JP2017203708A - 光測距装置 - Google Patents

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【課題】安全性の低下を招くことなく、検知距離の拡大と高速・高面密度化が図れる光測距装置を提供する。【解決手段】光測距装置は、測定対象物に向けて光を放射する光源と、測定対象物で反射された光を受ける光検出器とを備え、光源から測定対象物に向けた放射光と、光検出器が受光した測定対象物からの反射光とに基づいて測定対象物までの距離を測定する。そして、光源にアイセーフ帯のUVレーザ11を設け、光検出器に光電子増倍管31を設けたことを特徴とする。光源にアイセーフ帯のUVレーザを用いることで、AELの制約を小さくしてレーザ出力の限界レベルを高くでき、光検出器としてUV波長帯で高い感度を有する光電子増倍管を使用するので、受光側の利得を向上しつつノイズの制約を緩和できる。【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象物に向けて光を放射し、この測定対象物で反射された光を受光して測定対象物までの距離を測定する光測距装置に関する。
特許文献1には、赤外域の波長のレーザを使ったTOF(Time of Flight)方式の光測距装置が記載されている。この特許文献1では、測定対象物に向かってレーザを投光し、反射角度可変ミラーの角度を調整してレーザを走査し、測定対象物で反射したレーザを受光するまでの時間差を計測して距離計測を行っている。
特開2014−202610号公報
ところで、光測距装置においては、検知距離の拡大や高速・高面密度化(高角度分解能化)が望まれている。その実現手段の1つとして、投光パワーや投光の時間的・空間的密度の増大が考えられるが、従来広く用いられている800〜900nm帯の近赤外域のレーザは、被曝放出限界(AEL:Accessible Emission Limit)と呼ばれる安全規格の制約を受ける。
一方、波長が1400nm以上の近赤外域から中赤外域のレーザは、限界レベルが5〜6桁高くAELの制約を受け難いが、所要の受光S/N比(Signal to Noise ratio)が得られない。これは、受光素子(フォトダイオード)に用いられているInP(インジウム燐)、InGaAs(インジウムガリウム砒素)系の化合物半導体は、Si(シリコン)系のそれと比べると材料起因によるノイズが多く、かつ内部利得(アバランシェフォトダイオードのような増倍作用による利得)が10〜数10倍に制限されるからである。
このように、従来の光測距装置は、投光側のレーザ安全の制約と、受光側デバイスの利得やノイズの制約の両方を受ける。このため、安全性と検知距離の拡大や高速・高面密度化を両立させるのが難しい、という課題があった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、安全性の低下を招くことなく、検知距離の拡大と高速・高面密度化が図れる光測距装置を提供することにある。
本発明の光測距装置は、測定対象物に向けて光を放射する光源と、前記測定対象物で反射された光を受ける光検出器とを備え、前記光源から前記測定対象物に向けた放射光と、前記光検出器が受光した前記測定対象物からの反射光とに基づいて前記測定対象物までの距離を測定する光測距装置であって、前記光源にアイセーフ帯のUVレーザを設け、前記光検出器に光電子増倍管を設けたことを特徴とする。
本発明では、光源にアイセーフ帯のUVレーザを用いることで、AELの制約を小さくしてレーザ出力の限界レベルを高くすることができる。これによって、安全性を低下させることなく、投光パワーを増大させて検知距離を拡大できる。また、UVレーザの時間的・空間的密度を増大させることができ、高速・高面密度(高角度分解能)な測距が可能となる。しかも、光検出器としてUV波長帯で高い感度を有する光電子増倍管を使用するので、受光側の利得を向上しつつノイズを緩和でき、所要の信号レベルが容易に得られる。
本発明の第1の実施形態に係る光測距装置の概略構成を示すブロック図である。 図1のレーザ受光部におけるアンプの特性図である。 レーザ安全規格のクラス1AEL波長特性を示す図である。 光電子増倍管の暗ノイズ特性例を示す図である。 光電子増倍管のS/N比の最大化を示す図である。 光電子増倍管の放射感度−波長特性を示す図である。 光電子増倍管の利得−陰極電圧特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、光電子増倍管の構成例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、レーザ受光部の他の構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、レーザ光源と投光レンズ間の距離を変化させてスポットサイズを可変する場合の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光測距装置の概略構成を示しており、TOF方式を例に取っている。この光測距装置は、レーザ投光部10、二次元光スキャナ(MEMS光スキャナ)20、レーザ受光部30、測距部40、及び制御部50等を備えている。レーザ投光部10は、光源(発光素子)としてアイセーフ帯のUVレーザ11(波長400nm未満)、このUVレーザ11を駆動するレーザドライバ12、投光ビームのスポットサイズを可変でき、UVレーザ11の波長帯を効率よく透過するフィルタ機能(UVフィルタ)を有する投光光学系13、及びこの投光光学系13から放射されるUVレーザの投光タイミングをモニタする発光モニタ14を含んで構成されている。
投光光学系13から放射されるUVレーザ11の投光ビームは、投受光分離器15を介して二次元光スキャナ20に照射される。二次元光スキャナ20は、スキャンミラー21を有する可動部が互いに直交する2つの方向に揺動可能に形成されており、ミラー面に入射される投光ビーム(パルス光)を空間領域内で二次元走査、より具体的にはリサージュ走査、またはラスタ走査することが可能に構成されている。
このような二次元光スキャナ20としては、例えば、本出願人の特許第2722314号公報に記載の二次元走査型の半導体ガルバノミラーを用いることができる。この二次元ガルバノミラーは、2つの駆動コイル(内側駆動コイルと外側駆動コイル)にそれぞれ流れる各電流(交流電流)と、1対または2対の永久磁石による静磁界とによって2つの可動部(外側可動部及び内側可動部)にローレンツ力が作用し、その結果、内側可動部が二次元方向に揺動する。内側可動部が揺動することによって、ミラー面に入射される投光ビームが対象領域内でリサージュ走査またはラスタ走査される。
なお、リサージュ走査またはラスタ走査を実現するスキャンミラー21として、2つの一次元ガルバノミラーを使用し、2つの一次元ガルバノミラーを、それぞれのミラーを有する可動部が互いに直交する方向に揺動するよう配置することで、リサージュ走査またはラスタ走査を行うようにしてもよい。
二次元光スキャナ20からの投光ビームで測定対象物が走査されると、この測定対象物で反射された光(受光ビーム)は、ミラー面に入射されて投受光分離器15によりレーザ受光部30に導かれる。レーザ受光部30は、光検出器(受光素子)としてUV波長帯(波長400nm未満)で高い感度を有する光電子増倍管(フォトマル)31、太陽光等の背景光(外乱光)を低減する、狭視野角でUV波長帯の受光ビームを効率よく透過する光学的バンドパスフィルタ機能(UVフィルタ)を有する受光光学系32、及び光電子増倍管31の出力を増幅するアンプ33を備える。このアンプ33は、図2に示すように、光電子増倍管31で光電変換された信号から外乱光の周波数成分を除去するフィルタ機能(RFフィルタ)を有する。
光電子増倍管31の光電面には、信号光以外の入射光があり、この光はノイズ(外乱光ノイズ)となる。この外乱光ノイズを除去するために、レーザ受光部30は、光学的並びに電気的な処理機能を備えている。光学的には、受光光学系32に、レーザを投光している方向のみに狭角の受光視野を有する系(投受同軸光学系の場合)と、レーザ波長に対応した光学的バンドパスフィルタを設ける。電気的には、アンプ33に、外乱光の強度変調周波数成分に対応し、信号光成分のみ透過する電気的フィルタを設ける。
電気的フィルタは、図2に示したように、外乱光の強度変調周波数成分のほとんどがDC〜1kHz程度の低周波であることに着目し、カットオフ周波数1kHzの高域通過フィルタを入れるものである。これによって、そのほとんどが除去可能である。信号光が短パルスの場合、その成分はDC〜数100MHzのベースバンド信号であるが、1kHz以下の成分は除去してもタイミング(距離)情報は維持されるので、測距精度に影響はない。
アンプ33の出力信号は、測距部40に設けられた立ち上がりエッジ検出回路41、共振回路42、及び光量検出回路43にそれぞれ供給される。測距部40には更に、計時部44とA/D変換器45が設けられている。立ち上がりエッジ検出回路41は、受光パルスの立ち上がりエッジを検出することによりストップタイミングを検出する。この回路41は、受光パルスのレベルが予め設定した閾値を越えた時点をストップタイミングとして検出するものであり、受光パルスが高レベルの領域(近距離の測定領域)においては、精度の良い測距が可能である。
また、共振回路42は、受光パルスのゼロクロス点を検出することにより反射パルスのストップタイミングを検出する。この共振回路42は、受光パルスに含まれる特定周波数成分で共振する回路を用いて特定周波数成分信号を抽出し、抽出した信号波形のゼロクロス点をストップタイミングとして検出するものである。共振回路42では、受光パルスが低レベルの領域(遠距離の測定領域)においては、算出距離と実際の距離とは略正比例の関係にあり精度の良い測距が可能である。
そして、発光モニタ14で検出したUVレーザの投光タイミングをスタートタイミング、立ち上がりエッジ検出回路41で検出した立ち上がりエッジと共振回路42で検出したゼロクロス点をそれぞれストップタイミングとして計時部44に入力し、UVレーザの投光タイミングから反射光の受光タイミングまでの時間を計時する。計時部44の出力信号とA/D変換器45の出力信号はそれぞれ、CPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータ等からなる制御部50に供給される。
制御部50は、距離値と光量値を算出するとともに健全性を判定する演算処理判定部51、外部インターフェイス(外部I/F)52、投光、スキャナ及びデータ転送の制御を行うコントローラ53、スキャナドライバ54及びフィルタ55等を備えている。演算処理判定部51は、光量検出回路43で検出した受光パルスの光量(受光レベル)が、予め設定した受光レベルより小さいときは共振回路42から出力されるストップタイミングを用いて測距対象物までの距離を算出し、予め設定した受光レベルより高いときは立ち上がりエッジ検出回路41から出力されるストップタイミングを用いて測距対象物までの距離を算出する。このように、立ち上がりエッジ検出回路41による測距と共振回路42による測距とを組み合わせることによって、広いダイナミックレンジを確保できる。
演算処理判定部51で算出された距離値と、光量検出回路43で検出されA/D変換器45でデジタルデータに変換された光量値は、コントローラ53の制御により外部I/F52を介して計測データとして外部に出力される。このコントローラ53は、レーザドライバ12に投光タイミング制御信号を供給して投光タイミングの制御を行う。また、スキャナドライバ54に内軸駆動信号と外軸駆動信号を供給し、スキャナドライバ54で二次元光スキャナ20の内軸と外軸を制御して投光ビームで測距対象物の走査を行う。二次元光スキャナ20からフィルタ55を介して、コントローラ53にミラー位置信号(サーチコイル)が供給される。
図3は、レーザ安全規格のクラス1AEL波長特性であり、光源にレーザを用いた場合の波長と被曝放出限界レベルとの関係を示している。すなわち、レーザ測距装置から放出されるレーザが本質的に安全とする限界レベルを表している。従来、広く用いられている近赤外域のレーザ(波長800〜900nm帯)の被曝放出限界レベルは0.01[a.u.]であるのに対し、アイセーフ帯のUVレーザ(400nm未満)では数10[a.u.]であり、限界レベルを4桁以上増加できる。これによって、光パルス放射型のTOF測距装置(光パルス飛行時間測距装置)の投光パワーを増加して検知距離が拡大できる。また、レーザパルス放射の頻度を高くして高速・高面密度(高角度分解能)の測距が可能となる。
なお、波長1400nm以上の近赤外から中赤外域のアイセーフ帯レーザを使うことで、限界レベルが100[a.u.]〜1000[a.u.]と5〜6桁も高くでき、投光パワーの増加とレーザパルス放射の頻度を高くできる。しかしながら、上述したように材料起因によるノイズが多く、且つ内部利得が制限されるため、所要の受光S/N比が得られない。
図4は、光電子増倍管31の暗ノイズ特性例を示しており、陰極への印加電圧と出力電流との関係を示す。光電子増倍管31の出力電流(信号出力)は、光電面への入射光の場合、実線で示すように陰極電圧に対してほぼ直線的に増加する。他方、破線で示すように、光電面を遮光した状態でも出力が現れる、いわゆる暗ノイズ(ノイズ出力)が発生する。その特性は光電子増倍管31の構造・部材に起因しており、陰極電圧によって3つの領域(Va),(Vb),(Vc)に分けられる。(Va)は低電圧領域であり、絶縁部材の漏洩電流によるノイズが支配的な領域である。(Vb)は中電圧領域であり、熱電子放出によるノイズが支配的な領域である。(Vc)は高電圧領域であり、電界放出等によるノイズが支配的な領域である。
(Va)と(Vc)の低電圧及び高電圧の各領域は、ノイズ成分が多く、S/N比は低くなるが、(Vb)の中電圧領域に設定すればS/N比が高くなる。従って、入射光(信号光、ノイズ光を問わず)のレベルに応じて、出力が最大定格を超えないように光電子増倍管31の陰極に印加する電圧を調整すると良い。
図5に、光電子増倍管31のS/N比を最大化する例を示す。光電子増倍管31の陰極電圧が高いほど信号出力とノイズ出力は増加するが、その差(信号とノイズの比)は(Vb)の中電圧領域で最大になる。すなわち、この中電圧領域(Vb)内で光電子増倍管31の陰極へ印加する電圧(バイアス電圧)を調整することでS/N比を最大にできる。
図6は光電子増倍管31の放射感度と波長との関係を示し、図7は光電子増倍管31の利得と陰極電圧との関係を示す。一般的な光電子増倍管の利得は、図7に示すように10〜10と高いために、光電面への入射光(信号光、ノイズ光問わず)が大きくなると出力電流が飽和、あるいは最大定格を超えてしまうことがある。この場合には、上述したように光電子増倍管31の陰極へ印加する電圧を調整(低く)することで回避する。
上述したように、本発明によれば、400nm未満の波長帯で高い感度・利得を持つ、光電子増倍管31を光検出器(受光素子)として使うことで、所要の信号レベルが容易に得られる。図6及び図7に示したような特性の光電子増倍管では、波長400nmで感度80mA/W、印加電圧によって利得10〜10倍が得られる。このように、受光側の利得を向上しつつノイズを緩和でき、所要の信号レベルが容易に得られる。
また、光源にアイセーフ帯のUVレーザ11を用いることで、AELの制約を小さくしてレーザ出力の限界レベルを高くすることができる。これによって、安全性を低下させることなく、投光パワーを増大させて検知距離を拡大できる。更に、UVレーザの時間的・空間的密度を増大することで、高速・高面密度(高角度分解能)な測距が可能となる。
加えて、投光側のレーザ安全の制約、受光側の利得の制約が大きく緩和できることによって、光ビームの走査にMEMS光スキャナを使った投光/受光同軸型の測距装置の課題であったMEMSミラーのサイズの製造上、あるいはコスト上の制約により受光側の所要のS/N比が得られない課題も解決できる。
[第2の実施形態]
前述したように、光電子増倍管31の光電面への入射光が大きくなると出力電流が飽和、あるいは最大定格を超えてしまうことがあり、印加電圧を低くすることで回避可能である。しかし、印加電圧を低くすると図4の(Va)低電圧領域に至り、暗ノイズ成分が大きくなることがある。そこで、これを避けるために、本発明の第2の実施形態に係る光測距装置では、光電子増倍管31の電子増倍部(ダイノード)の段数を選択できるように構成している。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、光電子増倍管の断面図である。この光電子増倍管31は、ダイノード64の出力段を選択することで、S/N比が最適になるように利得を調整可能になっている。すなわち、この光電子増倍管31は、容器62内に光電面63とダイノード64を封止した構成になっている。
光電面63とダイノード64との間には、集束電極65が設けられている。また、最終ダイノード64に隣接して、陽極(アノード)66が設けられている。そして、ダイノード64の途中の段から出力を取り出せるように、出力の取り出し位置(出力端子P1〜P6)が複数設けられている。
上記のような構成において、容器62の入射窓62aから光電面63に入射光が照射されると、この光電面63から放出された光電子が集束電極65を介してダイノード64に入射し、ダイノード64の側壁及び底部に衝突して二次電子を発生させる。そして、矢印で示すように光電子が走行していくことにより二次電子をカスケード増倍する。発生した二次電子は、選択した段から外部に取り出される。
このような構成によれば、ダイノード64の出力段を選択することで、ダイノード64の段数を切り換えることができる。これによって、光電子増倍管31のS/N比が最適になるように利得を調整できる。
なお、図8では、出力端子P1〜P6を選択し、選択した出力端子にアンプ33の入力端子を接続するようになっているが、この構成に限られるものではない。出力端子P1〜P6を電気的または機械的に切り換えて、アンプ33の入力端子に接続するように構成し、ダイノード64の段数を切り換えてもよい。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、レーザ受光部の他の構成例を示すブロック図である。本第3の実施形態は、上述した光電子増倍管31への印加電圧(バイアス電圧)を調整する具体的な構成を示している。すなわち、光電子増倍管31への印加電圧を調整するバイアス回路34を設けたものである。このバイアス回路34は、制御部50の演算処理判定部51により制御され、光電子増倍管31の利得を変化させてS/N比を制御する。
本第3の実施形態は、レーザ受光部30の構成が異なるのみで、他の基本的な構成は図1と同様であるので、同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
このような構成によれば、図5で説明したように、光電子増倍管31への印加電圧を調整することでS/N比を最大にできる。また、入射光のレベルに応じて、出力が最大定格を超えないように光電子増倍管31の印加電圧を調整できる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係る光測距装置について説明するためのもので、レーザ光源と投光レンズ間の距離を変化させてターゲット位置のスポットサイズを可変する場合の模式図である。(A)図は光学系を示しており、(B)図はスポットサイズを小さくした場合の投光ビーム配列を示し、(C)図はスポットサイズを大きくした場合の投光ビーム配列を示す。
(A)図に示すように、投光ビームのスポットサイズを投光光学系(投光レンズ)で光学的に調整(拡大)し、(C)図に示すように、投光ビーム配列における走査した隣接投光ビーム(画素間)の隙間を埋めることで、画素間の検知抜けを小さくすることができる。
このように、拡大光学系を用いて投光ビームのスポットサイズを拡大すると光電子増倍管31の受光レベルが下がる。そこで、スポットサイズの拡大による光電子増倍管31の受光レベルの低下は、UVレーザ11の出力と光電子増倍管31の受光利得の少なくとも一方を上昇させて補償する。
なお、本発明は、上述した第1乃至第4の実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することが可能である。例えば、放射光の放射時間と反射光の受光時間との時間差から測距を行うパルス伝播方式について説明したが、放射光の波長と反射光の波長との位相差から測距を行う位相差測距方式にも適用できる。
また、パルス伝播方式や位相差測距方式等のTOF方式に限らず、放射光の放射位置と反射光の受光位置との差から測距を行う三角測距法にも適用できる。
更に、二次元光スキャナ(MEMS光スキャナ)を使った走査光学系を例に取って説明したが、本発明は他の走査光学系を用いる場合にも同様に適用可能である。
また、投光ビームと受光ビームの軸が一致した投光/受光同軸型について説明したが、この構成に限定されるものではなく、投光ビームと受光ビームの光路が異なっていても良いことはもちろんである。
以上の実施形態で説明された回路構成や動作手順等については、本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものに過ぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
10…レーザ投光部、11…UVレーザ(光源)、12…レーザドライバ、13…投光光学系、15…投受分離器、20…二次元光スキャナ(走査光学系)、21…スキャンミラー、30…レーザ受光部、31…光検出器(光電子増倍管)、32…受光光学系、33…アンプ、34…バイアス回路、40…測距部、50…制御部、63…光電面、64…電子増倍部(ダイノード)、P1〜P6…出力端子

Claims (8)

  1. 測定対象物に向けて光を放射する光源と、前記測定対象物で反射された光を受ける光検出器とを備え、前記光源から前記測定対象物に向けた放射光と、前記光検出器が受光した前記測定対象物からの反射光とに基づいて前記測定対象物までの距離を測定する光測距装置であって、
    前記光源にアイセーフ帯のUVレーザを設け、前記光検出器に光電子増倍管を設けたことを特徴とする光測距装置。
  2. 前記放射光の投光タイミングと前記反射光の受光タイミングとの時間差、前記放射光の波長と前記反射光の波長との位相差、及び前記放射光の投光位置と前記反射光の受光位置との距離のいずれかを検出して前記測定対象物までの距離を演算する測距部と、前記UVレーザ、前記光電子増倍管及び前記測距部を制御する制御部とを更に具備する、ことを特徴とする請求項1に記載の光測距装置。
  3. 前記光電子増倍管のバイアス電圧を制御するバイアス回路を更に備え、前記制御部で前記バイアス回路を制御し、前記光電子増倍管の利得を変化させてS/N比を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の光測距装置。
  4. 前記光電子増倍管は、電子増倍部の出力段を選択可能に構成され、この電子増倍部の異なる出力段から出力を行うことで利得を変化させてS/N比を制御する、ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1つの項に記載の光測距装置。
  5. 前記光電子増倍管の受光部に、狭視野角でUV波長帯の光を透過する光学的バンドパスフィルタを有する受光光学系を更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1つの項に記載の光測距装置。
  6. 前記光電子増倍管から出力される光電変換後の周波数成分から外乱光ノイズをフィルタ処理するアンプを更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1つの項に記載の光測距装置。
  7. 前記光源から放射される光を集光し、前記制御部の制御により前記測定対象物の照射位置を二次元走査する走査光学系と、この走査光学系により光を集光して生成したスポットサイズを拡大する拡大光学系とを更に備え、前記走査光学系で走査した隣接投光ビーム間の隙間を前記拡大光学系によるスポットサイズの拡大で埋めるように構成した、ことを特徴とする請求項2乃至6いずれか1つの項に記載の光測距装置。
  8. 前記スポットサイズの拡大による前記光電子増倍管の受光レベルの低下を、前記UVレーザの出力と前記光電子増倍管の受光利得の少なくとも一方を上昇させて補償する、ことを特徴とする請求項7に記載の光測距装置。
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