JP2001139338A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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JP2001139338A
JP2001139338A JP32192099A JP32192099A JP2001139338A JP 2001139338 A JP2001139338 A JP 2001139338A JP 32192099 A JP32192099 A JP 32192099A JP 32192099 A JP32192099 A JP 32192099A JP 2001139338 A JP2001139338 A JP 2001139338A
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Hideaki Ito
秀明 伊藤
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/01205Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments
    • C03B37/01211Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments by inserting one or more rods or tubes into a tube
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕様に対して、特性のばらつきの小さな光フ
ァイバ母材を簡便なプロセスで効率良く製造できる光フ
ァイバ母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 ロッドインチューブ法を用いた光ファイ
バ母材の製造方法であって、与えられた仕様に基づいて
目標C/C値を決定する工程と、複数のガラスロッドか
ら1つのガラスロッドを選択する工程と、複数のクラッ
ドパイプを用意する工程と、前記選択された1つのガラ
スロッドの比屈折率差および断面積に基づいて、目標断
面積Sを算出する工程と、前記複数のクラッドパイプの
なかから前記目標断面積Sに最も近い断面積を有するク
ラッドパイプを選択する工程とを包含する、光ファイバ
母材の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材の
製造方法に関する。特に、ロッドインチューブ法を用い
る光ファイバ母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材を製造する方法として、
OVD(Outside Vapor-phase Deposition)法、VAD
(Vapor-phase Axial Deposition)法、およびMCVD
(Modified Chemical Vapor Deposition)法の3つが主
に用いられている。VAD法やMCVD法を用いて光フ
ァイバ母材を製造する場合、生産性を向上させる観点か
ら、光ファイバ母材の大部分を占めるクラッドを別工程
によって形成する手法が採用されている。この手法の1
つにロッドインチューブ法がある(特公昭56−458
67号公報、特開平1−230441号公報など参
照)。
【0003】図5を参照しながら、ロッドインチューブ
法の一例を説明する。まず、VAD法やMCVD法を用
いて作製したコア用ガラスロッド(またはコア及びクラ
ッドの一部となる部分を含むものもある)12をクラッ
ド用パイプ11に挿入した後、ガラスロッド12とクラ
ッドパイプ11とを電気炉(ヒータ)13で加熱するこ
とによって両者を一体化させ、場合によっては同時に延
伸を行い、光ファイバ母材(プリフォーム)14を得
る。クラッドパイプ11の内外の圧力差を利用して、ガ
ラスロッド12とクラッドパイプ11との一体化する場
合、クラッドパイプ11の内部15を減圧する。なお、
本明細書において、ガラスロッド12とクラッドパイプ
11とを一体化することによって光ファイバ母材を製造
することを「母材化」と称することがある。
【0004】上記方法により得られる光ファイバ母材1
4は、与えられた仕様の光ファイバ特性(カットオフ波
長λc)を有している必要がある。カットオフ波長λ
cは、コアとクラッドとの比屈折率差ΔN、およびコア
の直径に対するクラッドの直径の比率(C/C)から計
算することができる。従って、与えられた仕様のカット
オフ波長λcおよび比屈折率差ΔNに基づいて、製造す
る光ファイバ母材におけるC/Cの目標値(目標C/C
値)を決定することができる。目標C/C値を決定すれ
ば、目標C/C値を得るために必要なガラスロッド12
の断面積SRおよびクラッドパイプ11の断面積Spを算
出することができるため、理論的には、目標C/C値を
得るために必要な断面積SRを有するガラスロッド12
および断面積Spを有するクラッドパイプ11をそれぞ
れ用意しておき、両者を組み合わせて母材化を行えば、
与えられた仕様のカットオフ波長λcを有する光ファイ
バ母材14を得ることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は、用意するクラッドパイプ11の断面積Spは各パイ
プごとに±5%程度のばらつきがあるため、用意したク
ラッドパイプ11のうちの任意の1つと、用意したガラ
スロッド12のうちの任意の1つとを組み合わせて母材
化を行っても、目標C/C値から所定の範囲内のC/C
値を有する光ファイバ母材が得られないことがある。そ
れゆえ、目標C/C値から所定の範囲内のC/C値を有
する光ファイバ母材を簡便なプロセスで効率よく製造す
る方法が望まれている。本願発明者は、各クラッドパイ
プ11の断面積Spにばらつきがある場合における光フ
ァイバ母材の製造方法を検討した。以下、図6を参照し
ながら、本願発明者が検討した光ファイバ母材の製造方
法を説明する。
【0006】まず、与えられた仕様のカットオフ波長λ
cに基づいて目標C/C値を決定した後(工程S10
1)、用意した複数のガラスロッドから1つのガラスロ
ッド12を任意に選択し(工程S102)、次いで用意
した複数のクラッドパイプから1つのクラッドパイプ1
1を任意に選択する(工程S103)。次に、選択され
た1つのガラスロッド12と、選択された1つのクラッ
ドパイプ11との組合せによって得られるC/Cの予想
値(予想C/C値)を算出し(工程S104)、次い
で、算出された予想C/C値と目標C/C値との差が所
定の範囲内にあるか否かを判定する(工程S105)。
予想C/C値と目標C/C値との差が所定の範囲内にあ
り、予想C/C値が許容範囲内であると判定された場
合、その組合せを用いて、母材化を実行する。一方、予
想C/C値が許容範囲外の場合、その組合せでの母材化
を中止することによって、目標C/C値から大きく外れ
た値を示すC/Cの光ファイバ母材が製造されないよう
にする。
【0007】図6に示す方法を検討した結果、本願発明
者は次のような問題があることを見出し、本発明に至っ
た。まず、工程S102および工程S103において、
ガラスロッド12およびクラッドパイプ11をそれぞれ
任意に選択するため、工程S105の判定により、母材
化を中止しなければならない組合せが多く発生する。ま
た、工程S104の算出工程および工程S105の判定
工程は、ガラスロッド12およびクラッドパイプ11の
組合せ毎に1つ1つ手作業で行うので、作業効率が極め
て悪い。さらに、予想C/C値が許容範囲内であって
も、実際に製造された光ファイバ母材のC/C値が所定
範囲を超えてばらつくという問題もある。C/Cがばら
つくという問題について、図7(a)および(b)を参
照しながら説明する。
【0008】目標C/C値に近いC/C値を得るために
は、図7(a)に示すように、断面積SRが大・中・小
のガラスロッド12a〜12cに対し、断面積Spが大
・中・小のクラッドパイプ11a〜11cをそれぞれ組
み合わせることが好適である。しかしながら、工程S1
05では、予想C/C値と目標C/C値との差が所定の
範囲内であれば、母材化の実行可能と判定するため、図
7(a)に示す組合せ以外にも、図7(b)に示すよう
に、ガラスロッド12bとクラッドパイプ11aまたは
11cとの組合せや、クラッドパイプ11bとガラスロ
ッド12aまたは12cとの組合せについても母材化が
実行されることになる。このように、図6に示す方法で
は、最適でない組合せについても母材化が実行されるた
め、得られる光ファイバ母材のそれぞれのC/C値の目
標C/C値からのずれが大きくなる。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、仕様に対して、特性のばらつ
きの小さな光ファイバ母材を簡便なプロセスで効率良く
製造できる、光ファイバ母材の製造方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による光ファイバ
母材の製造方法は、ロッドインチューブ法を用いた光フ
ァイバ母材の製造方法であって、与えられた仕様に基づ
いて、製造する光ファイバ母材における、コアの直径に
対するクラッドの直径の比率の目標値(目標C/C値)
を決定する工程と、複数のガラスロッドから1つのガラ
スロッドを選択する工程と、複数のクラッドパイプを用
意する工程と、前記選択された1つのガラスロッドの比
屈折率差および断面積に基づいて、前記目標C/C値を
得るために必要なクラッドパイプの断面積の目標値(目
標断面積S)を算出する工程と、前記複数のクラッドパ
イプのなかから前記目標断面積Sに最も近い断面積を有
するクラッドパイプを選択する工程とを包含する。
【0011】本発明による他の光ファイバ母材の製造方
法は、ロッドインチューブ法を用いた光ファイバ母材の
製造方法であって、与えられた仕様に基づいて、製造す
る光ファイバ母材における、コアの直径に対するクラッ
ドの直径の比率の目標値(目標C/C値)を決定する工
程と、複数のクラッドパイプから1つのクラッドパイプ
を選択する工程と、複数のガラスロッドを用意する工程
と、前記複数のガラスロッドのそれぞれについて、ガラ
スロッドの比屈折率差および断面積に基づいて、前記目
標C/C値を得るために必要なクラッドパイプの断面積
の目標値(目標断面積S)を算出する工程と、前記目標
断面積Sが前記選択されたクラッドパイプの断面積と最
も近い、ガラスロッドを選択する工程とを包含する。
【0012】ある実施形態においては、前記選択された
クラッドパイプと、前記選択されたガラスロッドとの組
み合わせによって得られる光ファイバ母材について、コ
アの直径に対するクラッドの直径の比率の予想値(予想
C/C値)または予想カットオフ波長を算出する工程
と、前記算出された予想C/C値と前記目標C/C値と
の差、または前記算出された予想カットオフ波長と前記
与えられた仕様のカットオフ波長との差が、所定の範囲
内にあるか否かを判定する工程とをさらに包含する。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1および図2を
参照しながら、本発明による実施形態1にかかる光ファ
イバ母材の製造方法を説明する。図1は、実施形態1に
かかる光ファイバ母材の製造方法の各工程を示すフロー
チャートである。
【0014】まず、与えられた仕様に基づいて、製造す
る光ファイバ母材14における、コアの直径に対するク
ラッドの直径の比率(C/C)の目標値(目標C/C
値)を決定する(工程S11)。本実施形態では、与え
られた仕様のカットオフ波長λ cは例えば1.28であ
り、これを目標カットオフ波長λcとした。目標カット
オフ波長λcを得るための目標C/C値は、式(I)に
よって決定することができる。
【0015】 目標C/C値=14.5×(ΔN/0.350)0.5×K 式(I) 目標C/C値は、理想状態であれば14.5となるが、
実際の目標C/C値を得るためには、(ΔN/0.35
0)0.5およびKの補正項を必要とする。(ΔN/0.
350)0.5の項は、比屈折率差の補正項である。ΔN
は、コア・クラッド間の比屈折率差を意味する。本実施
形態におけるΔNの標準値は0.350であるが、製造
したコアの比屈折率差ΔNが0.350でない場合、Δ
Nを0.350で割った値を0.5乗した項を乗じるこ
とによって、比屈折率差の補正を行う。一方、Kの項
は、形状の補正項である。Kの標準値は1.00である
が、コアガラスの製造に用いるすす付けバーナの器差な
どによってKが1.00以外の値をとるため、Kを乗じ
て補正を行う。ΔNが例えば0.330〜0.370で
あり、Kが例えば0.95〜1.00である場合、目標
C/C値は例えば13.38〜14.91となる。ただ
し、これらの数値に限定されない。
【0016】次に、複数のガラスロッドから1つのガラ
スロッドを選択する(工程S12)。ガラスロッドは、
例えばVAD法やMCVD法を用いて作製したコア用ガ
ラスロッド(またはコア及びクラッドの一部となる部分
を含むものもある)を用いる。1つのガラスロッドは、
予め用意した複数のガラスロッドから任意に選択すれば
よい。本実施形態では、コア及びクラッドの一部となる
部分を含むVADロッドをガラスロッドとして用いた。
【0017】次に、複数のクラッドパイプを用意する
(工程S13)。クラッドパイプは、例えば、OVD法
などで形成したガラス微粒堆積体の軸心に孔を設けた
後、脱水・焼結を行って透明ガラス化することによって
作製することができる。なお、工程S12および工程S
13は、それぞれ独立して実行できるため、両工程のう
ちどちらの工程を先に実行してもよい。
【0018】次に、選択された1つのガラスロッドの比
屈折率差ΔNおよび断面積に基づいて、目標C/C値を
得るために必要なクラッドパイプの断面積の目標値(目
標断面積S)を算出する(工程S14)。目標断面積S
は、式(II)から算出することができる。
【0019】 目標C/C値=[{S+(π/4)Dv 2]・(4/π)]0.5/d 式(II) Dvは、VADロッドの直径を表し、dは、VADロッ
ドに含まれるコアの直径を表している。{S+(π/
4)Dv 2]の項は、一体化後のクラッドの面積を表し、
[{S+(π/4)Dv 2]・(4/π)]0.5の項は、一体
化した母材の直径を表している。
【0020】工程S14で目標断面積Sを算出した後、
工程S13で用意した複数のクラッドパイプのうちから
目標断面積Sに最も近い断面積を有するクラッドパイプ
を選択する(工程S15)。各クラッドパイプの断面積
についてのデータベースが作成されているときには、工
程S14〜S15をソフトウェアを用いて実行すること
も可能である。
【0021】次に、選択されたクラッドパイプと、選択
されたガラスロッドとの組み合わせを用いて母材化を実
行し、光ファイバ母材を製造する。母材化は公知の技術
を用いて行えばよい。なお、母材化を実行する前に、選
択されたクラッドパイプと選択されたガラスロッドとの
クリアランスが適切であるか否か確認することが好まし
い。
【0022】本実施形態では、用意した複数のクラッド
パイプのうちから目標断面積Sに最も近い断面積を有す
るクラッドパイプを選択するので、図6の方法よりも、
目標C/C値に近いC/C値を有する光ファイバ母材を
製造することができる。その結果、光ファイバ母材のC
/Cのばらつきを抑制でき、図6の方法よりも、目標カ
ットオフ波長λcにカットオフ波長λcを揃えた光ファイ
バ母材を提供することができる。また、母材化を中止し
なければならない組合せの発生を抑制できるため、作業
効率が向上する。
【0023】工程S13で用意した複数のクラッドパイ
プのいずれもが、目標断面積Sから大きく離れた値の断
面積を有している場合には、工程S15で目標断面積S
に最も近い断面積を有するクラッドパイプを選択して
も、目標C/C値にC/Cを揃えた光ファイバ母材を製
造することができないことがある。このような場合、工
程S15の後に、工程S16および工程S17を行うこ
とが好ましい。以下、工程S16および工程S17につ
いて説明する。
【0024】工程S15を実行した後、選択されたクラ
ッドパイプと、選択されたガラスロッドとの組み合わせ
によって得られる光ファイバ母材について、コアの直径
に対するクラッドの直径の比率の予想値(予想C/C
値)または予想カットオフ波長を算出する(工程S1
6)。予想C/C値および予想カットオフ波長のどちら
を算出するかは適宜判断すればよく、両方を算出しても
よい。
【0025】次に、算出された予想C/C値と目標C/
C値との差、または算出された予想カットオフ波長と目
標カットオフ波長との差が、所定の範囲内にあるか否か
を判定する(工程S17)。
【0026】予想C/C値と目標C/C値との差が所定
の範囲内にあり、予想C/C値が許容範囲内であると判
定された場合、または算出された予想カットオフ波長と
目標カットオフ波長との差が所定の範囲内にあり、予想
カットオフ波長が許容範囲内であると判定された場合、
その組合せを用いて、母材化を実行する。一方、予想C
/C値または予想カットオフ波長が許容範囲外の場合、
その組合せでの母材化を中止する。この場合、工程S1
3で新たにクラッドパイプを用意することや、ガラスロ
ッドを延伸加工することなどによって、母材化を実行す
ることが可能になる。なお、予想C/C値および予想カ
ットオフ波長のどちらを基準にして判定するかは適宜判
断すればよい。
【0027】本実施形態では、目標カットオフ波長1.
28に対して、予想カットオフ波長が1.26以上1.
30以下であるとき母材化を実行し、予想カットオフ波
長が1.26未満または1.30を超えるとき母材化を
中止した。
【0028】このように、工程S15の後に、工程S1
6および工程S17を実行することによって、工程S1
3で用意した複数のクラッドパイプのいずれもが、目標
断面積Sから大きく離れた値の断面積を有している場合
に、目標C/C値から大きく離れたC/C値を有する光
ファイバ母材を製造することを防止することができる。
【0029】なお、VADロッドの比屈折率差ΔNが大
きいとき最終的に得られる光ファイバ母材のカットオフ
波長λcが低くなる傾向があることを本願発明者は見出
した。この場合、比屈折率差ΔNが大きいVADロッド
に対しては、目標C/C値を高めに設定することで、本
実施形態の製造方法による組合せの予想の精度を高める
こと(利用可能な組合せを広げること)ができる。この
ように、目標C/C値と実際に得られるC/Cとの関係
を製造プロセスに応じて系統的に表せる場合、目標C/
C値を適宜修正すればよい。
【0030】以下、図2を参照しながら、本実施形態に
おける好適な例を説明する。
【0031】まず、VADロッドの比屈折率差ΔN(ま
たは、コアの屈折率n1、クラッドの屈折率n2)などの
データから、目標カットオフ波長に応じた目標C/C値
を決定する(工程S21)。目標C/C値は、上記式
(I)にしたがって決定すればよい。
【0032】次に、VADロッドのコア径dのデータを
用いて、製造する光ファイバ母材の外径を下記式(II
I)から算出する(工程S22)。
【0033】 目標C/C値=(光ファイバ母材の外径)/d 式(III) 次に、VADロッドの外径Dvのデータを用いて、目標
断面積Sを算出する(工程S23)。目標断面積Sは、
上記式(II)および式(III)から誘導される下記式(I
V)を用いて算出することができる。
【0034】 光ファイバ母材の外径=[{S+(π/4)Dv 2]・(4/π)]0.5 式(IV) 次に、用意した複数のクラッドパイプのそれぞれについ
てのパイプ内径およびパイプ断面積のデータベースを用
いて、目標断面積Sに最も近い断面積を有するクラッド
パイプを選択する(工程S24)。
【0035】次に、選択されたVADロッドと選択され
たクラッドパイプとのクリアランスが適切であるかどう
かを判定する(工程S25)。適切でない場合と判定さ
れた場合には、母材化を中止する。
【0036】工程S25においてクリアランスが適切で
あると判定された場合、一体化後の予想C/C値または
予想カットオフ波長を算出する(工程S26)。
【0037】次に、予想C/C値または予想カットオフ
波長が許容範囲内か否か判定する(工程S27)。許容
範囲外である場合には、母材化を中止する。
【0038】工程S27で許容範囲内と判定された場合
には、選択されたクラッドパイプの固有番号を表示させ
(工程S28)、このクラッドパイプを用いて母材化を
実行する。
【0039】上記工程S21〜S28は、例えばコンピ
ュータで実行可能なプログラム(ソフトウェア)を用い
て実施することが可能なため、作業効率を極めて向上さ
せることができる。 (実施形態2)図3および図4を参照しながら、本発明
による実施形態2にかかる光ファイバ母材の製造方法を
説明する。図3は、実施形態2にかかる光ファイバ母材
の製造方法の各工程を示すフローチャートである。上記
実施形態1では、選択した1つのガラスロッドに対し
て、好適なクラッドパイプを複数のクラッドパイプから
選択したが、本実施形態は、選択した1つのクラッドパ
イプに対して、好適なガラスロッドを複数のガラスロッ
ドから選択する点が実施形態1と異なる。以下では、実
施形態1と異なる工程を主に説明し、実施形態1と同様
の工程の説明は省略する。
【0040】まず、与えられた仕様に基づいて、製造す
る光ファイバ母材における、コアの直径に対するクラッ
ドの直径の比率の目標値(目標C/C値)を決定する
(工程S31)。実施形態1と同様に本実施形態でも、
与えられた仕様のカットオフ波長λcは例えば1.28
であり、これを目標カットオフ波長λcとした。
【0041】次に、複数のクラッドパイプから1つのク
ラッドパイプを選択する(工程S32)。1つのクラッ
ドパイプは、予め用意した複数のガラスロッドから任意
に選択すればよい。次に、複数のガラスロッドを用意す
る(工程S33)。なお、工程S32および工程S33
は、それぞれ独立して実行できるため、両工程のうちど
ちらの工程を先に実行してもよい。
【0042】次に、複数のガラスロッドのそれぞれにつ
いて、ガラスロッドの比屈折率差ΔNおよび断面積に基
づいて、目標C/C値を得るために必要なクラッドパイ
プの断面積の目標値(目標断面積S)を算出する(工程
S34)。目標断面積Sは、上記式(II)から算出する
ことができる。
【0043】次に、目標断面積Sが選択されたクラッド
パイプの断面積と最も近い、ガラスロッドを選択する
(工程S35)。目標断面積Sについてのデータベース
が作成されているときには、工程S34〜S35をソフ
トウェアを用いて実行することも可能である。
【0044】次に、選択されたクラッドパイプと、選択
されたガラスロッドとの組み合わせを用いて母材化を実
行し、光ファイバ母材を製造する。
【0045】本実施形態では、目標断面積Sが選択され
たクラッドパイプの断面積と最も近い、ガラスロッドを
選択するので、図6の方法よりも、目標C/C値に近い
C/C値を有する光ファイバ母材を製造することができ
る。その結果、光ファイバ母材のC/C値のばらつきを
抑制でき、図6の方法よりも、目標カットオフ波長λ c
に近いカットオフ波長λcを有する光ファイバ母材を提
供することが可能となる。また、母材化を中止しなけれ
ばならない組合せの発生を抑制できるため、作業効率が
向上する。
【0046】さらに、クラッドパイプの価格は、ガラス
ロッドの価格より高いことが多いので、選択した1つの
クラッドパイプに対して、好適なガラスロッドを複数の
ガラスロッドから選択する本実施形態の方法は、高価な
ガラスロッドの在庫の量を減らせることができる。
【0047】工程S34で算出された目標断面積Sのい
ずれもが、選択した1つのクラッドパイプの断面積から
大きく離れている場合、工程S35で目標断面積Sに最
も近い断面積を有するクラッドパイプを選択しても、目
標C/C値に近いC/C値を有する光ファイバ母材を製
造することができないことがある。このような場合、実
施形態1と同様に本実施形態でも、工程S35の後に工
程S36および工程S37を行うことが好ましい。すな
わち、工程35を実行した後に、選択されたクラッドパ
イプと、選択されたガラスロッドとの組み合わせによっ
て得られる光ファイバ母材について予想C/C値または
予想カットオフ波長を算出し(工程S36)、次に、算
出された予想C/C値と目標C/C値との差、または算
出された予想カットオフ波長と与えられた仕様のカット
オフ波長との差が、所定の範囲内にあるか否かを判定し
(工程S37)、その後、母材化を実行することが好ま
しい。母材化を中止する場合、工程S33で新たにガラ
スロッドを用意することや、ガラスパイプを加工するこ
となどによって、母材化を実行することが可能になる。
【0048】以下、図4を参照しながら、本実施形態に
おける好適な例を説明する。
【0049】まず、用意した複数のVADロッドのそれ
ぞれの比屈折率差ΔNおよび外径などのデータを入力し
(工程S41)、目標断面積Sを算出したVADロッド
毎のデータベースを作成する(工程S42)。
【0050】次に、選択されたクラッドパイプの断面積
のデータを入力することによって、目標断面積Sがクラ
ッドパイプの断面積と最も近いVADロッドを選択する
(工程S43)。
【0051】次に、クラッドパイプの内径を入力するこ
とによって、選択されたVADロッドと選択されたクラ
ッドパイプとのクリアランスが適切であるかどうかを判
定する(工程S44)。適切でない場合と判定された場
合には、母材化を中止する。
【0052】工程S44においてクリアランスが適切で
あると判定された場合、一体化後の予想C/C値または
予想カットオフ波長を算出する(工程S45)。
【0053】次に、予想C/C値または予想カットオフ
波長が許容範囲内か否か判定する(工程S46)。許容
範囲外である場合には、母材化を中止する。
【0054】工程S46で許容範囲内と判定された場合
には、選択されたVADロッドの固有番号を表示させ
(工程S47)、このクラッドパイプを用いて母材化を
実行する。工程S41〜S47は、コンピュータで実行
可能なソフトウェアを用いて実施することが可能である
ため、作業効率を極めて向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、仕様に対して、特性の
ばらつきの小さな光ファイバ母材を簡便なプロセスで効
率良く製造できる光ファイバ母材の製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかる光ファイバ母材の製造方法
のフローチャートである。
【図2】実施形態1にかかる光ファイバ母材の製造方法
のフローチャートである。
【図3】実施形態2にかかる光ファイバ母材の製造方法
のフローチャートである。
【図4】実施形態2にかかる光ファイバ母材の製造方法
のフローチャートである。
【図5】ロッドインチューブ法を説明するための図であ
る。
【図6】ロッドインチューブ法のフローチャートを示し
ている。
【図7】(a)および(b)は、ロッドインチューブ法
の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】 11 クラッドパイプ 12 ガラスロッド 13 ヒータ 14 光ファイバ母材(プリフォーム) 15 クラッドパイプの内部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッドインチューブ法を用いた光ファイ
    バ母材の製造方法であって、 与えられた仕様に基づいて、製造する光ファイバ母材に
    おける、コアの直径に対するクラッドの直径の比率の目
    標値(目標C/C値)を決定する工程と、 複数のガラスロッドから1つのガラスロッドを選択する
    工程と、 複数のクラッドパイプを用意する工程と、 前記選択された1つのガラスロッドの比屈折率差および
    断面積に基づいて、前記目標C/C値を得るために必要
    なクラッドパイプの断面積の目標値(目標断面積S)を
    算出する工程と、 前記複数のクラッドパイプのなかから前記目標断面積S
    に最も近い断面積を有するクラッドパイプを選択する工
    程と、 を包含する光ファイバ母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 ロッドインチューブ法を用いた光ファイ
    バ母材の製造方法であって、 与えられた仕様に基づいて、製造する光ファイバ母材に
    おける、コアの直径に対するクラッドの直径の比率の目
    標値(目標C/C値)を決定する工程と、 複数のクラッドパイプから1つのクラッドパイプを選択
    する工程と、 複数のガラスロッドを用意する工程と、 前記複数のガラスロッドのそれぞれについて、ガラスロ
    ッドの比屈折率差および断面積に基づいて、前記目標C
    /C値を得るために必要なクラッドパイプの断面積の目
    標値(目標断面積S)を算出する工程と、 前記目標断面積Sが前記選択されたクラッドパイプの断
    面積と最も近い、ガラスロッドを選択する工程と、 を包含する光ファイバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記選択されたクラッドパイプと、前記
    選択されたガラスロッドとの組み合わせによって得られ
    る光ファイバ母材について、コアの直径に対するクラッ
    ドの直径の比率の予想値(予想C/C値)または予想カ
    ットオフ波長を算出する工程と、 前記算出された予想C/C値と前記目標C/C値との
    差、または前記算出された予想カットオフ波長と前記与
    えられた仕様のカットオフ波長との差が、所定の範囲内
    にあるか否かを判定する工程と、 をさらに包含する請求項1または2に記載の光ファイバ
    母材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7515802B2 (en) 2001-09-10 2009-04-07 Schott Ag Glass fibre with at least two glass layers
JP2015199621A (ja) * 2014-04-07 2015-11-12 住友電気工業株式会社 光ファイバの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55100233A (en) * 1979-01-23 1980-07-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Production of optical fiber base material
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