JP2001139893A - 接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた接合方法 - Google Patents

接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた接合方法

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JP2001139893A
JP2001139893A JP2000257574A JP2000257574A JP2001139893A JP 2001139893 A JP2001139893 A JP 2001139893A JP 2000257574 A JP2000257574 A JP 2000257574A JP 2000257574 A JP2000257574 A JP 2000257574A JP 2001139893 A JP2001139893 A JP 2001139893A
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adhesive composition
group
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active energy
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JP2000257574A
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Takeo Kuroda
健夫 黒田
Koji Fukui
弘司 福井
Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性があり塗布可能な粘性を示し、ポット
ライフが長く、短時間の光照射で凝集力が発現し、仮止
め作業を必要とせず、硬化後の耐衝撃性、耐クリープ性
に優れている接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (X)架橋性基あるいは重合性基を有す
る化合物と、(Y)活性エネルギー線を照射されること
により、化合物(X)の少なくとも一部を架橋もしくは
重合させる成分を生成する化合物(Y)とを含み、粘度
が1〜1000万cps(25℃)であり、活性エネル
ギー線の照射を終了した直後の化合物(X)の転化率が
70%以下、活性エネルギー線の照射を終了してから2
5℃で24時間養生した後の化合物(X)の転化率が5
0〜100%、活性エネルギー線の照射を終了してから
25℃で24時間養生した後の硬化物の破断点伸びが1
0〜1000%、かつ動的引っ張り弾性率が105 〜1
9 Paの範囲にある接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常態では流動性が
あり塗布可能な粘性を示し、短時間の活性エネルギー線
の照射で凝集力が向上して仮止め性・仮固定性を発現
し、さらに、架橋または重合によって最終的な接合強度
に到達する接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた接
合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生産性や作業性に優れているた
め、建築・建材分野において接着剤が多用されるように
なってきている。また、工業化住宅等の発展に伴って、
建築部材の組立ラインの高速生産に適した接着剤の要求
が益々強まっている。
【0003】特開昭56−67366号公報には、アル
コキシシリル基のような加水分解性シリル基を持つ化合
物を含み、空気中の湿気等により硬化する接着剤が提案
されている。この接着剤は、接着硬化後の耐衝撃性や耐
クリープ性に優れている。従って、住宅家屋で常に荷重
のかかる部分(タイルの貼り合わせ、壁材の貼り合わ
せ)等での利用が検討され、上記接着剤は、建築・建設
の現場において実際に用いられている。
【0004】しかしながら、上記接着剤は実質的に空気
中の湿気により硬化するため、前記組立ラインに適応さ
せるために速硬化性を有するように設計された場合、ポ
ットライフが短くなり、塗工装置上に長く滞留させるこ
とができないといった問題があった。一方、ポットライ
フを長くするような設計にすると、速やかに硬化しなく
なる。従って、ズレを防ぐための処置をしなければなら
ず、かつ硬化まで養生しなければならなかった。
【0005】一方、従来より、短時間の光照射で硬化す
る光硬化性の組成物が提案されており(例えば、特開昭
63−139969号公報)、該光硬化性の組成物の光
硬化性インキ、光硬化性ワニス、光硬化性コーティング
材または光硬化性接着剤等への利用が提案されている。
上記光硬化性組成物を用いた光硬化性接着剤は、短時間
で光硬化するため、光硬化性接着剤を感光させるための
光を遮るだけで十分な長さのポットライフを確保するこ
とができる。従って、インライン用の接着剤としての利
用が提案がされている。しかしながら、一般に、光硬化
性接着剤では、塗布・貼り合わせ後に光が照射されるた
め、光を実質的に透過しない建築・建材等に用いられる
材料には該光硬化性接着剤を適用できなかった。
【0006】また、上記加水分解性シリル基を持つ化合
物と光硬化性物質とを組み合わせた硬化組成物が、建築
用シーラントとして用いた場合の硬化表面の防汚性、防
塵性及びタックの改善や耐候性の改善等の目的で提案さ
れいる(例えば、特開昭55−36241号公報、特開
平8−325466号公報)。しかしながら、短時間の
光照射により、速硬化性や凝集力の速やかな発現を達成
することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、常態では流動性
を有し、かつ塗布可能な粘性を示し、ポットライフが長
く、また短時間の光照射で凝集力が発現し、仮止め、仮
固定作業を必要とせず、さらに、接着硬化後の硬化物が
耐衝撃性や耐クリープ性等の物性に優れている、接着剤
組成物及び該接着剤組成物を用いた接合方法を提供する
ことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、
(X)架橋性基あるいは重合性基を有する化合物と、
(Y)活性エネルギー線を照射されることにより、化合
物(X)の少なくとも一部を架橋もしくは重合させる成
分を生成する化合物(Y)とを含有する接着剤組成物で
あって、25℃における粘度が1〜1000万cpsで
あり、前記接着剤組成物に前記活性エネルギー線の照射
を終了した直後の化合物(X)の転化率が70%以下で
あり、前記接着剤組成物への活性エネルギー線の照射を
終了してから25℃で24時間養生した後の化合物
(X)の転化率が50〜100%の範囲にあり、前記接
着剤組成物への前記活性エネルギー線の照射を終了して
から25℃で24時間養生した後の硬化物の破断点伸び
が10〜1000%であり、動的引っ張り弾性率が10
5 〜109 Paの範囲にあることを特徴とする。
【0009】第1の発明に係る接着剤組成物では、活性
エネルギー線の照射前には、遮光または除湿などの適切
な保存処置を採用することにより、化合物(X)が架橋
もしくは重合しない。すなわち、化合物(X)がそのま
まの状態でほとんど残存し、常態では、好適な流動性を
示す。よって、従来より公知の塗布装置を用いたり、手
作業により、様々な被着体に容易に塗布することができ
る。
【0010】また、活性エネルギー線が照射されると、
化合物(Y)が速やかに分解するものの、通常の貼合作
業時間の範囲内では、化合物(X)の一部または全てが
未反応のまま残存する。従って、化合物(X)の性状及
び残存率に応じて、凝集力が発現し、仮止め性を示す程
の粘着性を示すような状態となり、様々な被着体への接
着に好適に用いることができる。
【0011】また、活性エネルギー線の照射を停止した
後も、上記架橋もしくは重合反応が暗反応で進行するの
で、化合物(X)の残存率が速やかに低下していき、速
やかに硬化物を与える。
【0012】上記接着剤組成物では、好ましくは、前記
接着剤組成物への活性エネルギー線の照射を終了した直
後の化合物(X)の転化率が10〜70%の範囲にあ
り、前記接着剤組成物への活性エネルギー線の照射を終
了した直後の硬化物の動的剪断弾性率が105 〜107
Paの範囲とされる。従って、活性エネルギー線の照射
後に化合物(X)が実質上存在しなくなった状態におい
て、弾力性に富む硬化物が得られる。
【0013】また、好ましくは、前記接着剤組成物に活
性エネルギー線の照射を終了した直後の化合物(X)の
転化率が30%以下であり、25℃における粘度が1〜
1000万cpsの範囲にあり、前記接着剤組成物への
前記活性エネルギー線の照射を終了してから25℃で1
2時間養生した後の化合物(X)の転化率が50〜10
0%の範囲とされる。この場合には、活性エネルギー線
の照射を終了してからある程度の時間に渡り流動性が確
保される。従って、粗面への濡れ性に優れた接着剤組成
物を提供することができ、この接着剤組成物は、モルタ
ルや合板のような被着体の接着に好適に用いられ得る。
【0014】なお、本明細書において、動的剪断弾性率
及び動的引っ張り弾性率は、粘弾性スペクトルメーター
を用い、測定温度は25℃、印加周波数は動的剪断弾性
率の場合0.1rad/s、動的引っ張り弾性率の場合
63rad/sで測定した値である。また、破断点伸び
はJIS K 6301に従って、引っ張り試験機を用
い、クロスヘッドスピード500mm/分及び25℃の
温度で測定した値である。
【0015】第1の発明に係る接着剤組成物では、上記
化合物(X)及び化合物(Y)以外に、他の成分を含ん
でいてもよい。次に述べる第2の発明に係る接着剤組成
物は、このように、化合物(X)及び化合物(Y)以外
の成分をも含む接着剤組成物である。
【0016】第2の発明に係る接着剤組成物は、(A)
一分子中に2個以上の加水分解性シリル基を有する化合
物と、(B)化合物(A)を架橋させるための化合物
と、(C)分子中に重合性基を有する化合物と、(D)
化合物(C)中の重合性基を光により重合開始させる化
合物と、(E)チキソトロピー付与剤とを含有する。す
なわち、第2の発明に係る接着剤組成物における化合物
(A)及び(C)は、第1の発明における化合物(X)
に相当し、化合物(D)は、第1の発明における化合物
(Y)に相当する。化合物(B)は、化合物(A)を湿
気により架橋を促進させるための触媒である。
【0017】言い換えれば、第2の発明に係る接着剤組
成物は、第1の発明に係る接着剤組成物に、さらに、該
化合物(A)の架橋を促進させる触媒としての化合物
(B)と、チキソトロピー付与剤(E)とを含有させた
ものに相当する。
【0018】第2の発明に係る接着剤組成物では、好ま
しくは、上記化合物(A)の加水分解性シリル基はアル
コキシシリル基であり、また、化合物(A)はポリアル
キレングリコールまたはポリオレフィンから選ばれるポ
リマー中に該アルコキシシリル基が置換した化合物であ
る。
【0019】第2の発明における接着剤組成物におい
て、好ましくは、上記化合物(C)の重合性基はラジカ
ル重合性基であり、化合物(D)は光ラジカル発生剤で
ある。第2の発明のより限定的な局面では、上記化合物
(C)のラジカル重合性基は、アクリロイル基またはメ
タクリロイル基である。
【0020】第2の発明に係る接着剤組成物の他の特定
の局面では、上記チキソトロピー付与剤(E)は、ガラ
スバルーン、ガラスビーズ、表面処理炭酸カルシウム及
び各種シリカからなる群より選ばれる少なくとも1種で
ある。
【0021】本発明に係る接合部材の接合方法は、第
1,第2の発明の接着剤組成物を、接合部材の片方に塗
布し、塗布した接着剤組成物層の上面から活性エネルギ
ー線を照射し、その後、他方の接合部材を貼り合わせる
ことを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】〔第1の発明〕第1の発明において、化合
物(X)の架橋性基あるいは重合性基としては、特に限
定されるわけではないが、例えば、アルコキシシリル
基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、もしくはブ
ロモシリル基などの加水分解性シリル基;エポキシ基、
オキセタニル基などのオキシラン;イソシアネート基;
アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、アリ
ル基、ビニルオキシ基、ビニルオキシカルボニル基、マ
レイミド基、不飽和性酸無水物などの重合性不飽和基な
どを挙げることができる。この場合、一分子中に架橋性
基または重合性基が複数種含まれていてもよい。また、
複数の化合物(X)を併用してもよい。
【0023】化合物(X)の具体的な例としては、後述
の化合物(A)及び(C)の例や下記に例示するような
イソシアネート基を分子内に1つ以上有する化合物があ
り、例えば、芳香族系単官能イソシアネートとしては、
フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート、
2,4−ジメトキシフェニルイソシアネート、2,6−
ジメチルフェニルイソシアネート、3,5−ジメチルフ
ェニルイソシアネート、3−アセトフェニルイソシアネ
ート、2−ビフェニルイソシアネート、2,6−ジイソ
プロピルフェニルイソシアネート、2−エトキシフェニ
ルイソシアネート、4−エトキシフェニルイソシアネー
ト、2−エチルフェニルイソシアネート、4−ヘプチル
オキシフェニルイソシアネート、4−イソプロピルフェ
ニルイソシアネート、2−メトキシフェニルイソシアネ
ート、3−メトキシフェニルイソシアネート、4−メト
キシフェニルイソシアネート、4−メチル−3−ニトロ
フェニルイソシアネート、2−ニトロフェニルイソシア
ネート、3−ニトロフェニルイソシアネート、4−ニト
ロフェニルイソシアネート、2−フェノキシフェニルイ
ソシアネート、2−プロピルフェニルイソシアネート、
o−トリルイソシアネート、m−トリルイソシアネー
ト、p−トリルイソシアネート 脂肪族系単官能イソシアネートとしては、シクロヘキシ
ルイソシアネート、ペンチルイソシアネート、オクチル
イソシアネート、ベンジルイソシアネート、ドデシルイ
ソシアネート、エチルイソシアネート、ヘプチルイソシ
アネート、エトキシカルボニルイソシアネート、ヘキサ
デシルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、4−
メトキシベンジルイソシアネート、2−メチルベンジル
イソシアネート、3−メチルベンジルイソシアネート、
4−メチルベンジルイソシアネート 芳香族系ジイソシアネートとしては、2,4−トリレン
ジイソシアネート(TDI)、フェニルレンジイソシア
ネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)、MDIとトリ
フェニルメタントリイソシアネート等との混合物(クル
ードMDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、
イソフォロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、メチ
レンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、トリジンジイソシア
ネート 脂肪族系ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、キシリレンジイソシアネート、水添キ
シリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルヘンタジ
イソシアネート3官能以上のポリイソシアネートとして
は、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート、TMP変性TD
I、イソシアヌレート結合TDI、TMP変性HDI、
イソシアヌレート結合HDI、ビューレト結合HDI、
TMP変性IPDI、イソシアヌレート結合IPDIが
例示される。
【0024】イソシアネート化合物は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。化合物
(Y)としては、化合物(X)の種類に応じて適宜の化
合物が選ばれる。このような化合物(Y)としては、例
えば、後述の化合物(D)で例示している光ラジカル発
生剤、光カチオン発生剤、光酸発生剤、光アミン発生剤
のような光分解によって化合物(X)の架橋、重合性基
に対応した反応開始種を発生する化合物を挙げることが
できる。また、複数種の化合物(Y)を併用してもよ
い。
【0025】上記活性エネルギー線としては、紫外線、
可視光、赤外線、電子線、X線などを挙げることができ
る。光照射によりアミンを発生する光アミン発生剤とし
ては、アシルオキシイミノ基を持つ化合物、カルバモイ
ルオキシイミノ基を持つ化合物、カルバミン酸o−ニト
ロベンジルが挙げられる。特に下記の構造式で表される
カルバモイルオキシイミノ基を持つ化合物が好ましい。
【0026】
【化1】
【0027】上記構造式の化合物を得る方法としては、
ウレタンプレポリマー、または、イソシアネート化合物
と、オキシム化合物との反応により得ることができる。
反応は公知の方法を用いることができ、例えば、イソシ
アネート基のモル数とオキシムの水酸基のモル数が等量
となるように仕込み、必要に応じて錫触媒や3級アミン
のようなイソシアネート基と水酸基の反応触媒を添加し
反応させることにより得られる。
【0028】また、本発明は、必要に応じて後述の物性
調整剤、増量剤、補強剤、可塑剤、着色剤、難燃剤、タ
レ防止剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、溶
剤、香料、顔料、染料、化合物(Y)に対する増感剤等
を添加しても良い。
【0029】活性エネルギー線源は、活性エネルギー線
の種類に応じて適宜選ばれる。例えば、超高圧水銀灯、
高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起
水銀灯、ハロゲンランプ、エキシマレーザー、キセノン
ランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置などが挙げら
れる。
【0030】なお、第1の発明において、化合物(X)
の転化率(%)は、以下の式で表される。 転化率(%)=〔a(0)−a(t)/a(0)〕×1
00 但し、a(0)=活性エネルギー線照射前の接着剤組成
物中の化合物(X)の含有量 a(t)=活性エネルギー線照射後、t時間経過した後
の接着剤組成物中の化合物(X)の含有量 なお、化合物(X)の含有量の測定は、化合物(X)に
応じた方法から選ばれる。このような測定方法として
は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー、薄層クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー、順層クロマトグラフィー、逆層クロマトグ
ラフィー、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置、架橋性あ
るいは重合性の官能基に応じた滴定法、ゲル分率定量法
などを用いた方法が挙げられる。
【0031】また、第1の発明においては、活性エネル
ギー線照射前の接着剤組成物の25℃における粘度は1
〜1000万cpsの範囲にある。粘度が1000万c
psを超えると、粘度が高くなりすぎ、被着体への塗工
が困難となる。なお、本明細書における粘度とは、B型
回転粘度計を用いて、ローター回転速度10rpmにて
測定された値である。
【0032】第1の発明に係る接着剤組成物では、活性
エネルギー線照射終了直後の化合物(X)の転化率が0
〜70%の範囲にある。すなわち、活性エネルギー線が
照射されると、速やかに化合物(Y)が分解するもの
の、通常の貼合作業時間の範囲内では、架橋性あるいは
重合性成分である化合物(X)は、一部あるいは全てが
未反応のまま残存するので、化合物(X)の性状及び残
存率に応じて、凝集力が発現し、仮止め性を示す程の粘
着力が発現されることになるか、もしくは、濡れ性を示
す流動性を維持しつつも速やかに架橋が完了することに
なる。従って、被着体への接着を容易にかつ確実に行う
ことができる。
【0033】また、活性エネルギー線照射を終了してか
ら、25℃で24時間養生した後の化合物(X)の転化
率が50〜100%であり、硬化物の破断点伸びが10
〜1000%、動的引っ張り弾性率が105 〜109
aの範囲にあるので、硬化後は、耐衝撃接着性や耐久接
着性が高められる。
【0034】すなわち、活性エネルギー線の照射後も暗
反応により硬化が進行するので、化合物(X)の残存率
が速やかに低下していき、上記のような耐衝撃接着性及
び耐久接着性に優れた硬化物が与えられる。
【0035】〔第2の発明〕第2の発明に用いられる、
一分子中に2個以上の加水分解性シリル基を有する化合
物(A)における加水分解性シリル基としては、特に限
定されず、例えば、シリル基の少なくとも1つの水素原
子がアルコキシ基で置換されたもの、シリル基の少なく
とも1つの水素原子がオキシム基で置換されたもの、シ
リル基の少なくとも1つの水素原子がアルケニルオキシ
基で置換されたもの、シリル基の少なくとも1つの水素
原子がアセトキシ基で置換されたもの、シリル基の少な
くとも1つの水素原子がハロゲン基で置換されたもの等
が挙げられる。貯蔵安定性の観点から、シリル基の少な
くとも1つの水素原子がアルコキシ基で置換されたもの
(アルコキシシリル基)が好適に用いられる。
【0036】上記加水分解性シリル基としてアルコキシ
シリル基を有する化合物としては、接着剤組成物の粘度
設計が容易であり、かつ硬化後の凝集力と接着性のバラ
ンスを両立させ得るので、一分子中に少なくとも2個以
上の加水分解性シリル基を有するポリマーが好適に用い
られる。用いられる上記ポリマーとしては、特に限定さ
れず、例えば、プロピレングリコールやエチレングリコ
ール等のポリアルキレングリコール、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポ
リアクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙
げられ、また、これらの共重合体を用いてもよく、この
中でポリアルキレングリコールまたはポリオレフィンが
好ましい。これらのポリマーの重量平均分子量として
は、4000〜30000が好ましく、さらに、100
00〜30000で、かつ分子量分布(Mw/Mn)が
1.6以下のものがより好ましい。
【0037】ここで、上記アルコキシシリル基とは、モ
ノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、及びト
リアルコキシシリル基を意味し、また、アルコキシ基と
しては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオ
キシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、tert
-ブトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基等が挙
げられる。また、ジアルコキシシリル基あるいはトリア
ルコキシシリル基の場合、同じアルコキシ基を用いても
よいし、異なるアルコキシ基を組み合わせて用いてもよ
い。
【0038】上記アルコキシシリル基のポリマーへ置換
される位置は、ポリマー末端でもよいし、ポリマーの側
鎖であってもよい。また、ポリマー末端とポリマー側鎖
の両方に位置していてもよい。
【0039】上記化合物(A)としては、例えば、鐘淵
化学工業社製の商品名MSポリマーのMSポリマーS−
203、S−303、S−903等、商品名サイリルポ
リマーのサイリルSAT−200、MA−403、MA
−447等、旭硝子社製の商品名エクセスターESS−
2410、ESS−2420、ESS−3630等の市
販の化合物を用いてもよい。
【0040】化合物(A)を架橋させるための化合物
(B)は、上記化合物(A)を空気中の湿気で架橋させ
る際に、促進作用あるいは触媒作用を示すものであれば
特に限定されず、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジ
ブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチ
ル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサ
イド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル
錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブ
チル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイド等の錫化
合物、テトラ−n−ブトキシチタネート、テトライソプ
ロポキシチタネート等のチタネート系化合物、ジブチル
アミン−2−エチルヘキソエート等のアミン塩類及びそ
の他の酸性触媒及び塩基性触媒等が挙げられ、これらは
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】分子中に重合性基を有する上記化合物
(C)は、ラジカル重合性基、カチオン重合性基等の重
合性を示す置換基を有する化合物であれば特に限定され
ず、異なる重合性基を一分子中に複数持ち合わせていて
もよい。
【0042】ラジカル重合性基としては、例えば、スチ
リル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルエ
ステル基等が挙げられ、良好な重合性を示すアクリロイ
ル基、メタクリロイル基が好ましい。
【0043】上記スチリル基を持つ化合物としては、例
えば、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチ
ルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブ
トキシスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0044】上記アクリロイル基またはメタクリロイル
基を持つ化合物として、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イ
ソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)
アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2
−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアク
リレート、ウレタンアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−
ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロ
キシヘキシル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−
3−メチルブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−
[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル 2−ヒドロキ
シエチル フタル酸、2−[(メタ)アクリロイルオキ
シ]エチル 2−ヒドロキシプロピル フタル酸等や、
【0045】・化合物1 CH2=CH-C(O)O-CH2CH2O-[C(O)CH2CH2CH2CH2CH2O]n-H(n=1
〜10) ・化合物2 CH2=C(CH3)-C(O)O-CH2CH2O-[C(O)CH2CH2CH2CH2CH2O]n-H
(n=1〜10) ・化合物3 CH2=CH-C(O)O-(CH2CH2O)n-H(n=1〜12) ・化合物4 CH2=C(CH3)-C(O)O-(CH2CH2O)n-H(n=1〜12) ・化合物5 CH2=CH-C(O)O-[CH2CH(CH3)O]n-H(n=1〜12) ・化合物6 CH2=C(CH3)-C(O)O-[CH2CH(CH3)O)n-H(n=1〜12) ・化合物7 CH2=C(CH3)-C(O)O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-H(n=1〜
12) ・化合物8 CH2=CH-C(O)O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-H(n=1〜12) ・化合物9 CH2=C(CH3)-C(O)O-(CH2CH2O)n-(CH2CH2CH2CH2O)m-H(n=1
〜12) ・化合物10 CH2=CH-C(O)O-(CH2CH2O)n-(CH2CH2CH2CH2O)m-H(n=1〜1
2) ・化合物11 CH2=CH-C(O)O-(CH2CH2O)n-CH3(n=1〜10) ・化合物12 CH2=C(CH3)-C(O)O-(CH2CH2O)n-CH3(n=1〜30) ・化合物13 CH2=CH-C(O)O-[CH2CH(CH3)O]n-CH3(n=1〜10) ・化合物14 CH2=C(CH3)-C(O)O-[CH2CH(CH3)O]n-CH3(n=1〜10) ・化合物15 CH2=C(CH3)-C(O)O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O)m-H(n=1〜
10) ・化合物16 CH2=CH-C(O)O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O)m-H(n=1〜10) ・化合物17 CH2=CH-C(O)O-[CH2CH(CH3)O]n-C(O)-CH=CH2(n=1〜20) ・化合物18 CH2=C(CH3)-C(O)O-[CH2CH(CH3)O]n-C(O)-C(CH3)=CH2(n=
1〜20) ・化合物19 CH2=CH-C(O)O-[CH2CH2O]n-C(O)-CH=CH2(n=1〜20) ・化合物20 CH2=C(CH3)-C(O)O-[CH2CH2O]n-C(O)-C(CH3)=CH2(n=1〜2
0) 等が挙げられる。
【0046】上記ビニルエステル基を持つ化合物として
は、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニ
ル等が挙げられる。
【0047】また、カチオン重合性基としては、例え
ば、エポキシ基、オキセタニル基、ビニロキシ基、スチ
リル基等が挙げられる。上記エポキシ基を持つ化合物と
しては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水
添ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF
系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族環
式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキ
シ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、グリシジルエステ
ル系化合物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ス
チレン−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられ
る。
【0048】上記オキセタニル基を持つ化合物として
は、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセ
タン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、
3−エチル−3−へキシルオキシメチルオキセタン、
1,4−ビス{3−エチル−3−オキセタニルメトキ
シ)メチル}ベンゼン等が挙げられる。
【0049】上記ビニロキシ基を持つ化合物としては、
例えば、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブ
チルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシ
ルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデ
シルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテ
ル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリチ
レングリコールメチルビニルエーテル、安息香酸(4−
ビニロキシ)ブチル、エチレングリコールジビニルエー
テル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエ
チレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレング
リコールジビニルエーテル、ブタン−1,4−ジオール
−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール−ジ
ビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル−ジビニルエーテル、イソフタル酸ジ(4−ビニロキ
シ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、
コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプ
ロパントリビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニ
ルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6
−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサン
−1,4−ジメタノール−モノビニルエーテル、ジエチ
レングリコールモノビニルエーテル3−アミノプロピル
ビニルエーテル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチ
ルビニルエーテル、ウレタンビニルエーテル、ポリエス
テルビニルエーテル等が挙げられる。
【0050】上記スチリル基を持つ化合物としては、例
えば、スチレン、インデン、αーメチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチ
ルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブ
トキシスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0051】化合物(C)中の重合性基を光により重合
開始させる化合物(D)は、化合物(C)に含まれる重
合性基の重合反応様式により、適宜選択される。重合性
基がラジカル重合性基の場合、光照射によりラジカル重
合を誘発する化合物(光ラジカル発生剤)であれば特に
限定されず、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α
−ヒドロキシ−α,α'−ジメチルアセトフェノン、メ
トキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテ
ル等のベンゾインエーテル系化合物、ベンジルジメチル
ケタール等のケタール誘導体化合物、ハロゲン化ケト
ン、アシルフォスフィンオキシド、アシルフォスフォナ
ート、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベン
ジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−1−ブタノン、2,4,6−トリメ
チルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキシド、ビ
ス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(η5
−シクロペンタジエニル)−ビス(ペンタフルオロフェ
ニル)−チタニウム、ビス(η5−シクロペンタジエニ
ル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピリ−
1−イル)フェニル]−チタニウムが挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい
し、これら化合物を含む市販のものを用いてもよい。
【0052】重合性基がカチオン重合性基の場合、光照
射によりカチオン重合を誘発する化合物(光カチオン発
生剤)であれば特に限定されず、例えば、鉄ーアレン錯
体化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニウム、アルミニウ
ム錯体/シラノール塩等が挙げられる。これらの市販の
ものとしては、例えば、チバガイギー社製イルガキュア
ー261、旭電化工業社製オプトマーSP−150、オ
プトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプ
トマーSP−171、ゼネラルエレクトロニクス社製U
VE−1014、サートマー社製CD−1012、三新
化学工業社製サンエイドSI−60L、サンエイドSI
−80L、サンエイドSI−100L、日本曹達社製C
I−2064、CI−2639、CI−2624、CI
−2481、ローヌ・プーラン社製RHODORSIL
PHOTOINITIATOR2074、ユニオンカー
バイド社製UVIー6990、ミドリ化学社製BBIー
103、MPIー103、TPSー103、MDSー1
03、DTSー103、NATー103、NDSー10
3等を用いることができる。また、20〜80℃付近で
用いる場合は、熱触媒活性の低い化合物が貯蔵安定性の
点から好ましい。また、これらは単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0053】さらに、光カチオン発生剤の感光性を向上
させる目的で、アントラセン、ペリレン、コロネン、テ
トラセン、ベンズアントラセン、フェノチアジン、フラ
ビン、アクリジン、ケトクマリン、チオキサントン誘導
体、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2−クロロチオ
キサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4
−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチ
オキサンソン、イソプロピルチオキサンソン等の増感剤
を適宜併用してもよい。
【0054】また、上記化合物(D)の感光波長として
は、特に限定されないが、300〜800nmの波長成
分を含む光により感光する化合物が好適に用いられる。
300nm未満の波長でのみ感光する化合物(D)で
は、十分なエネルギーを得ることができて速やかに化合
物(C)を重合あるいは架橋させることが可能である
が、本発明の接着剤組成物を厚肉で塗布した場合、表面
のみ凝集力が増し、バルク全体に均一に初期凝集力が発
現しなくなったり、光照射表面の濡れ性が著しく劣るこ
とがある。一方、800nmを超える波長でのみ感光す
る化合物(D)では、化合物(C)を低エネルギー(熱
エネルギー)でも容易に分解して、重合あるいは架橋さ
せてしまうため、貯蔵安定性を確保できなくなることが
ある。
【0055】チキソトロピー付与剤(E)は、接着剤組
成物がチキソトロピー性を発現できる化合物から適宜選
ばれる、例えば、コロイダルシリカ等の各種シリカ、疎
水化炭酸カルシウム等の表面処理炭酸カルシウム、ガラ
スバルーン、ガラスビーズ、ポリビニルピロリドン等を
挙げることができ、ガラスバルーン、ガラスビーズ、各
種シリカ、表面処理炭酸カルシウムが好ましい。このチ
キソトロピー付与剤は、本発明の接着剤組成物に用いら
れる化合物(A)あるいは(C)に対し親和性の高い表
面を有することが好ましく、例えば、化合物(C)とし
てウレタンアクリレートを用いた場合、チキソトロピー
付与剤(E)としてはガラスバルーンが好ましく、ま
た、化合物(C)としてα,ω−ジアクリロイル−ポリ
(プロピレングリコール)を用いた場合、チキソトロピ
ー付与剤(E)としては、例えば、表面処理炭酸カルシ
ウム等の表面処理を施したものが好適に用いられる。
【0056】次に、第2の発明の接着剤組成物に用いら
れる各成分の配合割合は、機械塗工性及び貯蔵安定性に
優れ、ポットライフが長く、短時間の光照射で初期凝集
力が発現する限り特に限定されないが、下記の配合割合
が好ましい。すなわち、一分子中に2個以上の加水分解
性シリル基を有する化合物(A)100重量部に対し
て、化合物(A)を架橋させるための化合物(B)0.
01〜20重量部、分子中に重合性基を有する化合物
(C)15〜100重量部、化合物(C)中の重合性基
を光により重合開始させる化合物(D)0.01〜20
重量部が好ましく、また、チキソトロピー付与剤(E)
は、化合物(A)〜(E)の合計100容量%に対し
て、20〜65容量%(25℃)の割合で配合されてい
ることが好ましい。
【0057】上記化合物(B)の配合割合が、0.01
重量部未満では、上記化合物(A)の硬化速度が低下
し、実質的に実用に適さなくなることがあり、逆に、2
0重量部を超えると、硬化速度は十分早くなるが、硬化
後のバルクへの影響が著しく、十分な接着力を得ること
が困難になることがある。
【0058】上記化合物(C)の配合割合が、15重量
部未満では、光重合または光架橋した後の初期凝集力
が、過剰のチキソトロピー付与剤を添加したとしても、
発現できなくなることがある。逆に、100重量部を超
えると、光照射後の初期凝集力は十分となるものの、凝
集力が著しく大きくなるため、接着剤組成物の被着体へ
の濡れ性が低下し、もはや十分な初期接着性が発現でき
なくなることがある。
【0059】上記化合物(D)の配合割合が、0.01
重量部未満では、光照射による上記化合物(C)の重合
または架橋速度が著しく低下し、光照射後の初期接着力
が発現できなくなることがある。逆に、20重量部を超
えると、硬化速度は十分早くなるが、硬化後のバルクへ
の影響が著しく現れるようになり、十分な接着力を得る
ことが困難なことがある。
【0060】上記チキソトロピー付与剤(E)の配合割
合が、20容量%未満では、十分なチキソトロピー性を
得ることが困難となることがあり、また、光照射後の初
期接着力を得ることが困難となることがある。逆に、6
5容量%を超えると、本発明の接着剤組成物の粘度が極
端に上がり、機械塗工が困難となったり、塗工速度が著
しく低下することがある。
【0061】本発明の接着剤組成物には、必要に応じ
て、引張特性等を改善する物性調整剤、増量剤、補強
剤、可塑剤、着色剤、難燃剤等の各種添加剤を加えても
よい。上記の引張特性等を改善する物性調整剤として
は、各種シランカップリング剤として、例えば、ビニル
トリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,
N'−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]
エチレンジアミン、N,N'−ビス−[3−(トリエト
キシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N'−
ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサ
エチレンジアミン、N,N'−ビス−[3−(トリエト
キシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミン等が挙
げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0062】上記増量剤としては、本発明による接着剤
組成物中に添加しても著しいチキソトロピー性を発現し
ないものが好適に利用でき、例えば、タルク、クレー、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水珪素、含水珪
素、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、カーボンブラッ
ク等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0063】上記可塑剤としては、例えば、リン酸トリ
ブチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、フ
タル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、グリセリン
モノオレイル酸エステル等の脂肪族一塩基酸エステル
類、アジピン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸エステル
類、ポリプロピレングリコール類等が挙げられ、これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0064】その他、本発明の接着剤組成物には、必要
に応じて、タレ防止剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外
線吸収剤、溶剤、香料、顔料、染料等を添加してもよ
い。本発明による接合部材の接合方法は、上記第1,第
2の発明の接着剤組成物を接合部材の片方に塗布し、塗
布した接着剤組成物層の上面から光を照射し、その後、
他方の接合部材を貼り合わせることを特徴とする。
【0065】上記接合方法において、上記接着剤組成物
を片方の接合部材に塗布し、次に他方の接合部材を貼り
合わせると、光透過性が実質的に無い接合部材の場合、
その後、塗布した接着剤組成物に光を照射しすることは
困難となる。一方、光を照射した上記接着剤組成物を接
合部材に塗布し、貼り合わせを試みても、光照射により
粘度が上昇し、凝集力が著しく向上しているため、上記
接着剤組成物を塗布をすることが困難となる場合があ
る。
【0066】本発明の接合方法において、光照射に用い
られる光源としては、上記化合物(C)または、感光性
を向上させるために添加した上記増感剤に、吸収される
波長成分を含む光を発光できる光源であれば特に限定さ
れず、用いられる化合物(C)または増感剤により適宜
選択されるが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧
水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマーレーザー、ケミカル
ランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起
水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍
光灯、太陽光等が挙げられる。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0068】(1)接着剤組成物の調製 (実施例1〜11及び比較例1〜5) 表1〜表3に示す配合組成に従って、アルミホイルで遮
光したビーカー中で、まず、化合物(A)、化合物
(B)、化合物(C)、化合物(D)を均一になるまで
撹拌、混合した(粉末等が含まれる場合は、遮光下、5
0℃に加温しながら混合した)。上記配合物が均一に混
合された後に、チキソトロピー付与剤(E)を加え、撹
拌機(特殊機化工業社製TKホモディスパー、撹拌条件
500rpm×10分)を用いて分散させて、本発明の
接着剤組成物を得た。
【0069】(実施例12) (ウレタンプレポリマーの合成)分子量4000のトリ
メチロールプロパンとプロピレンオキサイドよりなるポ
リエーテルトリオール(アデカポリエーテルT−400
0、旭電化工業社製)100重量部、プロピレンオキサ
イド(分子量6000)100重量部と、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートをNCO/OH比1.9になるよう
に添加し、80℃・5時間反応させて、ウレタンプレポ
リマーを得た。こうして得られた化合物をウレタンプレ
ポリマーとする。
【0070】(光アミン発生剤の合成)ヘキサメチレン
ジイソシアネート0.05モルに、THF100mlに
溶解したアセトフェノンオキシム0.1モルを添加し、
乾燥雰囲気下、窒素雰囲気下50℃で4時間攪拌した。
その後、THFを揮発させた。こうして得られた白色の
固体を、MEKに80℃で溶解し、再結晶化させること
により精製した。こうして得られた化合物を光アミン発
生剤とする。
【0071】(組成物の調製)上記で得られたウレタン
プレポリマー、100重量部に対して、光アミン発生
剤、増感剤アントラセンを表4のように添加し、均一に
なるまで攪拌して組成物を得た。
【0072】(比較例6)実施例12のウレタンプレポ
リマーのみを比較例6として用いた。
【0073】(2)性能評価方法 上記実施例1〜12及び比較例1〜6で得られた接着剤
組成物について、粘度、圧縮剪断接着力、剪断クリー
プ、ポットライフ(可使時間)、初期耐クリープ性、転
化率、硬化物の破断点伸び、動的引っ張り弾性率及び動
的剪断弾性率を以下の方法で評価した。実施例1〜11
の結果を表5,表6に、比較例1〜5の結果を表7に、
実施例12及び比較例6の結果を表4に示した。
【0074】1)粘度 JIS K 6833に準拠して、回転粘度計(東京計
器社製、B型粘度計)を用いて、ローターNo4、回転
速度10rpmの条件下、25℃で測定した。但し、チ
キソトロピー付与剤(E)を用いず、上記条件下での測
定可能範囲を超え、かつ、接着剤組成物がニュートン粘
性体の場合は、用いるローター及び回転速度は適宜選ん
で評価した。
【0075】2)圧縮剪断接着力 スレート被着体(35mm×25mm×8mm)上に、
接着剤組成物を25mm×25mm×0.3mmとなる
ように塗布し、他のスレート被着体を貼り合わせ、評価
試験サンプルを作成する。得られたサンプルをJIS
K 6852に準拠して圧縮試験(クロスヘッドスピー
ド300mm/分)を行い、光照射前の圧縮剪断接着力
を評価した。
【0076】次に、上記と同様にして、スレート被着体
上に接着剤組成物を塗布し、この塗布面に紫外線(高圧
水銀灯、照射エネルギー:700mJ/cm2 (実施例
1〜11及び比較例1〜5),7000mJ/cm
2 (実施例12及び比較例6)、365nm)を照射し
た後、他のスレート被着体を貼り合わせ、評価試験サン
プルを作成する。得られたサンプルをJIS K 68
52に準拠して圧縮試験(クロスヘッドスピード300
mm/分)を行い、光照射直後の圧縮剪断接着力を評価
した。
【0077】さらに、上記光照射直後の圧縮剪断接着力
を評価するのと同じ方法で評価試験サンプルを作成す
る。得られたサンプルを25℃、湿度63%の条件下で
7日間養生した後、JIS K 6852に準拠して圧
縮試験(クロスヘッドスピード5mm/分)を行い、光
照射7日後の圧縮剪断接着力を評価した。
【0078】3)剪断クリープ(初期剪断クリープ試
験) 評価サンプルは、ペンタイト鋼板(25mm×150m
m×1mm)に組成物を塗布面積が25mm×25mm
となるように塗布した。被塗物に紫外線を照射した後、
ペンタイト鋼板(25mm×150mm×1mm)を貼
り合わせ、実施例の記載の通り23℃で所定の時間養生
した。得られたサンプルの一方の被着体を吊し、他方の
被着体の自重を剪断荷重としてクリープ性を評価した。
評価値は、評価サンプルを吊して、30分間静置し、荷
重が落下するかどうかで評価した。
【0079】4)ポットライフ(可使時間) JIS K 6833に準拠して、接着剤組成物をガラ
ス基板上に、塗布厚み0.35mmとなるように塗布
し、23℃、湿度65%、遮光下で放置して、接着剤組
成物を塗布してから糸引きが生じるまでの時間をポット
ライフとして評価した。
【0080】5)転化率 活性エネルギー線照射を終了した直後、活性エネルギー
線の照射を終了してから25℃で12時間養生した後、
及び活性エネルギー線の照射を終了してから25℃で2
4時間養生した後の化合物(C)の各転化率を測定し
た。
【0081】なお、転化率の測定に際し、化合物(C)
の含有量は、RI(Retlactive Index)装置を備えたゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーにより求め、活
性エネルギー線照射前の化合物(C)の含有量に対する
割合で上記各転化率を求めた。
【0082】6)硬化物の破断点伸び JIS K 6301に従って、クロスヘッドスピード
500mm/分及び25℃の条件で、引っ張り試験機を
用いて、活性エネルギー線照射を終了してから25℃で
24時間養生した後の硬化物の破断点伸びを測定した。
【0083】7)動的引っ張り弾性率 活性エネルギー線の照射を終了してから25℃で24時
間養生した後の硬化物の動的引っ張り弾性率を、粘弾性
スペクトルメーターを用い、25℃及び印加周波数63
rad/sの条件で測定した。
【0084】8)動的剪断弾性率 活性エネルギー線の照射を終了した直後、硬化物の動的
剪断弾性率を、粘弾性スペクトルメーターを用い、測定
温度25℃及び印加周波数0.1rad/sの条件で測
定した。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】表4〜表6に示したように、実施例1〜1
2の接着剤組成物は、塗布粘度が適当で、光照射直後の
接着力が高く凝集力が向上しており、ポットライフも長
く、また、光照射7日後の接着力も十分発現している。
【0093】表4,表7に示したように、比較例1,3
〜6の接着剤組成物は、チキソトロピー付与剤(E)を
含有しないため、また、比較例2の接着剤組成物は、分
子中に重合性基を有する化合物(C)及び化合物(C)
中の重合性基を光により重合開始させる化合物(D)を
含有しないため、光照射直後の接着力が劣っている。
【0094】
【発明の効果】第1の発明に係る接着剤組成物では、活
性エネルギー線を照射する前、すなわち初期状態では、
十分な流動性を有し、塗布装置や手作業により容易に被
着体に塗布することができる。そして、活性エネルギー
線が照射されると、速やかに化合物(Y)が分解し、化
合物(X)が架橋もしくは重合する。この場合、通常の
塗布時間の範囲内では、化合物(X)の一部が未反応の
まま残存し、化合物(X)の残存率に応じて、適度な凝
集力が発現するので、仮止めを必要としない程の粘着性
を示す。また、活性エネルギー線の照射を停止した後、
上記重合及び架橋が暗反応で進行するので、速やかに硬
化が進行する。
【0095】よって、第1の発明によれば、貯蔵安定性
に優れ、接着に際しての作業性及び硬化物の硬化性に優
れた接着剤を提供することができる。また、硬化後は、
優れた耐衝撃性及び耐クリープ性を示す。
【0096】第2の発明に係る接着剤組成物は、空気中
の湿気で硬化する成分に、短時間の光照射により凝集力
を発現するような成分と、チキソトロピー付与剤を含有
するため、常態では流動性があり塗布可能な粘性を示
し、ポットライフが長く、また短時間の光照射で凝集力
が発現し、仮止め、仮固定作業を必要としないためライ
ンの接合工程に適応でき、かつ接着硬化後の耐衝撃性、
耐クリープ性等の物性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 DA001 EE021 EF282 FA132 GA31 HB18 HC16 JB07 KA14 KA15 KA16 LA01 PA32

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (X)架橋性基あるいは重合性基を有す
    る化合物と、 (Y)活性エネルギー線を照射されることにより、化合
    物(X)の少なくとも一部を架橋もしくは重合させる成
    分を生成する化合物(Y)とを含有する接着剤組成物で
    あって、 25℃における粘度が1〜1000万cpsであり、前
    記接着剤組成物に前記活性エネルギー線の照射を終了し
    た直後の化合物(X)の転化率が70%以下であり、前
    記接着剤組成物への活性エネルギー線の照射を終了して
    から25℃で24時間養生した後の化合物(X)の転化
    率が50〜100%の範囲にあり、前記接着剤組成物へ
    の前記活性エネルギー線の照射を終了してから25℃で
    24時間養生した後の硬化物の破断点伸びが10〜10
    00%、かつ動的引っ張り弾性率が105 〜109 Pa
    の範囲にあることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記接着剤組成物への活性エネルギー線
    の照射を終了した直後の化合物(X)の転化率が10〜
    70%の範囲にあり、前記接着剤組成物への活性エネル
    ギー線の照射を終了した直後の硬化物の動的剪断弾性率
    が105 〜107 Paの範囲にあることを特徴とする請
    求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記接着剤組成物に活性エネルギー線の
    照射を終了した直後の化合物(X)の転化率が30%以
    下であり、25℃における粘度が1〜1000万cps
    の範囲にあり、 前記接着剤組成物への前記活性エネルギー線の照射を終
    了してから25℃で12時間養生した後の化合物(X)
    の転化率が50〜100%の範囲にあることを特徴とす
    る請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 下記の成分を含有することを特徴とする
    接着剤組成物。 (A)一分子中に2個以上の加水分解性シリル基を有す
    る化合物 (B)化合物(A)を架橋させるための化合物 (C)分子中に重合性基を有する化合物 (D)化合物(C)中の重合性基を光により重合開始さ
    せる化合物 (E)チキソトロピー付与剤
  5. 【請求項5】 上記化合物(A)の加水分解性シリル基
    がアルコキシシリル基であって、また、化合物(A)が
    ポリアルキレングリコールまたはポリオレフィンから選
    ばれるポリマー中に該アルコキシシリル基が置換した化
    合物であることを特徴とする請求項4に記載の接着剤組
    成物。
  6. 【請求項6】 上記化合物(C)の重合性基がラジカル
    重合性基であって、上記化合物(D)が光ラジカル発生
    剤であることを特徴とする請求項4または5に記載の接
    着剤組成物。
  7. 【請求項7】 上記化合物(C)のラジカル重合性基
    が、アクリロイル基またはメタクリロイル基から選ばれ
    る重合性基であることを特徴とする請求項4〜6のいず
    れかに記載の接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 上記チキソトロピー付与剤(E)が、ガ
    ラスバルーン、ガラスビーズ、表面処理炭酸カルシウム
    及び各種シリカからなる群より選ばれる少くとも1種で
    あることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の
    接着剤組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の接着剤
    組成物を、接合部材の片方に塗布し、塗布した接着剤組
    成物層の上面から光を照射し、その後、他方の接合部材
    を貼り合わせることを特徴とする接合部材の接合方法。
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