JP2001149342A - Mri装置及びmrイメージング方法 - Google Patents

Mri装置及びmrイメージング方法

Info

Publication number
JP2001149342A
JP2001149342A JP34070999A JP34070999A JP2001149342A JP 2001149342 A JP2001149342 A JP 2001149342A JP 34070999 A JP34070999 A JP 34070999A JP 34070999 A JP34070999 A JP 34070999A JP 2001149342 A JP2001149342 A JP 2001149342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
echo
data
pulse
gradient magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34070999A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Kanazawa
仁 金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP34070999A priority Critical patent/JP2001149342A/ja
Publication of JP2001149342A publication Critical patent/JP2001149342A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】エコー信号収集時に印加するリード方向傾斜磁
場パルスをその印加期間中に変化させる撮像であって
も、FOVを磁場中心からリード方向に空間的に所望距
離だけ確実にシフトさせることを可能にする。 【解決手段】エコー信号を一定時間毎にサンプリングし
且つこのサンプリング結果をエコーデータとして収集す
る手段(ステップS1)と、この収集されたエコーデー
タに、再構成される画像の空間的なリード方向への所望
のシフト量とサンプリング時のリード方向空間周波数と
に比例した大きさの位相シフトを施す手段(ステップS
2)と、この位相シフトされたエコーデータを実空間の
画像データに再構成する手段(ステップS3)とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴現象に基
づいてエコー信号を収集し、このエコー信号から被検体
内部の画像を得るMRI(磁気共鳴イメージング)装置
及びMR(磁気共鳴)イメージング方法に係り、とく
に、エコー信号を収集している期間の読出し方向傾斜磁
場の強度を変化させ、FOV(撮像対象領域)を空間的
に読出し方向にシフトさせることができるMRイメージ
ングを実行する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MRイメージングは、静磁場中に置かれ
た被検体の原子核スピンをそのラーモア周波数の高周波
信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するエコ
ー信号などのMR信号から画像を再構成する撮像法であ
る。このMRイメージングは、人体の解剖学的な断面図
を非侵襲的に得る手法として極めて有効である。
【0003】MRイメージングを行なうには、静磁場中
に置かれた被検体に、パルスシーケンスと呼ばれるチャ
ートに規定された動作タイミングに沿って、高周波パル
ス及び傾斜磁場パルス等を印加するとともに、被検体で
発生するエコー信号を収集する必要がある。
【0004】このMRイメージングには各種のタイプの
ものがあるが、スピンエコー法やエコープラナー法と呼
ばれるイメージング法も現在、多用されている範疇に入
るものである。
【0005】この内、スピンエコー法のパルスシーケン
スを図9に、エコープラナー法のパルスシーケンスを図
12に夫々示す。また、図10にスピンエコー法が2次
元断面撮像であるときのk空間上のデータ収集順序を、
図13にエコープラナー法が2次元断面撮像であるとき
のk空間上のデータ収集順序を夫々示す。さらに、図1
1にスピンエコー法が2次元断面撮像であるときのデー
タ処理手順を、図14にエコープラナー法が2次元断面
撮像であるときのデータ処理手順を夫々示す。
【0006】スピンエコー法に拠るMRイメージングの
場合、図9に示す如く、RF励起パルス(90°パル
ス)を印加後、RFリフォーカスパルス(180°パル
ス)を印加することによりエコー信号を発生させる。こ
の一連の手順を位相エンコード傾斜磁場パルスGeの時
間積分値を変化させて印加しながら、所定回数、エコー
信号の収集を行なう。これにより1断面像の再構成に必
要な全てのエコーデータをk空間に収集できる。同図に
示す如く、RFパルスと並行して印加される傾斜磁場パ
ルスGsは、被検体内のRF励起される領域をスライス
方向のある厚みを持ったスライス部分に限定する、いわ
ゆる選択励起用傾斜磁場パルスである。このスピンエコ
ー法の場合、エコー信号を収集している間に印加される
リード(読出し)方向傾斜磁場パルスGrの強度は一定
になっている。
【0007】ところで、静磁場の磁場中心に合わせて被
検体に仮想的に3次元空間が設定される。FOV(Fi
eld Of View:撮像対象領域)の位置をこの
空間の原点(磁場中心)を中心に設定することで間に合
うことも多いが、関心領域がずれて存在している場合な
ど、場合に拠っては、FOVを磁場中心からリード方向
に空間的にシフトさせて撮像しなければならないことも
多々ある。
【0008】このようにFOVを磁場中心からリード方
向に空間的にシフトさせた画像を撮像するには、リード
方向へのシフト量に比例した周波数だけ、エコー信号の
位相検波時に用いる参照波の周波数をシフトさせればよ
い。例えば、図9に示す例の場合、エコー信号収集中の
リード方向傾斜磁場パルスの強度をG[T/m]、画像
のリード方向へのシフト量をr[m]、磁気回転比を
γ[rad/T/s]とすると、参照波の周波数シフト
量の必要値Δf[Hz]は、
【数1】Δf=γ/(2π)・G・r[Hz] である。このようにして収集されたエコーデータを、図
11のステップS21〜S23に示す如く、収集したエ
コーデータに2次元フーリエ変換を施し、表示すること
で、被検体内に設定した3次元空間上でリード方向に空
間的にシフトした状態で撮像されたFOVの画像が得ら
れる。
【0009】一方、エコープラナー法に拠るMRイメー
ジングの場合、図12に示す如く、スピンエコー法と同
様に、RF励起パルス(90°パルス)を印加した後、
RFリフォーカスパルス(180°パルス)を印加する
ことでエコー信号を発生させる。エコープラナー法は、
リード方向傾斜磁場パルスをその極性を正負に複数回
(多数回)、交互反転させつつ、1回の励起からグラジ
ェントエコーに拠って複数のエコー信号を発生させるこ
とを特徴としている。各エコー信号の収集時に、時間積
分値の異なる位相エンコード方向傾斜磁場パルスGeが
夫々印加され、これにより、1画像の再構成に必要な全
てのエコーデータをk空間上に配置する。RFパルスを
印加するときには、選択励起用のスライス方向傾斜磁場
Gsも印加される。図12に示すように、この例の場
合、エコー信号を収集している期間におけるリード方向
傾斜磁場パルスGrの強度は一定になっている。
【0010】この例示のスピンエコー法において、前述
と同様に、FOV(撮影対象領域)が磁場中心からリー
ド方向に空間的にシフトした画像を撮像するには、その
空間的シフト量に比例した値だけ、エコー信号を位相検
波するときの参照波frefの周波数をシフトさせる。
エコープラナー法の場合、エコー信号の収集時にリード
方向傾斜磁場パルスGrの極性が交互に正負に反転する
ので、この反転に応じて参照波frefの周波数も、図
12に示す如く、その中心周波数から上下に交互にシフ
トされる。ただし、各エコー信号を収集している期間中
は、シフトした一定の周波数が保持される。
【0011】このため、図14のステップS31〜S3
4に示す如く、上述の如く収集されたエコーデータにつ
いて、例えばリード方向傾斜磁場パルスGrが負極性の
状態で収集されたエコーデータのk空間での順序が並び
替えられ(ステップS32)、その後で、k空間データ
について2次元フーリエ変換による再構成処理が実施さ
れる。これにより、空間的にリード方向にシフトしたM
R画像が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】FOVを磁場中心から
リード方向に空間的シフトさせる撮像法は、エコー信号
収集時のリード方向傾斜磁場パルスGrの強度が一定で
ある場合には、上述したように容易に実施できた。
【0013】しかしながら、省電力化等のメリットを享
受することができる、共振型傾斜磁場電源を利用したエ
コープラナー法やスパイラルスキャン法の如く(例え
ば、リード方向傾斜磁場パルスがサイン波形を成すsi
n波EPI法のパルスシーケンス及び再構成法について
は文献(1):「“Image Reconstruc
tion for Echo Planar Imag
ing with Nonequidistant k
−Space Sampling", H.Brude
r,et.al., Magnetic Resona
nce in Medicine Vol.23,31
1−323,1992」参照、また、スパイラルスキャ
ン法については文献(2):「“高速核磁気共鳴イメー
ジング"、日磁医誌Vol.7、No.2、1987」
参照)、エコー信号収集時のリード方向傾斜磁場パルス
Grの強度を一定にしない場合、かかるシフト画像の撮
像は不可能である。これは、現在普及しているMRI装
置の多くはエコーデータ収集中の参照周波数及び位相を
データサンプリング各点毎に独立に設定できないことに
因る。
【0014】本発明は、このような従来技術が有する問
題を改善するためになされたもので、エコー信号収集時
に印加するリード方向傾斜磁場パルスをその印加期間中
に変化させる撮像を実施する場合でも、FOV(撮像対
象領域)を磁場中心からリード方向に空間的に所望距離
だけ確実にシフトさせることを可能にすることを、その
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るMRイメージングは、その1つの態様
によれば、エコーデータを収集した後、その再構成前
に、FOVを空間的にリード方向にシフトさせる所望量
とリード方向空間周波数とに応じたパターンにしたがっ
て、エコーデータのサンプリング点毎に収集エコーデー
タを位相シフトさせる処理を行なうことを基本原理とす
る。
【0016】ちなみに、リード方向空間周波数は、リー
ド方向傾斜磁場により横磁化の位相がリード方向の単位
距離当たりにどの程度異なるかを示す尺度である。励起
パルス印加時刻を起点とし、リード方向傾斜磁場をG
(t)[T/m]とすると、時刻tにおけるリード方向
空間周波数k(t)[rad/m]は、
【数2】 で表される。
【0017】具体的には本発明の構成は以下のようであ
る。
【0018】本発明に係るMRI装置は、静磁場中に置
かれた被検体にパルスシーケンスに沿ってRFパルス及
び傾斜磁場パルスを印加し、当該被検体からエコー信号
を収集するとともに、前記傾斜磁場パルスは、前記エコ
ー信号の収集中に強度を変化するリード方向傾斜磁場パ
ルスを含むようにした装置であり、前記エコー信号を複
数点の時刻でサンプリングし且つこのサンプリング結果
をエコーデータとして収集するデータ収集手段と、この
データ収集手段により収集されたエコーデータに、再構
成される画像の空間的なリード方向への所望のシフト量
と前記サンプリング時の前記リード方向空間周波数とに
比例した大きさの位相シフトを施す位相シフト手段と、
この位相シフト手段により位相シフトされた前記エコー
データを実空間の画像データに再構成する再構成手段と
を備えたことを第1の特徴とする。
【0019】また、本発明に係るMRI装置の別の態様
によれば、前記データ収集手段は、前記サンプリングさ
れた前記エコー信号を、参照波を用いて検波する検波手
段を有する一方で、前記参照波の周波数を、前記エコー
信号のピーク値収集時における前記リード方向傾斜磁場
パルスの強度に相当する値だけシフトさせる参照波周波
数シフト手段を備えたことが第2の特徴である。
【0020】上述の特徴ある2つの構成において、例え
ば、前記パルスシーケンスは、前記リード方向傾斜磁場
パルスの波形が半周期のサイン波状、又は、前記リード
方向傾斜磁場パルスの波形がサイン波状である。後者の
場合、MRI装置は前記サイン波状のリード方向傾斜磁
場パルスの極性に応じて前記収集手段により収集された
エコーデータのk空間における配置順序を揃えて当該エ
コーデータを前記位相シフト手段に渡す配置順序調整手
段を備えることが望ましい。
【0021】また、好適には、上述の第2の特徴に係る
MRI装置の前記データ収集手段は、前記検波手段の出
力側に、前記エコー信号の帯域幅を制限する帯域制限フ
ィルタを備える。
【0022】さらに、本発明の別の態様に係るMRI装
置は、静磁場中に置かれた被検体にパルスシーケンスに
沿ってRFパルス及び傾斜磁場パルスを印加し、当該被
検体からエコー信号を収集するとともに、前記傾斜磁場
パルスは、前記エコー信号の収集中に強度を変化するリ
ード方向傾斜磁場パルスを含むようにした装置で、前記
エコー信号を複数点の時刻でサンプリングし且つこのサ
ンプリング結果をエコーデータとして収集するデータ収
集手段と、このデータ収集手段により収集されたエコー
データに、再構成された画像の空間的なリード方向への
所望のシフト量と前記サンプリング時の前記リード方向
空間周波数とに比例した大きさの位相シフトを前記サン
プリング時刻に応じて施す位相シフト手段と、この位相
シフト手段により位相シフトされた前記エコーデータを
実空間の画像データに再構成する再構成手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0023】一方、本発明に係るMRイメージング方法
によれば、静磁場中に置かれた被検体にパルスシーケン
スに沿ってRFパルス及び傾斜磁場パルスを印加し、当
該被検体からエコー信号を収集するとともに、前記傾斜
磁場パルスは、前記エコー信号の収集中に強度を変化す
るリード方向傾斜磁場パルスを含む方法であり、前記エ
コー信号を複数点の時刻でサンプリングし且つこのサン
プリング結果をエコーデータとして収集し、この収集さ
れたエコーデータに、再構成された画像の空間的なリー
ド方向への所望のシフト量と前記サンプリング時の前記
リード方向空間周波数とに比例した大きさの位相シフト
を施し、しかる後、この位相シフトされた前記エコーデ
ータを実空間の画像データに再構成することを特徴とす
る。また、このMRイメージング方法では、前記データ
収集において前記サンプリングされた前記エコー信号は
参照波を用いて検波される一方で、前記参照波の周波数
を、前記エコー信号のピーク値収集時における前記リー
ド方向傾斜磁場パルスの強度に相当する値だけシフトさ
せるようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態
を、図1〜8を参照して説明する。
【0025】(第1の実施形態)第1の実施形態を図1
〜3に基づき説明する。
【0026】この実施形態に係るMRI(磁気共鳴イメ
ージング)装置の概略構成を図1に示す。
【0027】このMRI装置は、被検体としての患者P
を載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部
と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部
と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体
のコントロール及び画像再構成を担う制御・演算部とを
備えている。
【0028】静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石
1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備
え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空
間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場Hを発生させ
る。この磁石部にはシムコイル14が設けられている。
このシムコイル14には、後述するホスト計算機の制御
下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のための電
流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板を磁
石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0029】傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた
傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイ
ルユニット3は、互いに直交するX、Y及びZ軸方向の
傾斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,z
コイル3x〜3zを備える。傾斜磁場部はまた、x,
y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源
4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述するシーケン
サ5の制御のもと、x,y,zコイル3x〜3zに傾斜
磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。
【0030】傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x
〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、
物理軸である3軸X,Y,Z方向の傾斜磁場を合成し
て、互いに直交するスライス方向傾斜磁場パルスGs、
位相エンコード方向傾斜磁場パルスGe、およびリード
(読出し)方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場パル
スGrの各論理軸方向を任意に設定・変更することがで
きる。スライス方向、位相エンコード方向、およびリー
ド方向の各傾斜磁場パルスは、静磁場Hに重畳され
る。
【0031】送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検
体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7
に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。こ
の送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5
の制御のもとで動作する。送信器8Tは、核磁気共鳴
(NMR)を起こさせるためのラーモア周波数のRF電
流パルスをRFコイル7に供給する。受信器8Rは、R
Fコイル7が受信したエコー信号などのMR信号(高周
波信号)を取り込み、これにプリアンプ、中間周波変
換、直交位相検波、低周波アンプ、フィルタリングなど
の各種の信号処理を施した後、A/D変換してMR信号
に応じたデジタル量のエコーデータ(原データ)を生成
する。
【0032】さらに、制御・演算部は、シーケンサ(シ
ーケンスコントローラとも呼ばれる)5、ホスト計算機
6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表示器1
2、入力器13、および音声発生器16を備える。
【0033】この内、ホスト計算機6は、記憶したソフ
トウエア手順により、装置全体の動作を統括する一方、
シーケンサ5にパルスシーケンス情報を指令してスキャ
ンを実行させ、且つ演算ユニット10に画像再構成のた
めのタイミングなどの必要情報を指令する。
【0034】パルスシーケンスとしては、FOVの位置
を空間的にリード方向にシフトさせる撮像が可能な、2
次元スキャンに拠るスピンエコー法又はエコープラナー
法のパルス列が用いられる。とくに、スピンエコー法に
ついては、エコー収集時にリード方向傾斜磁場パルスの
波形は半周期のサイン波状に変化するように設定され
る。また、エコープラナー法については、エコー収集時
のリード方向傾斜磁場パルスの波形はサイン波状に変化
するように設定されている。
【0035】シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備
えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシー
ケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電
源4、送信器8T、及び受信器8Rの動作を制御すると
ともに、受信器8Rが出力したMR信号のエコーデータ
(デジタル量)を一旦入力し、これを演算ユニット10
に転送するように構成されている。ここで、パルスシー
ケンス情報とは、一連のパルスシーケンスにしたがって
傾斜磁場電源4、送信器8Tおよび受信器8Rを動作さ
せるために必要な全ての情報であり、例えばx,y,z
コイル3x〜3zに印加するパルス電流の強度、印加時
間、印加タイミングなどに関する情報を含む。
【0036】演算ユニット10は、図3に示す如く、入
力したエコーデータ(原データ又は生データとも呼ばれ
る)をその内部メモリ上の2次元のk空間(フーリエ空
間又は周波数空間とも呼ばれる)に一旦配置した後、位
相シフト処理を施す。この後、演算ユニット10は、こ
のエコーデータをフレーム毎に2次元フーリエ変換に付
して実空間の画像データに再構成する。さらに、演算ユ
ニット10はまた、必要に応じて、画像に関するデータ
の合成処理、差分演算処理などを行うことができる。
【0037】記憶ユニット11は、再構成された画像デ
ータのみならず、上述の合成処理や差分処理が施された
画像データを保管することができる。
【0038】表示器12は、再構成された画像を表示す
る。また入力器13を介して、オペレータが希望する撮
像条件(撮像パラメータ)、パルスシーケンス、画像合
成や差分演算に関する情報をホスト計算機6に入力でき
る。このため、入力器13及び表示器12によりユーザ
ーインタフェースが形成されている。
【0039】次に、図2〜3を参照して、本実施形態の
MRI装置による撮像動作を説明する。
【0040】ホスト計算機6は、所定のメインプログラ
ム(図示せず)を実行するに伴って、その過程において
呼び出した図2に示す、2次元スキャンのスピンエコー
法のパルスシーケンス情報をシーケンサ5に渡す。
【0041】ここでは、FOV(撮像対象領域)を磁場
中心からリード方向に空間的に所望距離だけシフトさせ
た画像を撮像するため、このスピンエコー法では、エコ
ー収集時にリード方向傾斜磁場パルスの波形がサイン波
の半周期状に変化するように設定されている。このリー
ド方向傾斜磁場波形G[T/m]は、データ収集の中
心を基準にした時刻をt[s]、この傾斜磁場波形G
の周波数をf[Hz]、この傾斜磁場波形Gの最大強
度をGr0[T/m]とすると、
【数3】 G=Gr0・cos(2πft) ……(2) と表せる。時刻tにおけるリード方向の空間周波数k
(t)[rad/m]は、
【数4】 である。
【0042】また、受信器8Rでは、エコー信号の位相
検波に使用する参照波の周波数f efが磁場中心の共
鳴周波数に設定されたまま維持され、従来例のように、
その周波数をシフトさせることはしない(図2参照)。
【0043】これにより、図2に示すスピンエコー法の
パルスシーケンスが位相エンコード量を変えながら繰返
し実行され、受信器8Rからエコー発生毎にエコーデー
タが得られ、したがたて、最終的に1画面分のエコーデ
ータが収集される。このエコーデータは、その収集毎
に、シーケンサ5を介して演算ユニット10に送られ
る。
【0044】前述の文献(1)に記載されているよう
に、エコーデータ収集中のリード方向傾斜磁場強度が変
化する場合、k空間上で等間隔のエコーデータを得るた
めには、2つの方法、すなわち、1):時間的に不等間
隔にサンプリングする方法と、2):時間的に等間隔に
サンプリングした後、データ補間によりk空間上で等間
隔の(すなわち格子点の)のエコーデータを得る方法と
がある。前者の場合、A/D変換器28は(2)式の関
係から、krが等間隔になるように、時間的に不等間隔
にデータをサンプリングする。
【0045】演算ユニット10は、入力するエコーデー
タに対し、図3に大略示す処理を実行する。つまり、演
算ユニット10は、入力したエコーデータをその位相エ
ンコード量に応じてk空間に配置する(ステップS
1)。この配置により、k空間がエコーデータS(k
r,ke)で埋まる。
【0046】次いで、演算ユニット10は、このエコー
データS(kr,ke)に所望の位相シフト量Δθ分の
位相シフト処理を施し、S´(kr,ke)を生成する
(ステップS2)。すなわち、
【数5】 である。図2と図3のステップS2に示すΔθ[ra
d]は、画像のリード方向へのシフト量をr[m]と
すると、
【数6】Δθ=kr・r ……(5) であり、リード方向の空間周波数と画像上でのFOVの
シフト量とに比例又は相当している。
【0047】このように位相シフト処理を施した後、演
算ユニット10は、従来のスピンエコー法のデータ処理
と同様に、2次元フーリエ変換による画像再構成を実行
して、実空間のMR断層像を得る(図3、ステップS
3)。この断層像は、表示器12に表示される(ステッ
プS4)。
【0048】したがって、スピンエコー法のMRイメー
ジングにおいて、エコーデータ収集時にリード方向傾斜
磁場パルスの強度をサイン波の半周期状に変化させるこ
とから、位相検波の参照波周波数及び位相をエコーデー
タのサンプリング毎にその都度、指定(変更)できない
場合であっても、前述したように、データ収集後に適切
な位相シフト処理を施し、その後で再構成することによ
り、FOVをリード方向にrだけ空間的にシフトさせ
た領域の断面のMR画像が確実に得られる。
【0049】したがって、撮像したい関心領域がリード
方向においてずれている場合であっても、寝台上で被検
体の位置を無理に動かすことなく、関心領域が画像内に
入るようにFOVの空間的位置を適切に設定でき、常
に、確実に目標部位を捕捉したMR画像を得ることがで
きる。このため、撮像のやり直しに伴う時間と労力を節
約でき、患者スループットの向上及び操作上の負担軽減
を図ることができる。
【0050】また、このような機能を従来の装置に組み
込むことにより、装置としての使い易さが向上し、汎用
性も高められる。さらに、検査精度の向上も期待でき
る。
【0051】一方、時間的に等間隔にサンプリングし、
データ補間によってk空間上で等間隔の(すなわち格子
点上の)エコーデータを得る方法の場合(前述した後者
の場合)、エコー信号をサンプリングする時刻に応じて
位相シフト処理を行なってもよい。具体的には、位相シ
フト量Δθは、
【数7】 となる。この場合も、前記(2)式より、位相シフト量
はリード方向の空間周波数と画像上でのFOVのシフト
量とに比例又は相当している。したがって、演算ユニッ
ト10は、上記の演算を実行し、(2)式の関係からデ
ータ補間によりkr方向に等間隔の(すなわちk空間の
格子点上の)データを演算し、画像再構成を実行するよ
うになっている。
【0052】(第2の実施形態)第2の実施形態に係る
MRI装置を図4〜5に基づき説明する。なお、本実施
形態及びこれに続く実施形態において、上述した第1の
実施形態のMRI装置と同一又は同等の構成要素には同
一符号を用い、その説明を省略又は簡略化する。
【0053】このMRI装置は、その受信器に帯域制限
フィルタを挿入するように、上述の第1の実施形態の構
成を変形したものある。すなわち、図4の示す如く、受
信器8Rは、RFコイル7に接続されたプリアンプ21
を備え、このプリアンプ21の出力側に、中間周波変換
器22、直交位相検波器23、帯域制限フィルタ24、
低周波頒布25、LPF26、及びA/D変換器28を
この順に設けている。
【0054】ところで一般に、傾斜磁場の中心からリー
ド方向にシフトした位置をある撮像対象から発生するエ
コー信号は、傾斜磁場により周波数成分が高めに、或は
低めにずれる。本実施形態のように、帯域制限フィルタ
24が位相検波器23の後段に挿入される場合、画像の
端で信号低下が起きたり、帯域制限幅を広くしなければ
ならないという問題がある。
【0055】そこで、本実施形態では、MRイメージン
グが、図5に示す如く、エコーデータ収集時にリード方
向斜磁場パルスの強度をサイン波の半周期状に変化させ
るスピンエコー法に拠って実行される。この場合、シー
ケンサ5からの指令に応じて、受信器8Rの位相検波器
23に拠る位相検波時の参照波周波数frefが、エコ
ーピーク収集時のリード方向傾斜磁場パルスの強度に相
当する一定値だけシフトされる。この参照波の周波数シ
フトΔfref[Hz]は、
【数8】 である。Gr0は前述のリード方向傾斜磁場のエコーデ
ータ収集中における最大値[T/m]であり、γは前述
の磁気回転比[rad/T/s]である。
【0056】同時に、他の時刻における位相の不整合は
演算ユニット10における後処理としての位相補正処理
で補正される。
【0057】エコーデータのサンプリングの方法には、
第1の実施形態と同様に、時間的に不等間隔にサンプリ
ングすることでk空間上の等間隔のエコーデータを得る
用法と、時間的に等間隔にサンプリングし、データ補間
を行なってk空間上で等間隔のエコーデータを得る方法
とがある。前者の場合、A/D変換器28は(2)式の
関係からkrが等間隔になるように、時間的に不等間隔
にサンプリングする。
【0058】そこで、演算ユニット10は入力するエコ
ーデータに対し、第1の実施形態と同様に、図3に大略
示す処理を実行する。つまり、演算ユニット10は、入
力したエコーデータをその位相エンコード量に応じてk
空間上に配置する(ステップS1)。この配置により、
k空間にエコーデータS(kr,ke)が埋まる。次い
で、演算ユニット10は、このエコーデータS(kr,
ke)に所望の位相シフトΔθ分の位相シフト処理を施
して、エコーデータS´(kr,ke)を生成する(ス
テップS2)。
【0059】図5と図3のステップS2とに示すΔθ
[rad]は、画像のリード方向へのシフト量をr
[m]とすると、
【数9】 となる。
【0060】このように位相シフト処理を施した後、演
算ユニット10は、従来のスピンエコー法のときのデー
タ処理と同様に、2次元フーリエ変換による画像再構成
を実行してMR断層像を得る(図3、ステップS3)。
【0061】この結果、第1の実施形態と同様に、エコ
ーデータ収集時にリード方向傾斜磁場パルスの強度が一
定ではない場合であっても、FOVをリード方向にシフ
トさせた領域の断面のMR画像が確実に得られる。しか
も、本実施形態の場合は、画像のコントラストを決める
上で最も重要なk空間のリード方向krの中心部分に対
して、適当な帯域制限を行なうことができ、画像端での
信号値低下の問題を軽減できる。
【0062】一方、エコーデータのサンプリング方法が
前述後者の場合、すなわち、時間的に等間隔にサンプリ
ングする方法を採用した場合について説明する。このサ
ンプリング方法の場合、A/D変換器28には時間的に
等間隔にサンプリングさせる。位相シフト処理は、サン
プリングする時刻に応じて行なってもよい。この場合、
位相シフト量Δθ[rad]は、
【数10】 である。
【0063】演算ユニット10に、上述した演算を実行
させ、(2)式の関係からデータ補間により、k空間の
kr方向に等間隔の(すなわちk空間の格子点上の)デ
ータを求め、再構成を行なう。これらの処理により、前
述前者で説明した時間的に不等間隔のサンプリング法の
場合と同様に、FOVをリード方向にシフトさせたMR
画像が確実に得られる。
【0064】(第3の実施形態)第3の実施形態に係る
MRI装置を図6〜7に基づき説明する。
【0065】本実施形態で実行されるMRイメージング
は、そのパルスシーケンスにおいて、エコー収集時のリ
ード方向傾斜磁場パルスの強度波形がサイン波状である
エコープラナー法に拠って実行されることを特徴とす
る。なお、MRI装置の構成は図1に示したものと同一
又は同等である。
【0066】ホスト計算機6は、所定のメインプログラ
ム(図示せず)を実行するに伴って、その過程において
呼び出した図6に示す、2次元スキャンのエコープラナ
ー法のパルスシーケンス情報をシーケンサ5に渡す。
【0067】ここでは、FOV(撮像対象領域)を磁場
中心からリード方向に所望距離だけ空間的にシフトさせ
た画像を撮像するため、このエコープラナー法では、エ
コー収集時にリード方向傾斜磁場パルスの強度の波形が
サイン波状に変化するように設定されている。また、受
信器8Rでは、エコー信号の位相検波に使用する参照波
の周波数frefを磁場中心の共鳴周波数に一致させた
まま維持されるようになっており、従来例とは異なり、
その周波数をシフトさせない(図6参照)。
【0068】これにより、図6に示すエコープラナー法
のパルスシーケンスが実行され、1画面分のエコーデー
タが受信器8Rから得られる。このエコーデータは、そ
の収集毎に、シーケンサ5を介して演算ユニット10に
送られる。
【0069】演算ユニット10は、入力するエコーデー
タに対し、図7に大略示す処理を実行する。つまり、演
算ユニット10は、入力したエコーデータをその位相エ
ンコード量に応じてk空間に配置する(ステップS1
1)。この配置により、k空間がエコーデータS(k
r,ke)で埋まる。
【0070】次いで、演算ユニット10は、それぞれの
エコーデータ収集に対するリード方向傾斜磁場パルスG
rの極性の相違に応じて、エコーデータS(kr,k
e)のk空間での配置順序の反転処理を実行する(ステ
ップS12)。すなわち、リード方向傾斜磁場パルスG
rが正極性で収集されたエコーデータS(kr,ke)
に対しては、そのままの配置順を維持し、
【数11】 と置き換える一方で、負極性で収集されたエコーデータ
S(kr,ke)に対しては、
【数12】 と置き換え、配置順を反転させる。
【0071】次いで、演算ユニット10は、このエコー
データS´(kr,ke)に所望の位相シフト量Δθだ
け位相シフト処理を施し、S″(kr,ke)を生成す
る(図7、ステップS13)。すなわち、
【数13】 の処理を施す。図6と図7のステップS13とに示す位
相シフト量Δθ[rad]は、画像のリード方向へのシ
フト量をr[m]とすると、
【数14】 Δθ=kr・r …… (13) であり、リード方向の空間周波数と画像上でのリード方
向のシフト量とに比例している。
【0072】このように位相シフト処理を施した後、演
算ユニット10は従来のエコープラナー法のデータ処理
と同様に、2次元フーリエ変換に拠る画像再構成を実行
してMR断層像を得る(図7、ステップS14)。次い
で、この再構成像が表示される(ステップS15)。
【0073】このように、エコープラナー法を実行する
に際し、エコーデータ収集時にリード方向傾斜磁場パル
スの強度をサイン波状に変化させる場合であっても、前
述したように、データ収集後に適切なデータ配置順の反
転処理及び位相シフト処理を順次施し、その後で再構成
することにより、FOVをリード方向にrだけ空間的
にシフトさせた領域の断面のMR画像が確実に得られ
る。
【0074】また、第1の実施形態で説明したように、
エコーデータを時間的に等間隔でサンプリングし、デー
タ補間を行なってk空間上で等間隔のエコーデータを得
る方法もある。この場合、エコー信号に対するサンプリ
ング時刻に応じた位相シフト処理を行なってもよい。こ
のときのエコーデータの位相シフト量Δθ[rad]
は、各エコー収集の中心時刻を0とした時刻をt[s]
とすると、リード方向傾斜磁場の極性が正の間にサンプ
リングされたデータに関しては、
【数15】 であり、リード方向傾斜磁場の極性が負の間にサンプリ
ングされたデータに関しては、
【数16】 である。
【0075】演算ユニット10は、上記の演算を実行
し、(2)式の関係からデータ補間により、k空間のk
r方向に等間隔(すなわちk空間の格子点状の位置)の
データを求め、再構成する。これらの処理により、図7
に示した手法と同様に、エコーデータ収集時にリード方
向傾斜磁場パルスの強度をサイン波状に変化させる場合
であっても、FOVをリード方向にシフトさせたMR画
像が得られる。
【0076】(第4の実施形態)第4の実施形態に係る
MRI装置を、図8に基づき説明する。
【0077】このMRI装置は、上述の第3の実施形態
を変形した装置であり、図4で説明した如く、その受信
器8Rに帯域制限フィルタ24を挿入している。
【0078】本実施形態にあっては、第2の実施形態で
説明したように、傾斜磁場の空間的中心からリード方向
にシフトした位置にある撮像対象から発生するエコー信
号は、傾斜磁場により、周波数成分が高め又は低めにず
れる。したがって、本実施形態のように、帯域制限フィ
ルタ24が位相検波器23の後段に挿入される場合、画
像の端では信号低下が起きたり、N/2ゴーストと呼ば
れるエコープラナー法特有のアーチファクトが画像上に
現れたりするほか、帯域制限幅を広くしなければならな
いという問題がある。
【0079】そこで、本実施形態では、図8に示す如
く、位相検波時の参照波の周波数f efを、エコーピ
ーク収集時のリード方向傾斜磁場パルスの強度に相当す
る値だけシフトさせる。この参照波の周波数シフトΔf
ref[Hz]は、
【数17】 であり、サンプリング中のリード方向傾斜磁場の極性が
負の場合、
【数18】 である。さらに、他の時刻におけるエコーデータの位相
の不整合を後処理で補正するようにする。後処理は、第
3の実施形態の図7と同様にして実行される。
【0080】ただし、位相シフト量Δθ[rad]は、
k空間上のデータに関しては、
【数19】 である。
【0081】また、サンプリングの時刻に応じて位相シ
フトを施す場合、リード方向の傾斜磁場の極性が正の間
にサンプリングされたデータに関しては、
【数20】 であり、一方、リード方向の傾斜磁場の極性が負の間に
サンプリングされたデータに関しては、
【数21】 である。
【0082】これにより、画像のコントラストを決める
上で最も重要なk空間のリード方向krの中心部分に対
して、適当な帯域制限を行なうことができ、画像端での
信号値低下、N/2ゴーストなどの問題を軽減できる。
【0083】なお、本発明は上述した実施形態の構成に
限定されるものではなく、特許請求の範囲に要旨に基づ
き、さらに種々の形態に変形可能なことは勿論である。
とくに、上述した4つの実施形態においては、2次フー
リエ法を利用した2次元撮像を例にして説明したが、パ
ルスシーケンスにスライス方向の位相エンコードを加え
ることで、本発明を、3次元フーリエ法を用いた3次元
撮像にも同様に実施することができる。
【0084】
【発明の効果】このように、本発明に係るMRI装置及
びMRイメージング方法によれば、共振型傾斜磁場電源
を利用したエコープラナー法やスパイラルスキャン法の
ように、エコーデータを収集している期間中のリード方
向傾斜磁場の強度を変化させるパルスシーケンスを実行
する撮像法であっても、FOV(撮像断面)をリード方
向に空間的にシフトさせた撮像を確実に行なうことがで
きる。
【0085】したがって、関心領域が画像内に入るよう
に適切に撮像断面の空間的な位置を設定できることか
ら、撮像のやり直しを大幅に減らすことができ、患者ス
ループットや検査精度を向上させるとともに、オペレー
タの操作上の負担も大幅に軽減することができる。ま
た、MRI装置としての使い易さも大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るMRI装置の構成の一
例を示す概略ブロック図。
【図2】第1の実施形態に係る、エコー収集時のリード
方向傾斜磁場パルスの波形がsin波の半周期状である
スピンエコー法を示すパルスシーケンス。
【図3】第1及び第2の実施形態におけるエコーデータ
収集から画像表示までのデータ処理の流れの一例を示す
概略フローチャート。
【図4】第2の実施形態に係る受信器の構成を示すブロ
ック図。
【図5】第2の実施形態に係る、エコー収集時のリード
方向傾斜磁場パルスの波形がsin波の半周期状である
スピンエコー法を示すパルスシーケンス。
【図6】第3の実施形態に係る、エコー収集時のリード
方向傾斜磁場パルスの波形がsin波状であるエコープ
ラナー法を示すパルスシーケンス。
【図7】第3の実施形態におけるエコーデータ収集から
画像表示までのデータ処理の流れの一例を示す概略フロ
ーチャート。
【図8】第4の実施形態に係る、エコー収集時のリード
方向傾斜磁場パルスの波形がsin波状であるエコープ
ラナー法を示すパルスシーケンス。
【図9】従来例に係る、エコーデータ収集中おけるリー
ド方向傾斜磁場パルスの強度が一定のスピンエコー法の
パルスシーケンス。
【図10】図9のスピンエコー法に基づき2次元断面撮
像を行なうときのk空間上のデータ収集順序を説明する
図。
【図11】図9のスピンエコー法に基づき2次元断面撮
像を行なうときのデータ処理の概要を説明するフローチ
ャート。
【図12】別の従来例に係る、エコーデータ収集中おけ
るリード方向傾斜磁場パルスの強度が一定のエコープラ
ナー法のパルスシーケンス。
【図13】図12のエコープラナー法に基づき2次元断
面撮像を行なうときのk空間上のデータ収集順序を説明
する図。
【図14】図12のエコープラナー法に基づき2次元断
面撮像を行なうときのデータ処理の概要を説明するフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3 傾斜磁場コイルユニット 4 傾斜磁場電源 5 シーケンサ 6 ホスト計算機 7 RFコイル 8T 送信器 8R 受信器 10 演算ユニット 11 記憶ユニット 12 表示器 13 入力器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中に置かれた被検体にパルスシー
    ケンスに沿ってRFパルス及び傾斜磁場パルスを印加
    し、当該被検体からエコー信号を収集するとともに、前
    記傾斜磁場パルスは、前記エコー信号の収集中に強度を
    変化させるリード方向傾斜磁場パルスを含むようにした
    MRI装置において、 前記エコー信号を複数点の時刻でサンプリングし且つこ
    のサンプリング結果をエコーデータとして収集するデー
    タ収集手段と、このデータ収集手段により収集されたエ
    コーデータに、再構成される画像の空間的なリード方向
    への所望のシフト量と前記サンプリング時の前記リード
    方向空間周波数とに比例した大きさの位相シフトを施す
    位相シフト手段と、この位相シフト手段により位相シフ
    トされた前記エコーデータを実空間の画像データに再構
    成する再構成手段とを備えたことを特徴とするMRI装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMRI装置において、 前記データ収集手段は、前記サンプリングされた前記エ
    コー信号を、参照波を用いて検波する検波手段を有する
    一方で、 前記参照波の周波数を、前記エコー信号のピーク値収集
    時における前記リード方向傾斜磁場パルスの強度に相当
    する値だけシフトさせる参照波周波数シフト手段を備え
    たMRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のMRI装置におい
    て、 前記パルスシーケンスは、前記リード方向傾斜磁場パル
    スの波形が半周期のサイン波状であるスピンエコー法の
    パルス列から成るMRI装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のMRI装置におい
    て、 前記パルスシーケンスは、前記リード方向傾斜磁場パル
    スの波形がサイン波状であるエコープラナー法のパルス
    列から成るMRI装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のMRI装置において、 前記サイン波状のリード方向傾斜磁場パルスの極性に応
    じて前記収集手段により収集されたエコーデータのk空
    間における配置順序を揃えて当該エコーデータを前記位
    相シフト手段に渡す配置順序調整手段を備えたことを特
    徴とするMRI装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のMRI装置において、 前記データ収集手段は、前記検波手段の出力側に、前記
    エコー信号の帯域幅を制限する帯域制限フィルタを備え
    ているMRI装置。
  7. 【請求項7】 静磁場中に置かれた被検体にパルスシー
    ケンスに沿ってRFパルス及び傾斜磁場パルスを印加
    し、当該被検体からエコー信号を収集するとともに、前
    記傾斜磁場パルスは、前記エコー信号の収集中に強度を
    変化させるリード方向傾斜磁場パルスを含むようにした
    MRI装置において、 前記エコー信号を複数点の時刻でサンプリングし且つこ
    のサンプリング結果をエコーデータとして収集するデー
    タ収集手段と、このデータ収集手段により収集されたエ
    コーデータに、再構成された画像の空間的なリード方向
    への所望のシフト量と前記サンプリング時の前記リード
    方向空間周波数とに比例した大きさの位相シフトを前記
    サンプリング時刻に応じて施す位相シフト手段と、この
    位相シフト手段により位相シフトされた前記エコーデー
    タを実空間の画像データに再構成する再構成手段とを備
    えたことを特徴とするMRI装置。
  8. 【請求項8】 静磁場中に置かれた被検体にパルスシー
    ケンスに沿ってRFパルス及び傾斜磁場パルスを印加
    し、当該被検体からエコー信号を収集するとともに、前
    記傾斜磁場パルスは、前記エコー信号の収集中に強度を
    変化させるリード方向傾斜磁場パルスを含むMRイメー
    ジング方法において、 前記エコー信号を複数点の時刻でサンプリングし且つこ
    のサンプリング結果をエコーデータとして収集し、この
    収集されたエコーデータに、再構成された画像の空間的
    なリード方向への所望のシフト量と前記サンプリング時
    の前記リード方向空間周波数とに比例した大きさの位相
    シフトを施し、しかる後、この位相シフトされた前記エ
    コーデータを実空間の画像データに再構成することを特
    徴とするMRイメージング方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のMRイメージング方法に
    おいて、 前記データ収集において前記サンプリングされた前記エ
    コー信号は参照波を用いて検波される一方で、 前記参照波の周波数を、前記エコー信号のピーク値収集
    時における前記リード方向傾斜磁場パルスの強度に相当
    する値だけシフトさせるMRイメージング方法。
JP34070999A 1999-11-30 1999-11-30 Mri装置及びmrイメージング方法 Pending JP2001149342A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34070999A JP2001149342A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 Mri装置及びmrイメージング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34070999A JP2001149342A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 Mri装置及びmrイメージング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001149342A true JP2001149342A (ja) 2001-06-05

Family

ID=18339573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34070999A Pending JP2001149342A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 Mri装置及びmrイメージング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001149342A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10024943B2 (en) 2013-06-14 2018-07-17 Toshiba Medical Systems Corporation Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10024943B2 (en) 2013-06-14 2018-07-17 Toshiba Medical Systems Corporation Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4229487B2 (ja) マクスウェル項誤差を補正する方法
US10444315B2 (en) MRI with motion correction using navigators acquired using a dixon technique
US7372269B2 (en) Magnetic resonance imaging method and apparatus
US20110089948A1 (en) Magnetic resonance imaging apparatus
US8085041B2 (en) Three-point method and system for fast and robust field mapping for EPI geometric distortion correction
JP4049649B2 (ja) 磁気共鳴撮影装置
JP5740307B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び傾斜磁場印加方法
WO2005111647A1 (en) Contrast prepared mri involving non-cartesian trajectories with oversampling of the center of k-space
JP6560023B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2017529960A (ja) アーチファクト抑制を有するプロペラmrイメージング
JP3895972B2 (ja) 磁気共鳴映像化装置
JP4253526B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4072879B2 (ja) 核磁気共鳴撮影装置
JP2005021691A (ja) 位相エンコード配置のためのシステム及び方法
JP2000023937A (ja) Mri装置およびmrイメージング方法
JP3576069B2 (ja) Mri装置
JP4040745B2 (ja) Mr装置
JP5289292B2 (ja) 磁気共鳴映像化装置
JP4519827B2 (ja) 磁気共鳴映像化装置
EP2392935A1 (en) EPI distortion correction using non-phase encoded reference echoes
JP2004089275A (ja) 磁気共鳴イメージング装置における位相補正方法
JP2001149342A (ja) Mri装置及びmrイメージング方法
JP2022512458A (ja) 歪み補正を伴うepi mr画像
JP3907944B2 (ja) 磁気共鳴イメージング方法及び装置
JP3573570B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090217