以下とする条件
で、外径仕上がり寸法が880mm以上のときは、金型の
回転数を550rpm以上800rpm以下とする条件で鋳込
むようにする。年輪状偏析の発生と、デンドライトの粗
大化という2つの問題をより確実に抑制するために、こ
こでの金型の回転数の条件は、外径仕上がり寸法が23
0mm以上330mm未満のときは、1040rpm以上14
00rpm以下がより望ましく、1060rpm以上1190
rpm以下がさらに望ましく、外径仕上がり寸法が330m
m以上480mm未満のときは、880rpm以上1200rp
m以下がより望ましく、900rpm以上1030rpm以下
がさらに望ましく、外径仕上がり寸法が480mm以上6
80mm未満のときは、720rpm以上1000rpm以下が
より望ましく、740rpm以上870rpm以下がさらに望
ましく、外径仕上がり寸法が680mm以上880mm未満
のときは、620rpm以上850rpm以下がより望まし
く、640rpm以上770rpm以下がさらに望ましく、外
径仕上がり寸法が880mm以上のときは、560rpm以
上750rpm以下がより望ましく、580rpm以上700
rpm以下がさらに望ましい。なお、外周面の削り取り工
程は、外層の鋳造完了後に実施してもよいし、内層と一
体化した後に実施してもよい。
【0014】なお、溶湯の凝固が進行すると、溶湯部の
回転半径が次第に小さくなり、重力作用の影響も変動す
るが、鋳込み終了時における金型の回転数を、鋳込み開
始時における金型の回転数よりも大きくすることによっ
て、その変動をより小さくすることもできる。例えば、
鋳込み厚さが約50mmのとき、鋳込み終了時における金
型の回転数を、鋳込み開始時よりも10〜20%大きく
することが望ましい。
【0015】さらに、本発明に係る圧延ロール用外層の
製造方法にあっては、遠心鋳造に際して、例えば横型の
遠心力鋳造装置を使用し、外周部分における重力倍数を
150G以上450G以下、より望ましくは180G以
上300G以下とする条件で鋳込むこともできる。ま
た、望ましくは、外層の仕上がり径における重力倍数を
150G以上450G以下、さらに望ましくは180G
以上300G以下とする条件で鋳込むことにより、年輪
状偏析の発生と、デンドライトの成長による粗大化をよ
り確実に抑えることができる。
【0016】重力倍数Gナンバーを決定すると、遠心力
鋳造金型の内径を基準として、以下の式に示すように、
鋳造時の金型の回転数が算出される。このとき、凝固が
進行するにつれて、金型回転数を大きくしてもよい。な
お、外層の鋳造外径寸法は、凝固による収縮のため、式
中の金型内径寸法よりも若干小さくなるが、本願明細書
では、この凝固収縮分は考慮しないものとする。外層の
仕上がり径における重力倍数を上記の条件で鋳込む場合
には、次式において「金型内径寸法(mm)」を「外層の仕
上がり径(mm)」として、鋳造時の金型の回転数を算出す
ればよい。
【0017】
【数1】
【0018】本発明の圧延ロール用外層の製造方法は、
上記の遠心力鋳造条件にて、所定成分の鋳鉄材溶湯を、
鋳込むことにより行われる。次に、金型の回転を停止
し、金型を直立させて、ロール軸部となる鋳型をセット
し、次に内層溶湯を鋳込むことにより、外層と内層(ロ
ール軸部)が冶金的に一体化された圧延用複合ロールが
形成される。なお、必要に応じて、外層の鋳造時、金型
の回転を停止させる前に、外層の凝固後直ちに中間層溶
湯を鋳込んで外層と中間層を冶金的に一体化させておく
こともできる。この中間層は、外層材と内層材の中間成
分の材質を有し、外層と内層との溶着性改善のために設
けられるものであり、本願明細書では、広義の内層とい
う概念に含まれるものとする。また、圧延用複合ロール
については、遠心力鋳造により形成された中空状外層
を、ロール軸部となる内層に対して焼嵌め等を行なうこ
とにより、外層と内層(ロール軸部)を機械的に一体化す
ることもできる。
【0019】本発明に係る圧延ロール用外層の製造方法
は、重量%にて、少なくとも、C:1.0〜4.0%、M
o及び/又はW:1.0〜16.0%を含有する鋳鉄材か
らなる外層の製造に適用される。C:1.0〜4.0%と
するのは、Cの含有量が1.0%に満たないと、Mo、
W等の炭化物の晶出量が不足し、耐摩耗性が不十分とな
るためであり、Cの含有量が4.0%を越えると、内層
を形成するための鋳鉄又は鋳鋼材との凝固点差が過大と
なり、溶着不良が発生しやすくなるためである。また、
MoとWの含有を規定するのは、MoとWが炭化物の晶
出と年輪状偏析に最も大きく影響を及ぼす元素だからで
ある。なお、Mo及び/又はWの合計量が1.0%に満
たないと、炭化物の晶出量が不足し、16.0%を越え
ると、靱性の劣化を招く。
【0020】前記材料として、より具体的には、重量%
にて、Cを1.0〜4.0%、Siを0.2〜3.0%、M
nを0.2〜2.0%、Crを3.0〜12.0%、Mo又
はWの少なくとも一種を合計量で1.0〜16.0%、V
を1.0〜8.0%及び/又はNbを3.0%以下、Co
を5.0%以下、Niを4.0%以下、残部実質的にFe
からなるハイス系鋳鉄材を示すことができる。Siは湯
流れ性の確保、あるいは場合によっては黒鉛を晶出させ
るため、0.2〜3.0%含有させる。Mnは硬化能を増
し、Sによる劣化を防ぐために、0.2〜2.0%含有さ
せる。Cr、Mo、W及び、V又はNbは、Cと結合し
て炭化物を晶出し、耐摩耗性の向上を図るために含有さ
せる。特に、Nbは極めて硬いM11型の炭化物を形成
し、耐摩耗性を改善させると共に、基地中に入って基地
の強化に寄与する。Coは基地中に固溶されて基地の強
化に寄与するため、5.0%以下含有させる。Niは基
地組織を改良するために4.0%以下含有させる。上記
ハイス系鋳鉄材には、さらに、重量%にて、Al:0.
5%以下、Ti:1.0%以下、Zr:1.0%以下、
B:0.5%以下、Ta:0.5%以下、N:0.05%
以下からなる群より選択される少なくとも一種を必要に
応じて含むことができる。Al、Ti、Zr及びBは、
溶湯中で酸化物あるいは窒化物を生成して、溶湯中の酸
素含有量、窒素含有量を低下させ、製品の健全性を向上
させる。生成した酸化物、あるいは窒化物が結晶核とし
て作用するために微細化に効果があり、耐摩耗性も改善
される。これは、ハイス系鋳鉄材の耐摩耗性が、極めて
硬いM11型炭化物に負うところが大きいためである。
このM11型炭化物は実質的にはV 11炭化物、Nb1
1炭化物あるいは(V、Nb)11炭化物であるが、溶
湯の凝固過程においては固相率の小さい段階で晶出する
ため、遠心力鋳造すると、晶出したM11型炭化物の粒
子と溶湯の平均比重との差異によって、粒子に内面向き
あるいは外面向きの遠心分離力が働き、偏析を助長す
る。粘性流体中(この場合はハイス系鋳鉄材溶湯)での粒
子の移動速度は粒子の径に比例するから、遠心力鋳造さ
れた溶湯中に晶出したM11型炭化物の粒子が小さいほ
ど、遠心力による移動は抑えられる。Al、Ti、Z
r、Bの酸化物あるいは窒化物は、溶湯中で微細に分散
し、M11型炭化物晶出の核となるため、M11型炭化
物を微細・分散化させる効果があり、上記のメカニズム
によって遠心力鋳造における偏析を軽減する効果があ
る。Taは、V又はNbと同様、主としてCと結合し、
11型炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に寄与する。
Nは、介在物となって溶湯の清浄度を低下させ、含有量
が多くなると鋳造割れ等を生ずる虞れがある。このた
め、これら元素を、上記範囲内で、夫々必要に応じて含
有させることが望ましい。
【0021】内層材としては、高級鋳鉄、ダクタイル鋳
鉄、黒鉛鋼、鋳鋼等の強靱性を有する材料が好適に使用
される。内層材の高級鋳鉄の好適な組成例として、C:
2.5〜4.0%(重量%、以下同じ)、Si:0.8〜2.
5%、Mn:0.2〜1.5%、P:0.2%以下、S:
0.2%以下、Ni:3.0%以下、Cr:2.0%以
下、Mo:2.0%以下、W、V、Nbを総計で4%以
下、残部実質的にFeからなるものを示すことができ
る。内層材のダクタイル鋳鉄の好適な組成例として、
C:2.5〜4.0%(重量%、以下同じ)、Si:1.3
〜3.5%、Mn:0.2〜1.5%、P:0.2%以下、
S:0.2%以下、Ni:3.0%以下、Cr:2.0%
以下、Mo:2.0%以下、W、V、Nbを総計で4%
以下、Mg:0.02〜0.1%、残部実質的にFeから
なるものを示すことができる。内層材の黒鉛鋼の好適な
組成例として、C:1.0〜2.3%(重量%、以下同
じ)、Si:0.5〜3.0%、Mn:0.2〜1.5%、
P:0.2%以下、S:0.2%以下、Ni:3.0%以
下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下、W、V、
Nbを総計で4%以下、残部実質的にFeからなるもの
を示すことができる。
【0022】内層と外層との溶着性を改善するために、
中間層を設ける場合、中間層はアダマイト材あるいは黒
鉛鋼等が好適に用いられる。中間層のアダマイト材の好
適な組成として、重量%にてC:1.0〜2.5%、S
i:0.2〜3.0%、Mn:0.2〜1.5%、P:0.
2%以下、S:0.2%以下、Ni:4.0%以下、C
r:4.0%以下、Mo:4.0%以下、W、V、Nbを
総計で12%以下、残部実質的にFeからなるものを示
すことができる。中間層の黒鉛鋼の好適な組成として、
重量%にて、C:1.0〜2.3%、Si:0.5〜3.0
%、Mn:0.2〜1.5%、P:0.2%以下、S:0.
2%以下、Ni:4.0%以下、Cr:4.0%以下、M
o:4.0%以下、W、V、Nbを総計で12%以下、
残部実質的にFeからなるものを示すことができる。
【0023】
【実施例】横型遠心力鋳造により、各種鋳鉄材の溶湯
を、80mmの厚さになるまで鋳込んで供試用ロール外層
(発明例1〜発明例9、比較例1〜比較例4)を作製し
た。溶湯の鋳込み温度は1385℃である。凝固完了
後、常温まで冷却して、700℃で10時間軟化熱処理
を実施した。金型の内径、金型の回転数、重力倍数及び
外層の組成を表1に記載している。なお、遠心力鋳造用
金型は、内面に耐火材(塗型)が塗布されており、内径5
87mm、長さ1150mmの鋼製のものと、内径770m
m、長さ2200mmの鋼製のものを使用した。この供試
用ロール外層について、炭素の分布状態及び粗大デンド
ライトの有無と、金型の回転数及び重力倍数との関係を
調べた。
【0024】
【表1】
【0025】作製された発明例2と比較例1の供試用ロ
ール外層を、ロールの長手方向に切断して、粒度240
のサンドペーパーを用いて研磨後、硝酸水溶液のエッチ
ング処理を施し、長手方向に100mm、径方向に80mm
の範囲のマクロ組織写真を撮影した。図3は発明例2、
図4は比較例1の組織写真である。図3と図4を比較す
ると、図4では偏析が生じた結果、複数の帯状模様が観
察されたのに対し、図3にはそのような帯状模様は認め
られなかった。
【0026】次に、図2に示すように、各々の供試用外
層(10)の軸方向中央部から、外層の長手方向に20mm
(試験片については「幅方向」という)、周方向に10mm
(試験片については「奥行方向」)という)、径方向に8
0mm(試験片については「高さ方向」という)の試験片(2
0)を切り出した。試験片は、1150℃で30分間オー
ステナイト化熱処理した後焼入れ熱処理を行ない、55
0℃で10時間の焼戻し熱処理を2回実施した。熱処理
終了後、各試験片を粒径6μmのダイヤモンド粒子でバ
フ研磨した。
【0027】作製されたロール外層(10)は、削り代分を
考慮し、図2に斜線で示すように、外周面から高さ方向
に10〜50mmの部分(以下「被測定部分」という)につ
いて、EPMA(X線マイクロアナライザー)を用いて、
炭素の分布状態を調べた。なお、EPMAによる測定
は、外層の端面における部分に対して行なってもよい。
【0028】各試験片の測定部分の幅14.98mmの範
囲に対し、EPMA装置を用いて、加速電圧15kV、
ビーム径50μmの電子線を、高さ方向に70μm、幅方
向に70μmのピッチで走査した。炭素の分布状態は、
Kα線の波長分散分析による測定数(cps:Count Per
Second)で評価した。
【0029】測定終了後、各ピッチ毎における測定数
(cps)の平均値を算出した。さらに算出された平均値
について、その最大値をγ1max、最小値をγ1minとし、
全測定数の平均値をδ1としたときに、S1=[(γ1max−
γ1min)/δ1]×100を、EPMAによるCのバラツ
キ度(%)と規定した。バラツキ度S1が大きいほど、炭
素の分布が不均一で炭化物の偏析が多く存在することを
意味し、年輪状偏析が認められる。一方、バラツキ度S
1が小さければ、炭素の分布が均一で炭化物の偏析が少
ないことを意味し、年輪状偏析は殆んど認められない。
結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2を参照すると、発明例1〜発明例9
は、Cのバラツキ度S1が比較例1及び比較例3に比べ
て小さく、炭素の分布が均一であることがわかる。ま
た、発明例どうしを比較すると、同一組成では金型の回
転数と重力倍数が大きいほど、Cのバラツキ度S1が小
さくなっており、炭素の分布がより均一となることを示
している。これは、金型の回転数と重力倍数が大きくな
るにつれて、ロール外層鋳込み時の重力作用の影響がよ
り小さくなったためと考えられる。比較例1及び比較例
3のバラツキ度S1が大きいのは、図4に示すように、
ロール外層中に炭化物の年輪状偏析が存在するためであ
る。
【0032】次に、粗大なデンドライトの有無を調べ
た。なお、デンドライトは、その長さが約4mmを越える
と、圧延に供したときに、そのデンドライト組織が圧延
材に転写されて、圧延材の品質劣化をもたらす。圧延材
の品質劣化等を抑えるには、圧延に供される面に存在す
るデンドライトは、長さ4mm以下のものが全体の90%
以上を占めることが望ましく、圧延に供される面に存在
するデンドライトの全てが長さ4mm以下であることが最
も望ましい。そこで、各試験片について、周面方向に成
長したデンドライトの大きさを測定し、長さが4mmを越
える粗大なデンドライトの有無を調べた。
【0033】デンドライトの長さの測定は、ロール外層
周面と平行な任意の面で切断した試験片について、ロー
ル長手方向の中央部における10mm×10mmの測定範囲
に対して実施した。測定範囲には、粒度240、500
のサンドペーパーで順に研磨を行なった後、6μmのダ
イヤモンド粒子でバフ研磨し、メチルアルコールによっ
て5%に希釈した硝酸腐食液(ナイタール腐食液)により
エッチングを行なった。各試験片の測定範囲について、
顕微鏡を用いて倍率50倍のミクロ組織写真を撮影し、
撮影された写真(大きさ200mm×280mm)内に存在す
るデンドライトの長さを測定した。図5は、比較例2に
ついて測定されたミクロ組織写真である。図5中、「デ
ンドライトの長さ」として示したデンドライトは、長さ
約4.4mmの粗大なものであった。各試験片について、
同様の測定を行なって、粗大なデンドライトの有無を調
べた。その結果を表2に示す。表2の「粗大デンドライ
ト」の項中、「なし」は、測定されたデンドライトの9
0%以上が長さ4mm以下、即ち長さ4mmを越えるデンド
ライトが10%未満であることを意味し、「あり」は、
長さ4mmを越えるデンドライトが10%以上存在したこ
とを意味する。
【0034】表2を参照すると、発明例1〜発明例9に
ついては、何れも長さ4mmを越える粗大なデンドライト
の出現率が10%未満であることがわかる。これは、外
層の遠心力鋳造時における金型の回転数及び重力倍数G
ナンバーを、前記の範囲内に設定したためである。特
に、発明例1、2、3、4、7及び8については、長さ
4mmを越えるデンドライトは、全く観察されなかった。
同様に、比較例1及び比較例3についても、長さ4mmを
越えるデンドライトは全く観察されなかった。一方、比
較例2及び比較例4については、約4.5mm以上の粗大
なデンドライトの存在が観察され、デンドライトの10
%以上が長さ4mmを越えるものであった。これは、金型
の回転数及び重力倍数Gナンバーを発明例に比べて高く
設定したためであり、その結果、溶湯が金型に対して静
止した状態で凝固し、デンドライトが成長して粗大にな
ったためと考えられる。
【0035】以上の結果より、金型の回転数と重力倍数
Gナンバーが、本発明の範囲よりも低いときは年輪状偏
析が多く発生し(比較例1及び比較例3)、逆に、本発明
の範囲を超えると粗大なデンドライト組織が出現する
(比較例2及び比較例4)ことがわかる。金型の回転数と
重力倍数Gナンバーを、本発明の範囲内に設定して遠心
力鋳造を行なうと、年輪状偏析の発生と、デンドライト
の粗大化の両方を抑えることができる。
【0036】発明例1乃至発明例9について、同じ条件
で作製したロール外層を有する圧延用複合ロールを、実
際の圧延作業に用いたところ、何れについても、ロール
外層表面に摩耗ムラを生じ難く、従来のロールよりも外
層の研磨頻度を少なくすることができた。また、年輪状
偏析及び粗大デンドライトが圧延材へ模様として転写さ
れることもなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】横型遠心力鋳造における溶湯の状態を模式的に
示す図である。
【図2】試験片の説明図である。
【図3】発明例2のロール外層の金属組織の図面代用写
真である。
【図4】比較例1のロール外層の金属組織の図面代用写
真である。
【図5】比較例2のデンドライト組織を示す顕微鏡写真
である。
【符号の説明】
(10) ロール外層 (20) 試験片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 俊雄 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 濱塚 輝雄 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 中川 新市 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 谷 登志夫 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 Fターム(参考) 4E016 EA03 FA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
    4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
    %含有する鋳鉄材からなり、鋳造後の外形寸法が250
    mm以上350mm未満の圧延用複合ロールの外層を遠心力
    鋳造によって作製する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を1030rpm以上1
    500rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧
    延ロール用外層の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
    4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
    %含有する鋳鉄材からなり、鋳造後の外形寸法が350
    mm以上500mm未満の圧延用複合ロールの外層を遠心力
    鋳造によって作製する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を870rpm以上12
    50rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延
    ロール用外層の製造方法。
  3. 【請求項3】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
    4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
    %含有する鋳鉄材からなり、鋳造後の外形寸法が500
    mm以上700mm未満の圧延用複合ロールの外層を遠心力
    鋳造によって作製する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を710rpm以上10
    50rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延
    ロール用外層の製造方法。
  4. 【請求項4】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
    4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
    %含有する鋳鉄材からなり、鋳造後の外形寸法が700
    mm以上900mm未満の圧延用複合ロールの外層を遠心力
    鋳造によって作製する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を610rpm以上90
    0rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延ロ
    ール用外層の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0〜
    4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.0
    %含有する鋳鉄材からなり、鋳造後の外形寸法が900
    mm以上の圧延用複合ロールの外層を遠心力鋳造によって
    作製する方法において、 外層の遠心力鋳造工程は、金型の回転数を550rpm以
    上800rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする
    圧延ロール用外層の製造方法。
  6. 【請求項6】 遠心力鋳造により、重量%にて、少なく
    とも、Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量
    で1.0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合
    ロールの外層を作製し、圧延に供される面を形成するた
    めに、鋳造された外層の外周面を削り取り、削り取られ
    た後の仕上がり寸法を230mm以上330mm未満とする
    圧延用複合ロールの外層を製造する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を1030rpm以上1
    500rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧
    延ロール用外層の製造方法。
  7. 【請求項7】 遠心力鋳造により、重量%にて、少なく
    とも、Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量
    で1.0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合
    ロールの外層を作製し、圧延に供される面を形成するた
    めに、鋳造された外層の外周面を削り取り、削り取られ
    た後の仕上がり寸法を330mm以上480mm未満とする
    圧延用複合ロールの外層を製造する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を870rpm以上12
    50rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延
    ロール用外層の製造方法。
  8. 【請求項8】 遠心力鋳造により、重量%にて、少なく
    とも、Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量
    で1.0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合
    ロールの外層を作製し、圧延に供される面を形成するた
    めに、鋳造された外層の外周面を削り取り、削り取られ
    た後の仕上がり寸法を500mm以上700mm未満とする
    圧延用複合ロールの外層を製造する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を710rpm以上10
    50rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延
    ロール用外層の製造方法。
  9. 【請求項9】 遠心力鋳造により、重量%にて、少なく
    とも、Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量
    で1.0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合
    ロールの外層を作製し、圧延に供される面を形成するた
    めに、鋳造された外層の外周面を削り取り、削り取られ
    た後の仕上がり寸法を700mm以上900mm未満とする
    圧延用複合ロールの外層を製造する方法において、 遠心力鋳造工程は、金型の回転数を610rpm以上90
    0rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする圧延ロ
    ール用外層の製造方法。
  10. 【請求項10】 遠心力鋳造により、重量%にて、少な
    くとも、Cを1.0〜4.0%、Mo及び/又はWを合計
    量で1.0〜16.0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複
    合ロールの外層を作製し、圧延に供される面を形成する
    ために、鋳造された外層の外周面を削り取り、削り取ら
    れた後の仕上がり寸法を900mm以上とする圧延用複合
    ロールの外層を製造する方法において、 外層の遠心力鋳造工程は、金型の回転数を550rpm以
    上800rpm以下とする条件で鋳込むことを特徴とする
    圧延ロール用外層の製造方法。
  11. 【請求項11】 重量%にて、少なくとも、Cを1.0
    〜4.0%、Mo及び/又はWを合計量で1.0〜16.
    0%含有する鋳鉄材からなる圧延用複合ロールの外層を
    遠心力鋳造により作製する方法において、 遠心力鋳造工程は、外周部分における重力倍数Gナンバ
    ーを150G以上450G以下とする条件で鋳込むこと
    を特徴とする圧延ロール用外層の製造方法。
  12. 【請求項12】 重力倍数Gナンバーは、外層の仕上が
    り径における位置で150G以上450G以下である請
    求項11に記載の圧延ロール用外層の製造方法。
  13. 【請求項13】 外層と内層を冶金的又は機械的に一体
    化することによって圧延用複合ロールを作製する方法に
    おいて、外層は、請求項1乃至請求項12の何れかに記
    載の方法により作製されることを特徴とする圧延用複合
    ロールの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101175410B1 (ko) 2009-10-29 2012-08-20 현대제철 주식회사 수평원심주조법에 의한 압연용 슬리브 롤의 제조방법
CN109482654A (zh) * 2018-11-23 2019-03-19 枣庄瑞兴机械制造有限公司 用于Kocks轧机复合辊环及其制造方法

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KR101175410B1 (ko) 2009-10-29 2012-08-20 현대제철 주식회사 수평원심주조법에 의한 압연용 슬리브 롤의 제조방법
CN109482654A (zh) * 2018-11-23 2019-03-19 枣庄瑞兴机械制造有限公司 用于Kocks轧机复合辊环及其制造方法
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