JP2001141560A - フォトンカウンテイング装置 - Google Patents

フォトンカウンテイング装置

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JP2001141560A
JP2001141560A JP36145399A JP36145399A JP2001141560A JP 2001141560 A JP2001141560 A JP 2001141560A JP 36145399 A JP36145399 A JP 36145399A JP 36145399 A JP36145399 A JP 36145399A JP 2001141560 A JP2001141560 A JP 2001141560A
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JP
Japan
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voltage
threshold
detector
level
signal
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Application number
JP36145399A
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English (en)
Inventor
Katsuo Kawachi
勝男 河内
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Hitachi High Tech Manufacturing and Service Corp
Original Assignee
Naka Instrumets Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 本発明は検知器の経年変化による増倍率の劣化で起因す
る計数効率の低下を、検知器の印加電圧を変えることで
対策していた。従来の計数効率に合わせるためにはその
都度測定器を観測しながらディスクリレベル(しきい
値)を手動で調整する必要があった。この困難な手動の
再調整を解決するためである。 【解決手段】本発明は検知器の印加電圧に対する信号と
暗電流雑音(ダークノイズ)の特性上から算出したディ
スクリレベル(しきい値)を記憶することで印加電圧の
変化に即応し、常にS/Nの高いしかも計数効率の良い
フォトンカウンテイング装置を提供している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は生化学分野で蛍光
発光、生化学発光、ラマン発光などを用いて試料から出
る光の絶対量が非常に少ない極微弱発光の測定に使用す
る光子計数法であり波高弁別器によりノイズとパルスと
の分離が可能で測定安定性が高く特に極微弱発光の測定
分野に適している。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトンカウンテイング装置を第
3図で説明する。試料容器6から出る極微弱発光を光電
子増倍管7で受光し、増倍したその出力を一個の光子電
荷としてパルス出力をする。このパルスをビデオアンプ
8で電圧増幅し、出力を電圧比較器11の負入力にいれ
る。測光時の受光信号が非常に小さいため光電子増倍管
7の電流増倍率を上げる必要性が発生する。このため一
般に印加電圧は高圧電源9から800V1,000V
程度の高い電圧を供給する。それに伴い暗電流のパルス
ノイズも一般に用いられるアナログ方式に比べて増加す
る。このノイズを取り去る方法として可変抵抗器12で
ディスクリレベルの電圧を電圧比較器11の正入力に入
れ、この電圧レベルを超えた信号だけを電圧比較器11
から出力するようにしている。従来はこのディスクリレ
ベル電圧のしきい値は1光子の電荷量と発生するパルス
幅、使用する光電子増倍管の電流増倍率及びビデオアン
プの増幅度から信号の大きさを算出し、その上で目標の
しきい値を立て、その位置の50%下位からディスクリ
レベルを電圧計で観察しながら上げて、信号計数率の増
加が始まる時点まで可変抵抗器により手動で調整してい
た。この値も一義的には決めにくいこと、更には光電子
増倍管の電流増倍率が経年変化で劣化した場合、従来の
電流増倍率と同程度にするため印加電圧を上げ、計数量
を同じに戻す必要性が生じる。この時、ノイズが増加し
てしまう。このノイズを取るため再度可変抵抗器12で
ディスクリレベルのしきい値を調整する煩わしさが生じ
る。本発明はこの煩わしさをなくすことと手動調整を自
動調整することで常に最適な調整位置が設定できること
を考えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によればフォ
トンカウンティング法は極微弱発光測定を目的としてい
るため、以前から使用されていたアナログ方式測定法と
比較して、光電子増倍管の印加電圧は高く設定する必要
がある。このため経年変化に伴て電流増倍率の劣化が発
生してしまう。同じ信号強度の計数率を一定に保つため
には更に印加電圧を上げて対応していた。この時にノイ
ズが増し、同時にそれ自身増幅される。そのノイズを取
り去るためディスクリ電圧のしきい値の調整を再び手動
で行う煩わしさが発生した。本発明はこの手動調整の煩
わしさを解決するため使用する光電子増倍管の特性表か
ら印加電圧に対する信号とノイズの変化量を算出し、そ
の印加電圧に適合するディスクリレベルを同時設定する
ことで計数効率の良い最適値を自動的に設定できるよう
にした。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに請求項1の発明は検知器の印加電圧を変えたとき、
その印加電圧で発生するノイズの大きさに即応したディ
スクリレベルの弁別値が自動設定出来るため、常にS/
Nの高い測定を保てる。請求項2はディスクリレベルの
値を制御用マイクロコンピュターで読み込み、信号の計
数量とディスクリレベルの関係を判断しながら計数効率
の良好な位置に設定できる。請求項3はディスクリレベ
ルの設定を自動利得増幅器を用いその増幅度を変えて微
調整することで最適な設定位置を探すことができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1,図2に示
す。図1は本発明の構成図、図2は本発明に用いる光電
子増倍管の印加電圧とディスクリレベル(しきい値)の
特性図である。図1においてステッピングモータ1の駆
動でシリンジ2の中にバルブ3を通して試薬容器5の中
の発光試薬を吸引する。この時はバルブ4は閉じてお
く。次にバルブ3を閉じ、バルブ4を開きシリンジ2の
中の発光試薬を試料容器6に吐出する。前もって試料容
器6に入れておいた生化学試料は発光試薬と反応し動態
変化を起こし、その時に極微弱発光を発生する。この発
光は一個の光子が時間分解あるパルス幅で光電子増倍管
7の受光面に入射する。光電子増倍管7で増幅したパル
ス出力はビデオアンプ8に入り約100倍のパルス波高
増幅を行う。その増幅された出力パルスは電圧比較器1
1の負入力に信号Vsとしてはいる。一方電圧比較器の
正入力にはディスクリレベル(しきい値)Vdsが入力
される。これは制御用マイクロコンピュータ16からD
/A変換器21にディジタル量を設定し、その変換した
アナログ量を一つは自動利得増幅器18に入れる。又1
8は、制御用マイクロコンピュータ16から自動利得増
幅器18に利得設定用ディジタル信号により増幅度を変
えられる。この二つの機能によって18の出力をディス
クリレベル(しきい値)として電圧Vdsで設定する。
一方同じディジタル量を入力したD/A変換器21の出
力は演算増幅器19にも入って、その出力を光電子増倍
管の高圧電源9の制御用入力信号としている。その電圧
に比例した高圧印加電圧は高圧電源9から光電子増倍管
7に供給される。次にディスクリレベル(しきい値)電
圧はA/D変換器20から制御用マイクロコンピュータ
16で認識し、必要に応じて自動利得増幅器18の増幅
度を変えることができる。電圧比較器11のディスクリ
レベル(しきい値)を越えたパルス信号は波形整形回路
13に入り10nSECの一定パルス幅に整形する。更
にこの信号はECL/TTL変換回路14に入ってEC
Lレベルからトランジスタ論理レベルの信号に変換す
る。1光子に対応するパルス信号は高速カウンタ15に
入って、制御用マイクロコンピュータ16からの計数時
間制御信号で必要な測定時間光子パルスを計数し、制御
用マイクロコンピュータ16を通し、更にパーソナルコ
ンピュータ17で各試料ごとに得た微弱発光の測定値を
記憶し、その後データ処理を行っている。図2に本発明
に使用する特性図を示す。これは光電子増倍管の印加電
圧に対する信号とダークノイズの大きさを電圧比較器1
1の入力に換算したディスクリレベル値の特性直線で、
既知のデータ値から算出し作成した。この二つにもとず
いて自動設定するデスクリレベル(しきい値)の特性直
線を求めた。以下にその説明をする。本説明は光電子増
倍管の印加電圧を最大1.1kVまで使用することで、
算出例を記述する。光電子増倍管の特性データ値から印
加電圧(1.1kV)に対する暗電流雑音ldと電流増
幅率Aiを決定する。更に光子物理定数、回路定数から
電圧比較器11に入る暗電流雑音(ダークノイズ)値E
nとパルス信号波高値Esを下記のように求める。 En=ldxAixZxG(V)・・・・・・(1式) Es=Q/txAixZxG(V)・・・・(2式) 図2からこの二つの電圧値En,Esの点と光子計数法
で使用した場合に信号が出始める印加電圧の位置で結び
直線を作成する。次にディスクリレベル(しきい値)の
電圧Edを下記の式のようにEsとEnの中間になるよ
うに求め、Edの直線を作成する。 Ed=En+(Es−En)/2=(En+Es)/2・・・・・(3式) ld(A):暗電流雑音(印加電圧1.1kV) Ai:電流増幅率(印加電圧1.1kV) Z(Ω):ビデオアンプの入力インピーダンス(50
Ω) G:ビデオアンプの増幅度(100倍) Q(クーロン):一個の光電子電荷(1.6×10
−19クーロン) t(SEC):パルス幅(10nSEC) 本発明はEdが3式の直線特性にもとずいて印加電圧に
対し、ディスクリレベル(しきい値)の電圧を制御用マ
イクロコンピュータ16に記憶し、それをD/A変換器
21を通して自動設定できることでS/Nのよい光子係
数法を満足できる。又、本発明はEdの変化の割合を自
動利得増幅器18で変えられるため微調整ができ計数効
率の高い設定位置を求めることができる。
【0006】
【発明の効果】以上説明したように本発明は検知器の印
加電圧とディスクリレベルの関係式を制御用マイクロコ
ンピュータに記憶することで、常に信号と暗電流雑音
(ダークノイズ)の大きさを考慮したディスクリレベル
(しきい値)を印加電圧に即して自動調整できること
で、計数効率の良いフォトンカウンテイング装置を提供
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック構成図
【図2】本発明に用いる光電子増倍管の高圧印加電圧に
対するディスクリレベル(しきい値)、信号及びダーク
ノイズ(暗電流雑音)の特性図
【図3】従来技術のフォトンカウンテイング装置のブロ
ック構成図
【符号の説明】
1 ステッピングモータ 2 シリンジ 3 バルブ 4 バルブ 5 試薬容器 6 試料容器 7 光電子増倍管 8 ビデオアンプ 9 高圧印加電源 10 可変抵抗器 11 電圧比較器 12 可変抵抗器 13 波形成形回路 14 ECL/TTL変換回路 15 高速カウンタ 16 制御用マイクロコンピュータ 17 パーソナルコンピユータ 18 自動利得増幅器 19 演算増幅器 20 A/D変換器 21 D/A変換器R1,R2…固定抵抗器、Es…基
準電圧、Vcc…供給電圧、Vs…信号、Vds…ディ
スクリレベル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光子を受光面に受光し増倍した電荷パルス
    を出力する検知器を用い、その出力信号を、高速増幅器
    で増幅し、その出力を電圧比較器の一つの差動入力に接
    続し、別入力には信号を弁別するための電圧(しきい値
    電圧)を設定する手段において、制御用マイクロコンピ
    ュターからD/A変換器にディスクリレベル(しきい
    値)電圧に相当するディジタル量を設定できる機能をも
    って、その変換したアナログ出力を自動利得増幅器によ
    って変化し、同時に同じD/A変換器の出力を別の演算
    増幅器によって、検知器の印加電圧を設定できること
    で、S/Nの高いディスクリレベル(しきい値)を自動
    的に設定できることを特徴とするフォトンカウンテイン
    グ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、ディスクリレベル(し
    きい値)の電圧値をA/D変換器を通して制御用マイク
    ロコンピュターに読み込む機能を備え、その時の信号計
    数率を判断しながら自動利得増幅器の増幅度を制御用マ
    イクロコンピュターから変えられることで微調整の行え
    る機能で、計数効率の高いディスクリ(しきい値)が自
    動的に設定できることを特徴とするフォトンカウンテイ
    ング装置。
  3. 【請求項3】請求項1,2において、検知器の受光面に
    入射する光を零にし、検知器の印加電圧を特定な測定電
    圧に一定に保持し、自動利得増幅器の増幅度を変える手
    段でディスクリレベル(しきい値)を走査し、暗電流ノ
    イズの弁別値を求めることで、最適な設定位置で計数測
    定ができることを特徴とするフォトンカウンテイング装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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