JP2001146663A - 水解性不織布 - Google Patents
水解性不織布Info
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Abstract
繊維を含有する目付け2〜60g/m2の不織布であって、
上記不織布が、該不織布から切り出した100×100mmの試
験片を300mlの水を含有する容量1000mlの分液ロートに
取り、該分液ロートを、ストローク40mm,260rpmで3
0秒間振盪させた後、該分液ロートの内容物全量を一気
に上端部の内径が145mm、傾斜部の高さが130mm、
脚部の内径が10mm、脚部の長さが130mmであるガラ
ス製ブンゼンロートに移して、該分液ロート内容物が該
ブンゼンロートの脚部から流出させたときに、該分液ロ
ート内容物が10秒以内に全量脚部から流出する水解性
を有することを特徴としている。 【効果】本発明の水解性不織布は、大量の水に対して良
好な水解性を示し、従って本発明の水解性不織布は、使
用後に水洗トイレなどで水解処理することができる。
Description
とにより良好に水解する不織布に関する。
生理用ナプキン、おむつ、清拭布など(以下これらを総
称して、「衛生用品」と記載することもある。)には布
等が使用されていたが、近時、布等に代わって紙、不織
布が使用されることが多くなってきている。こうした
紙、不織布からなる上記衛生用品は一回使い切りで衛生
的であり、非常に便利であることから、今後益々その需
要の増大が予想される。
良好に吸収する必要がある。このため、こうした衛生用
品として使用される紙、不織布類は、吸水性が高く、水
分を含有しても形態を維持することが必要である。この
ため実際にこうした衛生用品を形成する紙、不織布類
は、耐水性を有し、水中でも解繊せず水に分散しないた
め、これらを使用したのちに水洗トイレなどに流して処
理することはできず、一般ゴミとして処理されていた。
体液等の汚物を含んでおり、使用後はできるだけ速やか
に処理することが望まれる。こうした使用後の衛生用品
を処理する方法として、水洗トイレに流して処理するこ
とができれば非常に好適である。このように衛生用品を
使用後に水洗トイレに流して処理するためには、衛生用
品が水中で解繊する水解性を有することが肝要である。
る段階では耐水性が必要であることから、使用された後
の衛生用品にも当然優れた耐水性があり、こうした優れ
た耐水性を有する衛生用品を水洗トイレに流して処理す
ることはできなかった。このように、衛生用品におい
て、使用時に必要となる耐水性と使用後に必要となる水
解性とは、相反する特性であり、両特性を有する衛生用
品の製造は非常に困難であるとされていた。
公報には、上水及び体液などに対して溶解しにくく、下
水に対して溶解しやすい、水崩壊性の不織布及びバイン
ダーが開示されている。この公報には、具体的に以下の
ような組成のバインダーが開示されている。「エチレン
性不飽和カルボン酸あるいはその無水物と、架橋性単量
体と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを必須成
分とする平均分子量5000〜10000の共重合体で
あって、カルボキシル基を一価のアルカリで中和したバ
インダー。」ここで架橋性不飽和単量体は、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミドまたはそのエーテル化合物
であることが示されている。
キシル基が一価のアルカリで中和されているために、含
水するとこの一価のアルカリ成分が解離し、この解離し
た一価のアルカリ成分は皮膚に対する刺激性を有してい
る。また、下水に対して崩壊可能にするためには、上記
の重合体の塩を用いる場合には、形成される架橋構造の
量および構造が極めて重要な要素となり、こうした樹脂
の溶解性を制御するための架橋構造の形成は著しく難し
い。
を提供することを目的としている。
する目付け2〜80g/m2の不織布であって、上記不織布
が、該不織布から切り出した100×100mmの試験片を300m
lの水を含有する容量1000mlの分液ロートに取り、該分
液ロートを、ストローク40mm,260rpmで30秒間振盪
させた後、該分液ロートの内容物全量を一気に上端部の
内径が145mm、傾斜部の高さが130mm、脚部の内径
が10mm、脚部の長さが130mmであるガラス製ブンゼ
ンロートに移して、該分液ロート内容物が該ブンゼンロ
ートの脚部から流出させたときに、該分液ロート内容物
が10秒以内に全量脚部から流出する水解性を有するこ
とを特徴とする水解性不織布である。
繊維を10重量%以上の量で含有すると共に、該繊維の
平均長さが20mm以上であることが好ましい。さらに、
本発明の水解性不織布は、この不織布の乾燥時における
MD方向の平均引張り強度が0.2〜10kgfの範囲内
にあり、かつ200重量%の水分を含有したときの該不
織布のMD方向の平均引っ張り強度が0.1〜6kgfの
範囲内にあることが好ましい。
が0.1〜1.0mmの範囲内にあることが好ましく、
また、この水解性不織布は、極性基を有する繊維を含有
する不織布と、平均長さが20mm未満の短繊維からなる
第二不織布との積層体であってもよい。
的に説明する。本発明において不織布とは、規則的な糸
の交差を形成せず、多数の繊維が相互に不規則に係合す
ることにより形成された布状物であり、この不織布を形
成する繊維は、一種類であっても、多種の繊維から構成
されていてもよい。
から形成された不織布であり、このように極性基を有す
ることにより、この不織布は所定量(不織布に対して大
過剰)の水と共に一定条件で振盪させると水解するとの
特性を有する。従来は、不織布に水解するという構成を
付与するためには、繊維長さを短くする必要があるとさ
れており、従来から知られている水解性不織布では、平
均繊維長さが10mm程度以下の繊維が使用されている。
このような短繊維からなる不織布では、こうした不織布
を構成する繊維は、自らが水に対して分散するというと
いう構成は有しておらず、専ら繊維長を調整することに
より繊維どうしの絡み合いを少なくして不織布に解繊性
を付与している。これは繊維長を短くすれば繊維どうし
の絡み合いが少なくなり、大量の水中に短繊維からなる
不織布を投入すると短繊維間に水が浸入して繊維の絡み
合いに起因する繊維相互の拘束力が低下しその結果、不
織布としての形態保持力が低下して解繊する。従って、
繊維長が短いほど解繊性がよくなるが、反面、繊維長が
短くなるに従って乾燥時あるいは少量の水を含んだ場合
にも短繊維間の絡み合いによる繊維の拘束力が低くな
り、不織布の形態保持性は低下する。
すい極性基を有すると共に所定の水解性を有する不織布
である。即ち、本発明の不織布は、極性基を有する繊維
を含有する目付け2〜80g/m2、好ましくは目付け2〜
40g/m2の不織布である。そして、本発明の不織布の構
成である水解性を調べるためには図1に示す分液ロート
および振盪装置と、図2に示すガラス製ブンゼンロート
を使用する。
液ロートであり、付け番2は振盪装置であり、上記分液
ロート1を保持できるように分液ロート保持手段21が
設けられており、さらにこの分液ロート1をストローク
40mm,260rpmの条件で振盪させるために、振盪装置2
は振盪手段22を有している。また、この分液ロート1
には予め正確に計量した300mlの水が充当されてい
る。
片3を切り出し、切り出した100×100mmの試験片を、上
記300mlの水の入った分液ロート1の上部試料投入口
13からこの分液ロート1内に入れ、密封する。次い
で、この試験片3および300mlの水を含有する容量1000m
lの分液ロート1を、ストローク40mm,260rpmで30秒
間振盪させる。
盪装置から取り外して、この分液ロート1の内容物5全
量を一気に分液ロート1の上部試料投入口13からガラ
ス製ブンゼンロート40に移す。このガラス製ブンゼン
ロート40は、図2に示すような、上端部41の内径が
145mm、傾斜部42の高さが130mm、脚部44の内
径が10mm、脚部44の長さが130mmである。そし
て、この内容物5がブンゼンロート40の脚部44から
流出する状態および速度を測定すると、本発明の不織布
は分液ロート内容物5がガラス製のブンゼンロート40
の脚部44から流出する。このときの分液ロート内容物
5の流出時間を測定すると、本発明の水解性不織布は、
10秒以内、好ましくは5〜8秒間に全量が脚部44の
下単部から流出するという水解性を有している。このよ
うな構成を有することにより、本発明の水解性不織布を
水洗トイレなどに流して処理した場合であっても下水管
詰まりが発生しないという効果を奏するようになる。さ
らに、本発明の不織布は、繊維がブンゼンロートの傾斜
部42、脚部44と傾斜部42との境界部あるいは脚部
44に残留しない。因みに300mlの水(不織布、繊維
などを含まない水)が上記ガラス製ブンゼンロートから
排出されるに要する時間は、5秒である。
は、極性基を有する繊維から形成されており、このよう
な不織布を形成する繊維の原料としては、例えば、再生
セルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリ(メタ)アクリル酸などを挙げることができる。そ
して、このような繊維原料となる樹脂に例えばカチオン
基およびアニオン基などの極性基を導入し、必要により
他の樹脂を添加して紡糸することにより製造することが
できる。
通常は20mm以上、好ましくは20〜50mm、特に好ま
しくは35〜45mmの平均繊維長を有している。このよ
うな繊維長であっても良好な水解性を示すと共に、乾燥
時あるいは少量の水を含んだ状態では解繊することがな
い。そして、このような繊維長を有することにより不織
布の製造が容易になると共に、大過剰の水が存在した場
合に、各単繊維が多数の交絡を有する不織布の形態から
単繊維の形態になって水に分散しやすくなる。
維の平均繊維径は、通常1.0〜5デニール、好ましく
は1.5〜5デニール、特に好ましくは1.6〜5デニ
ール、さらに好ましくは2〜5デニールである。本発明
の水解性不織布は、上記のような極性基を有する繊維か
ら形成することもできるし、この極性基を有する繊維を
通常は10重量%以上、好ましくは30重量%以上の量
で含有することにより本発明の不織布を形成することも
できる。この場合に、極性基を有する繊維以外の繊維
(他の繊維)は、平均繊維長さが80mm以下、好ましく
は40mm以下、さらに好ましくは20mm以下であり、特
にこのような繊維は通常は0.1mm以上、好ましくは
0.5mm以上の平均繊維長を有していることが望まし
い。他の繊維の平均繊維長さが上記範囲を超えて長いと
本発明の不織布が水解性を示さなくなる。このような他
の繊維の例としては、再生セルロース繊維(例:ビスコ
ースレーヨン、ポリノジックレーヨン、キュブラ、鹸化
アセテート)、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアクリル繊維。ポリウレタン繊維、ポリオレフィン繊
維などの合成繊維、天然繊維および再生繊維を挙げるこ
とができる。このような繊維の中でも再生セルロース繊
維を使用することが好ましい。再生セルロース繊維を使
用することにより、不織布の風合いおよび肌触りが著し
く改善される。
ットパンチ法(water jet punch)、特に好適にはスパン
レーン法(spun lace)などを採用して製造することがで
きる。本発明の不織布は、上記のような繊維からなる不
織布単層で形成されていてもよいが、さらに、他の水解
性不織布と積層されていてもよい。
繊維、再生セルロース繊維(例:ビスコースレーヨン、
ポリノジックレーヨン、キュブラ、鹸化アセテート)、
ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリル繊
維。ポリウレタン繊維、ポリオレフィン繊維などの合成
繊維、天然繊維および再生繊維などから形成することが
できる。このような繊維から形成された不織布に水解性
を付与するには、平均繊維長さを通常は10〜50mm、
好ましくは20〜30mmの範囲内にするとよい。このよ
うな短繊維からなる不織布は、上記短繊維を用いてウォ
ータージェットパンチ法(water jet punch)、特に好適
にはスパンレーン法(spun lace)などの公知の方法を採
用して製造することができる。このようにして製造され
た不織布を、上記極性基を有する繊維からなる不織布と
例えば水溶性接着剤等を用いて積層することにより、水
解性積層不織布を製造することができる。この水解性積
層不織布は、極性基を有する繊維からなる不織布/短繊
維からなる不織布の二層構造であっても良いし、極性基
を有する繊維からなる不織布/短繊維からなる不織布/
極性基を有する繊維からなる不織布、あるいは、短繊維
からなる不織布/極性基を有する繊維からなる不織布/
短繊維からなる不織布の三層構造、さらに、同様にして
4層以上の多層構造であってもよい。
に強度が高く、乾燥時におけるMD方向の平均引張り強
度は、通常は0.3〜10kgf、好ましくは1〜5kgfの
範囲内にあり、CD方向の引張り強度は、MD方向の引
張り強度よりも小さく、通常は、MD方向の引張り強度
の1/10〜9/10程度、好ましくは1/10〜1/
2程度になる。
は、通常0.1〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.6
mm、特に好ましくは0.3〜0.6mmである。厚さが上
記範囲にある本発明の不織布は、良好な吸水性を示すと
共に、大過剰の水と接触した場合に解繊しやすい。ま
た、本発明の不織布は、大過剰の水を含有した時、例え
ば不織布重量に対して200重量%程度の水を含有した
時のMD方向の平均引張り強度は通常は0.1〜6kg
f、好ましくは0.5〜2.5kgfの範囲内になり、乾燥
時の平均引張り強度と比較すると低下する。このように
繊維に対して200重量%程度の水を含んだ状態は、例
えばウエットティッシュのような湿潤状態であり、この
ような状態で上記のような平均引張り強度を有するの
で、本発明の水解性不織布に水を含有させて使用する場
合には、不織布が解繊することなく良好に使用すること
ができるが、上記詳述したように大量の水と接触するこ
とにより本発明の不織布は水解するとの構成を有してい
るので、本発明の水解性不織布は含水状態で良好に使用
することができると共に、こうして含水状態で使用した
不織布を例えば水洗処理のように水解して処理すること
ができる。
剰の水の水に投入して振盪させることロートの脚部のよ
うな非常に細い管をも通りぬける程度の水解性を有して
おり、本発明の水解性不織布は、例えば水洗トイレに投
入して処理することが可能であり、その際水洗トイレに
詰まりは生じない。しかも、本発明の水解性不織布は、
上述したように優れた水解性を有しているにも拘わら
ず、少量(例えば不織布重量の200重量%程度まで)
の水が含浸された状態では、不織布の形態が崩壊しない
程度の強度を維持することができるので、本発明の水解
性不織布に水を含浸させて使用することができ、しか
も、こうして使用した後、本発明の水解性不織布を大過
剰の水中に投じて解繊処理することができる。
シュペーパー、特にウエットティッシュとして使用する
ことができる。また、本発明の水解性不織布は、生理用
ナプキンの表層材(皮膚と接触する面に配置する表面材
(以下同様))、紙おむつの表層材、母乳パットの表層
材などとして好適に使用することができる。
を含有する目付け2〜60g/m2の不織布であって、上記
不織布が、該不織布から切り出した100×100mmの試験片
を300mlの水を含有する容量1000mlの分液ロートに取
り、該分液ロートを、ストローク40mm,260rpmで30
秒間振盪させた後、該分液ロートの内容物全量を一気に
上端部の内径が145mm、傾斜部の高さが130mm、脚
部の内径が10mm、脚部の長さが130mmであるガラス
製ブンゼンロートに移して、該分液ロート内容物が該ブ
ンゼンロートの脚部から流出させたときに、該分液ロー
ト内容物が10秒以内に全量脚部から流出する水解性を
有するという構成を有するので、この不織布を使用した
後、例えば水洗トイレなどに流すことにより汚れが付着
した不織布を速やかに水解処理することができる。ま
た、本発明の水解性不織布は、少量の水を含有すること
によっては引張り強度などの不織布の物理的特性が使用
に耐えないほど低下することはなく、従って、本発明の
水解性不織布は、水を含浸させて使用することができ
る。また、ウエットティッシュのように少量の水を含浸
した状態で長期間保存しても、本発明の不織布は、引張
り強度などの物理的特性が著しく低下することがない。
よく、また、刺激性もないので、そのままで使用するこ
ともできるし、また、良好な吸水性を有する短繊維から
なる不織布と積層して使用することができる。このよう
な積層不織布は、良好な吸水性を有すると共に、大過剰
の水に投入したときには良好に解繊する。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。以下に示す実施例等で作成された不織布の
各物性は、以下の方法によって測定あるいは評価を行っ
た。
定値は、特に限定しない限り、サンプル数5の平均値で
ある。 〔繊維径〕レンチング社製、商品名:バイブロスコプを
用いて、振動法により単繊維の径(デニール)を求め
た。 〔厚さ〕アスカー中型測厚器を用いて、不織布10枚重
ねの厚さを測定し、1枚分の厚さを算出した。 〔繊維の平均長さ〕不織布を構成する繊維10本の長さ
を測定し、平均値を求めた。 〔水解性〕本発明の不織布についての水解性の測定は、
図1および図2に示す装置を用いて上述のようにして行
った。
水300mlを入れ、さらに、この分液ロートに100×
100mmの不織布を入れ、すばやく振盪機(イワキ社製
KMシェイカーV-S)にセットし、ストローク40mm2
60rpmにて30秒間振盪して、不織布を解繊させた。
これとは別に、上部の直径が145mm、斜面の長さが1
30mm、脚部の内径が10mm、長さが130mmのガラス
製のブンゼンロートを用意し、上記のようにして振盪さ
せることにより解繊した不織布を水道水と共に、上記ブ
ンゼンロートに移し、10秒以内に水道水が解繊した不
織布と共にブンゼンロートの脚部を通過してものを「水
解性良好」とし、水道水のみが脚部から排出され、繊維
が三角ロート内に残ったものを「水解性不十分」とし
た。また、10秒以内には脚部から排出されないが、1
0秒を超えた後に三角ロートの脚部から水道水と共に排
出された不織布も「水解性不充分」とした。
ナトリウムとを1:1の重量比で混合したイオン性樹脂
40重量部とレーヨン60重量部とをビスコース溶液中
で均一に混合した。次いで、この混合物を凝固浴中に加
圧下に押し出して紡糸することにより、極性基を有する
高分子が40重量%練り込まれたレーヨン繊維を製造し
た。この繊維の平均繊維径は3.0デニールであり、平
均繊維長は38mmであった。
ンレース方式により不織布を製造した。このときの水圧
を25kg/cm2に設定して、平均厚さ0.4mm、目付40
g/m2の不織布を製造した。この不織布の乾燥時のMD
方向の引張り強度は、3.19kgfであり、CD方向の
引張り強度は1.07kgfであった。また、この不織布
の200重量%水分含有時のMD方向の引張り強度は、
2.78kgfであり、CD方向の引張り強度は0.84k
gfであった。
片を切り出し、上記の方法で水解性を測定したところ、
分液ロート内容物は10秒でブンゼンロートの脚部から
流出し、この不織布の水解性は、「水解性良好」であっ
た。
ナトリウムの1:1の複合系樹脂55部とレーヨン45
部とを実施例1と同様の方法で練り込みし、水分解性高
分子55重量%練り込みレーヨンを得た。これを用い
て、実施例1と同様の方法で繊維を得た。この繊維の平
均繊維径は3.0デニール、平均繊維長は38mmであ
った。
織布を製造した。この不織布の平均厚さ0.5mm、目付
40g/m2であった。この不織布の乾燥時のMD方向の
引張り強度は、5.07kgfであり、CD方向の引張り
強度は0.83kgfであった。また、この不織布の20
0重量%水分含有時のMD方向の引張り強度は、2.0
7kgfであり、CD方向の引張り強度は0.18kgfであ
った。
片を切り出し、上記の方法で水解性を測定したところ、
分液ロート内容物は10秒でブンゼンロートの脚部から
流出し、この不織布の水解性は、「水解性良好」であっ
た。
繊維長さ38mmのレーヨン繊維からなるこの不織布の平
均厚さ0.2mm、目付10g/m2であるレーヨン製不織
布とを、水解性不織布/レーヨン製不織布/水解性不織
布となるように積層して積層不織布を製造した。この積
層不織布から100×100mmの試験片を切り出し、上
記の方法で水解性を測定したところ、分液ロート内容物
は10秒でブンゼンロートの脚部から流出し、この不織
布の水解性は、「水解性良好」であった。
名:トイレクイックル)から100×100mmの試験片
を切り出した。この市販の水解性不織布は、平均繊維長
さが4mmの短繊維からなる不織布であり、使用後に水洗
トイレに流して処理でき、水洗トイレの管詰まりがない
ことが知られている。上記のようにして切り出した試験
片について実施例1に記載の方法で水解性を測定したと
ころ、分液ロート内容物は6秒でブンゼンロートの脚部
から流出し、この不織布の水解性は、「水解性良好」で
あった。
解性を調べるための分液ロートおよび振盪装置の概要を
示す図である。
解性を調べるためのブンゼンロートの概要を示す図であ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 極性基を有する繊維を含有する目付け2
〜80g/m2の不織布であって、上記不織布が、該不織布
から切り出した100×100mmの試験片を300mlの水を含有
する容量1000mlの分液ロートに取り、該分液ロートを、
ストローク40mm,260rpmで30秒間振盪させた後、該
分液ロートの内容物全量を一気に上端部の内径が145
mm、傾斜部の高さが130mm、脚部の内径が10mm、脚
部の長さが130mmであるガラス製ブンゼンロートに移
して、該分液ロート内容物が該ブンゼンロートの脚部か
ら流出させたときに、該分液ロート内容物が10秒以内
に全量脚部から流出する水解性を有することを特徴とす
る水解性不織布。 - 【請求項2】 上記不織布が、極性基を有する繊維を1
0重量%以上の量で含有すると共に、該極性基を有する
繊維の平均長さが20mm以上であることを特徴とする請
求項第1項記載の水解性不織布。 - 【請求項3】 上記不織布の乾燥時におけるMD方向の
平均引張り強度が0.2〜10kgfの範囲内にあり、か
つ200重量%の水分を含有したときの該不織布のMD
方向の平均引っ張り強度が0.1〜6kgfの範囲内にあ
ることを特徴とする請求項第1項記載の水解性不織布。 - 【請求項4】 上記不織布の平均厚さが0.1〜1.0
mmの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載
の水解性不織布。 - 【請求項5】 上記水解性不織布が、極性基を有する繊
維を含有する不織布と、平均長さが20mm未満の短繊維
からなる第二不織布との積層体であることを特徴とする
請求項第1項記載の水解性不織布。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32331999A JP4430766B2 (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 水解性不織布 |
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JP2001146663A true JP2001146663A (ja) | 2001-05-29 |
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1999
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