JP2001139661A - 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物および半導体装置

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JP2001139661A
JP2001139661A JP32037399A JP32037399A JP2001139661A JP 2001139661 A JP2001139661 A JP 2001139661A JP 32037399 A JP32037399 A JP 32037399A JP 32037399 A JP32037399 A JP 32037399A JP 2001139661 A JP2001139661 A JP 2001139661A
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JP32037399A
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Minoru Kobayashi
稔 小林
Sumiya Miyake
澄也 三宅
Takeshi Endo
剛 遠藤
Fumio Mita
文雄 三田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた硬化性と保存性を実現する樹脂組成
物、およびそれを用いた高信頼性の半導体装置を提供す
る。 【解決手段】 1分子内にエポキシ基を2個以上有する
化合物(A)、1分子内にフェノール性水酸基を2個以
上有する化合物(B)、一般式(1)で示される化合物
(X)とプロトン供与体である化合物(Y)とを反応さ
せてなる化合物(C)、および無機充填剤(D)を必須
成分とし、さらには、全エポキシ樹脂のエポキシ基と全
フェノール樹脂のフェノール性水酸基の当量比が0.5
〜2の範囲で、かつ無機充填剤(D)の配合量を、エポ
キシ樹脂とフェノール樹脂の合計量100重量部あた
り、200〜2400重量部の範囲とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性と保存性に
優れた樹脂組成物、およびそれを用いた高信頼性の半導
体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子材料、特にエポキシ樹脂IC
封止材料に、これまで用いられてきたアニオン硬化触
媒、すなわちイミダゾール類、DBU(ジアザビシクロ
ウンデセン)などの双環式アミジン類、トリ置換ホスフ
ィンなどでは保存性が悪く、エポキシ樹脂封止材料にこ
れらの触媒を用いた場合、常温では反応が進み、流動性
の低下により成形不良を起こす可能性があるため、低温
で保管、輸送することが必須となっている。また近年、
エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキシ樹脂などの低
分子結晶性エポキシ樹脂が用いられるようになり、さら
に自動成形の普及でより速硬化性が求められるようにな
って、触媒を多く添加する事例が増加し、ますますその
保存性の問題が重要になってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明者らは新規の構造と機能を有する硬化促進剤
を提案するべく鋭意検討した結果、特定構造の有機ホス
ホランとプロトン供与体との反応物を硬化促進剤として
用いることで、所期の性能を満たし得ることを見出し、
本発明を完成するに至った。本発明は、硬化性と保存性
に優れた樹脂組成物、およびそれを用いた高信頼性の半
導体装置を提供することを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、1分子内
にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)、1分子内
にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)、
一般式(1)で示される化合物(X)とプロトン供与体
である化合物(Y)とを反応させてなる化合物(C)、
および、無機充填剤(D)を必須成分とする樹脂組成物
であり、さらには、化合物(A)のエポキシ基と化合物
(B)のフェノール性水酸基の当量比が、0.5〜2の
範囲であり、かつ無機充填剤(D)の配合量が、化合物
(A)と化合物(B)の合計100重量部あたり、20
0〜2400重量部の範囲であることを特徴とする半導
体封止用樹脂組成物、およびこの樹脂組成物の硬化物で
封止された半導体装置である。
【0005】
【化6】
【0006】式中、R1〜R3は、アルキル基、置換また
は無置換(以下、置換・無置換と記す)アリール基、お
よび置換・無置換アラルキル基からなる群から選ばれ
た、少なくとも1種を表し、それらは互いに同一であっ
ても異なっていても良い。R4〜R5は、水素、ハロゲ
ン、置換・無置換アルキル基、置換・無置換アリール
基、置換・無置換アラルキル基、置換・無置換アシル
基、置換・無置換アリーロイル基、およびシアノ基から
なる群から選ばれた、少なくとも1種を表し、それらは
互いに同一であっても異なっていても良い。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いる化合物
(A)は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するもの
であれば何ら制限はない。具体的には、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベ
ン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリ
フェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフ
ェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポ
キシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポ
キシ樹脂等が例示され、これらは単独でも混合して用い
てもよい。
【0008】これらのエポキシ樹脂の内では、融点が5
0〜150℃の結晶性エポキシ樹脂が好ましい。このよ
うな結晶性エポキシ樹脂は、ビフェニル骨格、ビスフェ
ノール骨格、スチルベン骨格等の剛直な構造を主鎖に有
し、比較的低分子であるために、結晶性を示すものであ
る。結晶性エポキシ樹脂は、常温では結晶化している固
体であるが、融点以上の温度域では急速に融解して低粘
度の液状に変化するものである。その融点は、示差走査
熱量計を用いて、常温から昇温速度5℃/分で昇温した
時の、結晶融解の吸熱ピークの頂点の温度として求めら
れる。
【0009】これらの条件を満たす結晶性エポキシ樹脂
としては、特に、一般式(2)で示されるビフェニル型
エポキシ樹脂、および一般式(3)で示されるビスフェ
ノール型エポキシ樹脂からなる群より選ばれた1種また
は2種以上の混合物、または一般式(4)で示されるス
チルベン型エポキシ樹脂と一般式(5)で示されるスチ
ルベン型エポキシ樹脂との混合物が好ましい。
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】式中、置換基R6、R7は、水素原子、炭素
数1〜6の鎖状もしくは環状アルキル基、フェニル基、
またはハロゲンの中から選択される基または原子であ
り、互いに同じであっても異なっていてもよく、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基、塩素原子、臭素原子等が挙
げられ、特にメチル基が好ましい。
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】式中、置換基R8〜R19は、水素原子、炭
素数1〜6の鎖状もしくは環状アルキル基、またはハロ
ゲンの中から選択される基または原子であり、互いに同
一であっても異なっていてもよく、例えば、水素原子、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル
基、ヘキシル基(各異性体を含む)、シクロヘキシル
基、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、特に、エポキシ
樹脂の溶融粘度の低さから、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、またはブチル基が好ましい。
【0016】このタイプのエポキシ樹脂は、一般式
(4)のスチルベン型エポキシ樹脂と一般式(5)のス
チルベン型エポキシ樹脂との混合物であり、一般式
(4)のスチルベン型エポキシ樹脂、及び一般式(5)
のスチルベン型エポキシ樹脂には、共に置換基の種類等
により種々の構造のものがあり、一般式(4)及び一般
式(5)の各々のスチルベン型エポキシ樹脂は、1種類
の構造のものでも、2種類以上の構造のものの混合物で
もかまわない。
【0017】一般式(4)のスチルベン型エポキシ樹脂
と一般式(5)のスチルベン型エポキシ樹脂との混合
は、両方の化合物を混合することにより融点が低くなれ
ばよく、混合方法については特に限定しない。例えば、
スチルベン型エポキシ樹脂の原料であるスチルベン型フ
ェノール類を、グリシジルエーテル化する前に混合して
おいたり、両方のスチルベン型エポキシ樹脂を溶融混合
する方法等があるが、いずれの場合においても、融点が
50〜150℃となるように調整する。
【0018】一般式(4)のスチルベン型エポキシ樹脂
としては、入手のし易さ、性能、原料価格の点から、5
−ターシャリブチル−4,4'−ジヒドロキシ−2,3',
5'−トリメチルスチルベン、3−ターシャリブチル−
4,4'−ジヒドロキシ−3',5,5'−トリメチルスチル
ベンのグリシジルエーテル化物が特に好ましい。
【0019】また、一般式(5)のスチルベン型エポキ
シ樹脂としては、性能、原料価格の点から、4,4'−ジ
ヒドロキシ−3,3',5,5'−テトラメチルスチルベ
ン、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジターシャリブ
チル−6,6'−ジメチルスチルベン、4,4'−ジヒドロ
キシ−3,3'−ジターシャリブチル−5,5'−ジメチル
スチルベンのグリシジルエーテル化物が特に好ましい。
【0020】本発明で用いる、1分子内にフェノール性
水酸基を2個以上有する化合物(B)は、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アルキル変
性ノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフト
ール類とフェノール類をカルボニル基含有化合物と共縮
合した樹脂などが例示される。1分子内で芳香族性の環
に結合する水素原子が水酸基で2個以上置換された化合
物であれば良いが、中でも、フェノールアラルキル樹脂
が特に好ましい。
【0021】また、一般式(1)で示される化合物
(X)の、置換基R1〜R3は、アルキル、置換・無置換
アリール、および置換・無置換アラルキルからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種であり、具体的には、メチ
ル、エチル、ブチルなどのアルキル基、フェニル、ナフ
チル、トリル、アニシルなどのアリール基、ベンジルな
どのアラルキル基が例示される。
【0022】置換基R4〜R5は、水素、ハロゲン、置換
・無置換アルキル基、置換・無置換アリール基、置換・
無置換アラルキル基、置換・無置換アシル基、置換・無
置換アリーロイル基、およびシアノ基からなる群から選
ばれた少なくとも1種であり、具体的には、水素、シア
ノ基の他、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲ
ン、メチル、エチル、ブチルなどのアルキル基、あるい
は対応するパーフルオロアルキル基、フェニル、ナフチ
ル、トリル、アニシル、ニトロフェニル、シアノフェニ
ルなどの置換・無置換アリール基、ペンタフルオロフェ
ニルなどの対応するパーフルオロアリール基、ベンジル
などのアラルキル基、ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ベンゾイル、ナフトイル、トルオイル、アニソイ
ル、シアノベンゾイル、ニトロベンゾイルなどのアシル
基、アリーロイル基などが例示される。
【0023】プロトン供与体である化合物(Y)は、1
分子内にアルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カ
ルボキシル基から選ばれる、少なくとも1種の官能基を
有するプロトン供与体である。具体的には、メタノー
ル、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノ
ール、ベンジルアルコール、エチレンジオール、ブタン
ジオール、グリセリンなどのアルコール類、フェノー
ル、キシレノール、カテコール、ニトロフェノール、ク
ロロフェノール、クレゾール、ナフトール、ビスフェノ
ールA,ビスフェノールFなどのフェノール類、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アル
キル変性ノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、
ナフトール類とフェノール類をカルボニル基含有化合物
と共縮合した樹脂などのフェノール樹脂、トリメチルシ
ラノール、トリエチルシラノールなどのシラノール類、
ぎ酸、酢酸、クロトン酸、トリメリット酸、シュウ酸、
酒石酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸などのカルボン酸類からなる群から選ばれ
た、少なくとも1種である。
【0024】一般式(1)で示される化合物(X)とプ
ロトン供与体である化合物(Y)とを反応させてなる化
合物(C)の反応調製方法は、本発明を何ら制限するも
のではない。この化合物(C)の調製方法は、あらかじ
め(X)と(Y)とを溶媒中で反応させても良いが、樹
脂中に(X)と(Y)とを別々に添加して反応させるこ
ともできる。化合物(Y)が常温で固体である場合に、
融点が比較的に低い時には溶融混合の手法を用い、融点
が高い時にはテトラヒドロフランなどの溶媒を用いて均
一に溶解する。このうち、化合物(Y)が高級脂肪族カ
ルボン酸である場合には、常温で樹脂状の性質を有して
いるために容易に樹脂化しやすく、溶融混合しやすい性
質を有している。ここで、有機ホスホランが系内のプロ
トン供与性化合物と選択的に反応して化合物(C)とな
ることにより、硬化剤のフェノール性水酸基と反応しや
すくなると期待され、硬化促進作用が大幅に向上したと
考えられる。
【0025】本発明に用いられる無機充填材(D)の種
類については、特に制限はなく、一般に封止材料に用い
られているものを使用することができる。例えば、溶融
破砕シリカ粉末、溶融球状シリカ粉末、結晶シリカ粉
末、2次凝集シリカ粉末、アルミナ、チタンホワイト、
水酸化アルミニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が
挙げられ、特に溶融球状シリカ粉末が好ましい。形状は
限りなく真球状であることが好ましく、又、粒子の大き
さの異なるものを混合することにより充填量を多くする
ことができる。
【0026】この無機充填材(D)の配合量としては、
1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)
と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化
合物(B)の合計量100重量部あたり、200〜24
00重量部の範囲とするのが好ましい。200重量部未
満だと、無機充填材による補強効果が充分に発現しない
恐れがあり、また、2400重量部を越えると、樹脂組
成物の流動性が低下し成形時に充填不良等が生じるおそ
れがあるので好ましくない。特に、無機充填材の配合量
が、化合物(A)と化合物(B)の合計量100重量部
あたり、250〜1400重量部であれば、樹脂組成物
の硬化物の吸湿率が低くなり、半田クラックの発生を防
止することができ、更に溶融時の樹脂組成物の粘度が低
くなるため、半導体装置内部の金線変形を引き起こすお
それがなく、より好ましい。又、無機充填材は、予め充
分混合しておくことが好ましい。
【0027】本発明の半導体封止用樹脂組成物は、
(A)〜(D)成分の他、必要に応じて、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、
カーボンブラック等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂、酸
化アンチモン、リン化合物等の難燃剤、シリコーンオイ
ル、シリコーンゴム等の低応力化成分、天然ワックス、
合成ワックス、高級脂肪酸及びその金属塩類、パラフィ
ン等の離型剤、酸化防止剤などの各種添加剤を配合する
ことができ、また、本発明の潜伏性触媒の特性を損なわ
ない範囲で、トリフェニルホスフィン、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、2−メチルイミ
ダゾール等の他の公知の触媒と併用しても何ら問題はな
い。
【0028】本発明の半導体封止用樹脂組成物は、
(A)〜(D)成分、及びその他の添加剤等を、ミキサ
ーを用いて常温で混合し、ロール、押出機等の混練機で
混練し、冷却後粉砕して得られる。
【0029】尚、本発明の半導体封止用樹脂組成物の硬
化物で封止された半導体装置は、本発明の技術的範囲に
含まれ、優れた耐湿性を示す。
【0030】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれによって何ら限定されるもので
はない。まず、エポキシ基を2個以上有する化合物
(A)、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物
(B)、式(6)〜(8)で示される化合物(X)、式
(9)〜(11)で示される化合物(Y)、無機充填剤
(D)などの各成分を、混合、混練して樹脂組成物を調
製し、スパイラルフロー、硬化トルク、フロー残存率、
および模擬素子による耐湿信頼性を測定し、特性の評価
を行なった。各種特性の測定方法および条件は、下記の
通りである。
【0031】1.スパイラルフロー(流動性の評価) 調製直後における樹脂組成物について、EMMI−I−
66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金
型温度175℃、注入圧力70kg/cm2(6.86M
Pa)、硬化時間2分の条件で測定した。スパイラルフ
ロー(cm)は流動性のパラメータであり、数値が大き
い方が流動性が良好である。
【0032】2.硬化トルク(硬化性の評価) 調製した樹脂組成物を用いて、キュラストメーター(オ
リエンテック社製、JSRキュラストメーターPS型)
にて、175℃、45秒加熱後のトルクを求める。キュ
ラストメーターにおけるトルク(kgf・cm)は硬化
性のパラメータであり、値の大きい方が硬化性が高いこ
とを示す。
【0033】3.フロー残存率(保存性の評価) 30℃で1週間保存した後、スパイラルフローを測定
し、調製直後のスパイラルフローに対する百分率(%)
を求める。この値が大きいほど、保存性が良いことを示
す。
【0034】4.耐湿信頼性 調製した樹脂組成物を用いて、金型温度175℃、圧力
70kg/cm2(6.86MPa)、硬化時間2分の条
件で、16pDIP(模擬素子を搭載したモニターI
C)を成形した後、175℃、8時間で後硬化を行な
い、サンプルを作成した。この素子に、125℃、相対
湿度100%の水蒸気中で20Vの電圧を印可して、断
線不良を生じるまでの時間を調べ、15個のサンプル素
子内、8個以上に不良が出るまでの時間を不良時間とし
た。なお、測定時間は最長で500時間とし、その時点
で不良パッケージ数が8個未満であったものについて
は、不良時間は500時間以上と表示した。不良時間が
長いほど、耐湿信頼性に優れる。
【0035】尚、本発明の実施例で使用した、式(6)
〜(8)で示される化合物(X)、および式(9)〜
(11)で示される化合物(Y)の化学構造は、次に示
した通りである。
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】(実施例1〜5、および比較例1〜2)下
記の配合により、各成分を先ず室温で混合し、次いで、
熱ロールを用いて95℃で8分間混練し、冷却後粉砕し
て樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を各特性の評
価に供した。評価結果は、まとめて表1に示した。
【0043】 式(12)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂を主成分とする樹脂(エポキ シ当量185、融点105℃) 51重量部 式(13)で表されるフェノール樹脂(水酸基当量167、軟化点73℃) 49重量部 硬化促進剤(化合物X) 2重量部 溶融球状シリカ(平均粒径15μm) 500重量部 カーボンブラック 2重量部 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 2重量部 カルナバワックス 2重量部
【0044】なお、実施例2に使用した結晶性エポキシ
樹脂Aは、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,3',5,5'−テトラメチルスチルベンを主成
分とする樹脂60重量%と、4,4'−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−5−ターシャリブチル−2,3',
5'−トリメチルスチルベンを主成分とする樹脂40重
量%との混合物である(エポキシ当量209、融点12
0℃)。
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【表1】
【0048】表1に示した評価結果から分かるように、
各実施例では、硬化性、保存性、耐湿信頼性のいずれも
良好で、特に、フロー残存率はいずれも高水準を保って
いる。これに対して、比較例では、硬化トルクが50k
gf・cm以下で硬化性が低く、フロー残存率も50%
あまりと低い値で、保存性が良くないことが明らかであ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、硬化性、保存性
が良好で、常温で保管、輸送することができ、この樹脂
組成物を、半導体装置の封止用樹脂として用いれば、硬
化不良を起こすことがなく、得られた半導体装置の耐湿
信頼性が優れるなど、電気・電子産業分野へのメリット
は大きく有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 (72)発明者 三田 文雄 神奈川県横浜市港南区日野6−11−15− 301 Fターム(参考) 4J002 CC032 CC042 CC052 CC073 CC102 CD041 CD051 CD061 CD131 DE137 DE147 DJ017 DJ037 DJ047 DL007 EC036 EC046 EC056 EF036 EF056 EF066 EJ026 EJ036 EJ056 ES006 EW176 EX006 EX036 FA047 FA087 FD017 FD070 FD130 FD153 FD156 FD160 GJ02 GQ05 4J036 AA01 AB16 AC02 AD01 AD04 AD05 AD07 AD08 AD10 AE05 AF06 AF08 DA05 DA09 DB01 DB02 DB05 DB07 DB11 DB16 DB18 DB20 DB22 DC48 DD07 DD08 FA02 FA05 FA06 FB07 GA04 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB19 EC14 EC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子内にエポキシ基を2個以上有する
    化合物(A)、1分子内にフェノール性水酸基を2個以
    上有する化合物(B)、一般式(1)で示される化合物
    (X)とプロトン供与体である化合物(Y)とを反応さ
    せてなる化合物(C)、および、無機充填剤(D)を必
    須成分とすることを特徴とする半導体封止用樹脂組成
    物。 【化1】 式中、R1〜R3は、アルキル基、置換または無置換(以
    下、置換・無置換と記す)アリール基、および置換・無
    置換アラルキル基からなる群から選ばれた、少なくとも
    1種を表し、それらは互いに同一であっても異なってい
    ても良い。R4〜R5は、水素、ハロゲン、置換・無置換
    アルキル基、置換・無置換アリール基、置換・無置換ア
    ラルキル基、置換・無置換アシル基、置換・無置換アリ
    ーロイル基、およびシアノ基からなる群から選ばれた、
    少なくとも1種を表し、それらは互いに同一であっても
    異なっていても良い。
  2. 【請求項2】 プロトン供与体(Y)が、1分子内にア
    ルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル
    基から選ばれる、少なくとも1種の官能基を有するプロ
    トン供与化合物であることを特徴とする、請求項1記載
    の半導体封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 化合物(A)のエポキシ基と化合物
    (B)のフェノール性水酸基の当量比が、0.5〜2の
    範囲であり、かつ無機充填剤(D)の配合量が、化合物
    (A)と化合物(B)の合計100重量部あたり、20
    0〜2400重量部の範囲であることを特徴とする、請
    求項1記載の半導体封止用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 化合物(A)が、融点50〜150℃の
    結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1
    記載の半導体封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 融点50〜150℃の結晶性エポキシ樹
    脂が、一般式(2)で示されるビフェニル型エポキシ樹
    脂、および一般式(3)で示されるビスフェノール型エ
    ポキシ樹脂からなる群より選ばれた、1種または2種以
    上の混合物であることを特徴とする、請求項4記載の半
    導体封止用樹脂組成物。 【化2】 【化3】 式中、R6およびR7は、水素、炭素数1〜6の鎖状もし
    くは環状アルキル基、フェニル基、またはハロゲンの中
    から選択される基または原子であり、互いに同一であっ
    ても異なっていてもよい。
  6. 【請求項6】 融点50〜150℃の結晶性エポキシ樹
    脂が、一般式(4)で示されるスチルベン型エポキシ樹
    脂と、一般式(5)で示されるスチルベン型エポキシ樹
    脂との混合物であることを特徴とする、請求項4記載の
    半導体封止用樹脂組成物。 【化4】 【化5】 式中、置換基R8〜R19は、水素原子、炭素数1〜6の
    鎖状もしくは環状アルキル基、またはハロゲンの中から
    選択される基または原子であり、互いに同一であっても
    異なっていてもよい。
  7. 【請求項7】 化合物(B)が、フェノールアラルキル
    樹脂であることを特徴とする、請求項1記載の半導体封
    止用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の半導体封止用樹脂組
    成物の硬化物で、封止されたことを特徴とする半導体装
    置。
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