JP2001143533A - 架空裸電線 - Google Patents

架空裸電線

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JP2001143533A
JP2001143533A JP32724099A JP32724099A JP2001143533A JP 2001143533 A JP2001143533 A JP 2001143533A JP 32724099 A JP32724099 A JP 32724099A JP 32724099 A JP32724099 A JP 32724099A JP 2001143533 A JP2001143533 A JP 2001143533A
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wire
aluminum
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overhead
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JP32724099A
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Kazuhisa Kubota
和久 久保田
Noriyuki Shimada
典幸 島田
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腐食の発生の有無を、電線下の地上などの遠
方から容易に、かつ、早期に発見することができる架空
裸電線を提供するものである。 【解決手段】 複数本の素線を撚り合わせてなる架空裸
電線1において、最外層の素線2のうち少なくとも1本
が、その芯線4の外周に着色層5を形成し、その着色層
5の外周に金属被覆層6を形成した素線2aからなるよ
うにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送電線や架空
地線などの架空裸電線に係り、特に、最外層の素線のう
ち少なくとも1本が、その芯線の外周に着色層を形成
し、その着色層の外周に金属被覆層を形成した素線から
なる架空裸電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に架空用の電線には裸電線が使用さ
れる。
【0003】従来の架空裸電線50の構造は、図5に示
すように、まず、中心部に引張強度の大きい亜鉛めっき
鋼線51を撚り合わせて鋼より線52を形成し、その鋼
より線52の外周に、比較的導電率の良いアルミ素線や
アルミ合金素線(以下、アルミ素線とアルミ合金素線を
併せて単にアルミ素線という)53a、53bを層状に
撚り合わせてアルミより線54を形成した鋼心アルミニ
ウムより線(ACSR)が多く使用され、鋼より線52
により機械的強度を、アルミより線54により電気的特
性を負担させるようにしている。
【0004】従来の電線50では、金属(アルミ)が露
出しているため、その周囲環境、特に海岸部、工場地帯
を通過する場合などには、著しい腐食を生じることがあ
る。
【0005】送電線の場合、最外層に腐食を生じるとア
ルミの面積が減少するため、電気抵抗が増加し、発熱に
よる送電ロスが生じてしまう。
【0006】また、架空地線においては、機械的強度の
大きい鋼線に適度な導電率を持たせたアルミ覆鋼線(A
C線)または亜鉛めっき鋼線の単一のより線が用いられ
る。
【0007】架空地線では、その構造から最外層におい
ても張力を分担しており、腐食の発見が遅れると、腐食
による電線の断線が発生する問題がある。
【0008】そこで、これらの障害を事前に防止するた
めに点検作業が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現実的
には、高所に敷設された電線50を間近で見ることは難
しく、また腐食がおきても、腐食生成物が元々アルミと
類似の色であったり、あるいは腐食生成物が雨に流され
たりして遠方からの観測では見つけにくいという問題が
あり、腐食の発見が遅れるという問題がある。
【0010】なお、実開昭39−2614号公報、特開
平7−114827号公報、特開平7−240119号
公報、特開平5−296943号公報、特開平5−33
2962号公報、実開昭37−25940号公報に関連
技術が開示されている。
【0011】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、腐食の発生の有無を、電線下の地上などの遠方か
ら容易に、かつ、早期に発見することができる架空裸電
線を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1の発明は、複数本の素線を撚り合
わせてなる架空裸電線において、最外層の素線のうち少
なくとも1本が、その芯線の外周に着色層を形成し、そ
の着色層の外周に金属被覆層を形成した素線からなる架
空裸電線である。
【0013】請求項2の発明は、着色層の一部に、長手
方向に沿ってスリット部を形成し、芯線と金属被覆層と
を電気的に接合させた請求項1記載の架空裸電線であ
る。
【0014】請求項3の発明は、鋼より線の外周に、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金からなる複数本の素線
を層状に撚り合わせた架空送電線とし、最外層の素線の
うち少なくとも1本が、その芯線の外周に着色層を形成
し、その着色層の外周に金属被覆層を形成した素線から
なる架空裸電線である。
【0015】請求項4の発明は、アルミ覆鋼線又は亜鉛
めっき鋼線の単一のより線からなる架空地線とし、最外
層のアルミ覆鋼線又は亜鉛めっき鋼線のうち少なくとも
1本が、そのアルミ覆層又は亜鉛めっき層の外周に着色
層を形成し、さらに、この着色層の外周にアルミ覆層又
は亜鉛めっき層を形成した鋼線からなることを特徴とす
る架空裸電線である。
【0016】上記構成によれば、前もって最外層の素線
の中に着色層を形成しているので、架空裸電線のアルミ
に腐食が発生し、表面アルミがなくなったときに、色の
違う層が出てくることになる。
【0017】その結果、腐食の発生の有無を、電線下の
地上などの遠方から容易に、かつ、早期に発見すること
ができる架空裸電線が実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適実施の形態
を添付図面にしたがって説明する。
【0019】図1は、本発明の好適実施の形態である架
空裸電線の拡大断面を示したものである。
【0020】図1に示すように、本発明の架空裸電線1
は、まず、中心部に引張強度の大きい亜鉛めっき鋼線5
1を撚り合わせて鋼より線52を形成し、その鋼より線
52の外周に、アルミニウム又はアルミニウム合金から
なる複数本の素線53を層状に撚り合わせ、さらに、最
外層となるアルミ素線2を層状に撚り合わせてアルミよ
り線3を形成した架空送電線とし、最外層のアルミ素線
2のうち、例えば、2本が、その芯線4a、4bの外周
に着色層5a、5bをそれぞれ形成し、その着色層5
a、5bの外周に金属被覆層6a、6bをそれぞれ形成
したアルミ素線2a、2bからなるようにしたものであ
る。
【0021】着色層以外の金属材料としては、従来から
裸電線に使われる材料をそのまま用いる。具体的には、
導電材としてアルミまたはアルミ合金を用い、強度材と
しては鉄を用いる。
【0022】このように、本発明の架空裸電線は、電線
に腐食が発生し、表面のアルミが一部でもなくなったと
き、視覚的に判りやすい色が露出し、腐食の発生が容易
に確認できるように、最外層の素線のうち少なくとも1
本の素線中に、前もって着色層を形成している。
【0023】さて、ここで着色層5についてより詳細に
説明する。
【0024】図2は、着色層を形成したアルミ素線の拡
大断面を示したものである。
【0025】図2に示すように、このアルミ素線2a
は、例えば、芯線4となるアルミの外周に、アルミ素線
2aの長手方向全体に亘って着色層5を形成し、その着
色層5の外周に、金属被覆層6となるアルミを形成した
ものである。
【0026】着色層5には、加工性、経済性、耐食性を
考慮して、例えば、アクリル系の塗料を用いている。
【0027】着色層5に用いる材質はアクリル系の塗料
に限らず、電線に腐食が発生し、表面のアルミが一部で
もなくなったとき、視覚的に判りやすい色が確認できる
もので、かつ、アルミより耐食性がよいものであれば、
いかなるものを用いてもよい。
【0028】着色層5をアクリル系の塗料で実施した場
合、アクリル塗装面は、塩素などアルミの腐食雰囲気に
対しアルミより耐食性がよいので、例えば、図1に示し
た架空裸電線1の最外層のアルミ素線2を、全てアルミ
素線2aとすれば、架空裸電線1の腐食の進行速度を低
下させる効果もある。
【0029】本発明の架空裸電線1は、以上のような構
成である。
【0030】次に、本発明の作用を説明する。
【0031】通常の使用環境においても、アルミには、
孔食と呼ばれる形態の腐食が発生する。しかし、この形
態の腐食は一定深さまで進行すると停止する上、孔食は
せいぜい数百ミクロン程度の大きさ(径)であり、電線
の強度的および電気的な性能低下は殆ど問題ない。
【0032】一方、海岸部や工場地帯、あるいは、塩素
雰囲気中で発生する腐食は、アルミ表面を削るように広
い面で発生する。この場合、アルミがほとんど消失する
ため、電線としての電気的特性が大きく低下する。
【0033】本発明においては、孔食では孔食の穴径が
小さいため、孔食レベルの腐食が発生しても、着色層5
の色は確認されない。しかし、電線性能に障害をきたす
面で発生する腐食に限り、着色層5が確認できるような
っている。
【0034】さらに、本発明における着色層5を形成し
たアルミ素線2aは、最外層のアルミ素線2と共に撚り
合わされているために、着色層5が、架空裸電線1の外
周部にらせん状に巻きつけられている状態となってい
る。すなわち、アルミ素線2aを1本だけ用いたとして
も、架空裸電線1の腐食の発生の有無を、電線下の地上
などの遠方から容易に、かつ、早期に発見することがで
きる。
【0035】なお、アルミ素線2a、2b…と複数本用
いれば、さらによいことはいうまでもない。
【0036】次に、本発明における着色層を形成したア
ルミ素線の他の実施の形態を説明する。
【0037】図3は、スリット部を有する着色層を形成
したアルミ素線の拡大断面を示したものである。
【0038】図3に示すように、このアルミ素線30
は、芯線4となるアルミの外周に、着色層31を形成
し、その着色層31の外周に、金属被覆層6となるアル
ミを形成しており、着色層31の一部には、例えば、長
手方向に沿ってスリット部32を形成し、芯線4と金属
被覆層6とを電気的に接合させたものである。
【0039】アルミ素線30は、着色層として、電気的
絶縁性のものを用いる場合などに適している。電気的絶
縁性の着色層を用いると、着色層の外側と内側で電流密
度に差が出てしまい、アルミ素線30の電流容量が低下
することが懸念される。しかし、本発明においては、ア
ルミ素線30全体が同電位となるように、着色層31の
一部に、長手方向に沿ってスリット部32を形成し、芯
線4と金属被覆層6とを電気的に接合させているので、
この場合にもアルミ素線30の電流容量が低下すること
はない。
【0040】以上までの実施の形態では、本発明の架空
裸電線を、架空送電線に適用した例で説明したが、本発
明の架空裸電線は、架空地線にも適用することができ
る。
【0041】架空地線においては、機械的強度の大きい
鋼線に適度な導電率を持たせたアルミ覆鋼線(AC線)
または亜鉛めっき鋼線の単一のより線が用いられる。
【0042】図4は、本発明の他の実施の形態である鋼
線の拡大断面を示したものである。
【0043】図4に示すように、鋼線40は、例えば、
鋼線41の外周にアルミ覆層又は亜鉛めっき層42を形
成し、そのアルミ覆層又は亜鉛めっき層42の外周に着
色層43を形成し、さらに、この着色層43の外周にア
ルミ覆層又は亜鉛めっき層44を形成したものである。
【0044】この鋼線40を架空地線に用いて本発明の
架空裸電線とする場合は、アルミ覆鋼線又は亜鉛めっき
鋼線の単一のより線からなる架空地線とし、最外層の鋼
線のうち少なくとも1本が、上記鋼線40となるように
する。
【0045】このように、本発明を架空地線に適用する
場合は、架空送電線のアルミ素線に代って、アルミ覆鋼
線(AC素線)などのアルミ部に着色層を形成する。
【0046】なお、アルミ覆鋼線として、例えば、アル
ミ被鋼線(AS線)をベースとしたものを用いてもよ
い。
【0047】以上説明したことをまとめると、本発明の
架空裸電線は、最外層の素線のうち少なくとも1本の素
線中に、前もって着色層を形成しているので、電線に腐
食が発生し、表面のアルミが一部でもなくなったとき、
視覚的に判りやすい色が露出し、腐食の発生が容易に、
かつ、早期に確認できる。
【0048】さらに、本発明においては、電線の通常の
使用環境下での孔食と呼ばれる形態のアルミの腐食時に
は、着色層の色は確認されず、電線性能に障害をきたす
レベルの腐食に限り、着色層の色を確認することができ
る。
【0049】つまり、本発明の架空裸電線は、腐食の発
生の有無を、電線下の地上などの遠方から容易に、か
つ、早期に発見することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のごとき優れた効果を発揮する。
【0051】(1)腐食の発生の有無を、電線下の地上
などの遠方から容易に、かつ、早期に発見することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す拡大断面図であ
る。
【図2】図1に示した着色層を形成したアルミ素線の拡
大断面図である。
【図3】スリット部を有する着色層を形成したアルミ素
線の拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す拡大断面図であ
る。
【図5】従来電線の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 架空裸電線 2 最外層のアルミ素線 2a、2b アルミ素線 4 芯線 5 着色層 6 金属被覆層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の素線を撚り合わせてなる架空裸
    電線において、最外層の素線のうち少なくとも1本が、
    その芯線の外周に着色層を形成し、その着色層の外周に
    金属被覆層を形成した素線からなることを特徴とする架
    空裸電線。
  2. 【請求項2】 着色層の一部に、長手方向に沿ってスリ
    ット部を形成し、芯線と金属被覆層とを電気的に接合さ
    せた請求項1記載の架空裸電線。
  3. 【請求項3】 鋼より線の外周に、アルミニウム又はア
    ルミニウム合金からなる複数本の素線を層状に撚り合わ
    せた架空送電線とし、最外層の素線のうち少なくとも1
    本が、その芯線の外周に着色層を形成し、その着色層の
    外周に金属被覆層を形成した素線からなることを特徴と
    する架空裸電線。
  4. 【請求項4】 アルミ覆鋼線又は亜鉛めっき鋼線の単一
    のより線からなる架空地線とし、最外層のアルミ覆鋼線
    又は亜鉛めっき鋼線のうち少なくとも1本が、そのアル
    ミ覆層又は亜鉛めっき層の外周に着色層を形成し、さら
    に、この着色層の外周にアルミ覆層又は亜鉛めっき層を
    形成した鋼線からなることを特徴とする架空裸電線。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009289705A (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 Chugoku Electric Power Co Inc:The 鋼心アルミより線

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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