JP2001138983A - 浮体係留装置 - Google Patents

浮体係留装置

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JP2001138983A
JP2001138983A JP32616599A JP32616599A JP2001138983A JP 2001138983 A JP2001138983 A JP 2001138983A JP 32616599 A JP32616599 A JP 32616599A JP 32616599 A JP32616599 A JP 32616599A JP 2001138983 A JP2001138983 A JP 2001138983A
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Japan
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floating body
mooring
fulcrum
mooring device
fender
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JP32616599A
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English (en)
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Shinkichi Tanigaki
信吉 谷垣
Masahiko Ozaki
雅彦 尾崎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浮体の大型化や大揺動に対応し得る浮体係留
装置を提供する。 【解決手段】 ドルフィン1の前面に、支点8を先端に
有する支柱2を浮体側に向けて突設した。この支点8に
は、L型部材3がその一端を中心に揺動自在となるよう
に枢着した。ドルフィン1の前面と、これに対向するL
型部材3における鉛直部3aの後面との間には、例え
ば、ゴム,エラストマー,皿バネ等の弾性部材からなる
フェンダー4を挟設した。L型部材3における水平部3
bの先端部には、ローラーフェンダー7を介して浮体5
からの張り出し部材6を滑合させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、メガフロ
ート,海上石油貯蔵タンク,浮き倉庫,浮き駐車場等の
各種浮体設備の係留に適用される浮体係留装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図19はドルフィン式浮体係留装置の一
従来例を示す側面図、図20は浮体係留装置の平面配置
図、図21は図19における滑合部Yを拡大して示す詳
細図である。これらの図中、符合16は杭、17はドル
フィン、18は支柱、19はローラーフェンダー、21
は海面、22は海底、23は浮体を示している。
【0003】ドルフィン17は、海底22に打設された
杭16により支持されている。ドルフィン17側に設け
られた支柱18には、浮体23側に設けられたローラー
フェンダー19が滑合している。ローラーフェンダー1
9は、対向配置された2つのローラ31a,31bと、
各ローラ31a,31bに取り付けられた弾性部材32
a,32bとを備えて構成され、浮体23の側面に固定
されている。
【0004】浮体23は、2つのローラ31a,31b
で支柱18をその両側から挟持することにより、潮の満
ち引きや波等による海面1の上下動に追従できるように
して、ドルフィン17に係留される。また、浮体23の
前後方向及び左右方向の変位は、弾性部材32a,32
bが圧縮されることにより吸収される。つまり、図21
において、左方向への変位は弾性部材32bが圧縮され
ることにより、また、右方向への変位は弾性部材32a
が圧縮されることにより吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、弾性部材3
2a,32bは、その長さ方向(圧縮方向)に対しては
全長の約半分程度までしか圧縮され得ないため、現存す
る最大長(3m)の弾性部材32a,32bをローラー
フェンダー19内に組み込んだとしても、最大で1.5
mまでの変位しか吸収することができない。従って、波
高0.5〜1.5mの静穏な海域には適しても、波高2
〜3m以上の海域への対応は困難であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、より波の高いところに浮
体を設置する必要に対応し得る浮体係留装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成を採用した。請求項1の発明
は、係留堤体から離間して配設された支点に揺動部を揺
動自在に接続し、該揺動部の端部からその長さ方向と交
差する方向に延びる係留部の先端部にて浮体を係留する
浮体係留装置であって、前記係留堤体と前記揺動部との
間に弾性部材が挟設されていることを特徴としている。
【0008】この構成によると、浮体の動きが係留部を
介して揺動部に伝わると、揺動部は支点を中心に揺動す
る。すると、係留堤体と揺動部との間に挟設された弾性
部材がてこの原理により圧縮され、浮体から受ける力が
吸収される。このとき、作用点となる揺動部と弾性部材
との接触点は、力点となる揺動部の端部よりも支点側に
位置するから、弾性部材の収縮量は浮体の水平移動距離
よりも小さくなる。よって、浮体の大型化や大揺動に対
しても十分な緩衝機能を発揮し得ることになる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の浮体係
留装置において、前記揺動部は、その中間位置にて前記
支点に接続され、前記弾性部材は、前記支点の両側に設
けられていることを特徴としている。
【0010】この構成によると、浮体の動きが係留部を
介して揺動部に伝わり、揺動部が支点を中心に揺動した
際に、支点の両側に挟設された各弾性部材が交互に圧縮
される。従って、一の浮体係留装置により、浮体からの
押力及び引力を吸収することが可能になる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1記載の浮体係
留装置において、前記揺動部及び前記弾性部材は、複数
設けられていることを特徴としている。また、請求項4
の発明は、請求項3記載の浮体係留装置において、凸片
状をなす第一の揺動部と、凹片状をなす第二の揺動部と
が凸凹嵌合し、これら揺動部が前記支点を中心に互いに
独立して揺動可能とされていることを特徴としている。
【0012】これらの構成によると、一の弾性部材が負
担すべき支持力及び収縮量を軽減することが可能とな
る。
【0013】請求項5の発明は、請求項1〜請求項4の
いずれかに記載の浮体係留装置において、前記係留部
は、前記揺動部の端部に揺動自在に接続されていること
を特徴としている。
【0014】この構成によると、浮体の上下動を係留部
の先端部においてのみならず、係留部と揺動部との接続
部においても吸収することが可能となる。
【0015】請求項6の発明は、請求項1〜請求項5の
いずれかに記載の浮体係留装置において、前記弾性部材
は、前記係留部の中間位置にも挿設されていることを特
徴としている。
【0016】この構成によると、浮体からの押力及び引
力を、係留堤体と揺動部との間に挟設された弾性部材だ
けでなく、係留部の中間位置に挿設された弾性部材によ
っても吸収することが可能となる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1〜請求項6の
いずれかに記載の浮体係留装置において、前記弾性部材
は、ゴム,皿バネ,又はエラストマーからなることを特
徴としている。
【0018】この構成によると、既存の弾性部材を用い
て、簡便かつ廉価に所望の緩衝作用を実現することが可
能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1〜図18を参照して説明する。 (第一の実施の形態)図1は第一の実施の形態による浮
体係留装置を示す側面図であり、符合1はドルフィン
(係留堤体)、2は支柱、3はL型部材、4はフェンダ
ー、5は浮体を示している。
【0020】ドルフィン1の前面には、先端に支点8を
有する支柱2が浮体側に向けて突設されており、支点8
には、L型部材3がその一端を中心に揺動自在となるよ
うに枢着されている。ドルフィン1の前面と、これに対
向するL型部材3における鉛直部(揺動部)3aの後面
との間には、例えば、ゴム,エラストマー,皿バネ等の
弾性部材を伸縮自在に備えてなるフェンダー4が挟設さ
れている。
【0021】L型部材3における水平部(係留部)3b
の先端部には、浮体5からの張り出し部材6が、ローラ
ーフェンダー7を介して滑合している。図2は、これら
L型部材3と張り出し部材6との滑合部Xを拡大した詳
細図であり、符合7はローラーフェンダー7を示してい
る。なお、このローラーフェンダー7は、図21のロー
ラーフェンダー19と略同様の構成を有し、同様の機能
を奏する。
【0022】浮体5は、ドルフィン1に係留されている
間も、波等を受けて上下及び前後左右に動揺する。例え
ば、波高2〜3mでは、前後動(両振幅)は4〜5mに
なる。すると、浮体5の動きが張り出し部材6を介して
L型部材3に伝わり、L型部材3が支点8を中心に揺動
する。図1において、L型部材3が支点8を中心に時計
回りに揺動した場合、ドルフィン1とL型部材3との間
に挟設されたフェンダー4は、てこの原理により圧縮さ
れ、浮体5からの押力を吸収する。
【0023】このとき、フェンダー4は(引張荷重に耐
える力は小さいのであるが)圧縮荷重のみを受けるた
め、十分な耐力及び緩衝機能を発揮する。また、作用点
となる鉛直部3aとフェンダー4との接触点が、力点と
なる鉛直部3aと水平部3bとの交差部よりも支点8側
に位置しているから、フェンダー4の収縮量は浮体5の
水平移動距離よりも小さくなる。
【0024】しかるに、フェンダー4の反力及びストロ
ークと、L型部材3における鉛直部3aの長さにおける
1/l2を適当に選ぶことにより、2〜3mの波高に適
用可能となる。鉛直部3aの長さl2は、例えば、支点
8からフェンダー4までの距離l1の2倍に設定され
る。
【0025】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態による浮体係留装置は、浮体5からの押力を支える
構造になっている。この浮体係留装置の平面配置例を図
3〜図5に示す。図3は、浮体係留装置を浮体5の四方
に配置したものであり、浮体5の前後左右の移動を四方
から拘束している。
【0026】図4は、浮体係留装置を浮体5の後面及び
右側面の二方に配置すると共に、これら後面及び右側面
に連なる3つのコーナ部をチェーン13で係留したもの
であり、後方及び右方への移動は浮体係留装置で拘束
し、前方及び左方への移動はチェーン13で拘束してい
る。図5は、浮体係留装置とラバーチェーン14を併用
したものであり、浮体5からの押力は浮体係留装置で拘
束し、浮体5からの引力はラバーチェーン14で拘束し
ている。
【0027】(第一の実施の形態の変形例)図6は、フ
ェンダー4を支点8よりも上方位置に挟設した浮体係留
装置の一構成例を示している。この浮体係留装置は、L
型部材3の鉛直部3aが支点8よりも所定長だけ上方に
突出し、この突出部3a1の後面とドルフィン1の前面
との間にフェンダー4が挟設されている。
【0028】この構成においても、浮体5の動きは、張
り出し部材6を介してL型部材3に伝わり、L型部材3
が支点8を中心に揺動する。図6において、浮体5が右
方向に移動し、L型部材3の鉛直部が支点8を中心とし
て反時計回りに揺動した場合には、ドルフィン1とL型
部材3との間に挟設されたフェンダー4が、てこの原理
により圧縮され、浮体5からの引力を吸収する。
【0029】このとき、フェンダー4が圧縮荷重のみを
受けること、及びフェンダー4の収縮量が浮体5の水平
移動距離よりも小さくなることは、第一の実施の形態と
同様である。なお、この浮体係留装置は、浮体5からの
引力を支える構造になっているため、図7に示すよう
に、チェーン13との位置関係は図4とは逆になる。
【0030】(第二の実施の形態)図8において、ドル
フィン1の前方には、L型部材3が鉛直部3aの長さ方
向中間位置にて支柱2の支点8と揺動自在に枢着されて
おり、ドルフィン1の前面とL型部材3の鉛直面との間
で、かつ支点8の上方位置及び下方位置には、フェンダ
ー4と同一構成を有するフェンダー41a,41bが挟
設されている。また、L型部材3における水平部3bの
先端部には、浮体5からの張り出し部材6がローラーフ
ェンダー(図示略)を介して滑合している。
【0031】この構成においても、浮体5の動きは、張
り出し部材6を介してL型部材3に伝わり、L型部材3
は支点8を中心に揺動する。このとき、各フェンダー4
1a,41bは交互に圧縮され、浮体5の動揺による押
力及び引力を共に吸収する。
【0032】すなわち、図8において、浮体5が左方向
に移動し、L型部材3の鉛直部3aが支点8を中心に時
計回りに揺動した場合は、支点8よりも下方位置に挟設
されたフェンダー41aがてこの原理により圧縮され、
浮体5からの押力を吸収する。逆に、浮体5が右方向に
移動し、L型部材3の鉛直部3bが支点8を中心に反時
計回りに揺動した場合は、支点8よりも上方位置に挟設
されたフェンダー41bがてこの原理により圧縮され、
浮体5からの引力を吸収する。
【0033】このとき、フェンダー41a,41bが共
に圧縮荷重のみを受けること、及び各フェンダー41
a,41bの収縮量が浮体5の水平移動距離よりも小さ
くなることは、第一の実施の形態と同様である。しかる
に、フェンダー41a,41bの反力及びストローク
と、L型部材3における鉛直部3aの長さにおけるl1
/l2を適当に選ぶことにより、2〜3mの波高に適用
可能となる。
【0034】(第二の実施の形態の変形例)図9におい
て、ドルフィン1の前方には、I型部材9がその中間位
置にて支柱2の支点8と揺動自在となるように枢着され
ている。また、ドルフィン1の前面とI型部材9の後面
との間で、かつ支点8の上方位置及び下方位置には、フ
ェンダー41a,41bが挟設されている。I型部材9
の下端には、第1のヒンジ部11を介して水平棒10の
一端が枢着され、該水平棒10の他端は第2のヒンジ部
12を介して浮体5からの張り出し部材6に枢着されて
いる。
【0035】この構成においては、浮体5の上下動が第
1のヒンジ11及び第2のヒンジ12により吸収され
る。また、浮体5の前後動は、水平棒10を介してI型
部材9に伝わり、該I型部材9が支点8を中心に揺動し
た際に、支点8の上方位置及び下方位置に挟設された各
フェンダー41a,41bが交互に圧縮することにより
吸収される。
【0036】このとき、フェンダー41a,41bが共
に圧縮荷重のみを受けること、及びフェンダー41a,
41bの収縮量が浮体5の水平移動距離よりも小さくな
ることは、第一の実施の形態と同様である。しかるに、
フェンダー41a,41bの反力及びストロークと、I
型部材9における鉛直部の長さl1/l2を適当に選ぶこ
とにより、2〜3mの波高にも適用可能となる。
【0037】(第三の実施の形態)図10においては、
2つのL型部材42,43が上下に組み合わせて配置さ
れている。 これらL型部材42,43は、図11に示
すように、それぞれが凸片状の鉛直部(第一の揺動部)
42aと凹片状の鉛直部(第二の揺動部)43aとを有
して凸凹嵌合し、支点8を中心にそれぞれが互いに独立
して揺動することが出来る。L型部材42,43の水平
部42b,43bは、浮体5からの張り出し部材6とロ
ーラーフェンダー(図示略)を介して滑合している。
【0038】図10において、浮体5が左方向に移動
し、L型部材42,43の鉛直部42a,43aが支点
8を中心に揺動した場合は、フェンダー41a,41b
が共にてこの原理により圧縮され、浮体5からの押力を
吸収する。このとき、フェンダー41a,41bが共に
圧縮荷重のみを受けること、及びフェンダー41a,4
1bの収縮量が浮体5の水平移動距離よりも小さくなる
ことは、第一の実施の形態と同様である。
【0039】また、上下のL型部材42,43が、図8
のL型部材3又は図9のI型部材9と同様の作用を同時
に行なうので、浮体5の動揺時においても、片側のフェ
ンダー41a(41b)が遊んでいる状態がなく、同時
に作動する。従って、同一寸法のフェンダー41a,4
1bで、図8及び図9に示すフェンダー41a,41b
の2倍の支持力を得ることが出来る。
【0040】(第3の実施の形態の変形例)図12の平
面図において、フェンダー41a,41bは、支柱2の
左方位置及び右方位置に固定されている。また、図12
及び図13に示すように、凸片状の鉛直部42aを有す
るL型部材42と、凹片状の鉛直部43aを有するL型
部材43とは、左右に組み合わせて配置されている。こ
の構成によっても、図10に示す第三の実施の形態と同
等の作用効果を奏する。
【0041】(第四の実施の形態)図14において、L
型部材3の水平部3bには、浮体5から受ける押力及び
引力を吸収する中間フェンダー51が挿設されている。
その他の構成は、図8に示す第二の実施の形態と同じで
ある。図16,17は、中間フェンダー51の構成例を
示す詳細図である。中間フェンダー51に組み込まれる
弾性部材73a,73b,…には、例えば、フェンダー
4と同じものが用いられる。
【0042】図16の中間フェンダー51cは、筒状の
シリンダ部81と、縦断面H型のピストン部82と、弾
性部材83a,83bとを備えてなる。弾性部材83a
は、シリンダ部81の先端内面81Aと、ピストン部8
2の先端内面82Aとの間に、また、弾性部材83b
は、シリンダ部81の先端外面81Bと、ピストン部8
2の基端内面82Bとの間に同軸に挿入されている。こ
れら弾性部材83a,83bは、共にピストン部82に
固定されている。
【0043】図16において、浮体5が左に移動した場
合は、弾性部材83bが圧縮され、浮体5から受ける押
力の全部又は一部が吸収される。他方、浮体5が右に移
動した場合は、弾性部材83aが圧縮され、浮体5から
受ける引力の全部又は一部が吸収される。なお、中間フ
ェンダー51cで吸収しきれなかった押力及び引力は、
フェンダー41a,41bで吸収される。
【0044】図17の中間フェンダー51bは、筒状の
ピストン部71と、縦断面H型のシリンダ部72と、弾
性部材73a,73bとを備えてなる。シリンダ部72
の先端内面72Aと、ピストン部71の先端内面71A
との間で、かつ軸部71aの両側には、弾性部材73a
が挿入されている。また、シリンダ部72の先端外面7
2Bと、ピストン部71の基端内面71Bとの間で、か
つ軸部71bの両側には、弾性部材73bが挿入されて
いる。これら弾性部材73a,73bは、いずれもピス
トン部71に固定されている。
【0045】図17において、浮体5が左に移動した場
合は、弾性部材73bが圧縮され、浮体5から受ける押
力の全部又は一部が吸収される。他方、浮体5が右に移
動した場合は、弾性部材73aが圧縮され、浮体5から
受ける引力の全部又は一部が吸収される。なお、中間フ
ェンダー51bで吸収しきれなかった押力及び引力は、
フェンダー41a,41bで吸収される。
【0046】以上説明したように、本実施の形態にあっ
ては、フェンダー41a,41bによる緩衝作用に、中
間フェンダー51による緩衝作用が付加されるため、更
なる浮体の大型化や大動揺への対応が可能となる。この
中間フェンダー51は、圧縮荷重のみを受けるため、十
分な機能を発揮することはもとより、図15に示すよう
に水平棒10の途中に挿設したり、図1,図6,及び図
8のL型部材3における水平部3bの途中に挿設しても
良いことは勿論である。
【0047】なお、本発明にいう係留堤体には、ドルフ
ィン1だけでなく岸壁も含まれる。また、図9におい
て、水平棒10はI型部材9の上端に枢着しても構わな
い。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下の効果を得ることができる。 (1)浮体からの力を受けて揺動部が支点を中心に揺動
すると、係留堤体と揺動部との間に挟設された弾性部材
がてこの原理により圧縮し、浮体から受ける力を吸収す
るようにしたから、弾性部材の収縮量が浮体の水平移動
距離よりも小さくなり、浮体の大型化や大揺動に対して
も十分な緩衝機能を発揮することができる。
【0049】(2)弾性部材を支点の両側にて交互に圧
縮させることにより、一の浮体係留装置で浮体からの押
力及び引力を共に吸収するようにしたから、より少数の
浮体係留装置にて浮体を係留することが可能となる。
【0050】(3)浮体からの押力及び引力を、複数あ
る弾性部材のそれぞれに分散させて吸収するようにした
から、一の弾性部材で負担すべき支持力及び収縮量が軽
減し、より一層の浮体の大型化や大揺動への対応が可能
となる。
【0051】(4)浮体の上下動を係留部の先端部にお
いてのみならず、係留部と揺動部との接続部においても
吸収するようにしたり、浮体からの押力及び引力を、係
留堤体と揺動部との間に挟設された弾性部材だけでな
く、係留部の中間に挿設された弾性部材によっても吸収
するようにしたから、更なる浮体の大型化や大揺動への
対応が可能となる。
【0052】(5)弾性部材を既存のゴム,皿バネ,又
はエラストマーから構成したから、簡便かつ廉価に所望
の緩衝作用を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態による浮体係留装
置を示す側面図である。
【図2】 図1に示すL型部材と張り出し部材との滑動
部を拡大した詳細図である。
【図3】 図1に示す浮体係留装置の第一の平面配置例
を示す図である。
【図4】 図1に示す浮体係留装置の第二の平面配置例
を示す図である。
【図5】 図1に示す浮体係留装置の第三の平面配置例
を示す図である。
【図6】 本発明の第二の実施の形態による浮体係留装
置を示す側面図である。
【図7】 図6に示す浮体係留装置の平面配置例を示す
図である。
【図8】 本発明の第三の実施の形態による浮体係留装
置を示す側面図である。
【図9】 図8に示す浮体係留装置の変形例を示す側面
図である。
【図10】 本発明の第四の実施の形態による浮体係留
装置を示す側面図である。
【図11】 図10のA−A線矢視図である。
【図12】 図10に示す浮体係留装置の変形例を示す
側面図である。
【図13】 図12のB−B線矢視図である。
【図14】 本発明の第五の実施の形態による浮体係留
装置を示す側面図である。
【図15】 図14に示す浮体係留装置の変形例を示す
側面図である。
【図16】 図14及び図15に示す中間フェンダーの
第一の構成例を示す断面図である。
【図17】 図14及び図15に示す中間フェンダーの
第二の構成例を示す断面図である。
【図18】 浮体係留装置の一従来例を示す側面図であ
る。
【図19】 図18に示す浮体係留装置の平面配置例を
示す図である。
【図20】 図18に示すローラーフェンダーを拡大し
た詳細図である。
【符号の説明】
1 ドルフィン(係留堤体) 2 支柱 3a 鉛直部(揺動部) 3b 水平部(係留部) 4 フェンダー 5 浮体 22 海底(水底) 41a、41b フェンダー 42a 凸片状の鉛直部(第一の揺動部) 43a 凹片状の鉛直部(第二の揺動部) 51、51b、51c 中間フェンダー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係留堤体から離間して配設された支点に
    揺動部を揺動自在に接続し、該揺動部の端部からその長
    さ方向と交差する方向に延びる係留部の先端部にて浮体
    を係留する浮体係留装置であって、 前記係留堤体と前記揺動部との間に弾性部材が挟設され
    ていることを特徴とする浮体係留装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動部は、その中間位置にて前記支
    点に接続され、 前記弾性部材は、前記支点の両側に設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の浮体係留装置。
  3. 【請求項3】 前記揺動部及び前記弾性部材は、複数設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の浮体係留
    装置。
  4. 【請求項4】 凸片状をなす第一の揺動部と、凹片状を
    なす第二の揺動部とが凸凹嵌合し、 これら揺動部が、前記支点を中心に互いに独立して揺動
    可能とされていることを特徴とする請求項3記載の浮体
    係留装置。
  5. 【請求項5】 前記係留部は、前記揺動部の端部に揺動
    自在に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載の浮体係留装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材は、前記係留部の中間位置
    にも挿設されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    5のいずれかに記載の浮体係留装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材は、ゴム,皿バネ,又はエ
    ラストマーからなることを特徴とする請求項1〜請求項
    6のいずれかに記載の浮体係留装置。
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