JP2001141582A - 荷重検知装置 - Google Patents

荷重検知装置

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JP2001141582A
JP2001141582A JP2000239849A JP2000239849A JP2001141582A JP 2001141582 A JP2001141582 A JP 2001141582A JP 2000239849 A JP2000239849 A JP 2000239849A JP 2000239849 A JP2000239849 A JP 2000239849A JP 2001141582 A JP2001141582 A JP 2001141582A
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elastic
electrode
detecting device
electrode member
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JP2000239849A
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English (en)
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Masahiro Kume
昌宏 粂
Kaikan Yamaguchi
怪竿 山口
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート面にかかる荷重物の荷重を精度よく検
知し、併せて大人と子供を判定する。 【解決手段】 線状の荷重センサ10に押圧力が印加さ
れたときに生じる荷重センサ10の両端部における電極
部材22,23間の電位差の変化を検知する。その検出
結果から荷重が印加された領域を特定し、その大きさか
ら大人と子供を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用シート
の着座センサ等に好適な荷重検知装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の運転席等の座面に荷重検知シー
トを配置し、その座面に乗員が座しているか否かを検出
する技術がある。従来、この種の荷重検知シートとして
は、例えば図46に示すようなものがある。
【0003】これは、座面に配置されるシートSの縦軸
1〜4と横軸A〜Eとの交点に圧力センサA1〜A4,
B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜E4を配
置し、この各圧力センサA1〜A4,B1〜B4,C1
〜C4,D1〜D4,E1〜E4からの検出結果に基づ
いて、制御回路5が荷重の判定を行い、その旨を所定の
駆動部6に伝達するようになっている。圧力センサA1
〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜
E4としては、圧力によって電気抵抗値が変化する感圧
導電材料が使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図46に示した荷重検
知シートは、感圧導電材料からなる圧力センサA1〜A
4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜E4
をマトリクス状に配置しなければならず、また、シート
S上の様々な点の圧力を検出するための多数の圧力セン
サA1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,
E1〜E4を使用しなければならない。このため、回路
が複雑になりコスト的に高価なものとなってしまってい
た。
【0005】また、この荷重検知シートを自動車の着座
センサとして使用する場合には、この荷重検知シートを
用いて、乗員が大人であるか子供であるかを判別したい
場合がある。例えば、自動車の乗員を保護するためのエ
アバッグ装置においては、大人と子供とでエアバッグの
動作時の大きさを変化させることが望ましいが、このよ
うな場合に、乗員が大人であるか子供であるかを着座セ
ンサにより検出できるようにしておくことが望ましい。
このような場合に、図46に示した従来の荷重検知シー
トでは、1個1個の圧力センサA1〜A4,B1〜B
4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜E4で重荷重か軽
荷重かを検出しなければならず、そのためには荷重検知
精度の極めて優れた圧力センサA1〜A4,B1〜B
4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜E4を使用するこ
とが必要となるため、これに要する部品コストは膨大に
なってしまう。
【0006】尚、超音波センサや光センサ等を用いて大
人か子供かを判定するといった方法も提案されている
が、異なる2種類のセンサを用いて測定を行わなくては
ならず、取り付け位置の制約やコスト高の問題が生じる
という不利がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、シート面に荷
重がかかっているかどうかを検出するだけでなく、着座
者の着座範囲を特定して大人と子供の識別等も可能とな
り、しかも比較的簡単で安価な回路構成で実現が可能な
荷重検知装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、荷重が印加されたときにその
旨を検知する荷重検知装置であって、線状の荷重センサ
と、前記荷重センサの両端に接続されて当該荷重センサ
に荷重が印加されたか否かを検知する検知回路部とを備
え、前記荷重センサは、少なくとも上下方向に押圧力が
印加されたときに、互いに電気的導通がなされる導電性
の第一電極部材及び第二電極部材が、当該荷重センサの
長手方向に沿って形成され、前記検知回路部は、前記荷
重センサの一端部と他端部のそれぞれにおける前記両電
極部材の間の電位差を検出する制御部とを備えるもので
ある。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の荷重検知装置であって、前記第一電極部材及び前記第
二電極部材は、単位長さ当たりに一定の抵抗値を有せし
められ、前記制御部は、前記荷重センサの一端部と他端
部のそれぞれにおける前記両電極部材の間の電位差を検
出し、当該電位差に基づいて前記荷重センサの前記両電
極部材間の接触の位置を検出して荷重物の荷重範囲を特
定するものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、所定の載置面上
に載置されて、上面に荷重が印加されたときにその旨を
検知する荷重検知装置であって、面状の基体固定部材
と、前記基体固定部材に保持されて二次元方向に展開す
るようにして配策される複数の線状の荷重センサと、前
記各荷重センサの両端に接続されて当該荷重センサに荷
重が印加されたか否かを検知する検知回路部とを備え、
前記各荷重センサは、少なくとも上下方向に押圧力が印
加されたときに、互いに電気的導通がなされる導電性の
第一電極部材及び第二電極部材が、当該荷重センサの長
手方向に沿って形成され、前記第一電極部材及び前記第
二電極部材は、単位長さ当たりに一定の抵抗値を有せし
められ、前記検知回路部は、前記各荷重センサの前記両
電極部材の一端部と他端部とに順次接続切替するスイッ
チ部と、前記押圧力が印加されることにより前記荷重セ
ンサの前記両電極部材が互いに接続したときに、前記ス
イッチ部によって接続切替された前記荷重センサの前記
両電極部材とともに分圧抵抗をなす抵抗体と、前記スイ
ッチ部によって接続切替された前記各荷重センサのそれ
ぞれの端部における前記両電極部材の間の電位差を検出
し、当該電位差に基づいて前記各荷重センサの前記両電
極部材間の接触の有無及び/または接触の位置を検出し
て荷重物の荷重範囲を特定する制御部とを備えるもので
ある。
【0011】請求項5に記載の発明は、前記荷重センサ
は、導電性を有する管状の弾性導電チューブと、前記弾
性導電チューブ内に回動可能に収納されて前記第一電極
部材及び前記第二電極部材が形成された複合弾性部材と
を備え、前記複合弾性部材は、両端に形成されて前記弾
性導電チューブの内面に遊接する電気的絶縁性の側端絶
縁体部と、前記側端絶縁体部の間に互いに離間して形成
される前記第一電極部材及び前記第二電極部材と、前記
第一電極部材及び前記第二電極部材を互いに電気的に絶
縁しながら連結する中央絶縁体部とを備え、前記第一電
極部材及び前記第二電極部材の厚み寸法は、前記側端絶
縁体部の厚み寸法より小とされ、且つ前記中央絶縁体部
の厚み寸法より大とされることで、前記複合弾性部材は
その幅方向に沿ってひだ形状に形成され、前記第一電極
部材及び前記第二電極部材は、前記弾性導電チューブの
自然状態で前記弾性導電チューブから離間して配置され
る一方、前記弾性導電チューブが外部からの押圧力によ
り弾性変形したときに当該弾性導電チューブを介して相
互の電気的接続が可能に配置され、且つ、前記第一電極
部材及び前記第二電極部材は、前記両側端絶縁体部同士
が押圧されたときに、前記中央絶縁体部により離間され
た状態から弾性変形して互いに接触可能な位置に配置さ
れるものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、前記複合弾性部
材の内部または側部に、当該複合弾性部材自身の柔軟な
弾性変形を可能とするための中空部または切欠が形成さ
れたものである。
【0013】請求項7に記載の発明は、前記中空部は少
なくとも一対に形成され、前記各中空部は前記荷重セン
サの端部において外部接続端子の接続孔として使用可能
とされたものである。
【0014】請求項8に記載の発明は、前記複合弾性部
材をかしめて外部の所定のリード線に固定するための中
継端子をさらに備えるものである。
【0015】請求項9に記載の発明は、前記中継端子と
前記弾性導電チューブとの接合を防止するためのスペー
サをさらに備えるものである。
【0016】請求項10に記載の発明は、前記複合弾性
部材の端部と前記弾性導電チューブとの接合を防止する
ためのスペーサをさらに備えるものである。
【0017】請求項11に記載の発明は、前記弾性導電
チューブの一部に、外部の所定のリード線に接続するた
めの所定の中継端子をかしめて止着する導電性の突起が
形成されたものである。
【0018】請求項12に記載の発明は、前記弾性導電
チューブの一部に、当該弾性導電チューブの一部に接続
するとともに外部の所定のリード線に接続するための所
定の中継端子をかしめて止着するための導電部材が取り
付けられたものである。
【0019】請求項13に記載の発明は、請求項1ない
し請求項4のいずれかに記載の荷重検知装置であって、
前記第一電極部材及び前記第二電極部材のいずれか一方
は、可撓性を有する部材によって形成されて周方向の少
なくとも一部の区間が導電性を有する導電部となってい
る管状の弾性チューブであり、前記第一電極部材及び前
記第二電極部材のうちの他方は、可撓性を有する部材に
よって形成されて前記弾性チューブ内に挿入される長尺
状の挿入部材であり、前記挿入部材に、長手方向に所定
間隔をあけて前記挿入部材を外囲するように設けられ、
前記挿入部材と一緒に前記弾性チューブ内に挿入され、
前記挿入部材を前記弾性チューブから離間させる絶縁性
の外囲部材が設けられたものである。
【0020】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の荷重検知装置であって、前記挿入部材が、その長
手方向に配設された金属線を備えて形成されているもの
である。
【0021】請求項15に記載の発明は、請求項14に
記載の荷重検知装置であって、前記挿入部材は、細長形
状の可撓性の芯材と、前記芯材の外周にコイル状に巻回
された金属線と、を備えるものである。
【0022】請求項16に記載の発明は、請求項15に
記載の荷重検知装置であって、前記芯材が、樹脂、ゴ
ム、繊維部材、あるいはこれらのうちのいくつかを組み
合わせて形成される複合部材から形成された絶縁部材で
あるものである。
【0023】請求項17に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の荷重検知装置であって、前記芯
材が、弾性部材によって形成され、前記金属線が、前記
芯材の外周面にめり込むようにして巻回されているもの
である。
【0024】請求項18に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の荷重検知装置であって、前記芯
材の外周面に、前記金属線が嵌まり込む螺旋状の溝が設
けられ、前記金属線が、前記溝に嵌まり込むようにして
前記芯材に巻回されるものである。
【0025】請求項19に記載の発明は、請求項14な
いし請求項18のいずれかに記載の荷重検知装置であっ
て、前記金属線として、耐蝕性を有する金属線が用いら
れているものである。
【0026】請求項20に記載の発明は、請求項15に
記載の荷重検知装置であって、前記外囲部材は、樹脂ま
たはゴムを用いてモールド成型により前記挿入部材の外
周面上に一体に形成されるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一の実施の形態
に係る荷重検知装置を示す平面図、図2は同じくその断
面図である。この荷重検知装置は、図1及び図2の如
く、例えば車両座席の座面等に配置して使用され、具体
的には上下に配置される一対の面状の基体固定部材11
a,11bの間に挟まれた面内で、複数本の線状の荷重
センサ10(SEN1,SEN2,SEN3,SEN
4,SEN5)を二次元方向に展開するようにして配置
することにより荷重検知シートを構成し、各荷重センサ
10(SEN1,SEN2,SEN3,SEN4,SE
N5)が検知回路部41に接続されて、それぞれの荷重
センサ10(SEN1,SEN2,SEN3,SEN
4,SEN5)により荷重が印加されているか否かを検
知するようにしたものであり、特に、荷重センサ10
(SEN1,SEN2,SEN3,SEN4,SEN
5)の両端部の電圧測定に基づいて荷重が印加されてい
る領域を判断し、その座面に座している荷重物が大人で
あるか子供であるかを判別できるようにしたものであ
る。
【0028】この実施の形態においては、図1の如く、
5本の荷重センサ10が一定間隔で並行に配置されるこ
とで、座面内の荷重を比較的広範囲に且つまんべんなく
検知できるようになっている。
【0029】荷重センサ10は、図3に示すように、中
空チューブ状の弾性導電チューブ21と、この弾性導電
チューブ21内に遊挿されて正負の両電極部材22,2
3を備える細長状の弾性を有する複合弾性部材24と、
弾性導電チューブ21の外周に設けられた略管状の保護
体25とを備えており、これら弾性導電チューブ21、
複合弾性部材24及び保護体25が弾性変形可能とされ
て両電極部材22,23が弾性導電チューブ21を介し
て電気的に導通可能とされることにより、所定以上の荷
重を検知できるようになっている。
【0030】荷重センサ10の各弾性導電チューブ21
は、図3の如く、中空部28を有して形成された略円管
形の弾性部材であり、導電ゴム等の導電性を有する弾性
材料で成形されてなるものである。
【0031】荷重センサ10の複合弾性部材24は、図
3の如く、断面視両側端部に形成された側端絶縁体部3
1,32と、断面視中央部に配置される中央絶縁体部3
3と、片側の側端絶縁体部31と中央絶縁体部33との
間に形成される第一電極部材22(22a,22b)
と、他側の側端絶縁体部32と中央絶縁体部33との間
に形成される第二電極部材23(23a,23b)とを
備える。
【0032】各側端絶縁体部31,32は、各電極部材
22,23に隣接した状態で形成されており、側端絶縁
体部31,32の弾性導電チューブ21に接触する外面
は、弾性導電チューブ21の内周面に対応した円弧形状
とされて当該内周面に遊接されており、これにより、複
合弾性部材24の弾性導電チューブ21内での若干の回
動が許容される(図6及び図7参照)。
【0033】荷重センサ10の各電極部材22,23
は、弾性導電チューブ21と同様の導電ゴム等の導電性
を有する弾性材料を用いてそれぞれ成形され、これらの
両電極部材22,23同士は、中央絶縁体部33が介在
されることによって互いに離間して配置される。また、
各電極部材22,23のそれぞれにおいて、当該各電極
部材22,23の弾性を確保するための中空部35,3
6が形成されている。これにより、外圧に対して複合弾
性部材24が変形しやすい状態にされている。尚、図3
の例では、各電極部材22,23がそれぞれ中空部3
5,36によって上部の電極部材22a,23aと下部
の電極部材22b,23bとに分断されている例を示し
ているが、これらの上部の電極部材22a,23aと下
部の電極部材22b,23bとが中空部35,36の周
りで各電極部材22,23がそれぞれ上下につながって
構成されても差し支えない。
【0034】ここで、図4は荷重センサ10の複合弾性
部材24を示す断面図である。図4の如く、複合弾性部
材24においては、各側端絶縁体部31,32の高さ寸
法(厚み寸法)をH1とした場合に、各電極部材22,
23の外形高さ寸法(外径厚み寸法)H2は、各側端絶
縁体部31の高さ寸法(厚み寸法)H1よりも小さく設
定されており、各側端絶縁体部31,32の上下端が各
電極部材22,23よりも上下方向(複合弾性部材24
の厚さ方向)に張り出した状態とされている。これによ
り、図3の如く、複合弾性部材24の各電極部材22,
23と弾性導電チューブ21との間に側端絶縁体部3
1,32が介在され、よって、図3中の横方向における
電極部材22,23と弾性導電チューブ21との不用意
な接触を防止できる。
【0035】また、中央絶縁体部33の上下方向(複合
弾性部材24の厚さ方向)についての高さ寸法(厚み寸
法)H3は、各電極部材22,23の外形高さ寸法(外
径厚み寸法)H2よりも小さく設定され、その結果この
中央絶縁体部33の部分が複合弾性部材24において断
面視凹状に形成されている。
【0036】このように外形高さ寸法H1,H2,H3
を異なって設定することにより、複合弾性部材24は幅
方向にひだが形成された形状となり、また内部に中空部
35,36が形成されていることと相まって、極めて柔
軟に弾性変形が可能な形状とされている。したがって、
図3の上方から押圧力が加えられたときには(図5中の
矢示方向Dr1)、弾性導電チューブ21と複合弾性部
材24は図5のように弾性変形し、よって第一電極部材
22(22a,22b)と弾性導電チューブ21及び第
二電極部材23(23a,23b)と弾性導電チューブ
21がそれぞれ接触するようになり、よって第一電極部
材22と第二電極部材23とは弾性導電チューブ21を
介して電気的に導通することになる。勿論、弾性導電チ
ューブ21の形状が自然状態である円管状に復帰した時
点で、複合弾性部材24の形状は、そのひだ形状の元の
状態に弾性復元するようになっている。
【0037】尚、複合弾性部材24は、上述のように、
各側端絶縁体部31,32の外面が弾性導電チューブ2
1の内周面に対応した円弧形状とされることで弾性導電
チューブ21内での回動が許容されているが、例えば図
6のように、複合弾性部材24が弾性導電チューブ21
の中空部28内で左上から右下にかけて斜め姿勢をとっ
ていたような場合に、弾性導電チューブ21の上方(図
6中の矢示方向Dr2)から押圧力が加えられたときに
は、側端絶縁体部31,32の弾性導電チューブ21に
接触する外面が側端絶縁体部31,32の弾性導電チュ
ーブ21の内周面に対応した円弧形状とされていること
から、側端絶縁体部31,32は図6中の矢示方向R1
(反時計回り)に容易に回動し、結局は図5の状態とな
って、第一電極部材22と第二電極部材23とが弾性導
電チューブ21を介して電気的に導通することになる。
ただし、図7のように、複合弾性部材24が弾性導電チ
ューブ21の中空部28内で丁度90度回動して、両側
端絶縁体部31,32及び中央絶縁体部33が上下方向
に揃って配置された状態で、弾性導電チューブ21の上
方(図7中の矢示方向Dr3)から押圧力が加えられた
ときには、複合弾性部材24は時計回りにも反時計回り
にも回動しないことがある。この場合は、図8の如く、
そのままの状態で上下方向に押しつぶされ、両側端絶縁
体部31,32と中央絶縁体部33とに挟まれた中空部
35,36がつぶれた状態となり、これにより両電極部
材22,23が湾曲して、一方の第一電極部材22aと
一方の第二電極部材23aとが直接接触するとともに、
他方の第一電極部材22bと他方の第二電極部材23b
とが直接接触する。これにより、第一電極部材22と第
二電極部材23とが電気的に導通することになる。
【0038】尚、荷重センサ10に対して荷重印加が解
除されると、弾性導電チューブ21及び複合弾性部材2
4の弾性復元力により図3等のような元の状態に戻るた
め、導電路の接触は容易にオンからオフに切り替わるよ
うになっている。
【0039】保護体25は、図2ないし図4の如く、弾
性導電チューブ21を嵌入する円管状の本体部29と、
この本体部29の下端に形成された矩形の支持部30と
が一体成形された絶縁部材であり、本体部29内に弾性
導電チューブ21を嵌入した状態で、支持部30の平滑
な下面が、下側の基体固定部材11b上に載置されて、
これにより弾性導電チューブ21を安定的に支持するよ
うになっている。また、この保護体25が弾性導電チュ
ーブ21を覆うことにより、弾性導電チューブ21を保
護すると同時に、弾性導電チューブ21の弾性復元を補
助するようになっている。この保護体25は、必ずしも
弾性導電チューブ21の全長に亘って設けられる必要は
なく、図1のように弾性導電チューブ21より短い複数
の保護体25が断続的に設置されていてもよい。
【0040】かかる荷重センサ10(SEN1〜SEN
5)の両端は、それぞれリード線37を通じて所定の検
知回路部41に接続されている。ここで、荷重センサ1
0(SEN1〜SEN5)のリード線37への接続につ
いて説明する。荷重センサ10(SEN1〜SEN5)
の複合弾性部材24の端部においては、図9及び図10
の如く、複合弾性部材24内の各中空部35,36にリ
ード線37の各接続端子38,39が挿入される。これ
により、一方の接続端子38が第一電極部材22(22
a,22b)に接続され、他方の接続端子39が第二電
極部材23(23a,23b)に接続されて、図1のよ
うにリード線37を通じて検知回路部41まで引き出さ
れる。尚、図9中の符号40は防水用のシール部材を示
しており、このシール部材40が複合弾性部材24の各
端部と弾性導電チューブ21との接合部からの水の浸入
を防止するためのスペーサとして機能している。ただ
し、特別に防水の必要がない場合は、防水シール部材を
省略してもよい。
【0041】図11は、荷重センサ10と検知回路部4
1とが接続された状態を示すブロック図である。図11
の如く、検知回路部41内には、1個の切替端子44a
で多端子44bのうちのひとつに順次切替接続する一対
のマルチプレクサ(スイッチ部)SW1,SW2が設け
られており、荷重センサ10(SEN1〜SEN5)の
各第一電極部材22の両端が、リード線37a(37)
を通じて第一マルチプレクサSW1の多端子44b中の
それぞれの接続端子に接続されている。そして、第一マ
ルチプレクサSW1の切替端子44aはプルアップ抵抗
(抵抗体)R0を通じて電源E0に接続されている。こ
のように接続することで、各荷重センサ10に押圧力が
印加されて両電極部材22,23同士が弾性導電チュー
ブ21を介して互いに接続したときに、プルアップ抵抗
R0と両電極部材22,23及び弾性導電チューブ21
が直列に接続されて分圧抵抗をなすようになっている。
そして、このプルアップ抵抗R0と第一マルチプレクサ
SW1の切替端子44aとの接続点の電圧レベルが、A
/D(アナログ/ディジタル)コンバータ42を介して
CPU(制御部)43に入力されるようになっている。
また、荷重センサ10(SEN1〜SEN5)の各第二
電極部材23の両端が、リード線37b(37)を通じ
て第二マルチプレクサSW2の多端子44b中のそれぞ
れの接続端子に接続されている。そして、第二マルチプ
レクサSW2の切替端子44aは設置されている。
【0042】そして、両マルチプレクサSW1,SW2
の多端子44b中の各接続端子(1番端子〜10番端
子)の間には、それぞれ抵抗Z1〜Z10が介装接続さ
れている。この抵抗Z1〜Z10は、導電路となる荷重
センサ10の断線に対する故障検知を行うために設けら
れる終端抵抗体であり、所定の電圧を加えた場合に終端
抵抗体Z1〜Z10での電圧降下の値を検出することに
より、非荷重状態であっても通電の有無を容易に検出で
き、特に通電がないときに断線である旨を容易に検知で
きるものである。尚、ここでは図11のように左右両側
の入出力に対して終端抵抗体Z1〜Z10を設置してい
たが、左右いずれか一方であってもよく、あるいは、導
電路に導電性弾性体を用いる結果、断線などに対する信
頼性が極めて高くなるため、断線に対する故障検知機能
を必要としない場合は、終端抵抗体Z1〜Z10を省略
することも可能であるが、ここでは信頼性向上のために
終端抵抗体Z1〜Z10を接続するものとして説明を進
める。
【0043】図12は、図11中の両マルチプレクサS
W1,SW2の切替端子44aが多端子44bの3番目
の接続端子()に接続された場合の接続例を示す図で
ある。ただし、マルチプレクサSW1,SW2は図示省
略している。この場合は、上記の両マルチプレクサSW
1,SW2の3番目の接続端子()への接続により、
3番目の荷重センサ(荷重センサ10)SEN3の第一
電極部材22の一端がリード線37a(37)及びプル
アップ抵抗R0を通じて電源E0に接続される。また、
この3番目の荷重センサSEN3の第一電極部材22の
他端は、リード線37a(37)を通じて抵抗Z8の一
端に接続されている。さらに、この3番目の荷重センサ
SEN3の第二電極部材23の一端は、リード線37b
(37)を通じて接地され、またこの3番目の荷重セン
サSEN3の第二電極部材23の他端は、リード線37
b(37)を通じて抵抗Z8の他端に接続されている。
また、プルアップ抵抗R0と第一電極部材22との接続
点は、抵抗Z3及び第二マルチプレクサSW2を介して
接地されている。
【0044】この図12の状態を略等価回路に示すと図
13中の実線で表示したようになる。この荷重センサS
EN3における導電路としての各電極部材22,23の
長さをLとし、この導電路(電極部材22,23)の単
位長当たりの電気抵抗をrDとした場合に、両電極部材
22,23及び終端抵抗体Z3,Z8によって構成され
る検知回路部41から見た入力抵抗R1は、両電極部材
22,23が互いに非接触の場合は、 R1=(2rDL+Z8)Z3/(2rDL+Z8+Z3) …(1) であり、検知回路部41での検知電圧レベルVは次の
(2)式のようになる。
【0045】 V=R1・E0/(R0+R1) …(2) 尚、ここでは、 Z3,Z8>rDL …(3) R0<Z3,Z8 …(4) に設定されているものとする。
【0046】これに対し、図12において、荷重センサ
SEN3について端部点P0から距離x1だけ離れたX
1点から距離x2だけ離れたX2点までの領域に荷重の
印加があった場合、このX1点〜X2点までの領域にお
いて、図5のように弾性導電チューブ21が撓んで第一
電極部材22及び第二電極部材23に接触する。この場
合の弾性導電チューブ21における抵抗値をRDとする
と、荷重センサSEN3及び検知回路部41で構成され
る回路は図14のようになり、 Z3,Z8>>RD …(5) に設定されて、抵抗Z3,Z8が近似的に抵抗値が無限
大(断線している)であるとして計算すると、検知回路
部41から見た入力抵抗R2は、 R2=2rDx1+RD …(6) となる。ここで、(6)式により、検知回路部41に出
力される出力電圧Vは、 V=(2rDx1+RD)E0/(2rDx1+RD+R0) :=:2rDx1E0/(2rDx1+R0) …(7) となる(尚、(7)式中の「:=:」はニアリーイコー
ルを意味している。以下(9)式及び(10)式におい
て同様である。)。ここで、図14中の荷重センサ10
の端部から点Xまでの距離x1は、荷重物の印加点が変
化することにより0からLの間で様々に変化するので、
(7)式に示した出力電圧Vは、 V=0 …(8) から、 V:=:2rDLE0/(2rDL+R0) …(9) までの間で変化する。そして、(8)式及び(9)式の
いずれも、(2)式との間で大きな出力変化が得られ
る。これにより、荷重印加を迅速に検知することが可能
となる。
【0047】以上は、図11において両マルチプレクサ
SW1,SW2を3番目の接続端子()に接続した場
合であるが、図11において、両マルチプレクサSW
1,SW2を例えば8番目の接続端子()に接続した
場合には、荷重センサSEN3と検知回路部41との接
続関係は図15のようになる。この場合、図12に示し
た場合に抵抗Z8が終端抵抗体となっていたのに対し
て、図15の場合は抵抗Z3が終端抵抗体となってお
り、また、荷重センサSEN3のプルアップ抵抗R0及
び接地に対する接続については、図12と図15とでは
左右が逆転した接続となっている。これにより、図15
の場合には、両電極部材22,23が互いに当接してい
ないときには、図13中の破線に示した接続となり、ま
た、両電極部材22,23が弾性導電チューブ21を介
して接続したときには、図14中の破線のような接続と
なる。この場合の検出電圧Vは、上記(7)式と同様
に、 V={2rD(L−x2)+RD}E0 /(2rD(L−x2)+RD+R0) :=:2rD(L−x2)E0/(2rD(L−x2)+R0) …(10) となる。
【0048】尚、荷重センサ10が図8のようになった
場合は、複合弾性部材24が幅方向にひだ状態に形成さ
れていることから、その幅方向に押圧力が加わった際に
はその方向に圧縮され、各中空部35,36は押圧力の
方向につぶれ、その結果、両電極部材22,23同士は
弾性導電チューブ21を介さずに直接接続される。この
場合に流される電流は弾性導電チューブ21を介在しな
いため、上記のRDがゼロ値となることに等しく、した
がって、図12の接続の場合の出力電圧Vは(11)式
のようになり、図15の接続の場合の出力電圧Vは(1
2)式のようになる。
【0049】 V=2rDx1・E0/(2rDx1+R0) …(11) V=2rD(L−x2)E0/{2rD(L−x2)+R0} …(12) この場合も、(7)式及び(10)式と同様に、V
((2)式)に対して大きな出力変化が得られ、荷重印
加を迅速に検知することが可能となる。
【0050】尚、ここでは荷重センサ10のひとつであ
る3番目の荷重センサSEN3について説明したが、他
の荷重センサSEN1,SEN2,SEN4,SEN5
についても同様であるため、ここではその説明を省略す
る。
【0051】このように、外部からの押圧力により両電
極部材22,23が互いに電気的に接続すると、上記の
ようにプルアップ抵抗R0と第一マルチプレクサSW1
の切替端子44aとの接続点の電圧が変化し、この変化
がA/D(アナログ/ディジタル)コンバータ42を介
してCPU43に入力される。
【0052】CPU43は、図示しない所定の記憶部に
予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作す
る機能部品であって、図11の如く、両マルチプレクサ
SW1,SW2の切替端子44aを同期させて多端子4
4bの各接続端子(〜マル10)を切り替えるように
なっており、これに同期して、荷重センサ10で構成さ
れる回路の降下電圧を検知することで、荷重センサ10
同士の接続状態を検知するようになっている。即ち、C
PU43は、いずれかの荷重センサ10(SEN1〜S
EN5)のいずれかの端部に第一マルチプレクサSW1
が接続された状態で、そのときのプルアップ抵抗R0と
第一マルチプレクサSW1との接続点の電位をA/Dコ
ンバータ42を通じて検出し、その検出結果に基づい
て、各荷重センサ10の第一電極部材22と第二電極部
材23とが互いに接触しているか否かを検出する。そし
て、接触していた場合には、荷重物による押圧力の印加
があったものと判断するようになっている。
【0053】尚、この場合、特に両マルチプレクサSW
1,SW2で各荷重センサ10に対する接続を一端部
(片側)と他端部(他側)とで切り替えるようにし、い
ずれか一方の電圧変化により荷重物の存在を認めるよう
にすれば、例えば弾性導電チューブ21の中空部28に
異物が入り込み、この異物によって複合弾性部材24の
一部と弾性導電チューブ21との接触が不能になった場
合に、両マルチプレクサSW1,SW2での各荷重セン
サ10の一端部(片側)に対する接続で荷重物の正常な
荷重検出が不能になっても、両マルチプレクサSW1,
SW2での各荷重センサ10の他端部(他側)に対する
接続で荷重物の正常な荷重検出を行うことができれば、
最終的に荷重物の荷重があった旨を判断することに差し
支えがなく、したがって、荷重検知精度が向上する。
【0054】また、CPU43は、複数の荷重センサ1
0を用いた荷重検知において、上記した(7)式及び
(10)式等に基づいて、荷重が印加されている位置が
各荷重センサ10の端部からどの程度の距離(x1,L
−x2)だけ離間しているかを検出し、全ての荷重セン
サ10での検出結果に基づいて、荷重が印加されている
領域を判断する機能を有している。
【0055】ここで、図16は大人が座したときに荷重
が印加された領域を示す荷重シートの平面図、図17は
子供が座したときに荷重が印加された領域を示す荷重シ
ートの平面図である。
【0056】これらの荷重物を検出する際には、両マル
チプレクサSW1,SW2を同期させて切替えながら、
第一マルチプレクサSW1とプルアップ抵抗R0との接
続点の電圧を測定する。この場合、マルチプレクサSW
1,SW2にて各荷重センサ10の一端部(片側)に一
通り接続して、その電圧状態を検出した後、各荷重セン
サ10の端部の他端部(他側)に順次接続してその電圧
状態を検出する。
【0057】図16に示した状態では、2番目の荷重セ
ンサSEN2(10)の右側端部から距離x1t2だけ
離間した位置P2aから、同じくその左側端部から距離
x2t2だけ離間した位置P2bまでと、3番目の荷重
センサSEN3(10)の右側端部から距離x1t3だ
け離間した位置P3aから、同じくその左側端部から距
離x2t3だけ離間した位置P3bまでと、4番目の荷
重センサSEN4(10)の右側端部から距離x1t4
だけ離間した位置P4aから、同じくその左側端部から
距離x2t4だけ離間した位置P4bまでの領域が荷重
印加を受けている。この場合、CPU43は、これらの
荷重センサSEN2〜SEN4での電圧の変化(電圧
値)を読み取り、上記した(7)式及び(10)式等に
基づいて、荷重が印加されている領域を認識する。例え
ば、(7)式及び(10)式に基づいて、位置P2a,
P3a,P4a,P2b,P3b,P4bを検出し、こ
れらの位置を通るほぼ円形の仮想閉曲線で囲まれる領域
を、荷重が印加されている領域と認識する。そして、そ
の領域面積が予め定められた基準面積以上であるか否か
を比較判定し、図16の例ではこの基準面積以上である
旨を判断する。この場合には、検知された荷重物が大人
である旨を検出する。
【0058】一方、図17に示した状態では、3番目の
荷重センサSEN3(10)の右側端部から距離x1t
3だけ離間した位置P3aから、同じくその左側端部か
ら距離x2t3だけ離間した位置P3bまでのみの領域
が荷重印加を受けている。この場合、CPU43は、こ
れらの荷重センサSEN3での電圧の変化を読み取り、
上記した(7)式及び(10)式等に基づいて、荷重が
印加されている領域を上記と同様の方法で認識する。そ
して、その領域面積が予め定められた基準面積以上であ
るか否かを比較判定し、図17の例では基準面積未満で
ある旨を判断する。この場合には、検知された荷重物が
子供である旨を検出する。
【0059】尚、この場合の面積は、大人と子供の判別
を行う目的であるため、その限りにおいて正確でなくて
もよく、後述の表2のように、一定の電圧以下であると
判断された荷重センサSEN1〜SEN5の個数をカウ
ントすることで、これをもって面積の検出を行うように
してもよい。
【0060】次の表1は、このときの各荷重センサSE
N1〜SEN5の電圧状態を例示したものである。表1
中のWAは図16に示した状態を意味し、同じくWBは
図17に示した状態を意味している。また、表1内の数
値(0.5及び0.2)は、各荷重センサSEN1〜S
EN5の一端側及び他端側でのセンサ出力電圧(電源E
0に対する割合)を示している。
【0061】
【表1】
【0062】この表1においては、1番目と5番目の荷
重センサSEN1,SEN5について、図16に示した
状態(WA)と図17に示した状態(WB)の全てにお
いて、マルチプレクサSW1,SW2にて片側に接続し
た場合と他側に接続した場合のいずれにおいても、電源
E0の0.5倍の電圧が検出されている。この検出結果
により、1番目と5番目の荷重センサSEN1,SEN
5については何ら荷重物が印加されていないものと判断
できる。
【0063】また、2〜4番目の荷重センサSEN2〜
SEN4については、図16に示した状態(WA)で
は、マルチプレクサSW1,SW2にて片側に接続した
場合と他側に接続した場合のいずれにおいても、電源E
0の0.2倍の電圧が検出されている。この検出結果に
より、2〜4番目の荷重センサSEN2〜SEN4につ
いては何らかの荷重物が印加されているものと判断でき
る。
【0064】また、図17に示した状態(WB)では、
マルチプレクサSW1,SW2にて片側に接続した場合
と他側に接続した場合のいずれにおいても、2番目と4
番目の荷重センサSEN2,SEN4については、検出
結果が電源E0の0.5倍となっており、故に2番目と
4番目の荷重センサSEN2,SEN4については何ら
荷重物が印加されていないものと判断される。そして、
図17に示した状態(WB)で、3番目のSEN3につ
いてのみ、検出結果が電源E0の0.2倍となってお
り、この3番目のSEN3についてのみ何らかの荷重物
が印加されているものと判断できる。
【0065】表2は、表1の結果に基づいて、荷重が印
加された範囲を○印で示したもので、この表2の最下段
の数字は、各状態WA,WBでの片側及び他側からみて
荷重が検知された○印の合計個数を示している。
【0066】
【表2】
【0067】この表2では、WAの場合とWBの場合と
では、荷重が印加された面積が概略で3:1になってい
ることが分かる。そして、CPU43では、この表2に
おける○印の個数を基準面積(基準となる○印の個数)
と比較し、○印の個数が5個以上の場合に大人であり、
5個未満の場合に子供であると判断するようにする。
尚、ここで比較判定する際の基準面積(5個)は、図示
しない不揮発性メモリ(ROM)内に予め記憶し、CP
U43がその動作時に適宜読み出して比較判定を行うよ
うになっている。
【0068】以上のように、図1の如く、複数の荷重セ
ンサ10を二次元的に配置して、各荷重センサ10の両
側の電圧変化を時間差で計測することにより、荷重検知
に支障を来すのを防止できると共に、荷重の印加された
領域の特定が可能となって大人か子供かを容易に判定で
きる。特に、図46に示した従来例のように、多数の圧
力センサA1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜
D4,E1〜E4を使用して全ての圧力センサA1〜A
4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜E4
での検知結果をそれぞれの配線によって引き出さなくて
も、座している乗員が大人か子供かを容易に検知でき、
従来に比べてセンサ数が飛躍的に少なくなり、部品点数
が低減する他、荷重センサ10と検知回路部41との間
の配線(リード線37)も極めて少なくて済むため、全
体として簡素且つ安価な荷重検知装置を提供できる。
【0069】また、例えば弾性導電チューブ21の中空
部28に入り込んだ異物によって複合弾性部材24の一
部と弾性導電チューブ21との接触が不能になった場合
にも、各荷重センサ10のいずれか一方の端部に接続し
た状態で荷重物を検出できればよいため、いわば2重の
安全性を得られ、荷重検知精度が向上する。即ち、荷重
の印加した領域を検出するための当該荷重センサ10を
利用して、領域検出のために使用するのではなく、荷重
物の有無を検出するようにし、この荷重物の有無を荷重
センサ10の両端部で検出することで、いずれかの端部
が検出不能になっても、他方の端部での検出結果により
荷重物の有無を確実に検出することが可能となる。
【0070】さらに、この荷重センサ10での検知結果
の外部引き出しについては、複合弾性部材24内に、内
壁自体が各電極部材22,23とされた中空部35,3
6を設け、荷重センサ10の端部においてこの中空部3
5,36にリード線37の接続端子38,39を嵌入す
るだけでよいので、その組付け接続作業が極めて容易に
なるという利点がある。
【0071】そして、図3のような荷重センサ10を使
用した場合は、正負の両電極部材22,23が周囲を導
電性の弾性導電チューブ21の内周面に囲まれた状態
で、両電極部材22,23が側端絶縁体部31,32を
介して弾性導電チューブ21内で回動可能に設けられて
いるため、図6のように複合弾性部材24が斜めになっ
た場合でも容易に荷重検知でき、また、図8のように両
側端絶縁体部31,32を押しつぶす方向に押圧力が加
わった場合にも、両電極部材22,23が直接接触する
ことで荷重検知が行われるため、例えばこの荷重検知シ
ート上で荷重物が横滑りするように横向きの力成分が印
加された場合であっても、これを容易に検知することが
可能となる。
【0072】特に、複合弾性部材24の形状が幅方向に
ひだ形状とされており、また内部に中空部35,36が
形成された形状となっていることから、複合弾性部材2
4の剛性を容易に緩和でき、導電路(両電極部材22,
23)がより低い荷重で弾性導電チューブ21と接触で
きる利点がある。
【0073】次に、荷重検知装置の変形例を示す。ただ
し、以下に示した様々な変形例においては、各荷重セン
サ10の両端部に時間差で接続し、それぞれの場合の電
圧の状態を検出することで荷重物の検知を精度よく行
い、これに基づいて荷重が印加されている領域を判定す
ることで荷重物が大人か子供かを判定することは、上記
実施の形態と共通である。
【0074】上記実施の形態では、プルアップ抵抗R0
と両電極部材22,23等とで構成される分圧抵抗の中
間点の電圧の変化を検出することで荷重物が印加されて
いるか否かを検知していたが、このプルアップ抵抗R0
に代えてプルダウン抵抗を使用し、このプルダウン抵抗
と両電極部材22,23等とで構成される分圧抵抗の中
間点の電圧の変化を検出するようにしてもよい。
【0075】また、荷重センサ10の複合弾性部材24
の各側端絶縁体部31,32に、図18ないし図20の
ような切り欠け48を形成し、複合弾性部材24の弾性
を確保するようにしてもよい。
【0076】また、弾性導電チューブ21の形状は、断
面円形に形成される必要はなく、例えば、図21の如く
断面楕円形状であってもよく、あるいは、図22の如
く、断面矩形であってもよい。尚、上記実施の形態で
は、弾性導電チューブ21の全体が導電性を有していた
が、図22のように、一部(例えば上半部)のみが導電
部分63とされても良い。ただし、この場合は、少なく
とも、導電部分63が両電極部材22,23に同時に接
続可能となる領域をカバーしている必要がある。
【0077】さらに、図23ないし図26の如く、複合
弾性部材24の形状も、上記実施の形態に限られるもの
ではない。この図23ないし図26においては、側端絶
縁体部31,32の間が、これと同一の弾性絶縁材料か
らなる基板64によって連結され、その基板64の上下
面に電極部材22,23が形成されたものである。この
ような構成であっても、外部からの押圧力が印加された
時点で、両電極部材22,23は弾性導電チューブ21
を介して接続されることになり、上記実施の形態と同様
の作用を得ることができる。
【0078】また、図27及び図28に示すように、各
電極部材22,23において中空部35,36を省略し
て基板64上に各電極部材22,23が形成されるよう
にし、また、中央絶縁体部33を各電極部材22,23
の高さ寸法よりも上下に張り出した形状に形成してもよ
い。この場合、図27は、中央絶縁体部33の高さ寸法
を各側端絶縁体部31,32の高さ寸法と同等に形成し
た例、図28は、中央絶縁体部33の高さ寸法を各側端
絶縁体部31,32の高さ寸法より小さく設定した例を
それぞれ示している。これらのいずれについても、上下
方向から押圧力が印加されたときには、弾性導電チュー
ブ21が押しつぶされて両電極部材22,23に接触
し、よって両電極部材22,23同士が弾性導電チュー
ブ21を通じて電気的に接続することが可能となる。
【0079】さらに、複合弾性部材24の端部が弾性導
電チューブ21の内面に固着されてもよい。
【0080】さらにまた、複合弾性部材24は必ずしも
ひだ形状をなしている必要はなく、例えば1枚の弾性を
有する基板の上下面に第一電極部材22と第二電極部材
23とをそれぞれ形成した簡単な構成であってもよい。
【0081】また、図29のように、複合弾性部材24
に形成された全ての電極部材をひとつの電極部材(第一
電極部材22)とし、これに対する第二電極部材23と
して弾性導電チューブ21そのものを利用するようにし
てもよい。この場合、第二電極部材23としての弾性導
電チューブ21の端部に中空部52を形成し、外部のリ
ード線の端子を中空部52に挿入して接続すればよい。
【0082】また、図30の如く、例えば複合弾性部材
24内に形成された中空部35にリード線37の接続端
子38を挿入するとともに、所定のカシメ部材(中継端
子)66で複合弾性部材24とリード線37をかしめる
ことで、リード線37の複合弾性部材24からの抜けを
防止できる。尚、図30中の符号67は、複合弾性部材
24の端部において、カシメ部材(中継端子)66と弾
性導電チューブ21との接続を回避するために中空部2
8に嵌入されるスペーサを示している。
【0083】この場合、必ずしもリード線37の接続端
子を複合弾性部材24内の中空部35に挿入する必要は
なく、例えば図31のように、導電性のカシメ部材66
の一端でリード線37の接続端子をかしめるとともに、
このカシメ部材66で複合弾性部材24をかしめる際に
カシメ部材66が第一電極部材22に接触するようにす
れば、カシメ部材66を通じてリード線37と第一電極
部材22との導通を図ることが可能となる。
【0084】この図29及び図31の場合は、複合弾性
部材24内の電極部材が第一電極部材22だけであるた
め、例えば図3に示したような中央絶縁体部33は必要
ではなく、図32及び図33のように側端絶縁体部3
1,32と第一電極部材22のみで構成されても差し支
えない。特に、この第一電極部材22には1本のリード
線37を接続するだけでよいため、図33のようにいず
れか一方の中空部35を省略しても良い。さらに、図3
1のようにリード線37の接続端子をカシメ部材66を
介して複合弾性部材24の第一電極部材22に接続する
場合は、複合弾性部材24の端部において一切の中空部
35,36を省略しても差し支えない。
【0085】このように、導電性の弾性導電チューブ2
1そのものを第二電極部材23として利用する場合に
は、例えば図34のように、弾性導電チューブ21の一
部に導電性の突起68を一体形成し、この突起68を所
定のカシメ部材69でかしめるようにし、リード線37
bの接続端子39と弾性導電チューブ21(第二電極部
材23)との電気的接続がカシメ部材69を介して行わ
れるようにしてもよい。
【0086】さらに、図35のように、突起68を弾性
導電チューブ21(第二電極部材23)に直接形成する
のではなく、複合弾性部材24の一部(例えば端部)で
弾性導電チューブ21(第二電極部材23)に接触する
ように設置された導電部材71に突起68を設け、この
突起68をカシメ部材69でかしめるようにすること
で、リード線37bの接続端子39と弾性導電チューブ
21(第二電極部材23)との電気的接続がカシメ部材
69を介して行うようにしてもよい。尚、この導電部材
71は、図35のように、弾性導電チューブ21の外周
を覆う略U字形の装着部材72に一体形成しておき、こ
の装着部材72と導電部材71とで弾性導電チューブ2
1の周囲を締め付けるように装着すればよい。
【0087】さらに、導電部材71に突起68を設ける
のではなく、図36及び図37のように、短冊状の導電
片(金属片)73の中間部を折曲して、その両先端部が
同方向を向くような烏口形状に形成し、その片側を弾性
導電チューブ21(第二電極部材23)と導電部材71
との間に介装し、導電片73の他側を導電部材71の下
側に回り込ませるようにして、導電片73の両先端部を
束ねた状態で、この部分を所定のカシメ部材(中継端
子)74でかしめるようにしてもよい。この場合、カシ
メ部材74を通じてリード線37bの接続端子39と接
続するようにすれば、リード線37bと第二電極部材2
3との接続を容易に行うことができ、また、導電片73
を導電部材71に対して強固に止着できるという利点が
ある。
【0088】図38に、さらに他の変形例を示す。一の
実施の形態に係る荷重センサ10に対するものである。
この変形例では、弾性導電チューブ21内の複合弾性部
材24の周囲に、絶縁性の所定の外囲部材25を、長手
方向に所定間隔Dpをあけて複合弾性部材24の外周に
螺旋状に連続的に巻き付けたものである。この外囲部材
25は、絶縁テープ(例えば、粘着式の絶縁テープ)に
よって形成されている。これによって、絶縁テープを、
長手方向に所定間隔をあけて螺旋状に挿入部材に連続的
に巻き付けるだけで、非圧力時に複合弾性部材24と弾
性導電チューブ21を非接触に保持することができる。
尚、この外囲部材25は、弾性変形可能に形成されるこ
とで、圧力作用時に複合弾性部材24と弾性導電チュー
ブ21とが接続可能とされるものである。
【0089】図39および図40に、荷重センサ10の
他の変形例を示す。この変形例では、弾性導電チューブ
21内に複合弾性部材24を挿入するのではなく、図3
9および図40に示すような挿入部材24aを挿入した
ものである。この挿入部材24aは、長手方向に連通す
る中空部65を有する円筒形状、あるいは中空部65を
有さない中実の円柱形状を有する電極部材76自体によ
って構成されている。この場合、接続される検知回路部
(図1中の符号41参照)から見た電気回路としては、
弾性導電チューブ21自体が第一電極部材22及び第二
電極部材23のいずれか一方に相当し、挿入部材24a
(電極部材76)自体が第一電極部材22及び第二電極
部材23の他方に相当することになる。
【0090】電極部材76は、導電ゴム等の弾性導電部
材によって構成されているが、図40の構成の場合に
は、金属導体、あるいは金属導体と絶縁体との複合部材
によって構成されていてもよく、また、複数の金属線を
撚り合わせて得られる撚線によって構成されていてもよ
い。ただし、電極部材76をいずれの材料により形成し
ても、形成される電極部材76が可撓性を有するような
材料を選択するのが望ましい。
【0091】また、この変形例では、外囲部材25が、
図41に示すように長手方向に所定の間隔をあけて間欠
的に配置されるようにして、電極部材76の外周に密着
しており、外囲部材25の外周面と弾性導電チューブ2
1の内周面との間には、所定の隙間(ここではわずかな
隙間)が形成されている。外囲部材25は、電極部材7
6の外周部にモールド成形により所定の絶縁樹脂を用い
て形成されてもよい。尚、この外囲部材25は、非圧力
時に挿入部材24aと弾性導電チューブ21を非接触に
保持するためのものであり、この外囲部材25が弾性変
形可能に形成されることで、圧力作用時に挿入部材24
aと弾性導電チューブ21とが接続可能とされるもので
ある。
【0092】この変形例において、弾性導電チューブ2
1とリード線との接続は、以下のようにして行われる。
すなわち、に示すように、挿入部材24aの長手方向の
端部に位置する外囲部材25の外周に、リード線77の
導体部を巻き付けた状態で、その導体部の巻き付け部7
8を挿入部材24aおよび外囲部材25と一緒に弾性導
電チューブ21内に押し込み、巻き付け部78を外囲部
材25と弾性導電チューブ21との間で挟持固定するこ
とにより、リード線77が弾性導電チューブ21に接続
されるとともに、リード線77が挟持固定されるように
なっている。これによって、簡単な作業により、リード
線77の接続および固定を行うことができる。
【0093】図42ないし図45に、さらに他の変形例
を示す。この変形例では、電極部材76(以下、符号を
81とする)が、中空の円筒形あるいは中実の円柱形に
形成された絶縁性の芯材(弾性部材)83と、その芯材
83の外周に螺旋状に巻き付けられた金属線(金属導
体)85とを備えて構成されている。
【0094】即ち、この変形例では、電極部材81自体
が挿入部材を構成しており、図42ないし図45に示す
ように、その電極部材81が、細長形状の可撓性の芯材
83と、その芯材83の外周にコイル状に巻回された金
属線85とを備えて構成されている。電極部材81が正
負のいずれか一方の電極を構成しており、弾性導電チュ
ーブ21が正負のいずれか他方の電極を構成している。
【0095】芯材83は、樹脂、ゴム、繊維部材、ある
いはこれらのうちのいくつかを組み合わせて形成される
複合部材から形成された絶縁部材であり、この変形例で
は、カーボンファイバ等の繊維状の中心補強線上に、シ
リコンゴム樹脂、フッ素樹脂、EPDM等の弾性絶縁部
材が押出被覆成形されて形成されている。
【0096】金属線85は、ニクロム線、ステンレス
線、錫メッキ銅線等の耐蝕性を有する金属線が用いら
れ、図43に示すように、芯材83の外周面にめり込む
ようにして(ここでは金属線85の断面の約半分適度が
めり込むようにして)巻回されている。あるいは、この
変形例として、芯材83の外周面に、金属線85が嵌ま
り込む螺旋状の溝を設け、金属線85を、その溝に嵌め
込むようにして芯材83に巻回してもよい。
【0097】また、この変形例では、外囲部材25は、
樹脂またはゴムを用いてモールド成型により電極部材8
1の外周面上に一体に形成されている。外囲部材25の
配設形態としては、図41のように、長手方向に所定間
隔をあけて間欠的に設ける形態を採用すればよい。
【0098】あるいは、図38に示すように、電極部材
81の外周上に螺旋状の外囲部材25を設ける形態等を
採用してもよい。
【0099】以上のように、この変形例では、この発明
の変形例と同様な効果が得られるとともに、電極部材8
1の外周には、コイル状に巻回された金属線85が全周
に渡って露出しているため、いずれの方向から荷重が加
わって弾性導電チューブ21が弾性変形されても、金属
線85を弾性導電チューブ21に的確に電気接触させる
ことができ、種々の方向から与えられる荷重を的確に検
出することができるとともに、電極部材81の軸回りの
向きを意識せずに荷重センサの組み立ておよび配設を容
易に行うことができる。
【0100】また、芯材83に巻回された金属線85に
信号取り出し用のリード線を簡単に接続することができ
るとともに、小さな接触抵抗で金属線85にリード線を
接続することができる。
【0101】さらに、仮に電極部材81を導電ゴム等の
弾性導電部材により形成した場合には、荷重印加により
電極部材81が弾性導電チューブ21に当接した際に電
極部材81が弾性導電チューブ21に密着し、荷重印加
が解除されても電極部材81が弾性導電チューブ21か
ら離反しないおそれがあるが、この変形例に係る電極部
材81では、芯材83の外周に金属線85がコイル状に
巻回されているため、荷重印加時に電極部材81あるい
は芯材83が弾性導電チューブ21と密着して荷重印加
解除時に電極部材81あるいは芯材83が弾性導電チュ
ーブ21から離反しなくなるのを防止することができ、
荷重センサ10の信頼性の向上が図れる。
【0102】また、芯材83が絶縁部材により形成され
ているため、芯材83の外径を調節することにより、電
極部材81の単位長さ当たりの金属線85の巻回距離を
調節して電極部材81の単位長さ当たりの抵抗値を容易
に調節することができる。
【0103】さらに、導電ゴム等の弾性導電部材同士の
接触では、導通状態が不安定となりやすいのであるが、
芯材83の外周に金属線85がコイル状に巻回されてい
るため、荷重印加時にはコイル状の金属線85と弾性導
電チューブ21とが接触して導通するようになってお
り、荷重印加箇所においてコイル状の金属線85と弾性
導電チューブ21との導通ポイントを的確に形成するこ
とができ、両者を確実に導通させることができる。
【0104】また、金属線85が芯材83の外周面にめ
り込むようにして巻回されているため、芯材83の外周
面上での金属線85の移動を規制することができ、金属
線85の巻回状態を安定して保持することができる。
【0105】また、芯材83が弾性部材によって形成さ
れているため、電極部材81をより柔軟に変形させるこ
とができ、その結果、180°に折り曲げても、あるい
はクシャクシャに折り畳んでも壊れずにもとの形状に復
帰する変形に強い荷重センサ10を提供することができ
る。
【0106】さらに、金属線85として耐蝕性を有する
金属線が用いられているため、腐食に強く、信頼性の高
い荷重センサ10を提供することができる。
【0107】また、この変形例では、外囲部材25は、
樹脂またはゴムを用いてモールド成型により電極部材8
1の外周面上に一体に形成されるため、外囲部材25の
電極部材81に面する内周部がコイル状に巻回された金
属線85の間に嵌まり込み、強固に外囲部材25を電極
部材81の外周面に固定することができるとともに、外
囲部材25により金属線85が押さえられるため、金属
線85が芯材83から乖離するのを防止することができ
る。
【0108】
【発明の効果】請求項1及び請求項3に記載の発明によ
れば、荷重センサの一端部において両電極部材の端部間
の電位差を検出し、さらに荷重センサの他端部において
当該荷重センサの両電極部材の端部間の電位差を検出
し、これらの検出結果に基づいて荷重センサ内で両電極
部材間での接触の有無や接触があった範囲を容易に判断
できる。特に、請求項4に記載の発明によれば、両電極
部材間の接触があった範囲が一定の基準より広い場合に
荷重物が大人である旨を判断する一方、両電極部材間の
接触があった範囲が一定の基準より狭い場合に荷重物が
子供である旨を判断するようにしているので、荷重物が
大人であるか子供であるかを容易に判別できる。そうす
ると、例えば、自動車の乗員を保護するためのエアバッ
グ装置において、大人と子供とでエアバッグの動作時の
大きさを変化させるなど、荷重物が大人であるか子供で
あるかに応じて異なる処理を行う際に有効である。
【0109】また、請求項1に記載の発明において、荷
重センサの一端部における両電極部材の端部間の電位差
を検出し、また荷重センサの他端部における両電極部材
の端部間の電位差を検出し、少なくともいずれかの検出
結果により当該荷重センサ内で両電極部材間の接触があ
った旨を検出した場合に荷重物が検出されたものとすれ
ば、荷重センサ内に異物が入り込んだような場合に、こ
の異物によって第一電極部材と第二電極部材との接触が
一部において不能になった場合にも、一端部と他端部の
いずれか片側を通じて検知した検知結果をもって判断す
ることで荷重検知に支障を来すのを防止できる。特に、
荷重センサを線状に形成しているので、従来例のよう
に、多数の圧力センサを使用しなくても、少数の荷重セ
ンサだけを使用して容易に荷重検知を行うことができ、
当該荷重センサ自体のコストを低減できる。
【0110】そして、例えば請求項3のように複数の荷
重センサを並置するなどの場合において、荷重検知結果
を電気的に引き出す際の配線の本数を従来例に比べて飛
躍的に低減でき、全体として簡素且つ安価な荷重検知装
置を提供できる。
【0111】請求項5に記載の発明によれば、弾性導電
チューブ内に複合弾性部材を回動可能に収納し、複合弾
性部材をひだ状に形成しているので、弾性導電チューブ
の外側から弾性導電チューブに押圧力が加えられて弾性
変形したときに当該弾性導電チューブを介して相互の電
気的接続が可能とされ、且つ、両側端絶縁体部同士が押
圧されたときに、両電極部材が中央絶縁体部により離間
された空隙内で共に弾性変形して互いに接触するように
しているので、弾性導電チューブ内で複合弾性部材がど
の方向に向いていても、外部からの押圧力により両電極
部材同士の電気的接続がなされ、荷重を確実に検知する
ことができる。したがって、きちんと上方から荷重が加
わるのではなく、例えば斜め方向や横滑り方向に荷重が
加わったときにも、当該荷重を確実に検知できる。
【0112】請求項6に記載の発明によれば、中空部ま
たは切欠により複合弾性部材自身の柔軟な弾性変形が可
能となり、軽荷重のものであっても容易に検知できる。
【0113】請求項7に記載の発明によれば、複合弾性
部材自身の柔軟な弾性変形を可能とする目的で形成した
中空部を、そのまま外部接続端子の挿入孔として兼用す
るだけで、外部への電気的接続が極めて容易になる。
【0114】請求項8、請求項11及び請求項12に記
載の発明によれば、中継端子を用いて各部をかしめてそ
の止着または接続を行うようにしているので、強固な止
着または接続が可能となり、各部同士の互いの抜けを防
止できる。
【0115】請求項9及び請求項10に記載の発明によ
れば、中継端子と弾性導電チューブとの短絡接合や、複
合弾性部材の端部と弾性導電チューブとの短絡接合を容
易に防止できるという効果がある。
【0116】請求項13ないし請求項20に記載の発明
によれば、挿入部材が可撓性を有する部材によって形成
され、その挿入部材自体によって挿入部材が構成されて
いるため、挿入部材を弾性チューブとともに柔軟に変形
させることができ、その結果、種々の配設形態に対応す
るように荷重センサを変形させて配設することができる
とともに、変形させても壊れない変形に強い荷重センサ
を提供することができる。
【0117】また、第一電極部材または第二電極部材に
よって挿入部材が構成されているため、いずれの方向か
ら荷重が加わって弾性チューブが弾性変形されても、挿
入部材が弾性チューブの導電部に的確に電気接触し、種
々の方向から与えられる荷重を的確に検出することがで
きるとともに、挿入部材の軸回りの向きを意識せずに荷
重センサの組み立ておよび配設を容易に行うことができ
る。
【0118】請求項14に記載の発明によれば、挿入部
材が、その長手方向に配設された金属線を備えて形成さ
れているため、挿入部材の抵抗値を小さくすることがで
き、挿入部材を低ノイズの通電路として構成することが
でき、その結果、検出回路をすべてディジタル型の回路
構成とすることができる。
【0119】請求項15に記載の発明によれば、挿入部
材の外周には、コイル状に巻回された金属線が全周に渡
って露出しているため、いずれの方向から荷重が加わっ
て弾性チューブが弾性変形されても、金属線を弾性チュ
ーブの導電部に的確に電気接触させることができ、種々
の方向から与えられる荷重を的確に検出することができ
るとともに、挿入部材の軸回りの向きを意識せずに荷重
センサの組み立ておよび配設を容易に行うことができ
る。
【0120】また、芯材に巻回された金属線に信号線を
簡単に接続することができるとともに、小さな接触抵抗
で金属線に信号線を接続することができる。
【0121】さらに、仮に挿入部材を導電ゴム等の弾性
導電部材により形成した場合には、荷重印加により挿入
部材が弾性チューブの導電部に当接した際に挿入部材が
導電部に密着し、荷重印加が解除されても挿入部材が導
電部から離反しないおそれがあるが、本発明に係る挿入
部材では、芯材の外周に金属線がコイル状に巻回されて
いるため、荷重印加時に挿入部材あるいは芯材が弾性チ
ューブと密着して荷重印加解除時に挿入部材あるいは芯
材が弾性チューブから離反しなくなるのを防止すること
ができ、荷重センサの信頼性の向上が図れる。
【0122】また、芯材に絶縁部材が使用された場合、
芯材の外径を調節することにより、挿入部材の単位長さ
当たりの金属線の巻回距離を調節して挿入部材の単位長
さ当たりの抵抗値を容易に調節することができる。
【0123】さらに、導電ゴム等の弾性導電部材同士の
接触では、導通状態が不安定となりやすいのであるが、
芯材の外周に金属線がコイル状に巻回されているため、
荷重印加時にはコイル状の金属線と弾性チューブの導電
部とが接触して導通するようになっており、導電部とし
て導電ゴム等の弾性導電部材が用いられた場合にも、荷
重印加箇所においてコイル状の金属線と弾性チューブの
導電部との導通ポイントを的確に形成することができ、
両者を確実に導通させることができる。
【0124】請求項17に記載の発明によれば、芯材が
弾性部材によって形成され、金属線が芯材の外周面にめ
り込むようにして巻回されているため、芯材の外周面上
での金属線の移動を規制することができ、金属線の巻回
状態を安定して保持することができる。
【0125】また、芯材が弾性部材によって形成されて
いるため、挿入部材をより柔軟に変形させることがで
き、その結果、180°に折り曲げても、あるいはクシ
ャクシャに折り畳んでも壊れずにもとの形状に復帰する
変形に強い荷重センサを提供することができる。
【0126】請求項18に記載の発明によれば、芯材の
外周面に金属線が嵌まり込む螺旋状の溝が設けられ、金
属線がその溝に嵌まり込むようにして芯材に巻回されて
いるため、芯材の外周面上での金属線の移動を規正する
ことができ、金属線の巻回状態を安定して保持すること
ができる。
【0127】請求項19に記載の発明によれば、金属線
として耐蝕性を有する金属線が用いられているため、腐
食に強く、信頼性の高い荷重センサを提供することがで
きる。
【0128】請求項20に記載の発明によれば、外囲部
材は、樹脂またはゴムを用いてモールド成型により挿入
部材の外周面上に一体に形成されるため、外囲部材の挿
入部材に面する内周部がコイル状に巻回された金属線の
間に嵌まり込み、強固に外囲部材を挿入部材の外周面に
固定することができるとともに、外部部材により金属線
が押さえられるため、金属線が芯材から乖離するのを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る荷重検知装置
を示す平面図である。
【図2】この発明の一の実施の形態に係る荷重検知装置
の荷重検知シートを示す一部断面図である。
【図3】この発明の一の実施の形態に係る荷重検知装置
の荷重センサを示す断面図である。
【図4】この発明の一の実施の形態に係る荷重検知装置
の荷重センサの複合弾性部材を示す断面図である。
【図5】荷重が印加された状態の荷重センサを示す断面
図である。
【図6】弾性導電チューブ内で複合弾性部材が斜め姿勢
となっている状態を示す断面図である。
【図7】弾性導電チューブ内で複合弾性部材が90度回
動した状態を示す断面図である。
【図8】弾性導電チューブ内で複合弾性部材が90度回
動した状態で荷重が印加された場合を示す断面図であ
る。
【図9】荷重センサの端部を示す側面図である。
【図10】荷重センサの端部で接続端子が接続された状
態を示す断面図である。
【図11】この発明の一の実施の形態に係る荷重検知装
置を示す回路図である。
【図12】マルチプレクサが所定の状態に切り換えられ
た場合の荷重検知装置の接続関係を示す図である。
【図13】マルチプレクサが所定の状態に切り換えられ
た場合の荷重検知装置を示す略等価回路図である。
【図14】マルチプレクサが所定の状態に切り換えられ
た場合の荷重検知装置を示す略等価回路図である。
【図15】マルチプレクサが所定の状態に切り換えられ
た場合の荷重検知装置の接続関係を示す図である。
【図16】大人が座したときに荷重が印加された領域を
示す平面図である。
【図17】子供が座したときに荷重が印加された領域を
示す平面図である。
【図18】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図19】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの複合弾性部材を示す断面図である。
【図20】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの複合弾性部材を示す断面図である。
【図21】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図22】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図23】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図24】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図25】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図26】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図27】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図28】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図29】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す側面図である。
【図30】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す側面図である。
【図31】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す斜視図である。
【図32】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図33】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサを示す断面図である。
【図34】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す断面図である。
【図35】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す断面図である。
【図36】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す断面図である。
【図37】この発明の変形例に係る荷重検知装置の荷重
センサの端部を示す側面図である。
【図38】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの挿入部材を示す側面図である。
【図39】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの端部を示す断面図である。
【図40】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの端部を示す断面図である。
【図41】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの端部を示す一部断面図である。
【図42】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの挿入部材を示す側面図である。
【図43】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサの挿入部材を示す断面図である。
【図44】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサを示す断面図である。
【図45】この発明の変形例に係る荷重検知シートの荷
重センサを示す断面図である。
【図46】従来の荷重検知装置を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
10(SEN1〜SEN5) 荷重センサ 21 弾性導電チューブ 22 第一電極部材 23 第二電極部材 24 複合弾性部材 25 保護体 28 中空部 29 本体部 30 支持部 31,32 側端絶縁体部 33 中央絶縁体部 35,36 中空部 37,37a,37b リード線 38,39 接続端子 40 シール部材 41 検知回路部 42 コンバータ 43 CPU 44a 切替端子 44b 多端子 64 基板 66,69,74 カシメ部材 68 突起 71 導電部材 72 装着部材 73 導電片 76 電極部材 77 リード線 78 巻き付け部 81 電極部材 83 芯材 85 金属線 R0 プルアップ抵抗 SW1,SW2 マルチプレクサSW1 Z1〜Z10 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A47C 7/62 A47C 7/62 Z (72)発明者 粂 昌宏 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 山口 怪竿 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 2F051 AA01 AB07 AC01 AC07 3B084 JA06 JC01 3B087 DE08

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷重が印加されたときにその旨を検知す
    る荷重検知装置であって、 線状の荷重センサと、 前記荷重センサの両端に接続されて当該荷重センサに荷
    重が印加されたか否かを検知する検知回路部とを備え、 前記荷重センサは、少なくとも上下方向に押圧力が印加
    されたときに、互いに電気的導通がなされる導電性の第
    一電極部材及び第二電極部材が、当該荷重センサの長手
    方向に沿って形成され、 前記検知回路部は、 前記荷重センサの一端部と他端部のそれぞれにおける前
    記両電極部材の間の電位差を検出する制御部とを備える
    ことを特徴とする荷重検知装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷重検知装置であっ
    て、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材は、単位長さ当
    たりに一定の抵抗値を有せしめられ、 前記制御部は、 前記荷重センサの一端部と他端部のそれぞれにおける前
    記両電極部材の間の電位差を検出し、当該電位差に基づ
    いて前記荷重センサの前記両電極部材間の接触の位置を
    検出して荷重物の荷重範囲を特定することを特徴とする
    荷重検知装置。
  3. 【請求項3】 所定の載置面上に載置されて、上面に荷
    重が印加されたときにその旨を検知する荷重検知装置で
    あって、 面状の基体固定部材と、 前記基体固定部材に保持されて二次元方向に展開するよ
    うにして配策される複数の線状の荷重センサと、 前記各荷重センサの両端に接続されて当該荷重センサに
    荷重が印加されたか否かを検知する検知回路部とを備
    え、 前記各荷重センサは、少なくとも上下方向に押圧力が印
    加されたときに、互いに電気的導通がなされる導電性の
    第一電極部材及び第二電極部材が、当該荷重センサの長
    手方向に沿って形成され、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材は、単位長さ当
    たりに一定の抵抗値を有せしめられ、 前記検知回路部は、 前記各荷重センサの前記両電極部材の一端部と他端部と
    に順次接続切替するスイッチ部と、 前記押圧力が印加されることにより前記荷重センサの前
    記両電極部材が互いに接続したときに、前記スイッチ部
    によって接続切替された前記荷重センサの前記両電極部
    材とともに分圧抵抗をなす抵抗体と、 前記スイッチ部によって接続切替された前記各荷重セン
    サのそれぞれの端部における前記両電極部材の間の電位
    差を検出し、当該電位差に基づいて前記各荷重センサの
    前記両電極部材間の接触の有無及び/または接触の位置
    を検出して荷重物の荷重範囲を特定する制御部とを備え
    ることを特徴とする荷重検知装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の荷重検知装置であっ
    て、 前記制御部は、前記荷重範囲が一定の基準より広い場合
    に前記荷重物が大人である旨を判断する一方、前記荷重
    範囲が前記一定の基準より狭い場合に前記荷重物が子供
    である旨を判断する機能を有することを特徴とする荷重
    検知装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の荷重検知装置であって、 前記荷重センサは、 導電性を有する管状の弾性導電チューブと、 前記弾性導電チューブ内に回動可能に収納されて前記第
    一電極部材及び前記第二電極部材が形成された複合弾性
    部材とを備え、 前記複合弾性部材は、 両端に形成されて前記弾性導電チューブの内面に遊接す
    る電気的絶縁性の側端絶縁体部と、 前記側端絶縁体部の間に互いに離間して形成される前記
    第一電極部材及び前記第二電極部材と、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材を互いに電気的
    に絶縁しながら連結する中央絶縁体部とを備え、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材の厚み寸法は、
    前記側端絶縁体部の厚み寸法より小とされ、且つ前記中
    央絶縁体部の厚み寸法より大とされることで、前記複合
    弾性部材はその幅方向に沿ってひだ形状に形成され、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材は、前記弾性導
    電チューブの自然状態で前記弾性導電チューブから離間
    して配置される一方、前記弾性導電チューブが外部から
    の押圧力により弾性変形したときに当該弾性導電チュー
    ブを介して相互の電気的接続が可能に配置され、 且つ、前記第一電極部材及び前記第二電極部材は、前記
    両側端絶縁体部同士が押圧されたときに、前記中央絶縁
    体部により離間された状態から弾性変形して互いに接触
    可能な位置に配置されることを特徴とする荷重検知装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の荷重検知装置であっ
    て、 前記複合弾性部材の内部または側部に、当該複合弾性部
    材自身の柔軟な弾性変形を可能とするための中空部また
    は切欠が形成されたことを特徴とする荷重検知装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の荷重検知装置であっ
    て、 前記中空部は少なくとも一対に形成され、 前記各中空部は前記荷重センサの端部において外部接続
    端子の接続孔として使用可能とされたことを特徴とする
    荷重検知装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし請求項7のいずれかに記
    載の荷重検知装置であって、 前記複合弾性部材をかしめて外部の所定のリード線に固
    定するための中継端子をさらに備えることを特徴とする
    荷重検知装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の荷重検知装置であっ
    て、 前記中継端子と前記弾性導電チューブとの接合を防止す
    るためのスペーサをさらに備える荷重検知装置。
  10. 【請求項10】 請求項5ないし請求項7のいずれかに
    記載の荷重検知装置であって、 前記複合弾性部材の端部と前記弾性導電チューブとの接
    合を防止するためのスペーサをさらに備える荷重検知装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項5ないし請求項10のいずれか
    に記載の荷重検知装置であって、 前記弾性導電チューブの一部に、外部の所定のリード線
    に接続するための所定の中継端子をかしめて止着する導
    電性の突起が形成されたことを特徴とする荷重検知装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項5ないし請求項10のいずれか
    に記載の荷重検知装置であって、 前記弾性導電チューブの一部に、当該弾性導電チューブ
    の一部に接続するとともに外部の所定のリード線に接続
    するための所定の中継端子をかしめて止着するための導
    電部材が取り付けられたことを特徴とする荷重検知装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項4のいずれかに
    記載の荷重検知装置であって、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材のいずれか一方
    は、可撓性を有する部材によって形成されて周方向の少
    なくとも一部の区間が導電性を有する導電部となってい
    る管状の弾性チューブであり、 前記第一電極部材及び前記第二電極部材のうちの他方
    は、可撓性を有する部材によって形成されて前記弾性チ
    ューブ内に挿入される長尺状の挿入部材であり、 前記挿入部材に、長手方向に所定間隔をあけて前記挿入
    部材を外囲するように設けられ、前記挿入部材と一緒に
    前記弾性チューブ内に挿入され、前記挿入部材を前記弾
    性チューブから離間させる絶縁性の外囲部材が設けられ
    たことを特徴とする荷重検知装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の荷重検知装置であ
    って、 前記挿入部材が、その長手方向に配設された金属線を備
    えて形成されていることを特徴とする荷重検知装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の荷重検知装置であ
    って、 前記挿入部材は、 細長形状の可撓性の芯材と、 前記芯材の外周にコイル状に巻回された金属線と、を備
    えることを特徴とする荷重検知装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の荷重検知装置であ
    って、 前記芯材が、樹脂、ゴム、繊維部材、あるいはこれらの
    うちのいくつかを組み合わせて形成される複合部材から
    形成された絶縁部材であることを特徴とする荷重検知装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項15または請求項16に記載の
    荷重検知装置であって、 前記芯材が、弾性部材によって形成され、 前記金属線が、前記芯材の外周面にめり込むようにして
    巻回されていることを特徴とする荷重検知装置。
  18. 【請求項18】 請求項15または請求項16に記載の
    荷重検知装置であって、 前記芯材の外周面に、前記金属線が嵌まり込む螺旋状の
    溝が設けられ、 前記金属線が、前記溝に嵌まり込むようにして前記芯材
    に巻回されることを特徴とする荷重検知装置。
  19. 【請求項19】 請求項14ないし請求項18のいずれ
    かに記載の荷重検知装置であって、 前記金属線として、耐蝕性を有する金属線が用いられて
    いることを特徴とする荷重検知装置。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載の荷重検知装置であ
    って、 前記外囲部材は、樹脂またはゴムを用いてモールド成型
    により前記挿入部材の外周面上に一体に形成されること
    を特徴とする荷重検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021205942A1 (ja) * 2020-04-09 2021-10-14 ミネベアミツミ株式会社 信号処理回路および荷重検出装置

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