JP2001143782A - ピン接続端子、および、これを用いた偏向ヨーク - Google Patents

ピン接続端子、および、これを用いた偏向ヨーク

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JP2001143782A
JP2001143782A JP29158199A JP29158199A JP2001143782A JP 2001143782 A JP2001143782 A JP 2001143782A JP 29158199 A JP29158199 A JP 29158199A JP 29158199 A JP29158199 A JP 29158199A JP 2001143782 A JP2001143782 A JP 2001143782A
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Kyosuke Aoki
恭介 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境温度が繰り返し大きく変化したり大電流を
流す場合でも、初期の電気的接続状態を長く持続できる
ように、ピン接続端子の信頼性を高める。 【解決手段】接続ピン8bと基板表面の配線パターン8
dとの間に介在して両者の電気的接続をとるための接続
端子30は、貫通孔8cに挿入される筒部30aと、そ
の一方端側で筒部30aと一体に形成され配線パターン
8dと機械的に接触する配線接触部(たとえば、カシメ
部30d)と、筒部30aの他方端側で一体に形成され
接続ピン8bと機械的に接触するピン接触部とを有す
る。このピン接触部は、筒部30aの他端側から突出
し、接続ピン8bの挿入とともに外側に拡がって接続ピ
ン8bの周面に機械的に、たとえば面接触する複数の舌
片30cからなる。これら2つの接触部30c,30d
それぞれがはんだ付けされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等の接続
ピンを基板に取り付ける際に、その配線パターンと接続
ピンとの間に介在し両者の電気的接続をとるためのピン
接続端子と、当該ピン接続端子を用いた偏向ヨークとに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品のリードなどの接続ピンを回路
基板に取り付けるには、一般に、予め回路基板の貫通孔
に導電材料からなるピン接続端子(ハトメ)を取り付
け、ハトメの軸孔に接続ピンを通した後、回路基板の配
線パターンと電気的接続をとりながらハトメと接続ピン
をはんだ付けする。
【0003】図7に、従来の接続ピンの回路基板への取
り付け方法を断面図で示す。図7(A)に示すように、
根元にワイヤ端部が巻き付けられた接続ピン100が、
ボード(ピンボード)101に固定されている。一方、
回路基板102に貫通孔102aが形成され、貫通孔1
02a内にハトメ103が取り付けられている。この従
来構造のハトメ103は、貫通孔102a内に挿入され
る筒部103aと、筒部103aの上端で真横に延び周
回方向に設けられたリング状の抜け防止部(鍔部ともい
う)103bとを一体として構成されている。図の上方
から貫通孔102a内に挿入されたハトメ103は、そ
の抜け防止部103bの下面が回路基板102の一方面
に当接したときに、回路基板102の他方面から筒部1
03aの先端部分が抜け出る。そして、筒部103aの
先端部分が、カシメ機などで外側に折り曲げられてい
る。回路基板102の他方面における貫通孔102a周
囲に配線パターン104が予め形成されており、この配
線パターン104表面に筒部先端の折り曲げ箇所(カシ
メ部という)が機械的に接触する。
【0004】図7(B)に示すように、接続ピン100
がハトメ103の筒部103a内に通された後、ハトメ
103の抜け防止部103aと、近接した接続ピン部分
とが、はんだ105により電気的に接続される。
【0005】この従来の接続ピンの回路基板への取り付
け構造では、ピンボード101に対する接続ピン100
の固定誤差、貫通孔102の位置精度、あるは接続ピン
100またはハトメ103などの部品の形状誤差などに
よって、特に取り付け箇所が多数ある場合に、その一部
で接続ピンが貫通孔に入らないおそれがある。したがっ
て、図示のように、通常はピン径に対し筒部103aの
内径が大きく設計されている。このため、ピン接続の機
械的強度ははんだ付け部の強度に依存しており、基板同
士ががたつくとはんだ105にクラックが入って、電気
的な接合状態が変化するおそれがある。
【0006】図8に、ハトメ自身で接続ピンとの機械的
接触を行うようにしたピン取り付け構造の一例を示す。
このピン取り付け構造は、主に貫通孔に対するハトメの
抜け防止を図ることを目的として考案されたもので、登
録実用新案公報第3010295号に開示されている。
【0007】この従来の接続ピンの回路基板への取り付
け構造において、ハトメ200は、その基板201の貫
通孔201aに挿入される部分が鍔部200aの内周か
ら立設した複数の舌片200bからなる。各舌片200
bは、外側に向かって山状に折り曲げられ、鍔部200
aとともに弾性材料で一体に形成されている。ハトメ2
00を基板201の貫通孔201aに挿入する際に、各
舌片200bが貫通孔内壁に規制されて内側に押され
る。図8(A)に示すハトメ挿入後の状態では、各舌片
200bが弾性復元力により貫通孔201a内壁を押す
ため、ハトメ200は貫通孔201aから抜けにくくな
る。
【0008】つぎに、図8(B)に示すように、接続ピ
ン202をハトメ200内に挿入すると、各舌片200
bの先端が接続ピン202によって外側に押される一方
で、各舌片200bの外面は貫通孔内壁に規制されてい
るため、接続ピン202およびハトメ200は基板20
1の貫通孔201a内で締めつけられ、所定の強度で両
者の機械的接触が得られる。その後、この接続ピン20
2とハトメ200の接触箇所は、基板面に予め設けられ
近くにある配線パターン203とともにはんだ204に
より接続され、これら3つの部材相互間で電気的接続が
達成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、陰極線管用
の偏向ヨークでは、その使用時に、たとえば10数アン
ペアppの大電流が最大百数十kHzの周波数でスイッ
チングされてコイルに流れる。すると、コイルにはうず
電流損が発生して発熱し、偏向コイル周囲部の環境温度
が上昇する。したがって、このような環境下に基板が曝
されると、はんだ自体の熱膨張係数が周囲の部材と異な
るため応力が発生する。
【0010】従来の接続ピン取り付け構造では、コイル
の放熱サイクルが繰り返される間に、接続ピン、ハト
メ、配線パターン、基板およびはんだの熱膨張係数の違
いにより接合部に応力が繰り返し発生する。したがっ
て、はんだ付けに不具合があると、この応力によりクラ
ックが入って電気的な接合状態が変化するおそれがあ
る。
【0011】従来用いられていた図7(B)に示す構造
では、接続ピン100とハトメ103の機械的接続がは
んだで行われている。このとき、はんだ付けの条件を常
に管理し、応力に対して十分な強度を確保するようにし
ていた。このため、条件管理や製品の検査等にコストが
かかっていた。
【0012】図8(B)に示す構造では、接続ピン20
2とハトメ200間の機械的接触強度は十分であるが、
はんだ204によって接続ピン202、ハトメ200お
よび配線パターン203と3つの部材が相互接続されて
いるため、とくに3つの部材が異なる材質の場合に、は
んだ204に複雑に力が加わって熱ストレスが蓄積され
やすい。また、接続ピン202、ハトメ200および基
板201間で比較的強い力が均衡した状態であるうえ
に、ハトメの舌片200b自体が板バネ状であるため、
構造上、舌片200b全体で受けた熱的ストレスをはん
だ接続部分204に伝えやすい。さらに、はんだ204
により上記3つの部材を相互接続する必要から、はんだ
供給量は比較的に多く、このため、製造過程ではんだ2
04が団子状になりやすい。加えて、仮にはんだ付け不
良等によりはんだ204が付着していない場合に、接続
ピン202に対しハトメの舌片200bの先端のみが接
触しているため接触抵抗が高い。この状態で電流が流れ
ると接触部の発熱を招く。このため、この構造において
も、はんだ付けの条件を管理する必要がある。
【0013】本発明の目的は、環境温度が繰り返し変化
したり大電流を流すような場合でも、初期の電気的接続
状態を持続できる高信頼性のピン接続端子と、これを用
いた偏向ヨークを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るピン接続端
子は、基板の貫通孔に挿入され、接続ピンと基板表面の
配線パターンとの間に介在して両者の電気的接続をとる
ピン接続端子であって、上記基板の貫通孔に挿入される
筒部と、上記筒部の一方端側で筒部と一体に形成され、
上記配線パターンと機械的に接触する配線接触部と、上
記筒部の他方端側で筒部と一体に形成され、上記接続ピ
ンと機械的に接触するピン接触部とを有する。好適に、
上記配線接触部は、上記筒部の一端側で上記貫通孔の縁
から突出した状態で外側に折り曲げられて上記配線パタ
ーンと機械的に接触している。
【0015】好適に、上記ピン接触部は、上記筒部の他
端側から突出し、上記接続ピンの挿入とともに外側に拡
がって接続ピンの周面に機械的に接触する複数の舌片か
らなる。好適に、上記複数の舌片は、その先端部同士
が、根元部同士よりも小さな対向距離で略平行に形成さ
れている。あるいは、好適に、上記複数の舌片は、その
先端部同士が根元部同士よりも小さな対向距離となるよ
うに、上記筒部の中心軸側に向かって凸状に曲げられて
いる。
【0016】好適に、上記筒部の中心軸と直交する方向
に突出し、上記基板面と面接触する抜け防止部を更に有
し、上記複数の舌片は、上記抜け防止部の一部を切り欠
いて根元から起こした形状を有する。
【0017】好適に、上記配線接触部と上記配線パター
ンとの接触箇所、および、上記ピン接触部と上記接続ピ
ンとの接触箇所は、それぞれがはんだ付けされる。
【0018】このような構成のピン接続端子は、基板の
一方面側で配線パターンと接触し、基板の他方面側で接
続ピンと接触している。そして、この2つの部材間の接
触部分が、個々にはんだ付けされている。したがって、
個々のはんだ付け箇所における、はんだの必要量は少な
くてすむ。また、はんだは2つの部材間の電気的接続を
強固にするために設けられており、部材間に熱膨張係数
の違いがあっても、熱サイクル印加時のストレス(熱ス
トレス)がはんだに複雑に加わることは余りない。ま
た、ピン接続端子は、その筒部先端部と抜け防止部で基
板を厚み方向に挟むことで基板に固定されており、筒部
全体に対し強い力が加わっていない。このため、筒部両
端におけるピン接続端子のはんだとの接続部分(ピン接
触部および配線接触部)が熱ストレスによって変位しに
くく、はんだにストレスを伝えにくい。ピン接触部(舌
片)は、接続ピンを機械的に保持しているため、熱スト
レスがはんだのみに集中することはない。また、舌片は
その先端部分が接続ピンと面接触しているため、仮には
んだ付けが不十分であっても、十分に低いレベルで接触
抵抗を維持する。
【0019】本発明に係る偏向ヨークは、偏向コイル
と、当該偏向コイルが収容された偏向コイル本体と、偏
向コイルが接続された接続ピンと、偏向コイル本体に外
付けされ接続ピンが接続された基板と、上記接続ピンと
基板の配線パターン間に介在して両者の電気的接続をと
るピン接続端子とを有した偏向ヨークであって、上記接
続ピンと上記ピン接続端子、上記基板の配線パターンと
上記ピン接続端子が、それぞれ異なる箇所で機械的に接
触し、かつ、はんだ付けされている。好適に、上記ピン
接続端子は、その基板の一方面側で縁部がかしめられて
上記配線パターンと接触し、その基板の他方面側の部分
が上記接続ピンの挿入とともに弾性変形して面接触し、
当該接触部分それぞれがはんだ付けされている。
【0020】上記した本発明に係る偏向ヨークでは、コ
イル特性調整用などの基板に上記したピン接続端子を用
いているため、はんだ付け部分に熱ストレスが加わりに
くい構造である。そのうえ、はんだ付け前の機械的接触
が十分であるため、はんだ付けの不良や、クラック発生
があっても、ピン接続状態が使用に耐えうる程度に維持
される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
偏向ヨークの概略構成を一部断面で示す図である。この
偏向ヨーク1の本体部分は、幾つかの樹脂成形部品を組
み立ててなる枠体の内部に、水平偏向コイル2、垂直偏
向コイル3ならびに磁気コア5を装着させたものであ
る。
【0022】水平偏向コイル2は、偏向ヨーク内で2方
向に分離された2つのサドル形コイルからなる。水平偏
向コイル2を構成するワイヤは、前方端と後方端でフッ
クに引っ掛けられて円周方向に配線された折り返し部分
のみが図1に現れているが、その途中の部分はHセパレ
ータと称されるホーン形に樹脂成形された枠体4の内面
に沿っても配線され、全体としてコイル状に巻かれてい
る。水平偏向コイル2によって垂直磁界が発生し、これ
により水平方向のビーム走査がなされる。
【0023】垂直偏向コイル3は、偏向ヨーク内で水平
偏向コイル2の分離方向と直交する方向に分離され、水
平偏向コイル2と同様な形態で巻かれた2つのサドル形
コイルからなる。垂直偏向コイル3によって水平磁界が
発生し、これにより垂直方向のビーム走査がなされる。
なお、走査周波数が低い垂直偏向コイル3は、コイルの
捲線長が短く直流抵抗損失が少ないトロイダル形として
もよい。
【0024】Hセパレータ4の外側に配置され磁性コア
5は、フェライトなどの磁性材料からなり、Vセパレー
タと称される窓付きの樹脂枠体6により保持されてい
る。なお、垂直偏向コイル3は、図1の前方端と後方端
でフックに引っ掛けられながらHセパレータ4と磁性コ
ア5の隙間を通ってコイル状に巻かれている。
【0025】セパレータの前方端面を覆って前カバー9
が取り付けられている。前カバー9の周縁に、画回転調
整用コイルのワイヤを巻き付けるための溝9aが形成さ
れている。また、セパレータ4,6の後方端面を覆って
後カバー10が取り付けられている。
【0026】図1に示すように、偏向ヨーク本体の両側
に、保護カバー7が取り付けられている。保護カバー7
内には、コイル特性調整用の基板8が設けられている。
一方、Vセパレータ6とともに磁気コア5を矜持するた
めに前方樹脂枠体20が設けられいるが、この前方樹脂
枠体20にはピンボード8aが固定されている。ピンボ
ード8aに、複数の接続ピン8bが固定されている。接
続ピン8bの先端は基板8側に延びて基板8を貫き、基
板面の配線パターンとはんだ付けされている。また、各
接続ピン8bの根元に、水平偏向コイル2または垂直偏
向コイル3を構成するワイヤの端部が巻き付けられてい
る。
【0027】図2に、このピン接続部分を拡大して示
す。また、図3に本実施形態に係るピン接続端子(ハト
メ)の部品図を示し、図4〜図6に接続ピンの取り付け
手順を断面図で示す。図2に示すように、基板8には貫
通孔8cが形成され、貫通孔8cにピン接続端子(ハト
メ)30が取り付けられている。
【0028】ハトメ30は、貫通孔8c内に挿入される
筒部30aと、筒部30aの上端で真横に延び周回方向
に設けられた略リング状の抜け防止部30bと、筒部3
0aの上端面から上方に延びた舌片30cとを一体とし
て構成されている。舌片30cはピン接触部として機能
するものであり、本例では、図3に示すように、抜け防
止部30bの一部を対向する2方向から切り欠き、根元
から起こした形状を有する。また、本例における2つの
舌片30cは、その根元部分が互いに平行に近く、途中
部分が上方ほど近づくように内側に傾斜し、さらに上方
の先端部分が再び互いに平行に近くなるように曲げられ
ている。したがって、接続ピン8bが挿入された図2の
状態では、舌片30cの先端部分が接続ピン8bの周面
と確実に面接触している。
【0029】図2に示すように、図の上方から貫通孔8
c内に挿入されたハトメ30は、その筒部30aの先端
部分が基板表面から下方に抜け出るが、その先端部分が
カシメ機などで外側に折り曲げられている。この先端部
分(カシメ部)30dは、基板8の貫通孔8c周囲に予
め形成された配線パターン8dの表面に機械的に接触し
ている。
【0030】このカシメ部30dと配線パターン8d
は、はんだ31により電気的に接続されている。また、
上記した舌片30cと接続ピン8bは、はんだ32によ
り電気的に接続されている。
【0031】取り付けの際には、図4に示すように、配
線パターン8dが形成されていない他方面側から、基板
8の貫通孔8cにハトメ30の筒部30aを挿入する。
ハトメ30は抜け防止部30bが基板8の他方面に当接
した状態で、図5に示すように、筒部30aの先端30
dをかしめて配線パターン8dとの機械的接触を確実に
とる。その後、この接触部分をはんだ付けして、電気的
接続を確実なものとする。
【0032】このようにしてハトメ30が全ての貫通孔
30cに固定された基板8を、予めピンボード8aに固
定され、根元にワイヤが巻かれた複数の接続ピン8bの
上方から差し込む。これにより、各ハトメ30の筒部3
0a内にそれぞれ接続ピン8bが挿入され、図6に示す
ように、舌片30cに接触する。舌片30cは接続ピン
8bに押されて外側に開くように弾性変形するが、その
際、舌片30cの先端部が接続ピン8bの周面に確実に
面接触する。とくに多数のハトメに接続ピンを一度に通
す場合、接続ピン8b、貫通孔8cおよびハトメ30の
固定、位置、形状に関する誤差によりハトメ30と接続
ピン8bの軸ずれがあっても、必ず挿入が可能なように
ハトメ30の内径は接続ピン8bの外形より十分大きく
形成されている。舌片30cの曲がり具合は、軸ずれが
如何なる方向に最大値で発生しても、2つの舌片30c
がともに確実に接続ピン8bに接触できるように決めら
れている。
【0033】最後に図2に示すように、舌片30cと接
続ピン8bとの接触部分をはんだ付けして、電気的接続
を確実なものとすれば、偏向コイルへの基板取り付けが
終了する。
【0034】本実施形態に係るピン接続端子(ハトメ)
30は、基板8の一方面側で配線パターン8dと接触
し、基板8の他方面側で接続ピン8bと面接触してい
る。そして、この2つの部材間の接触部分が、個々には
んだ付けされている。したがって、個々のはんだ付け箇
所における、はんだ31,32の必要量は少なくてす
む。また、はんだ31,32は2つの部材間の電気的接
続を強固にするために設けられており、部材間に熱膨張
係数の違いがあっても、図8に示す従来構造において3
つの部材間を接続するはんだ204に比べると、熱サイ
クル印加時のストレス(熱ストレス)が複雑に加わるこ
とは余りない。
【0035】また、ハトメ30は、その筒部30aの先
端部分(カシメ部30d)と抜け防止部30bで基板を
厚み方向に挟むことで基板8に固定されており、筒部3
0a全体に対し強い力が加わっていない。このため、筒
部30a両端におけるピン接続端子30のはんだ31ま
たは32との接続部分(ピン接触部および配線接触部)
が熱ストレスによって変位しにくく、はんだ31,32
にストレスを伝えにくい。
【0036】ピン接触部(舌片)30cは、接続ピン8
bを機械的に保持しているため、熱ストレスがはんだ3
2のみに集中することはない。また、舌片30cはその
先端部分が接続ピン8bと面接触しているため、はんだ
付けが仮に不十分であっても、十分に低いレベルで接触
抵抗を維持する。
【0037】ところで、陰極線管用の偏向ヨークでは、
その使用時に、たとえば10数アンペアppの大電流が
最大百数十kHzの周波数でスイッチングされてコイル
に流れる。すると、コイルにはうず電流損が発生して発
熱し、偏向コイル周囲部の環境温度が上昇する。したが
って、偏向コイル周囲にあるはんだは、このような環境
下に曝されると、はんだ自体の熱膨張係数が周囲の部材
と異なるため応力が発生する。
【0038】本実施形態に係る偏向ヨーク1は、前述し
た構造のハトメ30を用いて接続ピン8bと基板間の接
続を達成していることから、このような熱サイクル環境
下でも、初期状態の良好なピン接続状態を長く維持で
き、または接続抵抗が極端に小さくなるようなことがな
いため大電流に耐える高い信頼性を確保している。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るピン接続端子によれば、ピ
ン接続端子と配線パターン、ピン接続端子と接続ピンと
の組み合わせで、それぞれ2つの部材間で機械的接触が
とられるため、その部分を個々にはんだ付けしても、は
んだに周辺環境の温度変化による熱ストレスがかかりに
くく、クラックの発生およびその進行による接触不良が
おきにくい。また、筒部両側で基板を厚み方向に挟む構
造であるため、筒部が受けたストレスが筒部両側のはん
だ付け部分に伝わりにくく、その意味でもクラックの発
生による接触不良がおきにくい。以上より、本発明に係
るピン接続端子は、周囲の温度変化が激しい用途に適し
ている。さらに、ピン接触部(舌片)の先端部が接続ピ
ンと面接触しているため接触抵抗が小さく、たとえはん
だ不良が発生してもピン接続端子としては十分に機能を
果たすことができるため、本発明に係るピン接続端子は
大電流用途にも適している。
【0040】本発明に係る偏向ヨークでは、高い周波数
でスイッチングして大電流が流される偏向コイルを備
え、その近くにコイル特性調整用などの基板面が露出す
ることになるが、この基板とコイル接続ピンとの接続を
上記した高信頼性のピン接続端子を用いて達成してい
る。このため、熱サイクルが頻繁に繰り返される環境下
で大電流がピン接続端子に流れても、初期状態の良好な
ピン接続状態を長く維持できる、高性能な偏向ヨークが
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る偏向ヨークの概略構成
を一部断面で示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る偏向ヨークのピン接続
部分を拡大して示す断面図である。
【図3】本実施形態に係るピン接続端子(ハトメ)の平
面図および直交する2方向からみた側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る偏向ヨークの組み立て
において、ハトメの貫通孔への挿入時を示す断面図であ
る。
【図5】図4に続く、接続ピンへの基板の装着時を示す
断面図である。
【図6】図5に続く、基板の装着後を示す断面図であ
る。
【図7】従来の接続ピンの回路基板への取り付け方法を
示す断面図である。
【図8】従来の接続ピンの回路基板への他の取り付け方
法を示す断面図である。
【符号の説明】
1…偏向ヨーク、2…水平偏向コイル、3…垂直偏向コ
イル、4…Hセパレータ、5…磁気コア、6…Vセパレ
ータ、7…保護カバー、8…コイル特性調整用の基板、
8a…ピンボード、8b…接続ピン、8c…貫通孔、8
d…配線パターン、9…前カバー、9a…溝、10…後
カバー、20…前方樹脂枠体、30…ハトメ(ピン接続
端子)30a…筒部、30b…抜け防止部、30c…舌
片(ピン接触部)、30d…カシメ部(配線接触部)3
1,32…はんだ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の貫通孔に挿入され、接続ピンと基板
    表面の配線パターンとの間に介在して両者の電気的接続
    をとるピン接続端子であって、 上記基板の貫通孔に挿入される筒部と、 上記筒部の一方端側で筒部と一体に形成され、上記配線
    パターンと機械的に接触する配線接触部と、 上記筒部の他方端側で筒部と一体に形成され、上記接続
    ピンと機械的に接触するピン接触部とを有するピン接続
    端子。
  2. 【請求項2】上記配線接触部は、上記筒部の一端側で上
    記貫通孔の縁から突出した状態で外側に折り曲げられて
    上記配線パターンと機械的に接触している請求項1に記
    載のピン接続端子。
  3. 【請求項3】上記ピン接触部は、上記筒部の他端側から
    突出し、上記接続ピンの挿入とともに外側に拡がって接
    続ピンの周面に機械的に接触する複数の舌片からなる請
    求項1に記載のピン接続端子。
  4. 【請求項4】上記複数の舌片は、その先端部同士が、根
    元部同士よりも小さな対向距離で略平行に形成されてい
    る請求項3に記載のピン接続端子。
  5. 【請求項5】上記複数の舌片は、その先端部同士が根元
    部同士よりも小さな対向距離となるように、上記筒部の
    中心軸側に向かって凸状に曲げられている請求項3に記
    載のピン接続端子。
  6. 【請求項6】上記筒部の中心軸と直交する方向に突出
    し、上記基板面と面接触する抜け防止部を更に有し、 上記複数の舌片は、上記抜け防止部の一部を切り欠いて
    根元から起こした形状を有する請求項3に記載のピン接
    続端子。
  7. 【請求項7】上記配線接触部と上記配線パターンとの接
    触箇所、および、上記ピン接触部と上記接続ピンとの接
    触箇所は、それぞれがはんだ付けされる請求項1に記載
    のピン接続端子。
  8. 【請求項8】上記ピン接続端子は弾性力を有する導電材
    料からなる請求項1に記載のピン接続端子。
  9. 【請求項9】上記基板は偏向ヨーク本体に外付けされ、 上記接続ピンは上記偏向ヨーク本体に収容された偏向コ
    イルに接続される請求項1に記載のピン接続端子。
  10. 【請求項10】偏向コイルと、当該偏向コイルが収容さ
    れた偏向コイル本体と、偏向コイルが接続された接続ピ
    ンと、偏向コイル本体に外付けされ接続ピンが接続され
    た基板と、上記接続ピンと基板の配線パターン間に介在
    して両者の電気的接続をとるピン接続端子とを有した偏
    向ヨークであって、 上記接続ピンと上記ピン接続端子、上記基板の配線パタ
    ーンと上記ピン接続端子が、それぞれ異なる箇所で機械
    的に接触し、かつ、はんだ付けされている偏向ヨーク。
  11. 【請求項11】上記ピン接続端子は、その基板の一方面
    側で縁部がかしめられて上記配線パターンと接触し、そ
    の基板の他方面側の部分が上記接続ピンの挿入とともに
    弾性変形して面接触し、当該接触部分それぞれがはんだ
    付けされている請求項10に記載の偏向ヨーク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100410965B1 (ko) * 2001-07-27 2003-12-18 삼성전기주식회사 편향요크
JP2009070587A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Hirose Electric Co Ltd 中間電気コネクタ
CN104078779A (zh) * 2014-06-11 2014-10-01 苏州倍辰莱电子科技有限公司 一种方便引脚插接的印刷电路板

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